情報技術の進歩による情報化社会の発展により、在宅で仕事をする人間が増えてきた。
内容こそ多岐にわたるものの、必要なのは知識か技術、もしくはその両方だ。プラスコミュニケーション能力も必要かもしれないが、そこは『社交辞令』や『ビジネスマナー
』という技術を身に着け、『コンプライアンス』に注意し、『ハラスメント』に当たらないよう振る舞いに気を付ければ問題ない。
だから田舎暮らしの中卒でも、実績があれば生活に支障はないと彼、荻野睦月はそう思い込んでいた。
……住んでいた田舎町が廃村になるまでは。
お陰で睦月達は近くの地方都市に引っ越し、この歳で通信制高校に通う羽目になった。家業を継ぐとかでない限りは、最低でも高卒資格を持っていないと、社会では潰しが効かない。進学でも公務員試験でも就職活動でも、生きていく上では高卒でギリギリなのが現状だ。
そして引越日当日。荷物を纏めて車に乗り込もうとする睦月を呼び止める者がいた。
睦月の父、秀吉だ。
彼は部屋に睦月を呼びつけると、開口一番こう告げた。
「睦月……お前とは親子の縁を切る」
「どうした親父。とうとう頭がバグったか?」
「…………酷くね?」
その会話を発端として……睦月の未来は、多難の予感で溢れることになった。
『この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在するものとは一切関係ありません。また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
R15版掲載先
『小説家になろう様』
『アルファポリス様』
『カクヨム様』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 12:00:00
895840文字
会話率:47%
バー『Alter』の雇われ店長兼バーテンダー、抽冬淳は紆余曲折な人生を経てすでに三十代。どこぞの地方都市にある廃ビルの地下フロアで、今日も今日とてシェイカーを振る……わけではなかった。趣味の家庭菜園で育てた収穫物でお通しを作り置きしては、
ある意味同業の常連客を相手取る日々。変わったことと言えば、当時まともに交流していなかった中学のクラスメイト達が、常連として通うようになったこと位だろう。
別に同窓会等で再会し、旧交を温めた結果とかでは断じてない。単に副業の都合で、偶々顔を合わせただけに過ぎない。だからこそ、淳をはじめとした常連達は思う。
『社会の裏側も、存外狭い』
と。
雇われ店長兼バーテンダーこと抽冬は、オーナーである『―――』の受付担当だった。おまけに『バーの利益は求めていない』からと、腕の方は期待されていない。
なのでこの話は、世界で唯一『バーテン』の蔑称で呼ばれても不自然ではない男と、常連をはじめとした周囲の人間達が駄弁るだけの物語である。
『この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在するものとは一切関係ありません。また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-01 00:00:00
42151文字
会話率:49%
世界で唯一「皇」が治める軍事国家、葦原中ツ帝国。
既死軍という国に属さない私設軍で泣きながらでも強く生きる少年たちの記録。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体などとは一切関係ありません。また、法律・法令に反する行為を容認・推奨
するものではありません。
※下記サイトでも同一名義で掲載しております。
pixiv:https://www.pixiv.net/users/73548159
カクヨム:https://kakuyomu.jp/works/16816700428002647769折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 09:00:00
823475文字
会話率:51%
「家族を助けてくだされば、この身を捧げます」
桜降る、とある春の日。
凶賊の総帥であるルイフォンの父のもとに、貴族の少女メイシアが訪ねてきた。
彼女の父と異母弟が、ルイフォンたちと対立している凶賊に囚えられてしまったという――。
凶賊
でありながら、刀を振るうより『情報』を武器とするほうが得意の、クラッカー(ハッカー)ルイフォン。
そんな彼の前に立ちふさがる、死んだはずのかつての血族。
やがて、彼は知ることになる。
ルイフォンとメイシアの出逢いは、仕組まれた運命であると。
それは――。
『di;vine+sin;fonia デヴァイン・シンフォニア計画(プログラム)』
見えない敵に踊らされ、ただ流されたりなどしないために。
ふたりは手を取り、その計略を暴いていく――。
仕組まれた運命のボーイミーツガール――権謀渦巻くSFアクション・ファンタジー。
※パラレルワールド的な異世界、架空の王国が舞台です。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※書き溜めてからの毎週金曜日 22:00 定期更新というスタイルを取っています。
〈投稿予定〉
第二部 第五章(本編16話+幕間1話)
2020年11月20日 ~ 2021年3月12日 毎週金曜日 22時定期更新。
第二部 第六章(本編16話+幕間1話)
2021年3月19日 ~ 2021年7月9日 毎週金曜日 22時定期更新。
※下記サイトに重複投稿しています。
・第一部、第二部
『カクヨム』『ノベリズム』
・第一部のみ
『アルファポリス』『ノベリスト』『pixiv』『NOVELDAYS』『エブリスタ』『ノベルアップ+』
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 20:20:00
1973858文字
会話率:35%
ブラック企業辞めたシスコンアラサー(♂)が底辺企業Vtuberとして炎上しながらも奮闘する話。
※炎上ネタが苦手な方はスルー推奨です。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。
「ハーメルン」(https://
syosetu.org/novel/220374/)、「カクヨム」にてマルチ投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 19:00:00
1702302文字
会話率:41%
乙女ゲームのヒロイン転生をした。
ヒロイン転生、ラッキー!! と思って、貧乏な子爵家の娘ながらも勉強を頑張って、奨学生となって学園に入学したのだが、蓋を開ければ、悪役令嬢になるはずの超絶美少女が既に攻略対象のハーレムを作っていた。
こ
れは、もしかしなくても悪役令嬢がヒロインの世界なんじゃ……と気が付いたので、ざまぁされるヒロインにならないために、お城勤めの高給取りを目指すことにシフトチェンジを決意する。
ところが、何もしていないのに盗みをしたという冤罪をかけられて──。
こちらは、短編を長編化、加筆修正と続きを書いたものになります。
合わない方はブラウザバックを推奨しております。
よろしくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 09:29:12
264933文字
会話率:41%
「アルフレッド様、離縁してください!!」
この言葉を婚約者の時から、優に100回は超えて伝えてきた。
けれど、今日も受け入れてもらえることはない。
私の夫であるアルフレッド様は、前世から大好きな私の最推しだ。
推しの幸せが私の
幸せ。
本当なら私が幸せにしたかった。けれど、残念ながら悪役令嬢だった私では、アルフレッド様を幸せにできない。
既に乙女ゲームのエンディングを迎えてしまったけれど、現実はその先も続いていて、ヒロインちゃんがまだ結婚をしていない今なら、十二分に割り込むチャンスがあるはずだ。
アルフレッド様がその気にさえなれば、逆転以外あり得ない。
その時のためにも、私と離縁する必要がある。
アルフレッド様の幸せのために、絶対に離縁してみせるんだから!!
推しである夫が大好きすぎる元悪役令嬢のカタリナと、妻を愛しているのにまったく伝わっていないアルフレッドのラブコメです。
※苦手な方は、ブラウザバックを推奨しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-21 07:03:37
10692文字
会話率:40%
これは、日本マヤのエッセイ。
最終更新:2025-07-18 07:30:00
8481文字
会話率:11%
詩、掌編集
2023年8月からタイッツー(タイッツーID:@tokito_3ym1000k 刻斗.名義)とbluesky(ID:@tokito3ym1oook.bsky.social
三山千日名義)に投稿した詩、ショートショートをまとめた
ものを少しずつ公開しています。
私の"混沌"とした思考の中で"星屑"のように閃いたイメージを"拾い"、編んで形にした作品をお届けします。
不思議、ミステリアス、ホラー、色っぽい、可愛い、中には同性愛をほのめかす話など色々綴りましたので、気分転換にどうぞ。
[ご注意ください]
筆者が閲覧に注意が必要と判断した作品には、タイトル横に"※"付きで注意書きを表示しています。
注意書きに苦手な要素が含まれているようでしたら、
《ご閲覧を避ける(推奨)》
もしくは
《読者さまの"自己責任のもと"でのご閲覧(少しでも苦手と思われたら速やかにご閲覧を中断することを強くお勧めします)》
を読者さまご自身がお決めくださいますようお願いいたします。
なお、該当作品(注意書きのある作品)をお読みになった上で読者さまがご不快な思いをされましても、当方は責任を負いかねますのでご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 20:00:00
103058文字
会話率:18%
カクヨムでも連載中。
辺境伯爵であるミハエル侯に、皇帝陛下より内紛の鎮圧命令が下される。そのためローレン辺境伯領は、領主不在で主戦力を欠く状態であった。そんな中まるで狙っていたかのように、他国の軍勢が侵攻して来たと知らせが届く。
【ファンタ
ジーですので、結婚可能な成人年齢は十五歳、飲酒可能な年齢は十二歳からに設定しております。これは日本の法律に反する行為を、容認ないし推奨するものではありません。予めご了承下さい】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 15:05:28
823091文字
会話率:61%
「テンプレ構成? 最強ビルド? そんなもん、面白いか?」
フルダイブVRの最高峰と謳われる超話題作《NeoEden》。
感覚、思考、感情すら再現されるこの世界で、高校生ゲーマー・シュウユが選んだのは……運営非推奨、変則ジョブ《転移魔式使い
》。
しかも初期ステ振りは耐久1、技量1の紙装甲。普通なら即死コース。
だが彼にとって、大事なのは「勝ち方」じゃない――どう遊ぶかだ。
攻略サイトなんて見ない。チュートリアル?スキップだ。
テンプレも、効率も、最強装備も興味なし。
“面白いと思ったやり方”だけが、彼のルール。
初期地点でいきなり初心者お断りの危険マップ《始まりの樹海》へ。
魔式とスキルを自分の感覚で組み上げ、無謀を楽しみ、死線をくぐり抜ける。
これは、最強じゃなく「最高」を目指す、異端ゲーマーの自由すぎるVR冒険譚!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 10:00:00
85364文字
会話率:30%
※本作を読むことで発生するSAN値の低下、供物の受け取り、迷宮への異次元招待等については、すべて自己責任となります。読後の現実復帰には個人差があります。
※この作品を読むと壊れます。読後は精神科、もしくは《リフォーム魔法》による自己修復を推
奨。なおUIによる診察は保険適用外です。
15分の外出から戻っただけだった──
なのに俺の部屋は、《迷宮の最下層》になっていた。
異常構造、異空間の風呂、供物を運ぶスライム。
空中UIは俺を“支配者”に設定し、部屋の外では冒険者が全滅。
IHコンロは「爆発Ⅱ」に進化し、炊飯器は魔法陣で詠唱中。
けれど俺はただ、「元に戻したい」と思っていたわけじゃない。
部屋という生活圏を、“遊び尽くす”ように生き抜いてやろう──
そんなノリで始めた生活には、次々と“同居人”が増えていく。
巫女、社畜、謎の植物、供物スライム。
カオスの中に芽生える、ちょっとした“日常”。
これは、迷宮の最深部から始まる、不本意な神生活と、それでも続く俺たちの異常日常の物語。
※この物語はフィクションであり、実在の神や魔王、並びに花束を捧げにくるスライムとは関係ありません。もし関係があったら供え物は肉じゃがでお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-09 09:25:32
15181文字
会話率:26%
社畜としての一生を終えた俺は、二度目の人生をファンタジーな異世界で悠々自適に過ごすと決めていた。
そして迎えた十五歳の誕生日。
神様から授かったスキルは…………〈洗脳〉!?
よっしゃ美少女を洗脳してハーレム作るぞー!
……っていやいやいや
、これ持ってるのバレたら処刑されるやつだよな!?
しかも一度に洗脳できる人数は一人だけ!?
こ、こうなったらやるしかない!
俺が洗脳するのは――俺自身だ!
【この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません】
〇以下の小説投稿サイトに掲載
・カクヨム
・小説家になろう折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 07:20:00
468094文字
会話率:49%
『Happy End Story』。
通称『HES』という超絶救いがない鬱ゲームのシナリオはどうすればハッピーエンドを迎えたのだろうか。
俺は5年間『HES』をやりこみ続け、ついにハッピーエンドを迎えるためのフローチャートを完成させた。
だ
が、『HES』の主人公である勇者レイン・ロードランドでは心もとない。
俺がヒロインたちを救うんだ。
そう思った矢先、俺は意識を失った。
そして気づけば、俺は限りなく『HES』に近い異世界にレイン・ロードランドとして転生していた。
元気いっぱいで主人公大好きな幼馴染のミナリー。
彼女はオークに攫われ苗床にされた挙句に魔物化して主人公に殺されてしまう。
主人公の魔法の師匠である天才魔法使いお姉さんアリス。
彼女は主人公の知らないところで魔王軍に暗殺されてしまう。
主人公のライバルであり相棒でもあるアリシア。
彼女は魔王軍に内通した貴族に洗脳された末に捨て駒にされて死んでしまう。
そんな運命《シナリオ》なんて変えてやる。
これは悲惨な死を遂げるヒロインたちをゲーム知識で救って幸せにする物語だ。
【この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません】
〇以下の小説投稿サイトに掲載
・カクヨム
・小説家になろう折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-21 07:20:00
113607文字
会話率:46%
時は西暦2221年。人を乗せて移動出来る大型のドローンも、空に映し出される巨大な広告映像も、超小型の通話・通信可能なデバイスも、さして珍しくも無くなった今日この頃。
世の女性は、突如現れた未確認生物『レイパー』の脅威にさらされていた。
レイパーは『アーツ』と呼ばれる武器でしか倒すことは出来ず、護身用として女性は老若関係なく皆、アーツを所持する事を推奨された時代である。
高校の入学式へと向かう束音雅(タバネ・ミヤビ)はその途中、人型の蜘蛛のようなレイパーと遭遇し、親友の相模原優(サガミハラ・ユウ)と共にこれを倒す。
しかし倒したはずのレイパーが突如発光し、巻き込まれた雅が気がつけばそこは異世界。
彼女は知る。異世界も、元の世界と同じようにレイパーの脅威にさらされていることを。
そして彼女は決意する。異世界と元の世界にいる全てのレイパーを倒し、女性が明るく、安心でき、希望を持って人生を歩んでいける世の中を取り戻すことを。
――これは、束音雅とその仲間達が紡ぐ、絆と希望の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 00:00:00
2126132文字
会話率:33%
田んぼと山しかない田舎の藤見市で、二人の女子高生が、オカルト研究会存続の為に近隣の心霊スポットを探訪する。
廃病院……河童伝説の沼……呪いの神社……。
そこで二人を待ち受けていたのは、常識では説明のつかない現象だった。
霊能力はゼロ。
しか
し、この二人、恐怖判定に絶対失敗しない怖いもの知らずだった。
“最強女子高生”桜井梨沙と“腹黒残念美人”茅野循が送る、ちょっとライトな怪奇譚。
*この物語はフィクションです。実際の事件や団体、個人などとはいっさい関係がございません。
また作中に登場する心霊スポットは、すべて架空の場所です。
それから廃墟にみだりに立ち入る行為を本作品は推奨いたしません。
※旧タイトル『戦慄心霊怪異ファイル【ユルこわ!】 ~普通の女子高生二人がただひたすら心霊スポットに凸しまくる~』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 20:29:55
2124627文字
会話率:37%
性格の悪い方によって開かれた論争・第140次口論対戦。
「あなたは夢と現実。どちらが強いと思いますか?」
謎に理論の立っていない少女・りんは自らが編み出した謎理論で対抗する。
脳内で出てきた答えを言ってから完全否定するAI風の性格の悪い方。
コイツのせいで論争は進まず、話も完ぺきにずれる。
ちょうちょ!推奨ー!カオス!の三点セットでお届けいたします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 13:47:01
2881文字
会話率:46%
時は第二次科学戦争末期。
スラム街の極東イグルスに住む少年ショウ・マクレイア(12歳)は幼い弟妹たちのために、幼馴染のソルクスと共に少年兵として生きていく事を決意する。
これは、過酷な戦場を生き抜いた少年たちの物語。
毎週水曜0時更新中!
*この小説は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
*pixv小説、ノベルアップ+にも掲載されています。
挿絵協力:野武丞折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 00:00:00
1884943文字
会話率:58%
この世界のすべての冒険者ギルドには、
共通して掲げられた一件の常設依頼が存在する。
推奨ランク:B以上。
誰でも受けられるこの依頼だが、成功した者は――今なお、わずかに8名。
依頼内容は、こう記されている。
『ドーナツを、指定の場所へ
届けよ』
だが、その“指定の場所”を見つけた者は、皆、こう語った。
「知識を求めるなら、ドーナツと、珍しい甘味、
そして――誰にも知られたくない、とっておきの物語を携えて行け」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 14:58:02
39819文字
会話率:18%
【“再生と破壊”――両極の能持つ異種の二人が歪に出逢い、恋におちた。】
古の現世の裏にあり、地上の何処かに存在すると伝わる別世。そこに生きる人族の者は、自然の神々を崇め、妖を畏れる暮らしと共に在った。
神を祀る社(やしろ)を護る一族に
生まれ、特異な能を持つ人族の女は『尊巫女(みことみこ)』と呼ばれ、十八になると神族の住む地にゆくという因習があった。雨喚ぶ巫女は龍神界、陽をもたらす巫女は稲荷界へ行き、彼らの神力を借りる梯子(はしご)に成るのが、彼女達の役目だ。
神族と人族の混血である、その地を統べる其々の長(おさ)に認められれば子孫繁栄の為の伴侶となるが、否な場合は贄として一族に喰われ、力ごと吸収されるという至極、残酷な契約だった。
そんな一族の中に、己の生気と引き換えに治癒を与える草花を召喚し、自然界の萌芽促進もさせるという、尊巫女の中でも稀な異能を持って生まれた、アマリという少女がいた。人族に持て囃される反面、脅威として畏れられてもいた彼女は、近年、頻繁に起こっている災厄を鎮める為、冷酷な禍神(まがかみ)と忌み嫌われる、厄病神への贄に出される。
端から伴侶にはされないだろうと見越したものだったが、その実は、いずれにしろ彼を懐柔し、弱体化させるのが目的だった。その企みを察した厄病神――荊祟(ケイスイ)は彼女を避け、喰う事もせず、とりあえず屋敷の離れに置き、軟禁するという仕打ちをする。既に全てを諦め、長年無気力に生きてきたアマリは、殺されない事に戸惑う反面、放置という名の歪な自由を知り、少しずつ自身を見直し始めていく。
そんな彼女を監視していくうち、荊祟の心情にも、次第に変化が訪れる。自身が担う、忌み嫌われる役目に虚しさを感じ、人族を嫌悪していた彼は、一風変わったアマリに興味を持ち始めたのだった。
※史実資料を元にしたフィクションです。実在する名称、土地、出来事とは関係ありません。
※縦読み推奨。R15未満程度の性表現、PG12程度の残酷表現がありますのでご注意下さい。該当タイトルに★。
※更新後、加筆修正することがあります。展開が変わる場合はお知らせします。
※私生活事情のため更新停滞中です。申し訳ありません……(2024年7月)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 10:05:15
85093文字
会話率:47%
『魔法』は実在すると科学的に解明されて一世紀。
かつて『魔法』と呼ばれていた力は『錬力』、『魔法使い』と呼ばれていた存在は『錬力使い』と名前を変え、人々の生活の中に溶け込んでいた。
特殊錬力使いの廉史(れんじ)と、その護衛官にして幼馴染
の煌司(こうじ)は、若き錬力使いを育てる学び舎・国立五華学園高等部の学生。
学生錬力使いにとって、五華学園に籍を置けることはこの上ない名誉……なのだが、「特殊錬力の使い手とその護衛」という名目で強制的に五華学園に入学させられた二人にとっては迷惑もいいところ。さらには国によって幼い頃から将来を「錬力犯罪対策室の捜査官」と定められてしまっている二人は、強制された将来に反発すべく不良学生真っしぐら。
そんな二人は定期考査の解答を盗み出そうと深夜の職員室に忍び込むが、教師陣に行動を読まれあえなく失敗。二人は罰則として実地課題を言い渡されるが、それがとある大事件に巻き込まれるきっかけだった。
「俺達の人生は、俺達のモンだっ!!」
「テメェらの勝手にされるなんざ、死んでもゴメンなんだよっ!!」
学生ながら錬力犯罪者達さえ震え上がらせる有名バディ、人呼んで『災禍の仁王《バスティ・デーヴァ》』
破天荒幼馴染コンビの現代異能バトルファンタジー!
※この物語は「未成年喫煙」に関する描写を含みますが、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※「カクヨム」にて『バスティ・デーヴァ−歩く物的証拠、黒浜廉史の日常−』のタイトルで掲載されている作品と同じ内容の作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 07:00:00
115562文字
会話率:30%
気が付いたら折檻されて気を失った令嬢エレナだった。
義理の弟を救うべく、この世界随一の「マフィア」ともいえるノーストラファミリーの手下になるべく悪の道へ進む。
転生と自覚したエレナと愉快なノーストラ家との偶像劇、の予定。
最終更新:2025-07-14 22:51:45
24452文字
会話率:24%
異世界フェルナリア王国。
人口と魔力の減少により、国家を挙げて“子作り推奨政策”を採用したこの国に、俺――ユウ・ミカヅキは婿として召喚された。
妻となるのは、気品と色香を纏う王女、尽くし上手なメイド、理知的でちょっぴり支配欲強めの魔導士。
「この国の未来のために……どうか、私たちを愛してくださいませ」
一夫多妻が当たり前の国で、三人の花嫁に囲まれ、夜な夜な甘く求められる俺の生活が今、始まる。
※R-15準拠。行為の直接描写なし。事後を匂わせる甘々ハーレム物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 20:00:00
7755文字
会話率:41%
狐姫。
狐憑きの容姿をしたわたしはかつてそう呼ばれ、戦国時代で生き残るために一度は織田信長によって滅ぼされた朝倉家を再興し、その勢力を拡大させた。
上杉家、織田家、北条家などと戦い、勢力を拡大させたわたしは、天下統一まであと一歩、と
いうところまでこぎ着けることになる。
ところが何てことだ。
そう、あと一歩というところで家臣の謀反に遭い、あえなく死んでしまうことになったのだ。
うん。どうやらわたしは失敗してしまったらしい。
というか負けたのだろう。この世界に。
もっともだからといって、諦めたりはしない。
わたしはまともなひと、ではないのだ。
それは淡い賭けではあったけれど、その賭けに勝ったわたしは再び同じ世界に蘇ることになる。
一度滅びてから約十四年後。
天下の覇権を握っていた豊臣秀吉が死を目前にした、慶長の世。
わたしは徳川秀忠の長女として、再びこの世に舞い戻ってきたのだ。
うん、それはいい。
徳川家ならば、いずれ豊臣家を滅ぼして天下をとるはずのお家であり、わたしはそのお姫さま。
悪くない。
でもちょっと待て。
もし史実通りなら、わたしはいずれ豊臣家に嫁ぐことになる。
その豊臣家の運命は……いや、考えたくないぞ。
しかもこの世界、わたしの知る史実の世界とは、やはり違う。
生前のわたしが散々改変したのだから、それも当然なのだけど。
再び転生したこの世界で、わたしは平和に生き抜くことができるのか。
それとも再び戦乱の世に舞い戻るのか。
そんな瀬戸際の時代に生を受けた、わたしの戦国伝奇軍記譚である。
◆作者より◆
関ヶ原の戦い前夜から始まる、架空戦記です。
『朝倉天正色葉鏡』の完全続編にあたります。
基本的に戦記物ですが、前作に比べると伝奇要素が多少強めになっており、和風ファンタジーのような雰囲気も持ち合わせています。
歴史が好きなだけの作者がノリと勢いだけで書いている作品ですので、いろいろと突っ込みどころは多いかと思いますが、ご甘受いただければ幸いです。
同作品はNovelismでも投稿しております。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 06:22:14
445238文字
会話率:31%