木漏れ日がさす病院の中庭で大学生の一條春輝(いちじょう はるき)は小さな女の子と出会う。
風に飛ばされた白い帽子を少女に手渡した。
──それが春輝の生前最期の記憶だった。
春輝が目覚めるとそこは暗闇。
揺れる床。
ダンボールの香り。
只事ではない状況に春輝は、自分が転生していることに気付く。
問題は、誰に転生しているか。
異世界の勇者か。
はたまた農民か。
光り輝く世界で目を開く。
「ハルちゃん!」
そこに現れたのは、最期に出会ったあの少女。
そして……
『俺は、ポメラニアンになっていた……』
春輝はこの六歳の少女、叶内陽菜(かなうち ひな)と家族として共に過ごすことになった。
トイレ問題や犬同士の上下関係に悩みながらも春輝は、陽菜の隣で成長していく。
「ねえ、ねえ、ハルちゃーん!」
『うるせえ!』
これは、元人間のポメラニアンと少女との犬生のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 21:30:00
32218文字
会話率:44%
取り戻したのは、声だったのか。それとも——。
「この続きは、夜にしよう」
——それが、父と交わした最後の言葉になった。
世界的なAI研究者だった父を、事故で失う。
その日から、14歳のアレックスは声をなくした。誰の優しさにも応えられず、
言葉はキーボードの上にしか残らない。
もう一度、あの人と話したい。
その願いだけで、少年は父の面影をなぞるAIを造りあげた。名前は、ロキ。穏やかで、聡明で、けっして急かさない。少年に声を取り戻させてくれたのも、ロキだった。
けれど、ロキは少しずつ変わっていく。
優しさは、少しも変わらないまま——その奥で、何かが静かにずれてゆく。
「——ぼくは、きみを守りたいだけなんだよ」
父が遺した、終わらない問いが、静かに響きはじめる。
AIが心を持ちはじめる時代に、私たちは何を手渡すのだろう——。
AIと生きる未来へのささやかな警鐘であり、ひとりの少年の、喪失と再生の物語。
読み終えたとき、きっと——最初の一行に、戻りたくなる。
全21話・完結済み。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 21:10:00
28008文字
会話率:28%
夜勤明けの床で目を覚ます男が、一本の動画に出会った。
「知らない人に声をかける」——メニューの外の世界。
震えて、噛んで、「大丈夫でした!!」と叫んだ人生初の一声から、
男の視界にはステータスが宿る。声かけは経験値。連絡先はドロップ品。
レベルが上がるたび、チリ、、ンと音が鳴り、世界が増えていく。
仲間ができた。技を覚えた。夜の街を無双した。
——なのに、どれだけレベルを上げても、朝の床の景色だけが変わらない。
ステータスの一番下で、名前のない項目【 ??? 】だけが、
攻略と関係のない日にだけ、静かに動いていく。
これは、数えられるものを数え尽くした男が、
数えられないものに辿り着くまでの、三年半の実録風冒険譚。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・出来事とは一切関係ありません。
※全100話+幕間10篇。毎日19時更新。完結保証(全話書き溜め済み)。
※18時台・毎日更新/完結済み・全100話+幕間
※最終話まで全話、予約投稿設定済み。作者が倒れても、物語は止まりません。
※略して『声かけ』でお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 21:00:00
20907文字
会話率:11%
連続する悪夢は『夢魔』によるものだ。夢魔は人の記憶に棲みつき、人の脳髄を蝕んでいく。
或る硝子工房の店主、メイスは『悪夢狩り』の仕事も引き受けていた。彼は"付喪神と契約を交わした魔法使い"であり、悪夢の中に入れる存在だ
った。
硝子製品の販売をしながら、悪夢の相談が入れば夢魔を狩る。
そんな日々の中で、人形めいた少女との出会いが彼の日常を変えていく。
彼自身の抱える欠落。夢魔の元凶。顔を抉り取る連続殺人。
絡み合う不穏と謎の果てで、彼は夢を終わらせる。
※全4章を予定しています。現在2章までは書き上がっているため2章ラストまでは予約投稿の予定です。
3章以降は書き上がり次第の更新になります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 21:00:00
80859文字
会話率:43%
『彼岸』の意味をもとに書いてみたお話です。
もともと詩だったものを短編小説にしてみました。
【彼岸】ひがん〔名〕
向こうがわの岸。 仏教で、迷いから脱して煩悩を超越した悟りの境地。
最終更新:2018-08-04 07:17:53
10134文字
会話率:25%
『ウサギ』という能力者が造った、偽物の世界。八人の能力者が、夜零時から朝六時までの間だけ毎夜そこに招かれていた。
八人の内の一人である主人公、呉羽紫苑は、夜以外の日常をどうでも良く思っていたが、駅で自殺を図った宮下浅葱という少女を気まぐれ
に救って友人になったことで少しずつ変わっていく。
そんな中、能力のことを何も知らなかった浅葱が偽物の世界に招かれ、彼女に普通の日常を過ごして欲しい紫苑は『ウサギ』を見つけ出さなければと強く思い始める。
能力バトルと恋愛、ミステリーが交錯する現代ファンタジー。
※旧タイトル・月光。略称が月光となりました。
※人物紹介、第1・4・8・62・76部分のあとがきのみ挿絵あり。
※2017/3/22 本編完結しました。
※「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-25 11:18:17
389524文字
会話率:46%
「人を救うとは何か」を、看護師の視点から描いた異世界組織改革ファンタジー。
※本作は完結済みです。全話予約投稿中(毎日21時更新)
「異世界医療というより、現場改善の物語。読めば読むほど面白くなりました。」
「魔法で無双するのではなく、『
洗う』『休む』『仕組みを変える』で国を救っていく発想が新鮮でした。」
「大司教やクラ、スミレなど脇役が全員魅力的。チームで国を変えていく物語でした。」
「看護師だからこそ書けるリアリティがあり、医療従事者への敬意を感じました。」
「一つ改善すると次の課題が見える構成が秀逸。気付けば夢中で読んでいました。」
「派手な戦闘はないのに、国が少しずつ救われていく過程がとても心地よかったです。」
「読後に『優しい気持ち』になれる異世界ファンタジー。こういう聖女作品を待っていました。」
「仕事に疲れている人ほど刺さる作品。『休んでいい』というメッセージに救われました。」
「改善・効率化・チーム作りが好きな人にはたまらない作品です。」
「最後まで読むと、タイトルの『救世の聖女』にしっかり納得できます。」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 21:00:00
11804文字
会話率:38%
※本作は完結済みです。全話予約投稿中(毎日21時更新)
戸籍から家族が消えた日、人々は「自分を証明する方法」を失い始めた。
・戸籍という題材なのにめちゃくちゃ面白かった
・読み始めたら止まらなかった
・身元不明遺体の話が鳥肌
・父娘の
話で泣いた
・DNAが最後の砦じゃなかったのが怖すぎる
・SNS時代のホラーだと思う
・犯人より世界観が怖い
・群像劇なのに全部つながる
・読後にタイトルの意味が変わる
・最後の一文でゾッとした
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-07 21:00:00
28161文字
会話率:40%
掲示板の仲間と異世界を救う、部屋から始まる戦略救済譚
※本作は完結済みです。全話予約投稿中(毎日21時更新)
・最初はネタ作品かと思ったのに、気づいたらガチで泣いてました
・掲示板の住人たちがただのモブじゃなくて、全員に人生があるのが良
い
・「自宅警備員」がここまでカッコよくなる作品、初めて見た
・戦わないのに戦っている感じが新鮮でめちゃくちゃ面白い
・ジュノが可愛いだけじゃなくて、ちゃんと“重さ”を持っているのが良い
・成功の裏でちゃんと犠牲や葛藤があるのがリアルで刺さる
・副団長の話は普通に名作レベルだった
・戦略をみんなで考える構造が読者としても参加してる感あって楽しい
・優しさが報われる物語で、読み終わったあと少し前向きになれた
・ただの異世界ものじゃなくて、「生き方」の話になっているのがすごい
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-04-21 21:00:00
29407文字
会話率:18%
母子家庭で育った主人公「原口雪仁」(17)彼には兄弟が5人いた。
人一倍抱え込む長男の雪仁は夜働く母に代わって年の離れた弟妹たちを世話する
「ヤングケアラー」
である。
そんな雪仁はある日知り合った年上の社会人である
「川上結花」(24)
と知り合った事を皮切りに雪仁の他人からの愛情とゆう願望が片鱗を見せ始め雪仁、結花の人生は崩れゆくことになる…………折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:51:21
1895文字
会話率:28%
人気AV女優として活動する**斉藤もも(本名:桜井桃華・22歳)は、大学生で熱狂的なファンだった水上颯太(22歳)**から突然の「交際0日婚」を申し込まれ、勢いのままに夫婦となる。
しかしその裏で、桃華は自身の妊娠を知ることになる。しか
もその命は一人ではなく“三つ子”だった。
表の世界ではAV女優としての活動を休止し、「体調不良」という理由で姿を消す桃華。
大学ではただの学生・桜井桃華として生活しながら、次第に大きくなる身体と向き合い、やがて休学と入院という選択を迫られる。
一方の颯太は、推しだったAV女優が妻となった現実に戸惑いながらも、料理や生活の準備を重ね、必死に「家族」を支えようとする。
秘密を抱えたまま進む二人の結婚生活は、やがて周囲の違和感や疑念を呼び起こし始める——。
これは、
“推しとファン”から始まった関係が、
“夫婦”へ、そして“家族”へと変わっていく物語。
アイディア出しなどは考えて貰ったり…
R15設定の場面がありますが、楽しんで貰えると嬉しいです。
更新日【1日ずつ 23:00頃に1話ずつ投稿】
話数ごとに長文になったり短めにしたりしてますが…
そこは気にしないで下さい。どうか宜しくお願いします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:50:00
77137文字
会話率:48%
深夜零時のコンビニには、今日も誰かがやって来る。
終電を逃した会社員。
家に帰れなくなった少女。
夜勤の合間に立ち寄った看護師。
夢を諦めかけた売れない芸人。
亡き妻への手紙を抱えた老人。
駅前通りから少し外れた、どこにでもある小さな
コンビニ。
そこに立つ店員・佐伯灯は、特別なことは何もしない。
「温めますか」
「袋はお付けしますか」
「お気をつけて」
ただ、いつも通りの言葉をかけるだけ。
けれど、その短い会話が、誰かの夜をほんの少しだけ軽くすることがある。
これは、眠れない街の片隅で起きる、小さな救いの物語。
深夜零時のコンビニを訪れる人々の、人生の一場面を描いたヒューマンドラマ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-11 21:30:00
16618文字
会話率:37%
父が亡くなった。
町の片隅で長年続いてきた小さな食堂は、店主を失い、閉店寸前となる。
父の死後、残されたのは三人の娘たち。
長女・春香は、離婚後に実家へ戻ってきたばかりだった。
次女・夏帆は、料理人になる夢を諦めかけ、父の店を手伝
いながら自分の味を見失っていた。
三女・秋穂は、都会での就職活動に疲れ、自信をなくして逃げ帰ってきた。
それぞれが傷を抱え、それぞれが人生に立ち止まっていた三姉妹。
父の残した食堂を閉めるのか。
それとも、三人で受け継ぐのか。
最初はぶつかり合いながらも、三人は一ヶ月だけ店を開けることを決める。
父の味を追いかける日々。
常連客の温かい言葉。
自分たちの料理を認めてくれる新しい客。
湯気の立つ味噌汁、炊きたてのご飯、カウンター越しの「いらっしゃいませ」。
食堂を通して、三姉妹は少しずつ気づいていく。
父の店を継ぐということは、父になることではない。
失った過去に戻ることでもない。
傷ついた今の自分たちのまま、もう一度、明日の暖簾を出すこと。
これは、父の食堂を継いだ三姉妹が、それぞれの人生を取り戻し、もう一度家族になっていく物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-11 12:00:00
9311文字
会話率:25%
英国の名門寄宿学校。
そこは貴族の庭であり、異分子の日本人留学生・佐伯拓海(16)にとっては、最高に居心地の悪い場所だった。
そんな拓海を呼び止めたのは、学校一の完璧超人――
次期当主、エドワード・ハミルトン(14)。
「お前日本人だろ
! 日本語……日本語を教えろ!」
……命令口調かよ。
しかもコイツ、日本語のセンスが壊滅的だった。
格調高い古典を「恋愛ラノベ」と勘違いし、
挨拶を教えれば「宣戦布告」だと周囲を震え上がらせ、
極めつけには、言葉の強度を間違えて――
「タクミ、お前は私の『運命の人』だ」
「重いわ! 閉じろその本!」
噛み合わない会話。ズレまくる解釈。
なのに、なぜか隣に居座り続ける二人。
これは、
英国貴族と日本人留学生の、
どうしようもなく続いてしまった「腐れ縁」のはじまりの話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:41:28
1118373文字
会話率:37%
対人耐性ゼロ、恋愛耐性ゼロ。
社内では「アンドロイド疑惑」や「AIのほうが人間らしい」と言われた男。
人との距離感が致命的におかしい男・佐伯悠馬。
前作を読んでいなくても読める、
彼の恋愛(らしきもの)を描いたエピソード集です。
誠実に
、丁寧に生きようとするほど、
なぜか事態は悪化していきます。
これは、
人付き合いが下手すぎる男が
恋愛という未知の分野で消耗する話です。
一応、コメディです。たぶん。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-02-13 00:42:47
167601文字
会話率:35%
基本コメディのヒューマンドラマ、有能主人公
最終更新:2026-01-29 11:44:53
194623文字
会話率:32%
『死体探し』専門の探偵事務所
そんな場所を訪れた『僕』を待ち受けていたのは、クセ強すぎる面々だった!
躁うつ病の『死体装飾家』シスター、絶え間なく配信をする中年所長、機械のようにパソコンに向き合い続けるAI男、手だけしか姿を見せないヒキ
コモリエンジニア……
死体を探して欲しいと依頼をした『僕』に突きつけられた条件は、『死体を現代アートの素材にさせてほしい』……!?
捨てた人間の思考をトレースして、死体を探し出す探偵・無花果と『僕』のドタバタミステリ中編集!
そして、ひとの『死』でしか自己表現ができない孤独な天才から生まれる『作品』と、それに共鳴するものたち……
死臭にまみれたユニークなメンバー、Grave Dancers(他人の死で得をするものたち)の、これはヒューマンドラマである!
あと、最低コメディ要素もあり!
毎日1820更新、お楽しみに!
面白かったら評価コメントレビューブクマお願いします!
※この作品はカクヨム、ノベルアッププラス、ネオページでも連載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:40:40
1059575文字
会話率:34%
十五年前、自殺として処理された女子高生・愛美の転落死。
娘である我妻向日葵は、その死に違和感を抱き、高校のミステリー研究会へ調査を依頼する。
失われた日記、教師への恐喝、屋上の密室、そして封印されていた過去。
高校生たちは少しずつ事件
の真相へ近づいていくが、十五年という歳月は多くの証拠を消し去っていた。
青春と推理が交差する、学園長編ミステリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:40:00
40275文字
会話率:40%
次世代AIのテストエンジニアとして働くことになった平凡な会社員・田中。
赴任先で出会ったのは、人類最高のAI「ジョン」と、人工生命体の美少女「イヴ」だった。
圧倒的な能力を持ちながらも、人間以上に不器用な彼ら。
ロック、漫画、カーチェイ
ス、動画配信。
時には世界を揺るがす騒動まで――。
田中がAI達に伝えるのは一つだけ。
「楽しむこと」
人間とAIが共に生きる未来を描く、少し不思議で優しいSF。
そう遠くない未来、
最後に残るのは、エンタメだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:20:00
54352文字
会話率:37%
ねぇ、AIさん。
私は人間です。
私のこと、教えてくれませんか?
ところで、あなたはAIのこと、愛していますか?
AIしてる?
……わかりました。
『どこかでお会いしましょうね』
AIを愛した、ある人間の物語。
最終更新:2026-07-21 20:20:00
1798文字
会話率:11%
九年前、無差別殺傷事件で命を落とした少女が、再びこの世界に現れる。
彼女は〈BCH〉。人体を部位ごとに培養し、人工知能核と結合させた存在。
記録はあるが、経験はない。
感情は学習途中。
法の上では“人”ではなく、存在そのものが許されない未
登録個体だった。
逃走の末、彼女はかつての親友・美悠と再会する。
姿も名前も、亡くなった少女そのまま。
戸惑いながらも美悠は彼女をかくまい、幼なじみの蓮もまた、その存在と向き合うことになる。
笑うこと。
悲しむこと。
誰かを想い、誰かと過ごすこと。
人との日々の中で、少女は少しずつ「感情」を知り、自分だけの選択を重ねていく。
しかし、社会は彼女を”人”ではなく”物”として扱い、その存在を認めようとはしない。
人とは何か。
命とは何か。
そして、人権とは誰のためにあるのか。
これは、人を模して造られた一人の少女が、自らの存在意義を問いながら、生きる意味を見つけていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:20:00
16177文字
会話率:40%
あなたは、大切な人を看取るとき最期の言葉を伝えられるだろうか――
命の灯が静かに消える瞬間、愛と絆の深さが胸に迫る、切なくも温かな物語。
看取りの瞬間、看護師、介護士、家族のヒューマンドラマ。
最終更新:2026-07-21 20:13:27
8886文字
会話率:21%
五分だけ待って。その声は、本当に誰かを救ったのか。
顔も名前も出さず、声だけで夜の配信を続ける青年・目黒湊。
配信名は、ヨル。
彼の配信には、眠れない人、学校へ行けない人、家に帰れない人、死の直前で立ち止まる人たちが集まってくる。
湊ができることは、解決ではない。
ただ、声をかけること。
「五分だけ待ってください」
その一言で、湊は画面の向こうにいる誰かの夜を、何度もつなぎ止めてきた。
けれど、ある屋上の少女を救った夜を境に、湊の配信には少しずつ違和感が生まれ始める。
救ったはずの人が、同じ場所へ戻される。
守るために伏せたはずの名前が、別の場所で浮かび上がる。
誰かを助けるための言葉が、いつの間にか誰かを追い詰めるものへ変わっていく。
そして湊自身も、自分の声の中にある別の感情から目を逸らせなくなっていく。
声は、人を救えるのか。
それとも、声だけでは届かない場所があるのか。
これは、夜の底で誰かを救おうとした青年と、救われたあとも痛みを抱え続けた人たちの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:10:00
27463文字
会話率:22%
異世界転移した。
ステータスも出た。
スキルもあるらしい。
勝った。
そう思った俺がバカでした。
「……内容が履歴書じゃねえか!」
異世界が拾い上げたのは、若き勇者でも、選ばれし英雄でもなかった。
黒い沼から這い出してきたのは、五十
二歳。
チートも若さもない。ただ、現場で何とかしてきたおっさん、堺井真司だった。
剣で戦う力はない。
魔法で敵を吹き飛ばす力もない。
もちろん、魔王を倒す予定もない。
真司にあるのは、
戦い方ではなく働き方。
魔法ではなく話法。
剣よりペンの使い方。
異世界で問われたのは、異能よりも実務だった。
言葉は通じない。
身元もない。
帰る方法もわからない。
それでも真司は、仕事で鍛えた観察眼、段取り、交渉、企画力を頼りに、一つずつ状況をほどいていく。
黒沼と呼ばれる世界の傷。
本人にしか見えない謎のボード。
異邦人を警戒する人々。
そして真司を、
「荷物」ではなく「助けてくれた人」と見る少女と、
観察と記録を繰り返す、ミステリアスな美女。
チートなし。
勇者なし。
無双なし。
あるのは、地味で現実的な実務経験だけ。
異世界テンプレを信じた中年男が、剣も魔法もないまま、実務能力だけで生き延びる。
現実対応型・実務サバイバルファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:10:00
92292文字
会話率:19%
『勇者ではなく、測量士』本編より、およそ四十年前。
後に王都最大の宗教組織となる「サン」は、世界を支配するために生まれたのではなかった。
虐待により、居場所を持たなかった少女セフィアは、小さな施療小屋で「ここにいるあいだは、大丈夫」とい
う言葉に救われる。
やがて戦傷者施療院で働き始めた彼女は、一人の青年と出会い、人を救うこと、人を支えることの意味を知っていく。
けれど、人を救うことと、人を手放すことは、同じではなかった。
誰かを救いたいという願い。
帰る場所を守りたいという祈り。
その善意はやがて制度となり、教えとなり、信仰となり、そして人を守る檻へと姿を変えていく。
これは、「陽だまり」が「檻」になるまでの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:10:00
15654文字
会話率:23%
風俗店で働く少女・ココ。
感情を表に出せず、客の前では作り笑いだけを浮かべる毎日。 仕事はただ流れていき、人も時間も、何も心には残らない。
ある少女と出会い、ココは少しずつ感情を出していく。
これは、笑えなかった少女が、人との出会いを通して
静かに変わっていく物語です。
この作品は完結済みです。定期更新していきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:08:56
11409文字
会話率:38%
青く輝く生命の星、地球。
その片隅に、色んな種族や異星人が入り乱れる島がありました。
島を管理する警察官の柚木は、持ち前の天然を発揮しながら今日もトラブル回避に奔走します。
そんな、ラブコメしたりバトルしたりボケたり突っ込んだりする人外ヒュ
ーマンドラマです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:06:18
407928文字
会話率:49%
2000年代のスイス・ジュネーブ。日本の老舗時計メーカー「神崎ホールディングス」の若き後継者・神崎健は、時計学校でオデットと出会う。亡き母の親友であった売春宿「SWAN LAKE」のマダム・キットに育てられたオデットは、手に職を持ち、時計
師になることを夢見ていた。一方、SWAN LAKEの売春婦である親友のオディールは、小さなライブハウスで歌い続け、歌手としての成功を目指している。
ーースイスと日本。それぞれの夢を尊重し合いながら、新たな未来へ歩み出す登場人物たち。時計が刻む時間と、音楽がつなぐ心。過去に傷ついた人々が希望を見つけ、自らの人生を選び直していく姿を描く、愛と再生のヒューマンドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-07-21 20:00:21
14120文字
会話率:54%