主人公の「俺」は、ある友人「おまえ」との関係に囚われながら生きている。かつては親しく語り合い、同じ夢を見たはずの二人だったが、今ではすっかり疎遠になってしまった。
おまえは社交的で、誰からも好かれる人間だった。一方で、俺は卑屈で、不器用で
、誰にも必要とされない人間だった。それでも、俺はおまえを慕い、おまえのようになりたいと願い続けていた。
ある雨の日、俺は偶然おまえを街で見かける。傘もささずに歩く俺とは違い、おまえは誰かと楽しげに笑い、傘の下で幸福そうにしている。その光景に、俺は胸の奥で何かが砕ける音を聞く。俺とおまえは、もう二度と交わることのない存在になったのだと気づく。
それでも、俺はどこかでおまえを追い求め続ける。おまえになりたかった。おまえの目で世界を見たかった。しかし、それは叶わない。
夜の電車の窓に映る自分の顔を見つめながら、俺は考える。
俺は俺で、おまえはおまえだ。
それだけのことなのに、どうしてこんなにも苦しいのか。
翌朝、俺は何事もなかったかのように、また生き延びる。
おまえのいない世界で、俺はただ、どうにかして今日をやり過ごすのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:15:00
3190文字
会話率:0%
主人公は、夜になると活動を始める詩人、勒枢薇朧(ろくすいびろう)です。彼は、性別の違和感や精神的な病を抱え、孤独な日々を送っています。
夜になると、酒を飲み、薬を飲み、タバコを吸いながら、彼は心の闇を言葉にする詩を書き続けます。それは、苦
しみから逃れるための、彼なりの戦いです。
この物語は、そんな彼の孤独な夜の記録です。彼が詩に込めた思い、彼が求める救いとは何か。読者は、彼の言葉を通して、彼の心の奥底に触れることができます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-19 20:10:00
2651文字
会話率:0%
夜の帳(とばり)が降りる頃、目を覚ます勒枢薇朧(ろくすいびろう)。彼は、孤独な部屋で酒をあおり、心の闇を言葉に託す詩人である。性別の檻に閉じ込められ、精神の病に苛まれながらも、詩を紡ぎ続ける。
彼の詩は、救いを求める魂の叫び。それは、彼自
身の苦悩を昇華させるための、唯一の手段。
物語は、彼の独白を通して、彼の過去、現在、そして未来への渇望を描き出す。
彼は、酒に溺れ、夢を追い、詩を紡ぐ。
その姿は、まるで夜空に浮かぶ星のように、儚くも美しい。
これは、一人の詩人の、孤独な夜の記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-13 20:33:58
421文字
会話率:0%
中原といわれる世界。
かつてそこには『災厄』が存在していたという。
『災厄』がどのようなものであったのか?今となっては定かではない。
ある者は民を苦しめた悪逆の王であったと言い、またある者は異形の化け物であったと語る。あるいは天地が
崩壊するような災害であったと書かれた書物もあった。しかし、そのどれもが明確な確証などなく、今もって判明していない。
その『災厄』を鎮めた者がいた。英雄、義舜である。
義舜は『災厄』を鎮めると、これに協力した七人の仲間にそれぞれ神器と領土を与えた。七人の仲間達はそれぞれの封土に向かい、国を興した。
即ち、印、泉、龍、静、斎、翼、界の七国である。この七国はよく治まり、中原は平穏となった。
それから五百年余り。各国では幾度も乱が起こり、義舜が望んだ安寧な世界は過去のものとなり、神話上の夢物語となっていた。
その七国を巡る、興亡と戦乱の物語。
※別サイトにて試験的にも投稿しております
※当作は著作権を放棄しておりません。無断転載を認めておりません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:04:00
1681769文字
会話率:52%
「なんで箒が空飛んでるんだよ……」
ある日、北野浩一が鉄道模型を買った帰り。不意に足を踏み外したかと思えば、気づいたときには見たことのない景色。聞いたこともない地名。どういう理屈か、空中に浮かんでいる箒。
そこは、箒に跨り空を駆けること
ができる世界であり、箒を主とした交通の発展した異世界だった!
地形をある程度無視し、それなりの速度で移動することができる箒。
しかし万能なように見える交通にも、弱点があった。
重量制限と、航続距離。その二つの制限を抱える箒は物資の輸送を苦手としており。
けれどそれらは、浩一が好きな鉄道こそが得意とすることだった!
列車はおろか、蒸気機関なんてものすらない世界で、イチから鉄道を築き上げる。
大量貨物の長距離高速輸送を目的とした、
異世界における鉄道開拓物語! 出発、進行ッ!
他の連載作を優先する都合などで、更新は定期では行えないです
ご了承ください
第19回書き出し祭り参加作品です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:00:01
263162文字
会話率:38%
「悠也くん。私に料理を。……家事を教えてくれませんか?」
ある日、バイトから帰ってきたら。――なぜか家が差し押さえられていた。
齢十六。高校二年生になったばかりの広瀬 悠也に突き付けられた現実は、あまりにも残酷なものだった。
両親に夜逃げされ。頼る人も、帰る家も。なにもかも喪ってしまった。
辛うじて引き出してきたばかりのバイトの給金が多少はあるものの、すぐに尽きるのは目に見えていて――、
こうして、悠也の人生は詰んでしまった。
……かのように思われていた。
アテもなく歩いていた悠也の目に止まったのは、ひとつのボロアパート。
入居者募集の貼り紙を見てみると、なんと敷金礼金ゼロ円。家賃も一万円という超絶破格な格安アパートだった。
怪しさや違和感を感じつつも、明日のおまんまにすら心配の残る彼は、格安で雨風を凌げるだけでありがたい。そんな思いで入居を決めた。
大家さんから隣に既に住人がいるから挨拶をしておくようにと言われ、緊張しつつもインターホンを鳴らすと。
中から出てきたのは、クラスメイトの神宮寺 雲雀だった。
令嬢である彼女は、曰く社会勉強をするためにこうして一人暮らしをすることになったのだ、と。
そして悠也は、家事が苦手らしい雲雀にいろいろと教えてあげることになって――、
壁ひとつ挟んでいる(はずの)ふたりの半同棲生活が。ここ、ボロアパートで始まる!
「なんかおかしいことがある気がするんだけど、雲雀さん、なにか気づかない?」
「ふぇっ!? き、きっと気のせいですよ!?」
新築ボロアパート(格安/冷暖房完備/家具備え付け/Wi-Fi環境あり)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 19:00:00
109664文字
会話率:36%
『好きなモノができれば、嫌いなモノができる。あなた様は自分の内に、この国自体以外には特別な物を作ってはいけません』
帝王学の名目の下、教育係から好きなモノを取り上げられ続けた王子は、ある夜王宮を抜け出して騎士たちが話していた愛を教えてくれ
るという場所へと急いだ。
誰にも見つかってはいけなかったのに。
夜の王都を彷徨う王子へと非情な声が掛かけられた。
「こんなところで何をしているんですか、王太子殿下」
振り返ったそこには、休暇中のはずの近衛隊長が立っていた。
誰にも気づかれないまま苦しんでいた王子様を、どこか抜けてる大雑把な近衛が救うお話。(※近衛視点です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:00:00
150170文字
会話率:30%
四十年前のあの日、アスクは教会騎士としての名誉も、名前も、初恋も、すべてを失った。
幼馴染みが聖女となった日に誓った想いも、すべて。
今も、『自死をした魂は永遠の闇の牢へと投獄される』という女神リーシャの教えにより、自ら死ぬことすら選べない
まま、ひとり山の中で隠れ住み、天へと召される日を待つだけの日々を過ごしていた。
そんなアスクの前に、ひとりの少女が姿を現わす。その少女は幼い頃の幼馴染みにそっくりだった。
見失った初恋への執着が消せずに、いまだ苦しむ元教会騎士のお話。
※Twitterで仲間と一緒にイケオジ談義をしている内にできたお話です。なにをどう取り繕おうとも、イケてる(当社比)オジサマが書きたかっただけのお話(但し艶消し失敗してロマンスグレーからめっちゃ遠くなったw)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-05 17:00:00
60467文字
会話率:20%
初恋《よろこび》も失恋《かなしみ》も、王位継承権第二位という重責を背負って立つ気概も。
──すべて、あなたが教えてくれた。
あなたの傍で、泣いて笑って、一緒に歳を取って生きたいとどれだけ願った事だろう。
それでも、あなたがわたくしの
手を取る事はないし、わたくしにはそれを強引につかんで走り出すこともできない。
けれど。
「自分に恥じない自分でいるために」
わたくしは、この国で生きていく。
********
「すべて、あなたがくれた」関連作アーマニ様の過去編です。
第二章にある2ー2と2ー3の長編版ですが、あちらを読まなくても大丈夫だと思います。
ただし一部あちらで鍵となるアイテムに関する記述があります。どうやって手に入れたんだという部分が判るようになってます。
気になる方は一章だけでもお読みいただくと「これか」となるかと。
全10部。予約投稿にて完結済。毎日1話ずつ21時に更新します。
※残虐なシーンがあります。戦闘による生死、怪我の描写が苦手な方は回避をお願いします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-31 21:00:00
72542文字
会話率:29%
辺境の村で育ったカイルは、不思議な“小枝”を手に入れたものの、自分の力にまるで自信がなかった。ところがその小枝には、仲間の“スキル”をコピーし、さらには“絆”で増幅するという不思議な能力が秘められていたのだ。幼馴染のライナとともに冒険者とし
て旅を始めたカイルは、見習い神官のエレーナを救ったことをきっかけに、王都や闇教団の陰謀に巻き込まれていく。
暗黒騎士ルシアスが狙う闇の儀式、そしてエレーナの血筋に隠された秘密。襲い来る強敵に、未熟なカイルたちは苦戦を強いられるが、小枝が引き出す“合奏”の力が奇跡を呼ぶ。果たして彼らは仲間とともに世界を護り、ルシアスを打ち破れるのか? 「自分は弱い」と思い込む少年の成長と、仲間を信じ合う“合奏”の冒険譚、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:00:00
27715文字
会話率:29%
――記憶を失うたびに膨らむ空白と、他人の感情を読み取りすぎて自分の心が消えていく恐怖。
普通の学園生活を望む彼らに訪れるのは、研究施設の陰謀と、迫り来る強制的な“実験”の影。
それでも二人は、仲間と手を取り合いながら必死に抗う。念動力と読心
力――それぞれが抱える代償は、あまりに大きい。けれど、何度忘れても大切な人を好きになりたい。どれほど感情が薄れても、守りたい人がいるから。
言葉が擦れ違い、涙を零しても、彼らは諦めない。何度だって自己紹介すればいい。何度だって「好き」を伝え直せばいい。
記憶と心を取り戻すために、もう一度、学園の日常を紡ぎ出す。ビターな苦しみを抱えながらも、ゼロから始まる“再生”の物語――。
果たして彼らは、奪われたものを取り返し、再び笑い合える未来を築けるのか?
これは、忘却と喪失に抗う、二人と仲間の奮闘が交錯する学園ファンタジー。短い青春の最中、絶望に呑まれぬよう、ひたむきに前を向く姿を見届けてほしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:00:00
39869文字
会話率:25%
警視庁特別捜査班の近藤義人は難病を抱えた娘の手術費用を工面することができず苦悩していた。
近藤はある日、内偵を進めていた武器密売組織のボスから捜査情報の提供を要求される。見返りとして娘の手術費用を用意してやるというのだが……。
最終更新:2016-02-14 11:04:47
6326文字
会話率:42%
幼い頃からいつも一緒だった陽菜、結花、太一の三人は、どんなに離れても「正直に話し合おう」と誓った大切な友情を育んでいた。けれど高校2年生の春、クラス替えをきっかけに、それぞれの道が少しずつずれていく。片想いを続ける結花の「好きな人」と偶然深
く関わってしまう陽菜、そんな二人の変化を見守る太一。そして葛藤の末に気づく、それぞれの本当の気持ち——。
親友を大切に思う気持ちと、新しく芽生える恋心のはざまで揺れ動く彼らの姿は、切なくも瑞々しい青春の一瞬を映し出す。嘘をつけば誰かが傷つき、正直になれば自分が傷つくかもしれない——それでも「本音で生きる」ことを選んだ先に見える、新しい友情と自分らしさとは?
----------[作者から読者へ]--------------
本作は、友情と恋のあいだで揺れ動く高校生たちの心情を繊細に描いた青春ストーリーです。部活動や文化祭といった高校ならではの行事を舞台に、憧れや戸惑い、そして本音を隠してしまうことで生まれる葛藤がリアルに綴られています。
過去に交わした“小さな約束”をきっかけに、心を隠すのではなくさらけ出すことの大切さを学んでいく登場人物たち。誰もが通り抜けてきた、あるいは現在進行形で体験しているかもしれない「等身大の悩み」を、まるで自分のことのように感じられるはずです。彼らが見つける答えは、きっと読者のあなたが探している答えの一つにも重なるでしょう。青春のきらめきとほろ苦さが詰まったこの物語を、ぜひ最後の一ページまで見届けてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 19:00:00
16245文字
会話率:46%
広島の片田舎に住む来栖家は、人里離れたポツンな農家である。農地は広くて生活も安定しているけど、敷地内にはダンジョンが2つも生えていると言う。
そんな町の自治会では、とにかく探索者が寄り付いてくれないと頭を悩ませていた。それもその筈、この
町の所有ダンジョン数は他の町と較べると軽く2倍以上。オーバーフローに対処する労力は相当なモノを必要とされるのだ。
そんな町の苦肉の策、探索者の誘致に無料の民泊案が浮上して――
とかモタモタしてたら、来栖家の敷地の裏庭に突然3つ目のダンジョンが爆誕!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:57:02
3149725文字
会話率:12%
大井碧空町では、その町だけで接続可能な『ファンタジースカイ』と言うオンラインゲームが大流行。学生から社会人まで、幅広い層からの支持を得ている。
ケーブル配信のそのゲームも、既に12年以上の歴史を経ていた。バージョンアップによるエリアの拡
大やシステムの更新は、ゲームを難攻不落なモノへと導いており。
さらに新たに『百年クエスト』と言う、超ムズクエまで更新導入され……。
前作の架空の町、大井碧空町と『ファンタジースカイ』の設定を流用し、主人公をとっかえての連載小説となっています。主人公は隣町からの編入生、池津凛と言う名前の高校生。ネット内では名が売れ始めているものの、リアルでは相当の苦労を抱えていると言う設定。
前作は“限定イベント”がメインでしたが、今作品ではメイン世界での“百年クエスト”と“PVP(対人戦)”がメインとなっています。書式もずっと一人称で、前作とは違和感があるかもですがご了承を。
たぶん、4章編成で1章が14作の構成になる予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-14 04:10:52
1126320文字
会話率:18%
田舎育ちのエミッタは、父親と2人暮らし。ある日の夕方、食事時に突然の訪問者が窓から入り込んで来て。そこから少女の日常は、父親と母親の過去の出来事や、自分の出生に関わる秘密探しへと大きく傾いて行く。
何もかも始めての旅となる旅立ちの初っ端
から、意表を突く仔ドラゴンとの遭遇。父親のルースは何かの作為を感じながらも、その子を家族にと迎え入れて。
そこから始まる、少女の苦難と冒険!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-08-15 21:40:01
167759文字
会話率:30%
バレンタインデーの日にチョコの余りものだと金髪ギャルから義理チョコをもらった。真面目な和田優斗はホワイトデーの日にそのお返しをしようと奮闘するも、苦い経験を味わってしまう。しかし、和田優斗を待っていたのは別の女子からの正反対の甘い経験だっ
た。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:45:04
2803文字
会話率:55%
高校生になってから初のバレンタインデーを迎えた高田翔はクラスメイトの女子から屋上に呼び出されて予期せぬことを告げられることになる。
これは高校生の男女が過ごす甘くも苦いバレンタインデーの物語。
最終更新:2025-02-19 00:15:41
3158文字
会話率:37%
狼の獣人に虐げられていたアイナは、竜人ギルフェルドによって救われる。竜の国に連れてこられ、心身が癒されていくアイナだったが、ある日、銀の髪の姫君と、ギルフェルドの番候補である令嬢と出会う。その上、アイナを取り戻すために狼の獣人がやってきて―
―?
※暴力で望まぬ行為を強要しようとする描写があります。苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:41:58
43244文字
会話率:40%
アイナは人間の娘。狼の獣人ガルゼルに請われて番となったが、ある日、アイナが偽物だと断罪され、激昂したガルゼルによって奴隷の身に落とされてしまう。
使用人にも虐げられ、辛い日々を送るアイナ。そんなある日、アイナの目の前に現れたのは、見知らぬ竜
人の男だった――。
※暴力で望まぬ行為を強要しようとする描写があります。苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-19 19:47:57
25975文字
会話率:36%
ステラは見習い新人騎士。同じ騎士団の仲間達からは落ちこぼれと馬鹿にされている。そんなある日、辺境にいた副団長が戻ってくる事になった。騎士団長殺しと呼ばれる彼は、どう見ても平凡な青年だった。
ひょんな事から、ステラは彼に鍛え上げられる事になる
。そして、ステラを馬鹿にした仲間達と試合で戦う事になるのだが――?
ステラに隠された秘密と、騎士団長殺しの真相とは? 面倒見のいい獣系上司×素直な部下。頑張る女の子のめげない努力と奮闘記をどうぞ。
※セクハラ・暴力描写が苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-19 19:41:48
156528文字
会話率:43%
奪われた体を取り戻せ。あの夜の続きを生きるために――
ファッション好きな19歳のアパレル店員、夜見環《よみ・めぐる》。
ある冬の夜、橋の下で目を覚ます。
橋から飛び降りたようだったが、その記憶がない。
意識が遠ざかる中、自分の体が勝手に動
き出す。
なんと、月の魔物に体を奪われてしまったのだ!
死んでもいないのに、魂としてあの世へ飛ばされた環。
体を取り戻すためには、あの世の神々から武器を借りなければならない。
神々は曲者揃いで、武器を借りるだけでも大変な苦労だという。
環には愛する恋人がいた。
彼と離れ離れになるなんて嫌だ。
困難が待つと知りながら、環は武器集めの旅に出る。
あの世に集う死者の協力を得ながら、なんとか武器を集めていくが……。
気がついていたら橋の下に倒れていた環は、どうして飛び降りてしまったのかを忘れていた。
やがて環は、その理由を思い出す。
彼女にとって、残酷な真実を――。
苦難を超えてまで、自分の体に戻りたいか。
環の戦いは、武器集めから己との闘いへと変貌していく。
さらに魔物と環の因縁が明らかになり、環は自分の人生に立ち向かうための決心を迫られる。
あの世を駆けめぐる環は、無事武器を集め、体を取り戻すことができるのか!?
現代日本とあの世が交錯する、現代ファンタジー。
※カクヨムにて完結している作品です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:37:09
7245文字
会話率:59%
記憶をなくし、山の上で孤独に機織りをする娘みち。日照りの続く夏の日、突如現れた大男に殺される。死ぬ間際、彼女は失っていた幸せな記憶を思い出す。幸福だった昔に帰りたい。無念のあまり死にきれない彼女へ、煌々と輝く満月が語りかける。
「わたしが、
かわいそうなあなたの夢を、かなえてあげる」
月の神に憑りつかれた彼女は、死後の世界を彷徨う。そこで出会った青年との運命が、やがて様々な人を巻き込み世界の形を変えていく。
自らの生まれや弱さに苦しむ人々が、それでも光を目指して進もうとする様を描く、純文学的ハイファンタジー群像劇。
※縦読み推奨
※完結済み作品の投稿(約45万字)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-30 20:40:10
470191文字
会話率:51%
僕の名前は咲見(さきみ)暖斗(はると)、中学2年生。夏休みを利用した本物の空飛ぶ戦艦の、体験乗船のメンバーに、このたび選ばれた。超ラッキー!! だったんだけど、あれ?
男子は僕だけ‥‥。え!? 他の15人全員女子!?
で、なんか色々あ
って、僕が人型戦闘兵器DMT(デアメーテル)に乗って戦うことになって。
‥‥ただ、問題はそこじゃなくって。
そこにはクラスメイトの女の子がセーラー服に白衣を羽織って待ちかまえてるんだけど。
「暖斗(はると)くん。運動負荷心電図検査(CPX)、始めるよ~。でもその前に」
「え? 何? 愛依(えい)さん。急にかしこまって」
「うん。暖斗くん。いつも、DMTに乗って戦ってくれるでしょう? わたし達みんなを守るために。ちゃんとお礼を言ってなかったなあって」
「いやあ、改まってそう言われると。僕の方こそ戦闘の度に君に面倒かけてる感じで」
「それは、わたしは医療人として当然のことをしてるだけだよ?」
「出た。『医療人』」
「それじゃ、そろそろ検査しよっか」
「はいはい。いつものヤツだね。一発合格するよ?」
「良いかな、その意気。合格したら、あなたは自室に帰れてのびのび。医務室(ここ)で毎日24時間わたしと顔を合わせる苦行から、ついに解放されま~す。がんばってね」
「うん」
「じゃ、センサー付けるから、Tシャツ脱いで。はい、ちょっとヌルヌルひんやりしますよ?」
「‥‥あれ、暖斗くん、ちょっと体格良くなったんじゃない?」
「そうかなあ、まあ、パイロット用の訓練とかやってるし。一応だけど」
「うんうん。男子の中2は成長期だからね。背も伸びるし。」
「あんまりジロジロ見ないでよ。愛依さん。ホント、『医者の顏』の時と、『素の顏』と、キャラが違うよね。君は‥‥。あれ? 愛依さん?」
「暖斗くん。ウチ男の子の兄弟とかいないんだからね‥‥。そういうこと言わないで」
「あ、顏赤くしてバックヤードに消えていった」
「『素の顏』が出ちゃったか。上着脱げって言ったのは君でしょ? おーい。検査はぁ?」
「ダメ。この顏じゃ人前に出られないよ。ち、ちょっと待っててよ‥‥」
「ホント、『医療人モード』と『素の中2女子』とのギャップが」
「‥‥もう! 今度暖斗(はると)くんが『赤ちゃん』になっても、ミルクあげないんだから。もう」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:36:56
1192336文字
会話率:45%
シェルミカは親友に誘われ、アルテアラ王国の王子であるユイナート、人呼んで『月華の王子様』が主催する舞踏会に参加した。『月華の王子様』は、常に微笑みを浮かべる紳士な王子だが、彼女はそんなユイナートに強引に口づけをされ、囚われ、監禁されること
となる。シェルミカはユイナートの真意を掴むことができず、ただ自分は彼の『玩具』であると思い、彼に支配される日々を送る。
ユイナートは彼女に対し尋常でない程の執着心を抱いており、彼女を見る時だけ冷えてしまった瞳に激情を宿す。どうやら彼と彼女は過去に何かしらの関係があったようで……。
愛されることに慣れていない少女と、愛することに慣れていない青年の心は、不器用にすれ違う。
※深いキス描写があります。王子は執着心強めのヤンデレです。苦手な方はお気を付けください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:36:32
25327文字
会話率:46%
ラヴィレンス高等学園の奨学生メグミは、生活費と将来のために、イジメられながらも学園へ通っていた。
そんなある日、なぜか学園一の美少女であるサーシャ・バークレーが彼をかばい、イジメの主犯格である皇太子の怒りを買ってしまう。
皇太子が彼女を
攻撃し、もうダメだと思ったとき……教室全体がまばゆい光に包まれ……気がつくとクラスメイト共々、ダンジョンマスターである魔王に転生していた。
ダンジョンポイントの初期値が、転生前の貯金額と連動していたせいで、最初のうちこそ苦労するメグミだが、地道に力を蓄え成り上がっていく。
負ければ殺される魔王として生き、サーシャ嬢と関わる中で、メグミの価値観にも少しずつ変化があらわれ……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:30:00
1443546文字
会話率:28%
ど平民として薬屋を営んでいたセアラ。先祖代々伝わってきた大事な薬屋です。いつも町の人が来てくれて、一人で暮らすのには困らない程度にはちゃんと儲けています。
ある日から、とんでもない美丈夫(ニック)が来るようになって生活が一変。その人曰く、「
ここの薬屋さんの薬はよく効くって聞いたんだけど?」
それからのセアラは突然現れた美丈夫さんを中心に振り回されています。
セアラはどこに行くんだろう?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:29:38
55848文字
会話率:58%
身体が弱く、ベッドの住人として生きていたはずの柳原ミコト。気が付くと(ほんとは知ってるよ。餅を喉に詰まらせて死亡)クリスティーン=レイルという男爵令嬢になっていた。
父男爵にこのポプリを絶対に肌身離さずに持って行けとなかば強制された。
魅了
アイテムで学園滅茶苦茶にするのも、この髪の色(ピンク!)もイヤ!絶対になんとかしてやるんだから!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 15:42:16
9136文字
会話率:47%
主人公アイリ=コースワロー辺境伯家の長女には双子の妹がいる。帝国騎士団に所属しているのがミリアーヌ。帝国魔術団に所属しているのがリリアーヌ。二人とも可愛い妹なんですけど、シスコンで困ります。いつになったら姉離れをしてくれるのやら…
最終更新:2025-02-09 13:13:20
6045文字
会話率:40%
貴族の子女が通うグランディア学園に在籍するエミー・ローランドは、ある日突然前世を思い出す。
それからは恋愛ドラマ好きの女子高生だった前世の影響なのか、ドラマでよく見る『例のアレ』が突然見えるようになった彼女は、目立たないモブとして学園の恋愛
模様を観察し楽しむようになっていた。
そんな中、第三王子エドワードが婚約者カトリーナとの関係を悪化させ、平民出身のリリィに夢中になり始める。
さらに「カトリーナがリリィをいじめている」との怪しい噂が流れ、婚約破棄が企てられていることまで知ってしまう。
主役たちの恋愛ストーリーには口出ししないと決めていたエミーだが、婚約破棄が行われようとしている場で思わず介入してしまう。
そこに現れたのは、エミーが最も苦手とする第一王子レオポルド。
彼のおかげで場は収まったが、エミーはとんでもないことに気付いてしまう。
――レオポルド王子は、私をものすごく……好きだ。
ちょっと待って、なんで⁉︎
------
中編を目指して執筆しますが、変更の可能性があります。
------折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:21:42
20530文字
会話率:24%
出前アルバイターな苦学生羽場ハジメは、配達先のタワーマンションが突然ダンジョン化する異常現象に巻き込まれ、ダンジョンの中に閉じ込められてしまう。
しかし羽場はなぜかダンジョンコアの欠片という特殊アイテムを保持しており、新スキルの作成やスキル
ポイント半額などの特殊な機能を使うことができた。
特殊スキルを駆使しつつ、なぜ羽場はダンジョンコアの欠片を持っているのか、そしてダンジョン化現象とは一体なんなのか、謎を探りながらダンジョンからの脱出を目指す。
※カクヨム先行連載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:15:41
6519文字
会話率:45%
『彼女』は恋をした。
VRMMORPG【クライシス・ブレイク・オンライン】、通称CBOのエンドコンテンツにおける、最強のボスとして作られて既に半年。
実装当初はクリア不可の敵として恨まれ、最近になってようやく攻略法が確立されてからは、
ドロップアイテムと言う欲望の的へと成り果てた。
『彼女』にとって不幸だったのは、高度過ぎるAIが何を間違ったのか、感情を持たせてしまったこと。
毎日数え切れないプレイヤーの相手をさせられるのは、苦痛以外の何ものでもない。
そんな『彼女』にも、唯一の楽しみがある。
それは、とある少年との死闘。
攻略法が確立されたと言っても、それはバフやデバフを駆使して、フルレイドで挑む前提での話。
少数でのクリアは、未だに無理だと言われていた。
しかし、その少年だけは別。
『彼女』の元を訪れては、たった1人で挑み、真っ向から勝利する。
いつしか『彼女』は少年に惹かれ、遂に行動(暴走?)に出るのだった。
「ダミーのAIは用意しましたし、外見は……問題ありませんね。 あとは彼を探すだけです」
朧気にしか覚えていない少年を求めて、プレイヤーに扮する『彼女』。
こうして戦闘AIは閉じ込められた空間から脱出し、自身の恋路を歩み始めた。
しかし時を同じくして、異常事態が勃発する。
『諸君には最長で1年間、VRMMORPG生存戦争に参加してもらう』
謎の団体GENESISによって、あらゆるVRMMORPGの世界が繋がった。
混乱に陥るプレイヤーたちをよそにGENESISは計画を進め、各ゲームが様々な形で競い始める。
大半は4大タイトルと呼ばれる人気ゲームによって淘汰され、強制的にサービス終了に追い込まれていた。
そして遂に、その矛先がCBOに向けられる。
圧倒的に数で劣るCBOに勝ち目はないと思われていたが――少年と仲間たちが、その力を見せ付ける。
これは、感情の芽生えた戦闘AIと、孤独な戦闘狂の少年が紡ぐ、恋と生き残りの物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:11:07
19491文字
会話率:31%
行き場を無くした怪異が集う神秘の街・ルヴィリア。
煌びやかな領主屋敷の厨房にて、貧乏錬金術師・アルフレッドはなぜかカカオをすりつぶしていた。立て続いた不幸の結果、吸血鬼・シンに隷属契約を結ばされ、「究極のチョコレートを作れ」と命じられた
故だ。
幸福な生の実感が唯一の弱点である奴は、長い生に飽きており、死ぬほど甘美なエクスタシーをご所望なのだ。嫌々始めたチョコレート作りだが……ナッツ、ラム酒にオレンジピール、何にでも合うその無限の可能性を知りのめり込む。
究極の一粒を生み出すのが先か、下僕になるのが先か……チョコレートに魅了された男二人の攻防の行方やいかに?
「殺意に満ちた顔もそそるね?」「さっさとくたばれ、クソ吸血鬼!」
甘くとろける探求よ永遠に──絶対主従ゴシック・スイーツ・ファンタジー!
錬金術師アルフレッドは旧友に愛想をつかされ、工房から追いだされた。
夜の町をさまよった果てに美しい貴族と出会い、チョコレートドリンクを奢ってもらう。
アルフレッドは金払いのいいその青年に目をつけ、近づこうとするが……。
貴族の正体はなんと最強の吸血鬼、シン。アルフレッドは血を吸われ、屋敷に囚われてしまう。
家畜同然の身分から解放される条件は、ただひとつ。
「――私のために、最高のチョコレートを作っておくれ」
アルフレッドは錬金術師としての尊厳と矜持を賭け、チョコレート作りをはじめるのだった。
【キャラ紹介】
アルフレッド
王立アカデミーに通う留学生。天才錬金術師。金髪眼鏡。自信過剰で女好き。しかし根は真面目で人一倍好奇心や探究心が強く、やると決めたことはとことん突き詰める職人肌の男。軍人の家系に生まれ幼い頃から鍛えられてきたため、射撃の腕は一流、
シン
最強の吸血鬼。神秘の町ルヴィリアの支配者。黒髪黒目、正体を明かすと目が赤く光る。
チョコレート好き。優男に見えるが腹黒、というより邪悪。人間のことは犬や猫のように可愛いと感じていて、とくにアルフレッドに対しては苦しめたいほど好き。歪んだ愛情の持ち主。
彼の目的はチョコレートという『快楽』の探究。
参考文献
『チョコレートの手引』蕪木祐介/雷鳥社
『チョコレートの歴史』ソフィー・D・コウ/マイケル・D・コウ/樋口幸子訳/河出文庫
『図解錬金術』草野巧/新紀元社
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:10:00
78255文字
会話率:32%
ランペット宝樹迷宮都市。
夢を、ロマンを、一攫千金を求めて冒険者が集うその街で、
《技能樹(スキルツリー)》の調律を行う女神アンゼリセ・ランペットは、
異世界からやってきた少年、イツキ・アカツキの《技能樹(スキルツリー)》からとんでもないス
キルを目覚めさせてしまう。
成長を加速させるスキル《急成長》から派生した、そのスキルの名前は――――。
「…………イツキ」
「はい」
「お主が得たスキルは……」
「はい」
「《焼肉食べ放題》じゃ………………」
「…………………………は?」
この物語は…………。
よくわかんねえスキルからよくわかんねえスキルを生み出し続ける少年、イツキ・アカツキと、
その冒険を見守りつつ《技能樹(スキルツリー)》を育てる羽目になった《迷宮の神》アンゼリセ・ランペットの、盛大な苦労話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:00:00
123339文字
会話率:54%
人間の居住圏が巨大大陸の片隅にしかなく、その他の場所は魔物が闊歩する魔境となっている世界。
居住圏いっぱいに人が増えたため、魔境と領土を接する辺境貴族は、魔境を切り取って領地とすることを定められた。
人を守護する神は、魔境を切り取るための力
として、新たに『天職』という加護をもたらしてくれた。そのお陰で人々は戦闘向きの天職に限り、魔境の魔物に勝てるようになった、そんな時代。
プルマフロタン辺境伯家の長男バジゴフィルメンテ・サンテ・プルマフロタンは、幼少から剣の天才と評価され、そして十歳で教会にて行われる天職の儀で神から『剣聖』を授けられた。
しかし、その儀場で剣を抜く際に手から取り落としたり、剣を振った際に手からすっぽ抜けてしまったりと、天職が剣聖らしからぬ行動を見せてしまう。
その行動の原因が『不適職者』--天職と肉体が適合していない者ではないかと父親に疑われ、しかし次男以降の子が戦闘向きの天職を得られるかはまだ不明だからと、薪割り小屋に住処を追いやられて留め置かれることになった。
不遇な状態に置かれたはずのバジゴフィルメンテは、剣聖を与えられたときからなにか思惑があったようで、薪割り小屋暮らしを苦にしてない。
バジゴフィルメンテの思惑とは? 彼は本当に不適格者なのか? バジゴフィルメンテの将来はどうなるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:00:00
415041文字
会話率:33%
舞世界は、財団、財閥、コングロマリットが国々を支配している。各国政府は現存しているが、企業間の調停役という役割で、国家運営の実権はない。
そんな世界の、資本主義が社会の根底と決められた、とある国。その首都にて。
日系人のシバ・サエモは、孤児
院で生まれ育ち、数企業が合同で立ち上げた超能力開発機構に引き取られ、念動力を発現させる。その後は表向きは学生として暮らしながら、政府機関に所属する汚れ仕事を担うことに。
政府の犬を自認しながら、あまり社会の役に立たないと認定された念動力を武器に、社会の害だと認定された機械化人間や組織を潰して回る日常を送っている。
世界を支配する企業にこき使われる政府。その使い走り(ランナー)の苦労を記す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-23 18:00:00
330368文字
会話率:33%