顔だけで家族や世間から虐められ続けた天野(あまの) 優斗(ゆうと)は、自ら命を絶つ。
だが、優斗はいつの間にか、転生させられていた。
彼が転生した世界は、文明が現代にそっくりで、魔法や魔法にちなんだ技術も存在しており、何よりも男女比が1:2
00という狂った世界。
そこで、前世と同じ名前で転生した彼は、【イケメン至上主義】という歪な思想を抱えた多くの女性から暴力を受けた後だった。
だが、転生先の世界では、前世とは違い味方がいた。
妹や母親、母親の会社で働く女性たちは、この世界では味方で、母親に至っては優斗の為に海外移転に踏み切った程だ。
優斗は、海外の地でちゃんと自分を見てくれる人たちと出会い、今まで味わえなかった本来の人としての生活が出来るようになった事で、心にも余裕が生まれてくる。
彼がこの世界で生まれた地域からの闇が時折迫りつつも、優斗は前を向いて羽ばたこうとする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:10:00
17089文字
会話率:34%
祓い屋の長女、高浜水喜(たかはまみずき)には祓い屋としての力がない。
そのため、両親からは罵詈雑言を浴びせられていた。
だが、水喜は全く気にしない。
水喜の目には、祓い屋としての力を強く持っている妹、高浜水奈しか映っていたいから。
水奈
は心優しい少女。
自身の力に驕らず、日々勉学などは怠らない。
力のない水喜にも普通に声をかけ、笑顔を向ける。
そんな妹を守るべく、水喜は筋トレをはじめ、ゴリラ並みの力を手に入れる事を決意した。
そんな中、急にあやかし一族を束ねる長、鬼である羅刹(らせつ)から縁談が舞い込んだ。
鬼は人を食料として食べてしまうという噂が流れている。
両親は、そんな鬼に水喜を追い出す形で送り込んだ。
絶対に死ぬわけにはいかない。そう強く願っていた水喜は、最初は逃げ出そうかとも考えたが、写真を見て考えを改める。
イケメンに弱い水喜は、好みなタイプの見た目をしている羅刹を見て会ってみたいと思ってしまった。
夜に羅刹に出会った水喜は、彼の迫力に圧巻。
だが、屋敷で一夜を過ごした水喜の目の前に現れた羅刹は、夜に放っていた迫力は見る影もなく、弱気な性格となっていた!?
朝と夜で別人のようになる鬼と、面食い祓い屋の、ちょっとクスッと笑えるような復習恋愛物語。
※アルファポリス、エブリスタ、カクヨムにも公開中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:08:10
10451文字
会話率:28%
人気の無い道。周りには古い建物が並んでいる。
そんな中、一つだけ人が住んでいる家があった。そこには黒いストレートな長い髪が特徴的な青年が微笑みながら立っていた。
顔上半分は前髪で隠れてしまっているため見えない。
その青年にはある噂
があった。その噂とは──
【殺したい程の憎しみを持っている人はどうかお試しください。貴方の××と引き換えに復讐させていただきます】
らしい。
今日も、その店には人が訪れる────
「貴方のご依頼、お聞かせ願いましょうか」
※カクヨムにも投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-15 13:29:37
9987文字
会話率:49%
しごできプログラマの奥村君は、私の後輩。
しかし!
プログラムのメモリ管理が得意な彼は、恋愛メモリだけは管理できないのである!
普段から距離感近いけれども、二人っきりになると更に距離感が近すぎる!
なにより、そのビジュ良すぎな顔で、迂
闊に微笑みかけるんじゃありません!
仕事はS級&距離感はSバグのプログラマ男子 × マイペースプログラマ女子のドタバタなオフィスラブコメ。
アットホーム&ハイテンションな職場にて、愉快な仲間達と共に実装開始!
カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:06:44
3185文字
会話率:41%
何でもこなせるスーパー執事(※告白できないヘタレ勇者)と、悪役顔なだけの天然公爵令嬢の、じれじれイセコイラブコメディ!
※柴野いずみ様主催の「ヘタレヒーロー企画」参加作品です。
※ノベマ!にも投稿しています。
最終更新:2024-10-02 07:32:31
8238文字
会話率:70%
「顔をもっと見せた方がいい。君のような美しい女性が、その美貌を隠すなんてもったいない」
ルナは思ってもみなかった。自分の命を救ってくれた男から、そんな言葉を聞くなんて。
オーラムブラジルの街角で「影の淑女」と呼ばれるルナ。首都の屋根から
屋根へと飛び移り、危険な毎日を送っていた。たった一つの理由で――妹のシャーロットを守るために。
だが、影から現れた見知らぬ男が、すべてを変えた。
「君の妹を治す方法を知っている」
ルナは今まで、同じような約束を聞いたことがあった。でも決して信じなかった。みんな見返りを求めて、嘘をついていたから。
けれど、この男は違った。戦い方も、動き方も。そして茶色い瞳で彼女を見つめるその眼差しも――。
「信頼しろとは言わない。ただ、現実的になってほしい」
ルナにはわかっていた――彼を信じることは、死を意味するかもしれない。それでも、シャーロットは死にかけている。もしかすると、この見知らぬ男が最後の希望なのかもしれない。
鋭い言葉と刺すような視線の間で、危険な何かが生まれていった。それは救済にも破滅にもなりうる、危うい魅力だった。
金持ちと貧乏人の世界で、ルナは選ばなければならなかった。疑いという安全な場所に留まるか。それとも、愛するすべてを救うか破壊するかもしれない約束に、すべてを賭けるか。
なぜなら、守るべき人がたった一人しかいないとき、悪魔でさえ救世主に見えてしまうから。
そして時には……そんな悪魔たちこそが、最も魅惑的な瞳を持っているのだから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:00:00
135384文字
会話率:43%
フォルモントの王城の地下には蟲が住んでいる。
何のことはない、マガネが悠々自適にそこで生活をしているだけである。
ところがある日、彼女のところに求婚者が現れた。リスイと名乗るその男、顔だけは確かにマガネの好みであるが、残念ながら一切知らない
相手。
しかも既に、王から結婚の許可は出ているときた。
そこでマガネは王に文句を言うべく、地下から出てきたのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:00:00
94969文字
会話率:48%
かつて世界を支配した魔王レグナは、聖女との最終決戦に敗れ、死んだ――はずだった。 しかし目覚めると、そこは理解不能な超高層ビルが立ち並ぶ異世界「東京・渋谷」。 しかも、自身の肉体は、貧弱な日本の「高校生」になっていた。 名は黒須レグナ。魔力
は消失し、圧倒的な力も配下もない。 混乱の最中、彼は強制的に「都立桜並木高等学校」へ転入させられる。
未知の文明、奇妙な風習、そして何より、周囲の人間から感じる微かな魔力の波動。 この学校、ただの高校ではない。 冷酷な観察眼で周囲を探るレグナは、妙に落ち着いた少女、顔色を窺う少年、そして、制御不能な強大な魔力を秘める「生徒会長」の存在に気づく。 過去の因縁を感じさせる「聖女」の転生体、蒼月サラとの再会は、彼の深層に眠る記憶を呼び覚ます。 失われた魔力の残滓、現代東京に潜む異界の因子「魔核」の気配。 そして、突如として生徒が昏睡状態に陥る謎の事件――背後には、異界の尖兵、灰塚マラの影が迫る。
これは、魔王の矜持を胸に、現代社会で再び頂点を目指す、孤独な戦いの記録。 あるいは、新たな仲間との出会い、そして世界の命運を賭けた、壮大な物語の始まり。 彼はこの世界で、破壊の魔王となるのか、あるいは、新たな秩序を築く存在となるのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:58:04
12437文字
会話率:7%
名古屋の総合医療センター――
そこで夜勤に励む若手研修医・氷川颯真は、32歳にして薬学・医学を修めた塩顔イケメン。
だが彼にはもう一つの顔がある。
くだらない事件を、真顔で解き明かす“医療探偵”だ。
ある夜、救急外来に搬送されてきたのは「
笑いが止まらない」という謎の患者。
検査結果は異常なし。医師も看護師もお手上げの中、氷川は一言、
「間違いない。原因はイヤホンだ」――?
声帯の固有振動数と共鳴して笑いが止まらなくなる?
くだらない。だが予想通りだ。
常識を超えた“笑撃”の真相と、病院に巻き起こる波紋。
これは、医学とミステリーの境界線を優雅に踏み越える、
【馬鹿ミステリー短編連作】開幕
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 14:17:57
48651文字
会話率:31%
「おい、ハヤト! いつまで寝てんだよ!!」
そう言いながら、ハヤトのベッドにダイブするカズ。
「ハヤト、すっげ~朝立ちしてっぞ!」
そう言いながらハヤトのモノを弄り回すカズに、困るハヤト。
「ご近所に聞こえるから、そういう事は大声で言う
ものではないぞ、カズ」
「えっ? 窓閉まってるから聞こえねーって」
そう言うカズに、困ったような顔でハヤトが言う。
「ものの例えだ。近所に聞こえなくても母さんたちには聞こえてるかも知れないだろ?」
「聞こえちゃマズイのか?」
キョトンとした顔でカズが言う。
「そりゃあ、マズイだろ。仮にも思春期の少年だぞ?」
「えっ、オレも朝立ちしてっけどマズイのか?」
「それは健康な証だからいいんだよ。それを口に出して言うなと言ってるんだ」
ハヤトの言葉にキョトンとするカズ。
「勃起したから勃起したと言って何がマズイんだ? 恥ずかしいのか?」
「そりゃあ恥ずかしいに決まってるだろ。普通はそういう事を口には出して言わないんだよ、カズ」
「ふ〜ん⋯⋯」
意味分からんという風情で返事をするカズ。
自由奔放で素直で正直なカズと、幼馴染みのハヤトとのやり取りから物語は始まる。
小学校を卒業した春休みから物語は始まり、中学時代、高校時代へと話が進んでいく。
ふたりの関係は如何に?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:57:35
26137文字
会話率:44%
颯斗は朝起きて、まず鏡に向かうのが日課になっていた。
鏡の中の颯斗は、颯斗と同じ顔をしているが、どこか雰囲気が違う。
颯斗は右利きだが、鏡の中の颯斗は左利き。
颯斗の右目にはホクロがあるが、鏡の中の颯斗のホクロは左目にある。
最初のうちは、鏡の中で動くだけの存在だった。
颯斗が右手を上げれば、鏡の中の颯斗も右手を上げる。
しかし、ある日を境に、鏡の中の颯斗が勝手に動き始めた。
「……お前、俺の動きと違う動きしてたよな?」
「ごめん。つい、ちょっとだけ動いちゃった」
颯斗は驚きつつも、なぜか嫌悪感はなかった。
むしろ、親近感すら覚えた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-08 00:51:07
15097文字
会話率:33%
その日、俺――リオ=グランティスは、魔術師として人生最大の分岐点を迎えていた。
「お前さぁ、魔法って、なんかこう……地味じゃね?」
そう言い放ったのは、俺の師匠、アリステア=フェンブラム。
王都でも五指に入る魔術師なのに、なぜかいつも笑
いながら無茶ばかり言ってくる変人である。
そして、俺は今、その変人の前で困り果てていた。
「師匠……何度も言ってますけど、魔法は繊細な術式構築と精神集中が――」
「いや違うって。お前の魔力さ、繊細に扱ったら逆に不安定になるんだよ」
「だからって剣で魔法を撃てって、無茶すぎません!?」
俺の手には、長剣。
本来なら剣士が使うはずのそれを、師匠は「杖の代わりに使え」と言い張ってきた。
「いいじゃん、剣で魔法撃つとか。浪漫!」
「師匠、それはロマンであって、理論じゃない……」
だけど、アリステア師匠は真剣な顔で言った。
「リオ、お前の魔力は普通じゃない。杖じゃ流しきれない。だから“出力制御”のためにあえて鉄を通せ。剣身が抵抗になって、魔力が安定する」
「……それ、学会で発表したら怒られるやつでは?」
「うん。だから発表してない。お前だけに教える、禁断の奥義だ」
禁断って自分で言ったなこの人。
でも――俺もわかっていた。
普通の魔法の打ち方では、俺の魔力は制御できない。
それでも諦めきれず、俺は魔術師を目指してきた。
「剣を杖に……か」
重みのある剣を両手で構える。
魔術師が扱うにはあまりに武骨で、不格好な代物。
だが、確かに手の中に収まるそれは、杖よりも――何かしっくり来る感触だった。
「いけるかもな……」
そして、次の瞬間――
「《フレイム・ブラスト》!!」
俺は咄嗟に剣を振り下ろした。
ズガァァァァァン!!
周囲の地面が爆発四散した。
魔法が、剣から放たれた――それも、明らかに規格外の火力で。
「う、うそだろ……マジで撃てた……!」
剣の先から吹き出した火柱は、訓練場の模擬岩を余裕で粉砕していた。
それは、確かに“魔法”だった。
「……これ、魔術師として誤解されないですかね?」
俺は――“剣で魔法を撃つ魔術師”としてやっていく。
そしてこの選択が、後に王国中の魔術師や剣士、貴族や王族までも巻き込む大騒動になるとは――このときの俺はまだ、知る由もなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:55:32
37809文字
会話率:36%
王宮の広間は、冷え切った空気に満ちていた。
玉座の前にひとり、少女が|跪い《ひざまず》ていた。
エリーゼ=アルセリア。
目の前に立つのは、王国第一王子、シャルル=レインハルト。
「─エリーゼ=アルセリア。貴様との婚約は、ここに破棄す
る」
「……なぜ、ですか……?」
声が震える。
彼女の問いに、王子は冷然と答えた。
「貴様が、カリーナ嬢をいじめたからだ」
「そ、そんな……! 私が、姉様を、いじめた……?」
「カリーナ嬢からすべて聞いている。お前は陰湿な手段で彼女を苦しめ、王家の威信をも|貶めた《おとし》さらに、王家に対する謀反を企てているとか」
広間にざわめきが広がる。
──すべて、仕組まれていたのだ。
「私は、姉様にも王家にも……そんなこと……していません……!」
必死に訴えるエリーゼの声は、虚しく広間に消えた。
「黙れ!」
シャルルの一喝が、広間に響き渡る。
「貴様のような下劣な女を、王家に迎え入れるわけにはいかぬ」
広間は、再び深い静寂に沈んだ。
「よって、貴様との婚約は破棄。さらに──」
王子は、無慈悲に言葉を重ねた。
「国外追放を命じる」
その宣告に、エリーゼの膝が崩れた。
「そ、そんな……!」
桃色の髪が広間に広がる。
必死にすがろうとするも、誰も助けようとはしなかった。
「王の不在時に|謀反《むほん》を企てる不届き者など不要。王国のためにもな」
シャルルの隣で、カリーナがくすりと笑った。
まるで、エリーゼの絶望を甘美な蜜のように味わうかのように。
なぜ。
なぜ、こんなことに──。
エリーゼは、震える指で自らの胸を掴む。
彼女はただ、幼い頃から姉に憧れ、姉に尽くし、姉を支えようとしていただけだったのに。
それが裏切りで返され、今、すべてを失おうとしている。
兵士たちが進み出る。
無骨な手で、エリーゼの両手を後ろ手に縛り上げた。
「離して、ください……っ」
必死に抵抗するも、力は弱い。。
誰も助けない。エリーゼは、見た。
カリーナが、微笑みながらシャルルに腕を絡め、勝者の顔でこちらを見下ろしているのを。
──すべては、最初から、こうなるよう仕組まれていたのだ。
重い扉が開かれる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:40:00
295745文字
会話率:38%
バレンシア王国の王都から南へ数十リーグ、小さな村「ロサーナ」には、今年も豊かな実りが約束されていた。アントニオはその村で農業を営む青年だった。親を数年前に病で失ってからは、たった一人で麦畑と向き合い、耕し、育ててきた。
でも、ひとりじゃな
い。アントニオには心に決めた婚約者、村娘のマーガレットがいた。
ところが、その日。黄金色に波打つ麦畑のそばの農道に、高級な馬車が止まった。
降り立ったのは、見たこともないような豪奢な服を着た男と……もうひとり。信じられないことに、マーガレットだった。
「……マーガレット?」
アントニオが呼びかけると、彼女は軽く鼻を鳴らして笑った。
「アン。わたし、結婚やめる」
「……え?」
「婚約、破棄するわ。ごめんね。でも、もう決めたの。わたし、サラゴサ男爵様と王都で暮らすの。あんな畑の土なんて、もう触りたくない」
耳を疑った。何を言ってるんだ、マーガレット。
「……マーガレット、そいつに騙されてるんだ。男爵が、村の娘と本気で付き合うわけない。王都に行ったって、どうせすぐ捨てられる。そんなの……遊びに決まってる!」
必死だった。怒りというより、彼女を守りたい一心だった。
だが、その時。
「貴様ぁ……!」
男爵が、鷹の羽をあしらった帽子を払って、アントニオを睨みつけた。その目には、蔑みと怒りがあった。
「このサラゴサ男爵の、真実の愛を……愚弄したな、平民が!」
男爵の号令で、背後に控えていた従者たちが動いた。ゴツい腕を持った男が二人、麦畑にズカズカと踏み入り、苗を蹴り倒していく。たわわに実り始めた麦の穂が、無惨に踏みつけられる。
「やめろ……やめてくれ!!」
アントニオが走り寄るが、男爵の手下が拳を振るう。
ゴッ。
強烈な衝撃が頬に走り、視界がぐらりと揺れた。そのまま地面に倒れ込み、泥の匂いが鼻を突いた。
「平民のくせに、俺様に説教だと? 身の程を知れ、田舎者が」
男爵の靴が、アントニオの顔すれすれで地を踏み鳴らした。
「行くぞ、マーガレット。こんな泥まみれの世界と関わっては、おまえの美しさが穢れる」
「うん、ありがとう、男爵様。……もう、こんな村に未練なんてないから」
ふたりは、夕陽に染まる麦畑を背に、馬車へと戻っていく。破壊された麦の中で、アントニオは地面にうずくまったまま、目を閉じるしかなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 20:10:00
30582文字
会話率:35%
森で孤独に暮らしていた妖精のルナリアは、ある日顔に人面瘡を持った赤ん坊を拾い世話をすることに。
慣れない育児に奮闘しながらも楽しい日々を送っていたが、自分にもしもの事があった場合を踏まえて赤ん坊を人間社会に帰すことを決意。
しかしこのまま帰
しても人面瘡によって周囲から虐げられるかもしれない。そう危惧した彼女は、妖精から人間へ能力を一つ授ける事が出来る魔法“妖精の祝福”を赤ん坊に施したのだった。
20年後。突如として森が何者かに襲撃され、ルナリアは深手を負うも、近くの村の住民の助けにより一命を取り留める。
そのまま村で療養していた彼女のもとに、一人の男が現れた。
その男は顔のほとんどを覆い隠すように仮面を付けていたが、唯一露出している右の目元には見覚えのある祝福の証。
「ぼうや……?」
ルナリアが尋ねると男は仮面を外した。
これまた見覚えのある人面瘡に、あのときの赤ん坊なのだと確信した彼女は再会を大いに喜んだ。
しかしその後の会話で彼が王子だと判明し、大変驚愕するのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:50:45
80123文字
会話率:34%
「新説御伽話シリーズ」は、長年語り継がれてきた日本の昔話に潜む〈謎〉と〈矛盾〉を、小説として大胆に再構築する試みです。伝承の裏側で暗躍する影糾(あかつきのかさね)──暁影会──の秘儀と、その舞台となる歴史の裏面を描き出し、読者をもうひとつの
〈裏世界〉へ誘います。
各篇ごとに取り上げるのは、桃太郎、浦島太郎、かぐや姫、一寸法師など、誰もが知る名作。そこに隠された時間の歪み、登場人物の正体、儀式の真意を、一つひとつ検証し、新たな物語として紡ぎ直します。例えば「浦島太郎篇」では、奈良時代の海防祈祷〈海門結界〉と〈時逆流結界〉が、伝説の時空トリックを仕掛けた証しとして浮かび上がります。
本シリーズは、単なる昔話のリメイクではありません。地域ごとに異なる説話のズレを手がかりに、「なぜ伝承はこうも多様化したのか?」を問い、そこに秘められた「裏儀礼」の痕跡を探る──まさに物語考古学とも呼ぶべきアプローチです。
読み進めるほどに、教科書や絵本では触れられない歴史の〈もうひとつの顔〉が見えてくるはず。どうぞ、伝承の狭間を縫い、秘史の迷宮を探索する冒険へと足を踏み入れてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:42:49
13211文字
会話率:17%
ChatGPTが描く恋愛小説
あおいはどこにでもいる高校生、将来の夢は特になし。ある日高蔵寺駅で落とし物のカードケースを拾って交番に届けたところ、ちょうど落とし主である松川永史が現れる。笑顔でお礼を言う松川、あおいは松川のあまりのイケメン
ぶりに圧倒されてしまう。「今度またあらためてお礼がしたい」そういう松川とLINEのIDを交換したあおいは、今起こったことが信じられず、ただしばらくぼーっとしていた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-23 12:33:04
101419文字
会話率:47%
伯爵家の双子姫の姉として生まれたルイ―サは、侯爵である夫との離縁を画策していた。
両家の架け橋となるべく政略結婚したものの、冷酷な軍人として名高い夫は結婚式以来屋敷に寄りつかず、たまに顔を合せても会話すらない。
白い結婚として諦めていたル
イーサだったが、夫に伴われて渋々出席した王家の夜会で驚くべき事態に遭遇する。
なんと夫が双子の妹に熱い視線を送り、妹の方も同じように熱い視線を夫に向けていたのだ。
夫の興味が自分に無いことは残念だったけれど、可愛い妹の恋路は応援したい!
ならば妻の座を妹と交代し、自分はひっそりと、しかし自由に生きていこうではないか。
そうひっそりと決心したルイーサは、一通の書置きと妹に充てた書簡を残し姿を消そうと試みた。
幸いにも自分には相続した領地があり、そこに引きこもれば食うに困ることはないだろう。
いざとなれば畑でも耕して野菜でも作り、狩りをして暮らそう。
しかしいざ屋敷を抜け出そうとすると、屋敷の主である侯爵が追いかけてくる。
自分に興味もなく忙しいくせになんで邪魔をするのかと怒るルイーサ。
あの手この手で脱走を試みるルイーサだったが、次第に侯爵の不器用さに気づき始め――。
果たしてルイーサは脱走を成功させることができるのか。
じれじれ両片思いの行方はどうなるのか。
⭐︎⭐︎⭐︎
こちらは拙作「拝啓 旦那様、私の妹と妻の座を交代してあげるので感謝してくださいね」の連載版になります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:30:00
30085文字
会話率:30%
伯爵家の双子姫の姉として生まれたルイ―サは、侯爵である夫との離縁を画策していた。
両家の架け橋となるべく政略結婚したものの、冷酷な軍人として名高い夫は結婚式以来屋敷に寄りつかず、たまに顔を合せても会話すらない。
白い結婚として諦めていたル
イーサだったが、夫に伴われて渋々出席した王家の夜会で驚くべき事態に遭遇する。
なんと夫が双子の妹に熱い視線を送り、妹の方も同じように熱い視線を夫に向けていたのだ。
夫の興味が自分に無いことは残念だったけれど、可愛い妹の恋路は応援したい!
ならば妻の座を妹と交代し、自分はひっそりと、しかし自由に生きていこうではないか。
そうひっそりと決心したルイーサは、一通の書置きと妹に充てた書簡を残し姿を消そうと試みた。
幸いにも自分には相続した領地があり、そこに引きこもれば食うに困ることはないだろう。
いざとなれば畑でも耕して野菜でも作り、狩りをして暮らそう。
しかしいざ屋敷を抜け出そうとすると、屋敷の主である侯爵が追いかけてくる。
自分に興味もなく忙しいくせになんで邪魔をするのかと怒るルイーサ。
あの手この手で脱走を試みるルイーサだったが、次第に侯爵の不器用さに気づき始め――。
果たしてルイーサは脱走を成功させることができるのか。
じれじれ両片思いの行方はどうなるのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 14:27:55
7944文字
会話率:35%
魔物討伐遠征から帰還した伯爵令嬢セセリアは、父から侯爵令息ヴィンセントとの結婚を命じられる。
同い年のヴィンセントは《剣聖》の称号を与えられた魔法騎士で、貴族学院時代の天敵だった。
顔と血筋はいいが生真面目で規律にうるさく、セセリアを目の
敵にしていた男との婚約。
自分を嫌っている男と結婚しても、きっとろくな結婚生活を送れない……
そう思いつつも、セセリアは一念発起して淑女教育をやり直すことにした。
あの堅物のことだから、完璧な淑女が好みのハズ。
伯爵家の都合で女騎士にならざるを得なかっただけで、セセリアも実は令嬢らしい令嬢に憧れていたのだ。
結婚相手が天敵だからって何? 幸せは自力で掴み取るものよ!
それから数カ月。
輿入れしてきたセセリアと数年ぶりに再会したヴィンセントは眉をひそめる。
この女は誰だ? 彼女はこんな令嬢然とした女性ではなかったはず……やはり「セセリアは結婚を嫌がり、双子の妹シンシアを身代わりにするつもりだ」という情報は本当だったのか?
俺が結婚したかったのはセセリア・アーチボルトであって、同じ顔をした妹ではないのだが。
※カクヨムでは『天敵の婚約者様、私は身代わり花嫁ではなく本人です』のタイトルで掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:30:00
44660文字
会話率:34%
これってBLゲームの世界だよね?悪役令息を守るはずが、溺愛されてる?!
顔に傷を持つ元貴族令嬢・ミラ・オーキッドは、今は公爵家のメイド。
平穏な日々を送っていたある日、美しすぎるご主人ノアが突然叫ぶ。
「BLゲームの“悪役令息”にはなり
たくない! だから、ミラ、俺を守って!」
命じられるまま学園へ同行したミラだったが、なぜか攻略対象のイケメンたちに囲まれ――
そして出会ったゲームの主人公「リオン」から、ミラはこの世界の“驚くべき真実”を告げられる。
さらに、顔面最強のスパダリご主人様(ただしヘタレ)の独占欲も日に日に加速し……
「逃げてもいいよ。でも、俺が世界の果てまで必ず探し出すよ」
「俺の2度目の人生は、ミラとの約束から始まったから──」
ミラは学園を無事卒業し普通のメイドへ戻れるのか?!
「傷もの令嬢×悪役令息BLゲーム×逆ハーレム」──好きなもの、ぜんぶ詰め込みました!
※BL設定ありですが男女恋愛メインです。
※BL描写ある話には注意書きあります
※他サイトさま掲載作品を改稿し投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:30:00
19487文字
会話率:30%
この世界で「色無し」と蔑まれる僕はヤンデレないと死にかけ、いつの間にかヤンデレ製造機になっていた。
その昔、世界の創造主である神が顕現した際、漆黒を髪と瞳に纏っていた。
漆黒は神の色で神聖。黒に近い濃い色であればあるほど、魔力が強い
といわれ尊ばれる世界。
『聖爵家』と云われる癒やしの聖魔法を唯一血縁継承可能である、貴重な公爵家『クレイドル家』の嫡男として生まれた『ラズ・クレイドル』。
透けるような白髪、ラズベリーピンクの瞳を持つ彼は『色無し』『忌み子』といわれ蔑まれていた。
彼にはクレイドル家とリューグナー王家との昔からのしきたりにより、「数代おきに婚姻し子を授かる」という生まれる前から決められた運命が。
当の本人ラズは前世の記憶が朧げにあるためなのか、元の性格か。
意外にもこの「しきたり」や「色無し」に対してぽやんと楽観的に受け入れていた。
しきたりにより、将来の伴侶である『レオン・リューグナー』との初顔合わせの日。
ラズの目の前には『清く正しく美しいヤンデレを目指せ!』と目を疑うような文言を表示したウィンドウが出現した。
突然出現したウィンドウの指示により、その日からラズは婚約者相手に『ヤンデレ』行動を強制的に行なうことに。
すると何故か周りの皆のほうがヤンデレになり始め、ヤンデレ製造機に。
ひょんなことから知ってしまった、自身の悲惨な未来を回避するだけで精一杯のラズは、周りに過剰に執着溺愛されているのも気付かない。
ある日降された神託により、世界滅亡をも巻き込むラズへの周りの執着溺愛が加速する⸺
※男性妊娠可能な世界のお話です。
直接的な描写はありませんが、苦手な方はご回避下さい。
※序盤はショタ時代続きます!
★他サイトさまにも掲載しております(全年齢向けはこちらのみ)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-16 20:30:00
183785文字
会話率:23%
嫁ぎ先の王から「愛することなどない」と言われ、
周囲からは「お飾り王妃」と侮られる――。
それでも、帝国の皇女クリスベルタは微笑んだ。
寵姫がいる? 民に歓迎されない? 上等ですわ。
ならばこの王国、まるごといただきましょう。
冷遇・陰謀・
嘲笑? すべてを跳ねのけ、
策略と知略で王国を手中に収めていく“嫌われ王妃”。
ただ「国を獲る」ために嫁いだ皇女が、
冷たい玉座を笑顔で乗っ取る、孤高の王妃の征服譚!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:30:00
91158文字
会話率:22%
顔の痣を仮面で隠す
貧乏伯爵令嬢
ナディア・リシャール
✕
本当の愛を知らない
社交界一の美男子
リュカ・ベルナール
切甘ラブストーリー!
【あらすじ】
貧乏伯爵家の長女ナディアは生まれつき顔にアザがある事から世間から「呪わ
れた子」と言われ物心がつく頃からは仮面を着けて過ごしてきた。ある日、下町の酒場で誰にも内緒でバイトをしているところを、社交界一の色男ベルナール・リュカ公爵に見つかってしまう!秘密にしてくれるならなんでもすると公爵に申し出ると、公爵からの要求はなんと恋人役のアルバイトで――!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:24:07
66922文字
会話率:63%
【※アルファポリス、ライト文芸部門日間1位。カドカワBOOKSファンタジー長編コンテスト最終選考候補作品】
ダンジョン法が施行されて10年。
日本では、スマホと同じくらいの価格でプライベートダンジョンが持てるようになっていた。
個人による
犯罪や組織的な犯罪などこれまでとはまったく違った事件の解決を目的に組織された警察庁ダンジョン特捜部。しかし、ダンジョン特捜部とは別に秘密裡に組織されたもうひとつの謎の組織がある。
何の特徴もない男、田中一郎。
彼は清掃会社に勤務する普通のオッサンだが、実は彼には裏の顔がある。
国の秘密組織「神籬」。
彼はその神籬のトップエージェントして活躍しているが、妻と娘には本当の正体を知られていない。
反抗期に突入した娘といつか家族水入らずで旅行に行けることを夢見て、田中一郎は今日も凶悪なダンジョン犯罪を撲滅するべく奔走する。
ある日、娘がだまされ、ダンジョン配信中にオープンチャンネルで裸にひん剝かれそうになったのを全力で魔物を消し炭にして、娘が一躍有名人に……。田中一郎は正体を隠しながら娘を守りつつ巨大な悪に立ち向えるのか……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:20:00
91753文字
会話率:33%
【※アルファポリス、ライト文芸部門日間1位。カドカワBOOKSファンタジー長編コンテスト最終選考候補作品】
ダンジョン法が施行されて10年。
日本では、スマホと同じくらいの価格でプライベートダンジョンが持てるようになっていた。
個人による
犯罪や組織的な犯罪などこれまでとはまったく違った事件の解決を目的に組織された警察庁ダンジョン特捜部。しかし、ダンジョン特捜部とは別に秘密裡に組織されたもうひとつの謎の組織がある。
何の特徴もない男、田中一郎。
彼は清掃会社に勤務する普通のオッサンだが、実は彼には裏の顔がある。
国の秘密組織「神籬」。
彼はその神籬のトップエージェントして活躍しているが、妻と娘には本当の正体を知られていない。
反抗期に突入した娘といつか家族水入らずで旅行に行けることを夢見て、田中一郎は今日も凶悪なダンジョン犯罪を撲滅するべく奔走する。
ある日、娘がだまされ、ダンジョン配信中にオープンチャンネルで裸にひん剝かれそうになったのを全力で魔物を消し炭にして、娘が一躍有名人に……。田中一郎は正体を隠しながら娘を守りつつ巨大な悪に立ち向えるのか……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 22:47:10
7025文字
会話率:39%
可愛らしいボブカットの少女は、女冒険者だ。透き通るような綺麗な青い髪に、青い瞳。
まだあどけなさの残るその顔とは裏腹に、落ち着きのあるベテラン冒険者のたたずまい。
腰には、二振りの剣をさしてマントを羽織り、ザックを背負って冒険を求め旅をす
る。
しかし、彼女には冒険者の他にもう一つ、名乗っているものがった。むしろ、彼女はこっちを名乗りたかった。
彼女は、キャンプをこよなく愛するキャンパーだった。むしろ、キャンプしたいが為に野営をする事が多い冒険者になったというべきかもしれない。
そんなちょっと変わった少女の珍道中が今、幕をあげる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:18:43
3361432文字
会話率:50%
「これって、あの『アホ姫』じゃない!?」 私が転生したのは、乙女ゲームで攻略対象との恋路を邪魔する、ネタキャラの男爵令嬢エスト。 やり直しから始まる新たな人生。 だけど、ここって本当にあの世界なの? ってくらい違う事だらけ。 悪役令嬢だと思
ってたローゼ公女とすっかり意気投合。 彼女は「世の中、レベルさえ上げておけば、大抵何とかなりますよ」と言う。 私たちは喜びも苦難も一緒に乗り越え、友情を深めていく。 私は前世でやりたかった事をこの世界で始めるけど、それが思わぬ反響で。 --周囲を振り向かせ始めたエストが、様々なアイデアをひらめかせ、笑顔を呼び込んでいく。 ほのぼの異世界ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:16:06
105187文字
会話率:27%
目覚めたらそこは――胸糞展開で有名な小説『執着の檻』の世界だった。
しかも私、妹が監禁されるルートの“姉”に転生してるんですけど!?
妹シアナは、いかれたサイコパス公爵・エディアルドに誘拐・監禁される運命。
そして姉である私は、彼の手に
よってあっさり死亡エンド……なんて冗談じゃない!
妹を守るため、私は精霊の加護を得て運命を変えてやるわ!
順調にフラグ回避していたはずが、ある日街で助けた少女――。
それが、幼少期に性別を偽って育てられていた“悪役”エディアルド本人だったなんて聞いてない!
避けても逃げても、なぜか彼に執着され、ついには――。
「会ってくれないから、連れてきちゃった」
って、さらっと拉致監禁!? 可愛い顔して怖いこと言わないで!!
友情ルートを目指していたのに、ある出来事で彼と離れ離れに。
やっと平穏が戻ったと思った二年後――。
「ずっと会いたかった」
再会した彼は、すっかり美青年に成長していて……。でもその執着ぶり、むしろ悪化してません!?
「絶対にもう、離さない」
……もしかしてこれ、妹のルートに私が入り込んじゃった!?
悪役に執着されるのは妹のはずだったのに――。なぜか私が溺愛されてます!?
***
執着・溺愛ラブコメディです。
※ 他サイト様でも掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:14:00
63922文字
会話率:34%
「ルシナお姉さまよりも私のことが好きだと言うのだから、仕方がないじゃない」
なんでも欲しがるわがままな妹に婚約者を奪われた私、ルシナ・アルベール。
事業に失敗続きの父に加えて、義母と妹の散財。おかげでわが家は没落寸前。
そんな時、ア
ルベール家に手を差し伸べてきたのは若き実業家の男、グレン。交換条件は私との結婚。
「この結婚には裏があるはずよ」
怪しむ私の前に現れたのはスラッとした高身長に、金髪碧眼の端正な顔立ちの男性。内心、ときめいてしまった私。
だが、参加した舞踏会で彼の愛人と思わしき女性からけん制され、挙句には彼と友人の会話を聞いてしまった。
「お嬢さまはお嬢さまらしく、綺麗な鳥かごにいるのがお似合いだ。せめて大事にしてやるさ」
平民出身の彼が欲しているのは身分。彼は貴族社会に進出したいがために、私を選んだのだ。
……上手い話は、そう転がっているわけではないわね。
それならいっそ、政略結婚だと思って割り切るわ!!
我が家の借金を払ってくれてありがとうございます!
将来的に離婚したいのなら、私は田舎に引っ込みましょう!! 愛人がいるもよし!!
だけど隠し子だけは事前に言ってくださいね。
「私たち、白い結婚にしません?」
「――ふざけるな」
彼に切り出したが、バッサリ拒絶された初夜。
それになぜか結婚後もドレスに装飾品、山のような贈り物。
どうした、旦那さま。借金を払ってくれただけで十分です。もう贈り物は結構ですから。
そして最近、妹と一緒にいるのを見かけたのですが。
あなたも妹がいいって言い出すのかしら?
元婚約者のように――。
※他サイト様でも掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-10 19:45:57
136839文字
会話率:38%