せんせい、ぼくは――ひとを、ころしました。
家庭教師先で住之江(すみのえ)吉彰(よしあき)が教え子から聞いたそれは、罪の告白にも似ていた。折しもその頃、花菖蒲公園の池の中から、その教え子と同じ年の少女の白骨遺体が発見される。
亡霊が視える
香月(こうづき)晴季(はれき)はその話を聞いて、花菖蒲公園へと足を向けた。そこには『殺された』とは考えづらい、くるくると踊っている少女の亡霊がいた。
花菖蒲公園の白骨遺体、くるくると踊る亡霊、少年の罪の告白。
そして高校の窓から覗き込む亡霊と、祖父のこと。
能楽『天鼓』の謎を紐解くうち、それは現実との奇妙な合致を見せ始める。
鳴らぬ鼓は、何故鳴った。天の鼓の、謎を解け。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 12:10:00
9156文字
会話率:17%
『知識の魔女』グレイヤ・アステア。彼女を知る魔女たちは皆、口を揃えてこう評する。「人間性を引き換えに魔法の才能を授かった少女」だと。
グレイヤの才能は千年に一度現れるかどうかの逸材と称されるほどだったが、それくらい人間性に欠けていた。人
間であればごく自然に抱くはずの感情を、グレイヤは感じることができない。誰かのために怒ることも、一緒に泣いてくれることも、グレイヤにはできないことだ。
つまり、『知識の魔城』グレイヤ・アステアは、魔法という知識と引き換えに人間性を失った呪いにかかった魔女であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 21:01:02
72284文字
会話率:56%
異世界転生した俺は、幼頭に理解した。自分が『勝ち組』であると。新しい体は超絶イケメン。騎士の息子という血筋。そして何より、そこは魔物が存在する世界だった。
当然、期待に胸が膨らみ……十二年。膨らみ過ぎた胸はとうの昔に砕け散り、俺はガチム
キのおっさんに囲まれる生活を受け入れていた。村の少女たちからは、なぜかGのごとく嫌われていて、彼女なんて夢のまた夢。そんな中、唯一の清涼剤が『幼馴染』……のはずだった。
ある日『幼馴染』は消滅した。
俺以外の記憶から、すっぽりと消えてしまった――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 02:13:35
1132391文字
会話率:32%
地方民が東京の満員電車に乗った感想です。
キーワード:
最終更新:2024-11-20 23:26:27
1969文字
会話率:0%
吾輩は魔王である。名前は『るし・ふぁー』。
これは、邪神ちゃんにキラキラネームを付けられてしまった、魔王の物語である。
――
中編小説をカクヨムコン用に圧縮したものの転載です。
最終更新:2023-12-03 12:24:23
9909文字
会話率:38%
ブラック企業で心も体もボロボロだった桐谷真一(25歳・社畜)は、終電で倒れ、目覚めると異世界の“死神管理局”にいた。
そこで彼に課されたのは、「魂を月100件回収せよ。未達なら存在抹消」という、さらに理不尽なノルマ付きの転職だった。
死神
として与えられたのは、死期を見抜く【死の視界】、時を止める【時間停止】、姿を消す【不可視化】――
圧倒的な力とブラックな労働環境の中、真一は「働かずにノルマをこなす方法」を模索し始める。
補助員となった元貴族の少女・エルナ。
そして、理不尽でどこか不器用な死神上司・リリス。
これは、“働きたくない男”が異世界でチートスキルを駆使し、
死神として無双しながら――少しずつ、誰かの死に向き合っていく物語。
ちょっとブラック、ちょっとシリアス、
そして、気づけば誰かを好きになってしまう、そんなダークファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 21:39:49
40086文字
会話率:43%
女であることを隠し、男装して京に潜伏していた桜井こはる。
目的は、かつて冤罪で処刑された父の真実を暴くこと――
……のはずが、ひょんなことから「壬生浪士組」にスカウトされてしまった!?
「君、強いな! うちで剣を振るってみないか!」
勢
いで入隊してしまったこはるの毎日は、波乱と笑いの連続。
男湯、着替え、訓練、寝床――バレたら即終了!
なのに、どこか鋭い“副長”の視線が、じわじわと迫ってくる。
これは、正体を隠したまま「剣士」として生き抜く少女の物語。
剣と信念が交錯する、笑って泣ける幕末青春記!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 12:21:52
27254文字
会話率:33%
高校生の神谷悠真は、歴史研究部の合宿で訪れた郷土資料館の裏山で、
偶然ひとつの古びた木箱を掘り当てる。中にあった巻物を開いた瞬間、強烈な光に包まれ、
気づけばそこは——戦国時代の真っただ中だった。
異世界転移のような状況に混乱しつつも、戦
の気配に満ちたその地で、
悠真は“歴史オタク”としての知識と冷静な判断を頼りに、生き残りを賭けて動き出す。
だが、彼が出会ったのは、この時代を揺るがす最強の武将・織田信長であった——。
悠真の戦国タイムスリップ譚、ここに始まる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 12:08:29
60153文字
会話率:34%
スープ専門店の店長ノエルは、天真爛漫な笑顔の裏に、恋への臆病さを隠す23歳。ある日、面接に現れた音大生リアン、K-POPアイドルのような美貌と凍てつく湖のような瞳を持つ「氷の王子」に心を奪われる。ミステリアスな彼に、ノエルは2年前にブックカ
フェで聴いた忘れられないピアノの旋律を重ねる。あのピアニストはリアンなのか? 確かめるように惹かれていく。街に囁かれる噂が頭をよぎる。
「黒い森の魔女のスープを飲ませれば、恋が叶う。ただし代償がある…」
ノエルはリアンを黒い森へ誘い、スープを飲ませるが、それは単なる恋の魔法ではなく、二人の心の奥に眠る“本当の願い”を暴き出すものだった。リアンの秘めた孤独と音楽への葛藤、ノエルの現実と夢の狭間の迷い。スープが映す真実が、二人の運命を絡ませていく…。幻想と現実が交錯する冬の夜、恋と音楽が奏でる切ない旋律が響き始める。
リアン(攻め)年齢:21歳(音楽大学ピアノ専攻)身長180㎝
外見:K-POPアイドルのような整った顔立ち。澄んだ瞳は凍てつく湖のような静寂。周囲から「氷の王子」と呼ばれる。
性格:寡黙でミステリアス。完璧な姿を保とうとするが、その奥には孤独と葛藤を抱え暗闇を彷徨う。
(氷の王子、孤独、完璧主義、音楽への葛藤)
✖
ノエル(受け)年齢:23歳(スウェーデン料理店のスープ専門店『FIKA』店長)身長173㎝
外見:くるんとした柔らかな茶髪に、ビー玉のようなキラキラしたアンバーの瞳。無邪気でどこか子供っぽい仕草が可愛らしい。店の常連客からも「マスコットみたい」と可愛がられている。
性格:天真爛漫で、くるくると表情が変わる。恋には臆病でなかなか踏み出せない。
夢の秘密:時々、夢の中で異世界に迷い込む不思議な体質。現実と幻想の狭間で揺れている。
(可愛げ、無邪気、恋に臆病、幻想と現実、夢見る心)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-29 19:00:00
2627文字
会話率:35%
ヴァンパイアによって囚われた、とある少女のお話。
キーワード:
最終更新:2025-06-29 12:23:43
4103文字
会話率:29%
極悪非道の公爵令嬢ナタリア・エディントンは、18歳の誕生日パーティで自らに恨みを持った騎士に殺されてしまう。
だが、彼女の生はここではおわらなかった。
何の仕業かはわからないが、彼女は自らの幼少期に巻き戻ってしまったのだ。
それも、病弱とい
うハンデを持って。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-25 00:29:50
4970文字
会話率:19%
公爵令嬢ガブリエラ・ラウレンツはこの国の王子であるルドルフ・ディートハルトの婚約者である。
だが、学院の卒業パーティで、ガブリエラはルドルフに婚約を破棄されてしまう。
それにはなにか事情があるようで……
最終更新:2022-02-03 06:00:00
2344文字
会話率:39%
恋人同士のあなたと私、そして転校してきた明るいあの子。
あの子が転校してきてから、私とあなたと、それからあの子。
その三人で一緒にいることが増えてきた。
あなたの交友関係が広がって嬉しさもあったけれど、一抹の寂しさももちろんあった。
そんな
時に、私はあなたとあの子が放課後の教室でキスをしているのを見てしまう。
だから、私はあなたを殺すことを決意したの。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-04 06:00:00
1408文字
会話率:13%
自分が限界を迎えるまでは無事であるということを知るのはよいことであろうか。
最終更新:2025-06-18 00:00:00
568文字
会話率:0%
大学の学科オリエンテーションでほとんど一目惚れ同然の出会いをしたぼくとえみり。 大勢の人間の只中で、ぼく以外には見えないみたいにくるくると回った彼女は、いずれ全てが透明になる奇病に罹っていた
最終更新:2025-06-16 11:56:17
4990文字
会話率:31%
「綺麗ね……」
「ああ、本当にね……」
「ん? あら、見てないじゃないの」
「いや、ちゃんと見てるさ。本当に綺麗だ……」
「もう、馬鹿ね……」
腕を組み、寄り添う男女。柔らかな光が二人を包み、肌を撫でる風はどこまでも優しい。笑い声は
踊りながら空気に溶け、淡く色づくように広がっていく。
彼女はふと、空から舞い降りる桜の花びらにそっと手を伸ばした。けれど、花びらは指の間をするりと抜け、くるくると舞うように風に運ばれていった。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-14 11:00:00
1239文字
会話率:73%
春。桜咲く季節。窓の外で今、風に乗ってどこからか飛んできたピンクの花びらが
はしゃぐ子供のようにくるくると宙を舞った。
今日はいい天気だ。なのに僕は……。
「ハァァクッショ! おい、あんちゃん、窓を閉めてくれよ。俺、花粉症なんだ」
「あ、はい……」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-29 12:00:00
1368文字
会話率:57%
完璧な才女である文芸部の部長視点で描かれる青春の一場面です。
特に何が起きるでもなく流れる彼女達の日常……よろしければお付き合いください。
最終更新:2025-05-07 22:51:15
2310文字
会話率:62%
連続殺人鬼に追い詰められた主人公、そこに現れた少女は……。
キーワード:
最終更新:2025-05-04 02:49:01
599文字
会話率:25%
全人類が能力を持つ世界でブサ面高校生が、不死身スキルで奮闘する物語。
最終更新:2025-05-03 13:53:20
597文字
会話率:32%
領主さまの三人の娘は、お金がなくて困っていました。そんなある日、王さまが「孫娘の十歳の誕生日のために、珍しい品物を持って来た者に金塊を授ける」というお触れを出しました。姉妹たちは贈り物にふさわしい物を探しに出かけますが……。
ひだまり童話館
様の第37回企画「開館10周年記念祭」 に参加させていただきました。
お題は『10の話』ですが、他に「3」「めでたい」「くるくる」「のんびり」「もこもこ」「たぷたぷ」「ピカピカ」「つんつん」「もじゃもじゃ」と、計10種類使っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-19 12:33:37
5218文字
会話率:36%
ぼくと魔女が出会ったのは、小学一年生の夏のこと。
祖父母の家の屋根裏に、魔女はいた。
そんな魔女と過ごしたぼくのおはなし。
「ひだまり童話館・開館10周年記念祭」参加作
使用したお題「ぴかぴか」がメインで、「とろとろ」「ぷくぷく」「くるく
る」を少し入れています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-22 13:35:49
3227文字
会話率:34%
夢を見た。
私が小さいころに母がりんごの皮を剥いてくれた夢。
どうしてか、今日はその母のことをよく思い出すのだ。いったいどうしてなのだろう。
でも、そりが合わなかった母なのに、なんだか嫌な気持ちは全くない。
黒森 冬炎さま企画「螺旋企画」
に参加させて頂きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-17 21:12:24
1727文字
会話率:27%
お月さまは毎日地球の周りをくるくる回っています。それは地球の衛星だから。だけど、本当は…………。
内容は少し大きいお子様向け(小学校3年生以上くらいかな)になっていると思います。月については色々と調べさせて頂きましたが、完全な創作ですの
で実際の地球と月の歴史と比べると異質な部分もたくさんあります。
冬の童話2021「さがしもの」参加作。楽しんで下されば幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-20 12:40:08
2212文字
会話率:34%
意味など込めてない。込めたのはありったけの愛。
(心のままに綴った詩ですので意味不明かもしれませんが、ご容赦を)
最終更新:2025-02-13 11:43:39
287文字
会話率:0%
さくら、桜、愛しい、さくら……僕のこの想いと共に散ってくれ……。
最終更新:2021-03-15 16:00:01
302文字
会話率:0%
お題で書くショートショート短編集。1話完結。お題は各話の最後に。
繋がりのある話もありますが、それぞれ単品で読めます。
※毎夜19時にお題が提供されるアプリ「書く習慣」のログ置き場です。
最終更新:2025-02-11 12:10:00
136499文字
会話率:23%
回転翼が二つ、くるくる、くるくると。
その音は、嫌いじゃなかった。
最終更新:2025-02-11 11:00:00
1607文字
会話率:0%
山間の村の近くの森の小さな家には、小さな魔法使いの女の子サラが住んでいました。
しかし村人たちは、小さな女の子が一人で住む事に心配していました。女の子の前に、魔法使いの師匠や
魔法使いの友達が現れてくれないだろうかと、彼女のためにこっ
そりと思っていました。
しかしある時からサラは、くるくるまき毛のぬいぐるみの熊のベアーと、住み始め村人は少し安心しました。
そんなある日、ぬいぐるみのベアーが願いを叶える流れ星の話を、木こりのロッドから聞いたところから二人の流れ星探しが始まるのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-11 15:20:00
8282文字
会話率:39%
幼いころ母親を亡くしたイリスは継母と義妹に虐げられながら生きていた。不衛生場所での生活、きつい労働、少ない食事のせいで、貧相な体となっていた。誰にも愛されず一生を終えるのかと思っていた時、公爵ジュール オベール
に求婚された。結婚後、清潔な
環境、美味しい食事、教養、友人、を与えてくれたが愛してくれることはなかった。なぜ自分に求婚したか疑問に思っていた時、ジュールが暗殺されたという知らせが届く。悲しみのあまり気を失うが、目覚めたら結婚する前の地獄の日々に戻っていた。求婚の理由、暗殺者の正体を知るためにイリスは立ち向かう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-21 10:29:59
2245文字
会話率:40%
公爵令嬢アレクシア・ベルブルクは、婚約者である王子ハリソンから双子の妹ミラと共に婚約破棄を告げられる。
彼女たちの生家であるベルブルク公爵家には代々、精霊に愛される存在である『精霊の愛し子』が生まれる。そのため、他国に比べて精霊の数
が圧倒的に多く、それがアフェクシオン王国に富をもたらしていた。
アレクシアとミラは双子だった。表情を顔に出さないアレクシアと表情がくるくる変わるミラ。父はミラを愛し、アレクシアを虐げた。そして現在、アレクシアは周囲から「公爵家の出涸らし」「精霊の愛し子でない方」……と呼ばれ蔑まれている。
「愛し子でないアレクシアより、愛し子であるミラを迎えたい」、そう考えた王家はアレクシアとの婚約を白紙にし、代わりにミラとの婚約を結ぶ。そして父により国外追放に処された彼女は、考えた。「そうだ、店を開こう!」
ーーアレクシアを軽く見ていた王家は知らなかった。アレクシアが愛し子であることに。それがどんな影響を与えるのかを。
*R15と残酷な描写、は保険です。以前執筆した作品を修正したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-11 22:14:45
287900文字
会話率:45%