これは、タフで情に脆く姐御肌。食べる事が大好きな一介の女戦士が世界を旅する物語。
寒さ厳しいラグシア大陸北部に位置するドライゼル帝国には珍しい日に焼けたような褐色肌に、ルーンと呼ばれる失われた魔術文字を右眼に宿して産まれた事から「忌み
子」として扱われ、16歳の時に故郷である街や国から逃げるように出奔した────流浪の女戦士アズリア。
勇者という宿命を背負ったわけでもなく。
世界の危機を救えと神託を受けたわけでもない。
ただ、失われた魔術文字を使うことが出来る代償として通常魔法が使えないという欠落を背負ったアズリアが、あても無く世界に散らばる魔術文字を探索し継承する一人旅の物語。
世界中を旅する道中、様々な人物との出会いや色々な出来事を重ねる内に心身ともに成長し、やがて旅の最終的な目的を見つけていくだろう……多分。
※一話2000文字程度ですので、あっさりと読めると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 13:21:17
4538849文字
会話率:30%
注・この物語は。
お花畑ラブ子さんの「魔法少女ほのか」と。
私こと灰ちゃの「『忌み子』と言われ故郷を捨てた紅髪の女剣士アズリアの魔術文字(ルーン)探索記」とのコラボ企画です。
(ラブ子さんの可愛いほのかをこんな風にしてしまい……腹を切ってお
詫びしたいっ!)
以前に「胸を大きくしたい」と願う魔法少女、宮内ほのかの想いがあまりに強すぎて曲解され、何故か地球は日本の破魔町へと召喚されてしまったアズリアだったが。
その時は水の精霊ウンディーネから授かった魔術文字(ルーン)を使うことで、一時的にではあったがほのかの願いを叶えることには成功したのだが。
その事が生きている世界の違う、ほのかとアズリアを繋ぐ太い縁となってしまったのか。
今度はほのかが時空を越えて、アズリアが生きるラグシア大陸へとやってきてしまうのだった。
宮内ほのかの明日はどっちだ?
この作品は「N2193FS」の二次創作です。作者より許可を頂いています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-26 21:02:09
39936文字
会話率:36%
目が覚めたら、そこは剣と魔法が支配する異世界――「フェルディア」だった。
17歳の高校生・望月海翔(もちづき かいと)は、異世界に突然転移し、冒険者見習いとして新たな生活を送ることに。戸惑う彼を救ったのは、王国聖騎士団副団長にして『氷の姫
騎士』と称される美しき戦士――セリシア・ルーンライトだった。
その強さと気高さに、一瞬で心を奪われた海翔。
「この人に恋をした――」
そう決意し、セリシアに想いを伝えようとする彼の前に、なぜか次々と現れる妨害者たち。
爆裂魔法を誤爆するツンデレ魔術師。
冷静沈着な元暗殺者の情報屋。
天然でじゃれつく猫系獣人の妹分。
やたらと『心のケア』をしてくる修道女。
政略結婚をちらつかせる王国第一王女。
そして――異世界で再会した、元クラスメイトの少女。
なぜだ! なぜ俺の恋に、こんなに刺客が湧くんだ!
だが海翔は、あきらめない。
どんな妨害にも、機転と直感と奇跡のような幸運で立ち向かう!
一目惚れから始まったこの恋、邪魔されようが、折れたりなんかしない。
――これは、ひとりの少年が『たったひとり』の想い人に辿り着くために、
『六人のヒロイン』と戦う、異世界恋愛妨害コメディ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 12:00:00
21181文字
会話率:45%
魔物との大規模な戦争から百余年。
人々から争いの記憶が薄れ始めた世界を舞台に生真面目な性格につけ込まれ、騎士団を追放された魔法耐性ゼロの女騎士リオン・アイゼンと、お人好しだけど適当な浪費癖魔術師エントが出会うことから始まる、ユニークで少し壮
大な物語。
※(チートものと成長ものの間くらいで見て頂けると丁度良いと思います)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 14:00:00
3550文字
会話率:56%
子爵の娘に生まれた『彼女』は、裕福な下位貴族か商人の家に嫁いで姉を支えることが求められていた。
そんな中、家の書庫で調べ物をしていた彼女は不思議な短剣を手にする。短剣は古の魔術師の魂の依代であり、対価を支払えば魔術を教えてくれるという
。彼女は美しい黒髪を対価に魔術を習い、両親姉に知られることなく薬師ではなく錬金術師となるのであった。
――― 彼女は世界を変えたいと願っていた ―――
これは、『彼女』の始まりの物語―――
◆第三部 騎士学校
□第一幕『フルール分隊』
□第二幕『初心者講習』
□第三幕『ワスティンの森』
□第四幕『ロマンデ遠征』
□第五幕『鉄腕』
□第六幕『地下墳墓』:王都の集団墓地跡、中等孤児院建設予定地に未だ残る地下墳墓。その周辺では不審な存在が確認されていた。
□第七幕『ミアン』:帝国・連合王国領と接する東北の要衝『ミアン』。騎士学校の生徒は、再び遠征をおこなう。その最中、巨大な敵が彼女たちを襲う。
□第八幕『防衛戦』:『ミアン』に迫るアンデッドの軍勢に気が付いた彼女と伯姪は、包囲を突破し『ミアン』に入城。市民軍と騎士学校の騎士見習を指揮し、援軍の到来まで戦う事を決意する。
□第九幕『オリヴィ』: ふらりと現れた美男美女の冒険者二人組。帝国の冒険者として最上級のヴァンパイアハンターのパーティーが入城するも、防衛戦は厳しさを増していく。
□第十幕『レンヌの醜鬼: レンヌ公国へ向かう王女の護衛という遠征演習。彼女たちはその昔起こった一連の事件の黒幕を思い出す。
◆第一部 十三歳 『代官の娘』『アリー』『辺境伯』『レンヌ』『公都訪問』『孤児院』『ブルグント』『従僕セバス』『猪狩』『ヒル・フォート』『レヴナント』の全十一幕
◆第二部 十五歳 『ルーン』『ガイア城』『兎馬車』『ノーブル』『サボア公国』『メリッサ』『タラスクス』『副元帥』『聖都』『デビュタント』の全十幕
200824「この作品はカクヨムでも掲載しています」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 12:00:00
4862350文字
会話率:56%
海上に浮かぶ魔術都市ハルーン。
この地に住む魔術師たちには、成人の折、魔力の源となる使い魔と契約を交わす風習がある。
魔術の名門であるヴィスアニ家の令嬢マルツィアも、いよいよ成人の年を迎えた。慣例通り、契約のために寺院を訪れるのだが、なん
と使い魔との契約に失敗し、生まれ育った街を追放されることになってしまう。
本土行きの船の中、心機一転前向きに旅を楽しもうとするマルツィア。
けれど船は突如、巨大な白蛇に襲われ転覆してしまい、気づくとマルツィアは美青年の腕の中にいた。
困惑するマルツィアに、青年は衝撃的なことを告げる。
なんと彼は神であり、遥々東方から、マルツィアと会うためにやってきたのだという。
さらに彼は、マルツィアが転生する度に、地の底、天の果て、海の中まで追いかけてきて、毎度生涯を共に過ごしてきたのだとか。
……え、それってもしかして、ストーカー?
愛の重さと異文化にすれ違う二人の、切なさ2:ギャグ8くらいの輪廻転生ラブコメディ!(多分)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-03 08:20:00
48952文字
会話率:47%
銀髪の貴族令嬢リゼット・フォン・アルジャンティエは、富と権力、そして過剰な期待に囲まれて育った。
彼女の愛用武器は魔法拳銃。その表面に刻まれたルーン紋様が隠した真の能力を発動させれば無敵にもなる程に桁外れな火力を持つ。
空中に浮かび上が
る《魔導照準環》は、魔法式スコープとして機能し、手のひらに収まる小型銃で超長距離狙撃をも可能にする!
貴族社会の政略と舞踏会に倦んだ彼女の「外への憧れ」は、ある日、南方への突然の不可解な転移によって現実となる。
閃光と共に転移した先は、灼熱の地帯だった!
白磁のような肌を焼かれぬよう、彼女は常時《ルーメン・テゲレ》という魔法を纏わなければ生きられない地だった。
彼女を救ったのは、新鋭の若き族長タジリ。
彼が率いるエベンベ族は、非魔法ながら圧倒的技術力で侵攻する『カディール帝国』に苦しめられていた。
豊かな知恵と伝統を持ちながら、魔導技術の欠如により劣勢を強いられる部族。
リゼットはその強かな生存術に心打たれ、タジリと協力して「魔法と非魔法的技術や武器との融合」による新たな未来を築き始める。
彼女の魔導工学と部族の実用技術が組み合わさり、魔法強化道具や結界防御システムが次々と開発される。
中でも、リゼットの拳銃を参考にした軽量魔銃と遠距離戦術は、若き戦士たちの希望の象徴となった。しかし戦いが迫る中、リゼットは文化の壁、部族の信頼獲得、そしてタジリへ芽生える想い、全てと向き合わねばならない。
かつての価値観を根底から揺さぶるこの世界で!
【テーマ】
・異文化協働
・魔法文明 vs 非魔法帝国主義
・ルーン技術革新
・アイデンティティと恋愛
・新たな家族と自己再発見折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 16:05:00
23587文字
会話率:35%
貧乏貴族のウィンテート家に仕える使用人リースは、掃除・洗濯・炊事…とにかく家事全般が大嫌い。
主人である三姉妹の次女エミュレーに毎日イビられながらも、彼女には唯一心の支えにしている日課があった。
それは夕暮れ時に、都外れにあるウィンティ
ート家の屋敷から微かにみえる王宮殿に灯る明かりを眺めること…。
『きっとあそこには上品で優しくて美しい人が大勢いるに違いない。毎日綺麗なドレスを着て美味しいものを食べて、花のように笑って暮らしているんだろう…。』
どうしようもない憧れを抱いたままリースはついに王太子殿下の誕生日の宴の招待状を偶然手にして…?!
※長編なので気長に読んでいただけたらと思います。
<主な登場人物>
リース・・・主人公。ウィンティー ト家の使用人。メイドだけど家事が大嫌い。
ヴァンテリオス王子・・・アルシェンバーユ国の王太子。容姿端麗で強い魔力を持っている。甘いもの好き。
ターネット・・・ウィンティート家の長女。没落した家の再興に心血を注いでいる。
エミュレー・・・ウィンティート家の次女。気分屋で機嫌が悪いと主人公リースに当たり散らす。
ルリアル・・・ウィンティート家の三女。可愛らしい容姿に加えて聡明で優しい。
グリーミュ・・・ウィンティート家の新しい使用人。仕事ができる。
ホリー・・・宮廷料理人。少女のような見た目だか、れきっとした男性。
フィリ・・・宮廷メイド。黒髪美人の才女。
ナズナ・・・宮廷メイド。実は大臣のお嬢様。
リジェット・・・宮廷メイド。フィリにライバル心を燃やしている。
イーリス・・・宮廷の庭師。黒髪の妖艶な美男子。
ハロックル・・・宮廷魔術師。ナズナの婚約者。
ラスティート・・・豪商。エミュレーの婚約者。
レリア・・・宮廷のメイド長に加えて王妃様の侍女も兼任するキャリアウーマン。
デディ・・・宮廷メイド。子育て中のため時短勤務中。
ロドクルーン・・・宮廷魔術師の筆頭。
バテ・・・宮廷魔術師。ロドクルーンの弟子。美声の持ち主。
ファルーナ姫・・・ロデンフィラム国のお姫さま。
イセイラ王女・・・モリナダ国の王女。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 16:41:43
309010文字
会話率:53%
辺境の村に住む自警団員の見習いリアナは幼馴染のアルフとアイリーンを野盗に誘拐されて同じく幼馴染の自警団員カイルと共にアルフとアイリーン助けに行くがそこには王女のレティシアも囚われていた。レティシアを助けた事がキッカケとなりリアナと幼馴染のカ
イル、アルフ、アイリーンは王都へと向かいそれぞれ騎士や魔術師そして兵士になるべく訓練して行く事になりやがて王女を護衛するプリンセスガードに任命される事になる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 10:37:19
35743文字
会話率:60%
湖の見えるベンチにイーダは座る。王宮に戻る前に、食べそこねたお昼をすますことにしたからだ。
1品目は肉の燻製をはさんだパン。口に含むと麦穂と牛肉が燃えてだいなしになったのを知る。ボリボリというパンにあるまじき食感が、午後に必要な気力を
遠ざけて……。生産者たちの嘆きの声が、料理人の無遠慮な笑い声にかき消されていった。
「食べられるタイプの廃墟、かな」
魔王のまねをして、皮肉をひとつ。
2品目はマッシュポテト。ビーツと小さく切られた人参の葉が相席していてかわいい。でも、食感は「ベチャ」だし、妙に硬いビーツが顎に入れる力加減を迷わせる。全体的に無味。「素材の味を生かした」という苦しまぎれのほめ言葉すら使う余地がないくらいに。
「……共同墓地」
紙につつまれた3品目を手に取る。小さく黒いグミのようなもの。日本で食べていたものよりも硬く、色も相まって強者感がすごい。舌の上に置くと広がる、独特な味。ダイオウイカの浮袋、古い時代の咳止め。自分の故郷では工業製品にも使われた、つまり塩化アンモニウム。
――これは食べ物じゃない。これは食べ物じゃない。食べても害のない、食べられるよう配慮された、食べ物以外のなにかだ。
なんとか飲みこみ魔界の食事に肩を落とす。腰にぶら下げた皮水筒に手をのばすと、横にならぶのは戦利品の入った袋。
開けて中を見る。暗い井戸のような袋の底から、いくつか指の欠けた右手が、こちらに手のひらをむけていた。
むやみに力を振りかざし、神様を馬鹿にし、この世界を踏みにじった『勇者』の体の一部。適切に保存されたそれから、新鮮な血の匂いが香る。
「あなたみたいな勇者がいるから、本物の勇者が迷惑するんだよ?」
怨嗟を吐く右手をイーダは笑顔で見下ろした。魔王たちが同じことをしたら、口の中へ他人の不幸でできた蜜の味が広がっただろう。
今自分はそうじゃない。けれど魔界の魔女として、ふさわしい言葉は知っている。
そう思った彼女は今日一番美味しいだろうそれに声をかけてあげた。
「ごちそうさま」と。
【作者より】
興味を持っていただき、ありがとうございます。
本作はローファンタジー風味のアンチヒーローものです。
第4回HJ小説大賞後期・2次選考突破作品
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-18 11:20:00
1387928文字
会話率:37%
マゴリア教国の首都、アヌルーンの街。
常に魔界からの影響を受け、魔族や魔物の脅威に晒される街。
この国では、魔法を使える人種すなわち魔術士は危険な存在と見なされ、騎士団の監視下に置かれることを余儀なくされる。
魔術士シッスル・ハイフィールド
もまた、例外では無かった。
16歳になった彼女は、師である『幽幻の魔女』から修行の終わりを告げられ、否応なしに独り立ちを迫られる。
師の庇護を離れ、幼馴染みである騎士シェーナと共に世に立つシッスル。
不自由な制限の下、シッスルは様々な人物と出会い自分の人生を見つめ直す。だが彼女の行く先には常に不穏な影が付きまとい、絶えず過酷な試練を課してくるのであった。
やがて見えてくる世界の謎と自分の運命。それらを知った時、シッスルはどのような選択をするのか?
これは、此処とは違う何処か遠い異空の地で、様々な制約を課せられながらも自分の歩むべき道を探して抗う、ひとりの少女の物語である。
※ノベルアッププラス、カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-26 18:11:06
300509文字
会話率:48%
たった一人で魔王を倒した最強の魔術師――エリオ・ルーングレイス。
“英雄”と讃えられた彼の存在により人間と魔族との間に勃発した“魔絶戦争”が終結し、世界に平和が訪れた。
しかし、エリオは突如として王国を裏切り、王城に火を放つ。
何故“英雄”
がそのようなことをしたのか、それは誰にも分からない。
ただ誰もが彼を讃えることをやめ、恐怖するようになった。
この日を境にエリオは“英雄”ではなく“大罪人”となった。
そんな英雄の反乱から、五年の歳月が流れた。
表舞台から姿を消した“大罪人”エリオはアイオン森林地帯に身を隠しながら静かに過ごしていた。
ある日、いつも通り森の中で過ごしていたエリオは、魔王軍が残していった魔界の魔物に追われていた少女を助ける。
少女はエリオを“大罪人”だと気づくと、恐れるわけでも軽蔑するわけでもなく――
「わたくしを、誘拐してくださいまし!」
――どういうわけか、目を輝かせながら土下座したのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-23 17:05:04
161905文字
会話率:39%
魔法の大家の令嬢ルフィーラ・ヴァルレオンに平凡な少年アウレリウスは恋をした。
最終更新:2022-12-05 12:00:00
3718文字
会話率:25%
──その人、戦場は地図上から姿を消した。
四度目となるオールノイズ帝国とヴィヴァディール王国の戦争。
発達した魔導技術と『数』に頼った大胆な戦略に押され、帝国は主要拠点である鉱山を手放す寸前になっていた。
そんなある日、原因不明
の現象により、戦場ごと全てが『消失』した。
多大な被害を受け、王国軍は撤退。しかし、帝国兵も多数行方不明。突然起きた異常事態に、兵士達は不信感を隠せなかった。
この事を受け、魔術学院に通う『過去視』の魔眼を持つ『無能王女』エルフェリアが動く。
彼女の監視役兼護衛として、付くことになった宮廷魔術師の少年、ルーン。彼はとある事情から帝国の最上位魔術師に成るチャンスを虎視眈々と狙っていた。
エルフェリアを次期王女にして、その参謀に立とうと企むルーン。
過去を見たことによって浮かび上がる容疑者達。『魔術』と『魔法』、神々による『祝福』。
見え隠れする真実。別々の目的を持って、二人は最凶の魔術師を追う──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-07 19:00:00
30601文字
会話率:29%
ボクの名は、ルティ。
ボクは今……。
「はぁはぁっ…ごめん、皆ごめんっ!」
ボクは今、死の恐怖に負けて逃げていた。
生死共にした仲間達を囮にして。
『死にたくない』……そう思って逃げ出した。
◆
今から一時間前の話
ボク達は冒険者ギルドの依頼を受け、カノン大森林の奥にある湿地帯に沈んだ魔法王国フィルシャーナの遺跡周辺で魔物狩りをしていた。
遺跡の名は『|湖岸都市《こがんとし》フールーン』。
フールーンは魔法王国時代、湖に浮かぶ水上都市だったらしい。
王国の滅亡と共に機能を失い、今では遺跡の大部分を湿地帯に飲み込まれ、沼の底に沈んでいた。
そしてクエスト中に突然……
あまりにも突然……
…………………………仲間の一人の頭が消えた。
「え??」
ボクは一瞬理解ができなかった。
でもすぐに分かった。
…………喰われたんだ。音もなく背後から襲ってきた魔物に。
仲間の死はあっけなかった。
千切れた首からピンク色の肉が見えた。
と、同時に肉から深紅の血が吹き出した。
ここで初めて気づいた。
ボク達が、魔獣の大群に囲まれていることを…
仲間は、すぐに武器を手に取って応戦した。
(み、皆の援護をしなきゃ!)
そう思い、ボクは魔術を行使しようとした……が、次の瞬間、ボクの心は黒く塗りつぶされた。
……そう、真っ黒に。
……心が……………………恐怖に塗りつぶされた。
気づいたら…………ボクは……ボクは逃げ出していた。
死への恐怖に負けて………仲間達を置いて…………
逃げ続けたボクは、大森林の外縁部まで来たところて足を止めた。
心臓が口から飛び出そうな程疲れはて、その場に倒れ込んだ。
「ご、ごめんよアレン、コーク………………エリー……」
ボクは懺悔した。
置き去りにした仲間達の名を口にして。
そして、慰めるかのように両手で自分の体を包み込んだ
ただ、震えていた。震えるしかでかなかった。
「村に戻らなきゃ。た、助けを……」
ボクは震える体を叱咤し、最後の力を振り絞り立ち上がった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-22 08:01:38
5401文字
会話率:19%
「役立たずめ」
魔導師見習いのリゼルは、魔法大学から追放された。
生まれつき魔力が少なく、魔法もろくに使えないリゼルが魔法大学に在籍できていたのは座学が非常に優秀だったからだ。
だが、その知識をフル活用して作り上げた翻訳の魔導書は、
無価値と判断されてしまう。
リゼルは途方に暮れるも、あらゆる魔道具に使われている古代ルーン文字が翻訳されていることに気づく。
もしや、と付呪を試してみたところ、通常の魔道具を遥かに超える力を持った一品が完成してしまった。
やがてリゼルは、世界一の付呪師として名を馳せていくことになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-15 18:04:05
157075文字
会話率:25%
異世界系を嫌う少年杜宮(もりみや)ユキトは不毛な死を遂げた後、異世界【リズ・ロノテリア】へと転生することになる。
しかし、【転生使】によって伝えられた転生内容はユキトの想像とかけ離れたものだった。
転生者には使命が与えられるわけでもな
く、手違いでも計らいでもない。リズは死者なら誰でも向かう世界、いわゆる死後の世界であった。
異世界の住人がみな転生者なら尋常でないほど強力な猛者がいてもおかしくないのでは……?
そう思ったユキトが咄嗟に口にした願い事は【現実化】。ステータス値はなく、誰も手に付けられない強者もおらず、なにより努力すれば誰でも強くなれるように、という願いだった。
無事(?)に願いを叶え、種族と魔法に溢れた世界で現実的な第二の人生を、と意気込むユキトだったが、不慮の事件により一日も経たずして国から追われる身に。
その上、ユキトの持つ能力は【対象の能力を一部低減させる"刪手《さんしゅ》"】のみ、それも【触れなければ効果は発動しない】という制限付き。
頼みの綱の現代知識は役に立たず、それどころかリズには電気や機械まで存在する始末。
絶望的な幕開けとなった少年の異世界生活。それは【刻筆師】を名乗る少女の出現により大きく一変する。
これは愛憎半ばする異世界の嫌者たちがチートも災禍も押しのけて、全ての者に手を伸べるため孤軍奮闘する物語。
よくある異世界ものとは違う、異世界でしか出来ないストーリー。知るたびあなたは、再び初めに戻りたくなる。
*本編は2話目から。
*カクヨムにて先行連載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-10 22:25:35
118375文字
会話率:49%
ルーンクレール島。
大陸の西にある小さな島で、魔女と使い魔は身を寄せ合ってひっそりと暮らしていた。
レイラは、魔女。
得意な魔術は、筋肉の動きを補助し、運動能力を高める魔法。
直情的な彼女は、危険も顧みず常に前線へと身を投げ出す。
カー
ポは、使い魔。
得意な魔術は、人の持つ治癒の力を引き出し、傷を治す治癒の魔術。
臆病な彼は、今日もレイラの無茶な戦い方に振り回される。
そんな凸凹コンビのもとに、あらゆる困難が降りかかる。
どんな障壁も、魔法(物理)でぶっ飛ばす!
そんな彼女と彼の成長ストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-15 19:00:00
6529文字
会話率:33%
医者であり魔術師であるラグ・フェブルアリー。世界中を歩き回り、時折知人より流れてくる依頼という名の厄介事に辟易としながらも、彼自身が持つ特殊な能力を使いこなしつつ、日々を過ごしていく。
最終更新:2020-05-02 01:28:12
8644文字
会話率:33%
万年Cランクの冒険者ライアン。
神秘の魔術王国【ルナルーン】の地方都市【セレネ】で活動し始めるも、魔術を全く使えぬライアンは国柄からパーティを組めず、大きなクエストにも挑めず停滞していた。
しかし、節約生活の末に購入した魔道具【従魔の魔
銀環】で
【洞窟まどう】をテイムした時から、ライアンの冒険者生活は上向き始め……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-29 20:00:00
26776文字
会話率:61%
どこにでもいる普通の発達系女子、咲は元カレに愛想をつかされて無理心中に付き合わされた。使われた凶器は何やら怪しげなルーン魔術がかかった大型のサバイバルナイフで、生きることに疲れた咲はあっさりと殺されてしまった。
ふと気が付くと物心ついた
ばかりの幼い少女になっていて、なぜか家族全員が美男美女ぞろい。おまけに自分も村のみんなもヴィルデとかいう妖精さんって、どういうことですか!?
しかもみんなそろいもそろって貞操ガバガバ、心も体も距離が近い近い!! ちょっとでいいから離れてー!! ……とか言っているうちに、だんだんこの村のみんなのことが分かってきた。
よっしゃー!今度こそはストレスフリーで愛し愛されまくって幸せになるぞー!!(性的な意味も含む)
のんびりまったりだけど時々エッチで引くほどシリアス。ふとした瞬間に心の深淵が見つめ返してきます。そんな日常の中、発達女子がお仲間だらけの村で少しずつ成長していくお話。
ビビットな刺激とあまーい日常を味わいたいそこのあなた! ぜひ見ていってくださいね!
↓R18シーンのまとめはこちら↓
https://noc.syosetu.com/search/search/?word=%E8%8D%92%E9%87%8E%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%B3折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-11 15:36:42
9912文字
会話率:52%