ごく普通の高校生クルスは、ある日、見知らぬ「ルーン文字」のような番号から奇妙な着信を受ける。通話の向こうから助けを求める声――それは異世界のエルフの女性剣士リアナだった。
リアナは、エルフ一族が守ってきた「禁じられた力」が闇の魔女に盗まれ
た事で、次々と魔物に命を狙われていた。絶体絶命の状況でリアナが発動したスキルにより、彼女の助けは異世界のクルスに届いたのだ。スマホを通じてリアナの危機を知ったクルスは、ネット検索で得た知識を頼りに彼女を導き、絶望的な状況を切り抜けていく。
だが、彼女の世界に潜む真の脅威は、単なる魔物ではなかった。異世界の技術や魔法が現代に蘇り、次第にクルスは「二つの世界をつなぐ架け橋」としての使命に目覚めていく――。今、クルスの退屈だった日常が、異世界の冒険と交錯し始める!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-21 21:10:00
45060文字
会話率:48%
湖の見えるベンチにイーダは座る。王宮に戻る前に、食べそこねたお昼をすますことにしたからだ。
1品目は肉の燻製をはさんだパン。口に含むと麦穂と牛肉が燃えてだいなしになったのを知る。ボリボリというパンにあるまじき食感が、午後に必要な気力を
遠ざけて……。生産者たちの嘆きの声が、料理人の無遠慮な笑い声にかき消されていった。
「食べられるタイプの廃墟、かな」
魔王のまねをして、皮肉をひとつ。
2品目はマッシュポテト。ビーツと小さく切られた人参の葉が相席していてかわいい。でも、食感は「ベチャ」だし、妙に硬いビーツが顎に入れる力加減を迷わせる。全体的に無味。「素材の味を生かした」という苦しまぎれのほめ言葉すら使う余地がないくらいに。
「……共同墓地」
紙につつまれた3品目を手に取る。小さく黒いグミのようなもの。日本で食べていたものよりも硬く、色も相まって強者感がすごい。舌の上に置くと広がる、独特な味。ダイオウイカの浮袋、古い時代の咳止め。自分の故郷では工業製品にも使われた、つまり塩化アンモニウム。
――これは食べ物じゃない。これは食べ物じゃない。食べても害のない、食べられるよう配慮された、食べ物以外のなにかだ。
なんとか飲みこみ魔界の食事に肩を落とす。腰にぶら下げた皮水筒に手をのばすと、横にならぶのは戦利品の入った袋。
開けて中を見る。暗い井戸のような袋の底から、いくつか指の欠けた右手が、こちらに手のひらをむけていた。
むやみに力を振りかざし、神様を馬鹿にし、この世界を踏みにじった『勇者』の体の一部。適切に保存されたそれから、新鮮な血の匂いが香る。
「あなたみたいな勇者がいるから、本物の勇者が迷惑するんだよ?」
怨嗟を吐く右手をイーダは笑顔で見下ろした。魔王たちが同じことをしたら、口の中へ他人の不幸でできた蜜の味が広がっただろう。
今自分はそうじゃない。けれど魔界の魔女として、ふさわしい言葉は知っている。
そう思った彼女は今日一番美味しいだろうそれに声をかけてあげた。
「ごちそうさま」と。
【作者より】
興味を持っていただき、ありがとうございます。
本作はローファンタジー風味のアンチヒーローものです。
第4回HJ小説大賞後期・2次選考突破作品
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-18 11:20:00
1387928文字
会話率:37%
タイトルどおりの割としょーもない話。主人公の頭はおかしいです。
最終更新:2024-06-07 18:14:21
2142文字
会話率:55%
※※※ 注意:1992年の作品です ※※※
勇者を夢見る青年ジェロム。熟練の冒険者となって帰郷した幼なじみカレンとの再会も束の間、数年ぶりの勝負に圧倒的な惨敗を喫してしまう。
一念発起したジェロムはカレンの背中を追い修業の旅へ出る。魔物
退治をしながら諸国を巡る最中、浮かび上がる不穏な影『六魔導』の暗躍。
弱虫王子と従者、王女と護衛戦士、あやしい詩人、果ては海賊まで――正義の下に集った仲間たちと、勇者ジェロムは内なる光を胸に闇の軍勢に立ち向かう。
© 2023 真野魚尾
(執筆期間:1992/3?~5/20)
※本作は「カクヨム」様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-29 14:56:07
66164文字
会話率:55%
死を選んだ筈の少年。しかし、気がつくと竜と馬が混ざった八本脚の怪物になっていた。事態を飲み込めぬまま、側にいた銀髪の少女に連れられて旅に出ることに……。
これは問題児が高位魔術言語ーールーン文字の刻まれた魔具と卵を求めてやりたい放題する冒険
譚。
※主人公とヒロインは身勝手で正義感の欠片も持ち合わせていません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-17 20:16:00
50120文字
会話率:34%
舞台は北欧神話。
ラグナロクによって世界は滅びようとしていたが、人類は遠く果ての国ニヴルヘイムへと逃げ延びた。その厳しい環境のなか、安住の地を求めた人々は地下に潜って生活することを決めた。主人公フェオはただ「穴」と呼ばれるその集落に生ま
れ、荷物運びとしての役割を与えられたが、ある日、遠征隊推薦という転機が訪れる。
地下に広がるのは、無数の洞窟に闊歩する魔物たちと不思議な資源。そして、自分とは姿形の違う異種族の世界だった!フェオは、その美しい容貌(男)と天然の可愛さ(男)を振り撒いて老若男女、異種族問わず魅了していく!剣と魔法の世界であまりに無力だった荷運びの少年は、数多の経験と出会いを乗り越えて、語り継がれるサガとなる!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-24 22:44:32
18020文字
会話率:37%
魔導製品と呼ばれる、ルーン文字を刻んだ製品に、魔石を入れて動かすものが主流な世界。
10歳の少年ロキが誘拐される所から物語が始まります。統一感のない誘拐事件が起きている中、たまたまロキも誘拐されて、ルーン文字を人に刻む実験を受けます。なん
とか無事に生還。自分に起きた変化を調べる為に、学園で勉強するはずが、成り行きで冒険するはめに。
作者が予め作った時系列通りに動かない登場人物たち。起きた変化は大体主人公に向けられている状況。予定ではファンタジーの始まりの物語。話の流れが変わろうとも、
世界が変わるのは俺のせいじゃない!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-21 03:22:43
33211文字
会話率:47%
母が事故で亡くなり、叔父に引き取られた少年――楠木(くすのき)一心(いっしん)。
彼は母が運転する車の事故で生き残ったものの、後遺症で下半身不随となり、車椅子の生活を強いられている。
これまでろくに学校も行くこともなく、母から育児放棄を
受けていた一心ではあったが、アルコール依存症の叔父の家でも虐待される日々を過ごしていた。
いつもと同じように一心が叔父から殴られていると、当然部屋にフードを深く被ったトレーニングウェア姿の少女が現れ、青い炎を放ち、叔父を一瞬で焼き尽くす。
突然現れた青い炎を操る少女の名はトゥルー。
一心を叔父の手から救った彼女はなんの前置きもなく話を始めた。
あなたは過越の祭(パスオーヴァー)のメンバーに選ばれたと。
何が起きているのか、トゥルーが何者かもわからぬまま、一心は彼女の後について行った。
それは、トゥルーが叔父を殺したときに、彼女になら何をされてもいいと思えたからだった。
一心が連れて行かれた部屋には、喋る白いキツネがいた。
白く小さなキツネの名はホロと呼ばれ、その正体は悪魔だと言う。
それからトゥルーから説明を受け、過越の祭(パスオーヴァー)のメンバーになった人間は、ルーン文字が刻まれた水晶を体に埋め込み、悪魔の力を得られることを知る。
その内容は、身体能力向上と、その者だけが持つ特別な魔法が一つ使えるようになるというものだった。
魔道具を埋め込まれた人間は“絶縁者(アイソレーター)”と呼ばれる。
一心はトゥルーの誘いを受けて悪魔の力を得ると、彼女たちが戦っている相手――対魔組織ディヴィジョンズからとある魔導具を奪う作戦に参加することになった――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-02 20:14:16
123547文字
会話率:33%
魔法を駆使する大学生、その正体を追う高校生、謎を背負う幽霊の現代ファンタジー・ミステリ作品。
身近で起きた事件。やがて全世界を巻き込んでいく大事件へとつながっていく。
一人称視点が都度変わります。扉絵の色で視点を表しており、
赤→寺
田マナ 青→遠山ヒロキ
といった形になります。ややこしいですが、よろしくお願いいたします。
ちなみに扉絵の文字はルーン文字となっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-09 21:54:49
4042文字
会話率:16%
「役立たずめ」
魔導師見習いのリゼルは、魔法大学から追放された。
生まれつき魔力が少なく、魔法もろくに使えないリゼルが魔法大学に在籍できていたのは座学が非常に優秀だったからだ。
だが、その知識をフル活用して作り上げた翻訳の魔導書は、
無価値と判断されてしまう。
リゼルは途方に暮れるも、あらゆる魔道具に使われている古代ルーン文字が翻訳されていることに気づく。
もしや、と付呪を試してみたところ、通常の魔道具を遥かに超える力を持った一品が完成してしまった。
やがてリゼルは、世界一の付呪師として名を馳せていくことになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-15 18:04:05
157075文字
会話率:25%
念願叶って魔法あり幻獣ありの異世界へ転生し、冒険者となった主人公・リタ。旅の途中で槍使いマリンと盾持ちクリスを仲間にするも、3人ともチート能力はおろか普通の魔法も使えず、冒険者ランクは底辺のDD。一発逆転を賭けて魔剣“スルタロギ”を探して旅
をするうち、クリスは即死魔法を、マリンは再転生魔法を習得するのだった。――あれ、主人公は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-28 18:00:00
34710文字
会話率:47%
その者は、勇者として召喚された。
勇者は闇の力を持ち、迫害された。その恨みは魔王へと向き、復讐を誓った。
その者は、魔王だった。
魔王として産まれ魔王として育てられた彼はしかし、光の力を持っていた。そして、彼は平和を信じた。
あべこべな
2人は争い合い、相討つことになる。しかし争いの内に理解しあった2人は、約束する。もし次に輪廻天性して再び出会った時は、友人になろう、と―――
何番煎じだかわからない転生ものです。チート気味ではありますが最.強ではない…かも?
非常に拙いものですので、アドバイスとかもあると幸いです。
また、主人公がTSします。その為、肉体的GL、精神的BLがある可能性があります、ご了承下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-26 19:01:10
126511文字
会話率:43%
誰が何の目的で作ったのか不明とされるルーン文字。
分かっているのは人体に刻むことで魔法が使えるようになるという事だけ。
魔法を自分の欲望の為にしか使わない者達を外道と呼ぶ。
対して、その外道を討伐する為に力を振るう者達を聖騎士と
呼んだ。
一日一魔法しか使えない聖騎士エナ。
彼女に変態的な求愛行動を示すネコミミ少女の外道フィリア。
二人の運命が交差したとき、世界の運命が動き出していた……とは誰にも思えない、
ラブにも満たない、異世界求愛コメディ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-03 08:08:49
61235文字
会話率:52%
会社の同僚を殴りつけ、そのまま上司に退職届けを投げつけて晴れて自由の身となった主人公の瀬戸葵。
山に囲まれた実家に帰り、祖母所有の山の中で漬け物石を捜索中、不思議な声に誘われ最愛の甥っ子と同じ顔をした可愛い白ウサギに遭遇。
その白ウサギ
を追いかけて、不思議な力で拐われ穴に落ち、異世界トリップを果たしてしまった。
四人の神様的存在の不思議な子供たちにお願いされて、なぜかその子たちが作ったのはいいものの全然育たない『世界』を育成してほしいと頼まれてしまう。
姿を変えられ不思議な力を与えられ、引き受けてもいないのに無理矢理その世界に落とされてしまった。
それから世界を育て上げ、五千年の時を経たその時に――――葵の新たな物語は始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-15 21:38:55
315877文字
会話率:34%
俺TUEEEしながら、幼女を保護しつつ、『異世界自体』の序列を上げていき、強制フラグの終末予言を撃ち砕いた愛と生贄の物語──。
主人公は、適当に投げられたダーツがブッ刺さり、異世界へと強制転移させられる。
そこで出会ったチョロい幼女神を上
手く誘導し、カンスト突破ステを得た。
だが、調子に乗りすぎて異世界を滅ぼしてしまう。
さすがに罪悪感がやべぇ、という所で空気を読まず強制リセットする幼女神。
そのせいで、全異世界の最下位──序列359605位となってしまう。
そんな幼女神を見捨てきれず、地球へ連れ帰って、一緒に異世界管理していく事に。
ユルく好き勝手やって、名所や特産品作成、他異世界からの敵を撃退して序列が急上昇していく。
「でも、料理と女の子のためには本気出す!」
……生贄、巨人の王、神槍、神々の黄昏、神殺し、北欧神話要素が入っています。
※カクヨムでも連載。
元はジャンルコメディだったため、二章中盤までは現在のファンタジーに合う合わないが大きいと思います。
何卒、ご容赦下さいますよう御願い致します。
残酷な表現ありは、終盤の保険程度。
※2016/03/24 日間総合113位。
※2016/03/29 週間総合255位。皆様のおかげです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-22 17:35:23
512742文字
会話率:35%
魔術師オーディンはルーン文字の秘密を得る為に、ユグドラシルの木で首を吊り、グングニルの槍に突き刺さし、自らの命を最高神オーディンに捧げたという。(北欧神話)
中学生のボクは、兄に貰ったゲーム機で人気の多人数参加型オンラインゲームをプレイし
ていた。それは2足歩行戦闘兵器を操作した対戦バトル物。いわゆる近未来ロボットバトルウォーズを疑似的に体感できるシューテイング・アクションゲーム。クラスメイトの勧めで徐々にプレイにのめり込んていくのだが。。。それが思わぬ事件へと発展するのだった。
それは兄の名誉を掛けたボクらの小さな戦いだった。
旧題)エンド・オブ・ライフ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-19 00:00:00
90408文字
会話率:11%
かつて隆盛を誇った魔法文明が衰退して、1000年以上たった時代。
現在の文明は、過去の魔法文明の遺産の残りカスで、かろうじて文化水準を維持できているレベル
一部の遺跡から発掘される遺物(アーティファクト)を超えるものを作り出すことはできてい
ない。
それら出土される遺物や遺跡に残されている神秘文字(ルーン)。
ルーン文字の研究はあまり進んでおらず、文字ごとの基本的な意味が、一部のコアな研究者によって解読されているレベル。
これは世界に散らばるルーンの欠片を集めるために、さまざまな遺跡にもぐり続けるある男の物語。
「とりあえずは、今月の下宿代かせぎか・・・」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-27 20:47:00
144594文字
会話率:60%
2168年、未曾有の大災害、巨大隕石の飛来より15年。世界には、ルーン能力と呼ばれる異能が溢れていた。
能力を得た人や動物によって、まるで異世界のように混沌とした世界が、人の手により秩序を取り戻してからしばらく経ち―――安定し始めたその場所
で、一人の青年が己の道を歩き始める。
彼の名は、氷室涼二。死の世界の名を二つ名として持つ、最高位の能力者だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-02-05 00:00:00
484336文字
会話率:33%
高校入学で出逢ったのは“光”という少年。彼から告げられる事実に一抹の不安を感じながらも、いつもと変わらぬ日常に安堵していた。だが身の回りで次々と起こる出来事は、そんな平和な日々を奪っていく。それらは全て、ある一人の男の復讐心によってなされた
ものであった。その男は大昔に神々が行ったある暇つぶしの“ゲーム”を再開させようとしている・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-10-01 12:00:00
71939文字
会話率:51%