宮廷医師である祖父の元で働くジャスミンは、土だけが入った鉢植えを常に持っていることで有名な変わり者だが、もっと変わっている点は、「人の頭頂部に、その人物の心理を反映した色の花が咲いているのが見える」ことである。
ジャスミンの好きなひとは、王
家筋のガリエ公爵家の次男グレン。つれない態度で「何を考えているのかわからないから怖い」とヒソヒソされがちだが、彼の頭頂部には菫色の小さな花。感情に合わせて色を変え、萎れたり、揺れたり。とっても感情豊かで可愛いひとなのだ。
王太子の婚約者が正式に決まり、選考に漏れた令嬢たちによる「高位貴族の令息をゲット」レースが佳境を迎えるなか、グレンにも魔の手が伸びるけれど、彼の気持ちが揺るがないことはわかっている。というか「見えて」いる。
けれどジャスミン自身の頭頂部は、雑草ひとつ生えていない、空虚だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-19 20:18:42
13690文字
会話率:35%
人の頭の中をテーマパークにしてみました!
黒歴史資料館・・・・・・。
アトラクション・・・・・・。
絶対に乗りたくない!
最終更新:2022-04-29 23:32:04
1064文字
会話率:30%
自分の頭で考えようとする人たちをアイウエオ、他人の頭で考える人たちをカキクケコと、グループ分けし、その二つのグループの対話を基に、アイウエオのグループは、章ごとに出てくる人物を変え、一人の人間の成長を時系列に描くのではなく思考の成長を描き、
カキクケコも、それぞれの章で同じグループの中から違う人物を出して、いろんなタイプの阿呆な人を描いた。
阿呆とは、それについて深く考えたこともなくどういうものか表面上しか知らないということを認識していない状態。
カキクケコは、物事の表面上だけを知っていて、それが全てだと勘違いしている阿呆である。
しかし、一つのものを深掘ってどんどん知ろうとすると、どんどん知らないことも出てきて、いずれ苦痛に変わる。阿呆であれば何も知らずに幸せに生きられる。だから、タイトルを阿呆であれにした。
普通というものの表面上だけを知っていたが、アイウエオはそれに疑問を持ってしまって、沼にはまり、不幸になる。
第一章では、いろんなことに疑問を持ち始めたアイウエオが、カキクケコにいろんな質問をしてしまうが、何もカキクケコからは返ってこず、カキクケコが阿呆なのではないかと、アイウエオは考える。
第二章では、むしろ、自分の方がおかしくて、カキクケコの方が普通とされているのだと、アイウエオは気付くが、まだそれを受け入れられずにいる。自分が正しいと思い込みたいアイウエオだが、自分にも知らないこと、わからないことがたくさんあることに気付いて、自信を持って、いろんなことに疑問を持ってしまう自分を正当化できなくなる。
第三章は、そこから、まずアイウエオはカキクケコのことを理解しようとするが、適当なことしか言われず混乱してしまい、
第四章では、自分達を否定し、カキクケコが正しいのだという結論に、自暴自棄になり辿り着く。
第五章では、カキクケコの真似をして、他人の頭で考えられるようになろうとし、
第六章では、カキクケコのことを理解するために、疑問に思うことを、答えが返ってこないことを忘れて聞いてしまい、同じ過ちを繰り返す。
第七章では、今まででの過程から、出した結論をアイウエオが、カキクケコに一方的に話し、第八章以降は、誰かに話しても、無意味だと考えたアイウエオが、一人で思考するようになったところを描いた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-06 17:50:13
8331文字
会話率:0%
ラブレターで公園に呼び出された飯島陽人は、気付けば見知らぬマンションの一室に拉致されていた。
両腕を拘束され逃げる事も叶わぬ陽人の前に、陽人を拉致した見知らぬ女の子が姿を現す。
「陽人君にね、どうしても伝えたい事があってね、ここまで連れて
きたの!」
何も言わない陽人に少女は包丁片手に愛を一方的にぶつけ、次第に狂乱していく。
そんな中、陽人の頭の中はある思いが頭を支配していた。
──この子、どちゃくそ可愛いじゃん!!!
(3話程で終わらせる予定です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-22 09:00:00
28259文字
会話率:57%
レネは、ライティーザ王国で宝石職人として長く生きてきた。工房を持ち、弟子を育ててきた。年齢を重ね、職人を引退した今も、頭領として、貴族達からの注文をうけ、意匠を考え、工房の職人達を束ねている。
レネの工房は、アルフレッド国王陛下、アレキ
サンダー王太子殿下の覚えもめでたく、様々な品を納品している。ある日、レネはアレキサンダー王太子殿下から王太子宮に呼び出された。
本編「マグノリアの花の咲く頃に」第四部第十七章 転機13)腕輪 の直前のお話です。
本編読後を強くおすすめいたします。
第一部https://ncode.syosetu.com/n9505gp/
第二部https://ncode.syosetu.com/n5142gx/
第三部https://ncode.syosetu.com/n2035gy/
第四部https://ncode.syosetu.com/n2114hd/
鉄仮面の微笑み(宝石職人の頭領)https://ncode.syosetu.com/n1897gy/
にレネは登場しています。
キーワードは本編を加味しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-05 10:00:00
3632文字
会話率:48%
レネは宝石職人として長く生きてきた。工房を持ち、弟子を育ててきた。年齢を重ね、職人を引退した今も、注文をうけ、意匠を考え、工房の職たちを束ねている。職人達には頭領と呼ばれている。レネの工房は、ライティーザ王国の王宮と王太子宮に年に一度、宝
飾品の納品にいく。
ある年、今までにない注文をうけ、レネは意匠を考え出すのに苦労した。
納品の時、レネは思いがけない光景を目にすることになった。
本編読後をお勧めいたします。
マグノリアの花の咲く頃に 第二部 https://ncode.syosetu.com/n5142gx/
第七章 狩猟 6)の別視点です
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-27 11:00:00
4371文字
会話率:54%
俺は一時期、海の近くに住んでいた。その頃、ビーチ・コーミングを趣味にしていた。
それで拾い集めたものは、今はもう全て処分した。ビーチ・コーミングもやっていない。海から離れた土地に引っ越した。
ある夏の日、浜辺で椰子の実を拾ったのがきっかけだ
った。俺はその椰子の実を見て、なんだか人の頭のようだと思ってしまったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-01 17:27:37
3729文字
会話率:25%
ある日、気がつくと世界はゾンビで満ち溢れていた。
何が何だからわからないまま、五十嵐健一郎がリーダーとして生き残った同学年の生徒六一人をまとめる事になった。
全員の体調などを聞いていくと、その中に人の頭の上に文字が見える少女がいた。その
文字通りに試してみると異能が発現した。
これはある日突然、死の瀬戸際に立たされた少年少女が理不尽な運命に争う物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-28 11:17:45
3290文字
会話率:36%
この町は、人間と吸血鬼が共存する世界。
そして、「煙草屋はとある職業と婚約する事でしか使えない物がある」という、いかにも胡散臭い話が、巷で噂になっていた。
そんな胡散臭い話に挙がっている煙草屋を営む七瀬は、1年前に起きた事件に巻き込まれ、吸
血鬼へと姿を変貌させられてしまった。
ラジオから流れるニュースを聴いていた、七瀬の幼馴染である秋人の頭に1年前の事件が過ぎる。七瀬を助けんと、秋人は七瀬と共に警察に追われながらもあちらこちら駆け回る、2人の明日はどうなる-----…!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-15 23:57:08
7823文字
会話率:52%
看板の読めない店、三國不動産。
文思27年、昭和から平成にならなかったパラレルワールドを舞台に、異世界・集合的無意識の街・地獄・他人の頭の中など、あらゆる物件へのお引っ越しを斡旋します。
最終更新:2021-11-14 21:50:19
58634文字
会話率:30%
現在から少し先の未来、人類は苦しんでいた。
人口爆発──それは、貧富の差を拡大し、差別を助長し、不正と貧困を栄養にして、大きく育っていた。発展途上国であふれた難民は、先進国になだれ込み、経済発展の足を引っ張っていた。
『このままでは
共倒れになる』
地球人類を牽引する先進各国は追い詰められていた。
そこで、人口爆発の解決方法として、人類は地球圏外への移住を計画した。
スペースコロニー、月面基地、太陽系惑星のテラフォーミング……全てが失敗し、人類に明日はないかに見えた。
だが、そんな中、三人の科学者──エトウ(Etoh)、スズキ(Suzuki)、パウリ(Pauli)らにより超光速推進機関が発明されてしまった。三人の頭文字を冠して『ESPエンジン』と名付けられたそれは、光速の壁を突破し、何百光年もの距離を隔てた宇宙の果てまで人類を送り出すことに成功した。これにより、人類は太陽系外部へと進出し、銀河を探索できるようになった。
そして、第七十七太陽系発見に因んで名付けられた六隻目の超光速移民船──ギャラクシー77が、地球を出港し、大銀河の大海原へと飛び立った。
これは、とある事がきっかけでギャラクシー77のパイロットに選ばれた少女の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-13 02:51:31
407679文字
会話率:38%
人の頭を乗っ取るコンピューターがあるのをご存知ですか?
21世紀の人からすれば信じがたい怪談話に思えてしまうわよね。
でも、私のかつての上司、あこがれの人、オルガ・ブラウンという天才科学者はそれを生み出した。
人の性格、思考、記憶を乗
っ取って、まるでその人みたいに振る舞う機械仕掛けの寄生虫。
これは、そんなコンピューター〈人心核〉に寄生された非人間たちの物語。
人の心を微塵も理解できない怪物たちが――それでも幸せになる物語よ。
――――――――――――――『ルイス・キャルヴィン博士の独白』より。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-12 20:37:52
571383文字
会話率:33%
シザーリオ公爵家の令嬢キャロルは、婚約者である王太子レオンとの結婚前日に、人の頭のうえに謎の数字が見えるようになった。
どうやらこれは、他人に「好き」と言った回数らしい。
式の予行のためにレオンと面会すると、なんと数値がカンストしていた!
!
「わたくし、そんなに『好き』だなんて、言われていませんわ!!」
恋人がいるに違いない!と早合点したキャロルは、レオンの幸せを守るため「婚約破棄」を宣言して逃亡するが、捕まって連れ戻され……?
「俺に愛されているのは誰なのか、その目でたしかめて」
大好きだから王太子の妃になりたくない令嬢と、大好きだから彼女を妃にしたい辣腕王太子の、溺愛どたばた逃亡劇。
※カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-31 20:00:00
100636文字
会話率:41%
事故で知らない異世界にトリップした猫。
月の光で人になったり猫に戻ったりを繰り返しながら森で生活していると
ある日、男の人の頭に子供の投げた石が当たる。そこから始まる・・・
最終更新:2021-10-06 12:00:00
1960文字
会話率:36%
ThorPhantomOnlineそれは現在沸騰中の話題なVRMMOの事である。
世界観は中世ヨーロッパとテンプレ物のファンタジーで、選択出来る種族の種類はヒューマンからエルフ、ドワーフといったメジャーなものからマーマン、ゴブリン、オークな
どのゲテモノまで多種多様なものから選ぶことが出来る。
更にスキルに関しては組み合わせによって軽く五桁以上に登るとも言われており、NPCも現実の人間と変わらない程成功に作られていることも相まって巷では”異世界”とまで呼ばれている。
これはそんなTPO《異世界》に降り立った一人の頭の可笑しいネクロマンサーの話だ。
注意本編は2部からです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-02 20:46:12
147425文字
会話率:54%
国営鉄道が走る線路沿いに住む高校教師・滝宮大翔(ひろと)は、小学生の頃、同級生の荻原奏羅(そら)に恋をしていた。しかし当時は「恋」の意味もあまりよく解っておらず、荻原は小学校卒業と共に引っ越したために中学も別々になり、想いを伝えることができ
なかった。
しかしそれから3年後、滝宮は高校で荻原と再会する。2人は小学生以来の会話に花を咲かせたが、滝宮は荻原と同じ中学校出身で仲のいい藤野華美(はなび)のことも気になり始めていた。
高校生活で初めての夏休み、滝宮は自分の心に決心がつかないまま、荻原と藤野との3人で水族館に行くことを計画した。3人はこの1日を満喫し、帰りの快速電車ではすっかり眠ってしまった荻原と藤野。真ん中に座った滝宮の両肩には、2人の頭が凭れ掛かっていた。
やがて乗り換えの駅に到着すると、滝宮は2人に別れを告げ国営線に乗った。帰宅ラッシュでありながらも運良く席に座れた滝宮は、2人にメールを送る。しかしそのメールを2人が読むことはなかった。
家に着いてテレビを点けると、見慣れた街の中で見慣れた列車が脱線したというニュースが流れていた。死者は50人、負傷者は400人を越える大事故であった。滝宮の祈りも虚しく、荻原と藤野は前者に振り分けられていた。
それから20年が経った今でも、この日のこの時間だけは必ず快速電車に乗る。水族館の駅から普段の乗り換えの駅まで、僕の両肩には自然と重さを感じる。きっと隣にいるんだろう。滝宮はこれから先もずっと、荻原と藤野の両者と両片思いをし続けるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-01 15:28:24
8346文字
会話率:34%
農家の三男坊に産まれた僕は、将来的に家を継ぐ兄たちと違って外の街に働きに出なければならなかった。
特に得意なことも無く、畑を耕すのも森で狩りをするのもどちらかというと苦手な僕は、やがて家族からお荷物扱いになってしまう。
そんな僕だったが、あ
る日狩りに出かけた森の奥で不思議なほこらを見つけた。その中には人の頭ほどの岩があり、中央に一本の何の変哲も無い木の棒が突き刺さっていた。不思議に思った僕は、とりあえずその棒を抜いてみることにする。
思ったより簡単に棒を引っこ抜けた僕が拍子抜けしていると、僕の頭の中に男とも女ともつかない声が響き渡り、その棒が『わからせ棒』という伝説のスキルで編み出せる武具だということを告げ、その使い方も教えてくれた。
その後『わからせ棒』の使い方を動物相手に訓練して習得した僕は、この力を使って冒険者となろうと決意して村を出ることにした。
僕は『わからせ棒』の拡張スキルである相手の動きを封じ込めるスキル『テリトリー』を駆使して、盗賊たちを『わからせ』たりしながら町へ向かう。
だけど僕はまだ『わからせ棒』の本当の力を理解してなかった。
それが人間やモンスターだけでなく、様々なものを……世界をも『わからせ』るスキルだということを。
聖剣よりも遙かに強力な木の棒の伝説が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-10 07:53:13
4411文字
会話率:40%
※ゆめにっきのパロディ作品などではありません。
そちらをお探しの方は他の素敵な作品をお探しください。
24歳精神病患者の見た夢を書き連ねて行こうと思います。
おそらく人によってはグロいと思うものもありますので、流血や臓器の表現、怪物などが
出てくるものに関しては※のマークをタイトルに付けさせて頂きます。
また夢を毎日見るわけではないので毎日更新とはいきません。
更にあまりに私的であったり、過激な場合についてもここには書き出さないのでたまに覗きにくるぐらいの気持ちで見ていただけると幸いです。
病んでる人の頭の中はどうなっているのか、自分の見る夢は人と違っているのか、人の夢を覗いて見たい方よかったら見てみてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-01 18:52:07
12207文字
会話率:9%
ボクの名は、ルティ。
ボクは今……。
「はぁはぁっ…ごめん、皆ごめんっ!」
ボクは今、死の恐怖に負けて逃げていた。
生死共にした仲間達を囮にして。
『死にたくない』……そう思って逃げ出した。
◆
今から一時間前の話
ボク達は冒険者ギルドの依頼を受け、カノン大森林の奥にある湿地帯に沈んだ魔法王国フィルシャーナの遺跡周辺で魔物狩りをしていた。
遺跡の名は『|湖岸都市《こがんとし》フールーン』。
フールーンは魔法王国時代、湖に浮かぶ水上都市だったらしい。
王国の滅亡と共に機能を失い、今では遺跡の大部分を湿地帯に飲み込まれ、沼の底に沈んでいた。
そしてクエスト中に突然……
あまりにも突然……
…………………………仲間の一人の頭が消えた。
「え??」
ボクは一瞬理解ができなかった。
でもすぐに分かった。
…………喰われたんだ。音もなく背後から襲ってきた魔物に。
仲間の死はあっけなかった。
千切れた首からピンク色の肉が見えた。
と、同時に肉から深紅の血が吹き出した。
ここで初めて気づいた。
ボク達が、魔獣の大群に囲まれていることを…
仲間は、すぐに武器を手に取って応戦した。
(み、皆の援護をしなきゃ!)
そう思い、ボクは魔術を行使しようとした……が、次の瞬間、ボクの心は黒く塗りつぶされた。
……そう、真っ黒に。
……心が……………………恐怖に塗りつぶされた。
気づいたら…………ボクは……ボクは逃げ出していた。
死への恐怖に負けて………仲間達を置いて…………
逃げ続けたボクは、大森林の外縁部まで来たところて足を止めた。
心臓が口から飛び出そうな程疲れはて、その場に倒れ込んだ。
「ご、ごめんよアレン、コーク………………エリー……」
ボクは懺悔した。
置き去りにした仲間達の名を口にして。
そして、慰めるかのように両手で自分の体を包み込んだ
ただ、震えていた。震えるしかでかなかった。
「村に戻らなきゃ。た、助けを……」
ボクは震える体を叱咤し、最後の力を振り絞り立ち上がった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-22 08:01:38
5401文字
会話率:19%
人外ショタ爺に告白された一般人の頭の悪い話。
パロディ満載なので問題があったら削除します。
最終更新:2021-05-31 23:17:01
1638文字
会話率:9%
伝わらない息子への思いが、父を再び狂気へと変えていく――。
仕事を辞めて、堕落した生活をする和彦。
そんなある日、発送元不明の荷物が届く。
その中には、三つ折りの紙と、ひまわりに似た種が入っていた。
『ご当選おめでとうございます!
今話題の「想起の種」をプレゼントします……』
和彦は、抽選に応募した記憶はなく、奇妙に思いながらも、好奇心から裏庭の畑に植えてしまう。
そして数日が経ち、人の頭ぐらいのつぼみが出来た。
「パパ……パパ……」
どこかで聞き覚えのある声に誘われて、和彦は目を覚ます。
その先には、つぼみが開き、死んだ息子の顔があった――。
©Fortuna 2021
※エブリスタのコンテスト(妄コン「花ひらく」)用に書き下ろしました。
※この作品は「エブリスタ」「note」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-26 18:08:21
7997文字
会話率:24%