☆書けそうな気がするので連載再開しましたが、タツノオトシゴ級の更新速度です。
☆以前書いてた設定・展開を少し変えてます。
☆短編版とは内容が異なり、多少の改変があります。また、ふわっふわな世界設定なので、難しいことは考えずに読んでくださ
い。
平凡なアラフォーOLだった私は、≪クローバーの約束≫という乙女ゲームに出てくる悪逆非道の女領主に転生。目の前には将来私に復讐する子供達がずらり。ゲームのアマーリエは、愛する亡き夫の愛人たちを殺害、子供達を奴隷のようにこき使ったために、復讐されて二十代半ばの若さで処刑される。
前世では未婚未出産未子育てのまま死んだっていうのに、今世は更に早死になんて冗談じゃない! 今世こそは結婚(再婚)出産育児をするという目標の為に、アマーリエは奮起する!
※主人公は本当に一般人なので、結構くよくよもたもたしてます。人によっては苛ついちゃうかもなのでご注意を!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-22 14:02:57
108296文字
会話率:45%
平凡なアラサーOLだった私は、《クローバーの約束》という乙女ゲームに出てくる悪逆非道の女領主アマーリエ・バルカンに転生。目の前には将来自分に復讐する予定の子供たちがズラリ。ゲームのアマーリエは、今は亡き愛する夫の愛人たちを殺害、その子供たち
を奴隷のようにこき使い、後に復讐されて二十代半ばの若さで処刑される。前世では未婚未出産のアラサーで死んだっていうのに、今世は更に早死になんて冗談じゃない! 今世こそは結婚出産育児をするという目標のために、アマーリエは奮起する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-17 21:00:00
6847文字
会話率:24%
地味で平凡な中級貴族令嬢、ハンナの結婚生活はみじめなものだった。
夫には愛人がいて、彼はハンナには指一本触れようとしない白い結婚。
おまけに正妻の座を狙った愛人に呪い殺されてしまう。
……はずだったが⁉
呪いの呪文は実は眠りの呪文だった
。十五年後に目覚めたハンナの前に現れたのは、かつて教育係として仕えていた年下の不遇王子。
『君が〝愛〟を教えてくれたあの日から、私の命は君のものになった。君を愛するためだけに生きると決めたんだ』
知らぬ間に有能ヤンデレ皇帝へと変貌を遂げた彼から、熱烈に求められて……あら? なんだか幸せになそうですわ。
☆ベリーズカフェ様にも掲載しております。
☆別タイトルのR18版をムーンライトノベルズさまに掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-21 14:23:19
98601文字
会話率:37%
”氷の宝石”と呼ばれる美しい侯爵家嫡男シルヴェスターに嫁いだメルヴィーナは3年間一人で寝室を使っている。
初夜で彼女の背中の傷跡に触れた夫は、それ以降別室で寝ているのだ。
仮面夫婦として過ごす中、ついには夫の愛人が選んだ宝石を誕生日
プレゼントに渡される始末。
傷つきながらも何とか気丈に振る舞う彼女に、シルヴェスターはとどめの一言を突き刺す。
「君も愛人をつくればいい。」
ええ!もう分かりました!私だって愛人の一人や二人!
あなたのことなんてちっとも愛しておりません!
横暴な夫から散々な目に合うメルヴィーナは素敵な愛人をゲットできるのか!?それとも…?なすれ違い恋愛小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-06 19:25:00
106897文字
会話率:39%
公爵夫人・フローラは、夫に不倫され続けれ、悪役女優風の見た目から「毒妻」と誤解を受けていた。その上、夫の不貞は貴族社会で公然の秘密となり、サレ公爵夫人と見下されていたが、ひょんな事から新米メイドのフィリスと愛人調査をする事に。
そんな折、夫
が新たな愛人を作った。愛人は「悪魔な恋愛カウンセラー」とも呼ばれるマムという女だったが、多くの敵を作り、魔術師に呪いをかけられていた。フローラも偶然魔術師の呪いの儀式に参加してしまうが、その直後にマムは何者かに殺されてしまった。これは呪いによる殺人……?
動機のあるフローラや夫も疑われていくが、こうなったら犯人も見つけ出すしかない!愛人の調査能力で謎を解く、本妻つよつよコージー・ミステリ。※「本妻探偵〜彼女の不幸な結婚〜」異世界恋愛バージョンのリライト企画作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-19 18:47:41
331048文字
会話率:47%
子爵令嬢のセレスティーヌは、勉強が大好きだった。クラスの令嬢達と恋やお洒落についておしゃべりするよりも、数学の難しい問題を解いている方が好きだった。クラスでは本ばかり読んでいて成績が良く、真面目で優等生。そんなセレスティーヌに、突然人生の
転機が訪れる。家庭の事情で、社交界きってのプレイボーイであるブランシェット公爵家の嫡男と結婚する事になってしまったのだ。嫁いですぐに子育てが始まり、最初の十年は大変だった事しか覚えていない。十六歳で公爵家に嫁いで二十年、五人の子供達を育てブランシェット家の後継ぎも無事に決まる。これで育児に一区切りつき、これからは自分の時間を持てると思っていた矢先に事件が起こる――――。六人目の子供が出来たのだ……。セレスティーヌが育てた子供達は、夫の愛人が産んだ子供。これ以上の子育てなんて無理だと思い、セレスティーヌは離縁を決意する。離縁してから始まる、セレスティーヌの新しい人生。恋を知らない令嬢が、知らないうちに恋に落ち戸惑いながらも前に進んでいく····そんなお話。
◆書籍化&コミカライズが決定しました。
◆マッグガーデンノベルズ様にて書籍化
◆イラストは、いちかわはる先生です。
◆9人のキャラデザを、活動報告にて公開
◆2巻の発売日 5月10日(金)
◆カバーイラスト活動報告にて公開中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-12 12:10:00
135285文字
会話率:27%
伯爵夫人のフランシールは、気が付いたら実体のない体で空中に浮いていた。さっきまで、段々と呼吸が浅くなって自分の体温が下がるのを感じながら、泣きじゃくる娘の顔を見ていたのに……。娘の顔がぼんやりとしだして、ああもう見えない……そう思ったら魂だ
けの存在になっていた。神様の使いだと言う男性に連れられて、天界へ足を踏み入れる。そこで見たのは、夫の愛人から虐げられたフランシールの娘の姿だった。フランシールは、今まで味わったことがない憤りを覚える。このまま、生まれ変わることなんてできない。もう一度、現世に戻して欲しいと神様に訴えた。神様は、生まれ変わることと引き換えに、三カ月間だけ誰かに憑依することで時間をくれる。彼女は、決意する。自分の大切な唯一の宝である娘を、幸せへと導くのだと。娘を幸せにするための計画が、今始まる――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-09 11:38:23
42948文字
会話率:24%
!!!ドン!!!
「ぐっ…かはっ…!!」
後ろから何かがぶつかる衝撃を受けたと思った瞬間、激しい痛みが背中を貫いた。
ガクンと膝から崩れ落ち、その場に倒れ込む。
身体から流れる液体が、床を真っ赤に染める。
目の前には、
愛する夫と夫の愛人が立っていた。
愛人の手には、血塗れのナイフが…
私…刺されたの…?
呆然とする主人公を後目に、愛を交わす夫と愛人。
「愛しているわ」
「俺もだよ…」
2人は私の目の前で口づけを交わす。
部屋には濡れた音が響いた。
「行きましょう」
「ああ…」
そう言い残し、二人の足音が遠ざかっていく。
旦那様…
こんな事をしなくても、他に愛する人が出来たのなら私は潔く離婚に応じましたわ。
それがあなたの幸せならば…
次の瞬間、私の世界は漆黒の闇の中へ――…
※他サイトにも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-16 21:40:00
30812文字
会話率:32%
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。
そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。
もちろん
返済する目処もない。
「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」
フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。
嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。
「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」
そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。
厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。
それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。
「お幸せですか?」
アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく。
五年後、二人は思いがけない再会を果たしてーーーーーー。
世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。
古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。
ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。
※アルファポリス様にも投稿させていただいております。※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-15 14:25:04
205837文字
会話率:41%
スイスの寄宿学校時代の友人の妻がネイルガンで撃たれて死亡。犯人は元夫の愛人なのでした。
最終更新:2024-06-20 19:54:44
18847文字
会話率:73%
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデ
ン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
*ハッピーエンドです。
*短編版は【2】までの内容です。続きは【3】からお読みください^^)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-14 22:20:04
102141文字
会話率:31%
父が腰巾着をしていた相手の家に、都合よく使われるために嫁がされたマリーゼ。
虐げられる日々の中、夫の愛人に殺されかけたのをきっかけに、古い記憶が蘇った。
そうだ! 私は前世で虐げられて殺されて、怒りで昇天できずに三百年ほど地縛霊になって、こ
の世に留まっていたのだ。
せっかく生まれ変わったのに、私はまた虐げられている。
しかも大切な人の命まで奪われてしまうなんて……こうなったら亡霊時代の能力を生かして、私、復讐します!
※カクヨム様、アルファポリス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-15 12:08:03
130948文字
会話率:27%
伯爵夫人ルクレツィアはつねに厳かな雰囲気の貴族女性。
夫である伯爵リカルドはたくさんの愛人を囲った奔放な魔法使い。
彼らは二十年前に亡くした息子のことだけを考え、お互い傷つけあって生きてきた。
夫の連れてきた若く美しいイザベラはルクレツィ
アを目の仇にする。
ある嵐の夜、イザベラはとうとうルクレツィアの部屋に乗り込み、彼女を殺そうとするが…。
何かがもう少しだけ違っていたら、魔王は生まれなかったかもしれない。
ファンタジー世界のヒューマンドラマです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-11 00:21:16
9527文字
会話率:34%
「お前のような不美人を嫁にもらってやるだけ、ありがたく思うんだな!」
顔合わせの席で、突然ぶつけられた暴言。齢四の幼いミレーゼ・エドワルドはやや面食らいながらも、五つ年上の婚約者ダドリー・マルクスを見上げた。
――きょとん。
以降、ダドリ
ーが叱責するたびに、ミレーゼは不思議そうに目を瞬かせる。
「学がない」と言われても、「常識がない」と言われても――義理の妹が、夫の愛人になろうとも。
――義理の妹(夫の愛人)に子どもが出来たようなので、離縁します!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-12 22:26:18
28489文字
会話率:50%
夫と折り合いが悪く、嫁ぎ先で冷遇されたあげく離婚することになったイヴ。
彼女はせっかくだからと、屋敷で夫と過ごす最後の日を特別な一日にすることに決める。何かにつけてぶつかりあっていたが、最後くらいは夫の望み通りに振る舞ってみることにしたの
だ。
夫の愛人のことを軽蔑していたが、男の操縦方法については学ぶところがあったのだと気がつく彼女。
一方、突然彼女を好ましく感じ始めた夫は、離婚届の提出を取り止めるよう提案するが……。
愛することを止めたがゆえに、夫のわがままにも優しく接することができるようになった妻と、そんな妻の気持ちを最後まで理解できなかった愚かな夫のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-31 22:12:44
8003文字
会話率:51%
<嫁ぎ先の王国を崩壊させたヒロインと仲間たちの始まりとその後の物語>
前作のヒロイン、レベッカは大暴れして嫁ぎ先の国を崩壊させた後、結婚相手のクズ皇子に別れを告げた。そして生き別れとなった母を探す為の旅に出ることを決意する。そんな彼女のお
供をするのが侍女でドラゴンのミラージュ。皇子でありながら国を捨ててレベッカたちについてきたサミュエル皇子。これはそんな3人の始まりと、その後の物語―。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-14 10:48:53
283072文字
会話率:50%
浮気ですか?どうぞご自由にして下さい。私はここを去りますので
結婚式の前日、政略結婚相手は言った。「お前に永遠の愛は誓わない。何故ならそこに愛など存在しないのだから。」そして迎えた驚くべき結婚式と驚愕の事実。いいでしょう、それほど不本意な
結婚ならば離婚してあげましょう。その代わり・・後で後悔しても知りませんよ?
※「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-08 06:36:22
207278文字
会話率:52%
伯爵夫人マリー(20歳)は、自邸の一室で夫ファビアン(25歳)、そして夫の愛人ロジーヌ(30歳)と対峙していた。
「マリー、すまない。私と離縁してくれ」
「はぁ?」
夫からの唐突な求めに、マリーは驚いた。
夫に愛人がいることは知ってい
たが、相手のロジーヌが30歳の未亡人だと分かっていたので「アンタ、遊びなはれ。ワインも飲みなはれ」と余裕をぶっこいていたマリー。まさか自分が離縁を迫られることになるとは……。
※ 元鞘モノです。苦手な方は回避してくださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-28 11:00:00
13251文字
会話率:37%
ある夜、夫の亮太が若いタイ人の女性を家に連れてくる。少しの間、家に置いてほしい、と頼まれ、妻の美也子はしぶしぶ受け入れる。こうして一つ屋根の下で妻、夫、夫の愛人との奇妙な「妻妾(さいしょう)同居」生活が始まった……
最終更新:2022-04-06 22:19:16
6205文字
会話率:50%
「先ほどの誓いを取り消します。女神様に嘘はつけませんもの。私は愛せません。女神様に誓って、この命ある限りジェイク様を愛することはありません」
──私は、絶対にこの誓いを違えることはありません。
※子どもに関するセンシティブな内容がありま
す。
アルファポリス様でも公開中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-20 02:27:36
20704文字
会話率:21%
精霊術師として勇者と共に戦ったサンドラだが、戦いも終わった今では恋人だった勇者に放置され、屋敷には役立たずの執事や手癖の悪いメイドに、夫の愛人。
そして、侍従は暴力を振るうし、コックはメイドと一緒になって食事に毒を入れる。
馬鹿にすんじゃな
いわよ!
と、留守にしている夫の部屋に入り込み見つけたのは、あたし名義の通帳とフリード名義の通帳。
あいつ……あたしの金を使い切りやがった!
赦さない!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-27 23:02:27
2010文字
会話率:18%
一之瀬比奈には友達が居ない。どんなに努力しても友達は出来ず、いつしか比奈はリストカットを繰返すようになっていた。その比奈に葵という名の友が出来た。だが葵は、『天空の楽園に導いてくれる七色の光』について教え、『唐獅子』の根付けを比奈の手に残
して、死んだ。
葵の後を追おうとして樹海を彷徨っているうちに比奈は克代と出会う。
克代は夫と二人で懸命に働いて功成り名を遂げ、仲睦まじく暮らしていたが、突然夫の愛人奈緒美から離婚を迫る手紙を受取った。晴天の霹靂であった。ショックのあまり夫を殺した克代は死ぬ気で樹海を彷徨うが、死を目前にして、山ほど居る友の中に、真の友が一人も居ないことに気づいて愕然とする。
死体と遭遇した比奈と克代は命からがら樹海を抜け出し、克代の従兄弟徳次を頼って故郷に逃げる。そこで克代は夫が死んではいなかったことを知り、離婚届に署名して送る。子供の居ない克代は、死んでしまえば生きた証など何一つ無く、ただ虚しく朽ちてゆくだけの自分があまりにも惨めで情けなく、せめて誰かの役に立ってから死にたいと思ったのだ。
克代が幼い頃、故郷の村には戦地から引きあげてきた兵士がいた。ガダルカナルの激戦で大勢の戦友を失った兵士は、戦友達の遺族に其々の戦友の最期の様子を知らせる為にあちこちを行脚し、最後にこの村に落ち着いたのだった。霊媒師から兵士の世話を頼まれた徳次は兵士が亡くなった時に、天空へ昇っていく七色の光を見たという。
拒食症で痩せ細っていた比奈は、克代と一緒に暮らすようになってふっくらと元気になっていった。比奈から「父は既に死に、母は私が邪魔」と聞かされた克代は、せめて比奈が元気になるまで助けてやりたかった。だが一緒に暮らすうちに比奈が普通で無いことに気がつく。死霊が憑いているのではないか?
地獄の淵まで追い詰められ、危うい処で助かったのは比奈のお陰と感謝する克代は、なんとかして比奈を死霊から守りたいと願う。
二人は老人ホームで働くようになるが、或る日、比奈は泥棒の濡れ衣を着せられて絶望し、再び野山を彷徨う。「虐められる人間は、いつでもどこでも虐められる」と嘆く比奈を、「虐められるのは、むしろ素晴らしい人だからだ」と諭す。克代は比奈に、死霊に打ち勝てるよう強くなって欲しかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-22 16:21:01
63123文字
会話率:33%
グレースは十六歳の時に、同じ貴族で二つ年上のアルバートと政略結婚した。
二人の子供が生まれた後、彼は離れに愛人を住まわせた。
そんなある日、グレースは、夫の愛人に刺されて亡くなった。……はずだった。
最終更新:2019-05-02 22:00:00
6441文字
会話率:33%