第1部完。
直径4000キロメートルもある巨大な円形の山脈内に、超常現象によって日本が国土ごと転移した。
海から完全に切り離されたことで海洋国家でなくなり、アメリカも他の国々もいない完全孤立となった日本。
転移した星は地球よりはるか
に巨大で人工衛星が回り、テレビ放送を発信し、国家や軍、国連と同等組織が存在する現代文明が栄えていた。
日本が転移した円形山脈もイルリハランと言う国の領土であり、日本は不本意ながら侵略をしてしまったのだった。
そしてこの星に生きる人種は不可思議にも生身で空を飛び、乗り物も全て空を飛ぶよう研究開発をしていた。
円形山脈の領土国であるイルリハランは空飛ぶ軍を派遣し、日本も調査として地上を走って異星の地を掛ける。
お互いに宇宙から来ると信じていた異星人と初めて相対した時、銃を向けて挨拶をするか、会話による挨拶をするのか。
文明格差が同じだった場合、果たして日本は、イルリハランは、転移先の星の社会はどんな反応を示すのか。
ただ一つ分かるのが、異星国家として現れた日本が戦おうとまず負けてしまう。
戦わずして勝ちを得るしか生存の道はない。
国家存続を賭けた、全てが手探りな外交が今始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 07:08:36
1669852文字
会話率:39%
バイオリンの名手であるレオンシュタイン・フォン・シュトラントは伯爵家の三男でありながら、100kg超えの体重と消極的な性格のため、見合い10連敗という記録を更新。伯爵家で馬鹿にされ、肩身の狭い生活を送っていた。
ティアナは常に黒い仮面を被
っている伯爵家のメイド。レオンシュタインの唯一の理解者だが、城中の人から忌み嫌われていた。
父シュトラント伯爵の急逝により、二人は追放同然に修行の旅へ。様々な困難の中、バイオリンの音色が幸運を引き寄せ、出会うのは美少女や有能人材ばかり。
レオンシュタインは旅の先に何を見つけるのか。ちくわ天。第一作目の異世界ファンタジー。
※カクヨムで「ノイエラント ~バイオリン無双。音色が領土をつくるま
で~」という作品名で投稿しています。内容は同じです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 00:11:53
304651文字
会話率:31%
皆がすなる「俺tueee」といふものを我もしてみんとてするなり。
要は「独りだけ銃を持つ」が俺Tueee!だろ?
・・・・違う?
かくして、日本が異世界に転移します。
そこは中世ヨーロッパにファンタジーを足したような異世界。
その世界は魔
法と竜騎士を要する世界帝国によって新たな時代を迎えようとしていました。
世界帝国を創ろうってくらいですから、その国家が無能なわけがないですよね。
モンゴル帝国とオスマン・トルコ帝国とローマ帝国を足して煮詰めたような、極めて合理的で優秀な国家です。
そして転移してほどなく、日本列島には国際連合が再編成されました。
ほぼ同時に国連軍が異世界に「合法的に」侵攻します。
緒戦を圧勝で飾った国連軍。
広大な異世界を前にして、世界帝国とにらみ合い。
互いに相手を滅ぼすつもりでしょうか。
そんな世界大戦のど真ん中。
・・・・・・・・・・・・・・の端っこ。
戦争で一番難しいのは、戦場ではなく占領。
世界帝国の領土を半減させた国連軍。
命令。
一個分隊にて一国を占領すべし。
腹黒上司に左遷させられた事務系自衛官。
やる気なし、技能無し、実績なし。
ニートになりたい。
星に誓った幼いあの日を忘れない。
こまめに邪魔するパワハラ上司!!
目指せ即日解雇で失業保険!
頑張らないで無病息災上官退散!
降り立ったのは未占領の5万人都市(手始め)。
出迎えたのは貧乏くじを押し付けられた魔法使いの少女。
ハブられ者同士が、なんやかんやと(たぶん)幸せをつかむまでの物語。
テンプレートにツッコミをしたら出来上がった小説です。
ただし、否定してもつまりません。
「きっとこうなっているんだろうから説明はつく!」
という具合にシュミレーション。
日本まるごと異世界転移、中世ファンタジー世界、強大な異世界帝国との戦争、自衛隊VS魔法使い、近代兵器VSドラゴン、などなど「よくある」材料多数。
こんなネタが好きなあなたは考えたことがあるハズ。
自衛隊って戦えるの?
日本列島だけだと自活できない?
海外に、ただ行くだけで予防注射とか必要だよ?
「異世界」の人と言葉が通じても話が通じる?
在日米軍はなにしているの?
日本列島に何百万といる外国人はどうしているの?
日本が無い地球はどうなった?
何で戦争になるの?
などなど。
その答えは本編にて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 23:39:04
4566481文字
会話率:6%
ここは、アルマー帝国ファンドン州カルマーニ領
領土の大部分が乾燥地帯という過酷な土地である
そして私は、領主アルス=カルマーニの長女
レオナ=カルマーニ(3)
私にはある野望がある!
それは、この水を飲むのも苦労するこの乾燥地帯
に、「お風呂」を作ること!
これは、砂漠に転生してしまった前世の記憶を持つ少女が「お風呂を作る!」その野望のために領地改革に勤しむ物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 22:00:00
159538文字
会話率:40%
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。
二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。
帝国は武力を求めていたのだ。
フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前
逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。
帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。
「ここから逃げて、田舎に籠るか」
給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。
帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。
鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。
「私も連れて行ってください、お兄様」
「いやだ」
止めるフェアに、強引なマトビア。
なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 21:10:00
20612文字
会話率:44%
中原といわれる世界。
かつてそこには『災厄』が存在していたという。
『災厄』がどのようなものであったのか?今となっては定かではない。
ある者は民を苦しめた悪逆の王であったと言い、またある者は異形の化け物であったと語る。あるいは天地が
崩壊するような災害であったと書かれた書物もあった。しかし、そのどれもが明確な確証などなく、今もって判明していない。
その『災厄』を鎮めた者がいた。英雄、義舜である。
義舜は『災厄』を鎮めると、これに協力した七人の仲間にそれぞれ神器と領土を与えた。七人の仲間達はそれぞれの封土に向かい、国を興した。
即ち、印、泉、龍、静、斎、翼、界の七国である。この七国はよく治まり、中原は平穏となった。
それから五百年余り。各国では幾度も乱が起こり、義舜が望んだ安寧な世界は過去のものとなり、神話上の夢物語となっていた。
その七国を巡る、興亡と戦乱の物語。
※別サイトにて試験的にも投稿しております
※当作は著作権を放棄しておりません。無断転載を認めておりません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 19:06:45
1512834文字
会話率:51%
県内屈指のヤンキー高に通うお嬢様、陽徳院 愛莉(ようとくいん あいり)。中学生の時に、いじめっ子を殴ってしまった事により、理由ありの暴力に快感を覚える。彼女はヤンキー高で、日々喧嘩に明け暮れていた。
そんなある日、仲間を助けようと身を乗り出
した結果、命を落とす。
次に目が覚めると、そこは戦国時代末期。出羽国の伊達家、伊達政宗の正室・愛姫(めごひめ)に転生していた。
戸惑いながらも、領土を奪い合う修羅の世界で生きていくことを誓う。
持てる知識と腕っぷしで奥州統一、日ノ本統一を目指すが、愛姫の介入で歴史が変わる⁉。
そんな夢とロマンと恋が詰まった真戦国物語である。
※この作品は以下のサイトにも投稿してあります。
Nolaノベル→https://story.nola-novel.com/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 13:00:00
122533文字
会話率:43%
ある大国は、西と東領域に大きく勢力を分け、争っていた。どちらかに傾けば、世界情勢は大きくひっくり返る。それを危険視した領主たちは、西と東の復縁を願った。
西領主の息子エキシトを東領主の娘と結婚させることで、確固たる結びつきを約束しようと試
みる。しかし、当のエキシトは全く乗り気ではない。
いざ、東領土へ旅立つエキシトを迎え入れたのは、ひとりの幼女。俺さまなエキシトと幼女をとりまく、事件アリ、萌えあり! はちゃめちゃ恋愛ラブコメディ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-05-11 07:20:00
6845文字
会話率:59%
人族で最も古い歴史を持ちながら、過去の反乱により領土を3つの大国に奪われ、辛うじて存続しているトボルソ王国の第一王女ブリジアが、8歳にして魔王の地下後宮に入内するところから物語は始まります。
魔王は寿命を持たないため、後継ぎの心配はあり
ませんが、一人で支配するには広すぎる世界を自分の子どもたちに統治させるため、多くの妃がいます。
地下後宮の規則として、子を成せない者との夜伽は禁止されています。
トボルソ王国は、まだ子を産めないブリジアを守るため、美しい生娘8人を侍女として一緒に送り込みます。
後宮の妃たちと魔王、勇者を交え、幼いブリジアが生き残るために奮闘する物語です。
※中国のドラマの後宮ものにはまった挙句、書き始めた物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-10 22:13:32
66070文字
会話率:50%
鈴木和人が異世界に転移する少し前。大陸南西部ではロマ共和国とハン帝国、2つの大国がにらみ合っていた。ハン帝国は領土拡大を目指して侵略戦争を繰り返していたが突如としてロマ共和国の友好国に侵略を開始した。この日を想定して準備を整えていたロマ共和
国軍は国内最強の英雄、レリウス・メルキエル将軍を出陣させた。
勇者も転生者も、イレギュラーも魔族も存在しない純粋な人間同士の戦争。のちに南西諸国戦争と呼ばれるようになる大規模な戦争が幕を開けるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-10 12:00:00
6986文字
会話率:50%
気づいたら20世紀前半によく似た世界の中国、大杏帝国の皇帝になってしまった”僕”。しかも国は各地の軍閥によって分裂状態でこの玉座はあってないような状況。更には列強からの法外な借金と日本に似た国による露骨な領土侵攻を受けている。改革しようにも
転生した僕の体は10歳のショタボディ。あれ?この状況詰んでない?取り合えず将来有望(確実)な美少女嫁を愛でつつ皇帝として頑張ってみます。
※10時に投稿し余裕があるようならその日の16時にも投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-10 10:00:00
37881文字
会話率:55%
かつて大陸を飛び越え世界を支配した大帝国の後継国家。かの国は斜陽の時を迎えていた。領土は奪われ人口も減り今では大帝国の面影もなかった。しかし、神はこの国を見捨てたりはしなかった。ある時一人の子が生まれる。その名はフリードリヒ1世。これは後に
赤髪王(バルバロッサ)、強欲皇帝、英雄と畏怖される皇帝の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-01 12:00:00
57853文字
会話率:51%
東洋の端に浮かぶ島国「秋津皇国」。
戦国時代の末期から海洋進出を進めてきたこの国はその後の約二〇〇年間で、北は大陸の凍土から、南は泰平洋の島々を植民地とする広大な領土を持つに至っていた。
だが、国内では産業革命が進み近代化を成し遂げる
一方、その支配体制は六大将家「六家」を中心とする諸侯が領国を支配する封建体制が敷かれ続けているという歪な形のままであった。
一方、国外では西洋列強による東洋進出が進み、皇国を取り巻く国際環境は徐々に緊張感を孕むものとなっていく。
六家の一つ、結城家の十七歳となる嫡男・景紀は、父である当主・景忠が病に倒れたため、国論が攘夷と経済振興に割れる中、結城家の政務全般を引き継ぐこととなった。
そして、彼に付き従うシキガミの少女・冬花と彼へと嫁いだ少女・宵姫。
やがて彼らは激動の時代へと呑み込まれていくこととなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-10 12:00:00
1935591文字
会話率:36%
惑星「アレット」では400年もの間、人族と魔族との和平協定
「人魔間不可侵協定」が存在した。
しかし、ある日突如として魔族側が協定を破棄、人族側の領土へ侵略を開始する。
長い間平和だった為か、人族側の戦力は落ち、あっという間に全領土の
3割を魔族に支配されてしまう。
打つ手限られた人族は、魔族と対抗する為、次元の断層を発生させ、別世界へと移動する
禁忌魔術「次元転移魔法」を行う。
繋がった先は、もう一つの惑星「地球」。
西暦2100年、日本上空。
突如として現れた次元の断層。そこから現れたのは異世界からの使者達。
異世界の者は言う。
「異世界の方々、どうか私たちの世界を助けて下さい」と。
はたして数奇か運命か。
これは、交差する2つの世界と一人の青年、少女と9人の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-09 21:31:51
348757文字
会話率:46%
小さな領土を持つ主人公、大野祐也が自分の領土を防衛、拡大していく
最終更新:2024-05-09 16:00:00
120034文字
会話率:64%
一部の人間のみに現れる特異体質。それは四肢のどこかに巴《ともえ》が浮かび上がることで発現する。元より持って生まれた素質と血の滲むような努力、または特別な状況下に置いてのみ開化されるとし、人によって能力は異なる。
この世界で巴の存在は絶対
であると同時に脅威でもある。
かつて絶大な力を持つ大国に領土を奪われ、尊厳を踏みにじられたこの国、燈《アカリ》もまた巴を欲し、巴を恐れた一国である。
そんな中、たった十年で大国に並ぶまでに力をつけた燈の国にその男はいた。
男は彷徨っていた。己が道をまっすぐ歩けている自覚がなかった。しかし飄々としていた。その奥に眠るものを完璧に隠し、なにも無いように笑うのが男の特技であった。
その男カハク、彼は蘇りし過去の遺物である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-09 01:50:12
17525文字
会話率:57%
剣道が得意なこと以外、これといった取り柄の無い高校生、藤原関介(かんすけ)。彼は、京都の修学旅行中、ひょんなことから、戦国時代にタイムスリップしてしまった。彼はそこで、栴岳承芳(今川義元)と太原雪斎に出会う。それから、家督争いに、他家との領
土争い、そして誰もが知ってる桶狭間の戦いに巻き込まれていく。義元の軍師として、彼の天下事業を手伝っていく内に、自分と義元との間にある、数奇なつながりを知る。今川義元を主人公とした、タイムトラベル物語。
この作品はNolaさんにも掲載しています。※多少訂正しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-08 17:00:00
221312文字
会話率:50%
聖歴1878年、メイズラント王国。産業革命と領土の拡大に伴って、この国は目覚ましい発展を遂げていた。街にはガス燈が立ち並び、電話線が張り巡らされ、自動車と呼ばれる乗り物が街を走っている。
しかしその発展の陰で、科学では説明不可能な、不
気味な事件が報告されるようになっていた。 真夏の路上で凍死している女性。空から落ちてきて、教会の避雷針に胸を貫かれて死んだ男。誰も開けていない金庫から消えた金塊。突如動き出して見物客を槍で刺し殺した、博物館の甲冑。
科学の発展の背後で不気味に起きる犯罪を、いつしか誰かがこう呼び始めた。 「魔法犯罪」と。 メイズラント警視庁は魔法犯罪に対応するため、専門知識を持つ捜査員を配置した専門部署を設立するに至る。
それが「魔法犯罪特別捜査課」であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 23:27:00
699068文字
会話率:59%
リストニア大陸に位置する超大国ヴァルキューレ帝国は人型強襲兵器HARBT(ハービット)の製造に成功し勢力を拡大他国の領土を侵略していった。各国はレジスタンス組織を結成し対抗するも軍事力の差に圧倒され次々と壊滅状態にされていった。
これはそ
の戦果の中で戦う戦士達と友情と愛、そして苦悩と決断の物語である。
神無月ナデシコ新シリーズ始動、美しき戦士達が戦場を駆ける。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 16:58:30
15706文字
会話率:51%
魔王軍と戦う『S級冒険者』の一人、ローグ・フレイル。
魔王と魔界を封印するための作戦に参加したローグは、そこで仲間のS級冒険者たちの裏切りに遭い、封印の儀式を行うための生贄にされてしまう。
魔界に落とされ、一度は命を落としたローグだが、魔王
の力を受け継いで新たな魔王として転生する。
それから三年――。
圧倒的な力で魔界にいる魔族たちをまとめ、最強国家を築き上げたローグは魔王として地上への侵攻を開始する。
目的は、今や領主となった仲間たちを滅ぼし、復讐を果たすこと。
最強魔王の復讐譚が今、幕を開ける――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 12:00:00
55113文字
会話率:41%
ある科学者によって人ならざるものに世界の大半を侵食された現代
魔物に対抗するために『ギフト』と呼ばれる異能力を手にした師団長たちと団員たちが領土防衛と奪還にために立ち向かう
最終更新:2024-05-07 12:00:00
163794文字
会話率:71%
かつて、世界は大いなる光に満ち溢れていた。神の加護を授かり、聖なる力を源として栄えたエルドラ帝国。世界の西半分を統治したこの大帝国は、西方世界に光の導きをもたらした。
しかし、東の国々はエルドラに従わなかった。東方人は文明を持たぬ未開の
蛮族であり、聖なる力を用いた帝国の統治を好まなかったのである。
やがてエルドラ帝国は、東方世界に対する攻撃を開始した。最初の遠征は成功をおさめ、帝国領土は大きく広がることとなる。
ところが、光の導きはそれ以上続かなかった。東方の国々は、エルドラに対抗するため集結し、一つの国を建設したのである。長きに渡り西方世界を脅かした巨大国家「クテュルク帝国」の誕生であった。
クテュルクの抵抗は凄まじく、第二回の東方遠征は大失敗に終わることとなった。この時、多くのエルドラ兵士が、聞くに堪えない残酷な方法で処刑されたという。ある者は火刑に処せられ、またある者は手足を切り落とされ、夥しい死体の山が、戦地のあらゆる場所に築かれた。
以降、エルドラ帝国は遠征を中断し、東西の境界に強固な防衛線を築き上げた。エルドラとクテュルク。かくして、二つの大帝国がにらみ合う均衡状態が、長きに渡り続くこととなったのである。
この均衡を崩す歴史的大事件が、あの忌まわしき「魔王」の出現であった。突如現れた魔王の計略により、エルドラは一夜にして崩れ去ったのである。一方のクテュルクは魔王に追従し、闇の一勢力として命脈を繋ぐこととなった。
世界は闇に覆われた。魔王は、西と東の狭間にある巨大な渓谷に拠点を築き、かの地を「ゴズグルの谷」と名付けた。自然豊かな渓谷は一瞬にして、禍々しい瘴気を放つ死の谷へと変貌したのである。
しかし、魔王の覇権は長く続かなかった。エルドラ帝国滅亡から三十年。帝国の復興を目指して立ち上がる、一人の若き英雄が現れたのだ。彼はエルドラの聖剣を右手に、西方諸国を駆け巡り、共鳴者を募って巨大な軍隊を作り上げたのである。
そして遂に、英雄は魔王を討ち滅ぼした。世界に再び光が差し込み、人々はエルドラ帝国の復活を期待した……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 23:47:37
36780文字
会話率:58%