世界の様々な場所に、巨大な穴がぽっかりと開いていた。
|竪穴(たてあな)のように見えて次第に斜めになってゆき、穴は、やがて陽の光も届かぬ洞穴へと変わってゆく。
洞穴には、様々な変化があった。
地上にはない生態系、他のどの鉱山にも存在し
ない謎多き鉱石や宝石。
更には遺跡のようなものまであって、そこを調べようとする者には、恐ろしいトラップが潜んでいる事すらあった。
ある学者は、「これはかつて超文明が存在した痕跡で、当時の高度な技術が残っている可能性がある」と、これを肯定的に見ていた。
またある学者は「これは呪われし忘却の都の遺構であり、迂闊に深入りすれば数多くの呪いを地上にばらまくことになる」と、否定的な意見を述べたりもした。
宗教家などは「かつて神界に戦いを挑み、幽閉された巨大な悪魔が潜んでいる危険極まりないものだ」と|嘯(うそぶ)き脅し、信者の不安を煽り。
投資家や詐欺師は「これこそが人生を逆転するチャンスだ」と、切羽詰まった者達を煽り、進んで身を投じさせていった。
だが、確かにこの世界中に存在する巨大な洞穴には、人を人寄せる何かが存在していたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-16 00:00:02
91456文字
会話率:57%
ある町の冬の事だった。
商会をまとめあげ、家へと戻る紳士の前に、一人の少女が声をかけた。
みすぼしく、靴すら履いていない、貧者そのままの少女が。
けれど彼は、そんな少女と話している間に、その少女に興味を抱くようになってしまった。
これは、
一人の疲れ果てた男が冬に見る、悲しき夢の果ての物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-03 20:00:00
11072文字
会話率:37%
二つの異なる特性を持つ双子世界『ファルネック』と『リーブ・ド・シャーリー』。
二つの世界を操作する双子の創造主は、自らの望む『主人公』を生み出した。
ラグナの村で行き倒れていた少年『エリク』は、自分に親切にしてくれた少女『ロゼッタ』の為、
そして自分の記憶を取り戻すため、今日も農具片手に畑仕事に精を出す。
だが、その世界は彼の思いもしなかった、バグまみれの世界で……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-13 02:00:17
1028692文字
会話率:37%
国のあちこちに散らばって伝わる民話があった。
たいした知名度のない民話だったが、「もしかすると建国神話かもしれない」という、砂糖を煮詰めたシロップのように甘く魅惑的な疑惑つきで、民に広く知られることとなった。
なぜならこの国の第一王子
みずからが、民話の翻訳を改めたからである。
王太子である第一王子が、このあやしげないきさつの民話につけた題は、『獅子に魅入られた男』。
さて、『獅子に魅入られた男』とは、いったい誰のことなのだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-10 19:22:10
3720文字
会話率:11%
朝焼けや夕焼けのの空に浮かぶ、どっしりした雲が好きだ。
最終更新:2023-12-03 10:46:26
737文字
会話率:0%
薄氷のうえを歩く覚悟と勇気。
それをもつおまえを誇りに思う。
最終更新:2023-01-08 07:00:00
434文字
会話率:0%
ちいさな幻想をあつめた作品集。
新作マイクロノベルに、加筆修正をした旧作をくわえました。
最終更新:2023-10-31 02:00:00
14954文字
会話率:0%
港町に住む五郎は、ある日、海辺で卵を見つける。その卵からは海蛇が生まれた。
最終更新:2023-03-22 21:00:00
3433文字
会話率:52%
島根県の県立高校に通う「淡島(あわしま)ケイタ」は、学校が終わると、帰り道にある駄菓子屋「佐多菓子商店」でバイトをする16歳。普段は子供たちや、近所の老人ぐらいしか来ないこの店には、偶に「場違いな客」がやってくる。
彼、彼女たちは皆、店
の主「佐太(さた)」を訪ねてくるのだが、どうにも様子がおかしい。佐多の姪「ヒルコ」が店の奥に通すものの、その客たちが帰る姿をケイタは一度も見たことがないのだ。
ある夜、閉店間際に訪れた「場違いな客」とヒルコの後をつけ、ケイタは客が帰る姿を見かけない理由、そして店の主である佐多の正体を見てしまう。
佐多は副業を持っていた。それは「縁切り」。
客は皆、それを頼り佐多の下へやってきたのだ。
正体を見られた佐多は、ケイタに副業の手伝いをするか、今日を以てその存在を消されるかという選択をせまるのだった。
という、一寸先のダークファンタジー小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-12 00:06:27
11243文字
会話率:12%
静けさの中
潮騒が聞こえる
海からは遠い
懐かしい母の胎内を思い出す
台所に寝転がる海蛇は
明日の野菊の名前を知らない
梅雨が恋しくて
枯れた紫陽花の枝を茶に入れてみる
夢は黄昏
恋はみなも
いつまでもそうやって過去に縛られている
お地蔵様
は喉を通る冷たい水を知っている
秘密の御経の唱え方も折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-09 19:34:00
2797文字
会話率:0%
世界四ヵ所に突如として出現した“穴”は、それぞれ別の世界――異界へと繋がっていた。異界調整官となった阿佐見桜は、異界における日本の領土、蓬莱村を円滑に運用し、異界人たちとのトラブルを避けるべく奮闘を続ける。
そんな中、突然舞い込む王からの依
頼。竜討伐に協力することになった桜たちは、最新兵器の助けもあって辛くも竜から街を救った。王都に凱旋した彼らを待っていたのは、黒い陰謀の影だった。(ヴェルセン王国編)
王都を襲った動乱の傷も癒えぬまま、ファシャール帝国が王国へ牙を剥こうとしていた。日本政府は、両国の調停に乗り出す。侵略計画の原因が大海蛇にあることを知った桜たちは調査に乗り出すが、大海蛇との初遭遇で護衛艦が破損、無人島に漂着してしまう。そこで桜が出会ったのは――。(ファシャール帝国編)
騒乱が収まり、日本を中心に王国と帝国が手を取り合って発展しようとした矢先、新たな侵略の予兆がもたらされる。蒸気機関を実現させたガ=ダルガは、霧に包まれた艦隊で侵略を開始した。サクラたちはガ=ダルガ艦隊を迎え撃つべく出撃する。(ガ=ダルガ編)
そして、“禁断の地”へと向かったデラ・バウを追って、硬式飛行船<モビィ・ディック>が飛び立つ。
※「カクヨム」「マグネット」にも一部掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-20 21:58:20
604425文字
会話率:54%
ショートショートです。男と女は、主なる神の言い付けを破ってしまった。禁断の果実(林檎)に続いて2度目である。男の身に原罪が下された。
最終更新:2022-05-17 12:09:46
1402文字
会話率:49%
まとめて メモからはりつけ
ほか
番外編 など
補足
最終更新:2022-05-08 07:32:03
18253文字
会話率:1%
海の底に転がる白い髑髏は、海蛇のお気に入りのようです……。
※天界音楽様主催、二人だけの閉じた世界企画参加作品
※メリーバッドエンドを目指し(?!)ましたが、成否は書いた本人には不明です。どうぞ読んでご確認くださいませ
最終更新:2021-04-25 06:11:24
1731文字
会話率:9%
『海』それは全てのハジマリ。海に逆らうものは多々あった。が、ことごとく制裁を喰らっていた。
そんな海でレッサーシーサーペントとして生を受けたオレ。数々の困難を乗り越えていく物語。
最終更新:2021-02-20 21:00:00
605文字
会話率:10%
離島出身だという彼が話してくれたのは、その島に古くからある災害のこと。
海のかなたに現れる光の柱。それを見ると島民たちは通行を規制され、あるものの訪れを待つ。
その名は「炎海蛇」。
生き物じゃない。この島を北から南へ、もしくは南から北へ
横断する、不思議な現象のことだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-22 23:11:32
3416文字
会話率:4%
海を行く船も、沿岸の町村も見境なく襲う、正真正銘の海賊団、《骨海蛇》に籍を置いて、十年がたった。《黒目》はじっと、時を待った。自分が、彼らを屠る日が訪れるのを。
「砂時計」の前日譚。
最終更新:2018-08-11 05:00:00
10585文字
会話率:28%
西海を航海する海賊船、《勝利の宝冠》号の跡取り娘、フレイアーネラは、自分たちにちょっかいを出してくる海賊団、《骨海蛇》に売られた喧嘩を買って、相手の船に切り込み、叩きのめしていた。
彼女が自分の船に引き上げる矢先、《骨海蛇》の舷側から簀
巻きにされて海に放り込まれた人影に気づき、溺れかけた男の命を助ける。
助けられたのは、不愛想で、隙あらばフレイアーネラ達を殺そうとしかねない、危険な男だった。
手ひどく傷つけられた野生動物のような男を、あけっぴろげな海賊娘が懐柔する物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-03 22:07:31
19097文字
会話率:39%
数多の神が存在する世界で、邪神の手により魔王が誕生した。意思を持った魔力の塊とも言える魔族の王。彼女は、「自分たちこそが神である。今まで語られていた神は虚像であり、想像上の存在でしかない」と主張する人間たちに身の程を弁えらせるために生まれた
。――はず。
「人間共に崩山獣や海蛇龍の肉の美味さがわかるとは思えんがな!」
世界の脅威とも言える大型魔獣を一瞬で屠り、捌き、調理する幼女魔王は、異界の知識を以てオーバーテクノロジーを世界にもたらす。そう、すべては邪神に愛された幼女魔王のわがまま。
「そのわがままで美味しいものを食べさせてもらえるのなら最高よ!幼女魔王に娘扱いされるのは、ちょっと見た目的に違和感あるけど」
「海蛇龍の卵の燻製、本当にショウチュウに合うな…ああっ、また芋のショウチュウが減っていく…」
「魔王様、やはりデンワの連絡登録先は複数ほしいです!あと音がたまにぷつぷつ切れます!安定した魔力供給を行えるように、魔力入力経路をぜひとも改善くださいませ!」
とは、妖精の聖女、エルフの賢者、マーメイドの歌姫の言である。
って言う基本話脱線しまくりのギャグ話。たまにシリアス。脱線させるのは大体チートな幼女魔王。そして胃袋を掴まれた連中。
ぼちぼち続きます。10話以上の長編に挑戦。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-28 22:00:00
24800文字
会話率:63%
『幾度にも渡って派遣された軍隊を、尽く返り討ちにしてきた超巨大海蛇』
『鱗粉を振り撒いて人間を眠らせ、予知夢を見せる蝶』
『頭のネジを飛ばし切った科学者が生み出した合成獣』
我々が認識している未確認生物の伝説は、巨大な氷山のほんの一角に過
ぎない。
人智を超えたそれら<エンティティ>を、世間から隠すように捕獲し、収容、研究、あるいは殺害する秘密組織がある。
《蘭社》 起源不明、規模不明、目的、不明。
これは《蘭社》に勤める者達の、それぞれの物語。
彼らは何を信じ、何と戦うのか。そして、この狂った世界の全容は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-31 22:35:30
29540文字
会話率:38%
歌が聴こえる。
遠く海底の崖から聴こえる歌に、人魚の娘シレーネはずっと前から魅かれていた。
崖に行くのは禁忌だったが、ある時娘はたまらずに、歌い手に逢いに行ってしまう。崖の途中で大イカに襲われた娘は、『海蛇の王子ナーマン』と名のる妖美
な青年に助けられ、彼に恋をしてしまう。
それを知った姉のシーレンは猛反対し、海蛇王子にまつわる昔話を語り出す。彼がいかにして海蛇のような容姿になったか。そして彼にかけられた永遠に続く呪いのことを……。
それは美しい人魚の娘と、『みにくい』容姿の海蛇王子の、塩辛い恋の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-13 05:56:07
17180文字
会話率:47%
これは人と動物、二つの姿をあわせ持つ半獣半人が暮らす世界、龍の一族に守られた国の話である。
海に面した国、龍棚の若き皇帝・地龍は、海底で栄華を極める竜宮の姫との縁談を進めていた。
絶世の美女と名高いナミ姫との顔合わせをひそかに心待ちにして
いた地龍だったが、海辺の離宮に来訪した少女は、平凡な“期待はずれ姫”だった……。
「ナミ姫。私は貴女と結婚する気が起きない。悪いがこの話は無かったことにしてくれ」
破談を切り出してから始まる恋模様。
※目標、一話2000文字前後。
無断転載厳禁!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-15 12:00:00
19958文字
会話率:24%
何度やり直しても死んでしまう「彼女」を救おうとする少年の話
最終更新:2016-09-24 21:53:52
3953文字
会話率:26%
太平洋戦争末期に登場した日本海軍の高性能魚雷の物語。架空戦記創作大会2015夏の参加作品です。
最終更新:2015-08-31 00:55:49
16343文字
会話率:31%