■ハイファンタジー作品『旋風のルスト ~美少女隊長と7人の傭兵の西方国境戦記~』に登場する設定である【精術武具】について書いた記事です。
《作品本編URL》https://ncode.syosetu.com/n7984fx/
■才知溢れ
慈しみと深い洞察の力を持った少女が、心と人生に重荷を持つ人々を救いながら、個性的な仲間たちとチームワークにより自らの未来を掴み取る爽快サクセスストーリー戦記ファンタジー!
【あらすじ】
■銀髪・碧眼の17歳の少女ルストは傭兵として生きていた。
努力の末、1年目にして3級から2級傭兵に昇格した彼女だったが周囲は彼女を認めない。それでも諦めなかった彼女を親切な老傭兵が後押ししたことで、ついに小隊の隊長職が任される事になった。そんなルストに与えられた任務は国境地帯の哨戒偵察。ルストたちは見事に敵国軍の動きを掴むと言う成果を帰還する。すべてがうまく収まると思った矢先、一人の不良傭兵の奸計が彼女の善意と誠意を踏みにじる。
「あたしの誠意とメンツを傷つけたなら、あなたの傭兵としてのメンツを叩き潰してあげる!」
壮烈な果し合いに勝利し、ルストは二つ名『旋風のルスト』を得て傭兵として名を挙げる。そんなルストに〝西方の辺境ワルアイユ領でのミスリル鉱石の横流し疑惑の極秘内偵任務〟と言う任務が舞い込んだ。
先の哨戒偵察部隊を率いて現地へと向かったルストが目の当たりにしたもの――。領主の不慮の死、対立領主の執拗な妨害、生活に困窮する人々、|塗炭《とたん》の苦しみの領民たちを救うためルストは戦い始める。姿なき襲撃者、燃える村、正体不明な巨大な権力の影、疑心暗鬼が広がる中、事態を切り開いたのはルストの強い意志だった。それを目にした仲間達もルストを信じ力を合わせていく。そしてついにルストは、人々の命とワルアイユ領再建への道を掴むため立ち上がった。
「みなさん! これは困難ではありません! 千載一遇のチャンスです!」
西の彼方と、東の背後から敵が迫る中、ルストは乾坤一擲の秘策を胸に人々を率いて決戦の地へと向かう。それはまさに人々を勝利へと導く偉大なる英雄の少女が誕生する時でもあった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-17 05:56:55
6560文字
会話率:0%
「ジャンシアヌ・フォイユ。君との婚約は破棄させてもらうよ」
第一王子から【しろがねの令嬢】ことジャンシアヌに告げられた婚約破棄。
ジャンシアヌはすべてを失い、
最果ての国で【土の魔女】となった。
それから90年。
婚約破棄されたときの夢
を見たジャンシアヌは、
占いによって第一王子が転生していたことに気づく。
しかも、彼は貧しい家に生まれ、物乞いとなっていた。
ジャンシアヌは迷った末、
王子の転生した姿であるマグノリア少年へ救いの手を差し伸べる。
「10年できみがひとりで生きていけるようにしてあげる。
もし、この手を取ってくれるのなら」
――そして、10年が経ったある日。
青年へと成長したマグノリアは、ジャンシアヌに告げる。
「実は、僕、前世の記憶があるんだ」
「ぶふっ」
そこからはじまるのは、ふたりと、使い魔の烏と猫の旅。
第一王子の死ぬ前にかけられた【呪い】を解くために。
ふたりがもう一度、心を通わせるために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-04 20:07:16
65646文字
会話率:39%
高校二年の夏休み。ある日、僕は妙に人間臭い猫を拾った。
なんと、その猫は僕の好きな人、楓葉月さんで、気付いたら猫と入れ替わっていたと言う。
意味がわからないけど、なってしまったのは仕方がない。楓さんを助けることに決めた僕は一緒に暮らし
ながら(実質同棲)、野良の楓さんを探すことに。
絶対にもとに戻してあげるから!
思いつきで書いたのでちょっと駆け足気味かもしれません。
あんまり期待しないでお読みください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-02 16:10:41
30950文字
会話率:30%
人生最悪の日にその物語は始まった――。
「今時親同士の決めた相手と結婚するなんてつまらないだろ? だから、自由にしてあげるよ――」
王太子と聖女の婚約パレードが町で行われているというとんでもなくめでたい時に、婚約破棄を告げられてしまった平凡
な伯爵令嬢セシリー・クライスベル。その後ヒールは折れ、人攫いに攫われ……この先に絶望していた彼女を救ったのは人外めいた美貌の魔法騎士団長。でもやっぱり彼にも手ひどく扱われ、セシリーは平手打ちを食らわせてその場から飛び出して来てしまう……。
そんな最低の出会いからどうしてか始まってしまった魔法騎士たちと一緒の新生活。生真面目で意地っ張りな団長リュアン、知的で皮肉屋の副団長キース、若さ溢れる新米騎士ラケルなど、個性豊かな彼らのお世話をするのは思ったより楽しくて……。でもまさかこの国と同盟国に危機が差し迫り、自分がそれを止められる隣国で生まれたはずのもうひとりの聖女だなんて……?
自分を巡っての騒動が巻き起こる中で、セシリーは少しずつ成長しつつ、忘れていた生い立ちや本当の望みと向き合うことに。
※ざまぁ要素は薄めです。
※ヒロインとヒーローの距離が縮まるのはゆっくりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-31 19:17:33
333726文字
会話率:50%
「どれだけ泣いて縋ったって誰も助けてなんかくれないよ。悪に染まった美しい君は、僕に愛されるしかないんだから」
かつて僕を虐めていた君の耳元で囁く。
多くの参列者が見守る教会で、司祭の執り行う婚姻の儀の最中に。
それまで高慢に振る舞ってい
た君は、そこでようやく己の身の立場を知った。
「憎くて愛しくて、いっそ壊してしまいたいくらいだ」
震える君に僕は狂った愛を囁いた。
その震えはいつか絶望に、そして諦めになる。
そうすれば君は、僕を愛すことしかできないだろう?
ヤンデレヒーロー視点ではハピエンです!
長岡更紗さま主催『ドアマット大好き企画 』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-24 19:08:18
5082文字
会話率:21%
知ってる?世の中には化け物が多いんだ〜。それを倒してあげるのが俺さ!
もちろん、報酬は貰います。
不定期更新にさせていただきます。ご了承ください。
最終更新:2023-05-16 19:06:11
76647文字
会話率:69%
暗く地味で優柔不断な性格、何をするにも平凡で個性がない陰キャ、それが鈴城優生という男だった。
そんな彼には、可愛い幼馴染の女の子がいた。子供の頃からよく一緒に遊んでいてこのままずっと一緒だとも思っていた。しかし、中学の卒業式の日に告白
しようとすると、「ずっと嫌いだった」と一蹴されてフラれてしまう。
高校生になった優生は脱陰キャを目指してメガネからコンタクトに変えたり、身なりを整えたりしたが何も変わることはなかった。
結局、高校二年になった今も中学の時と大して変わらない生活を送っていた。
そんなある日、隣に座っているギャルに落としたラノベを拾われたのをきっかけに変な提案をしてきた。
「私をオタクにしてくれない? 代わりに優生を陽キャにしてあげる」
このギャルの提案に乗って、脱陰キャ。
もしかしたら俺の青春はまだ終わってないかもしれない、そう確信していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-24 15:18:48
43679文字
会話率:48%
先にこちらをご参照ください。
https://ncode.syosetu.com/n6019ie/
ChatGPTに小説の続きを書いてもらっています。
指示文(prompt)を改良するだけで、だいぶ出来が変わるので、ぜひ比較してみてくださ
い。
登場人物の設定を追加するだけで、少しストーリーに奥行きがうまれたので、プロットと起きる出来事(「転」に相当する事件)みたいなのを追加で指定してあげると、よりよくなりそう……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-22 12:17:25
3882文字
会話率:42%
「船が奪われたですって!?」
父親が営む商会の手伝いをしているエリーゼは、海賊被害の知らせを聞いて悲鳴を上げた。このままでは、船員も商会も、領地すらも危機に陥ってしまう。自分の身と引き換えにして船員だけでも取り戻せないかと考えていると、商人
の息子を名乗る青年が魅力的な提案をしてきた。
「俺が全部どうにかしてあげるって」
エリーゼに都合がよすぎる提案は、まさかの契約結婚の申し出で!?
「待って、こんなことまでする必要あるの?」「当然だろう?俺たちは愛し合っている夫婦なんだから」「それは設定でしょう!?」
想定外の溺愛に、エリーゼの心臓はもう限界です……!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-20 10:34:34
46741文字
会話率:30%
高校でいじめにあう美咲。
卒業アルバムの作成で学校の爆破を決意。
最終更新:2023-04-12 21:02:22
1770文字
会話率:4%
幼い頃に【天与】と呼ばれる力を授かった侯爵令嬢クリスティナ。
その為に王妃候補として選ばれてしまい、王妃教育を受ける日々を送る事になってしまう。
そんなある日、異世界から謎の予言書『オトメゲム』の知識を持った少女アマネがこの世界へとや
ってきた。
あれよという間に【予言の聖女】として持て囃されたアマネは、ある令嬢を引き連れて、王子からクリスティナへの求婚を行う場へと参列する。
だがそこでクリスティナは将来『傾国の悪女』となって国を滅ぼすと予言され、王子から婚約破棄を切り出されてしまう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-11 13:08:05
894002文字
会話率:47%
「でもおかんが言うにはな、耳で空飛ぶらしいねん」
「ほなうさぎとちゃうな。それダンボやわ」
うさぎ好きの男子高校生、アイト。
寝ても覚めても兎にも角にもうさぎが大好き。もちろん知識も、ペットショップの店員をはるかに凌駕するレベ
ル。
ある日、アイトは事故に巻き込まれる形で異世界に転移してしまった。
異世界で出会ったのは、うさ耳の生えた美少女!?
「あなた、おもしろい人ね。気に入ったわ!兎人族の村に招待してあげる!」
右を見ても左を見てもモフモフ!そんな|聖域《サンクチュアリ》にて永住を心に誓うアイト。さぁモフモフパラダイスなほのぼのストーリーの開幕!……とはいかないようで?
か弱い兎人族は、他の肉食系獣人達に狙われる存在なのだとか。キツネ、ライオン、トラ、オオカミetc...
襲い来る敵から、兎人族は逃げることしかできないのか……?
「安心しろ。みんな知らないだけなんだ。教えてやるよ……うさぎの強さを!」
この世界の絶対のルール
動物の強み × 動物との親和性 = 強さ
うさぎの強みを知り尽くし、とびぬけた親和性を持つ、最強うさぎ好き主人公アイト。最弱獣人の力を限界まで活かし、異世界で暴れまわれ!
「てめぇら|肉《ウサギ》は大人しく狩られてりゃいいんだよ!」
「うさぎが……お前らに負けるわけねぇだろッ!!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-11 00:13:51
5030文字
会話率:39%
『君、悪いけどこの世界からこぼれ落ちたので』
「えっ? ナニ!? 何でそんなことに!?」
『まあ、元の世界には戻せないけど新しい世界で生きられるようにしてあげるよ』
「そんなっ! 何とかして下さいよ! あなた神様でしょ?」
『ところでさ、卵
が先か鶏が先か? 君はどっちだと思う?』
「ナニその質問!? 質問を質問で返すんじゃねえってマンガで読まなかったのか!?」
『とりあえず君の要望は聞くとして、そうなると日本人の君はけっこう都合のいい存在になるねぇ』
「え? 日本人の、ってことはもしかして他の国の人も同じ世界に送られてるの?」
『けっこうこっちの世界からこぼれ落ちる人って多いんだよね。突然トラックにはねられる人とか過労で眠るように突然死しちゃう人とか』
「なんというテンプレ!」
『ついでだけど君にはねぇ、この子の面倒を見てほしいんだよね』
「えーなにそれシンジラレナイ…」
突然決まってしまった異世界転移。俺は自分のみみっちい性分からとんでもない条件で見知らぬ世界に放り出されてしまった。
とりあえず第一目標は生き抜くこと。
第二目標は新しい世界を知ること。
押しつけられたお願いは……まあぼちぼちやっていくこととして。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-09 21:48:24
85473文字
会話率:47%
ある日少女の家に、とあるVRMMORPGのソフトが届いた。
そのソフトの名は『Only Existence online』 『自分のなりたい自分になる』をテーマにしたVRMMORPGのゲームだ。
この物語はVRゲームの世界で怠惰の魔王
と呼ばれたゲーム好きな少女の物語である。
怠惰「かかってきなさい!!全員殴り倒してあげる!!」敵一同『自分で殴るんだ!!それって怠惰なの?』
嫉妬「俺の実験の分も残しておけ。ふひひひ」敵一同『ヒッ!!実験って何!!』
憤怒「ふざけんな!!俺の新スキルを試す分も残せ!!」敵一同『この人最初はまともだったのが最近おかしくなってる!!』
色欲「そんなにカリカリしないのぉ。ここはあたしに任せなさぁい」敵一同『また個性が強いのキタ!!』
傲慢「こんな奴ら私が潰してやるわ!!全員水攻めよ!!」敵一同『水攻めと言いつつレイピアを抜き放つのはなぜ!?』
暴食「みんないったん落ち着きなさい。仲間同士で喧嘩してどうするの?」
強欲「そうですよ。張り切りすぎてもよくないです」
敵一同『やっとまともな人が来た。ホッ』
暴食「それにしてもおいしそうな種族が集まってるわね。ふふふ」
強欲「僕も楽しめそうです。アハハ」
敵一同『この人たちが一番ヤバかった!!』
不定期更新 ノリだけで書いている折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-02 01:13:09
936391文字
会話率:61%
「今日君は死ぬよ。でも、どう死ぬかを僕に示したら残りの寿命は保証してあげるよ」
俺の前に現れたそいつはそう言ってクローゼットに溶け込む様に消えていった。
最終更新:2023-03-29 14:31:23
2514文字
会話率:42%
「魔王を退治してもらうために異世界に転生してもらうよー!」
そんな軽い一言で異世界転生させられることになったシステムエンジニアの弓弦美雪。
「要件は魔王退治ですね、了解しました。それでは、要件の詳細化から始めましょう。」
つい現世での
業務口調で答えてしまった私。仕方ないじゃない!
急に「死にました、異世界で魔王退治してね」って言われても混乱するでしょ!!
ステータス?魔法?スキル?装備?何それ?
魔法が飛び交う異世界で生き抜くための技?どういうこと!教えなさい、創造神!
「この世界は魔法が大事よ!魔法世界だからね!」
異世界では魔法が大事、ふむふむ。
「というわけで、転生特典で好きな魔法を使えるようにしてあげるよ~!美雪ちゃんは火魔法とかどう?火がボーッで見た目は派手だし、威力は高いしオススメよ~!」
「火がボーッ?何もないところから火が出るのですか?申し訳ございません。魔法と曖昧な表現で、異世界の原理を説明されても理解ができません。火が出る、ということは熱エネルギーを操作すると推測しますが、失われた熱エネルギーの低下による温度低下はどうなるのでしょうか。異世界を理解するための一環としてご教授いただけますでしょうか。」
なんで創造神は苦虫を噛み潰したような顔してるの?
詳細化は大事よ?魔法飛び交う異世界に転生とか曖昧この上ないんだから!
計画段階での認識乖離っていうのは、実現段階で取り戻すには大きなコストと時間を要するんだから!
魔王退治は要件定義から!分かった!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-21 22:15:12
1199431文字
会話率:45%
私、アマービレは、音楽一家カランド伯爵家に生を受けた。優秀な兄弟達の中で、唯一自分だけ音感がない。ピアノも弾けない。
長男ブリランテは、そんな私を何とかしようと、厳しいレッスンを続ける。
他の兄弟達は、みんな優しく見守ってくれるのに。どう
して?
だけど15歳になった頃から、彼は私を避ける様になった。ピアノへの情熱も捨て去り、固く心を閉ざして。
他の兄弟達が、難曲 “涙珠のワルツ” を弾きこなし音楽家として旅立って行った頃。
私はようやく、自分の使命に気付いた。
「ねえ、ブリランテ。今度は私が、あなたにレッスンをしてあげるわ」
アマービレとブリランテが再びピアノに向かう時、最高に美しい連弾が始まった。
※ 聴音は、和音から単音の聴き取りへ移行していくものを、物語用にアレンジしています。
作者に音楽の特別な知識はございませんので、ファンタジーとしてふわっとお楽しみ下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-17 23:09:20
8493文字
会話率:39%
「ジュリア、ただ今をもって、君との婚約を破棄する!」
「……!」
煌びやかな夜会の最中、私の婚約者であり、我が国の王太子殿下でもあらせられるダリル殿下が、唐突にそう宣言した。
……やれやれ。
「どういうことでしょうか殿下? 私たちの
婚約は、国が決めた重要な政略結婚です。殿下の一存でそう簡単に破棄できるものではないことは、殿下もよくご存知では?」
「フン! そうやって煙に巻こうとしても無駄だぞ! 君が裏でキャシーに陰湿な嫌がらせをしていることはバレているのだからな!」
「嗚呼、ダリル様」
男爵令嬢のキャシー嬢が、悲愴感漂う表情を浮かべながら殿下にしなだれかかる。
「嫌がらせ? まったく身に覚えはございませんが。そもそも私、キャシー嬢とお話ししたことも数えるほどしかありませんよ」
「いーや、もう調べはついているんだ! 複数の令嬢から、君がキャシーをイジメている現場を目撃したという証言も得ている! 挙げ句の果てにはキャシーを階段から突き落とすとはッ! これは立派な殺人未遂だ! 君のような犯罪者は、僕の婚約者に相応しくないッ!」
「ダリル様、私、本当に死ぬかと思いました……」
「嗚呼キャシー! 可哀想に!」
殿下はキャシー嬢の右腕に仰々しく巻かれた包帯を撫でながら、キャシー嬢を抱きしめた。
「今すぐ僕が、この悪鬼羅刹を断罪してあげるからね! ……そうしたら僕と二人で、真実の愛を築こう」
「ダリル様……! 私、嬉しいです!」
二人の背景には、フワフワしたお花畑が広がっている。
あれもキャシー嬢の自作自演で、勝手に一人で階段から落ちていったのだけれど(しかもちゃっかり受け身は取ってたし)。
まあいいわ。
「セバス」
「はい、お嬢様」
私は横に立っている専属執事のセバスに、前を向いたまま指示を出す。
セバスは女性かと見紛うほどの美しい顔にかかっているモノクルをクイと上げてから、パンパンと二回手を叩いた。
――すると。
「む? どうしたんだ君たち?」
「――!」
殿下とキャシー嬢の前に、五名の令嬢が気まずそうな顔をしながら歩いてきた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-17 21:05:28
4406文字
会話率:57%
「ねえねえ多枷くん、多枷くんってさ、奴隷ヒロイン好きでしょ?」
「!?」
いつもの放課後の帰り道。
隣を歩く縄代さんが、唐突にそう訊いてきた。
何故バレたんだ!?
――確かに俺は、三度の飯より奴隷ヒロインが大好きだ。
昨今のファ
ンタジー系ラノベではすっかりお馴染みになった奴隷ヒロインだが、奴隷ヒロインには全ての理想が詰まっている。
そもそも俺みたいな女性経験皆無で疑り深い男には、普通の女の人は信用できないのだ。
仮に女の子から告白されたとしても、ドッキリか、もしくはイケメンに寝取られる未来しか見えないからな。
あと俺は一昔前に流行った、暴力系ツンデレヒロインが嫌いだ。
仮に愛情の裏返しなんだとしても、暴力を振るってくるのを容認することなど俺には絶対無理。
あれに対して萌えられるのは、真正のドMくらいだろう。
――その点奴隷ヒロインなら、それらの懸念が全て解消される!
奴隷なら契約魔法とかで縛られてるので、主人公を裏切ることは絶対ないし、常に従順で主人公を持ち上げてくれる。
愛欲と自尊心を同時に満たすことのできるヒロインの理想形――それが奴隷ヒロインなのだ!
だが、こんなことを三次元の女の子に正直に言ったら、ドン引きされることくらい俺だってわかっている。
ここは何としてでも誤魔化さねば!
「さ、さあ? 何のことかな? 俺はその、奴隷ヒロイン? には、微塵も興味はないけどね?」
「んふふ~、別に私には隠さなくてもいいってば。多枷くんがいつも読んでるラノベって、『追放貴族が造るケモ耳王国』とかの、奴隷ヒロインモノばっかじゃん」
「っ!?」
そんな!?
まさか読んでるラノベで性癖バレしていたとは!?
「私はいいと思うよ、奴隷ヒロインが好きでも」
「……え」
「だって何かを好きになること自体に、罪はないじゃん。そりゃ他人に迷惑をかけたり、趣味嗜好を周りにも無理矢理押し付けたりするのはダメだけど、自分の中で好きなものを愛でる分には、第三者にとやかく言われる筋合いはないじゃん。私だって、好きなものの一つや二つあるしさ」
「縄代さん」
あ、ヤバい。
ちょっと泣きそう。
俺、縄代さんと友達になれて、本当によかった。
「と、いうわけでさ、今から私が、奴隷ヒロインごっこしてあげるよ」
「……ん?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-12 21:01:13
4741文字
会話率:42%
「なんだってしてあげるよ」
そう仰る王子殿下に私はいくつの"お願い"をしていった。王子の我儘ひとつに、私の"お願い"をひとつ。茶番のような遣り取りをずっと重ねてきたのだ。
そうして"お願い&
quot;が尽きた頃、私は訊いた。
「……本当に、なんだってしてくださる?」
ふんわり世界観のふんわりしたお話ですので、雰囲気をお楽しみいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-11 00:14:46
1980文字
会話率:30%
大学生の明彦(あきひこ)は火事で死亡するも、突如現れた転生の女神にこう言われる。
「異世界転生して天下を統一したら元の世界に戻してあげる」
だが明彦は女神の怒りを買い、パラメータもスキルもランダムで決められ、さらに武器を装備できない呪い
を受けたまま異世界に放り出されてしまう。
転生先は三国が争う中央の激戦区で、しかも明彦は知力99以外は役立たずの無力な少女になっていた。
三国一の大帝国に従属した小国オムカ王国に庇護された明彦は、高パラメータの知力と魅力を使い、天下統一の第一歩としてオムカ王国の独立を目指す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-07 12:55:04
2218374文字
会話率:31%