「ねえねえ、星凪さんはさ、好きな人いないの?」
「え? す、好きな人?」
「「「――!!」」」
とある昼休み。
ゴシップ好きで有名な黒川さんが、星凪さんに唐突にそう尋ねた。
その瞬間、クラス中の男子から息を吞む気配がした。
さもあ
りなん。
星凪さんはクラス一の美少女で、大半の男子は星凪さんに片想いしていると言っても過言ではない。
その星凪さんに、好きな男がいるか否かという質問なのだ。
そりゃ気にならないほうが噓ってものだろう。
「う……うん。いないことも……ないような」
「「「っ!!?」」」
男子たちに電流走る――。
いた……、星凪さんに、好きな男が――!(倒置法)
これは世界を揺るがしかねない大事件だ。
今までまったくそんな素振りは見せなかったというのに。
やはり星凪さんも年頃の女の子。
そりゃ好きな男の一人や二人、いて当たり前だよな。
だがこうなると、俄然誰がその相手かというのが気になってくるが――。
「えー! そうなんだー! ねえねえ、誰か教えてよ、教えてよー!」
「そ、それは、流石にここじゃ……」
うん、そりゃそうだ。
こんなクラス中の人間が聞き耳を立ててるところじゃ、言えるわけないよな。
「あー、そっかー。じゃあゲームしようよ! 今から私が、『はい』か『いいえ』で答えられる質問を4回だけするから、それで星凪さんの恋の相手が誰か推理するよ! それならいいでしょ?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-22 21:03:57
1909文字
会話率:33%
俺がこの高校に入部して、早や二ヶ月。
そろそろみんながどれくらい親しくなったか確かめるためと言って、担任の先生が、『一人三問、自分に関するクイズをみんなで出し合う』というレクレーションを開いたのだが、俺のように未だに友達が一人もいないボ
ッチ男には、ハッキリ言って拷問以外の何物でもない。
そんな中、クラス中の視線を一身に受けているのは、『氷の女王』の異名を持つ雪村さん。
雪村さんは男女問わず魅了する絶世の美貌を持っているにもかかわらず、普段は誰かと会話することは滅多になく、いつも教室で一人本を読んでいる、孤高の存在。
それだけに、雪村さんがどんな答えを書くのかが一番の注目ポイントだったのだが、雪村さんはここまで出された問題全てに対して、『わかりません』としか答えていなかった――。
「よし、では、次は福永の番だな」
「あ、は、はい」
そして遂に、俺が問題を出す番がきてしまった。
だが、大丈夫。
俺は無難な問題を用意してきたからな。
その問題とは――。
「で、では、第一問です。俺の身長は、何センチでしょうか?」
これである。
これなら大体見た目で、誰でも何となくはわかるからな。
因みに答えは173.4センチ。
まあ、雪村さんの答えは、どうせ今回も『わかりません』なんだろうが……。
――が、何と雪村さんが出した答えは、『173.4センチ』で……!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-08 21:07:39
3643文字
会話率:25%
「実は俺は、NTR属性を持っているんだ!」
「…………ん?」
「俺は、NTRれることに快感を覚える、生粋のNTR男なんだよッ!!」
「先輩ッ!?!?」
同じソフトテニス部の尊敬する阿藤(あとう)先輩から、突然衝撃のカミングアウトをされた
俺。
「だから俺から――妹の麻里子(まりこ)を寝取ってほしいんだッ!」
「――!!?」
阿藤先輩の妹であり、ソフトテニス部のアイドル的な存在でもある阿藤麻里子さんは、重度のブラコンで、阿藤先輩のことが大好き。
そんな妹のことを、阿藤先輩も溺愛している。
だが、生粋のNTR男である阿藤先輩は、俺に妹を寝取ってほしいと懇願してきたのであった――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-23 21:04:39
4930文字
会話率:49%