半世紀の内乱後、三十年続いた平和が失われ、ラキュス湖南地方が戦禍に沈む。
唐突に全てを失い、途方に暮れる普通の人の群像劇。
◆
【現在】◆第五十四章 旧染
退院した魔装兵ルベルは、アーテル領での情報収集任務に復帰する。
終戦の兆
しが見えない中、難民キャンプでは自助の取り組みが進む。
移動放送局プラエテルミッサは、旧ラキュス・ネーニア家直轄領、シェラタン当主の村を経由し、マチャジーナ市方面へ移動する。
首都クレーヴェルでは、新しい国造りが進行する。
◆
人種、民族、宗教、魔力の有無……境遇の異なる者が、状況に翻弄されて偶然、仲間になった。
それぞれの思いを胸に秘め、恩讐を超えて手を取り合い、共に生きてゆく。
平和への道程は遠い。
※ 前から順番に校正中。自分で見た校正済みページと2018/12/29以降の新規投稿はサブタイトルの数字を四桁表示にしています。
見落としがあった場合、お知らせいただけますと助かります。最近低浮上なので対応は少し後になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 12:00:00
9666867文字
会話率:35%
ガンでこの世を去った男が異世界に転生。
転生で得たスキルがなんと妖(あやかし)召還。
転生先で生き残る為、次々と妖怪達を召還していく。
魔物ひしめく異世界で主人公は生き残れるのか?
エルフや獣人、ドワーフ達の避難民を救出していく主人公。彼ら
との出会いが生活をより良くしていく。
魔物と戦いながら、畑を耕し食生活を豊かにしていく異世界ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 12:00:00
532124文字
会話率:28%
【捨て駒たちの流離譚 -ひっくり返せ、逆境・劣勢・理不尽を-】の後日譚。
【ATTENTION】
→本編のネタバレあり。
『地震』にまつわる物語。
【短いあらすじ】
→禁忌の存在である『地の気象兵器』の残渣を見つけ、破壊する話。
ついでに
、ある義理の姉弟をくっつける?
【長いあらすじ】
→世界を震撼させた『ザミルザーニ事変』の直後──。
影の立役者となったIMO隊員たちは、ベイツリー共和国へ帰還。のはずが、分隊長のシキだけに次の任務が言い渡された。
任地はデースペル大陸──獣人の国。
難民に混じりテロ組織が入国したという情報が入り、真偽を確かめるべく単身での調査を開始。
そこで、修道女ペルフェと出会う。
なぜか彼女から、過去に消されたはずの『地の気象兵器』の気配を感じて──?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 10:16:00
74326文字
会話率:34%
言葉が通じない? それ、日常でした。
文化が違う? 慣れてます。
命の危機? まあ、それはちょっと驚きましたけど。
NGO調整員として、砂漠の難民キャンプから、宗教対立がくすぶる交渉の現場まで――。
いろんな修羅場をくぐってきた私が、今度
は魔族の村に“神託の者”として召喚されました。
スーツケース一つで、どこにでも行ける体質なんです。
今回の目的地が、たまたま魔王のいる世界だっただけ。
「聖剣? 魔法? それよりまず、水と食糧と、宗教的禁忌の確認ですね」
ちょっとズレてて、でもやたらと現場慣れしてる。
そんな“救世主”、エミリーの異世界ロジカル生活、はじまります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 19:34:02
34675文字
会話率:42%
勇者が魔王を倒して二年、世界は平和を享受する前に、戦後復興に追われていた。
魔王軍の残した爪痕は深く、国々に余力はなく、故郷を失った戦災難民への支援は十分とは言えない。
そんな中、橋の国“呪われた王女”ローレンティアは国をまたぐ一大部隊、銀
の団団長に任命される。
彼ら銀の団の目的は、戦災難民のために魔王城を居住区へと改築することだった。
―――これは厄介払いの計画だ。
そう評する彼女の元に、探検家、泥棒、傭兵、狩人、商人、鍛冶師、農家……様々な専門家達が集う。
彼らは互いの技術と構想を持ち寄り、未だ魔物達が棲む巨大ダンジョン・魔王城へと挑んでいく。
魔王城攻略、モンスター生物学、資源利用の模索、政治の駆け引き、集団生活…………。
これは、勇者と魔王のその後の話。
戦後の時代の最前線、彼らは、魔王城で生きた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 20:14:19
2626391文字
会話率:28%
トランプ「津波きちまったよ、アメリカ政府じゃ、どうにもならん!あばよ!」
非難民たちはスマホの中継を見ながら絶望していた。
「もう終わりだー!」「死にたくない!」
「また!大地震だ!!終わったーーー!!」
「助けてえええ!!」
赤子
リンネ「死にたいて言った奴らが、いざ死ぬ時はすぐこうなる。人間てゴミだな」
気絶する者
命を絶つ者
狂う者
「アホばっか……」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 19:00:00
799文字
会話率:43%
『宇宙の悪魔』とすら畏れられている最低最凶の種族……月猫族。
月猫族たった一人の生き残りである少女リーファは、ある日。宇宙の支配者たるヴァルテン帝国皇帝ウニベルを殺す計画を実行した。
計画が失敗に終わり、帝国から逃げるリーファ。
逃げた先の
辺境の星で、難民の青年シアと出会う。
打倒ウニベルを掲げるリーファと、宇宙の平和を護りたいシア。
これは故郷を失い、同種の仲間を失い、それでも折れずに闘う……誇り高き戦士達の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 13:26:50
189875文字
会話率:40%
【──その聖女は、大罪を犯した】
少女が目を醒ましたのは、氷帝と呼ばれている冷酷無慈悲な男・ヴィルジールが治める帝国だった。
全てを失った少女に、皇帝は問いかける。
「──お前が国を滅ぼした聖女か?」
帝国で保護された“難民”たちは、少女を
“聖女”と呼び、恨み、罵り、石を投げつけた。
(わたしはとても大切なものを、護れなかった。それだけは憶えているのです)
──果たして少女の正体は、大罪を犯した聖女なのか。
「──名を、くれてやる」
全てを失った少女 × 心を閉ざした皇帝の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 20:26:45
140200文字
会話率:40%
弱小王国の末っ子王子ネオンは、12歳の誕生日、王族が授かるスキルを授からなかった。
そのまま罰として、世界を代表する三つの超大国に囲まれた「捨てられ飛び地」の領主を命じられ、追放されてしまう。
すると、そのショックで前世――日本で神器を発掘
する考古学者だったこと――を思い出した。
ネオンは追放を良い機会と考え、慕ってくれるメイドと飛び地に向かう。
飛び地は荒れ果て、人もおらず、その日暮らしもままならない。
ネオンはメイドとのんびり暮らすために開拓を決心した瞬間、『神器生成』というスキルを発現した。
父親と兄たちはネオンの誕生日を正確に覚えておらず、この日が真の誕生日だったのだ。
『神器生成』を使ってみると、枯れ葉からエリクサーを生成したり、単なる石から古龍も貫く剣を生成したり、ゴミから神話級の魔道具を作るチートスキルだった。
超大国からの難民団を領民に迎え、目立たないように開拓するが世界最強の領地にしてしまう。
それだけで目立ってしまうのに、さらにもう一つ。
実は、難民団は超大国のスパイ集団だった(互いに、スパイ同士だとは気づいていない)。
ライバル国を探る拠点の製作が目的だったが、ネオンを見て方向転換。
自国に引き入れようと裏で画策し、彼が何かするたび本国に報告する。
結果、ネオンは自分の知らないところで、超大国が注目する重要人物となってしまうのであった。
一方、国王と兄たち。
ネオンの活躍のせいで、自分たちの利権が侵害されて逆恨み。
王国に伝わる秘術で魔神を召喚して飛び地を襲撃させ、確実な破滅への道をたどるのであった。
※他サイトでも掲載中でございます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 18:10:00
201270文字
会話率:34%
共和制ローマは、建国700年を数えて内憂外患の状態だった。
拡大した領土は、良心的な高官が何とか領土の維持を守っていたが、一部の高官が高い税をかけ、好き放題をしていたため奴隷の反乱や逃亡が相次いで属州の多くは疲弊していた。
ローマを含むイタ
リアの諸都市は、難民や職を失った市民が増え、ローマの福祉政策、麦の配給量の増加によって一般のローマ市民の生活を厳しくさせ、国庫は赤字続きだった。
それでも、元老院は共和政体の維持を最優先に考え、目的に突出した個人の活躍を厳しく制限する。
時代は英雄を求めていた。
さっそうと現れたのはグエナス・ポンペイオス・マーニュス。
ローマの外敵を駆逐した英雄だった。
ローマは栄光の時を迎えるかと思われたが、元老院は英雄的行為を貶める活動に出る。
はるか昔に救国の英雄スキピオを抑え込んだのと同じように。
ローマは新しい英雄の時代を迎えるのか、共和制の理想を守るため、元老院が英雄を抑え込むのか。
それともまだ表舞台に出ていない時代を超越する者が出現するのを待っているのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 15:00:00
101812文字
会話率:27%
ポエニ戦争での勝利から地中海世界を股にかける大国に成長しつつあったローマは、国内外に大きな問題をかかえていた。腐敗した元老院。公職者の汚職。国家の拡大による市民層の分離。急増する難民や増加する貧民への福祉政策による国家財政の破綻。また、外部
では蛮族たちが我が物顔でローマの同盟国を蹂躙しつつあり、地中海では海賊たちが自由に横行する。
そんななかで共和制ローマは機能不全に陥っていた。
そんななかで、家族の愛に恵まれた少年ガイウス・ユリウス・カエサルは、大きな力によって自分で道を歩みことを求められる。紆余曲折を経ながら、少しずつ、国家ローマ再建の道を進みはじめる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 15:00:00
507922文字
会話率:26%
憲兵のリオは朝に通報を受け、公園で酔って寝ている軍人を家に帰すため声をかけたけれど、起きる気配がない。
つい、眠る軍人に故郷星の言葉で悪態をついた。
途端に軍人は跳ね起き、リオを組み倒し喉笛にナイフを押し付けた。
殺される。
そう思った時、
リオの制服で友軍と分かったらしくナイフはすぐ退けられた。「すまない。異星語が聞こえたから、つい」と笑う軍人ヴァレンタインになだめられ、お互いに端末型の名刺を交換することになった。でも、どうしてこうなった?
わけあり憲兵のリオは名刺を持て余し……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 05:51:08
83235文字
会話率:63%
突然、謎の爆発によって24年の生涯を閉じた就活難民・広岡勇。悪人面だが勇者に選ばれた彼は、個性豊かな仲間達と共に魔王討伐の旅に出る。
これは、1人の青年が既視感バリバリの世界を旅する異世界冒険譚である。
最終更新:2025-06-28 01:00:00
487254文字
会話率:42%
剣から銃に移り変わる転換期にあって、リエール公国のブルーリボン騎士団は侵略を続けるルマンド帝国が作った国境の山間にある砲台陣地攻略を命じられた。騎馬突撃をしようものなら、確実に大砲の餌食になる。作戦立案に頭を悩ませていた団長アレスはある日、
難民キャンプで1人の少年と出会う……
ー登場人物ー
リエール公国側
アレス 騎士団長 50歳 魔法剣の使い手
ブリッジ 副団長 20歳 剣の実力はあるが魔法剣は
使えない、次期団長
ダン 騎士見習い 16歳 戦略魔法、オキツカカ"ミ、
八柄の剣を使う少年
サヤ リエール公国の王女 16歳
ルマンド帝国側
ジュリアス 皇位継承第八皇子 リエール方面指揮官
黒騎士 黒色槍騎兵団団長 年齢不詳
フルプレートアーマーの騎士
斬鉄剣、デスブリンガーの使い手
オドボール卿 皇位継承で実権を握ろうと画策する
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 20:39:23
21676文字
会話率:50%
核戦争によって荒廃し、現代技術が失われた地球。人類はゼロから再出発し、科学の代わりに魔法が発達した文明を築き上げた。
しかし、その平和は長くは続かなかった。突如として異次元から現れた光と闇を操る魔法生物が、地球への侵略を開始する。
彼らの光
は無限の供給を可能にし、人類は絶望の淵に立たされる。
だが、この圧倒的な脅威にも弱点があった。彼らが生物ゆえに「睡眠」を必要とすることだ。
この唯一の好機を活かすため、地球は精鋭部隊を結成する。
彼らは、火、水、風、土の四大元素を**「掛け合わせた融合魔法」**を操る者たち。
リナ=インバースのような豪胆な火の魔術師、
ドラクエ勇者のような正義感溢れる風の魔術師、
クールに状況判断を下す水の魔術師、
そして沈着冷静な戦略家である土の魔術師。
魔法学校の最強を決める大会で頭角を現した彼らは、
互いの個性をぶつけ合いながらも、信頼を築き、融合魔法を完成させていく。
「沈黙の猛攻」と名付けられた決死の夜襲作戦で、
ついに異次元生物を退けることに成功する人類。
しかし、その勝利は束の間だった。
倒した異次元生物が、実は別の強力な存在に故郷を追われた「難民」であったことが判明する。そして、その第三勢力の影響で、今度は地球がある次元そのものに「おかしな現象」が起こり始め、このままでは地球そのものが壊滅する危機が迫る。
精鋭部隊は、この次元崩壊の「元凶」を断つため、帰還不可能な最後のミッションへと旅立つことを決意する。未知の次元で元凶と対峙した彼らは、その圧倒的な力に一度はボロボロに敗れ去る。しかし、極限の戦いの中で、彼らの身体には**光、闇、時、空間の元素に対する「抗体」**が形成され、次元の法則を理解し、その力に対抗する術を身につけていく。
抗体を得て元凶と互角の戦いを繰り広げる精鋭部隊。彼らは、地球の未来を賭け、全ての元素、そして自らの命を燃やし尽くす「究極次元開放」と呼ばれる最後の融合魔法を放つ。彼らは地球に別れを告げ、次元の彼方へと消えていく。その犠牲の上に、地球は平和を取り戻し、彼らの物語は「星を救いし四勇者」として伝記となり、世界中で永遠に語り継がれていくのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 15:45:38
84697文字
会話率:34%
女王エリザベートはヴァレ公爵家から夜伽相手として供されたハンスにご執心だ。
このハンス、実は征服されたチャクマから流れて来た難民だったのだが……
最終更新:2025-06-16 15:16:43
2271文字
会話率:45%
10才のリルはある日自分に前世があることを思い出した。そして、今の難民の境遇に悲観する。難民脱却のために動き出したが、両親に見放されたリルには何もなかった。信用、知識、道具、力……ありとあらゆるものが不足していた。でも諦めずに0から始めてみ
ることにする。そのために冒険者を目指すことにした。何もなかったリルが少しずつ様々なものを手に入れて、出会った人々に支えられながら、町の中と外の依頼を両立する唯一無二の冒険者へと成り上がっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 18:00:00
1098778文字
会話率:54%
──あの日、世界は、交差した。
20XX年、黙示録戦争(アカシックウォー)と後に呼ばれる十年間にも渡る戦争が、人類(じんるい)、天止(てんし)、災獄(さいごく)と呼ばれる三種族によって引き起こされた。
だがその戦争は、戦争と呼べるほどの
拮抗(きっこう)等は無く、戦場を鮮血色(せんけつしょく)へと瞬(またた)く間に変えていく。
人類を遥かに凌駕できる力、奇跡を持つ天止すら蹂躙し、それに拮抗していた人類を自分らの実験体、食糧程度にしか思わぬ災獄によって、天止と人類は共同戦線を展開せざるおえぬ状況まで追い込まれながらも、災獄を何とか深淵(しんえん)と呼ばれる地球の次元の裏側へ追放し、戦争は終結。
だが、戦争による被害は甚大であり、日本以外の各国々はとても人が住める環境ではなく、各国からの避難民、天止、災獄、人類の力のぶつかり合いによって様々な地平と繋がり日本国土自体が元の日本よりも数回り大きくなり、そしてぶつかり合いの影響か、天止の住まう天界の他にも、次元の彼方より様々な種族が集まる。
言わば日本は異種国(いしゅこく)となりつつあった。
そして、そこから更に十年。
災獄が深淵より甦り、災獄に対応できる程の力を得た人類と様々な種族によって新たなる戦いの火蓋が、
今、切られようとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-28 22:50:25
171227文字
会話率:35%
──まずは信用する。それがシエル・グラントのモットー。
難民差別が当たり前に横行する星、ゼーレスに移住してきた難民の少女シエルは、家族やその知人からの多大な援助を受け、難民でありながら高校に通うことができる『特別編入生』の身分を与えられる。
そのため、シエルは高校でどれだけ悪質な嫌がらせを受けても、皆の努力を無駄にしないため、憎しみを押し殺し、笑顔を浮かべ続けていた。そうした行いが、いつか自分たちとゼーレス人がわかり合うことに繋がる──そう信じて、シエルは耐え続けるのだ。例えどれだけ嫌われていても、どれだけ嫌いな相手でも、まずは信用して手を伸ばす。差し伸べた手を拒まれても、明日明後日──そうやってきたのだから。
しかし、そんなある日──シエルは、故郷の惑星を取り戻す方法の存在を知る。この星で故郷に想いを馳せるのは反逆に値する。故郷を取り戻そうなどと奔走すれば、『特別編入生』の立場の剥奪は免れない。それどころか、普通の人間としての生活にすら戻れない。
原住民からの非道な虐め行為に、ずっと本音を飲み込んで耐え続け、懸命に彼らに歩み寄ろうとしていたシエルは──今まで自分がして来た努力と理想の間で葛藤する。
苦悩の末──シエルが下した決断とは……。
これは、ほんの小さな──信頼の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 10:47:39
41976文字
会話率:51%
【あらすじ】
勇者と聖女によりこの地に安寧が齎されてから、どれだけの時間が流れたのだろうか。
とある王国では、いずれまた来るであろう混迷の時代に対処するため才能ある子女を集め、その中から勇者と聖女を見出し人類の旗頭として、また民衆の象
徴として治世していた。
100代目勇者と聖女を決める候補選──聖選儀。
その熾烈な争いに敗れたディトとリーンは、誰よりも優れた資質と実力を兼ね備えながらも、権謀術数渦巻く政治争いに敗れ、勇者・聖女候補の資格を剥奪されてしまう。
彼らはその存在だけで現王家、次世代勇者・聖女への大きすぎる懸念となってしまうため、それを悔やんだ大巫女は二人を候補選の最中の事故死に見せかけて、国外への逃亡を幇助する。
元勇者候補ディトは戦うことしか知らない。
元聖女候補リーンは神殿の外の生活を知らない。
様々な政敵の目を欺くにはたった二人で国を出奔せざるを得ず、巫女長の計らいで仮初の夫婦となった二人は、隣国の辺境にて人に隠れて生活を始める。
お互いを知らず、また生きていく術を知らない二人は最初こそ言い合いの絶えない不安な日常を送っていたが、やがてディトの信念と、リーンの優しさに気づき、この生活が徐々に大切な物になっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 18:58:38
29198文字
会話率:34%
10年前、魔女の襲撃によって家族を失ったヴァスリドス子爵家現当主テレント。ようやく傷も癒え、政務を順調にこなしていた頃。
テレントの住むデルカニア王国と国境を接する工業大国ゲートランド都市王国が魔女の襲撃で壊滅した。
デルカニア王国貴族
院はテレントに対し都市王国から来る難民の保護及び魔女の王国への侵入阻止を命令。ただでさえ騎士の少ないヴァスリドス子爵家は、総力をあげて命令を遂行する。
しかし、テレントは怪我人を見捨てることができず治療に人手を割かれた。
もはや魔女の創作などできない状況、テレントの前に現れたのは――
ローブを纏いまだあどけなさの残る銀髪の少女だった。セシリアと名乗った少女は、怪我人たちの前で祈る。
するとみるみるうちに人々の傷は癒え、誰もが少女を聖女だと騒ぎ立てた。
全6話の短編小説です。短い間ですが、お付き合いいただけますと幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-26 13:02:01
16275文字
会話率:32%