転生した勇者と転生させた女神。それぞれの視線とすれ違い……
~勇者視線~
「また私のところに、ちゃんと帰ってきなさいよ……?」
それは命令であり、呪いのような言葉だった。
交通事故で死んだ僕は、女神に転生させられ使命を与えられた。
任
務はハード、報酬も休みもない、まさに社畜。
ブラック企業の上司の様な女神に、僕は今日もこき使われる。
…たまに見せるデレがなければ、もう逃げ出してる。
~女神目線~
交通事故で死んだ彼を転生させ、魔王討伐へ送り出す役割を担う私。
女神が人間に感情移入なんて女神失格……
本当は彼には無理をしてほしくないの、だけどその裏では、今は言えない事情があるの。
「また私のところに、ちゃんと帰ってきなさいよ……?」
そのセリフ、本当は命令じゃなくて、祈りだったんだよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-03 06:42:51
86569文字
会話率:44%
生まれつき魔力が0という不遇な身にも関わらず、逆境や差別に負けず、遂には世界中のあらゆる魔導師が束になってもかなわないような大魔法を使いこなし、世界の危機を幾度となく救った彼を人は尊敬の念を込めて零の大賢者と呼んだ。それから更に年月が経ち齢
200歳を迎えたその日、いよいよ大賢者マゼルの寿命も尽きようとしていた。彼を慕う大勢が見守る中、意を決してマゼルが口にする。
「わしは、わしは――実は魔法など何一つ使えはしないのじゃあ…………」
驚愕の表情を浮かべる面々を認め、満足げに旅立ったマゼル。これでようやく肩の荷がおりたとホッとした矢先、なんと記憶を保持したまま500年後の未来に転生してしまった。
しかも、かつてと同じ魔力0の状態で。当然それが発覚した瞬間、彼は魔法使いとして失格者のレッテルを貼られ、るようなことはなかった!それどころか逆に魔力0の大賢者様の再来だ!と喜ばれる始末。一体どうなってるの?いやそんな期待した目で見ないで!だから自分魔法なんて一つも使えませんから!ただ死に物狂いで覚えた体術使ってたら回りが勝手に勘違いしただけですから!魔力が0で一切魔法を使えない大賢者。しかし、彼の身体能力はあまりに常識はずれで、周囲からは魔法にしか見られない。そんな魔力0の大賢者による転生物語。
※Eエブリスタとカクヨムでも公開してます。
※コミカライズ決定!7月発売予定の月刊ComicREX9月号より連載!
キャラクターデザインはぎん太郎様、漫画は色意しのぶ様となります!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 22:10:22
1098807文字
会話率:61%
姉から婚約者を奪うピンクブロンドの義妹に転生してしまったプリシラ。
まだ子どもだし未来は変えられるはず!と、お義姉さまを全力で愛でていたら、なぜか本来のヒーローである隣国の皇子にまで気に入られてしまって…?
ざまぁなんて無い世界にしてみせ
る!これはあさっての方向に努力する義妹の物語。
※短編で投稿した物にエピソードを盛って投稿する予定です。とりあえず短編の範囲までは書く予定。その後は状況を見て…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 21:14:53
37871文字
会話率:53%
姉から婚約者を奪うピンクブロンドの義妹に転生してしまったプリシラ。
まだ子どもだし未来は変えられるはず!と、お義姉さまを全力で愛でていたら、なぜか本来のヒーローである隣国の皇子にまで気に入られてしまって…?
ざまぁなんて無い世界にしてみせ
る!これはあさっての方向に努力する義妹の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-14 21:07:20
9504文字
会話率:49%
『卑しい娘』であるティルテは、庶子であることを理由に家族から虐げられていた。そんなある日、姉の婚約者である筆頭魔術師から余命3ヶ月の宣告を受けてしまう。残された時間で見返してやれと発破をかけられたティルテは……。
最終更新:2024-11-23 21:06:37
8912文字
会話率:51%
【基本的に月・水・金の18時更新しております】
リンディ王国には四人の王子王女がおり、それぞれに秀でた才を発揮していたが、自身の出産で王妃である母を亡くした末の姫・エーヴァファリンは、国から王妃を、兄姉たちからは母を奪ったことを気に病み、表
には一切姿を現さず城の奥に引きこもってしまう。
また早産の影響か、王族ならば必ず持っているという〝魔力〟にも恵まれなかった彼女は体が弱く、公務にも出たことがなかった。
そのため誰も彼女の姿を見たことがないことから、いつしか『幽霊姫』と嘲笑からくるあだ名までつけられ、ひとり嘆き隠れるように生きる日々。
──まぁ、表向きだけは。
「エヴァ様! 勝手に城を抜け出すのはおやめください!」
「あらオスキャル。護衛対象に撒かれるなんて護衛騎士失格よ?」
「撒かれてねぇぇーッ!」
これは、実は誰よりもお転婆で破天荒な素顔を持つ末の王女様と、彼女の護衛騎士になったばかりに振り回されていつも不憫な目にあってしまう初恋拗らせ護衛騎士のドタバタとした日常の軌跡である。
振り回されてばかりだが秘めた想いを王女に向ける被害者護衛騎士×いつかする政略結婚の日までは誰よりも自由でいたいと願う王女のドタバタハイテンションラブコメディです。
ラブより気持ちコメディ多め、ですが最後の溺愛までお付き合いくださると嬉しいです。
※ネオページ様先行にて連載しております。
エブリスタ様、カクヨム様、ベリカフェ様にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 18:00:00
54613文字
会話率:53%
上級貴族の娘、ジルティアーナ・ヴィリスアーズ。
成人の儀で【ロストスキル】を授かり、次期当主の座を剥奪されてしまう。
これからどうしよう?だって私は気付いてしまった。
【ロストスキル】は、失われたスキルでも、文字化けでもない。他の人には
読めない。私が住んでた異世界文字で書かれたものだって。
【ロストスキル】を手に入れて、解った。
自分が異世界から転生したこと。
ヴィリスアーズ公爵家がおかしい事。
今が、上級貴族なんて面倒くさい立場を捨てる、大チャンスである事を。
次期当主失格!?
え、いいんですか?好都合です。ありがとうございます。
貴族とか大変そうなんで、私は田舎の領地でのんびりさせていただきます。
美味しいものが食べたい。お洒落したい。
チート能力でお店経営して、もふもふを愛でたい!!
欲望を満たす為だけの、のんびり田舎ライフはじめます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 08:12:25
307223文字
会話率:32%
「何コレ」(れ
「続きだってさー」(き
「今回はえろく、エロく、いろんなカップルの日常を…」(る
シュン
「あれ? ルルアさん消えちゃいましたー」(ら
「どっかに転移させちゃったんだねー」(り
なあに? まだ続くの? ふふ.
..おあつらえ向きね(ま
こっちのセリフよ(め
「あの2人、ベッドの中だね」(き
「どーしてそーゆーふーに話が転がるかなー」(え
絡み合った女体が転がる(る
「エリラー、アレも封印するかちょっと音声切っといた方がいいんじゃない? 話が進まないよ」(き
「そだねー」(え
「えっとー、今度は短編ってゆーかー」(は
「うーんと短い会話劇とかいろいろー」(り
「あえていえばライト・ライトノベルかしら」(れ
「もはや小説じゃないよね」(き
「ひどいな」(み
「一応、形式としては短編小説とかショートショートってゆーのもあるみたいよ」(ま
「そんな大層なものじゃないっしょ」(き
ショートは安いです 昔は3000円(る
いつの時代よ(ま
不健全図書になるよー(り
「ショートカットにするのに3000円という話のどこが不健全なのでしょうか? 説明を要求します」(る
うわー、マンガ雑誌が30円、ハガキが7円、私鉄の初乗りが大人30円って、マジですかー?(ら
これ、あらすじよね?(れ
まあ、試験とか提出物だったら失格落第だね(き
「文字でやる4コマとか8頁マンガとかー、そんな感じみたいですー」(ら
「で、漫談編か」(き
「まんだんって、何のことかわからないんじゃない?」(れ
「あえていえば、『小咄」とか『話の枕』みたいなものかと」(る
「枕だけでいつまでたってもお話が始まらないって、サギだね」(き
「マクラでもお話だ」(み
「とゆーわけで、今回もよろしくねー!」(え
…何か忘れてない?(れ
べつにいーって^^(き
「『竜の抱き枕』って何のことですかー?」(ら
「こんどねー」(え
次回、プチ・ライトノベル(る
あらすじよ、これ(れ
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 23:00:00
179562文字
会話率:2%
恋愛したいアホの子と、最強の鬼悪魔と清純腹黒令嬢が学園から始まった謎と王国の闇に挑む物語。
最終更新:2025-03-29 21:54:57
149033文字
会話率:64%
高校1年生の風見旭は、帰り道に幼馴染の優羽から「私天使なんだよね」と意味深な言葉を投げかけられる。
二人を取り巻く環境と、優羽の言葉の真相とは。
ローファンタジーよりの恋愛物語。
春チャレンジ2025に向け、「学校」をテーマに書いたものにな
っております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-29 07:02:41
5150文字
会話率:27%
一度目の人生をルヴェルディ帝国の皇后として生きたクリスティナ・リーズ・ルヴェルディは、「悪女皇后」の名に恥じない傲慢で奔放な人生を生きた。悪事のかぎりを尽くし…悪女としては100点満点の彼女だが、母親業では自分が産んだ子の顔さえ思い出せない
落第点ホルダー。そんな自己中女の末路は、息子による断罪と絶命だった。「この子、何番目の子だっけ?」…母親失格な心の声と共に天に昇る彼女だが、死んだと気付いたその瞬間…20年前の子供時代へと遡り、実家であるクレメント公爵邸の自室で目を覚ますことになる。二度目の人生を授かったクリスティナは神に感謝し、己の過ちを振り返る。そして、自省の念に駆られながら誓ったのは「脱!悪役悪女」。見た目だけは美しい公爵令嬢が絶望に直面しながらも「良妻賢母」目指す物語。はたして望むとおりの未来に辿り着けるのか?どうぞお楽しみに!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-28 13:22:26
44549文字
会話率:34%
かつて、世界が滅びの危機に瀕したとき——
ある大国は「世界の平和を取り戻すため」、異世界から勇者を召喚する儀式を執り行った。
長年の試行錯誤の末、ついに彼らは異世界、特に日本から勇者たちを召喚することに成功する。
勇者たちはそれぞれの役
割を与えられた。
アサシン、ファイター、メイジ、サポート、マークスマン——
そして、召喚直後に神々から授けられた装備を手にし、"天空に浮かぶ神聖なる王国" で新たな人生を歩み始める——はずだった。
だが——
「ふむふむ、大丈夫大丈夫。俺?下界でちゃんと生きていけるって。だって、金があれば大体の問題は解決するからな。天上の聖人様が『下界は穢れている』とか言ってるけどよ……
どっちが本当に汚ねぇのか、いつか思い知ることになるぜ?」」
他の勇者たちとは異なり、一人の勇者だけが召喚直後に見捨てられ、理由も分からぬまま"下界"へと捨てられた。
そこは、モンスターが跋扈し、無法者が支配し、"異世界らしさ"で溢れた "カオスな世界" だった——。
それでも、彼は諦めなかった。
どれほど過酷な世界であろうと——己の力で生き抜く!
そしていつか、世界に証明してみせるのだ。
「勇者失格?んなもん知るか。俺はいつか、『銭神伝説』になる男だ!」
たとえ、「八人の嫁を持つ」という夢が、到底叶わぬものだったとしても——。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-23 21:58:38
10758文字
会話率:28%
主人公の彼氏は、SNSの写真共有サイトで「プロ並みの撮影をすること」で有名な高校生。しかし三年間一緒に過ごす中で、主人公は彼氏に二つの不満が生まれていた。
一つ、かなり寡黙なこと。
二つ、絶対に主人公を被写体にしないこと。
彼女失格だと
落ち込む主人公。そんな時、彼氏が急に「山へ行こう」と言い出して…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-19 00:11:17
5247文字
会話率:35%
【第一章完結】27話でとりあえず一区切りですがまだ続きます。小説のキャラである青年セオドアを生涯推して孫までこさえた人生を終えたあたし。しかし何のご褒美か推しのセオドア――セオ様が実在する世界に転生した。アリエルという女として。前世を思い出
したのは十代半ば。しかも聖なる力までが開花して聖女になった。聖女として国王陛下でもあるセオ様と接しながら彼への脳内妄想を募らせていたある日、あたしの煩悩が彼に筒抜けだと彼本人から告げられて絶望した。そんなところから始まる聖女ライフ。
カクヨム様では中編コンテスト用のものを、アルファポリス様にはこれと同じものを掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-14 10:09:01
152230文字
会話率:32%
「お前は勇者失格だ!」
勇者である転生者の大城大和は、仕えていたクライン王国の国王から勇者失格だと告げられ、絶望する………ことはなかった!彼は狙って勇者を失格になったのだった!勇者として魔王を倒すという使命感から解放された彼はクライン王国を
飛び出し、異世界を謳歌する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-09 09:02:06
18729文字
会話率:62%
一般的な異世界についての話をしようと思ったのですが、ご存知の伝説の英雄が魔王から世界を救い、自分自身のハーレムを築かなければなりません。あるいは異世界に転生・召喚され、超強力な能力を手に入れた日本人。しかし、これは事実ではありません...こ
れは、多くの人に嫌われている青年が、彼のような正体不明の人々と出会い、国、王国、町、さらには他の世界を旅し、鎖を断ち切る苦しみの物語です。それが彼をこの魔法の世界に縛り付けます。しかし...彼らはどうやってそれを行うのでしょうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 15:24:55
32155文字
会話率:6%
魔王アンネリースに一目ぼれした勇者ロックは、アンネリースを命がけで口説く。王家の怒りをかったロックはアンネリースと共に魔物の森に追放されるが女王は2人を抹殺しようと軍を派遣する。反撃して王家を滅ぼしたロックは、この世界は魔王たちに支配されて
おり、対抗するためロックが魔王になって建国することになる。ロックは人と魔物が共存する国造り進めながら、他の魔王との外交をしながらロックは成長していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-03 18:00:00
250746文字
会話率:52%
気が付くとそこは暗い洞窟の中。
記憶の無いお姫様、セリーナは目覚める。
手探りながら冒険する途中で噂を耳にする。
『聖王国の聖都が一つ喪失した』
この一件を皮切りに次々と各地域の聖都が陥落している中、
聖王国の再生を掲げながら、記憶を取
り戻すための旅が始まる。
R15、残酷な描写は念のため付けてます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-21 17:00:00
31147文字
会話率:51%
人族と魔族が戦争を繰り広げ、お互いが領地を奪い合う"世界樹大陸"。
負の連鎖が循環し憎悪の蔓延る"世界樹大陸"を救うのは一体何なのか。
「何が愛と勇気だよ。全部壊れてしまったじゃないか。」
魔族
の襲撃により、勇者候補としての力と資格を失った『失格』勇者ユーリ。
その襲撃にて彼は親友と勇者の死を目の当たりにし、愛を信じられなくなった。
「愛が世界を救います。」
城外への外出を許されず、誰も救ったことのない聖国の姫『箱入り』聖女セイラ。それでも彼女は亡き母の言葉と愛を信じて、世界を救うため1人城を抜け出した。
『失格』勇者ユーリと『箱入り』聖女セイラは出会い、残酷で醜い現実と直面しながらも、仲間と共に世界を救うため旅をする。これはそんな2人の愛の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-18 09:46:54
10830文字
会話率:55%
日本のトイレメーカーで働くナカミヤ・トトは、出世争いに破れ、放心状態で歩いていたところ車に轢かれ、気づけば異世界へ召喚されていた。
ところが“勇者”としての能力は皆無。たった一つのスキル《ウォッシュ・テクノロジー》の価値も見いだせず王に追放
されてしまう。
路銀だけを持ち、やむなく下町で暮らしはじめるトトが目にしたのは、ゴミや汚水が溢れ悪臭漂う街の姿。
「こんな不衛生な世界、変えられないのか?」
ギルドに登録して仕事をする傍ら、前世で培ったトイレの知識を駆使して環境をちょっぴり改善し、下町で徐々に評判を集めていく。
「勇者の力はないけれど、トイレを作る技術なら負けない!」
こうして“役立たず”と呼ばれた男の、異世界トイレ革命が始まる──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-16 21:00:00
10031文字
会話率:27%
1作がだいたい5~10分で読める(予定の)オムニバス青春短編小説シリーズ第44弾です。
シリーズ・コンセプトは「思春期の頃の自分に読ませてあげたい物語」。
(オムニバス・シリーズのため、話ごとに設定・主人公・文体が変わります。意図的にバ
リエーションを増やしている(多様な人生・多様な悩みを描くことを目標としている)ため、同じシリーズであっても、雰囲気や主人公の性格はだいぶ異なります。)
今回は「姉」という立場に複雑な思いを抱き、その感情に振り回されながらも強く生きようとする少女の物語です。
SS用ブログ「言ノ葉スクラップ・ブッキング(http://mousou-story.jugem.jp/)」にも同じ内容のものを掲載しています。
(ブログ版はルビが少ない代わりに、下部(続きを読む)に蛇足な補足情報が付いています。)
なお、自作サイト「言ノ葉ノ森(http://kotonohano25mori.web.fc2.com/)」に本シリーズの「小説家になろう」版とSSブログ版両方へのリンク一覧を載せた「もくじ」ページを制作してあります。
運営さんも書いてくださっていますが、念のため→この物語はフィクションです。実際の人物・事件とは関係ありませんのでご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-11 00:07:39
2982文字
会話率:3%
あの日、我々を熱狂させた1頭の馬がいた。
漆黒の馬体は限界まで鍛え上げられ、しなやかに躍動する全身の筋肉によって他の馬とは別次元の走りを見せる。
ついには、圧倒的一番人気の馬すら圧倒し、ケンタッキーダービー馬という栄冠を手中に収めた。
しかし、ナンバーワンの座を手に入れたその馬は決して順風満帆だった訳ではなく、常に逆風との闘いであった。
産まれた直後に病気にかかり生死の境を彷徨った。
ある時は輸送中の横転事故にあい、競走馬として危機的なほどの骨折を患った。
またある時は、脚が少し歪んでいて見映えが悪いと見放され、誰にも関心を持たれずに売れ残ってしまった。
そんな逆風を乗り越えて数々の大レースを勝利することで、自らの価値を証明したが、引退後、今度は血統が悪いと生産界から"失格"の烙印を押されてしまう。
そんな中、主人公の黒毛の馬は、ひょんなことから極東の島国で種牡馬としての新たな挑戦を始める事となる。名だたる実績馬たちがひしめく中で、果たしてそこに割って入れるのか?
そして、いつの日か失格の烙印を押したアメリカ生産界を見返せることができるのか?
漆黒の逆襲者の物語がいま、スタートする──
◇注意◇
このお話は現実のエピソードを参考にしたフィクションです。登場人物や馬、施設などはすべて架空のものとしてお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-10 01:21:50
73498文字
会話率:31%