母からのお使いの途中、迷子になってしまった主人公まおは不思議な建物を見つける。
入るとそこは大人ほどの大きさの狐の勘兵衛が経営しているおあげ食堂だった。
逢魔が時の影響で戻れなくなったまおはしばらくおあげ食堂で働くことになる。そこに来るお客
さん達は不思議な妖怪ばかりだった。
逢魔が時が過ぎた後にたどり着いた土地はなんと元いた場所でもなく見たことも無いような火の国、煉獄。
黒い日本家屋が建ち並ぶ道の両端には様々なお店が並んでいて、道のずっと先には赤い夕日と真っ黒な日本の城の形をした忍者学校、朱雀城があった。
そしてまおは煉獄の名家でいる1人の忍者と出会うこととなり、そこから色んな妖怪や忍術、美しい水の国、水郷など見たこともないものを知っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-04 09:45:12
12221文字
会話率:18%
あと3ヶ月で大学卒業なのに、内定先がまさかの倒産に見舞われ、蔵田御幸は未だ就職活動中。
不採用を知らせるお祈りメールの山に挫けそうな中、応募した覚えのない不動産屋から面接の知らせを受け足を運ぶと、なんと座敷わらしを名乗る幼女がお出迎え。
「座敷わらし見習いの娘を監督して欲しい」と言われ、あれよあれよと御幸に任された幼女達。
しかし三人の中身が大問題! 貧乏神さくら、死神つばき、破壊神のこ。三人とも、およそこの世の不幸を煮詰めたような面子だった!
しかも座敷わらしの勉強として落ちこぼれ三人娘を連れてった家は、今にも倒れそうなオンボロ家屋。テコでも動かない座敷わらし、紅葉の問題は思ったよりも遥かに深刻で。さくら達のコンプレックスも目の当たりにした御幸が考えた、問題児達にしかできない解決方法とは――
落ちこぼれのロリ神様による、七転八倒のろ~りんぐ伝奇コメディ、はじまりはじまり。
どうか。祈らないで下さい――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-25 18:24:56
53834文字
会話率:51%
――家魔法。
この大陸にはそんな魔法がある。
土地神様から授けられるこの魔法は、家を召喚することが出来る。
だが便利そうな家魔法にも、欠点があった。
明かりもつかない、真っ暗な家。
十六歳の少女、ポルテは何一つ使えないハズレの家を引いたせ
いで『宿借り』と言われ、街からも追放されてしまっていた。
不運は更に続き、遂には仕事も食べ物も無くなってしまう。
明日をどうやって生きるかも分からず、途方に暮れるポルテ。
そんな彼女の元に記憶喪失の銀髪の少年、レーベンが訪れたことで彼女の運命は一八〇度変わることとなる。
「勝手に電気がついたわ!!」
「この“かれぇ”ってすっごく美味しいよ!」
「お風呂にお湯が入る日がくるなんて……」
一転して順風満帆の生活になるポルテ。
しかしレーベンの謎が、彼女に更なる試練を呼ぶことになるのであった……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-22 19:39:55
10781文字
会話率:27%
中学生になって最初の夏休みの朝。
俺、白夜カイリは宿題を携えて幼馴染の家に行った。
冷房完備の自分の部屋ではなく、わざわざ古き良き日本家屋の彼女の家で勉強するのは......。
最終更新:2021-07-21 07:00:00
1799文字
会話率:47%
剣術が栄えていた町「ディーティン」
ここでは、剣術を学ぶ人達が盛んにいた。試合をし、その町で一番を決める大会をしていた。
しかし300年前の黒竜(ダークドラゴン)の襲来で「ディクロ」を含む数多くの町が壊滅状態になってしまった。ぼろぼろの家
屋やそこらじゅうに散らばっているガラスの破片、道路など様々な施設や公共交通機関に影響を及ぼした。しかし襲撃中の最中、竜に立ち向かった1人の英雄がいた、、、
さらにそのずっと先の4007年にも同じことが起きてしまった。そうあれが、二度も
そして時は流れ今、英雄に憧れて入学したディルク=ディアメン。最強の竜殺しになるべく日々修行し、時には仲間同士で技を見せい、冒険をしたりなど剣術を覚えていく。そして彼が学んでいくうちに少しずつこの都市「ディーティン」の謎が明らかになってきて、、
この作品は「カクヨム様」にも連載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-05 22:19:23
1667文字
会話率:47%
最後に、素敵な恋がしたかった。
世を儚んで龍が淵の滝壺に身を投げた、
アラサー女子の深琴(みこと)。
飲み込まれる寸前に零した未練に応える声があった。
「──その願い、聞き届けた」
目覚めてみれば水底に佇む薄暗い日本家屋。
周りは水
に囲まれて魚群が泳いで通り過ぎた。
どうやら身を投げた龍が淵川の川底らしい。
其処にいたのはおかっぱ頭の美少女、水希と、
色素の薄い髪をした美青年、雨竜。
目覚めた場所は水神さまの住まう宮。
身投げを人身御供と間違われ、未練は願いと捉えら
れ
水神の雨竜と夫婦になったと言われて……!?
少しずつ、少しずつ、相手を知って恋をする
緩やかな流れを感じて頂けたらと思います
※時間はまちまちですが毎日更新がんばりたい所存
※ノベプラ様でも先行掲載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-30 18:10:42
193627文字
会話率:50%
魔王討伐の旅の途中、主人公のカルマはパーティから戦力外通告を受けて、交易都市クレアドールへと置き去りにされてしまう。
だが、そのリストラは優しさに満ちたものだった。
手切れ金として使い切れないほどの資金。宮殿クラスの家屋に大勢のメイドや
召使い。生活に困らないよう、近隣の企業や店も買収していってくれていた。
『あいつら、俺のこと好きすぎるだろ……』
パーティのリーダーは、カルマの姉――勇者フェミル。子供の頃からの凄まじいブラコン。現在進行形でカルマを甘やかしたくて仕方がなかった。凜々しく美しい姫騎士イシュタリオンも、カルマのつくるご飯が大好きで好意を抱いている。ツンデレな賢者リーシェも、努力家のカルマのことが好きでたまらない。断腸の思いでリストラしたのだろう。そもそも、カルマは強い。ギルドではSランク判定を受けるほどの実力なのだ。チート級に強い姉たちのせいで霞むだけなのである。
しかし、姉の気持ちを察したカルマは、自分が町でぬくぬくと暮らすことこそ、姉ちゃんたちが安心して旅を続けることができると思い、この贅沢な環境を受け入れることにする。
――だが、勇者フェミルたちは、カルマ離れできないでいた。
旅の最中、カルマに会いたい衝動に駆られる。なにかと理由を付けて、彼女たちは町へと引き返してしまうのである。カルマを甘やかすため、屋敷の改築に私兵団の結成、さらなる企業の買収、交通網の整備などの内政を行い、なかなか旅に戻ろうとしない。
ひたすら発展していく町と、自分の生活環境を眺めて、カルマは思う。
――このままでは魔王討伐ができない。俺のせいで世界が滅びる。
旅に戻ってもらうため、カルマは甘やかしを振り切って、姉たちを町から追い出そうとするのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-22 19:06:20
127697文字
会話率:52%
10/31より再開
なんの心構えもない日常の中、足を取られるように不可解な謎に巻き込まれる。
これはそんな世界にあって見通すことのできない闇に出会った人々の物語。
*収録作
・伝家の宝刀:ネトゲで知り合った個性的な友人三人。一人が伝家の宝
刀と呼ばれる物を手に入れたと言う。興味本位で友人三人は宝刀を鞘から引き抜いた。気づけばそこは壁に囲まれた武家屋敷。死の恐怖が闊歩する化け物の箱庭。三人は無事に日常の世界へ脱出することができるだろうか。
・花屋敷:行方不明事件が紙面をにぎわせる昨今、渦中の未亡人から亡夫の遺品整理を依頼される。知人以上友達未満の三人は、それぞれの思惑に従って花屋敷と呼ばれるプランツ邸へと向かった。そこには行方不明者全員と最後に会った未亡人が素知らぬ顔で出迎えるのだった。
*以下にご注意ください
この物語は「夏だ! ホラーだ! クトゥルフだ!」というノリで(立秋から)考えた物です。
この物語はTRPG『Call of Cthulhu(クトゥルフ神話)』を元に作られています。
この物語はクトゥルフ神話を知らなくとも読めると思います。が、確約はできません。
この物語はサイコロを振って出た目で展開を決めています。
この物語はオリジナルシナリオっぽい物を作ってサイコロを転がしています。
この物語はTRPGをやったことのない人間が書いています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-27 00:00:00
120162文字
会話率:54%
社会保険労務士として日々を過ごしている春場直樹。
変わり映えしない毎日、予想より二段階は低い給与、横暴な取引相手……。今の生活に少し疲れていた春場はある日、突如として自身の住む一室ごと異世界へ転移してしまう。
転移先で最初に出会ったのは、見
目麗しい一人の美少女。
右も左も分からぬ世界で、彼は謎の少女から一つの依頼を受ける。
「我はな、国を作ってみたい」
「国っすか」
冴えない社労士と異世界の様々な種族が織りなす建国系ハチャメチャスローライフ、開幕。
チートなし、特典なし。
これは突如異世界に飛ばされた社会保険労務士のおじさんが、転移先で出会ったとんでもない世界と人々を相手に、培ってきた知識を頼りに等身大に頑張っていくお話である。
※社会保険労務士(しゃかいほけんろうむし)とは
労働関連法令や社会保障法令に基づく書類等の作成代行等を行い、また企業を経営して行く上での労務管理や社会保険に関する相談・指導を行う事を職業とする為の国家資格であり、弁護士・弁理士・司法書士・税理士・行政書士・土地家屋調査士・海事代理士と共に職務上請求権が認められている8士業の一つである。
(出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
※2020/07/23 イメージイラストを掲載(作:やまだ六角様)
※2020/07/23 タイトル、あらすじ変更
旧タイトル:社会保険労務士の資格って異世界でも役に立つんでしょうか ~可愛い女の子たちとおっさん(36)の国づくり~
※本小説は「カクヨム」でも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-08 19:41:07
257925文字
会話率:33%
これは、あなたの物語。
最終更新:2021-02-02 21:50:28
3448文字
会話率:35%
ごく普通の女子高生の北原ふゆは、ある日突然両親を失くしてしまう。
住んでいた家は冬場すきま風の吹く暮らしにくい古い日本家屋だが、建っていた土地が一等地だったせいで親戚はふゆを誰が引き取るかで大揉めする。
大人たちの醜い争いにキレた叔母の明菜
が一喝して、女二人暮らしをすることに。
広い家に父と母の気配がしないことに言いようのない寂しさを感じた夜、父の書斎だった星座が彫刻された洋室のドアが開き、銀色の髪のローブ姿の青年が現れる。
青年はエルランディアと名乗り、賢者として世界を救う勇者を探す旅の途中だと語った。
黄昏の世界と日本を繋ぐ扉を挟み、美味しいものを食べながら、ふゆとエルランディアの交流が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-05 10:00:00
22550文字
会話率:44%
男女問わず恐れられている伝説の吸血鬼・ドラキュラ。ある日の夜、ドラキュラは大きな家屋にいる1人の娘を吸血しようと鋭い牙を首筋に噛みついたが……。
最終更新:2020-12-20 23:49:01
625文字
会話率:34%
死体が転がる貧困街の奥にある一軒の家屋。
そこは路頭に迷った者が足を運ぶギルドの興信所がある。
紫色の目をした無口な男バースデイは一人でこの興信所を開いている。
今日もギルドを追放され救いを求めにやってくる若者が現れる。
「あなたに最
も合うギルドを紹介しよう、紹介料は高いがな……」
法外な料金を提示され戸惑う若者に対し、バースデイが伝えるギルドは……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-19 21:33:10
11248文字
会話率:41%
辺境の家屋に暮らす錬金術師ライリー。
二年前、彼は吸血鬼の妻を病で亡くしていた。
最愛の人物を失った彼は、悲しみに暮れながらも思い出の家で過ごしていた。
そんなある日、ライリーの家屋に数人の傭兵が現れる。
突然の襲撃を前に為す術もなく、ラ
イリーは撃たれて致命傷を負う。
傭兵達の目的は、莫大な価値を持つ吸血鬼の骨だった。
火を放たれた家屋の中で、ライリーは苦痛に悶えながら息絶える。
死んだはずのライリーは白い空間で目覚めた。
そこで妻の幻と再会し、自らが後天的な吸血鬼に変貌していたことを知る。
彼の身を案じた妻による能力だった。
一命を取り留めたライリーに対し、妻は平穏な日々を送ることを望む。
しかし、ライリーはその考えを断った。
彼の中に渦巻くのは、強烈な復讐心。
妻の遺骨と思い出を奪われたライリーは、傭兵達への報復を決心していた。
「絶対に許さない。妻の骨を取り返さなくては」
吸血鬼として蘇ったライリーは、焼け落ちた家屋を後にする。
心優しき錬金術師は、冷酷無比な復讐鬼へと変貌したのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-20 12:14:00
119504文字
会話率:14%
都内の端のとある町。とある大きな日本家屋、シェアハウス岩永邸。
そこに三人の入居者が集まった。
人当たりが良い爽やかイケメンの山上ケン太。ガラが悪くチャラそうな石湯エン治。和服美人の白水ミ貴雄。実は彼らは、人の世に紛れて暮らす妖だった。
更
に、引き籠りニートで人間不信の、シェアハウスオーナーは、実は―――
これは、人外入居者達と、訳ありオーナーのほのぼの日常コメディー。
※不定期更新です。月に1~2回のペースになるかと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-11 22:00:00
14806文字
会話率:42%
私は、とある温泉旅館の浴場で一人の青年と出会った。
その青年の体には刺青があった。
注ぎ込む温泉の音。静寂の中で刺青に秘められた物語が始まる。
舞台はみちのくの小京都角館。桧木内川堤の桜並木。武家屋敷通り枝垂れ桜。そして外ノ山の山桜。樺細工
に施された桜の花びら。おやま囃子が鳴り響く中、曳山がぶつかり合う角館のお祭り。
青年は何故刺青を入れたのか。
私が知った青年の生い立ちとは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-08 21:39:45
9747文字
会話率:31%
街の郊外、退廃した家屋が並ぶ。
そこを穿ったように、小さな墓地が佇む。
年季が入った墓地、その敷地内に寂れた家がある。
そこには、ひっそりと2人の兄妹が暮らしていた。
『目の前の事に抗え。爪痕は残すくらい、ずっと抗え。自分が弱虫
なんて思うな』
これは。妹想いの兄と不器用なその妹。
――そして、弱虫の少年の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-31 14:00:00
12962文字
会話率:32%
遅延障害の叔父は、日本画家だった祖母の代から譲り受けた土地と家屋で自らも絵を描きながらギャラリーをひっそりと営んでいる。姪であるありさは、叔父の頼りなさをかばうためにギャラリーのお手伝いをしにちょくちょく遊びに来ている。でも、ありさの父は結
婚前の娘が頻繁に独身男の叔父を訪ねるのは猛反対!母はかつて新進気鋭のイラストレーターだったが、今はちょっと時代の波に押されてやや萎れ気味だけど、若いイラストレーターたちから慕われている。ありさは、母親の仕事関係で知り合いの雑誌編集者とのお見合いを父から勧められる。でも、その編集者は、実は叔父の日本画家として受け継いでいる才能に目をつけており、ありさよりそっちの方に頭がいっぱい!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-24 14:56:46
676文字
会話率:15%
高校生の神谷薫はあるゲームにハマっていた。『ロスト・ファンタジア』……『L・F』と称されるそのゲームは自分の分身のキャラを操作して仲間と冒険する、王道RPGだ。周回プレイを前提としたイベントの多様さに魅了されたコアなファンは多く、薫もその
一人。
学校から帰ってきた薫がいつものようにゲームを起動すると、急な眠気に襲われる。そして次に目を覚ますと、薫の目の前には木々が生い茂り、絶命した人々と崩壊した家屋が広がる惨状。混乱する薫の前に崩れ落ちた看板に書かれていたのはこの村の名を指す『ユーグ村』……それは薫のやっていたゲーム『L・F』の始まりの村の名前だった。
これは一人の少女が元の世界に戻るため、仲間と共に異世界を冒険していく物語である。
※この作品はアルファポリス様でも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-22 22:54:46
54674文字
会話率:36%
遥かなる昔・・・劣等種族であった人間は滅びの運命にあった。
度重なる戦禍は精神を蝕み、幾度となく降り注ぐ竜人からの竜法によって家屋や畑は無惨にも荒れ果てしまっていた。
それでも幾人かの人間達は諦める事は出来ずに絶望に抗っていた。
しかし力の差は歴然・・・全人口のおおよそ三割が使える魔法を行使しても竜人が扱う竜法には遠く及ばず、徐々にその個体数を減らしていった。
大いなる力を前にその場を凌ぐ為の、その日だけを生きていく事さえも出来なくなってしまった人々は祈り始めた・・・
自らが救われることを、愛しい我が子が安心して眠れるように、神の救いが現れた人々を救い導いてくれると信じて・・・
そして奇跡は突如として舞い降りる。
穢れも、混沌も、そして死すらも超越した、この世成らざる者が人々を導く為に舞い降り力を行使する。
純情たる祈りの果てに舞い降りた者の名は・・・女神セラフティアス。
何者にも染めることが出来ない純白な六枚の翼を羽ばたかせ世界を巡り、人々の救済を行ったといわれる女神がこの世から突如としていなくなってから、早千年が経過し人々は平和に暮らしていた。
女神セラフティアスへの信仰心は薄れてしまい。最早女神セラフティアスの人類救済がお伽噺として語られてゆくなかで、人類は新たなる問題に直面していた。
疫病の狂天使・・・それは突如として発生した、不可解な人体に起こる突然変異だ。
発生条件も、発生場所もバラバラな疫病は、発病してしまうと自我を失ったように周りの者を傷つけ、人体細胞が変化し、ある者は両腕が不釣り合いなほど巨大化したり、またある者は腕が刃物状に変化したりなど人間の身体を超越した存在へとなってしまう。
そしてどの疫病の狂天使にも共通するのが、背中から生えている赤黒い枯れ枝のような翼と充血した目・・・そして血液のような赤い天使の輪だ。
いつ誰が発病するのかもわからない疫病・・・しかし人類は悲観してはいなかった。
爆発的に蔓延するならいざ知らず、このところ百年の間疫病は流行していなかったからだ。
人類の未来は明るい・・・そう信じて止まない人々をみて主人公、マリアティアス・V・ヘリエテレスはゆっくりと聖書を閉じる。
これから来るべき楽園を夢見て。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-15 20:31:43
886094文字
会話率:34%