「彼の住む国の仰対象は”天使”」一それは絶対なる光の象徴、すべてを導く救済者として人々に崇められていた。「だがーーその実態は、救済と称して殺戮を楽しむ”化け物”だった」信じていた者ほど無惨に喰われ、祈りは届かず、涙だけが地に残った。「歴史に
隠された真実とは何か」改ざんされた聖典、焼き払われた古文書、そして"最初の記憶”を封じられた民。「"悪魔”と呼ばれるものは、本当に存在するのか」一それは恐怖の象徴か、それとも一ー真実の名を奪われた、哀しき抵抗者か。「そして、"天使"とは一体、何者なのか」仮面の裏にある素顔を、人はまだ知らない。救済か、断罪か。世界は静かに問いかけている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 00:00:00
29459文字
会話率:32%
世界は、七つの理(ことわり)によって支えられていた。
炎・氷・光・闇・風・雷・大地──それぞれを象徴する龍たちは、創星の女神セレナの意志を継ぎ、静かに世界を見守っている。
グランディス帝国。
その南端の火山領に生まれた少女アグニス・ヴェル
ディアは、「炎」を受け継ぐ家系の次代として、帝国の秩序を守るために剣を取る。
──仲間を導き、民を守り、自らの命すら賭けて。
だが、その背には刻まれた運命がある。
彼女は、“世界が忘れたはずの存在”だった。
炎の継承者としての宿命と、消えゆく記憶。
少女が信じた理(ことわり)は、戦火の中で試されていく。
これは、理の世界で“在る”と選ばれた者たちの物語──
そして、やがてすべてを照らす星の律動《セレナ》の記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 19:45:19
71033文字
会話率:13%
「また転生してしまった」
とある赤ん坊レクスは、英雄と賢者という二つの前世を持つ転生者だった。
「今度の人生では陰謀や騒動に巻き込まれないように気をつけよう」
前世の記憶から目立つ事の危険を学んでいたレクスは地味に生きる事を誓う。
「そして
前世からの憧れの職業、自由の象徴である冒険者になるんだ!」
念願叶って冒険者となったレクスは、目立たない様地味な依頼で日銭を稼ぐ毎日を満喫する。
「すみませーん、薬草採取してたらドラゴンに襲われたんでついでに狩ってきましたー」
レクスは気づいていなかった。
自分の地味が滅茶苦茶派手だという事実に。
「それにしても冒険者ランクって簡単にあがるんだなぁ」
それに気づかない少年は今日も平然と周囲の人間の度肝を抜く。
アーススターノベル様より書籍発売中です!
マンガUPさんで4/15よりコミカライズが始まりました!
これも皆さんが応援してくださったお陰です!
ありがとうございます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 07:00:00
1945484文字
会話率:48%
その国は幾年月廻る、穏やかなる調律の坩堝にて無辜の民草を生やし、ただ至上の人の叡智と恩赦のうちに微睡むことを赦されていた。
兎角見るべきものは非ず、御国に地平の弦を見る者は逸れものに等しき眼を向けられる。
───『逸脱者』。
その世
界にあったのは
無知の民、統制の王、
そして有識の者の三つに限られた。
王国の中座に聳える白くは高き螺旋の城。美しく日照りを返し、輝ける白光を放つ叡智の象徴である。そこにいるとされた『王』は、誰の眼にもつかずに、民の信仰(かみ)として在る。
御国を環に囲う外縁、淵の高壁はまさしくその最たる権現であり、無知が知に覆われるようにして"外"を知らしめず、この地を調停せる。
斯くて数多の教会が白の玉座を仰ぎ、無数無形の民は膝を折る。祈りはそれだけの手の繋ぎにて形となり、彼らはついぞ識ること無し。
民とは無である。その境がロゴスである。
そして保たれた理を何れかが破る時、それが逸脱となるであろう─────。
『お前は、それでも進むのか?』
ソピアーよ、まだ見ぬ意志らの苗床よ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 01:52:44
51859文字
会話率:29%
2041年、日本の象徴的企業「アルテミス製薬」。
彼らが開発した「アストロング」は、ドーピング成分ゼロの筋肉増強剤として世界的ヒット商品に。
トップアスリートたちはこぞって使用したが発売から1年後、東京で行われた陸上大会でアストロングを使用
した選手全員が薬物使用で失格となる事件が起きる..........
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:00:58
22816文字
会話率:22%
「ノアクル、貴方をゴミ流しの刑で追放することに決定しました」
王国の第一王子ノアクルは、不吉の象徴であるスキル【リサイクル】を持っていたことを理由に、イカダ一つで海へ追放されてしまった。
ほくそ笑む大臣と第二王子から、ゴミだらけの海とイカダ
を領土として渡されるが、それは実質的な死刑だった。
イカダの上で干からびて死ぬと思われていたが、ノアクルは生まれて初めてスキル【リサイクル】を使ってみて気が付いた。
「物を素材に戻すという効果なのか……? すごいぞこれは……!」
しかも、素材を使って自由に物を作れるという無限の可能性を秘めたスキルだった。
これを使ってイカダを強化していったらどうなるか――それと同時にゴミのように扱われた不遇の者たちが集まってきて……?
ノアクルの最強イカダ国家作りが幕を開ける!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 18:00:00
375540文字
会話率:47%
動物と会話ができる孤児の少女ロゼッタは、ある時、国の象徴である竜を助ける。その出来事をきっかけに、竜と心を通わせる竜騎士達の仲間となる。しかしロゼッタの才能は限られた者だけが持つはずのものだった。それはこの国の秘密に関わるもの。
竜やかけが
えのない仲間と関わりながら成長していくロゼッタ。人を愛し、竜を愛し、愛された少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:01:06
100577文字
会話率:30%
地上界のひとつ『間球』。そこは魔力と神力が満ちる世界。
そんな世界に生きる少女『天羽アリス』。彼女は人より多くの魔力を有し暮らしていた。魔力は生命を食い荒らす力。知恵と欲望、悪魔の象徴として扱われる力だ。
強すぎる魔力は近づくだけで花は
枯れ、動物は魔に落ちる。人間は精神を犯され、当の本人でさえ生命を吸い取られ続ける。
だからかアリスは家族から疎まれ、友人すらおらず寂しい思いをしてきた。
そんな彼女の前に幸か不幸か、はたまた偶然か必然か。青年の姿をした悪魔『アモン』が姿を現す。
これは奇妙な共同生活の物語である。
※カクヨムでも掲載しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 19:00:00
144950文字
会話率:40%
とある国で双子の王女が産まれた。この国では双子は不幸の象徴と言われどちらかを処分しなければならなかった。しかし流石に産まれたばかりの赤子の命を奪うのは躊躇する。そこで双子のうち1人は捨てられる事になった。さて、捨てられた赤子の運命は?そして
、王女となったもう1人の赤子は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 18:35:11
2282文字
会話率:32%
核の炎が空を裂いた、あの日。世界の半分が焼き払われ、人類の半数が灰に還った。混乱の中で命を落とした青年・暁神天翔(あかつきがみ あまと)は、魂、すなわち“魔素”となり、果てしない混沌《カオス》を彷徨う存在となる。しかもその彷徨は異常なまでに
長く、彼の魂は魔素を限界なく吸収し続けていた。“誰よりも濃い魔素”をまとったその存在に、カオスの女神ティアマトは目を留める。
――異世界《オリンポス》に滞留しはじめた魔素を回収しなければ、カオスの魔素が枯渇し、やがて全世界が滅びを迎える。
それが、ティアマトが語った全世界に課せられた命運であり、“特異点”としてオリンポスへ転生し、魔素の回収を天翔に依頼するのであった。だが、彼の心を本当に動かしたのは、女神が語ったもう一つの真実。元の世界で生き別れた、たった一人の家族で病弱だった妹・暁神赫夜(あかつきが かぐや)もまた、この異世界に転生しているということだった。世界の命運よりも、妹を見つけ出すこと。それこそが、天翔が異世界行きを決めた理由だった。天翔の承諾を得たティアマトは役目を託すとともに、カオスに飽きていた彼女は、むしろオリンポスを覗けることを楽しみに“意識回廊”もちゃっかり残していった。
こうして送り込まれたオリンポスは、元の世界が崩壊し、多くの命が失われたことによって数万人規模の異世界人が流入した地であり、彼らが持ち込んだ知識とスキルによって“魔素学”は飛躍的に発展した。その象徴と言える"賢者の石"により、魔素力こそがすべてを支配する力となっていた。
魔族界でアマトは目を覚まし、カオスと直結し、魔素を自在に操るという、前例なきチートな能力をその身に宿す。そして、その力を見出し、奪おうと動いた存在がもうひとつ――
“七つの大罪”と呼ばれる異世界人勇者達との戦いに敗れ、精神体となって彷徨っていた俺様気質の魔王ゼルヴァス。アマトの肉体を乗っ取ろうとしたその瞬間、あろうことか、逆にゼルヴァスは取り込まれ、アマトの内に棲むこととなった。
かくして、魔王と女神によるアマトの内なる騒がしき日々が幕を開ける。
交わる言葉、重なる過去、絡み合う思惑。
赫夜の行方、賢者の石に秘められた謎、そして全世界の運命とその裏で静かに動く名もなき力。
いま、幾重もの絆と宿命が交錯し、“カオス”への扉が開かれる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 21:03:38
161260文字
会話率:32%
1968年、冷戦は最高潮に達し、核戦争の危機が現実味を帯びていた。アメリカ政府は、文明の崩壊を想定し、人類が消えた後にもアメリカという国家理念を継承させる手段を模索する。その中で極秘裏に立ち上げられたのが、非人間知性に文化を継がせる計画「P
roject ADAM(Advanced Descendant Adaptive Model)」だった。舞台はルイジアナ州アトチャファラヤ湿地帯。CIA心理部門の主導のもと、選ばれた種は人間に最も近い霊長類チンパンジー。社会性、模倣能力、秩序形成の本能を活かし、文化の模倣・吸収を促す特殊訓練が始まる。彼らは言語、象徴、制度、儀式を視覚的に学び、次第に自律的な秩序を形成し始める。人間の手によって創られたこの小さな社会は、やがて単なる模倣の域を超え、何か別の形に変容していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 15:44:57
2300文字
会話率:10%
昭和二十年、四月七日。軍艦大和の甲板上にて調印式が行われた。世に言う「京都議定書」によって規定された降伏文書である。軍艦大和の甲板上で調印式を行うのだから、当然降伏するのは連合国であった。
「では大統領、この降伏文書にサインして貰いたい。
まさか嫌とは言うまいね?」
頭髪を全て刈り取りメガネを掛けた男が日本代表として流暢なキングズ・イングリッシュで話していた。後に「白人から世界を解放した男」として讃えられる偉人、東條英機だ。
先程、軍艦大和の甲板と書いたとおり、今にも憤死せんがばかりに顔を面白い色に染め、車椅子に乗って失禁している白人男性は少なくとも数ヶ月前まではホワイトハウスで大統領として存在していた人物である。彼は、自分がなぜこんな目に遭っているのか、生涯理解できなかった。まあ尤も、彼の生涯はそろそろ尽きてしまうのだが。
アメリカ合衆国西海岸でその姿を見せつけるかのように輝く、国家の象徴たるその軍艦「大和」は調印式の相手が車椅子だからと親切にもわざわざ海岸まで寄せて座礁する手前で燦然と停泊していたのだが、多くの白人種は何を勘違いしていたのか威圧的だと思ったらしい。
さて、そんな軍艦大和の甲板で行われた調印式によって、この戦争は終わりを告げた。
それでは、その調印式までの過程を、今回は振り返りたいと思う。
事は、昭和19年の春辺りにまで遡ることとなる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 06:30:00
5495文字
会話率:43%
かつて、アルヴェンは人類最強の英雄だった。
希望の象徴であり、平和の守護者であり、闇を討つ者だった。
しかし——
守ってきた人々の裏切りによって、聖戦の戦場で命を落とす。
そして目を開けた時、彼はすでに人間ではなかった。
生まれ変わった姿
は……忌み嫌っていた闇の支配者、
新たなる魔王「ラエルザー・バリャドリッド」。
圧倒的な魔王の力。
胸に燃える過去の記憶。
そして、未だ果たされぬ復讐の炎。
この世界を滅ぼした人間たちに報いを与えるべきか——
それとも、壊れたこの世界の瓦礫の上に、新たな未来を築くべきか。
光と闇が交わる運命の狭間で、アルヴェンは選ばなければならない。
人間から見た「怪物」として生き続けるのか。
あるいは——たとえ魔王であっても、「正義折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 15:59:03
18827文字
会話率:23%
──裏切りと追放、その先で出会ったのは、“悪”の中にあったもうひとつの正義だった。
かつて、世界を守るために戦っていた。
昭和のヒーロー然とした5人組の戦隊《セイガンファイブ》。その隊長――レッドを務めていた日向イツキは、国の後ろ盾を受け
た“正義の象徴”として、秘密結社《ネメシス》との死闘に身を投じていた。
だが――最終決戦のさなか、イツキは敗れた。
強大な力を誇るネメシスの総帥によって、時空の彼方──過去とも未来ともつかぬ“ディストピア日本”へと飛ばされた彼は、そこでまさかの裏切りを受ける。
「お前の判断ミスで、俺たちは負けたんだ」
かつての仲間たちは、イツキに敗北の責任を押しつけ、“ヒーロー”から追放したのだ。
正義に命を捧げてきた男が最後に受け取ったのは、栄誉ではなく、罵声と孤独だった。
放浪の末、倒れた彼の前に現れたのは――かつて倒したはずの“敵”。
秘密結社ネメシスは、滅びてなどいなかった。むしろ、この崩壊寸前の世界でなお高度な科学技術を誇り、冷徹に秩序を守っていた。
「正義に見捨てられた君に、ふさわしい居場所がある」
そう告げられたイツキは、“敵の幹部候補”としてスカウトされる。
そのために受けたのは、人智を超えた科学による“魔改造手術”。かつての自分を遥かに凌駕する肉体と能力を得たイツキは、今や“正義”の仮面に踊らされるセイガンファイブと対峙する――
彼の隣には、妖艶でお色気たっぷりな蛇型怪人《ラミア=カーニヴァル》。
甘く危ういバディ関係を築きながら、ふたりは今日も“新たな正義”の名のもと、かつての仲間たちへ痛快な“ざまぁ”を叩きつけていく。
正義とは、果たして誰のためにあるのか?
裏切り、追放、絶望の果てに目覚めた男は、もう一度“戦う理由”を見つけていく。
昭和風ヒーローの泥臭い理想と、ディストピア科学が支配する冷酷な現実。
相反する世界の狭間で、かつての“戦隊レッド”が辿るのは、正義でも悪でもない――覚悟の物語。
裏切り・追放からの爽快ざまぁリベンジ、
怪人相棒とのバディ&お色気コメディ、
そして「正義とは何か」を問う骨太のバトルローファンタジー!
この世界に、“本当のヒーロー”はまだいない。ならば──俺がなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 21:14:00
266019文字
会話率:28%
リバプールFCのユースから直接トップチームに昇格してきたFWのメレディス・アストンは生まれも育ちもリバプールで将来はリバプールの象徴になると思われている選手だ。
そんなメレディスには憧れの選手がいる。中盤で献身的な動きと的確な判断を攻守の
起点となるエディ・マルサスだ。
メレディスはトップチームに昇格してプロとして常に皆の規範となるエディの背を追うように過ごしてきた。
然し、エディに突如中東のチームへの移籍話が持ち上がる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 11:43:06
1076文字
会話率:35%
その墓標は竜を恐怖させる死の象徴であり、死んだ竜たちの存在を示す証だった――引きこもりニートであったケイゴは異世界へ転生していた。理由は知らない。その時の記憶もない。ただ今は、知らない男の体で竜殺しとして生きていた。ケイゴは強力な竜殺しの力
で竜と戦う。居候している宿屋の掃除もする。メンタル弱いので時々部屋に引きこもる。そんな人間離れした強さを持つケイゴには、凶悪な竜を退治してほしいという依頼がやってくる。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 08:04:19
1688981文字
会話率:21%
平和とは、誰のためのものか。
国家とは、何を守るために存在するのか。
そして人は、いつそれを“自分の意志”と呼べるのか。
――革命戦争〈レンシャーヌ大戦〉を経て、世界は新たな秩序を求めていた。
中央集権と国民国家の形成が進む中、旧時代の影
を引きずるペルモニダ王国は、その境界に取り残されていた。
そんな国に、ひとつの“祝福”がもたらされる。
クラインシア王国から派遣された外交官ローレンツ・フリーデンと、
軍部出身の貴族令嬢アルセッタ・クラヴィツ。
二人は、国際的な和平の象徴として、政略結婚を命じられる。
だがその婚姻は、ただの序章に過ぎなかった。
王族、軍部、外交官、貴族、革命派──
それぞれの立場と思惑が、国家の名のもとに交差し、ぶつかり、離れていく。
そしてその中心で、ローレンツとアルセッタは、否応なく世界のうねりに巻き込まれていく。
これは、一組の夫婦の物語であり、
時代の淀みに取り残された小国と、そこに生きた人々の記録である。
虚構の祝福から始まる群青の叙事詩。
剣と理想が交錯するその果てに、彼らが選ぶ未来とは──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 23:38:01
13178文字
会話率:36%
とある酒場に【ナナシ】と呼ばれる道化師がいた。その道化師は明日の日銭を稼ぐため、今日も今日とて多くの人に演奏を届けていく。そんな道化師には素敵な相棒がいた。その名は【ミュウリン】であり、小柄な体形で枝分かれした巻角が特徴の少女だ。
少女
が歌手となり素敵な歌声を届けていくのは日銭を稼ぐためでもあるが、同時に趣味であった。なぜなら、二人とも人々が楽しそうに笑っている光景が好きだから。
しかし、歌声を届ける少女にはとある秘密があった。それが「魔族」という秘密だ。
数年前、魔族と他種族で結成された人類との間で大きな戦争があった。「人魔大戦」と呼ばれるこの世界の命運を決めるような大きな戦いだ。その戦いの結果は人類側に召喚された勇者に魔王が倒されたことによって戦いが終わったが、それが終ろうとも物語は終わりではない。むしろ、続いていくばかりだ。
敗戦した魔族は人類から隠れて生き延びるが、中には弔い合戦を企てようとする魔族もいる。その魔族を排除するための制度を敷いた人類によって、魔族が生き伸びる環境は増々難しくなる。
そんな環境の中、魔族の少女は魔族の象徴たる禍々しい角をそのままに人間社会に溶け込もうと頑張る。その相棒を支援し、より楽しく笑える日々にするのが道化師の役目であった。
そして、道化師は今日も今日とて相棒と一緒に歌越えを届けながら、人類と魔族が手を取り合い本当の意味で「平和」を紡ぐための旅をしていくのだった。
※「喜劇道」と書いて「ハッピーロード」と読みます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 22:58:06
651859文字
会話率:33%
王都に夢を見てやってきた歌姫ビビアン。
「結婚して面倒を見る」という男の言葉を信じたが、それはただの甘い罠だった。
家も仕事も失いかけた彼女のもとに現れたのは、ある商会の青年・エディ。
「君の歌声は、新しい時代の象徴だ」
そう言ってエディは
ビビアンをプロデュースする。
でも、彼の本当の名前も、素性も知らない。
これは恋か? それとも仕事か?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 12:33:36
6464文字
会話率:38%
幸運の象徴。
運んでなんか来てくれなかった。
最終更新:2025-07-13 00:39:07
206文字
会話率:0%