平穏に暮らしていた宗蓮寺ミソラはある日、何者かの襲撃を受ける。命を救われたものの、彼女を助けたのは仮面を付けた人と訳ありの少女達だった。
宗蓮寺家は日本有数の大企業の創始者で、ミソラの姉と兄は宗蓮寺グループのトップの座についていた。そんな二
人が襲撃に会ったにもかかわらず、ミソラに降り掛かった災難を日本のメディアは報じていなかった。
家族も家も奪われ、ミソラたちを襲った深い闇に露頭に迷うミソラだったが、仮面を付けた謎の人物〈P〉がこう言う。
『我々の敵をあぶり出すために、ステージに立ってもらうぞ』
なぜかミソラはショッピングモールのイベントに立つことになる。
身を包むのはフリフリのアイドルみたいな衣装。右手にはマイク。
何もかも失ったのに何をやっているのだろうと、虚無に包まれていく。
そんなときに流れたある一曲。
ミソラは衝動に身を任せ『狂い咲く』。
この一幕が、やがて日本を巻き込む大事変へと発展していく──。
これは大切なものを取り戻す、旅するアイドルのおはなし。
※他サイト様にも掲載されております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 17:13:17
845824文字
会話率:50%
毒を呑まされ眠ってしまった妹を目覚めさせるべく、皇子トカクは妹になりかわることにした。双子の兄妹であるトカクとウハクは、衣装を『取り替えて』しまえば誰にも見分けはつかない。
妹を目覚めさせるには、妹の身代わりに大陸へ留学して解毒薬を手に入れ
る必要があるらしい。それを知らせてくれたのは、妹を籠絡して暗殺未遂事件のきっかけを作った男爵子息ユウヅツだった。
恋愛ゲームの主人公に転生してしまったユウヅツと、バッドエンドでは主人公を斬り捨てる悪役だったトカク。二人は無事に妹を救うことができるのか? そもそも協力しあえるのか?
女帝が治める大瞬帝国において、妹――皇太女ウハクは一人しかいない跡継ぎだ。目覚めさせないと国がヤバい!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 17:10:00
165124文字
会話率:50%
今は昔。美濃国、国司の娘に、菫野といふ幼き姫ありけり。
野に在りて、罠にかかりし狐を助けたまふ。狐、姫の優しき心に感じ入り、その恩義に報いんと、妖しの技を持って、姫に強力を授けん。
――それから数年後。
かつて菫野の母がお仕えして
いた桐壺更衣。その更衣の遺児である女二の宮、桜花内親王にお仕えしてみないかという誘いが菫野にかかる。
女二の宮は、十四歳。同母の兄、安積親王と仲良く暮らしておられるが、やはり母を恋しがっておられるとのこと。
年の近い菫野なら、姉のように接することでお慰めできるのではないか――という期待。
「絶対、ぜったいに、何があっても強力のこと、知られてはなりませんよ」
そう、母に強く念を圧されたのに。
「あなたも、十六。素敵な公達に見初められて、幸せな人生を掴み取るのです!」
なんて言われてきたのに。そのために、豪華な衣装を用意してもらったのに。
初出仕の日。「心配だから」とついてきた、狐の狐太を追いかけて木に登ってしまった宮の愛猫。それを助けるためにウッカリ強力を披露してしまい?
その上、イケメン安積親王にバッチリ見られて、笑われて?
内裏で働く女房として、美しい絵巻物のような世界で、ときめく物語のような恋をくり広げるはずだったのに! もしかしたら、素敵な公達が付け文なんか贈ってよこしてくれるかもって期待してたのに!
初っ端から、期待も希望もベッキリ圧し折られた菫野。
こんな強力女房、誰が好きになってくれるっていうのよ。
「まあまあ、ドンマイ、ドンマイ」
次があるさと、孤太が心のこもらない慰めをくれるけど。
わたしは、ここで幸せな恋をしたいの! こんな強力なんていらないのよ!
華やかな宮中でくり広げられる、平安「剛力」恋愛物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 17:00:00
37165文字
会話率:34%
千葉県千葉市花美浜区のとある地下街にある「コスチュームショップUG」でアルバイトする鹿島香澄には自身のファッションブランドを持つという夢があった。そして彼女はその夢を叶えるために日々努力していた。
そんなある日、香澄のもとに映画撮影で使
う衣装の製作依頼が舞い込む。そして彼女はその依頼を通して夢に少しずつ近づいていくのだった。
前作「日給二万円の週末魔法少女」に登場した鹿島香澄を主役にファッション業界の光と影を描いた青春小説。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 16:39:57
80021文字
会話率:52%
きらびやかな部屋にきらびやかな衣装、そしてこんな私、アリス・グランもその中の1人です。それもこれもあのいじめから助けてくれたアルセイヌ・ゲイル様のおかげでした。
しかし……
「君との婚約は白紙に戻す!」
私に告げられたのは厳しい現
実でした。婚約破棄をされた挙句無実の罪まで着せられた私は家を追い出されました。そして数日間何も飲まず食べず森の中を彷徨い遂に私は歩けなくなり倒れてしまいました。けれども神様は私を見捨てませんでした。
これから始まる物語はこんな私を助けてくれた少女との物語……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 06:30:00
13157文字
会話率:71%
何処とも知れない地。人々の前に、「救いを求める声に引かれて参りました」と語る女性が現れた。しかし彼女は人々が見たこともない、間着と打掛と彼女が語る衣装を着た、直立した兎であった。兎は、一羽の鶴を連れていた。
兎は村には入れなかったが、人々が
救いを求めていたことは本当だった。
地上の人間は、高空の園に棲まう竜人達に虐げられていたのだ。また日々人を襲う、ケモノビト、と呼ばれる獣人モンスターの脅威にも晒されていた。
そして千代と名乗った兎は原野に居を構え、鶴と一緒に住みはじめる。
人々を救う為、一羽の兎と一羽の鶴の、専守防衛に徹する、人々を護る為の暮らしは、始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 20:00:00
61071文字
会話率:55%
毒舌を売りにして芸能界で活躍できる様になった。
元々はアイドルとしてデビューしたが、ヒラヒラの衣装や可愛い仕草も得意じゃ無かった。
バラエティーの仕事を貰って、毒舌でキャラを作ったらこれがハマり役で世間からのウケも良くとんとん拍子で有名人に
なれた。
だが、自宅に帰ると玄関に見知らぬ男性が立っていて私に近づくと静かにナイフで私を刺した。
突然の事で、怖くて動けない私は何度も刺されて意識を失った。
主人公の時田香澄は殺されてしまう。
気がつくとダンジョンの最下層にポイズンキラーとい魔物に転生する。
自分の現象を知りショックを受けるが、その部屋の主であるリトラの助言により地上を目指す。
ダンジョンの中で進化を繰り返して強くなり、人間の冒険者達が襲われている所に出くわす。
1人の女性冒険者が死んでいた。
スキルの完全擬態を使いその女性に成り切り地上に出ていく。
魔物でありながら、擬態を使って人間としても生きようとする主人公の運命は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 07:58:33
123862文字
会話率:26%
「君に仕事を頼みたい。次の定期発表会で、俺の衣装を仕立ててくれない?」
王都の端っこ、とある仕立て屋で住み込みアルバイトをしながら仕立て屋を目指す萌稀(もえぎ)は舞台芸術オタク。
ある日、師匠に連れられて「王立魔法学術院」の芸術クラス
による定期発表に訪れた。その発表の最後、色素の薄い金髪の少年が、手回しオルガンを奏でながら歌った歌にかつてないほどの衝撃を受ける。
その後、師匠の伝手により楽屋で出会った三人の学生に誘われ、舞台衣装を作らせてもらうことに。
舞台芸術をこよなく愛し、舞台衣装もこよなく愛するワケあり主人公が、とんでもない表現力で歌を聴かせる高貴な三人組に出会い、時に魔法に苦しめられたり、時に師匠に扱かれながら衣装を仕立てるために頑張るお話。
(しばらくはコメディ強めでお送りします)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 07:00:00
370396文字
会話率:48%
あらすじ
平々凡々で口の悪い会社員である『東森逸人(ひがしもり・いつと)』は、ある日いけ好かないイケメン高校生に巻き込まれて転移させられてしまう。
その後、どこともつかぬ白い空間で出会った女神を名乗る女性に、
『お前はここで消滅する
。異世界転移?させるわけないだろ舐めてんなよ人間風情がよ(意訳)』
と、無慈悲にも言われてしまう。
理不尽と性格の悪い人間が大嫌いな彼はそれに腹を立て、女神を煽り倒した所……早速魂を消滅させられそうになってしまったのだった。
すんでの所で助けてくれたのは、彼が敬愛してやまない西部劇の主人公……に瓜二つなガンマン姿の妙な神様。
その神のお陰で、なんとか無事に転移できることになった。
転移に際し、神から告げられた使命はただ一つ『面白おかしく好きなように生きろ』のみ。
東森……ウエストウッドと名乗ることにした彼は、神から貰った西部劇感バリバリの衣装と、6連発のリボルバー拳銃を片手に今日も今日とて異世界を面白おかしくさ迷うであっる。
色々あって知り合った関西弁ロリ巨乳ドワーフと共に、大いに楽しめウエストウッド!!
―――異世界に向って撃て!!
※主人公の口が悪いです、あと普通にスケベです。
※ハーレム要素がゆくゆくはあるかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-05 12:00:00
265123文字
会話率:33%
冬に備えての食料の調達のために忙しい俺たちは、残業ばかりで二週間休み無しでクタクタになっていた。
班長に休みがほしいと訴えるが、班長は「冬にのたれ死にしてもいい奴は休め」と言って受け入れてもらえない。
ヴァイオリンを弾いて優雅に過ごす、緑の
衣装を纏う痩せた奴が羨ましいが、班長はあんなことをしていたら、冬に食料が無くなり、のたれ死にするだけだと言う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-05 12:00:00
3168文字
会話率:50%
帝都の片隅に、女学生ゆりが、ひとりで切り盛りする茶漬け屋があった。お客は華族の江戸紋斗(エドモンド)をはじめ、良馬(ロバ)や英陸(エリク)、売れっ子芸者の椿など、個性の強い面々ばかり。
予告して盗みを働く怪盗紳士が出没し、鬼狩りもまだ存在
する物騒なこの時代。
家出をした母の跡を継いで茶漬け屋を守るゆりの夢は、真っ白な花嫁衣装を着てかわいいお嫁さんになること。
でも前途は多難なようで……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 17:03:54
1310文字
会話率:37%
レストウィック王国は、二年にも渡る魔獣の異常発生のため建国以来最大の窮地に陥っていた。しかも同盟国であるはずの隣国ロウェイ王国に要請した救援も断られてしまったため、王ジェームス四世は、古より伝わる召喚魔法で聖女を召喚する事を決意した。優秀な
魔法士を集め、第一王子であるウィリアムを責任者として、ついに召喚の儀が行われる事に。そして現れたのは…異国の衣装に身を包んだ、華麗にして苛烈な少女だった!!
「妾に言わせれば、これは拐かしだし、其方達は全員犯罪者じゃ!!そのような者達を助ける義理も道理も、妾には無いわ!!」
「召喚された事に対して、とにかく腹を立てている」聖女様が、それでも一応聖女として国を救う話です。のんびり更新の予定で、大体週に一回、土曜日の早朝に更新を予定しております。
ちなみに、主人公は陰陽術を使いますが、陰陽師ではありません。そして言葉に関しては、《なんちゃって公家言葉》ですので、そこらへの突っ込みはご容赦を。 また、出てくる陰陽術には、私が勝手に想像・創造したものが含まれます。
この話を書こうと決めた際、聖女バージョンと勇者バージョンを考えました。聖女バージョンを採用としたのですが、没ネタとなった勇者バージョンも、登場人物がこのお話の中盤辺りで出てくる為、プロローグ部分を短編として投稿しております。よろしければ、そちらもお読みいただけたら、ありがたく思います。
≪暴虐の勇者殿≫ https://ncode.syosetu.com/n9205hn/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 06:00:00
472351文字
会話率:41%
マランドロはジェントルマンである!
サンバといえば、華やかな羽飾りのついたビキニのような露出度の高い衣装の女性ダンサーのイメージが一般的だろう。
サンバには男性のダンサーもいる。
男性ダンサーの中でも、パナマハットを粋に被り、
白いスーツとシューズでキメた伊達男スタイルのダンサーを『マランドロ』と言う。
サンバチーム『ソール・エ・エストレーラ』には、三人のマランドロがいた。
マランドロのフィロソフィーを体現すべく、ダンスだけでなく、マランドロのイズムをその身に宿して日常を送る三人は、一人の少年と出会う。
少年が抱えているもの。
放課後子供教室を運営する女性の過去。
暗躍する裏社会の住人。
マランドロたちは、マランドラージェンを駆使して艱難辛苦に立ち向かう。
その時、彼らは何を得て何を失うのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 00:05:01
8418文字
会話率:14%
中世ヨーロッパ風の世界に転生した私は、この世界にない「マッサージ」をしたせいで魔女裁判にかけられた。そのあと色々あって、気がついたら女嫌いの第二王子のそばに、男装して少年従者として仕えることに。指魔法(マッサージ)にかかると女嫌いが治ると勘
違いした国王侍従の勧めみたい。色々言いたいけど、裁判から助けてもらったし、契約通り一年間は王子のお世話でもしてみましょう!
ーーー そうしたら肝心の王子が「・・・くうっ・・・こんな誘惑には・・・はぐっ・・・負けな・・・あふっ・・・」という感じであまりマッサージを歓迎してくれない。そんななか私や王子をめぐって不穏な動きを見せる王太子派の政治家や隣国の大使たち。サスペンス並みに権謀術数渦巻く王宮で、マッサージを武器に生き残りを図る私。恐怖の指魔法を恐れたり聖女の力と崇めたりする宮廷貴族の方々。雪だるま式でふくれあがっていく勘違いの数々。マッサージで気持ちよくなった従者達が仲間になったり、幼馴染が溺愛してきたり、ツンデレだった兄がシスコンになっていたりするけど、これでも弁護士の娘、動じずにちゃんと契約はまっとうしてみせる!宮殿で料理や衣装、スポーツやゲームを楽しんだりもしつつ、なぜか新大陸探検隊に招集されそうになったり、騎士に叙任されそうになっているけど何かの間違いよね?あとどうせなら素材は最高だけど色々ちょっと惜しい第二王子を本物のイケメンにしたい!
ーーー(「今日の一冊」であらすじを紹介いただきました:https://syosetu.com/issatu/index/no/106/ )
ーーー(予告なく視点が変わりますが、章題は視点人物と関係ありません。一部の外国出身の人物は時折古語で話しますが、その場合細かい意味を拾わなくとも大丈夫です。)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-03 13:04:24
1147820文字
会話率:50%
「花園の主」。週刊少年スイッチで連載されている大人気ラブコメ。コスプレ部でマネージャー兼衣装制作の主人公、神埼愛斗が五人の美少女コスプレイヤーをマネージメントしていく中で恋を育む物語。その漫画の最終回をコンビニで見届けた俺は、雑誌を購入し
、家へと帰る途中に車に轢かれて死んだ。
目が覚めると、俺は女の部屋にいた。鏡を見るとその姿は、漫画「花園の主」の負けヒロイン、桃井さくらとなっていた。
どうやらこの世界は漫画「花園の主」のストーリーをベースとして進行しているらしい。
ならば俺は、推しヒロインにして負けヒロイン、蒼井珊瑚ちゃんが主人公、神埼愛斗を好きになるフラグを俺が全て回収して、珊瑚ちゃんと百合になる。
負けヒロイン同士なんだしなんの問題もないよね?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-03 00:00:00
99926文字
会話率:49%
※男性が美少女着ぐるみを着ます。
あるスーツアクター(男性)の話です。
彼は特撮ヒーローのアクターになることを希望しているのですが、女児向けアニメの着ぐるみを着せられることになってしまいます。
着ぐるみの衣装の可愛さ、女の子の演技を強いら
れることへの恥ずかしさに日々頭を悩ませているようです。
彼は子供のころからの夢であったヒーローになることができるのでしょうか?
(カクヨム、pixivに掲載済み)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21831850
https://kakuyomu.jp/works/16818093076172109888折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 18:47:50
12375文字
会話率:8%
頬に大きな傷のある少女が、異国の衣装で舞い踊る事で、引きこもっていた家から出ることができ、恋をするお話。
街のお祭りで目立ってしまった少女は、貴族の家に閉じ込められ、辛い生活をさせられるが、兄や友人に助けられる。
田舎から街に奉公に来て
いた少年は、お祭りで少女の踊る姿に一目惚れし、仕事をしながら旅を続け不遇な境遇にあった少女を探すし出す。
出会った少女に想いを告げる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-29 10:00:00
61777文字
会話率:31%
依頼人は呉服問屋・山城屋のおかみのおふじ。彼女はある人物に強請られていた。強請の種はおふじの火遊び(不倫)である。
強請っているのは坊主で、しかも高僧と名高い静謫(じょうたく)上人という人物に強請られているという。
こんな奴が名高い高
僧の訳がない、絶対に贋物だから強請り坊主を懲らしめるためにこっちも贋物の静謫上人を、と依頼してきた。
雪之丞たち贋物屋はこの依頼を受けることにするが、さてそこで問題が起こる。誰が贋坊主に化けるのかという問題が。
舞台上の坊主役となればカツラで済まされもしようが、実際に成りすますとなれば別である。つまり、誰かが実際に頭を丸めなければならないということなのだ。醜い押し付け合いが始まるところであったが、ひょんなことからその贋坊主役として近所に住む放蕩坊主が名乗りを上げた。
この放蕩坊主、名を静寛と言い、喧嘩はする酒は飲むというとんでもない坊主だったが、試しに贋坊主の衣装を着せてみれば中々に堂に入っている。それもそのはずで彼こそが本物の静謫上人その人であった。
自分のニセモノが現れてハバを利かせていると知っても特に何をするわけでもなく冷笑を持って傍観していたのだが、それが脅迫まがいのことまでしているとあっては放置しておけないというわけだ。
とにもかくにも、その贋物ぶりに気を強くした山城屋のおふじはさっそくこちらこそが本物と連れ歩いた。
強請り坊主の方は大慌てとなったが、相手もまた自分と同じく贋物であると気づく。強請り坊主は寺社方の役人に手を回し、静謫上人の本物比べを画策。
さて、本物比べの当日。後見役の雪之丞と助三(変装済み)が付き添った。だが、その日は埒が明かず結論は次回に持ち越された。
帰り道、静寛が曲者に襲われるもこれを撃退する。静寛は、用心棒についていた助三と雪之丞の出番がないほどの腕の冴えで、助三と雪之丞が訝しむ。ここで初めて静寛が本物の静謫上人であることを二人が知る。それならばそれでやりようがある、と雪之丞たちは悪だくみを始める。
そして、再び開かれた本物比べの席上に座頭の惣右衛門が立派な武士の姿にて乱入。静謫上人は元々が武家の出で、その生家である旗本の用人が首実検しに来たという仕掛けである。正体がバレて観念した強請り坊主は這う這うの体で江戸を逃げていったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-26 12:42:22
7291文字
会話率:34%
沙伊国、貧乏名家の沈家ご令嬢ーー明玉に王宮『碧月城』より詔紙『 召 妃 』封書が届いた。
明玉と兄の端梁は目を輝かせる。
「お腹一杯食べられるのね!」
「そりゃあ、後宮の妃ならな!」
「すきま風もない屋敷よね!」
「そりゃあ、後宮の妃な
らな! 屋敷でなく、宮だ」
「夢に見た湯殿にも入れるのかしら?」
「そりゃあ、後宮の妃ならな! 毎日浸かれるはずだ」
「豪華な衣装に身を包めるの?」
「そりゃあ、後宮の妃ならな! 継ぎ接ぎしなくていいはずだ」
明玉と端梁は浮かれている。
だが、明玉は忘れていた。封書の中を確認することを。『 召 妃 』の中身を。
『沈家、明玉。身代わり宮への入宮を命じる』
后や正妃の身代わりをする代妃として召されたのだ。なんの身代わりかーー懲罰の、である。
沈家裏山育ち、破天荒なすっとこどっこい明玉代妃の破茶滅茶後宮生活、ご覧あれ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-20 20:47:23
90437文字
会話率:38%
メンズエステとは女性スタッフが男性客に個室で主にオイルマッサージをして心身共に癒しを提供する場所。
リラクゼーションに分類されるが、露出の高い衣装、密着施術、鼠蹊部の施術などグレーな部分も多いのがメンズエステの特徴。
そして個室でグレーな事
をいい事に、ルールを守らないクソ客も増えてきている。
この物語では、そんなクソ客とメンエス嬢がある事をきっかけに入れ替わってしまう。
そんな緊急事態を乗り切る為に仕方なく協力する2人。
最悪の状況で出会った2人だが、果たして2人の関係性に変化は現れるのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 19:08:59
22588文字
会話率:33%