ヴィオレッタは、ヴィンセント王国でにて呪われた子として扱われてきた第三王女だ。
ほとんど放置に近い状況で育ったヴィオレッタは、八歳のとき、姉である第一王女アイリスに拾われる。
それから十年、第一王女の腰巾着として育ったヴィオレッタ。
体と共に、歪んだ自己評価とアイリス姉さまへの歪んだ想いも育てた彼女が十八歳になったある日、敵国であるマグネリア王国から、融和のための縁談を持ちかけられることとなる。
隣国に嫁がされそうになったのは、王太子であるはずの第一王女アイリス。
それを見たヴィオレッタは、「私が嫁ぎます」と名乗りを上げた。
野蛮だという噂のマグネリア王国に嫁いだヴィオレッタ。
ボロクソに扱われることを覚悟して嫁いだものの、そこでは手厚い歓迎を受けるばかりであった。
主導しているのは、マイケル第一王子。
人々の仲裁が得意だという彼は、なんだか得体が知れない。
ヴィオレッタは見ているだけでムズムズする。
しかも、彼はヴィオレッタに契約結婚を持ちかけてきて――?
※歪んだ生い立ちで性格も歪んだ冷めてるヒロインが、真面目系人間の悩みに愉悦しながら意外と愛されつつ楽しく生きているお話です。
※エブリスタ、ネオページにも掲載しています。
※ガールズラブタグはええと、一応つけました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 18:58:52
84299文字
会話率:40%
侯爵令嬢フェリシア・エチュバステールは、王太子の婚約者である公爵令嬢アーデルハイト・ブラウミュラーの「腰巾着令嬢」と呼ばれている。
ある日、アーデルハイトが王太子から謂れのない罪をかぶせられ、「悪役令嬢」として物語に出てくるよな断罪イベン
トの実行の最中――「その証拠は全部捏造だと思いますよ。だって――アーデルハイト様は殿下の事を愛していないのですから」という爆弾発言をかまし、アーデルハイトを庇う発言をした。
その結果――実父と継母一家から疎まれていたフェリシアは勘当。
だが、持ち前のポジティブさで平民として逞しく生きていこうとしたその時――。なんと同じく公爵家を勘当されたアーデルハイトがフェリシアを迎えに来た。
そこから始める怒濤のアーデルハイト――いや、アベル(アーデルハイトの男の姿の名)の快進撃。
慕っていたアーデルハイトはどうやら男かも知れないし、何も知らないところで第三王子がアベルと暗躍しているしでフェリシアの脳は大混乱。
こうして、アベルから向けられるクソデカ感情に翻弄されるフェリシアは、何も分からないまま復讐劇に巻き込まれるのであった。
※こちらは以前投稿していた自作品のリメイク版です。
※もしガールズラブにも入れておいた方が良いなどがありましたらご指摘お願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-07 07:00:54
42258文字
会話率:24%
「ハア……まあ、普段が普段だから、しょうがないよね……」
デハウバルズ王国の第三王子ハロルドは、鏡に向かって溜息を吐く。
それもそのはず。ハロルドは、前世でやり込んだ恋愛スマホRPG『エンゲージ・ハザード」に登場する、主人公のライバ
ルの腰巾着で、いずれ処刑される運命にある噛ませ犬の最低キャラなのだから。
しかもこのゲーム、恋愛RPGらしく最終目的は『世界一の婚約者を連れてくること』。
ハロルドはチュートリアルで、いきなり婚約者である公爵令嬢と婚約破棄をして主人公に対抗するのだけど……その後は多くのヒロインを奪い合うものの、所詮は悲しき噛ませ犬。ヒロインと結ばれるはずもなく、最後は処刑される運命なのだ。
「と、とにかく死んでたまるか! 僕は絶対に生き残ってやるんだから!」
そのためには、前世のゲームの知識を活かして強くなることを目指しつつ、一番最初に婚約破棄をする公爵令嬢と婚約破棄をせずに、ゲーム本編開始直後に婚約者争奪戦から離脱して、バッドエンドを回避することを決意するハロルド。
何より、この公爵令嬢は、前世では最推しのキャラなのだから。
でも、この公爵令嬢、本当はどんなヒロインよりも強く、どんなヒロインよりもヤンデレであることを、ハロルドはまだ知らない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 12:10:00
717062文字
会話率:43%
魔王討伐を果たした勇者パーティーに、荷物持ちとして所属していたフェルト。
ありふれた生産職の彼は、地味な活躍しかできずに周囲から勇者パーティーの腰巾着と揶揄されていた。
そのため反感を買わないように魔王討伐の褒美をすべて仲間に譲って姿を消
す。
しかし彼こそが魔王討伐において最大の功労者で、勇者をも凌ぐ実力を持っていた。
そんなフェルトは前世の経験から、しがらみに囚われずに自由に生きたいと思い、正体を隠しながら世界各地を気ままに巡っていく。
幼い頃に助けた白犬と再会したり、各地の素材をのんびり採取したり、異世界グルメを満喫したり……本人の知らないところで名前が知れ渡っているような、そんなお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-24 00:00:00
87132文字
会話率:26%
三原中川学院高等部。
平凡な女子高生・岡部美幸は、ある日学校のヤンキーに絡まれる。
「助けて――――ッ!」
「寄ってたかって一人をってのは、ちょっとズルいんじゃなあい?」
そこに突然現れたのは、どう見てもコスプレとしか思えない風体の女だ
った。
自ら【レディース仮面】と名乗り、ヤンキーどもを木刀でボッコボコに。
以降、学校のあちこちに彼女は出没することになる。
一方、美幸のクラスには季節外れの転校生・坂本めぐみがやってきた。
陰キャで馴染みづらい彼女に、美幸は不思議なものを感じつつ、
仲良くなりたいと思うのだった。
レディース仮面の出現で立場の脅かされつつあったヤンキーども。
彼らのボスである島田始は打倒・レディース仮面を掲げるが、
腰巾着である藤山誠一はまったく別のことを考えていた――――
現れるレディース仮面のニセモノ。
学院の裏に潜む企みと狙い。
レディース仮面はそのすべてに挑み、戦っていく。
四半世紀前に某県立高校に実在したヒーローの、ある物語。
ご存じの方も、そうでない方も、ぜひ読んでいってくださいませ。
この作品は「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ラノベストリート」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-20 11:00:00
60935文字
会話率:48%
父が腰巾着をしていた相手の家に、都合よく使われるために嫁がされたマリーゼ。
虐げられる日々の中、夫の愛人に殺されかけたのをきっかけに、古い記憶が蘇った。
そうだ! 私は前世で虐げられて殺されて、怒りで昇天できずに三百年ほど地縛霊になって、こ
の世に留まっていたのだ。
せっかく生まれ変わったのに、私はまた虐げられている。
しかも大切な人の命まで奪われてしまうなんて……こうなったら亡霊時代の能力を生かして、私、復讐します!
※カクヨム様、アルファポリス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-15 12:08:03
130948文字
会話率:27%
自分の私腹を肥やすために親父の研究成果を奪っていきやがった『ヤツ』を殺し、その腰巾着に罪を着せて破滅させてやる。
そう決心して計画を立てて実行したはずだったのに、なんか違う人に冤罪がかけられそうにってるんだがどういうことだ。
冤罪を晴
らすために自供しようにも、あるはずの証拠は消えていて知らないアリバイが出てきてまったく聞き入れてもらえない。どういうことだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-24 20:05:14
11008文字
会話率:41%
とんど焼きの開催される地元の神社を訪れた、仲良しの小学生達。
正月飾りを焚き上げようとした彼等は、櫓の炎の中に思いもよらない物を目撃する…
※ 本作品は、しいな ここみ様御主催の「冬のホラー企画」の参加作品で御座います。
最終更新:2023-01-09 08:02:16
4067文字
会話率:32%
児童公園でキャッチボールに興じていた親子に突っ込んで来た、一台の暴走ラジコンカー。
ラジコンカーの突進を危うく回避した父親は、ラジコンカーの素性を知って驚愕する。
何と件のラジコンカーは、三十年前に彼自身が無くした物だったからだ…
最終更新:2022-09-25 05:41:00
10740文字
会話率:34%
妻や娘と一緒にアニメ映画を観に行った枚方修久は、娘の京花が来場者プレゼントとして貰ったネジ巻き式玩具にノスタルジーを感じていた。
何故なら修久は、京花が貰った来場者プレゼントのオリジナル版を少年時代に貰っていたからだ。
だが彼が少年時代に貰
った来場者プレゼントには初期不良があり、バックしか出来ないのであった…
※ 本作品は、黒森 冬炎様御主催の「捻れて進め!〜螺子企画〜」の参加作品で御座います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-04 08:15:10
7207文字
会話率:37%
「ローズマリー、大変なの!わたくしは悪役令嬢で、あなたはその取り巻き。そして、わたくしたち断罪されてしまうのよ!」
ある日、親友の公爵令嬢リリーにそう言われたローズマリーは、自分たちが婚約破棄されたうえに断罪されるゲームの登場人物だと説明
される。
婚約破棄はともかく、断罪は避けなければ。
そう覚悟を決めたローズマリーだったが、物語のヒロインに見向きもしない婚約者にやたらと甘やかされ、構われて、もしかして違う覚悟が必要だったのでは、と首を傾げることになる。
このお話は、自分が悪役令嬢の腰巾着の役どころだと思っていた侯爵令嬢ローズマリーが、自身の婚約者によってゲームのストーリーの主人公のような扱いを受ける、溺愛ラブコメです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-01 19:34:43
391775文字
会話率:38%
王国滅亡後、気がついたら、勇者の腰巾着でした。勇者の腰元でぶらぶらしながら、世界を救うのに役に立つお話。
最終更新:2022-05-10 23:12:54
38706文字
会話率:37%
腹黒侯爵令息は脇役令嬢に愛を囁く~お花畑カップルの腰巾着ではありませんでしたの!?~
https://ncode.syosetu.com/n2071ho/
の番外編です。
本編は移さないのでこちらのみ読むと意味が分からないと思います。
伯
爵令嬢のリーゼロッテはある日王子の腰巾着だと思っていた侯爵子息であるケインの学園で繰り広げられる茶番劇についての本当の気持ちを聞いてしまう。
学園には編入生である男爵令嬢と王子をはじめとした取り巻きが茶番劇に近い逆ハーイチャイチャを繰り返していた。
けれどケインはそれに大層腹をたてていて……。
ケインの胸の内にある暴言を聞いてしまったリーゼロッテはケインの意思により婚約を結ぶことになってしまった。
そんな二人が想いを通じ合わせた後のおはなしです。
腹黒貴族(宰相子息)のヒーローとテンプレだと脇役になっていそうなヒロインのゆるふわ恋愛ものです。
舞台設定はわりとふわっとしています。
不定期更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-21 23:29:35
6099文字
会話率:19%
伯爵令嬢のリーゼロッテはある日王子の腰巾着だと思っていた侯爵子息であるケインの学園で繰り広げられる茶番劇についての本当の気持ちを聞いてしまう。
学園には編入性である男爵令嬢と王子をはじめとした取り巻きが茶番劇に近い逆ハーイチャイチャを繰り返
していた。
けれどケインはそれに大層腹をたてていて……。
ケインの胸の内にある暴言を聞いてしまったリーゼロッテはケインの意思により婚約を結ぶことになってしまった。
冒頭に少しだけ魔法要素出てきますが基本的にストーリーにはあまり関係ありません。
腹黒貴族(宰相子息)のヒーローとテンプレだと脇役になっていそうなヒロインのゆるふわ恋愛ものです。
舞台設定はわりとふわっとしています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-31 19:33:10
9304文字
会話率:22%
婚約破棄された令嬢と王子殿下の腰巾着のお話
サクッと読める仕上がりになっております
書きながらストーリーを構築したのでおかしなとこがあっても脳内補完して読んでください
最終更新:2022-03-29 08:00:00
2105文字
会話率:58%
気になっていた乙女ゲー完徹全クリ隠しルートも網羅した興奮のまま家を飛び出したらそのままぽっくりしてしまった女子大生が次に目覚めるととある令嬢になっていた最近よくある悪役令嬢転生もの。
かと思いきや悪役令嬢の腰巾着の方だったし悪役令嬢の中身が
そもそもおかしいって話。
いや兄貴じゃん。
※兄TSなため身体的に見ると百合、精神的に見るとBLなややこしい展開がチラホラあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-29 19:02:01
23126文字
会話率:46%
異世界転生したら、性悪王子の腰巾着になってた俺。男爵令嬢にひっかかり、婚約破棄をやらかしそうな王子に見切りをつけて、逃亡資金を貯めたんだけど……なんでこうなった。
最終更新:2021-10-24 20:33:37
1480文字
会話率:18%
大正時代の伝説的詐欺師モンドが、粋な芸事の師匠藤巻茜とその腰巾着の男を巻き込んだ結婚詐欺を仕掛ける。まんまと大金はせしめた。それなのに、なぜかしっくりこない。その手筈を改めて振り返ってみれば、腰巾着男の果たした役割の大きさと手際の良さが侮れ
ないことに気付かされる。これから更に大きなヤマを踏むにはこの男抜きには考えられないと、一緒にやることを誘いかけ、どうにか仲間に引き込んだ。メインを担うのがモンドなら、この男はあくまでもアシスタントのようなもの。それ以来サブと呼ぶことにしてコンビを組んだ。騙しの仕事はとんとん拍子に進んだが、実績を挙げればそれだけ名が売れ顔が知られてやりにくくなる。やむなく闇の世界へと足を延ばして、ピストルや麻薬を売りさばくことにした。そしてついには軽はずみな嘘がバレて悪者どもに追われる身となり、サブはその場で命を落とす。一人隠れ家に逃げ込んだモンドのもとに、あの世からサブが訪れ死を誘う。モンドは先行きのなさに身をはかなみ、サブと一緒にビルの窓から飛び降りた。
やって来たのは、あの世の入り口にあたる天の移民局。管理官に、二人の絶妙なコンビネーションと詐欺の腕を買われて、死ななくてもよい命を救う救急救命士にならないかと勧められる。
地獄へ落ちるよりはよいだろうと地上に戻った二人が向かった先は、現代のオフィス街。百合という名の女性が働いている。このうら若き女性が、勤め先の上司に期待を裏切られたとの勝手な思い込みから、絶望の淵に立っている。その理由はつかめたものの、救ってやるにもまさか誰もが驚くような手は使えない。一度死んだ者として、ここはこっそり死なずに済むようにしなければならなかった。しかし、幽霊に物理的な力は発揮できない。考えあぐねているうちに、上司を道連れに飛び込もうとする電車がやって来る。残された手は、念ずる力と、どこへでも行くことができる移動の力ぐらいのもの。ふたりは力を合わせて、元の会社の同僚や上司を利用して、すんでのところで百合の無謀な行為を止めた。そこで気付かされた罪滅ぼし。百合は昔騙した藤巻茜の曾孫だった。
一件落着と天に戻るが、地獄行きが免除されて天国への道が開かれる、というわけにはいかない。管理官は救急救命チームとして働き続けることを進める。その意義に同意するモンド。しかしサブは心が定まらない。どうなるモンドとサブ。乞うご期待。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-25 11:52:35
29514文字
会話率:36%
大正時代の伝説的詐欺師モンドが、粋な芸事の師匠藤巻茜とその腰巾着の男を巻き込んだ結婚詐欺を仕掛ける。まんまと大金はせしめた。それなのに、なぜかしっくりこない。その手筈を改めて振り返ってみれば、腰巾着男の果たした役割の大きさと手際の良さが侮れ
ないことに気付かされる。これから更に大きなヤマを踏むにはこの男抜きには考えられないと、一緒にやることを誘いかけ、どうにか仲間に引き込んだ。メインを担うのがモンドなら、この男はあくまでもアシスタントのようなもの。それ以来サブと呼ぶことにしてコンビを組んだ。騙しの仕事はとんとん拍子に進んだが、実績を挙げればそれだけ名が売れ顔が知られてやりにくくなる。やむなく闇の世界へと足を延ばして、ピストルや麻薬を売りさばくことにした。そしてついには軽はずみな嘘がバレて悪者どもに追われる身となり、サブはその場で命を落とす。一人隠れ家に逃げ込んだモンドのもとに、あの世からサブが訪れ死を誘う。モンドは先行きのなさに身をはかなみ、サブと一緒にビルの窓から飛び降りた。
やって来たのは、あの世の入り口にあたる天の移民局。管理官に、二人の絶妙なコンビネーションと詐欺の腕を買われて、死ななくてもよい命を救う救急救命士にならないかと勧められる。
地獄へ落ちるよりはよいだろうと地上に戻った二人が向かった先は、現代のオフィス街。百合という名の女性が働いている。このうら若き女性が、勤め先の上司に期待を裏切られたとの勝手な思い込みから、絶望の淵に立っている。その理由はつかめたものの、救ってやるにもまさか誰もが驚くような手は使えない。一度死んだ者として、ここはこっそり死なずに済むようにしなければならなかった。しかし、幽霊に物理的な力は発揮できない。考えあぐねているうちに、上司を道連れに飛び込もうとする電車がやって来る。残された手は、念ずる力と、どこへでも行くことができる移動の力ぐらいのもの。ふたりは力を合わせて、元の会社の同僚や上司を利用して、すんでのところで百合の無謀な行為を止めた。そこで気付かされた罪滅ぼし。百合は昔騙した藤巻茜の曾孫だった。
一件落着と天に戻るが、地獄行きが免除されて天国への道が開かれる、というわけにはいかない。管理官は救急救命チームとして働き続けることを進める。その意義に同意するモンド。しかしサブは心が定まらない。どうなるモンドとサブ。乞うご期待。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-25 11:41:13
66745文字
会話率:37%
大正時代の伝説的詐欺師モンドが、粋な芸事の師匠藤巻茜とその腰巾着の男を巻き込んだ結婚詐欺を仕掛ける。まんまと大金はせしめた。それなのに、なぜかしっくりこない。その手筈を改めて振り返ってみれば、腰巾着男の果たした役割の大きさと手際の良さが侮れ
ないことに気付かされる。これから更に大きなヤマを踏むにはこの男抜きには考えられないと、一緒にやることを誘いかけ、どうにか仲間に引き込んだ。メインを担うのがモンドなら、この男はあくまでもアシスタントのようなもの。それ以来サブと呼ぶことにしてコンビを組んだ。騙しの仕事はとんとん拍子に進んだが、実績を挙げればそれだけ名が売れ顔が知られてやりにくくなる。やむなく闇の世界へと足を延ばして、ピストルや麻薬を売りさばくことにした。そしてついには軽はずみな嘘がバレて悪者どもに追われる身となり、サブはその場で命を落とす。一人隠れ家に逃げ込んだモンドのもとに、あの世からサブが訪れ死を誘う。モンドは先行きのなさに身をはかなみ、サブと一緒にビルの窓から飛び降りた。
やって来たのは、あの世の入り口にあたる天の移民局。管理官に、二人の絶妙なコンビネーションと詐欺の腕を買われて、死ななくてもよい命を救う救急救命士にならないかと勧められる。
地獄へ落ちるよりはよいだろうと地上に戻った二人が向かった先は、現代のオフィス街。百合という名の女性が働いている。このうら若き女性が、勤め先の上司に期待を裏切られたとの勝手な思い込みから、絶望の淵に立っている。その理由はつかめたものの、救ってやるにもまさか誰もが驚くような手は使えない。一度死んだ者として、ここはこっそり死なずに済むようにしなければならなかった。しかし、幽霊に物理的な力は発揮できない。考えあぐねているうちに、上司を道連れに飛び込もうとする電車がやって来る。残された手は、念ずる力と、どこへでも行くことができる移動の力ぐらいのもの。ふたりは力を合わせて、元の会社の同僚や上司を利用して、すんでのところで百合の無謀な行為を止めた。そこで気付かされた罪滅ぼし。百合は昔騙した藤巻茜の曾孫だった。
一件落着と天に戻るが、地獄行きが免除されて天国への道が開かれる、というわけにはいかない。管理官は救急救命チームとして働き続けることを進める。その意義に同意するモンド。しかしサブは心が定まらない。どうなるモンドとサブ。乞うご期待。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-25 11:28:52
25683文字
会話率:48%
俺は勇者のパーティーから追放された。傲慢で我が儘な勇者にデタラメな事を言いふらされて、国中から、「勇者の腰巾着」「卑怯者」と言われ蔑まれていた。もはやどうすることも出来ず絶望していた時、……彼女に出会った……。
俺は一目で彼女の美しくも
可愛らしい姿に魅了されてしまった。
その後、彼女に自分の下僕になれと言われ最初は反対するが、既に俺は彼女に魅了されている。
自分の心に素直になり、俺は彼女の下僕になることを認める。
「ふふふ、頑張りなさい。頑張んばったらご褒美として可愛がってあげるわ」
「はい! 頑張りますメアリー様!」
愛しいメアリー様に可愛がってもらうために今日も俺は頑張る!
「ええ、期待してるわよ。この国を滅ぼして、私が新しい王になるんだから!」
「はい! ……はい?」
……自分の主人はマジで悪役の令嬢だった……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-27 11:35:00
44895文字
会話率:31%
できすぎ人間である氷雨ほど勇者様にふさわしい奴はいないと思っていた、でもその勇者ですら二番手らしい。(※重複投稿しています)
最終更新:2020-12-09 22:46:39
2399文字
会話率:2%
その英雄――座右の銘は「他力本願」。
人脈という名の武器を使いこなし、最強の冒険者パーティを結成してみせたネットは、数々の世界的偉業の陰で暗躍してきた。
しかしある日、国王に呼ばれたネットは残酷な宣言を告げられる。
「貴様の冒険
者パーティを、我が国の勇者パーティに任命する。ただし貴様はいらん。追放だ!」
国王はネットをただの腰巾着と考え、勇者パーティには不要な存在だと判断した。
「あのパーティは俺が制御しないと、めちゃくちゃに暴れ回りますけど、いいんですか?」
「腰巾着の言い訳など聞きたくない!」
最後の忠告も無視されたネットは、一人パーティから追い出される。
ネットは他国へ向かい、別の仲間たちと自由に過ごすことにした。
他国に渡ったネットは様々な活躍をしてみせる。王子、王女、騎士団長、名うての冒険者……あらゆる者たちとの縁があり、彼らから慕われているネットのもとには、毎日のように非日常的な事情が転がり込んできた。
一方……国王は知らなかった。
ネットが集めた勇者パーティは、実力こそあるが、とんでもない問題児だらけであることを。
ネットが消えた今、勇者パーティは制御不能に陥り、国王にとてつもない負担をかけることになった。
ネットのことをよく知る者たちは、彼のことをこう評価する。
「あの男は、勇者にはなれないが――誰かを勇者にできる男だ」
これは、他力本願をモットーとする英雄が、あらゆる異変の裏で暗躍し、世界中に影響を与えていく物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-09 07:45:59
103491文字
会話率:42%
戦闘職至上主義の国で生産職スキルの最底辺『ベースキャンプ作成』しか授からなかったユウタは、毎日を生きるために必死になって汚い仕事もこなしていた。
だが、ある日出会った瀕死の魔女リラに出会ったことで吹っ切れ、腰巾着をしていたSランクパーテ
ィーのメンバーに命令に背く。
その際に追放されたユウタは大きな手傷を折って奈落に落とされたが、そこにあったダンジョンの門を開けた途端に彼の運命を覆った。
その門の先に会った伝説のSランクダンジョン『天域』で手に入れた超レア素材で『ベースキャンプ作成』を行ったところ破格のバフを振れるようになり、めきめきとレベルとスキルを上げていく。
事実上世界最強となってダンジョンから帰還した彼はかつてのパーティーメンバーの陰謀を打ち砕き、世界を救う。
※五万字完結です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-10 16:00:00
45909文字
会話率:23%
「この感情に名を与えよ!」
…僕は泣きながら夜の海に向かって叫んだ。
あなたはこの新叙述トリックを見破れるか?
心理サスペンスブログ、ここに公開
目を開けたとき、大きな瞳に僕がうつっていた。
梅雨の日の朝、僕は宙に舞った。
なぜ、僕は命
を絶とうとしたのか?
なぜ、6人との「関係性」の記憶のみがなくなったのか?
それを知らなければいけない。
また同じことを繰り返さないために、僕はこのブログを書き始める。
僕(倉橋 レキ)…高校2年生。進学校一の秀才。突然、自殺未遂をはかり、頭を打ち、記憶喪失に。双子の姉こよみ、父、他4人の記憶のみなくす。
以下、レキが記憶をなくしている6人
こよちゃん(倉橋 こよみ)…高校2年生。双子の姉。レキとは違う高校に通っている。おとなしく、ぼうっとしていて勉強は出来ないが、なぜか「ご当地アイドル」のグループに入って活動している。
お父さん(倉橋 悟)…介護タクシーの運転手。普段は口数が少なく、何を考えているかわからないが、こよみのアイドル活動のことになるとスイッチが入る。ご当地アイドルグループ「チェリーズフォー」の事務長。作詞作曲・営業や売り込みもしている。
ユウ(上川 結宇)…高校2年生。レキと同じクラスで学級委員をつとめる。
ヒカル(笠原 ヒカル)…高校2年生。レキと同じクラス。ユウの腰巾着的存在。
キシモト(岸本 親臣)…高校2年生。レキと同じクラス。変人で成績は学年2位。
マキハラ(牧原 愛莉)…高校2年生。レキと同じ学校に通うが、違うクラス。レキの彼女。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-18 16:58:55
116062文字
会話率:38%