命を失った姫は騎士に会った。
家族を失った騎士は姫に会った。
「あなたは私を幸せにしてくれますか?」
「自分の幸せも知らない者にそんなことを要求されるのですか? 悪趣味ですね」
姫は騎士の凍りついた心を溶かし、騎士は姫の傷ついた記憶を慰
める。
何の感情もなく始まった関係は、やがて世界の何よりもお互いを思う気持ちに進む。
何が邪魔をしても、仲を塞ごうとしても。この心と関係を止めないと誓って。
「約束するわ。貴方が胸を張って笑えるようにしてあげる」
「お前の幸せが俺の幸せだ。だから俺がやるべきことは一つだけ」
これは大切なものを失った二人がお互いに大切な人になっていく物語。
※カクヨムでも連載しています!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-05 18:00:00
208658文字
会話率:48%
今は昔。美濃国、国司の娘に、菫野といふ幼き姫ありけり。
野に在りて、罠にかかりし狐を助けたまふ。狐、姫の優しき心に感じ入り、その恩義に報いんと、妖しの技を持って、姫に強力を授けん。
――それから数年後。
かつて菫野の母がお仕えして
いた桐壺更衣。その更衣の遺児である女二の宮、桜花内親王にお仕えしてみないかという誘いが菫野にかかる。
女二の宮は、十四歳。同母の兄、安積親王と仲良く暮らしておられるが、やはり母を恋しがっておられるとのこと。
年の近い菫野なら、姉のように接することでお慰めできるのではないか――という期待。
「絶対、ぜったいに、何があっても強力のこと、知られてはなりませんよ」
そう、母に強く念を圧されたのに。
「あなたも、十六。素敵な公達に見初められて、幸せな人生を掴み取るのです!」
なんて言われてきたのに。そのために、豪華な衣装を用意してもらったのに。
初出仕の日。「心配だから」とついてきた、狐の狐太を追いかけて木に登ってしまった宮の愛猫。それを助けるためにウッカリ強力を披露してしまい?
その上、イケメン安積親王にバッチリ見られて、笑われて?
内裏で働く女房として、美しい絵巻物のような世界で、ときめく物語のような恋をくり広げるはずだったのに! もしかしたら、素敵な公達が付け文なんか贈ってよこしてくれるかもって期待してたのに!
初っ端から、期待も希望もベッキリ圧し折られた菫野。
こんな強力女房、誰が好きになってくれるっていうのよ。
「まあまあ、ドンマイ、ドンマイ」
次があるさと、孤太が心のこもらない慰めをくれるけど。
わたしは、ここで幸せな恋をしたいの! こんな強力なんていらないのよ!
華やかな宮中でくり広げられる、平安「剛力」恋愛物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-05 17:00:00
30220文字
会話率:33%
敬愛する主人、アリシア・ジェダイド公爵令嬢
本来なら宝石の名を冠するはずの少女は愛されないが故に何もかも与えられなかった。
男爵令嬢の身分でありながらダイヤの名を持ち、
婚約者の愛も、居場所も、なにもかも奪っていく。
彼女を守れるもの
はいるはずもなく、やがて彼女が断頭台へ上がることが決まった。
「ヘリオドール、わたくしの宝石」
はかなく微笑みながら、渡されたお嬢様の大切な宝石
お嬢様は、これは時を超えることのできる宝石だから、次はやり直して幸せな人生を歩むことができる、だから大丈夫と震える手で慰めてくれた。自分のせいで申し訳ない、と。
断頭台に上がり、生々しい死の感触を感じた瞬間、少年は4年前の世界に立っていた。
「ヘリオドール…、わたくしの宝石」
柔らかく自分に微笑む少女を見て、死の恐怖から逃れようとせず立ち向かうこと決めた。
いつかは少女が幸せになれる未来があると信じて
※本当は可哀想な悪役令嬢が幸せになるための死に戻り系です。注 残酷な描写あり
※ちょいちょいヒロイン目線でのストーリーを入れていく予定です。
R18指定で11/6より公開していましたが、指定要素がないと考え直し再投稿しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 03:06:27
73659文字
会話率:20%
その宮殿の主は、暇つぶしのようにして、夜の寝所に人を呼びつける。そして必ず翌日には左遷されるようにして遠くの地へ飛ばされてしまうのだ。その日突然呼びつけられた白枝は、戦々恐々としつつも東宮の無聊をお慰めするために物語を語って聞かせたのだった
…。
※なんちゃって異世界(中途半端)です。千夜一夜物語モチーフ。
※宮殿の主(東宮)×下っ端官吏(白枝)
※東宮という名前は、東に位置する宮の主というだけです。
※短編の予定でしたが、続きを書こうか迷っています。
よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 01:00:00
5708文字
会話率:51%
僕の面倒を見てくれる人は、とてもマメで、頭の回る人だった。けれども懸念点が一つ。
『私、三流出身なんで』これが口癖だった。
なんで、そんなに卑下するんだろう?
『あれね、試し行動』
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われた
ら申し訳御座いません。
注意事項2
小賢しいなぁと私も嗤うと思います。
でも嫌いじゃない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-03 19:28:47
1047文字
会話率:43%
懺悔を持ち合わせ、私は何時もと異なる神社へ訪れました。
真横で流れる歌謡曲は慰めて下さりますが、いまの私には過ぎたる優しさで御座います。
そんな時に、黒蝶の様な男性とお会いしました。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われた
ら申し訳御座いません。
注意事項2
何故このタイトルなのか。
という点は考察が必要そうです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 14:33:54
1155文字
会話率:32%
当たり前に言えに帰れて、当たり前にご飯が食べれて、当たり前に布団で寝れる。
これ、全部当たり前じゃないんだ。
何時如何なる時でも、天災は全てを奪い尽くす。
そう思うと、怖くて、怖くて、塞ぎ込んでしまう。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
震災でお亡くなりになられた方々、ご冥福をお祈り致します。
何があっても後悔が無いように生きようと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-28 20:44:28
1226文字
会話率:50%
日本の女子高生、日比原有沙は、生まれつき心臓が悪く、入退院を繰り返す生活を送っていた。
休学ばかりで学校にもろくに通えず、そんな彼女にとって本やゲームといったメディアは、心慰める数少ない娯楽だった。
有沙が特にお気に入りなのタイトルが、『迷
宮のサーヴァント』という女性向けRPGゲームだった。そして、このゲームのヒロインではなく、ヒロインの異母姉であるアリッサ・セルヴィッジ侯爵令嬢に親近感を覚え、どうにか彼女を幸せにしたいと願っていた。
だがアリッサはゲーム内では悪役令嬢という立場にあり、最終イベントではラスボスとして、ヒロインと仲間たちに討ち滅ぼされる運命にあった。
クリスマス・イブの夜。
病室で発作を起こした有沙は、見慣れぬ白い空間で目を覚ました。
そこで“死後のガイド”を名乗る不思議な女性と会い、有沙の大好きなアリッサが住む、オスティアという世界に転生しないか、と誘いを受ける。
てっきり夢だと勘違いした有沙は、その提案を二つ返事で了承した。
次に目覚めたとき、有沙は本当に、オスティアに転生を果たしていた。
すべての精霊たちの頂点に立つ、精霊王として――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-30 21:00:00
189480文字
会話率:53%
乙女ゲームの世界に転生したフランソワーズが夜、ひとり泣いていると、男の子がやってくる。そしてフランソワーズをやさしく慰めてくれるのだった。
最終更新:2024-04-30 18:10:00
2688文字
会話率:36%
高校二年生の瀧間蒼(たきまあお)には、幼馴染であり、恋人の岡城茜(おかしろあかね)がいた。
しかし、ある日の夜、蒼は茜が自室で知らない男と浮気しているところを目にする。
ショックを受け、茫然自失となる蒼だったが、数日後に茜から別れを切り出さ
れ、それが現実であることをひどく実感する。
そうして傷心の日々を過ごす蒼に、声を掛ける後輩女子が現れて――
「先輩のためなら私、何でもします。エッチなことも、復讐の協力だって」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-30 00:00:30
141709文字
会話率:48%
極度の内弁慶かつシスコンの男子高校生、土田時見は一通の手紙に困惑していた。
その手紙の送り主である彼女は、完全無欠で冷徹無比、容姿端麗な学園屈指の美少女、大橋朝香。その手紙には時見が放課後屋上へ来るように書かれていた。
屋上へ向かった
時見は大橋に告白されるが、時見は自分と大橋では釣り合わないという理由で一度は断るも、大橋は強引に時見との交際を取り付けた。
家に帰った時見は妹の小春に慰めてもらうが、驚くことにそこには大橋が。
重度のシスコンを目撃した大橋は時見のシスコンを治し、時見を更生させることを決意する。
そんな二人を中心として繰り広げられるラブコメディー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-29 23:01:55
31068文字
会話率:38%
慰めのような言葉を交わし続けるだけの短編集
これでしか満たせない欲求のために
・欺瞞や思い込みを暴露したい
・自分より不幸な人を描きたい
・当たり前の議論を繰り返していたい
・痛々しい悩みを正当化したい
最終更新:2024-04-25 02:39:17
64175文字
会話率:34%
勤めていた仕事先から「契約の更新はしない」と通告された。
失意の中、勤め先から帰宅する。いつもなら自宅へ真っすぐ帰るのだけど今日は自分を慰めるためフラフラと繁華街の方へ行き、適当に目についた居酒屋に入りお酒を浴びるほど飲んだのがいけなかった
。居酒屋を出ていつもの地下鉄の入り口の階段でこけて私は意識を失った。
気が付けば見知らぬ部屋の中。
近くの鏡を覗き込めばそこに映し出されているのは私ではない美少女の顔。
「もしかしてこの美少女はあの乙女ゲームのヒロイン!?」
どうやらここは少し前までプレイしていた乙女ゲーム「夢色の遥か -Alone with youー」の世界!?
混乱する私に側にいたメイドから明日、王立学院にご入学です。と告げられる。
入学式の式場の壇上に居並ぶ生徒代表の面々がその乙女ゲームで見覚えのある攻略対象達。
だが私が一目惚れしたのは攻略対象ではないゲーム内でヒロインに対立する悪役令嬢となるランセリア公爵令嬢だった!
攻略ルートも何も無い。自分で開拓していくしかないけど、私がんばる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-22 02:05:20
541106文字
会話率:53%
――君も見つけるべきだ。自分だけの、誉れを。
機甲獣という敵に地球を滅ぼされた人類が、宇宙に進出して数千年。エンハンスドギアという二足歩行大型ロボットが普及した世界。セカンドアースの辺境に住む獣人の少年ルグドーは、推しの動画を慰めにして廃品
回収を行っていた。奴隷として過ごす毎日に嫌気が差していた彼は、状況を一変する物質を見つけるが、主人であるバルグに勘づかれてしまう。絶体絶命と思われたその時、黒の外套を纏う謎の人物とEGに助けられる。その人物こそ、ルグドーの推しであるホシ・アマノガワであり、彼女の駆るエンハンスドギア、ホマレだった。
彼女と行動を共にすることにしたルグドーは、ホシの行動や戦い方に特徴があることに気付く。EGや機甲獣と戦い旅を続けながら、ルグドーはホシへの理解を深めていく。
全ては、自らの誉れのために。
エースパイロットの女性と獣人の少年が織りなすロボットアクション冒険劇。
※『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
※この作品は『カクヨム』にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-20 12:12:23
218693文字
会話率:41%
別れる彼女に最後に会いに行く。恋心を隠しながら女性を家に送り届ける。どうしようもない気持ちを慰めるために走った高速道路。買い出しにスーパーへ向かう。…
日常の喜怒哀楽の中に、車やバイク、自転車などの乗り物がいつも傍にあります。
言葉
はしゃべらないけど、この車がいてくれたから助けられた、楽しませてくれた、悲しみを乗り越えられた、…。色々な出来事を一緒に過ごしてくれる存在。
だから、思い出の中には、いつもそんな乗り物たちが思い出されます。
20年前の車やバイクは、既に維持して乗ることは難しくなったりします。だから、そんな記憶の中で、元気いっぱいに走ってくれた乗り物たちの姿を思い出してみたいなと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 19:00:31
36832文字
会話率:32%
公爵令嬢で前世持ちなルカルーシュは、初顔合わせの婚約者の王子に罵倒されていた。だが、彼女はまるで動じない。
だって、前世でひとり息子を育て上げていたから。
目の前の王子の癇癪なんて、可愛いものである。
むしろ可愛い。可愛すぎると悶えてい
ると、王子の不遇な状況を知って、
――あああっ! 慰めてあげたいっ!
母性を爆発させてしまうのだった。
結果、厄介なヤンデレを爆誕させてしまうとは思いもせずに。
*タイトル通りのお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 12:20:00
6595文字
会話率:31%
この世で一番醜くて、生まれてこなければよかったと言われた、化物。
愛を知らずに、孤独に耐えて生きてきて、さらに生贄に選ばれてしまった少年。
――ふたりは出会うべくして、出会い。そして、不器用ながらも、お互いに惹かれていく。
化け物は、醜
いと罵られた心を生贄に癒され、生贄は寂しく凍えていた心を、ふわふわで温かい羽毛を持つ化け物に慰められた。
「私が貴方の帰る場所になるわ」
「君は奇跡のように、僕の望むものをくれたね」
――ずっと一緒に。共に生きていこう、そう誓ったふたりに、化物と生贄の残酷な運命が迫る。
*全12話。完結まで予約投稿済み
*化物視点では、人間を当たり前のように食します。そういった表現が苦手なかたはご注意ください。
*この作品は、向日葵様主催の「世界の中心でもふもふ愛を叫ぶ」企画の参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-26 17:00:00
69204文字
会話率:25%
ホストとして働く主人公は毎日多忙な日々を過ごしていた。
17時から2時まで働く生活スケジュールは徐々に主人公の体を蝕み、体も心もボロボロになっていく。
それでも生きるために金を稼ぐ主人公だが、そんなある日朝起きると部屋に少女がいた。
自分を天使だと名乗る少女に困惑するが、天使のまさに証である翼を見せられて納得する。
少女は主人公の寿命が間近に迫っていると言い……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 19:49:33
11332文字
会話率:50%
「日常」、あなたはこの言葉をどう思うだろうか?
私が思うには、日常とは以下のような事だろう。
朝七時頃に目覚ましの煩わしい騒音に叩き起こされ、目玉焼きと味噌汁と白米を腹に入れて学校に行く。
学校に着いたら、適当に四限まで授業を
受けて昼休みは友達と昼食を食べながら漫画の最新話の話でもするのだろう。
午後の眠くなる歴史の授業を乗り切って、部活動で嫌いな先輩の武勇伝に愛想笑いをしていたら気付いたら空は暗くなっている。
家に帰れば、録画しておいた深夜アニメを観ながら夕飯を食べ、その後はお風呂に入る。風呂から上がり、友達と通話しながらゲームでもしていたら11時ぐらいだ。
友達との通話も終わり、お気に入りのAV女優でムスコを慰め、眠りの世界に入る。
これが、「日常」と言うものではないだろうか? この物語の主人公も、私と同じような日常を何気なく過ごしており、私と同じように「つまんない」と思っていた。
ありふれた「日常」、当たり前の「日常」、誰しもがつまらないと思うのは仕方のない事なのである。
だが、この当たり前に享受されている「日常」こそが何よりも大切な物だと言う事に気づくのは、一度失ってからなのだ。
この物語の主人公、神崎悠真はある日突然、「日常」を失った。
突如彼が住む九州の街に顕現した、自らを「神」と名乗る謎の男によって全てを壊された。
破壊、蹂躙、鏖殺、彼の目に映るのは真っ黒な絶望の景色のみであった。
だが、絶望の闇に染まった彼の前に突如として現れた銀髪の少女は、希望の灯火そのものだった。
これは、手を差し伸べてくれた少女と始まる日常を取り戻す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-16 20:53:18
535631文字
会話率:50%
「ラブコメでヒロイン論争あると、どんだけうまく扱っても賛否でるし、えてして否の方が目につきやすくなるよね」
「ごめん、僕そういう論争とと縁のない少女漫画世界出身だからさ」
「あっちの界隈の方が…………いえ、何でもないわ忘れる方が懸命よ」
最終更新:2024-04-14 12:13:29
1230文字
会話率:59%
いじわるな継母によって、さびれた塔に閉じ込められた王女テレーゼ。
孤独な生活の中で彼女の心を慰めたのは、旅の騎士が送ってくれる外からの手紙だった。
テレーゼは心待ちにしていた。塔の呪いが解けて、再び自らの瞳に外の世界を映す日を。そして、手紙
を送り続けてくれた騎士に会える日を。
◎ 春の推理2024のテーマ「メッセージ」に着想を得て書きはじめたのですが、ジャンルエラーになってしまったため企画外で投稿することにしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 22:22:53
7670文字
会話率:31%
まだ私が小さい時。
異能は今ほど知られてなくて、世界が二つあるなんてほとんどの人は知らなかった。
あの時は、どうしてみんなが傷を負っても死なずにいるのか知らなかった。どうしてそんなに強いのか知らなかった。
何より私はみんなが何のために
戦っていたのか、わかってなかったんだと思う。
でも私の知らないところで、復讐のため、誓いのため、愛情のため、狂気のため、みんなは必死に戦っていた。
これは、そんなみんなと一緒に、私の恩人が世界を変える物語。
◯◯◯
第一章 罪人に送る地獄の業火
鬼は記憶喪失の蛇と共に、罪人と女神を探しにいきました。
彼らを地獄に送るために。
第二章 泡沫と消える絶食の誓い
狩人は妖精に禁忌を祈りました。鬼は目をそらし、魔女は諌め、女教皇は慰めて。
その誓いは幻を越えられない。
第三章 女王の愛は星よりも重く
星団は女王が報われることを望み、恋人は女神を望んだ。
そして女王はただ、愛するだけでよかったのに。
第四章 女神の答えは恋人の剣
勇者は女神と剣を抱え自らの出生を求める旅に出る。
復讐と絶望は罪人の天国であり、女神は女神でなく、女神が女神であった。
第五章 雷雲は最後の審判を告げる
人々は審判を畏れ、逃げ惑う。
誰もが彼を忌み嫌うのなら、間違っているのは世界の方なのだと、彼女はそう呟いた。
断章 どうか私を慰めて、と
ずっとこんな日が続くと、小さな魔女は思っていたけれど。
第六章 その身に血を刻む
私の血霧を欲するか。ならばくれてやろう。
宿命の一切を貴様に託すのが罪滅ぼしというのなら。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 07:16:16
529377文字
会話率:43%
高校に入り、たった二年で四度の失恋を経験した少年 清川棗。
今日も容姿を理由にフラレた彼を慰める幼馴染、武原葵と、武原秀彦の二人との下校中、突然響き渡る鐘の音。
気がつけば真っ白な部屋に立っていた彼らを待ち受けていたのは、異世界の
女神を名乗る女性だった。突然の異世界召喚に興奮する葵、怯える棗、特に動じない秀彦の三人。女神はそんな三人に頼みがあると持ちかける。
女神の提示した頼みとは、魔王に脅かされる世界を救って欲しいという、物語やゲームではありふれたもの。女神の力で危険はないという説明を受けた三人は、葵の推しもあってこの条件を快諾する。
「ヒデは盾役の聖騎士、先輩は……あー、勇者やりたいんですね?わかりました、じゃあ僕は回復役やるよ」
「ふむ、普通ならお止めする所ですが。クラスツリーを見た上での判断ですし、その意志を尊重いたしましょう。それでは棗さん、貴方は今から”聖女”です。サービスで髪の毛だけ聖女っぽく伸ばして差し上げますね。」
「……は?」
説明を読まずそのままの姿で性転換させられた棗。唯でさえ容姿に不安があるのに、そのままの姿で性転換。響き渡る棗の悲鳴をよそに冒険が始まる。
「どうしてこんな事に……」
前作でイラストを乗せた所、お怒りの声がなかったので今回は偶にイラスト載せようと思います。第一話の冒頭でタイトル的な物がありますので、もし不快でしたら感想欄にお書き下さい。あまりに不評でしたら下の方に移動します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 02:40:07
651139文字
会話率:61%