戦国大名の若君・斎藤新九郎は大地震にあって崖から転落――――気付いた時には、剣と魔法が物を言い、魔物がはびこる異世界に飛ばされていた。
「これは神隠しか?」
戸惑いつつも日本へ帰る方法を探そうとする新九郎
ところが、今度は自分を追
うように領地までが異世界転移してしまう。
家臣や領民を守るため、新九郎は異世界での生き残りを目指すが周囲は問題だらけ。
領地は魔物溢れる荒れ地のど真ん中に転移。
唯一頼れた貴族はお家騒動で没落寸前。
敵対勢力は圧倒的な戦力。
果たして苦境を脱する術はあるのか?
かつて、日本から様々なものが異世界転移した。
侍 = 刀一本で無双した。
自衛隊 = 現代兵器で無双した。
日本国 = 国力をあげて無双した。
では、戦国大名が家臣を引き連れ、領地丸ごと、剣と魔法の異世界へ転移したら――――?
【新九郎の解答】
国を盗って生き残るしかない!(必死)
【ちなみに異世界の人々の感想】
何なのこの狂戦士!? もう帰れよ!
戦国日本の侍達が生き残りを掛けて本気で戦った時、剣と魔法の異世界は勝てるのか?
これは、その疑問に答える物語。
異世界よ、戦国武士の本気を思い知れ――――。
※カクヨム様にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 19:07:19
630009文字
会話率:52%
シルヴァーナ王国の直系王女は女神シルヴァーナの血を受け継ぎ、邪悪なるものを寄せ付けない破邪の力を持つため、世界中から尊敬と憧憬を集める存在である。
ある日大陸最大の勢力を誇るソベリオン帝国皇帝アンドレアスから、シルヴァーナの王女を側室に
もらい受けたいと申し出があった。病弱で瘴気を集めやすく、明日の命も知れない息子のヴォルフラム皇子を救うための、形式上の妃としてである。
アンドレアスにはすでに相思相愛の皇后がいるため、側室になっても夫から愛されることはなく、一生をヴォルフラムのため皇宮で飼い殺しにされる運命だ。無礼極まりない申し出だが、国力の差を考えれば断ることもできず、女王は四人いる妹王女から十五歳の第四王女、フローラを側室に差し出すと決めた。
しかしフローラは側室入りを拒みたい一心で取り巻きの貴族子弟と密通、まんまと妊娠し、側室入りは不可能な身体になってしまった。
頭を抱える女王に、幼すぎるため候補から外されていた末の第五王女、六歳のガートルードが申し出る。
「わたしが帝国に参ります」
誰もがガートルードのけなげな決意を哀れみ、称えたが、ガートルードは己の運命を悲観などしていなかった。むしろ思うつぼだったのだ。
(これでやっと帝国に行ける。三食昼寝付き、食っちゃ寝のダラダラ生活が待っているんだわ!)
なぜならガートルードには日本と呼ばれる国で、毒親のもと、十二人もの弟妹の子育てをさせられた長女、櫻井佳那の記憶が刻まれていたのだから。
そんなガートルードにはお世話欲をこじらせた異形レシェフモートが侍り、俗世とは関わらずのんびり過ごしたい心とは裏腹の波乱だらけの生活が始まる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 12:00:00
182304文字
会話率:30%
西暦二〇二〇年、突如太平洋上に轟臨してきたもう一つの巨大な日本列島「神聖大日本皇國」。
神秘的エネルギーを背景とした強大な国力を持つ新たな超大国の出現により、世界は混沌の渦へと巻き込まれた。
六年後、岬守航と麗真魅琴は日本国と皇國の
戦いに巻き込まれ、過酷極まる運命に見舞われる。
彼らを脅かす日本の過激派組織、皇國の反政府テロ組織・悪徳貴族・正規軍、そして歴史の闇に蠢く黒幕との戦いは、いつしか世界の存亡を懸けたものへと発展していく。
日本の建国神話、歴史、SF要素の織り成す壮大なる現代ファンタジー!
異能力バトルと巨大ロボットの二局面で展開する一大「日本国」叙事詩!
(※)本作はリメイク版となります。
旧版:https://ncode.syosetu.com/n8503gk/
(※※)以下のサイトで同時連載しています。
カクヨム:
ハーメルン:
アルファポリス:
ノベルアッププラス:
(※※※)作中の登場人物の思想や歴史観はあくまで彼らのものであり、また地の文も作品世界の構造を説明するものであり、いずれも作者のものとは関係ありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 07:24:11
662259文字
会話率:32%
本能寺で死んだ織田信長は、小姓の蘭丸兄弟達と21世紀の日本に子供として転生する。
そして、いつか戦国の世に戻れることを信じて役に立ちそうな技術を習得し10年が過ぎた頃、蘭丸兄弟と同級生の女子高生「細川ガラシャ」と一緒になぜか異世界に転移して
しまう。
その世界の神を名乗る者から平和をもたらして欲しいと懇願されてしまった。
その世界では、魔力をほとんど持たない非力は人族が、魔力や体力のある他の種族達から奴隷のような扱いを受けている過酷な世界だった。
魔力を与えられた信長は第六天魔王を名乗り、魔法に科学を融合させた今までに無い強力な魔法を次々に生み出す。
そして、人族を虐げていた他種族の戦士を倒していく。
しかし、信長達がどんなに強くても、国家には勝てないと悟り、一緒に異世界に来た蘭丸や細川達を四天王として率い、人族の王国を乗っ取る。
そして、今まで多種族にこびへつらい奴隷根性の染みついていた人族に希望を与え、国力を増強して世界を相手に大戦争を起こし、異世界で天下布武を実現する物語。
そして天下布武を実現した信長は、人族が虐げられていたこの世界の秘密に迫っていく。
登場および関連人物
織田信長・森蘭丸・力丸・坊丸・細川ガラシャ・帰蝶・明智光秀折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 07:00:00
121469文字
会話率:51%
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18X0年代。大陸最大の湾、グランドル海を股にかけて世界有数の面積を統治した王国があった。内乱に絶えず土地は痩せ、国民階級の差こそあったものの、商業と貿易に富み確かな軍事力と発展した魔
術によって着実にかつ迅速に国力をあげていき、やがてその名は世界中にとどろくことになった。
王国の名はパルーマ。これは海を渡って日の沈まぬ国へと発展した小国の物語である。
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書くに当たり、リアルでの友達、きるととヨリ、その他大勢に協力してもらいました!皆ありがとう!
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感想・レビューでの誹謗中傷はお控えください。
また、如何なる無断転載もお控えいただければ幸いです。
それでは、お楽しみください!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-17 22:00:00
80720文字
会話率:38%
【000 序 ~あらすじ~】
古代ヴェルト史とは、龍王暦元年、八大龍王による八つの秩序――八國の誕生から始まり、一〇五〇年に勃発する未曽有の大戦――いわゆる世にいう『ヴェルト戦役』が十二年続き、その後、連邦国家による統一がなされるまでを
表わす時代である。
そして、そのヴェルト戦役を経て連邦国家による統一までの千年もの長き年月、大陸ではさしたる大きな争いもなく、八つの國が存続する平和な時代が続いたとヴェルト史に記され、それが通説として長年信じられてきた。
しかしながら、最新の研究結果により、それは虚構を多分に含む歴史であることが判明されていく。それによると、龍王暦が始まって千年もの年月、ヴェルト大陸全体で争いが全く無かった時は、ただの一度もなく、各国の国境付近では、常に國同士の争いが絶えなかったというのが真相であったらしい。ただ争いといっても、一地方や一地域の争奪戦がほとんどであり、それも数日から数か月程度のものが大半であったという。
そういう意味では、“さしたる大きな争いもなく、平和な時代が続いた”というヴェルト史の表記も、狭義の解釈で言えば、あながち虚構と言いつのるほどのものではないのかもしれない。ただ一つの例外を除いては……。
ただ一つの例外。
それは、龍王暦二〇〇年前後のことで、この時代に起こった戦いのほぼ全てを総括して『六将大戦役』と呼ばれた。文字通り、六人の将軍を中心とした戦いであるが、その六人の将軍は全て八國のうちの一國に所属していた将軍であった。
この“奇跡の人材結集”現象により、その一國――ソルトルムンク聖王国は、その大戦役以前の他の七国と同程度の國から、他の七国全ての国力を合わせてなおそれを上回る超巨大な国家へと成長したのであった。
これに対し、ある時には八國の建国神である八大龍王が、六大将軍もろとも、“龍王の建国した國を一つとして滅亡させない”といった八大龍王伝統の約定を違えてでも、聖王国を滅ぼうそうと画策し、またある時には、人である六大将軍の意向を尊重するが故に、神である八大龍王が忖度し妥協するといった、起こり難き事象も実際に起こったのであった。
さて、これからこの『六将大戦役』という一大戦記を、古代ヴェルト史を基礎(ベース)に、最新の説も織り交ぜつつ、六大将軍を中心とした人々の生き様に焦点をあて、語っていくこととする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-14 11:44:14
781237文字
会話率:24%
国宝(國寶)。
万人の尊敬に値する英雄を意味する。
肉体と精神、そして技術を全身全霊で磨き、祖国の国防と名誉を守る者。
国力に直結する。
最終更新:2024-12-13 10:51:16
99216文字
会話率:30%
西暦2060年 少子高齢化で国力衰退の一途を辿り、経済発展を諦め世界から忘れ去られた日本。ロストジェネレーション世代以降が高齢者の中心となり、あらゆる生活環境が激変した中、独自の文化と生態系が発達していった。
危機感を抱いた政府は、起死回
生のプロジェクトで高度職業人材を育成することによって、新たな日本の復活を目指していた。
セキ ニシヒトは地方に新設されたばかりの「超最先端高度職業人養成大学」に合格するも、入学式に見た光景に驚愕する。そこに学生は自分一人で、他はすべて女たち。しかも大学は、学生が集まらないため次年度より募集停止となり、何か著しい成果がなければ4年後には廃校になるという。
その名も「国立防衛隊附属魔法少女養成大学」・・・
「いや、ちょお待てや!どこにそんなアホな大学名が書いてあるねん?ほんで、そもそもオレなあ、男やで、ええんかそれで?どないなっとんねんココは!?」
しかしその後次々と明らかになる、大学に隠された驚愕の事実と真の目的。
セキは生き残ることができるか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 22:40:45
30745文字
会話率:47%
リリアナ・ルーシェントはルーシェント公爵家の娘だ。
八歳の時に王太子であるシェザート殿下との婚約が結ばれたが、この婚約は娘を王妃にしたい父と、国一番の富豪である公爵家からの持参金を目当てにした国王の利害が一致した政略結婚であった。王妃になど
なりたくなかったが、貴族の娘に生まれたからには仕方ないと婚約を受け入れたが、シェザート殿下は勝手に決められた婚約に納得していないようで、私のことを婚約者と認めようとはしなかった。
その後もエスコートも贈り物も一切なし、婚約者と認めないと言いながらも婚約者だからと仕事を押し付けられ、しまいには浮気をしていた。
このままでは間違いなく未来は真っ暗だと気づいた私は、なんとかして婚約破棄する方法を探すもなかなか見つからない。
時間が刻一刻と迫るなか、悩んでいた私の元に一枚のチラシが舞い込んできて―――?
※設定ゆるふわ、ご都合主義です
※恋愛要素は薄めです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-27 21:17:34
44645文字
会話率:62%
今から80年ほど前、ヨーロッパから始まった第二次世界大戦は各地を焦土に変えながら大陸中に広まっていった。
連勝を重ねるドイツ軍は西方への侵略を進め、遂には大国フランスを破りイギリス海峡に達する。
目の前に横たわる狭い海峡の先には小
国のイギリスだけ、おそらくドイツは大陸の西を制したついで程度にしか思っていなかったかもしれない。国力においても物量においてもその島国よりも優っていたのだから。
対して海峡を死守するべく防衛体制を整えていたイギリス。そのとある街の臨時基地に英国屈指のパイロットと天才エンジニアがやって来る。かくして、第二次大戦で最大の空中戦、バトル・オブ・ブリテンが始まる。
※この小説は史実を元にしたフィクションです。実在する国、地名、団体、兵器などが実名で登場いたします。更に物語のために史実を多少歪めておりますが、あくまで個人の趣味で書かれたフィクションとして御容赦下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-24 10:07:21
567647文字
会話率:56%
この世界が始めてドラゴンと関わりを持ったのは約200年も前の事。
ヨーロッパ付近で初めてその存在が確認され、多くの犠牲を払いながらもかろうじて捕獲に成功する。
その一体目の出現以降しばらくして、世界各地でドラゴンの目撃が
相次いで発生した
事が各国の文献に記されており、ドラゴンの発生源はどの国でも共通で空間に亀裂のような裂け目から出現する事が確認されている。
世界はこれをドラゴンズゲートと呼び、各国はこのゲートに防衛線を張った。
一度出現したゲートは閉じる事もあれば新たに出現する事もありその増減は不規則である。
世界に多くの被害をもたらした一方でドラゴンの鱗や牙などの物質は人類の文明を飛躍的に向上させ、その中でも心臓にあたる核「コア」とよばれる球状の物質は身に着ける事により人間の能力を超越した力を得る事の出来る代物であったため、コアの保有数が直接国力に影響したのは言うまでもなく、より多くのコアを求め人間同士でも争いが起こる事もあった。
かくして人間とドラゴンとの戦いの歴史が始まったのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-24 04:14:28
604954文字
会話率:63%
今日も今日とていつもと変わらない日々を過ごしていた、主人公雨宮零。ある日突然教室が光だし、異世界へと転生してしまう。転生先は最も国力のある国の第十三王子。しかし国王や王族は皆、私服を肥やすばかりの愚王であった。国民達は不満を抱き、それを武力
で押さえつけるだけの国など機能するはずなく、やがて国の存亡にも関わるクーデターが発生する。
また時を同じくして、零以外のクラスメイト達も異世界に勇者一行として召喚されており、魔王討伐の使命が課せられる。勇者たちは魔王討伐のために、訓練やダンジョン攻略で戦いの知識と経験を積んでいく中、隣国の愚王の存在を知り、今後起こるクーデターに加勢に行くことを買って出た。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 16:00:00
30377文字
会話率:20%
ここはとある異世界。
豊かな恵みをもたらす「祝福の大地」に暮らす褐色肌の少女サーラは、ある日突然、愛する幼い妹を奪われた。
そして、その翌日に始まる世界大戦が少女の運命を大きく変える。
もう抑圧と隷属を強いられたあの日々には戻らない
。
憎き「支配者民族」を抹殺し、自分たちの「祖国」を手に入れるその日まで、少女は引き金を引く。
これは、現実世界で言えば1980年代レベルまで科学技術が発展した異世界の片隅で、強大な国力を有する先進国からの分離独立を目指して戦う被支配民族の苛烈極まる独立戦争を、一人の少女を中心として描いた物語である。
●ブックマークしてくださった方、ご評価していただいた方、そしてご感想をお寄せいただいた方、本作をお読みいただいた全ての皆様、誠にありがとうございます。
※仕事多忙につき更新は遅れ気味です。また、「…執筆中…」と称して途中投稿を繰り返していますことも深くお詫び申し上げます。
※底辺スレ(2019.3.25)や読み速の晒しで様々なご感想をお寄せくださった皆様には、心より感謝申し上げます。
※タイトル・あらすじ等は今後、良いアイデアが出次第、随時改訂予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-08 17:29:40
762706文字
会話率:20%
渡辺日本は情報戦略を極めて重視した。多くの災害や戦争で人材を失い、国力に乏しい以上、いかに他の国を騙し、出し抜くかに最大の関心を払わねばならなかった。
キーワード:
最終更新:2024-11-02 00:00:00
5086文字
会話率:0%
小国と大国は戦争をしていた。2国は国力に大きな差があるにも関わらず、戦争は現在に至るまで数年間続き、膠着状態を保っている。その謎を解き侵攻の足がかりとするため小国の研究機関へと潜入した大国の兵士たちは、大きなミサイルと、まだ未成年と思われる
青年、幼い少女を見つけた。
捕虜として捕らえられた2人は、暗い独房の中で取り留めのない会話をすることになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 20:10:13
20218文字
会話率:62%
紀元前三百十二年、中華の大地。
天下の覇権を握りたく、戦争をくりたしたのは斉王、楚王、そして秦王。
争いの世で生き残り、今の錦衣玉食を保てば良いと思うのは韓王、魏王。
改革維新、土地を開き、国力をあげることに専念するのは趙王。
名だたる戦国
諸王には、それぞれの思惑がある。
人質として韓国にいる燕公子姫職は、趙の馬車を乗り、北東へ母国に向かう。
五年前、燕王は王位を宰相子之譲り、太子の姫平が反発し、燕は内戦に陥った。
その内乱に乗じて、斉と中山は燕を侵攻し、財貨、土地を奪い、都、宗廟を焼き払った。
斉が憎い。中山が憎い。子之を擁護した貴族達が憎い。
そして何より、奸臣の讒言を信じた父王は憎たらしい。
趙国から使者が現れる前に、人質の彼は何もできない。
だが今、趙王は自分を王座に就けさせる。
馬車の中、燕国の王は復讐を誓った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 02:16:42
8493文字
会話率:18%
洞窟の奥深くに建てられた今にも崩れそうな掘っ立て小屋に、王命で訪れた王国の騎士、ニール・マクレイ。
彼の目の前に座るのは『洞窟の魔女』と謳われるミルドレット・レイラ・ルーデンベルン。何を隠そう、彼女はルーデンベルン王国の第二王女だった。
あまりの天真爛漫さに修道院に入れられるも脱走。行き倒れになっているところを魔導士に拾われて、すっかり『洞窟の魔女』として名も売れてきたところを、ニールによって発見されたのだ。
しかし、ニールは王城に連れ戻そうとしているわけではなかった。彼女を姉である第一王女アリテミラの身代わりとして、隣国の王子へ嫁がせる王命を果たす為に来たのだ。
隣国ヒュリムトンは大国である為、国力が高く、王太子妃の座を狙い、他国からも妃候補が送り込まれていた。彼女達に打ち勝ち、王太子妃の座を勝ち取らなければ、ミルドレットは父王に殺される運命であることを知る。
ミルドレットは断固拒否し、幼少期に淡い恋心を抱いていたニールにも断絶の態を取るが、ニールは強制的にミルドレットを連れて隣国へと向かってしまう。
どうにもつかみどころの無い隣国の王子シハイルは、ミルドレットを気に入った風ではあるものの、自分には妃を選ぶ権利が無いのだと言う。
ミルドレットは王太子妃になる為、ニールの厳しい特訓を受ける事となった。しかし、暗殺者まがいの扱いを受け続け、過酷な王命ばかりを果たしてきたニールの凍り付いた心を、ミルドレットの天真爛漫さが少しずつ溶かしていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-03 17:08:12
176970文字
会話率:49%
西暦2090年7月。
高坂幼楓が目覚めた時、65年の時が経過していた。
彼が眠りに就いた頃、この国は衰退への歩みを速めつつ有ったが、眠っている間に多くの天災や戦争が発生して、ついに経済は破綻。
人々は塗炭の苦しみを味わったのだった。
その後
、通貨が一度ほぼ無価値になったことで国の借金は消えて、再生への道を歩み始め二十数年。
喪われた地位を取り戻そうと、新たな教育機関がいくつも創設され、その卒業生達の国際的な活躍も有って、急速に国力が回復。
国として自信を取り戻した次の段階として、苦難の時代に喪失した領土を奪還すべく、軍事面の強化策がスタートしていたのだった。
その先兵として白羽の矢が立ったのは、2020年代に特別な能力を与えられた代償として、必要な時代まで仮死状態とされた4人の若者達の目覚め。
その一人、幼楓は同種の能力を持つ3人の友や、同じ大学・大学附属高内のエリートであるライバル達との競争に勝ち抜き、無事に国防軍士官としての第一歩を歩み始めることが出来るのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 11:53:25
268099文字
会話率:44%
紫煙と外連味と一抹の寂寥感漂うレトロフューチャー風味スペースオペラ百合
かつて栄華を誇ったが国力の衰退著しいある国の国策企業による、安全性を黙殺した『圧縮恒星炉』開発が失敗した結果、その国民と国土の大半を吹き飛ばす事故を起こしただけでな
く、その残骸の膨大な熱量によって超々地球温暖化を招き、陸地の7割を海に沈めてしまう、という大惨事を起こしたことによって、人類は否応なく宇宙進出を果たさざるを得なくなり、衛星軌道上には大小様々なスペースコロニーがいくつも点在している新たな時代を迎えていた未来の太陽系。
系内の各地に潜む賞金首の犯罪者を追って宙を飛び回る賞金稼ぎを生業とする、通称『ロウニン』と呼ばれる人々の一員で、ぶっきらぼうな一匹狼の女性・ザクロは、根城にしている人口の約半数を同業者が占めるスペースコロニーの格納庫にて、どこからか逃亡して忍び込んだとおぼしき、常にオドオドしている様子を見せる若い女性・ヨルと遭遇する。
どこか不思議と惹かれる雰囲気を纏う彼女と関わる内に、ザクロはヨルの抱える事情に首を突っ込む事になり――。
※未成年者喫煙は法律で禁止されています。たばこは二十歳になってから。正しいマナーと節度を持って吸いましょう。
※この小説はフィクションであり、実際の出来事や個人名、団体名とは異なります。また、作中の描写には差別や受動喫煙等を肯定する意図はありません。
※無断転載お断り
カクヨムでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-08 20:00:00
297883文字
会話率:67%
アラン・フルーリーは兵士になった。
軍服を着たいと思ったことなどなかったが、それが、彼の暮らす国、イリス=オリヴィエ連合王国での[義務]なのだから、仕方がない。
マグナ・テラ大陸の南側に突き出た半島部と、そこに連なる島々を国土として
有する王国は、[連邦]と[帝国]という二大勢力に挟まれた永世中立国だった。
王国に暮らす人々には、誰かに押しつけたい思想も、誇示したい権威もない。
ただ、自分たちのありのままの姿で、平穏に暮らせればそれでよかった。
だから中立という立場を選び、連邦と帝国が度々、[大陸戦争]と呼ばれる大戦を引き起こしても、関わろうとはしなかった。
だが、一口に[中立]と言っても、それを維持することは簡単ではない。
連邦、あるいは帝国から、「我々に味方しないのであれば、お前も攻撃するぞ! 」と脅迫された時に、その恫喝を跳ねのけるだけの力が無ければならない。
だから、王国は国民皆兵を国是とし、徴兵制を施行している。
そこに暮らす人々はそれを、仕方のないことだと受け入れていた。
国力で圧倒的に勝る二大勢力に挟まれたこの国が中立を保ち、争いに巻き込まれないようにして平和を維持するためには、背伸びをしてでも干渉を拒否できるだけの備えを持たなければならなかったからだ。
アランは故郷での暮らしが好きだった。
牧歌的で、自然豊かな農村での暮らし。
家族と、愉快で愛らしい牧場の動物たち。
そこでの日々が性に合っていた。
軍隊生活は堅苦しくて、教官役の軍曹はしょっちゅう怒鳴り散らすし、早く元の生活に戻りたくて仕方がなかった。
だが、これも義務で、故郷の平穏を守るためなのだからと、受け入れた。
幸い、新しく配属になった分隊は悪くなかった。
そこの軍曹はおおらかな性格であまり怒鳴らなかったし、仲間たちもいい奴らだ。
この調子なら、後一年残っている兵役も無事に終えられるに違いない。
誕歴3698年、5月22日。
アランは、家に帰ったら母親が焼いてくれることになっているターキーの味わいを楽しみにしながら、兵役が終わる日を待ちわびていた。
これから王国と自身が直面することになる運命など、なにも知らないままに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-23 12:00:00
117965文字
会話率:13%