『異世界コンビニ、はじめました。』
異世界で目を覚ました高校生・神谷 連(レン)。
気づけば、なぜか異世界の片隅にある「コンビニ」の店長にされていた。
しかしこのコンビニ――
客層がちょっとおかしい。
◆ メロンパンとポイントカードに
命をかける魔王の娘
◆ プリンのためだけに冷蔵庫に住み着く氷の精霊
◆ 冷凍シューマイで社会復帰を目指す元・勇者
◆ 聖女を辞めた毒舌お姉さん
◆ 空き巣未遂からバイトになったスライム
◆ そして、そんな全員をゆるく見守る“夜勤の高校生”
立場も種族もバラバラな連中が、
ひとつ屋根の下(というか、ひとつレジの前)に集まる日々。
戦わなくても、救えることがある。
笑いながら、ちょっと泣ける。
これは――ちょっとしたコンビニの可能性の物語
**「世界を救わない勇者たち」の、
夜勤とパンとちょっとだけ奇跡の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 01:09:40
28640文字
会話率:40%
戦場で工兵として活動していた主人公凍夜。異世界に転移してしまったが工兵としての知識とスキル【トラップエンジニア】を駆使して、異世界の戦場を生き残るため奮闘します。
罠や戦争が多く出てくるため、残酷な描写が多くなりがちです。残酷な描写が苦手な
方はそっと閉じることをお勧めします。
また初作品ですので慣れない所もございますが本作品をよろしくお願いします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 00:57:38
140464文字
会話率:65%
かつて、魔女と呼ばれた女がいた。
銀の髪と氷の瞳を持つ女は、森の恵みを分け与え、人と静かに生きていた。分け隔てなく、ただそこに存在していた。それが平穏だと、信じていた。
ヴェルディナ王国の王女・ミアは原因不明の病に倒れ、ひとりベッドの上
に横たわっていた。自由のきかない体に絶望し、死にたい、と毎日過ごす。
そんな彼女の心を溶かしたのは、辺境の地からやってきた王子だった。その一点の曇りのない瞳に、一瞬で引き込まれた。
ミアは王女としての務めもある。脅かされる王国の分断に、裏切り。そして精霊が宿るとされるエリディオの地の魔女の伝説。
その呪いは、二人を容赦なく襲いかかる。
魔女は言った。
「愛を奪い、平穏を壊した人間たちに、思い知らせてやろうじゃないか」
自分勝手な人間ども。
「愛を裏切ったその罪を、世界を凍てつかせた償いきれぬその罪の重さを。一体、何に触れてしまったのかを」
魔女は求めていた、あの日に失われた愛の温もりを。
「愛は死んだ、もう二度と戻らない」
それを知るためならば、世界を滅ぼすこともいとわない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 00:04:39
65159文字
会話率:33%
魔法学院最後の一幕
ネーデラ王国魔法学院の広場には、卒業生たちの笑顔が溢れていた。その中央で、ひとつだけ異様な空気が漂っていた。
「これ以上、婚約関係を続けるつもりはない。悪いが、今日で終わりだ」
その言葉に、会場の空気が凍りついた。
「なに言ってるの?」
ロッテ伯爵令嬢。理知的な眼鏡越しに目を見開いていた。彼女の横に立つのは、かつての婚約者ハーグ。式典の途中、突然の婚約破棄宣言だった。
「俺様、もうアインと付き合ってる。あいつの方が魅力的さ」
そう言って彼が肩を抱いたのは、ピンクの髪を軽やかに揺らした少女。アイン。男爵家の令嬢。にやりと笑って言う。
「だってぇ、ロッテってお堅いん。男の人、楽しませなきゃ♡」
「一年後に、結婚って」
「気が変わったんだよ。俺様のせいにすんな」
「やめて」
振り返り、駆け出した。銀髪が宙に舞い、ドレスの裾が風を切る。群衆の視線を引き裂くように、ロッテは会場から飛び出して。
誰かに思い切りぶつかった。
「あっ、だ、大丈夫ですか?」
低く、どこか気の弱そうな声。ぶつかった相手は、金髪に分厚い眼鏡をかけたマルセルだった。物静かで目立たない、けれど学院でも知る人ぞ知る天才魔術師。実は隣国の伯爵家の三男だ。
「ご、ごめんなさい。いま、わたしっ」
「足をひねったみたいですね。すぐに医務室に」
「ダメ、式場に戻るなんていやなの」
「わかった。外に出ましょう。ボクが支えますから」
学院の門を抜けると、夕暮れが街を金色に染めていた。ロッテの歩幅に合わせて、マルセルはゆっくりと歩いた。街角に立つ、木造の看板。その文字がマルセルの視界に飛び込んだ。
魔酒とハーブの宿酒場
マルセルが小さく喉を鳴らした。無意識に、口元がゆるむ。彼の頬がわずかに赤くなる。
「飲みたいの?」
ロッテがふと、尋ねた。マルセルは慌てて視線を逸らした。
「い、いえっ、そんなことは!た、ただ、ちょっと看板が……気になっただけで!」
「ふふ。いいよ、わたし、おごってあげる」
「えっ?」
「わたしも今日はボロボロになって飲みたい気分なの。だから、付き合ってよ。先に酔いつぶれたら許さないから」
「は、はい!」
チリン、と澄んだ鈴の音が鳴った。夕暮れと、木の香りと、ほんのりと漂うハーブ酒の香りが、彼らを迎え入れた。
不思議な二人の、忘れられない夜が始まろうとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 21:10:00
63520文字
会話率:44%
「私、ずーっとずーっと前から、龍之介さんのことが好きでした! 私も、龍之介さんみたいに、強くてかっこいい宇宙消防士になりたいんです!」
「そうか、それなら今から腕立て伏せ三十回三セットだ」
「はい!」
空気もなく、重力もなく、大量の放射
線が降り注ぎ、日なたに出れば地獄の熱さ、陰に入ればたちまち凍りつく、そんな過酷な宇宙に、なぜか大勢の人々があふれ出す時代がやってきた。一度始まったら、もう止められない。
みんなの命を守れるのは、ひと握りの鍛え抜かれた「宇宙消防士」だけだ。
二十一世紀の半ば、宇宙エレベーターが建造され、人類は本格的に宇宙への進出を始めた。
太平洋のガラパゴス上空を舞台に、若き宇宙消防士たちの恋と友情と成長を描く。
【全五十話、毎週火・金夜更新】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 21:05:26
626391文字
会話率:50%
大学院で言語学を専攻する結城詩織(22歳)は、地味で目立たない学生生活を送っていた。友人に恋愛より古代言語の研究が楽しいと言ってしまうような、ちょっと変わった女の子。
祖母の命日、図書館で見つけた謎の古書。
『言葉の起源—失われた始原の言語
』
ページを開くと、生きているように蠢く不思議な文字。なぜか読めないはずなのに、正しい書き順が分かる。口をついて出た言葉と共に、祖母の形見のペンダントが光り—
気がつけば、紫と緑が混ざり合った空の下にいた。
結晶のような葉を持つ光る木々。
見たこともない異形の怪物。
そして—
「がああああ!」
絶体絶命の瞬間、銀色の閃光が怪物を切り裂いた。
現れたのは、この世のものとは思えないほど美しい銀髪の男性。
深い紫の瞳は氷のように冷たく、誰も寄せ付けない孤独の色をしていた。
男の名は、カイン。
『呪われし織り手』と人々から恐れられる存在。
触れた者の本質を映し出し、その醜い部分を増幅させてしまう呪い。
愛した女性さえ、自らの手で失った過去。
だから彼は、もう誰にも触れない。触れられない。
しかし—
「なぜ...」
詩織に触れても、呪いは発動しなかった。
戸惑い、恐れ、そして久しぶりに宿った希望。
カインは震える手で、詩織を守ることを選んだ。
言葉も通じない。
帰る方法も分からない。
自分が何者なのかも分からない。
それでも詩織は、深い孤独を抱えたカインと、言葉を超えた心の交流を始める。
身振り手振りで始まった奇妙な言語レッスン。
「みず」「ひ」「たべる」「ねる」
そして—「カイン」
詩織が彼の名を呼んだ時、凍りついていた心に小さな灯がともった。
なぜ詩織だけが呪いを受けないのか。
なぜ異常な速さで言葉を習得できるのか。
そして、時折光るペンダントの正体は—
全ての謎が、七つの層を持つ世界で明かされていく。
これは、触れられない男と、彼に触れられる唯一の少女の物語。
言葉を紡ぎ、心を繋ぎ、運命を織りなす—異世界恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 21:00:00
21704文字
会話率:43%
――たとえ世界が見えなくなっても、君だけは感じられる。
もし突然、視力が奪われたら──。
そして、それが大切な人に起こったとしたら、あなたはどうしますか?
中学1年の冬。
明るく誰からも愛されていた藍沢 蓮(あいざわ れん)は、突如とし
て病に襲われ、視力を失った。
未来も、夢も、自信も……音もなく崩れていく。
絶望の淵で、彼は心を閉ざしてしまう。
そんな蓮のそばにいたのは、隣に住む幼なじみ――藤島 ひなた(ふじしま ひなた)。
まっすぐで、少し不器用。でも、誰よりもあたたかい心を持つ少女だった。
その言葉は、暗闇に沈む蓮に届いた、最初の光だった。
彼女の声が、手が、ぬくもりが――徐々に蓮の凍てついた心を溶かしていく。
盲学校での日々を経て、蓮は“普通の学校生活”を夢見て、一般高校への進学を決意する。
再びひなたと同じ日々が始まるが、待っていたのは優しい世界ばかりではなかった。
クラスの偏見、見えないことへの不安、そして自分自身との葛藤。
それでも蓮は歩き出す。ひなたと、そして新たな仲間たちと共に。
これは――
光を失った少年が“感じる世界”の中で、再び自分らしく生きていく物語。
そして、
一人の少女が“愛”という名の光で、彼を導いていく青春ラブストーリー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 20:55:13
27048文字
会話率:49%
帝都・青龍京の右京。日中の喧騒から隔絶された路地裏に、夜だけ開く不思議な甘味処がひっそりと佇む。屋号もなく、ただ奥から微かな灯りが漏れるその店に、心に深い影を抱えた人々が吸い寄せられるように訪れる。
声なき貴族、誤解に縛られた武家、悪夢に
怯える娘。それぞれが抱える痛みは、店主が差し出す温かな甘味によって、静かに、しかし確かに癒やされていく。そこには、ただ甘いだけではない、魂に寄り添い、凍てついた心を解かす力が宿っていた。
これは、帝都の歴史の表舞台には決して現れることのない、しかし人々の心の奥底に深く語り継がれる、夜に開く、不思議な癒やしの「異聞」――。
儚くも温かい物語を、ぜひご賞味あれ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 20:10:00
6264文字
会話率:1%
帝都・青龍京の寂れた路地裏に、心に深い傷を抱え、ひっそりと暮らす老女、お里がいた。五年前に唯一の息子を亡くして以来、彼女の心は光を失い、ただ悲しみに囚われた日々を送っていた。
そんなある夜、お里の前に、一匹の真白い狐が音もなく現れる。言葉
を交わすことはないが、静かに寄り添い、温かい眼差しを向けるその存在に、お里の凍てついた心は微かな潤いを取り戻していく。白い狐は、お里の心の奥底に眠る、純粋な「祈り」の力に気づいているかのように、そっと彼女を導き始める。
なぜ、この白い狐はお里の元に現れたのか? そして、彼女の祈りは、路地の奥にひっそりと佇む朽ちた祠に隠された、人知れぬ「何か」に光をもたらすことができるのか――。
これは、深い悲しみの中にあった老女と、言葉なき白い狐が紡ぐ、心の再生と、儚くも温かい絆の物語。闇の中にこそ見出す、静かな光の気配を、どうぞお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-13 20:10:00
4646文字
会話率:10%
生と死を隔てる冥府の鐘楼。若き番人・エルネアは、千年ものあいだ鐘の下で、ただひとり待ち続けていた。
「いつまででも待ってるよ」
かつて愛した騎士・ルアスの魂を迎えるために。だが、時は流れ、鐘は沈黙したまま。想いさえ凍りかけたその夜——彼
は姿を現す。冥府の鎖に縛られた影の姿で。
ふたりを待ち受けるのは、地獄の門か、それとも救いか。千年を超えて響く愛の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 20:01:52
1299文字
会話率:44%
日本人として初めてチベットの都ラサに到達した河口慧海。ヒマラヤを越え、河で溺れたり強盗に遭ったり、寒さに凍えたり、乾きにあえいだり。ハラハラドキドキの冒険譚を超訳。
原典の足がかりとなれば幸いです。青空文庫
https://www.aoz
ora.gr.jp/cards/001404/files/49966_44769.html
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 19:00:00
23606文字
会話率:1%
蟻型地球外生命体"ANT"により、地球面積の半分以上が燃える「蟻の巣」と化した世界。
人々は逃げ惑い、立ち向かい、飲み込まれていった。
凍詠ハヤブサは、サッポロの皇国陸軍士官学校を二十歳の若さで主席卒業した、冷静無比で
感情を表に出さない新米指揮官。
"ANT"に包囲されつつあるトーキョー特別市の絶対防衛戦に配置されるはずだったが、指揮予定だった部隊は"ANT"の攻撃により、ハヤブサがトーキョーに着いたときには既に全滅していた。
なりゆきで指揮補佐官として着任することになったのは、強襲戦車中隊「トゥースブラッシュ」。
それは、住む家も故郷も学校も焼かれ、復讐に燃える猪突猛進系女子の煌舞アラセや、出身地のトーキョーを命懸けで守ろうとする戦車歴十五年目の揣廻タイヨウたち、年端もいかぬ新人からベテランまでが寄せ集められた即席部隊だった。
迫り来る"ANT"の群れに対し、各地で敗北し烏合の衆となりつつある皇国陸軍。
街を奪い返すことに執着し、命令を待たず前進しようと焦るアラセに対し、ハヤブサが下す作戦指示とはーー
「一分二十五秒間の連続射撃後、位置をそこから三メートル後退。安全を確保してから補給を受けてください。補給の到着は一分五十秒後を予定」
「アンドロイドかテメェ?!」
感情を失った青年と、故郷を焼かれた少女が、うだるように蒸し暑いトーキョーで出会った瞬間。
奪われたものを取り戻す絶滅戦争の序曲。その最初の一音は、砲声。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 18:50:13
159821文字
会話率:31%
伝説の【紅蓮の竜殺し】として名を馳せる女冒険者ロレッタ。彼女はどんな凶悪な魔物も一刀両断する最強の存在だ。しかし、彼女の内に秘められた感情は、剣の腕とは裏腹に、まるで赤子のように不器用だった。そんな彼女が、なぜか街の片隅で働く、気弱な鍛冶職
人ユーイの存在に心を揺さぶられるようになる。
彼との出会いは、ロレッタの凍てついた心に、これまで知らなかった温かい感情を芽吹かせていく。だが、ユーイの隣には幼馴染のリリアがいて、ロレッタは初めて「恋」という複雑な感情と、それから生まれる嫉妬に戸惑うばかり。最強の女剣士が、魔物との戦いよりも手ごわい、自身の感情と向き合うことになったのだ。
果たしてロレッタは、この未知の感情の正体を理解し、大切なユーイを守り抜くことができるのか? そして、不器用な彼女の恋の行方は――。最強と最弱、対照的な二人の、不器用で温かい恋の物語が今、幕を開ける!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 18:02:04
30249文字
会話率:19%
鬱屈した日々を送る30歳の男は、営業の外回り中に立ち寄った公園で、野暮ったい雰囲気の女と遭遇する。ベンチに座った彼女が取り出したのは、なんと拳銃だった。突如命の危機に晒された男は、恐怖で身動きが取れない。凍りついた時間の中で引かれる引き金―
―男はどうなってしまうのか。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-20 16:44:50
1619文字
会話率:15%
14歳の少年は寒毒に侵され、命が尽きようとしていた。その時、現代の武術の達人である天龍の魂が転生し、少年の体に宿った。しかし、奇妙なことが起こった。天龍の魂は完全に少年の魂を乗っ取るのではなく、少年の記憶と融合してしまった。壊れた体と命がわ
ずかに残る中で、天龍は死と直面し、過酷な試練を乗り越えて蘇生しなければならなかった。
天龍は東洋と西洋の医学を組み合わせ、気功を使って体を治療し、自己調整を始めた。しかし、初めて「破体回元」の技を使った際、失敗に終わった。この体は思った以上に回復が難しい。
凍える夜、死が近づく中、天龍は雪の洞窟で瞑想し、魂を過去へと送り込んだ。かつての死、そして家族を思い返しながら、天龍は再生することが復讐のためではなく、もう一度自分自身を生きるためだと気づく。過去を繰り返すために生き返ったわけではないことを理解し、痛みの中で覚醒し、恐れを捨てる決意を固めた。彼は他人の期待に応えるためではなく、新たな人生を歩み、武術の道を通じて完成を目指して生きることを決めた。
その決意を胸に、天龍は闇を越えて死を乗り越え、新たな力を受け入れた。体と魂は、東西の武術の原理が完璧に融合し、限界のない未来が開かれた。彼はこれからの道のりが困難であることを知っていたが、強い心を持って、"道心無上"の道を探求する旅に出る準備が整った。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 12:48:41
724615文字
会話率:27%
かつてその吸血鬼は格上との闘争こそが生き甲斐だった。だが彼女は強くなりすぎてしまった。最強となってからの日々はただひたすらに退屈で満たされない。そんな地上最強の吸血姫は次第に「血」ではなく「知」、「闘争」の代わりに「知的好奇心」を満たすこと
に生き甲斐を感じるようになっていった。
幸いにして、この世界は多くの謎が散在している。
自然の摂理や物理法則では説明がつかないアーティファクト。人類の生存圏の外側に跋扈する知性のない化け物。謎に満ちた古代文明。世界に充満する有害なオド。理の外側にいると思しき超越者の影――。
それらを前にしたとき最強の吸血姫は挑戦者でいられた。
そんなある日、地下深くの氷層から人間と同じ形状をした未知の生物が発見される。その生物を解凍し蘇生すると、彼は自らを「日本人」と名乗った。この世界には存在しない「日本」という国家の存在と「現代日本の叡智」に、吸血姫の知的好奇心はくすぐられ、唆られた。
[お知らせ]
-2019.12.15 改訂版を再投稿しました。
-2017.01.29 初稿投稿しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 12:44:46
418813文字
会話率:33%
自分のお店を持ちたい銀髪赤目のエイラと借金を返済したカイ。2人はお互いの利益のために偽装夫婦の契約を結ぶ。
エイラは学んだ薬菓を、カイは得意の算術と得意の商売の才でお店を盛り上げる。
共同生活を送りながら2人の心は少しずつ近づいていく。
し
だいにカイの優しさでエイラの凍った心が溶けていくエイラ。
エイラの意地っ張りだけれど不意に見せる可愛さに心惹かれていくカイ。
若い2人は町の人々に見守られながら偽りから始まった関係を本物の愛に育てていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 07:00:00
36852文字
会話率:17%
メロディ・ヒストリア伯爵は、類希なる容姿や実力をもって「氷柱の白百合」と謳われている少女だ。
幼少の悲壮な経験とともに順当に実績を積んできた彼女は優しい婚約者とともに貴族として果てると思っていた、のだが……「真実の愛を貫かせてほしい」と婚約
解消を提案されてしまった。
平然と受け入れてみせたものの、数少ない気を許せる存在だった婚約者の心変わりに動揺し、年若い乙女は人知れず涙を流した。
一夜明けて、ぐっすり眠ったメロディは気持ちを切り替えると憧憬を胸に真実の愛を解明しようと決意。周囲を巻きこんで研究を進めていく。
そんな彼女の言動に導かれるように時代を揺るがす大事件、運命の歯車は動き出した。
【エレアの子守唄】
綾なす波に誘われ
炎にくべた言葉 集めて旅路を紡ごうか
とこしえ待てず 影は征く
凍りついた静けさは 焦がれる地に綻ぶ花
あせない調べにつつまれて
ささやかな風にゆられよう
重なる季節の訪れを
八千代の夜をこえて 願う
昨日は 舞い降りた光抱き
あなたはひとりねむるのでしょう
夜のまにまによすが得て
涙雨がさらう心 奏でて記憶を綴ろうか
奮い立たせて こだま聴く
悠久に流るるは 宿木知らぬ渡り鳥
ちとせの灯に花が咲き
蝶はわらう宝に留まる
待ちわぶ季節の過ぐときを
八千代の時をこえて 祈る
明日は 光る風に迎えられ
あなたはひとりさめるのでしょう折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 22:00:00
579627文字
会話率:62%
音楽で語られる、壮絶すぎる“あの夜”の真実
――バッハ作曲、実在する受難曲です
いえすが「この中に裏切り者がいる」って言った瞬間、空気が凍った。
その緊張、動揺、祈り、叫び――全部、バッハが音で描いてる。しかも、容赦なく。
聴いてると
、自分がその場にいるみたいになる。
痛みも、後悔も、希望も、ぜんぶ自分のことみたいに感じる。
これは、ただのクラシックじゃない。
体験する音楽だ。
バッハが遺した、“あの夜”の記録を、あなたの心で受け止めてほしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 21:00:00
2275文字
会話率:5%
淡胡夷村は山の中腹に位置する小さな田園集落。
5年生になったばかりの竜介は、ある出来事を境に龍の憑代として、地獄から蘇った凶悪な妖魔を祓い封じる使命を背負う。だが同じく使命を背負った虎の憑代 竹寅は、まだ幼い竜介が妖魔と戦うことに猛反対。そ
れでも竜介は家族を、友達を、村のみんなを守るため一緒に戦いたいと、みずから戦場へおもむき彼の説得を試みるがーー。
2015年の昔懐かしい田舎を舞台にした、手に汗握り背筋の凍る現代ホラーファンタジー。
第三話まで毎日、第十三話まで2日置き投稿。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 21:00:00
40432文字
会話率:25%
気温も凍えそうなほどに低くなっていく十一月のある日。高校一年の学生生活を送っていた水上悠斗はふとした拍子に校内でも屈指の人気度を誇る小柄で無口な同級生、本羽咲が公園に居座っている光景を見かける。
最初は厄介ごとには関わらないと決めて通り過ぎ
ようとした悠斗だったが…見捨てることに寝覚めの悪さを覚えてしまい、彼女と奇妙な縁を持つこととなる。
だが、相手は圧倒的な知名度を誇る有名人であり、それに対して彼は平々凡々な男子生徒。そんな間柄では劇的な変化など起こるはずもなく、そのまま二人の関係性は変わらず幕を下ろす……そう思っていた。
されど、そんな些細な縁からグイグイと関わりを持とうとしてくる咲の愛らしい行動に、悠斗は困惑しつつも受け入れていく。
これは無口で小柄な少女と、そんな彼女に懐かれてしまった少年による日常の変遷。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 21:00:00
374873文字
会話率:30%