『プロローグ』
昔は要所として栄えた ”海に浮かぶ古城”は、贅ある限りを尽くし溺愛されて育った哀れな貴族の息子と同様、見栄のみが先行し、中身のない恥知らずの伽藍堂と揶揄され、ひっそりと歴史の中に埋もれていく遺物でしかなかった。
そして今
、朽ち果てた城に行き来できる唯一の大橋が人策によって意図的に崩壊し、完全に孤立している。
因果なのだろうか、思わず顔に出てしまった嘲笑を制し、これから戦場となる舞台を悠然と見下ろす。
蒼白い月光に照らされた”海に浮かぶ古城”を最後の砦とし、逃れる場所がないことを悟り決意した領民たちは、農機具の鍬や鋤、身幅の大きい包丁を手に取り、つぎはぎだらけの布をまとって、海から渡ってくる外敵を退けるために身命を賭けよとしている。
青年は、ポケットに入れてあった何の変哲もないふたつの指輪を愛おしそうに見やると、果樹園から運ばれてくる花の香りを思い起こした。「故郷の匂いだ」 青年は呟くと頬を緩め微笑んだ。わずかに赤みを帯びた金色の髪を逆立せ、彼の碧眼は歓喜に色を輝かせていた。
青年は、前だけを見つめている
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 16:00:00
62254文字
会話率:38%
冒険者の青年ノアはある出来事をきっかけに"失われていた記憶"を取り戻す。
その記憶は"自分たちが過去に犯した許されざる大罪"の記憶であった。
ノアは妹のアイリスと子竜のアルバートを連れて記憶の真実を求
めて旅に出る。
そして、旅の果てで自分たちが犯した罪を思い出した時、ノアたちの贖罪の旅が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 22:29:17
344071文字
会話率:52%
親愛なる読者様に提案されて焼き直しました。
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最終更新:2024-05-10 22:00:45
2860文字
会話率:5%
伽藍胴殺人事件──
それはあまりにもおぞましく淫靡であり、凄惨を極めた事件。
田村凛花《たむらりんか》の美しく儚い容姿。
身の毛もよだつ惨殺死体となって発見された衝撃。
生前、数百を越えるだろう性的な関係を持った者の数。
性的倒錯者との
交際、裏切り。
加速度的に墜ちていくその全て。
果ては田村凛花に執着し、田村凛花との子を身篭ったと言い張り……その人生の幕を下ろした哀れな女。
指名手配中の二人の容疑者。
駆け出しの新人作家と美しい担当編集。
薬物の使用と幻覚。
果たして今、この事件を正しく理解している者はいるのだろうか──
※この作品はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。また、この作品には非倫理的な行為や暴力的な表現が含まれますが、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
物語の前半、BL(男性による同性愛)を描いたシーンがありますが、物語の主軸ではありません。途中「筆休め」の頁で物語の性質ががらりと変わりますので、お楽しみ頂ければと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 13:40:00
223811文字
会話率:34%
異常者には論理など通用しない。
一年前に起きた猟奇殺人事件の容疑者であった男が、見知らぬ男とカフェでコーヒーを飲み……
衝撃のサイコホラー短編です。
最終更新:2023-08-20 17:11:36
3744文字
会話率:62%
とある旅一座の記録。逃亡してきた人狼の少年と旅一座の少女の出逢いの物語。
この作品は自サイト「□ requiem for the man of nomad □- 堕落の聖地を彷徨うジーザスクライスト-」にも掲載しております
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最終更新:2024-01-18 14:44:14
19195文字
会話率:38%
とある旅一座の記録。ひとりのハーフエルフの少女の誕生に至る物語。
この作品は自サイト「□ requiem for the man of nomad □- 堕落の聖地を彷徨うジーザスクライスト-」にも掲載しております
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最終更新:2024-01-03 22:24:55
19204文字
会話率:34%
とある旅一座の記録、その後。座長の首奪還後、彼らがたどった軌跡とは。
この作品は自サイト「□ requiem for the man of nomad □- 堕落の聖地を彷徨うジーザスクライスト-」にも掲載しております
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最終更新:2023-12-28 18:29:23
21014文字
会話率:33%
白痴の夢や今も醒めぬ。
最終更新:2024-01-07 14:37:01
3624文字
会話率:0%
紀元前203年12月、彭城は寒さと飢えに覆われていた。四方から鳴り響く楚歌と凍える夜風で疲弊した項羽の心を癒やすものは虞姫の温もりだけだった。毎夜、冬の凍て付く夜風から逃げるように、帳を閉ざしてその温もりに縋っていた項羽は、やがて一つの決断
を迫られることになる……。
司馬遷「史記」を題材とした本格派歴史小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-09 22:36:25
3973文字
会話率:49%
「あなたはずっと僕の隣にいてくれますか?」
屋上の柵から中指が離れた瞬間に聞こえてきた彼の言葉は
なんとも伽藍堂な言葉であった。
「ずっととは言わない。できる限り。」
そう私が返した結果、多分、おそらく、十中八九、
私の運命が変わ
ったのだろうな。
幾多の核戦争を経て、多量の放射性物質が放たれた結果、
野生生物が牙を剥き、異形へと形を変えた世界。
私はどう生きるのか。
その片鱗をご覧いただこう。
※よくある現実世界でダンジョンが云々と似た様なお話です。
期待せずお読みください♪折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-22 20:56:38
1523文字
会話率:17%
「伽藍工房」と名付けた大谷石防空壕地下室のある木造の民家を改修した今でいうシェアハウスで、学園紛争のさなかの日大の学生4人が共同生活をしていたが、その中の一人「北原康一」は、ここに訪れた多くの女性との心を迷わせる出会いがあったものの、な
かなか童貞を捨てられなかった。
康一に初めてのキス体験を強いた不思議女「ミーコ」、康一が性体験をまったく想定せずにプラトニックラブに突き進んで見事に玉砕した素朴女「由紀子」、そのほかに性体験一歩手前まで行ったものの成しえなかった「さくら」と「真奈美」。こういった女性たちとの触れ合いを経験し、そして悶々とした思いの日々の生活を伽藍工房で過ごしている康一は、それでも東中野の街に馴染み、同居の仲間と青春の真っただ中にいた。
見かけで選んでいた自分を反省し、今までの女たちとは全く異なる地味な女事務員「律子」に出会い、その素朴さに惹かれて付き合い始めたが、地味なはずの律子がある時から全く異なるタイプの華やかな女に変身し康一を驚かせた。赤坂のディスコ「夢幻」でも他の女に負けないイケてる女になった律子を相手に念願の童貞卒業が叶うのであろうか。
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズの三部作の最終編です。「ミー子」編、「由紀子」編と連携してますので、こちらから読んでいただくことをお勧めします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-14 18:00:00
21318文字
会話率:27%
日大建築科学生の康一は、1970年頃の日大紛争で知り合った土木科の島田の実家の離れの大谷石防空壕付きの民家「伽藍工房」に嶋田の学友四人と暮らすことになる。東中野駅近くで魅力のあるこの伽藍工房には住民の知人など多くの男女が訪れ激動の時代の中
で青春を謳歌していった。
住人の中で唯一の童貞の康一は、何人もの女性が訪れるこの家で女性体験が出来るものと期待していたが、康一の心を奪ったのはそういった期待の対象とはならなかった純朴な天使の様な由紀子であった。
プラトニックに由紀子を思い続ける康一であったが、気の多い康一の前に女としての魅力あふれる女性「さなえ」や「真奈美」が現れ、女性体験の誘惑で康一を惑わす。
真夜中に突然康一の部屋を急襲しキスをしてきたミー子の思いも捨てきれないものの、あくまで由紀子への一途な純愛に邁進していった康一の愛は成就するのであろうか?
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズ「ミー子」編と連携折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-13 18:00:00
18912文字
会話率:33%
建築士を目指して日大に入学した康一だが在学中に日大闘争が勃発し、活動家だった土木科の嶋田と知り合う。嶋田の実家は東中野駅のすぐ近くにあり、離れには防空壕の上に木造で建てられた古い民家があり、1971年頃からそこを改修して康一ら嶋田の学友四
人で卒業までの数年間暮らせることになった。
伽藍工房と名付けたこの家は駅から近く、住人の知人たちが入れ替わり立ち代わりやってきた。康一は、そこで由紀子と出会い恋をする。この家に訪れてくる多くの若者と関わりを持つことで様々な経験を積み、まだなしえない女性体験への期待に膨らむ日々を過ごしていた。ある日、そこによく遊びに来ていた不思議な女ミーコが突然康一の部屋を急襲し抱き着いてキスをしてきたのだった。
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズ「由紀子」編と連携折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 18:00:00
20643文字
会話率:32%
同級生の手によりトラックに撥ねられた宇佐見菫子は魔導が存在する世界へと異世界転移してしまう。
そこで冴月麟<さつきりん>と名乗る少女と共に「秘封俱楽部」を立ち上げ、様々なトラブルを乗り越えながら元の世界へ帰る方法を探す、そんな物語。
注1)この作品は同人サークル「上海アリス幻樂団」の東方projectの二次創作です。予めご了承ください。
注2)この作品はもともと著者がYouTubeに投稿していたものを小説化したものです。
作者のYouTubeチャンネルのリンク→https://www.youtube.com/channel/UClCIbe_ZKHwjxjgh-dw37zQ
作者のTwitterリンク→https://twitter.com/qaz14671940?s=21折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-14 12:00:00
74198文字
会話率:56%
好きだと叫ぶ所ほど、彼奴は頻繁には訪れない。
けれどもある場所には何も言わずに足を運ぶ。
どうにも満たされる器が異なるとの事。
でもその説明じゃ分からんわ。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
理性を超えた先に、見えるものがきっとあると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-01 18:54:41
1179文字
会話率:61%
その子は何時も沢山の人形と共に遊んでいた。
人形と共に茶会を開き、何時も一方的に会話をする。
返答が帰ってきたらお別れの合図。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
怖くないホラーです
。
多分、括りは耽美奇譚な気がします。
あーでもジャンル。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-01 19:52:50
862文字
会話率:34%
初めて好きが溢れてどうしようもないそんな恋。
初めて苦しいほど息ができないそんな恋。
初めてその人に会いたくて、会いたくて、夢でも会いたいと思うそんな恋。
心を込めて本当に感謝し、ありがとうと言えるそんな恋。
皆さんは、度重なる過
去の恋愛で「好き」や「大好き」や「愛してる」と口にしてきた言葉が偽りになったことはありますか?
つまり、今まで人生で言ってきた愛の言葉が嘘になってしまったと気付かされるぐらい好意を感じた人に出会えた経験はありますか?
その方を可能ならずっと好きでいたいと、人生の中で最愛であって欲しいと思った経験はありませんか?
これからの人もいれば、経験された方もいると思います。
そして今も、まだ思いを寄せ、愛してるいるのではないですか?
それか、そんなことはもう忘れ、その当時に抱いた感情は消えてたりしてますか?
それでも、手放さなくてはならないそんな恋の経験はありますか?
初めて別れて愛しさだけが残るそんな恋。
好きな人を好きなまま、相手の幸せを願って手放す恋。
本当は一緒に幸せになりたかった。
本当はずっとそばにいたかった。
本当は自分が幸せにしてあげたかった。
何度も迷って「本当にそれでいいの?」と繰り返し思った恋。
本当に好きだから、本当に大好きだから、本当に愛しているから、心だけそのままに、大好きなまま手放す恋。
しかし、もう戻れる事はない現実に比べ物にならない悲しさ、苦しさ、辛さを感じ、同時に「あぁ、全然まだ大好きなんだな」と思い知るそんな恋。
でもそれは未練とか執着なんかではないのではないですか?
愛した日々ももちろんの事、その辛さも、悲しみも、涙も、今も大事にしたい大切な記憶、手放したくない想い出、だからじゃないですか?
別れても思い続ける事ができるのは本当の愛だからじゃないですか?
沢山の初めてを教えてくれて、沢山の愛を教えてくれて、そして今も愛しい人なのではないですか?
その人を悲しかったで、辛かったで終わらせていませんか?
この話は友人の話を元に、私にも似た経験があると思い至り、ノンフィクションを掛け合わせ、壮絶な過去を得て綴る話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-23 21:00:00
43501文字
会話率:39%
ヴィヴィエッタ・ムジカは馬鹿である。
これは、言わずと知れた社交界の常識だ。
王子の婚約者だと言うのに、おつむが伽藍堂というその残念さはみんなが知っている。
そして、それを誰も否定しない。
当のヴィヴィエッタでさえも。
最終更新:2023-08-27 21:00:00
5099文字
会話率:25%
あらすじはただいま編集中です。書きたくなったら書いていきます。
異世界転生して妖精になった。でも異世界転生して、だからどうだというのか。第二の生を努力するほどの気力は残されていなかった。正しく伽藍洞の朽ちるを待つ罅割れた器。そのまま朽
ちるのか、それとも何かを願うのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-27 12:59:04
26423文字
会話率:11%
男は2人、雨の降る町の中を歩く。
最終更新:2023-04-09 12:00:00
1611文字
会話率:61%
ボクの入学した学校は、とっても怖い(もといとっても素敵な!)お姉さまたちが牛耳っている、不思議いっぱいの少女たちの大伽藍。 花の香りむせる女学院で起こる、謎の事件に巻き込まれたボクたちの運命やいかに!! やさしくやさしく楽しい気持ちになれる
ように一生懸命かきました!!
この作品は「エブリスタ」に載せたものを改訂したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-20 08:00:00
100105文字
会話率:35%
幼馴染と自宅にて交わされる何気ない日常の会話。その中で起こる主人公の心理描写です。
最終更新:2022-12-05 00:05:19
979文字
会話率:32%
地上の王者、龍たちは大戦後、おとなしく過ごしていたが、龍の雑種ドルビン達は、聖地奪還の夢を描き始めていた。
最終更新:2022-10-12 22:38:35
19126文字
会話率:14%
孤児院で暮らす少女ライラとジーナは、みんなの生活を支えるために、冒険者になることにした。しかし、かんたんなクエストのつもりで、薬草集めに森に入ったところ、ならず者たちに襲われ、ジーナは瀕死の傷を負う。窮地に陥った2人を救ったのは、普通の魔
法ではありえない能力を使う若者ユウ。この世界の原理から逸脱した力を持つユウは、自分は「アンバランサー」だと名のる。「アンバランサー」とは何か? ユウは、この世界でなにをしようとしているのか? ユウに惹かれて行動を共にするうち、ライラとジーナは、孤児院の院長である920歳の美貌のエルフ、ルシア先生とともに、世界の存続に関わる大きな流れに巻き込まれていく…
第一編「エルフの禁呪」編が「終章 雷の女帝のしもべ」で完結しました。
第二編「星の船」編も「終章 暁の刃」で完結しました。
第三編「時の大伽藍」編連載開始しました! お楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-23 15:00:00
551392文字
会話率:39%
とりあえずの書き殴り。
最終更新:2022-08-15 12:30:01
8321文字
会話率:0%