地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女ク
ラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※他サイトでも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 05:10:00
115266文字
会話率:42%
ソフィアは夫と5年間一度も会わずに結婚生活を続けていた。
夫の無関心に諦めを感じたソフィアは、ある夜、思い切って男娼を買う。
サクッと読める短編ロマンスです。ハッピーエンドなので気軽にどうぞ。
4話完結予定。
最終更新:2025-07-01 12:23:16
6919文字
会話率:32%
「お前とは離縁だ!俺はこのジゼルと再婚しようと思っている。とっくの昔に我が領地も立て直したし、こうなったらお前のような芋女の顔など見たくもないからな」
愛人の腰を引き寄せながら、フラナド伯爵は自らの妻に冷たく言い放った。
落ちぶれ
ていたフラナド伯爵家は、三年前に嫁してきた現伯爵夫人の領地経営のもと、右肩上がりに持ち直した。
その伯爵夫人こそ、離縁をまさに今言い渡されているメリアーナである。
過去の離縁まで指摘され、"芋女"、"みすぼらしい"、"実家が太いだけで何の長所も無い"と夫は言う。
「確かにわたくしは二度ほど侯爵家に出戻ってはいますけれど……」
領地を豊かにするのが趣味な女性の、三度目の離縁の顛末はいかに──
全六話。前半は糖度が低いかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 05:31:33
38431文字
会話率:28%
伯爵令嬢アリエスは、困窮した実家を救うために名前も知らなかった他国の伯爵に嫁ぐことになった。
六年間の悲惨な結婚生活に耐え続けたアリエスだったが、後継ぎができないことを理由に無一文で放り出されてしまう。
夢も希望もなくしたアリエスは、
実家に頼ることなく自力で生きるために祖国の王宮での職を手に入れた。
だがそれも名ばかりの閑職。――というわけで、アリエスはこれ幸いと自由気ままに欲望のままに、面白そうなことには首を突っ込み、面倒なことからは逃れて生きることにした。
そうしてアリエスが面白おかしく生きているうちに、周囲からは尊敬され慕われて、確固たる地位を築いていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 16:49:07
321951文字
会話率:44%
地味で無表情なフェリシテは、あと半年で結婚という所で、美しい妹エルヴィラに婚約者を奪われてしまう。
ところが妹にも婚約者がおり、フェリシテは妹の婚約者と取り替え婚をすることになってしまった。
もちろん歓迎されるはずはなく、白い結婚
を提示され、別居のあげく孤独に暮らす事に。
しかし嫁いだラザフォード領には問題が山積みで、フェリシテはそれに巻き込まれてゆく。静かな生活は一体どこに……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 02:03:01
215318文字
会話率:31%
農業男爵家の末娘、ヘレナ・ペンバートンは伯爵からの申し出によって婚姻を結び、伯爵夫人になったものの、当の伯爵からは放置されていた。
しかし、それよりも耐えられないことがあった。だから執務室に乗り込んで叫んだ。
「おらと離縁してくんろー
ーーー!!」
実はこれ、特殊すぎるすれ違いなだけの純愛だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 07:03:22
4537文字
会話率:43%
気付いたら『私』は夢中になっていた本の登場人物になっていた。
序盤で、物語から消えてしまう哀れな脇役、善良だが愚かな伯爵夫人セレスに。
『私』は、なんとしてでも生き抜いて、死なねばならなかった登場人物を救い、実らなかった悲恋を成就させ、
そして、セレスの親友である主人公アデライードと再会する事を心に誓う。
しかし、物語は『私』の知るものとは、まったく違った展開になっていった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 15:32:00
144892文字
会話率:29%
――ある日、目が覚めたら記憶がなかった。
独身時代は『稀代の悪女』と呼ばれ、結婚してからは『悪妻』などと呼ばれている伯爵夫人シャルロット。彼女は、ある日突然『自分にかかわるものについて』を失う。
医師の見立てでは、何者かが魔術でシャルロット
の記憶を奪ったらしい。
困り果てたシャルロットに手を差し伸べたのは、伯爵で夫のディートリク。彼は騎士団長で、周囲からの評判も上々。唯一の欠点は――シャルロットと結婚したことだとささやかれていた。
シャルロットは彼の人生の汚点。なのに彼は恨み言ひとつぶつけずに支えてくれる。
どうしてここまでしてくれるのか。疑問ばかりのシャルロットに対し、ディートリクはひたすら優しくて……。
正義感強めの騎士団長(ただし、妻最優先)×元悪女の泥沼系激重ラブ――!
▽掲載先→小説家になろう(先行)、アルファポリス、エブリスタ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 18:35:39
6352文字
会話率:40%
「あぁ、なんて可哀想な旦那さまなのかしら」
気弱な伯爵夫人リゼットは夫に恋い焦がれる貴族令嬢により、夜会の場でバルコニーから突き落とされる。そして、前世の記憶を思い出した。
リゼットの前世は、この国で『稀代の悪女』とまで呼ばれたアレイナ・
バルフという女性。数々の男を手玉に取り、破滅に導いてきた正真正銘の『悪女』だった。
アレイナとしての記憶を思い出したリゼットは、『とある目的』のために動き出す。それこそ――前世で見つけられなかった自身の理想の男を探すというものだった。
「哀れで、可哀想で。救いようのない目をした男がいい」
そう思っていたリゼットは出逢った。
――昏い目を持ち、なにもかもをあきらめたような男――自身の夫アーレン・ギル・グランディエに。
孤独で愛を知らない英雄と、哀れな男しか愛せない前世稀代の悪女。ふたりの関係は――動き出す。
「リゼットのこと、殺したいほど愛しているんだ」「本当、可哀想な旦那さま」
――
▼掲載先→小説家になろう、エブリスタ、アルファポリス(葉山よつば名義)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-17 13:23:31
7534文字
会話率:29%
「おかえりなさいませ、旦那様」
深々と頭を下げて出迎える、伯爵夫人らしく美しくも淑やかに着飾ったリヴェーラに、夫であるリアム・リスト・アルカディルは、返答を返すことはなかった。
彼女の体では維持し続けることが厳しいであろう姿勢のままし
ばらく放置し、やっと声をかけたかと思えば、彼女にかけられるのは冷たい声音。
「いつまでそうしているつもりだ」
リヴェーラ・リスト・アルカディル伯爵夫人。彼女は美しく教養もあり、奥ゆかしい妻だったが、夫に愛されることなく、二年という月日がすぎていた。
それでも夫を愛し、一生治ることの無い奇病と闘いながら伯爵夫人として業務をこなし続けた彼女だったが、ある日を境にその生活さえも崩れることになる。
女性には全く靡くことのなかった夫が、帝国に現れた聖女に求婚すると言うのだ。
そして本妻であるにもかかわらず別荘に追いやられたリヴェーラは、夫の邪魔になることだけはと、世界で最も愛する夫との離婚を決意する。
夫を愛し続けた妻と、妻の愛に気づくことのなかった伯爵の未来はーーー……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 18:07:41
141343文字
会話率:36%
あらすじ
クラリスはアシュリー伯爵の愛人の娘として十八年前に生まれた。
十年前、クラリスの愛する母はクラリスを「いらない」と言い残し、この世を去った。それ以来、誰からも必要とされないままクラリスは伯爵夫人と異母姉の言うがままに生きてきた。
だが王国の成人である十八歳になって間もなくある日突然、屋敷を追い出されてしまう。そして、ひょんなことから老婦人を助け怪我をしたクラリスは、それがきっかけで老婦人が仕える家でメイドとして働くことになった。
その家の主であるロナルド・フェアクロフは由緒ある侯爵家の出身で王国を魔獣被害から守るファルベ騎士団の第二師団師団長という肩書を持ちながら、王国でただ一人しかいないとある病に悩まされていた。
だが、彼の病はクラリスが来たことで初めて回復傾向に向かい始める。それはクラリスのとある『特性』が関係していることが判明し――!?
これは「いらない」と言われ続けた鳥人族の女性と、魔力に関する病を抱え魔獣騎士と揶揄される騎士が幸せになるまでのお話。
☆毎日19時更新
物語はめちゃくちゃゆっくり進んで行きますので、温かく二人を見守って頂ければと思います!
※この物語はフィクションです
※流血、暴力、暴言などの表現があります
※いかなる場所への無断転載も固く禁じます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 19:00:00
241412文字
会話率:50%
国賊の末裔という出生のせいで、婚約者からこっぴどくフラれてしまった没落令嬢イングリッド。
自分は結婚に向いていないと悟った彼女は、穀潰しとして両親に迷惑をかけ続けることを厭って、唯一の取柄である剣術の冴えを武器に傭兵稼業に身を投じた。
それから二年。すっかり傭兵娘が板につき、気の許せる仲間たちとスリリングな毎日を謳歌していたイングリッドのもとに、なんと二度目の縁談が転がり込んでくる。
今回の求婚相手は〈王国最強の兵〉と名高いベルイマン伯爵家の次期当主マルクス。
英雄の末裔が国賊の末裔を娶りたいとは、一体どういう料簡なのか?
これは、いずれ剣聖に至る少女の――若き日の父と母の物語。
※カクヨム様にも掲載しています。
※序盤のストーリーの展開はゆっくりです。辛抱強くお付き合いいただければと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 21:00:00
135240文字
会話率:39%
結婚初夜、愛せないから白い結婚をしようと冷たく言ったのは夫となる人だった。唐突すぎて理解ができない。その時突然訪れる頭痛で、マリーは思い出したのだ。
「…………マリー・モディカ……マリー……なぁるほど?」
ある小説の本編にすら出てこなかった
死亡した伯爵夫人。それが私だ。
死亡フラグの折り方は至極簡単。ならば生き残るために動くしかないじゃないか。
まずは離縁からですね、わかります。
さぁさぁ、離縁いたしましょう……え?それは出来ない? それを承諾する必要性が私にはあるのでしょうか。
愛のない結婚をしたマリーと夫フリーダの伯爵家立て直しと、それぞれの選択のお話。
※マリーのお相手は夫ではありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 16:00:00
45111文字
会話率:30%
愛を信じた大商家令嬢リリアーナは、子爵嫡男アルフォンスの甘言に騙され結婚。しかしそれは資産狙いの詐欺だった。リリアーナは全てを奪われ路頭に迷うも、持ち前の裁縫と商才で仕立て屋を開業し大成功。名門伯爵家長男エドワードと出会い、真の愛と家族を得
て伯爵夫人に。数年後、エドワードの力で元夫の不正が暴かれ失った財産も返還。没落したアルフォンス達を見下ろし、真の幸せを掴む痛快な物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 20:23:15
4427文字
会話率:29%
ブランウェン伯爵家に嫁ぐ事になったブライアは初夜の時にアイシュリング・ブランウェン伯爵から愛すことはないし、子どもも要らない、社交界は最低限で伯爵夫人としての仕事だけを求められた。
子どもを産みたくなかったブライアはその意見を受け止め、伯爵
夫人としての仕事をこなしつつ好きな様に生きることにする。
さあ、今日のお土産は誰かしら?
※最終地点はGLですが主人公は既婚者です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 16:23:32
2600文字
会話率:70%
ルベッタ伯爵夫人アンリゼットは夫ユージミーに殺されるが、気づけば結婚式の夜に時間が戻っていた。
もう二度と殺されないためには先手必勝。愛人に首ったけのアホ旦那なんてもういらない! アンリゼットは魔法でユージミーと愛人ソニアを猫にしてしまう。
これで安泰……と思っていたのに、褐色の肌の護衛騎士シルヴィンがやってきたその日、猫にしたユージミーが殺されてしまい!?
手軽に読める中編です。倫理観は相変わらず変です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 22:00:04
48156文字
会話率:42%
「私」は前世の記憶を思い出した。
悪役令嬢の味方になることを決めた。
物語の悪役令嬢アデライードの乳母となった伯爵夫人の独白。
またの名を、悪役令嬢の乳母のお話。
最終更新:2025-01-20 21:18:56
11160文字
会話率:27%
伯爵夫人ルクレツィアはつねに厳かな雰囲気の貴族女性。
夫である伯爵リカルドはたくさんの愛人を囲った奔放な魔法使い。
彼らは二十年前に亡くした息子のことだけを考え、お互い傷つけあって生きてきた。
夫の連れてきた若く美しいイザベラはルクレツィ
アを目の仇にする。
ある嵐の夜、イザベラはとうとうルクレツィアの部屋に乗り込み、彼女を殺そうとするが…。
何かがもう少しだけ違っていたら、魔王は生まれなかったかもしれない。
ファンタジー世界のヒューマンドラマです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-11 00:21:16
9527文字
会話率:34%
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:00:00
148109文字
会話率:36%
私、クルト・デニム伯爵は亡父の遺言に従って、男爵家の令嬢アメリを嫁に迎えた。
アメリは良く出来た妻で、私が仕事で帰りが遅くなってもねぎらってくれて、自ら厨房に立って料理を温めてくれるし、日中は侍女と共に掃除をして部屋も廊下も綺麗にして、家令
と相談して領地経営にまで乗り出すほど有能だった。
にも関わらず、舞踏会で自由奔放に振る舞う赤髪の若い女サロメに、私は一目惚れ。
彼女と逢引きを重ねた結果、私は、良妻アメリに言いがかりをつけて、伯爵家から追い払ってしまった。
ところが、赤髪の愛人サロメは伯爵夫人になった途端、本性を表して、横柄な態度となり、乱費を繰り返すばかり。
改めて、元妻アメリが良妻だったことに思い至って、私は後悔した。
が、時すでに遅し。
良妻アメリを追い出した結果、私、クルト・デニム伯爵の転落が始まってしまうのだったーー。
※ざまぁ系のストーリーですが、ざまぁされる側の視点で書かれています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 12:10:00
15179文字
会話率:14%
騎士爵家の二十歳の娘、フィリアは、長身の女性騎士だった。
そんな彼女が、将来の騎士団長と目される、二十四歳の若き伯爵家当主ライオス・バウムに見初められ、結婚した。
が、義母メリーと義妹リリーが、伯爵夫人として嫁入りしたフィリアに、
「女のく
せに高身長で、無愛想。女性らしい暖かみに欠けている」
と嫌味を言い続け、ついには、
「花嫁修行のやり直し」
と称して講師を呼び込み、鞭打つなどの嫌がらせを始めた。
すべて夫に隠れての所業だった。
だが、夫は全面的に嫁フィリアの味方だった。
腹に据えかねたフィリアが、夫に提案する。
「いっそのこと、本当のことを教える?」と。
「本当のこと」ーーそれは夫婦二人だけの秘密だ。
それを聞いた夫ライオスは、顔を赤く染めて興奮するのだったーー。
※ちょっと変則的な、ざまぁ系ストーリーです。
十五歳以上に指定したのは、念のためです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-30 12:10:00
10242文字
会話率:17%
修道女タリアは、家庭教師として赴任した先の伯爵家に嫁入りし、伯爵夫人となった。
ところが、伯爵家の内情は火の車だった。
大きく傾いた領国経営を立て直すため、タリアは日々、奔走するはめに。
ところが、夫の不在中に、いきなり自宅内で暴漢に凌辱さ
れてしまい、挙げ句の果てに娼館に売り飛ばされてしまった。
すべては義母ドロネスによる陰謀だった。
許せない!
元伯爵夫人タリアは復讐を誓うーー。
※ざまぁ系のストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-26 12:05:15
19858文字
会話率:21%
結婚は不幸の始まり。バルデン伯爵家の次期当主であるユディットは、夫テオドアの不貞と度重なる自領の水害対策に苦しんでいた。ある日、王太子夫妻からお茶会の招待状がユディットと夫宛てに届く。そのお茶会の席で出会った、王太子妃とテオドア。どうやら王
太子妃は、テオドアを愛人としてご所望のようで……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 18:03:33
9033文字
会話率:40%
神さまから異世界転生を提案されたラノベ好きの主人公。回帰モノが大好きだったため、そんなヒロインになりたいと願ったのだが、神さまはラノベに詳しくなかった。
彼女が転生したのは、白い結婚を強いられたあげく、ようやく離婚できるという寸前で夫に殺さ
れてしまった伯爵夫人のセシリア(享年23歳)。
15年前に遡り8歳になるはずだったセシリアは、なんと肉体年齢23歳のまま死に戻ってしまった。
つまり神さまは死に戻りをさせてはくれたものの、年齢を若返らせてはくれなかったのだ。
「そんな! 8歳の少女が急に23歳になったら、大騒ぎでしょう!」
まずいと思ったセシリアは、すぐに家出。生きていくためにチート能力を生かし冒険者として身を立てる。
そんなある日、セシリアはひとりの少年を魔獣から助けた。なんと彼は未来の国王。それも自分を虐げた他の王族すべてを虐殺し王位に就く残虐王エゼルウルフだった。
しかし、今の彼は路頭に迷う少年。見過ごせなかったセシリアは、彼を保護し弟子にする。
やがて立派な青年になったエゼルウルフと別れたのだが。
「やっと捕まえた。シア、もう離さないよ」
国王になった彼は、セシリアに愛を請いすがりついてきた。
これは、回帰したのに若返らなかった主人公が、うっかり未来の国王を拾い執着溺愛されるお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-02 13:09:32
37418文字
会話率:31%
伯爵家の長男として生まれたベルナール・レインバードは騎士として日々励んでいたが、訓練中の事故により騎士としての道を閉ざされた。騎士団を退団したベルナールは弟の夢を叶える為、再び次期当主として立つ事を決意する。
同じ頃、伯爵家の長女として生
まれ次期当主となるはずだった『氷の令嬢』ウルスラ・アッシュフィールドは婚約者が自分の妹と子を成した事をきっかけに己の婚約を自ら白紙に戻した。
常に無表情なウルスラは淡々と妹に全てを譲り、胸中で家を出る事を決意する。
これは、そんな二人が出会い、夫婦になるまでのお話。
※短編「伯爵夫人は笑わない」を長編用に練り直した作品となります。多少短編版と異なる点がありますが大筋は変わりません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 12:58:58
215870文字
会話率:36%
「本日も、ですか」
その日、伯爵付きの従僕より彼の晩餐不参加を告げられると、伯爵夫人ウルスラ・レインバードはピンと伸ばした背筋をそのままに、何の温度も抑揚もない言葉で無表情にただ一言そうですかと答えた。
一人での晩餐は何もこれが初めてでは
ない。
初めてどころか、今月は既に半分も過ぎたというのに、夫とテーブルを共にしたのは片手で数えられる程もない。
就寝時間の違いを理由に寝室に至っては今や別だ。
領地経営が忙しい時期のは知っている。
だから妻であるウルスラも何も言わず、社交活動以外に屋敷の切り盛りや夫不在の間の領地経営の手伝いなど、出来る事に努めてきた。
だが、さすがにこれは良くない傾向である。
ウルスラはいつもよりも短時間で食事を終えると、その場に家令だけでなく給仕の使用人と厨房の主たる料理長を呼び付けて問うた。
「……旦那様のここ一週間のお食事はどのようになっていますか」
笑わない無表情伯爵夫人と夫である伯爵の、わかりにくいほのぼのストーリーです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-08 12:46:30
9820文字
会話率:36%