幽黒城の主、吸血鬼ジュールのもとへ、ひとりの娘が送りつけられた。
盟約の「花嫁」という名の贄。
城に青薔薇が咲けば、豊作と安寧がもたらされる。だがジュールは咲かせることが出来なくなっていた。
どうせまた引き返す――。
だが娘は一向に
逃げ出す気配がない。それどころか厨房に住み着き、薔薇の世話まで始めた。
火を恐れ、顔を隠し、感情を見せない娘からジュールは目が離せなくなる。
ジュールは、その娘に「ビアンカ」と名付けた。
関わるはずのなかった二人の距離は、少しずつ変わっていく。
だが、ビアンカには消せない過去があった。
二人だけの静かな時間は、領主の娘セレーナによって壊されていく。
これは、孤独な吸血鬼と、傷を抱えた娘が出会い――それでも隣にいることを選ぶ物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 22:41:02
110444文字
会話率:43%
王都オルドンからほど近い湖のほとりに佇む古城――グレイブハル城。
美しく、静かで、どこか触れてはならない気配を宿すその城は、観光名所として知られている。
城を守るのは、青年と少年の二人。
絶世の美貌を持ち、柔らかく人に寄り添うアウレリウスと
、
寡黙に彼の傍らに立つ黒髪の少年セティ。
城を訪れる人々は皆、なぜか「失くしたもの」や「言葉にできなかった想い」を抱えている。
アウレリウスはその声に耳を傾け、セティは隣で静かに見守る。
けれど、本当に秘密を抱えているのは、彼ら自身だった。
二人は――老いない。
はるか昔に失われた錬金術によって生み出された、ホムンクルスだから。
終わらない生。
越えてはならない境界。
守ることと、縛ることの違い。
そして、触れてはいけないと知りながら芽生えてしまう感情。
これは、錬金術が遺した二人のホムンクルスが、
人の愛と孤独を見つめながら、
やがて自らの運命と向き合っていく物語。
優しく、残酷で、美しい選択の物語である。
※本作は『法務官エドガー・レイブンズ』シリーズと同じ世界を舞台にした物語ですが、本作単体でもお読みいただけます。
※完結まで執筆済みです。順次公開していきます。
※ご一読ください
本作には男性同士の恋愛要素(BL)が含まれます。
また物語の性質上、
自殺や死を想起させる表現が登場する場面があります。
苦手な方はタグをご確認の上、回避をお願いいたします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 22:40:00
221858文字
会話率:22%
★毎日21:10頃に1エピソード更新!★
生きるために必要な〝何か〟を失った者の前に《万魔殿(パンデモニウム)》の扉は現れる――
ピアノの神童と謳われていた皆月彩音(みなつきあやね)は、事故によって生きる〝希望〟を失い、異界のような
《万魔殿》へと迷い込むように足を踏み入れ、そこに住まう不思議な人々と出会う。
〝案内人〟を名乗る快活な少年で、最も彩音と深く関わることになる、ナナシ。
常に無表情・無感情なメイド姿の絶世の美女、リリエラ。
《万魔殿》に訪れる者を、彩音も含めて見境なく襲う、大男。
《万魔殿》の主で〝大悪魔〟を名乗る、一目見るたびに姿が変わる、アスモデウス。
小悪魔のように人をからかう、不思議な雰囲気の黒猫、クロ。
彩音は《万魔殿》で出会った人々との交流によって、それまで狭かった自分の世界を広げ、成長していく――
※この作品は「カクヨム」様にも掲載しています。
※ストーリー展開の研究・勉強のため、「カクヨム」様で掲載している同作品とは章・エピソードの順序を変更・調整するなどしています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 21:06:00
76847文字
会話率:47%
神社の裏参道にひっそりと佇む、深夜営業のタロットカフェ。
そこは、巷に溢れる「癒やし」とは無縁の場所だ。
店主のユウカは、ある出来事を境に自らの【感情】を失った占い師。
19世紀の古典魔術に則り、タロットの象徴から「事実」だけを冷徹に突
きつける彼女の鑑定には、甘い慰めなど一切ない。
図星を突かれた客から噴き出す「絶望」や「執着」の想念は、厨房に立つ麗しき青年の手によって極上の料理やカクテルへと変えられ、夜な夜な訪れる『人外の客』たちの胃袋を満足させていく。
ユウカがこの奇妙な店を守り続ける理由はただ一つ。半年前に姿を消した前店主・叔母の行方を探すためだ。
霧の狭間の館で三人の美しき使い魔たちと暮らし、気だるげな刑事に目をつけられながら、ユウカは今夜も迷える羊たちの因果を精算する。
慰めゼロ、容赦ゼロ。
現代の路地裏に潜む異界の交差点で繰り広げられる、大人のためのタロットミステリー&ゴシック・ダークファンタジー。
※「カクヨム」「TALES」でも連載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 20:04:10
155559文字
会話率:35%
穢れたこの世界で、 美のために滅びるのか、醜く生きるのか、あるいは…
美しい公家の女・お種の凄絶な自害に由来し、高潔な魂を持つ者を死へ誘う呪いの伝説――
「世忌花娘(よいまわしのはなむすめ)」。
没落華族の娘・北条美純は、凄惨な過去によ
って人の愛も優しさも信じられなくなり、屋敷の庭に閉じこもって、世界を拒絶するように生きていた。
一方、大手印刷会社の御曹司・西郷優一は、幼い頃の傷と罪悪感から、他人に迎合し続けることでしか生きられない青年だった。
拒絶する女と、迎合する男。
正反対の二人は出会い、惹かれあう。
だがその恋は、「世忌花娘」の呪いによって、さらに深い悲劇へと呑み込まれていく。
これは、呪いと悲恋の物語であると同時に、
美しい者が死に、醜い者が蔓延るこの世界を問う物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 20:00:00
44874文字
会話率:12%
何世紀にもわたり吸血鬼の脅威に脅かされ続けてきたクリステア王国。
その辺境で暮らす貴族令嬢エリシュカ・カタルジュは、最愛の兄アルフレートと美しき友オフェリアの結婚に胸躍らせていた。
しかし、婚儀を翌日に控えた満月の夜、突如としてオフェリ
アの訃報が齎され、エリシュカの日常はあまりにもあっけなく崩れ去った。
哀しみに暮れる兄妹。だが、葬儀の場にて発覚したのは、オフェリアの婚約指輪の消失と不義の疑惑だった──
未婚のまま、未練を残して死んだ女は吸血鬼となる──その伝承を肯定するかのように、辺境の地を不穏の影が蹂躙する。
アルフレートは滅びた愛と狂気に囚われ、エリシュカ自身もまた、仄暗い地獄の底へと引きずり込まれてゆく──
さらば、愛を乞う赫き怪物たち
さらば、あいをこうあかきモンストリ
重厚ゴシックホラーファンタジー。
※……残酷・暴力描写あり
※※……軽い性描写あり(R18ではないもの)
BL、GLがメインではない作品ですが、その要素を含んでいるシーンがございます。ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 19:20:00
248693文字
会話率:37%
ブラック企業で「代わりのきく歯車」として使い潰され、過労の果てに意識を失った時計師・有栖ねね。
次に目覚めたのは、時間が止まり、誰もが静止したままの異様な世界だった。
壊れたものを見ると放っておけないねねは、そこで見つけた一つの歯車を修理し
てしまう。
その瞬間
静寂に閉ざされていた世界は動き出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 19:14:50
26267文字
会話率:22%
【作品紹介】『傭兵と黒の魔女』
魔法《マナ》の終焉に抗うのは、泥と鉄の重さ。
神を騙る白い塔に、黒き狂犬が牙を剥く――極上のハードボイルド・メカニックサーガ、開幕。
かつて世界を潤した魔法《マナ》が枯渇し、人々が砂と錆にまみれた荒野を這い
つくばる新大陸。
富と資源を独占し、永遠の繁栄を謳う巨大な都市国家『クロノス・アーク』の防壁の外には、弱肉強食の過酷なディストピアが広がっていた。
硝煙と機械油の匂い、そして安いバーボンの熱。
本作は、旧世界の遺物という「過ぎた力」にすがり、再び神になろうと企む特権階級の豚どもへ、地に足のついた泥臭い美学で反逆する者たちの軌跡を描く。
主要キャラクター・機体
ヴァンス
荒野を根城にする凄腕のフリー傭兵。ボタン一つで完結する理不尽な力や魔法を嫌い、弾丸の重さと己の指先の実感だけを信じている。無駄を削ぎ落とした極限の近接射撃術『ガン=カタ』の使い手。
セリア
機体のコアに宿る、高度な自律型ナビゲーションAI。漆黒のゴシックドレスを纏う妖艶な「黒の魔女」。冷徹かつ完璧な演算で戦場を支配し、シニカルで不器用なマスターを優雅にからかいながらエスコートする。
黒のレガリア『ノワール』
ヴァンスの愛機。普段はツギハギの追加装甲を纏った鈍重な魔導鎧《まどうがい》に偽装しているが、その正体は旧世界の恐るべき物理改竄能力を秘めた規格外の化け物。
「過ぎた力ってのは、どうも肌に合わねえんだよ。戦場じゃ、手のひらに収まる実感だけが頼りだ」
カイたちの戦いから時が流れ、マナが枯渇した未知の新大陸。そこは富を独占する都市国家『黄金の檻』と、その外側に広がる砂と錆の荒野だった。
日銭を稼ぐシニカルな凄腕の傭兵・ヴァンスと、気品溢れるお姉さん系AI・セリア。彼らは漆黒の第5のレガリア『ノワール』を、あえてただの重厚な魔導鎧《まどうがい》へと偽装し、アクロバティックな銃接格闘術『ガン=カタ』で荒野を生き抜いている。
退廃的な世界観で描かれる、プロフェッショナルの矜持と大人のロマンが交差するハードボイルド・ノワール。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 00:00:00
23998文字
会話率:35%
A.D.1888、霧の都・竜敦(ロンドン)。
分厚い霧に覆われ、ガス燈が常に灯るこの都市で、ある変死体が発見された。
国教会審問局に着任したばかりの二人の新人審問官、アレクサンドラとヴィクターは、先輩のテオドリックとともに事件の起こったホ
ワイトチャペル教区への巡察を命じられる。
しかし、二人を待ち受けていたのは単なる怪死事件ではなかった。
それは竜敦を覆う霧と国教会の歴史を揺るがす、異端事件の影なのであった────。
霧の都に隠された歴史と世界の真実を暴く、異端審問ゴシックファンタジーミステリ。
※2026年5月21日投稿開始
※他サイトにも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-12 00:00:00
117960文字
会話率:34%
この町には人魚が棲んでいる──。人魚伝説を追う少女アルベルタは、異形館の使用人となり、伝説を追っていく。人魚伝説の真の意味とは。アルベルタの目的とは。
最終更新:2026-06-09 20:13:12
14879文字
会話率:39%
結婚式の最中。
退屈な人生に絶望していたアリスは、庭園で“服を着た白兎”を目撃する。
その出会いをきっかけに、アリスは死ねない狂気の世界――『不死の国』へ迷い込む。
不死の国の住人は狂い。
アリスアは、殺され、蘇り、また殺される。
恐怖でア
リスは壊れ、少しずつ狂気へ染まっていく。
この世界から、アリスは逃げ出せるのか。
※本作品は他サイトにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-09 19:12:11
17569文字
会話率:14%
表向きは人間によって支配されているアルトヴァイス王国。
しかし、裏では闇に潜む吸血鬼の氏族達が、貴族や王家をコントロールして支配している。吸血鬼の存在は、表向きは隠されており、国民の間ではあくまで伝承や噂の存在だ。
アデライード・フォン・ア
ルノーは、とある理由から吸血鬼の有力な氏族ルーベル家から、代々吸血鬼と貴族のパイプ役を任されたフォン・アルノー公爵家の娘である。
国の運営にフォン・アルノー公爵家はかかせないものになっている。その為、ギヨーム王太子とアデライード・フォン・アルノーは幼い頃より婚約している。
しかし、ギヨーム王太子は、吸血鬼の裏からの支配をうとましく思っていた。国は、人間自身によって支配されるべきであると考えたギヨーム王太子は、聖女と呼ばれる平民の少女マルグリットの存在を知る。マルグリットは吸血鬼と敵対する教会の一部の人間達によって奇跡の預言者として祭り上げられていた。
王太子は、吸血鬼をも退ける力を持つと言われるマルグリットを新たな婚約者に迎えようとする。そこで、ギヨーム王太子は、周囲の反対を押し切り、主人公との婚約を破棄してマルグリットを王宮に招き入れる。
それをじっと見ていたのは、ルベール家の氏族の長であるジェフロワ・ド・モンフォール侯爵。彼は何度も名前や爵位を変え、この国を監視してきた。現在は、若き侯爵として知られている。彼は、ずっとアデライードを熱く見つめてきた。しかし、今まで直接交流する事は無かった。それは、彼女が昔愛した人間の女性、イザボー・フォン・アルノーにそっくりだったから。
イザボー・フォン・アルノーを愛するあまり、同じ吸血鬼の眷属にする事をためらった彼は、そのイザボー・フォン・アルノーを人間のまま死ぬまで愛した。
アデライードは、イザボー・フォン・アルノーの子孫だ。以後、彼は彼女の家を吸血鬼と貴族のパイプ役として加護してきた。昔愛したイザボー・フォン・アルノーにそっくりに育ったアデライード・フォン・アルノーを、どうしても気にかけてしまうのだ。
ジェフロワ・ド・モンフォール侯爵は、婚約破棄された彼女に思わず声をかけ、慰めてしまう。そこから、ジェフロワ・ド・モンフォール侯爵とアデライード・フォン・アルノーの交流が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-08 16:57:07
14794文字
会話率:42%
霧と蒸気がただよう王国で、一人の少女はある男の下についていた。
その男は国の王子アイザック。人の理解が及ばない存在を追い求めている彼に拾われた少女は、王子の無理難題に付き合いながらも自分の知らない世界を知っていく。
王子アイザックが目指して
いるもの、超自然の存在が起こす事件、そして胸でくすぶる感情。
見えない知らない分かりたい。名前も分からない想いを抱いた少女は、夢中になって走りだす。
©2025 薪原カナユキ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-07 23:32:02
332153文字
会話率:31%
赤い月が世界を染める夜。
“偽りの始祖”クロエ・ヴィオレット・スフェラライトは、
人知れず吸血鬼達を守りながら生きていた。
ある日彼女は、
瀕死の少年を拾う。
人と吸血鬼の混血。
失敗作と呼ばれ、
捨てられた存在――ノクティス。
本
来なら、
始祖の血は少量でも危険。
だが飢えた状態だったクロエは、
誤って大量の血を与えてしまう。
その日から、
少年の血は変質した。
始祖でもない。
人でもない。
“夜の始祖”へ。
やがて教会は、
新たな始祖級存在の誕生を知り、
街ごと滅ぼすため
『始祖拘束術式』を起動する。
崩壊する夜。
迫る討伐。
交わる血。
そして救済。
「今度は――俺が守る」
これは、
救われた怪物達が紡ぐ、
血と契約のゴシック・ダークファンタジー。
『黒翼契約譚《レイヴン・クロニクル》IF
――血月の黙示録――』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-07 21:10:00
48703文字
会話率:26%
死者の名を記録し、正しく眠らせる都市ネム=レクス。若き死者名記録官リシェは、名簿に存在しない死者の少年アスターと出会う。死者の名を聞く少女と、記録の残響をたどる少年。二人は名を失った死者たちの事件を追いながら、やがて都市そのものが隠した真実
へ近づいていく。
死者の名を聞く少女記録官と、名簿に存在しない死者の少年が、葬送都市で起こる奇妙な事件を追う幻想ミステリです。
死者を忘れないことは救いなのか。
それとも、正しく眠らせるためには、記さない名も必要なのか。
静かなゴシック都市、死者名簿、空白の墓碑、記録されない相棒――そうした雰囲気が好きな方に読んでいただけたら嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-07 02:43:06
47944文字
会話率:39%
「夜」「追憶」「月」を題材にしたダークゴシック。
最終更新:2008-04-02 22:41:49
2486文字
会話率:22%
霧に包まれた古城都市ノクターン・ヴァルト――
その城に仕えるのは、顔は犬、体は人間のメイド「レア」。
外では優雅で控えめなメイドとして振る舞う彼女だが、その裏では、陰謀渦巻く貴族社会で主を守る影の守護者として生きていた。
主は若き伯爵――
家族を失い、貴族社会の陰謀に巻き込まれた孤独な青年。
城に潜む刺客や魔術師の暗殺者たちが迫る中、レアは静かに、無言で、そして残酷に敵を排除する。
戦いの後、彼女はまるで何事もなかったかのように「何かありましたか?」と微笑む――
その牙と忠誠の美学は、夜の闇に溶け込み、誰にも見えないまま、ただ主を守り続ける。
だが、忠誠の果てに、レア自身の過去と秘密、そして犬であるがゆえの孤独が、静かに彼女を蝕み始める。
愛と忠義、闇と優雅、血と美学――
夜霧に包まれた古城で、犬面メイドと青年伯爵の物語が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-07 00:00:00
54133文字
会話率:21%
1820年、ボルチモア北東の湿地帯“ブラック・マーシュ”。
先住民の呪いが囁かれるその土地で、保安官ジェフリー・ヘイルは、密輸組織に関する重大な情報を掴む。
夜霧の中、罠猟師エリアス・クロウの案内によって“シーダー・ラン”へ向かった彼は、そ
のまま消息を絶った。
現場に残されていたのは、泥に埋もれた帽子、発砲の痕跡、そして湿地の奥で目撃された不可解なランタンの灯のみ。
やがて捜査によって、港湾関係者、密輸船、そしてボルチモア商業界の“名士たち”の影が浮上する。
しかし証人は沈黙し、記録は消え、事件は闇へ葬られていく。
これは先住民の呪いによる怪異だったのか。
それとも――真実へ近付き過ぎた男が、人間によって消されたのか。
四十年後、新聞記者によって再編された証言記録が、“ブラック・マーシュ事件”の輪郭を再び浮かび上がらせる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-06 19:19:17
16415文字
会話率:3%
完璧な密室、消えた紅い宝石。仕掛けられた「ごっこ遊び」の結末は――?
「ねぇ、何か面白いことはないかしら?」
10月下旬の雪の日、暇を持て余した宝飾店の娘アンナに、家事手伝いのマールが手渡したのは、なんと「怪盗ルブラン」からの予告状だった
。
家族を巻き込んだ微笑ましい“防犯ゲーム”として始まったお芝居。しかし翌日、完璧に施錠され、アンナが独自のトラップまで仕掛けたはずの暗黒の地下保管庫から、紅いサファイアが跡形もなく消え去ってしまう!
魔法としか思えない消失劇に途方に暮れるアンナは、文通相手である憧れの安楽椅子探偵・ライラ先生に手紙で助言を求めるが――。
はたして主役の少女は、美しきロジックで怪盗の正体を暴けるのか?
愛らしくも本格派な、劇中劇ミステリー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-06 19:10:00
13059文字
会話率:37%
千年もの間、小国を守り続けた最強の術師――その正体を、誰も知らない。
彼女が実は、二十歳にも満たない少女・シティであることを。
黒のゴシックドレスに身を包み、白髪をなびかせる“老婆”。
性悪で毒舌、強欲にして天才。
人々は畏れと敬意を込め
て、こう呼ぶ。
――“最強ババア”と。
◇ ◇ ◇
最強の仮面の裏側で、少女は一人悩んでいた。
己の使い魔を完成させることこそが、真の“最強ババア”への道。
けれども、早すぎた師匠の死。容赦ない敵の襲撃。心無い世間の誹謗中傷。
孤独と疲労に押しつぶされそうになる日々――
そんな彼女を支えたのは、抜けているが直感に優れた一人の青年だった。
彼の導きで、シティは“最強ババア”の真実と初代の悲願を辿っていく。
すべてが明らかになったとき、少女がくだす決断とは――。
これは偶像を背負わされた少女の、ちょっと切なくて甘酸っぱいティータイムの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-06 09:21:04
63244文字
会話率:29%
何時も“最強ババア”の仮面を被る彼女たち。
本当に素の自分を曝け出せるのは――愛弟子や仲間たちと過ごす、一瞬の安らぎの時間だけ。
多忙な戦いの合間に、ちょっとした笑いがあり、孤独の中にほのかな癒しがある。
パワフルな愛弟子、個性豊かな師匠
、頼れる海の男――国を千年守り続けた最強たちが、かけがえのない時間を楽しむ。
連載『最強ババアのティータイム』に続く番外編。これは、最強たちの“オフタイム”を描く物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-01-03 12:11:05
27411文字
会話率:27%
千年もの間、小国を守り続けた最強術師――その正体を、誰も知らない。
彼女が実は、二十歳にも満たない少女シティであることを。
山と海に囲まれた小さな国家。
この国は常に怪物に脅かされていた。
雷の速度で山をもえぐる巨大な敵に、軍隊では敵わな
い。
対抗できるのはただ1人。この国最強の術士の女性だ。
白髪に黒のゴシックドレス。
現国王が生まれた時から老婆だった彼女は一体、いつからこの国を守っているのか。
「何じろじろ見てんだい?」
「早く金を寄越しな」
「こちとら守ってやってんだ、グダグタ言わないでもらえるかい?」
口は悪く、気難しく、誰にも従わない。
だが、その圧倒的な力で国を救ってきた。
人々は畏れと敬意を込めて、彼女をこう呼ぶ。
――“最強ババア”と。
◇ ◇ ◇
孤独と秘密を抱えた彼女を、レンズ越しに見つめ続ける青年がいた。
最強を演じる少女と、ただ「彼女」を撮りたい青年。
これは偶像を背負わされた少女の、ちょっと切なくて甘酸っぱいティータイムの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-10-12 12:12:20
9292文字
会話率:19%
「存在の盟約(ザ・カヴァナント・オブ・エグジスタンス)」は、準備ができている者を選ぶのではない。生き残る能力を持つ者を選ぶのだ。
すべての「超越者(アセンダント)」は破れぬ誓約に縛られ、すべての「異端者(アベラント)」は狂気に陥らぬために
一つの「絆(ヴィンクラム)」を必要とする。
ノクトの覚醒は早すぎた。
八歳という年齢は、宿命の意味を理解するにはあまりにも幼すぎた。大人が背負いきれないほどの重荷を担うには、あまりにも若すぎたのだ。
彼の血は、歴史から消え去った家系に由来する。
だが、その血筋は決して完全に途絶えたわけではなかった。
セイルム(Caelum)は彼を抑え込むよう命じられていた。
彼を救うためでもなく、彼を愛するためでもない。ただ、その力が境界を越えないようにするためだけに。
強者のみを認め、名誉のためにすべての血族に覚醒を強いる世界において、誓いはもはや神聖な約束ではない。
それは、呪縛(鎖)そのものであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2026-06-03 08:20:20
38418文字
会話率:38%