まもなくデビュー戦を控える新人剣闘士ウッドは、闘技場の通路で絶対王者アダムと出会う。
にこやかに話しかけてくるアダムに対し、ウッドは――
「アダムさんは緊張した時どうしていますか?」
と質問する。
アダムはこれになんと回答するのか。そし
て、ウッドの試合の行く末は……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-12 16:35:16
3466文字
会話率:22%
ファンタジー好きなラノベ作家の私が思わず書き散らかした、某コラムで語られたゲームと本格ファンタジーについてのお話。
最終更新:2023-03-26 15:18:32
2811文字
会話率:6%
【ハイファンタジー×ミステリー】
舞台は、科学と魔術によって発達したアレリア王国。
この国の冒険者達は皆、ギルド保険と呼ばれるものに加入していた。
死霊を操る魔術師――死霊術士<ネクロマンサー>であるレムレス・ライガイスト30歳――は過去
のトラウマで能力を封印し、今は死者の記憶――残留思念を視る事が出来る【死視】と呼ばれる技能のみを駆使して、冒険者ギルドの保険調査官として働いていた。
レムレスは、貴族令嬢で剣の達人である新人調査官のルーナを相棒に、とある熟練剣士の死因を調査することに。
そして【死視】の技能を駆使したレムレスは驚くべき事実に気付いた。
「彼は……この乾ききった遺跡の、カラカラに干上がったこの通路の上で立ったまま……溺死した」
その巧妙な手口の裏に隠された真実とは……。
「死者は生者と違ってな――真実しか語らない」
これは華やかな冒険者達の活躍の影にある暗い事件を解決する、赤き死霊術士と銀の剣士の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-11 12:00:00
57419文字
会話率:58%
或る一人の少女が目を覚ますとそこは謎の地下通路だった。
体を休めながら状況を理解しようとしていると、突如猛烈な空腹感に襲われてしまう。
少女は食べ物を探すために地下通路からの脱出を目指すのだった。
最終更新:2023-03-05 07:00:00
12747文字
会話率:39%
例えば小説を道とし、展開を隆起した大地だとすれば、この作品はコンクリートで舗装されたつまらない通路である。
最終更新:2022-12-28 00:17:30
575文字
会話率:0%
「SIESTIA GIRLS」の続編
ティアは、アスタロトの予言書に記された暗黒世界の入り口「アリスゲート」の構築を企む教会とその陰に潜む名を持たない集団を追って、フランスのパリへと訪れていた。
パリ支部の仲間が何者かにより暗殺された事を調
査する為に編成されたティア達(アリス部隊)は、第2軍事研究所の特務室長ディーエース•マッケネン大佐に面会を申し出る。
マッケネン大佐は暗殺の目撃者であり保護された少年少女の2人を連れてくるが、一切口を開こうとしない。
かなり怯えているその様子から、ティア達は想定よりも深刻な事態になっている事を悟る。
サラとのすれ違いから起きた、アリス本部への疑念と教会の真相を探る為、ティアは、敵のアジトとされる宮殿下の地下通路から侵入する事を決意する。
この先に、はたして何が待ち受けているのか…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-20 23:05:25
749文字
会話率:7%
ビル地下で1人、ドリンク自販機に向かって歩いていたところ、その自販機の扉が開きだした!?中から出てきたのはなんと……
ちょっとブラックなローファンタジー
全4回完結
最終更新:2022-12-11 14:05:01
5418文字
会話率:52%
夏の日に駅の地下通路で立ちくらみしてかがみ込んだ。視界が戻ると青々とした草地に独り。
その上ちびっ子になっている。33歳、社会人:妹尾有理佳(せおゆりか)
知らない土地で迷子。将来の進路も迷走中。
最終更新:2022-11-05 06:00:00
263839文字
会話率:26%
「風吹亭」という離島のレストランに、ある日,小学生の息子トキオを連れたヒミコが現れる。歴史家でヒミコの父であった学者が十三年前にこの島で消息を絶っていた。
その後、夏休みを過ごすため中学生の橘リカが島に来る。島の神聖な場所とされるテンシ
バルビーチへのピクニックをきっかけに,トキオとリカはテンシバルの海底洞窟に興味を持つ。調べるうちにヒミコの父がかつて海底洞窟を異次元世界への通路だと考え調査していたことを知る。ふたりは,当時の行方不明事件の当事者であるクマさんが,海底洞窟の秘密を知る人物ではないかと考える。
テンシバルの祭りの当日,リカは海で碧色の小瓶を拾う。なかには,亡くなったはずのヒミコの父からの手紙が入っていた。世界の完璧性を守る闘いにおけるクマさんの助けを求める手紙だった。クマさんは再び戦士として出発する。
数日後,メンバーのもとに,異世界からの使者が姿を現す。使者は子どもたちの助けが必要だと告げ、トキオとリカは戦列に加わるために旅立つことを決意する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-04 12:30:50
105828文字
会話率:49%
イオリ・ミカゲは、卑しい種族として名高い『カエルの亜人』だ。
あらゆる人間から虐げられ、嘲笑われるだけの存在……それでも彼は、泥水を啜って生きていた。
ある日、村の外からやって来た貴族令嬢にボコボコにされたイオリは、悔しさから彼女に正式
な決闘を申し込むことを誓う。
それから6年。
因縁の彼女と同じ『精霊騎士』になるべく、イオリは街に下りてきていた。
そこで彼は偶然、闘技場の地下へと続く隠し通路を発見する。
その先で待っていたのは、ヒトを売買する極悪騎士。
亜人を買う代金として、そいつは一人の精霊を引き渡そうとしていた。
「カエルの亜人か――――その希少な身体、いったい幾らで売ってくれる?」
「ふざけんな…………お前みたいなクズが騎士を名乗んじゃねぇよ!」
怒りを爆発させたイオリは、自らの非力さも顧みずに決闘を挑む。
この戦いによって、彼の運命が大きく変わるとも知らずに――――!
あらゆる人間が敵に回り、平然と裏切ってくる世界。血筋とコネが物を言い、権力闘争で罪なき人々が死んでいく。
この絶望の井戸から、イオリは抜け出すことができるのか。
……腐敗しきった貴族社会の闇を、カエルと精霊のコンビが斬る!
三流剣士であるカエルの亜人が、精霊の手を借りて激ツヨ騎士に一矢報いる。そんなバトルファンタジーです。
転生なし。チートなし。
弱肉強食なんかクソ喰らえだ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-15 18:32:44
245776文字
会話率:27%
小学6年生になった守本すいは、両親の離婚を機に大人になることを誓い、次なる人生の目標を童貞卒業と設定。そんなすいの前に突然、理想の女の子が現れる。彼女は父親の再婚相手の連れ子で高校1年の夢見(ゆめみ)。メガネ美少女の夢見を一目で気に入ったす
いは、自分の筆下ろし相手を夢見に決めた。
時を同じくして、すいと夢見が暮らす新居のキッチンに、この世のモノとは思えない不思議な地下通路が出現。すいはその地下室で封印されていた空を泳ぐ未知の生き物、空魚に遭遇。2匹の空魚のうち1匹はすいの精子を吸収。もう1匹は夢見の生理の血を飲むことで、それぞれが2人に付き従うようになった。すいと夢見は、突然現れた空魚との奇妙な共同生活を送りながら、さらにもう一種類の化け物、メデューサに遭遇。メデューサはすいの幼なじみである12歳の間々宮あかねを襲い子供を産ませた。逆上したすいは夢見と協力して空魚を操り、あかねから生まれた多数のメデューサを駆逐する。その後、夢見の憧れているカリスマ生徒会長の西野ひらめがすいと夢見の家を訪問。夢見を盗られないかと気が気ではないすいだったが、ひらめがゲイでショタコンと発覚。ひらめはすいを押し倒して愛を告白。混乱の中、西野ひらめがメデューサに取り憑かれ、あかねを襲ったことが発覚し、空魚を操り夢見が西野ひらめを撃破。混迷する事態の中ですいは夢見に告白し、夢見はそれを受け入れる。無事に理想の相手に童貞を捧げたすいは、晴れてメデューサの根絶を誓った。
その後、すいの担任教師である赤坂ひなのがすいの家を来訪。ひなのは身も心もメデューサに犯されていたが、メデューサの射精後のスキをついて、すいに自分を殺させる事で、寄生していたメデューサを退治させる。しかしひなのの体にはすでに新たなメデューサが宿っており、すいの取り逃がした1匹は、秘密の地下室の扉を開けて深淵へと到達。取り逃がしたメデューサを追ったすいは、地下室で空魚やメデューサよりも遥かに強力なリヴァイアサンという化け物に遭遇。リヴァイアサンの声を聞いただけで心が折れてしまったすいは、夢見の合流によって命を救われる。そして夢見は空魚と交わる事で人魚のような姿に変身しリヴァイアサンを撃退。しかし空魚との融合により夢見は声と下半身。そして記憶を失う。すいはそんな夢見を愛している事に気付き、化け物となった夢見と共に暮らす事を選択した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-06 23:49:04
93723文字
会話率:28%
周りに響く女子の話声をなるべく聞かない様に俺は通路の端を歩きながら昨日読んだ小説の最後を思い出していた。
まさかあそこで新しいチート技が発動するとはなぁ、やっぱ異世界へ転生転移した人間がチート級の活躍する話は面白いよ。
男なら一回は
体験してみたいって思うだろうし!
まぁだけど最近はその異世界転生/転移ブームも下火になってきたかもな。 昨日の作品も面白かった割にはそこまで人気は無さそうだったし。
異世界転生系の小説はもうやり尽くした感あると思ってたし、この流れも仕方ないかな?
……それとも、もうみんな異世界に行きたいってそれ程思わなくなっちゃたのかな?
もしそうなら少し悲しい気持ちになるな。
「いや、まだまだこれからだろ! きっとまた人気になるさ!」
目的の場所についた俺は誰にも聞こえない様に小さく呟き、目の前の扉をあけた。
異世界は面白い。
この日まで俺は本気でそう思っていた。
※本作は異世界転移小説ですが聖女、占い、悪役令嬢、ざまぁ、チート、ハーレム、異世界転生がお好きな方には一部不快な表現があると思います。
基本的にはキャラの思想ですのでご理解下さい。
勿論私は全部好きです……。それでも宜しければ是非ご愛読よろしくお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-26 00:16:26
415685文字
会話率:41%
とある夜、収容部屋で目を覚ました、一途カナは、自分が心臓の移植手術を受けたに来た事は覚えているのだが、手術が終わったら、病室に戻るはずなのに、なぜか、目を覚ましたのは、どこかの施設の収容部屋、しばらく無言で呆然としていた、そして、ふと、扉に
触れてみるとガチャと音が鳴り、扉が開いた、恐る恐る部屋の外に出ると、そこは、長い廊下が続く通路だった。
第一章、それから、カナは、廊下を永遠と歩いていた、そしてふと横を見ると部屋があり、表札には、SCP-8611-歪なドングリと書かれていた
部屋に入ってみると、白い台の上に、一個のドングリが置かれていた、
カナがそのドングリに触れようとすると、そのドングリが話しかけてきた、カナはびっくりして、少し後ずさるが、そのドングリと話をする、そして、出口を知らないかと問うと有ると返答される、どうやら、ゲートAから出られるらしいがしかし、それまでは、危険な怪物に遭うぞと忠告されるが、カナは勇気を持っていくと宣言した。
第二章、カナは、ドングリと別れると、また廊下を歩き始めた
そしてとある部屋の前を通り過ぎようとした、その時、途轍もない大きな遠吠えが聞こえ、カナは小さな悲鳴をあげる、その悲鳴に気が付いたのか、部屋の扉が激しく音を立て始める、そしてガシャンと、とうとう扉が打ち破られ中からは、SCP-7142-三つ目の番犬が出てきて、唸り、遠吠えをあげるとカナの方に走って来たので、カナは驚いて、悲鳴をあげ、泣きながら走って逃げた。
第三章、カナはSCPの番犬に追われていた、そして、かなは、とっさに部屋に入ってしまった、そこで行き止まりだと気付いたがもう遅く、後ろにはもう番犬が迫ってきていた、カナは怯えながら、助けを求め、番犬が襲い掛かってきて、悲鳴をあげたその時、バシュ、キャインと番犬が泣いた、えっ、と思い顔をあげるとそこには、SCP-9696-空の甲冑が立っていた、甲冑が無事を確かめられ、無事だと分かると甲冑は番犬との戦闘を始め、なんとか追い払った、そして甲冑にお礼を言い、立ち去ろうとすると、呼び留められ、何故ここに居るのか聞かれる、カナは事情を話すと甲冑は同行してくれることになり、二人でゲートAを目指すことになった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-04 02:17:22
4105文字
会話率:68%
異世界のドアは、リウ・ヤオがパスタソースを調理している間に開きます。 そして、異世界の通路は、もともと赤いソースで調理された鍋です。
反乱に逆らって敗北し、その後、騎士に襲われた村にスチールポットに誘拐された。「彼女」はそう尋ねた。
「言っ
て、あなたの要求。 私があなたのために何をしたいですか? ”
トラブルに巻き込まれたくなかったが、罪悪感のために、彼は村に避難することを決めた。
村人、冒険者ギルド、王国の貴族の間でいくつかのターンがあったが、物事がうまくいかなかったとき、彼の国の王子、ヤルベスは彼女を委託しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-16 13:58:07
865133文字
会話率:7%
野球の試合が終わっても、それを取り巻くさまざまな人々、彼らの物語は終わっていなかった。
野球はスリーアウトから。
野球場の内側でも外側でも、おかしな事件が起こりまくる。
もちろん、試合の最中にも・・・。
野球のショートショート、はじめまし
た。2022年、春バージョン。
その一部をご紹介(内容は変わることもあります)。
『デッドボールあとの赤い糸』
頭にデッドボールを食らったプロ野球選手。そのあと、謎(なぞ)の「赤い糸」が見えるようになり、それが大きな事件を巻き起こす。
『修学旅行で試練』
修学旅行で訪れた福岡県の太宰府(だざいふ)天満宮(てんまんぐう)。そこで野球部の部員たちを待ち受けていたのは、大きな試練だった。
『自由の女神にイタズラしたい』
メジャーリーグの開幕前夜、ニューヨークのリバティ島に数人の男女が上陸した。彼らの正体は「ダークヒーローの集団」で・・・。
『撮影スポット』
この野球場の外周通路には、四枚の絵がある。その絵には、ちょっとした秘密があって・・・。
『↑↑↑祝勝会だ↑↑↑胴上げだ↑↑↑』
祝勝会では、こういうことに気をつけよう、そんな注意事項があるらしい。
『野球のルールは難しい』
僕の彼女は推理小説が大好きだ。そんな彼女の野球観戦は変わっている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-09 17:00:00
26910文字
会話率:14%
野球の試合が終わっても、それを取り巻くさまざまな人々、彼らの物語は終わっていない。
野球はスリーアウトから。
野球場の内側でも外側でも、おかしな事件が起こりまくる。
もちろん、試合の最中にも・・・。
野球のショートショート、はじめました。
その一部をご紹介。
『この組み合わせ抽選会の最後に』
全国大会の組み合わせ抽選会。しばらくは誰も気がつかなかったが、やがて異常に気づく者が現れる。この抽選会の最後には・・・。
『球場の名前が変わるので』
球場の名前が新しくなった。その名前に、地元の人たちだけでなく、全国の人たちも驚く。
『いたいの、いたいの、とんでいけー』
「覚えているかい? 少し前にあった、自打球が足に当たった試合」 スタッフが選手に告げてくる。あの試合で起きていた、もう一つの物語とは・・・。
『流れるプール』
プールサイドにいる女子大生が、気になる浮き輪を見つけた。ある夏の、流れるプールでの出来事。
『吹き出しの道』
地下鉄を降りて、出口の一つに向かう。いつもなら何もない、白いだけの通路。そこが今日は一変していた。
『校長先生ヒーローインタビュー』
校長先生は考えた。どうすれば、朝礼で子どもたちが、私の話を真面目に聞いてくれるようになるのか。
『修学旅行のバスを発見』
独立リーグの選手たちが、遠征試合を終えて移動中、修学旅行のバスを発見した。「監督、どうしましょう?」
『気づいていました?』
引退したばかりの選手が、球場近くのクリーニング会社を訪問する。この訪問の理由とは・・・。
『対策』
その知らせに、後援会は沈黙した。自分たちの応援しているプロ野球選手が、自由契約になったのだ。
『最後の作戦』
相手は最強。こうなったら、最後の作戦を使うしかない!?
※この「野球はスリーアウトから スペシャルシーズン」は、同シリーズの過去二作品より厳選した物語に加筆修正、さらに新たに書いた物語を追加して、再構成した特別バージョンです。
(過去二作品とは、「野球はスリーアウトから」「野球はスリーアウトから ネクストシーズン」です)
(両作品とも現在、本サイトで公開中です。他のコンテストに応募する予定、他サイトで公開する予定は、今のところありません)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-01 07:00:00
104652文字
会話率:17%
気づくと私は洞窟型ダンジョンの通路で横になっていた
最終更新:2022-02-23 05:03:38
2883文字
会話率:46%
僕の家庭はもともと母子家庭だった。
けど、ある日、お母さんが再婚相手の男の人を連れてきた。
それから、その再婚相手の家に移り住むことになったのはいいのだけれど、
再婚相手のひとにも僕と同じ年齢の子供がいた
そのこは見た目優しそうでいい子そ
うなんだけど、実はとても最悪な人物だった。
僕はそれからというもの苦しい生活を送っていた。
そんなとき、押し入れが少し空いていてその中を覗いて見たらへんな洞窟に繋がっていた!?
その日から僕の復讐劇がスタートした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-27 06:00:00
13591文字
会話率:32%
カードキーを抜いて、ドアの前にへたり込んだ。
「あ、開かない……」
鍵を失くして家に入れない、それくらい誰しも一度はやらかしたことがあること。
でも、鍵はあるのに入れないなんて。
管理人に連絡しようにも、スマホは部屋に置きっぱ
なし。
スペアのカードキーも部屋の中にある。
財布の口を開けて、お札を数えた。
これだけあれば、近場のホテルで一泊するのに十分なだけ足りるだろう。
「あのっ、もしかしてお部屋に入れない……とか?」
文字通り「ふってきた」言葉にびっくりして、肩が大きく跳ねた。
そういえば、ここ、マンション共用の通路だっけ。
耳のはしがじんわり熱くなるのがわかる。
「お姉さん?」
見上げれば、彼女は高校生くらいにみえた。
人見知りするのか、彼女の声はうわずっている。
「そう、なりますね」
羞恥心のあまり立つことを忘れ、放心状態でうなずく。
「わたし、お隣に引っ越してきたばかりなもので、まだどなたともご挨拶していなかったんです。もしよろしければ、ご挨拶ついでに――ええと」
そこまで言うと、恥ずかしそうにマフラーをひっぱり、目元までかくした。
「一泊して行きませんか?」
頷けば、まもなくドアロックの外れる音がした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-24 06:00:00
2606文字
会話率:41%
女子高生三人組がお昼休みに学校で最近よく聞く噂について話している所から話は始まります。
『学校の七不思議』って皆さん一度は聞いた事があるかと。
アレって世代や時期が変わると少しずつニュアンスや話のオチが変わる事があるってご存知ですか?
もしかしたら、この三人みたいに噂が変わるキッカケになるかもしれませんよ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-01 16:52:08
1000文字
会話率:33%
罠使いのミストは冒険者ギルドのAランクパーティーの一員だった。
しかし、「後ろをついてくるだけのサボり魔は我がギルドにはいらん!」と言われギルドを追放されてしまう。
ミストの持つ【罠スキル】は、ダンジョンの罠の【探知】【解除】そして【設
置】さえも、手を動かさず一瞬で出来る、故に起きた誤解だった。
失意の中、ソロで再スタートを始めたミストはひょんなことからダンジョンの罠に捕らえられた獣人の少女、アーシアを助けることになる。
「鎖に縛られて動けないです……って鎖がひとりでに引っ込んでいく!?」
「俺が解除したんだ」
これがきっかけで、ミストはアーシアと2人でパーティーを組むことに。
「この宝箱はミミックだね」
「そんなのも分かるんですか!?」
「あ、隠し通路だ」
「見たところただの岩壁ですが……わ、ほんとだ!」
「吊り天井の罠、設置!」
「こ、こんな大掛かりな罠を即座に!?」
ダンジョンの仕掛けを見破り、罠すらも再利用できるミストの強力な【罠スキル】を中心に、2人は様々なダンジョンを攻略し、その名を轟かせる。
辺境伯、Sランク冒険者を始めとした名だたる人物の耳に入るのに時間は掛からなかった――。
一方その頃、ミストを追放した冒険者ギルドは破滅の道を歩んでいた。
見ることのなかったダンジョンの罠に引っかかり、宝箱も開けられない。
納品ノルマも達成出来ず、Sランク審査にも落ちる始末。
今までの躍進は、全てミストのおかげだったのだ。
「何でだ……何でこんなことに!?」
そんなギルマスを他所に、ミストは成り上がりの道を進むのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-17 17:02:45
10469文字
会話率:41%
産まれながらにして『吸魔』の能力を持っていたファナは、領主の正室の一人娘であるにもかかわらず地下に幽閉されて育った。
意図せずして、他人や道具に込められた魔力を吸い取ってしまうためだ。
母親は彼女を産むと同時に亡くなり、城の中では側室だっ
た義母と腹違いの妹が実権を握っていた。
ファナは夜な夜な部屋を抜け出しては、地下の隠し通路を通って、城の書庫や庭のハーブ園へと遊びに行くことを楽しみにしていた。
十歳のある夜。
地下牢から、悲しげな泣き声が聞こえてきた。
幽霊を期待してこっそり見に行くと、そこにいたのは子犬の獣人。
怪我をし泣く子犬を哀れに思い、自室に連れ帰り手当てをする。
さらに、城の裏手の森の中まで迎えに来た家族に彼を返すと、子犬は自分のたてがみの一部を切ってファナに渡し言った。
「大きくなったらお嫁さんになってくれる?」
子供の戯れ言と頷いたファナだったが、七年後、彼は本当に再びやってきた。
見たこともない翼の生えた馬を駆り、結納金代わりの大量の宝石を携えて。
東の果て獣人の国の第二王子であった彼は、最早『子犬』とは呼べない美丈夫に成長し、しかし中身の純真さはそのまま、ファナに一途に好意を伝え続ける。
嫁いだ獣人の国では、愛される第二王子の命の恩人にして運命のつがいと国を挙げての歓迎ムード。
さらに忌み嫌われてきた『吸魔』の能力は、実はファナを介して豊穣の女神へ魔力を捧げていたと分かる。
獣人の国はますます豊かに。
一方、女神の加護を失った生まれ故郷は、干ばつや水害などが続き、市民は食べる物にも窮するように。
そんな中でも贅沢を止めない王族に、ついにはクーデターが起きる。
だが獣人達は決してそのことをファナに伝えない。
心優しい姫君が助けに行くなどと言わないように。
愛すべき第二王子夫人が心穏やかに幸せに暮らせるように。
彼女を虐げてきた国が滅んでいくのを、目を細めて見守るのだ。
※【interlude】と書いてある章はメイドのカミル視点です。
※この作品は「アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-16 22:11:29
39719文字
会話率:29%