「この世界では、名前を呼ぶと、記憶が壊れる――。」
語ることが、禁じられた世界。
火を灯し、香りを伝え、手で記憶を継ぐ。
それが、人類最後の“語り”だった。
惑星ネリス。
地球を捨てた人々がたどり着いたこの地で、かつて“語りすぎた文明”
は滅び、いま、人々は「語らずに語る」術だけを残して生きている。
言葉は記録されない。
名は呼ばれない。
詩は、火の揺らぎや、器の配置、香りの調合として、誰の声にもならないまま受け継がれてゆく。
火を灯す少女・セレア。
沈黙を祈る少女・ノイラ。
音で語る少年・ルオ。
語られなかった記憶と、封じられた詩を抱えた三人は、ある日、“語らずに震える記憶装置《レム・ステラ》”と出会う。
それは、かつて語り手《カタリル》たちが遺した、語れば壊れる記憶の器だった。
料理が詩となり、沈黙が物語を紡ぎ、
忘れられた子どもたちの涙が、世界を再び揺らしていく。
この物語は、「誰も語らなかった記憶」の記録。
そして、君の中で語りはじめるための、火種。
語ってはいけない世界で、それでも私は、火を灯す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 12:00:00
10059文字
会話率:7%
クトゥルフ×ブロマンスの異色ホラーサスペンス。「怪異の掃除人」シリーズ第三弾。
怪しい三十路男とお人好しの大学生男子が、時に軽口を叩き合い、時に背中を預けながら、名状しがたい怪異に立ち向かっていく。
きっちり着込んだスーツの上に不審者面が
乗っかった曽根崎は、知る人ぞ知る“ 怪異の掃除人 ”である。
警察では解決できない不気味な事件を専門とし、必要とあらばあらゆる手を尽くして“ 無かったこと ”にする。
そこにひょんなことからアルバイトとして勤めることになった大学生・景清は、今日も曽根崎に金をちらつかせられながら共に調査に向かうのであった。
【怪異の掃除人シリーズ】
「怪異の掃除人」
https://ncode.syosetu.com/n2626fi/
「怪異の掃除人は日常を満喫する」https://ncode.syosetu.com/n8793fm/
「続・怪異の掃除人」
https://ncode.syosetu.com/n0497fn/
Twitter(小話やら裏話やら短編やら)
→ https://mobile.twitter.com/koksan11
※「カクヨム」「エブリスタ」にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 12:00:00
733220文字
会話率:62%
クトゥルフ×ブロマンスの異色ホラーサスペンス。前作「怪異の掃除人」の続編。
怪しい三十路男とツッコミ体質のお人好し青年が、時に軽口を叩き合い、時に背中を預けながら、名状しがたい怪異に立ち向かっていく。
きっちり着込んだスーツの上に不審者面
が乗っかった曽根崎は、知る人ぞ知る“ 怪異の掃除人 ”である。
警察では解決できない不気味な事件を専門とし、必要とあらばあらゆる手を尽くして“ 無かったこと ”にする。
そこにひょんなことからアルバイトとして勤めることになった大学生・景清は、今日も曽根崎に金をちらつかせられながら共に調査に向かうのであった。
前作→「怪異の掃除人」https://ncode.syosetu.com/n2626fi/
ホラー無し日常編(前作と今作の間の小話集)→「怪異の掃除人は日常を満喫する」https://ncode.syosetu.com/n8793fm/
Twitter(小話やら裏話やら短編やら)
→ https://mobile.twitter.com/koksan11折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-24 12:00:00
606581文字
会話率:52%
クトゥルフ×ブロマンス(×ギャグ)の異色ホラーサスペンス。
怪しい三十路男とツッコミ体質のお人好し青年が、時に軽口を叩き合い、時に背中を預けながら、名状しがたい怪異に立ち向かっていく。
きっちり着込んだスーツの上に不審者面が乗っかった曽根
崎は、知る人ぞ知る“ 怪異の掃除人 ”である。
警察では解決できない不気味な事件を専門とし、必要とあらばあらゆる手を尽くして“ 無かったこと ”にする。
そこにひょんなことからアルバイトとして勤めることになった大学生・景清は、今日も曽根崎に金をちらつかせられながら共に調査に向かうのであった。
※挿絵は登場人物紹介の所だけです。
ツイッターでは設定や登場人物の日常を呟いています。
https://mobile.twitter.com/koksan11折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-13 11:09:41
249076文字
会話率:56%
とある王国に生まれた双子の姉、リディア。彼女は神々から持たされた”英霊の魂珠”により、秘められた力と過去の記憶を得る。
自身の日常を取り戻す為の彼女の旅は、王国を巻き込む大きな陰謀へと繋がり、やがて世界を救う事へと目的を変えてゆく事にな
る。
”神の寵愛”を受けた双子の弟、”同じ”境遇の仲間達と共に、気ままに続ける探求の旅。その先で、彼女が辿り着いたこの世界の真実とは・・・
※どの方向に書くかは未だ未定の為、キーワードの関連付けは、書きながら変わるかも。チート能力持ちですが、あんまり「俺強えぇ~」って感じにはしないつもり無いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 09:17:05
76448文字
会話率:37%
英雄カインは最強で――親馬鹿だった。
その剣は大地を裂き、その拳は山を穿ち、その脚は万里を踏破する。
冒険者として、漢として、知らぬものはいないほどの英雄が、愛する娘シャルティとサージュのために東奔西走……しません。
これはただ親馬鹿
なカインが娘を思うあまり竜を一撃で屠り、魔物の大群から街を救い、悪い奴らを成敗し、神話に刻まれし黒龍とじゃれ合う物語。
たまに綺麗なお姉さんと大人なイチャコラしちゃうけど……。
だけどそんな親馬鹿なカインのことが大好きな娘たち。
ちょっとスケベで抜けてるところもあるけれど、英雄カインは最強で、最愛の娘たちのために今日も奮闘していきます!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
本作品は某新人賞で最終選考までいったものです。
作者の独りよがり的な供養のためになろう様で掲載いたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 08:28:35
304679文字
会話率:47%
どこかで読んだようなファンタジーの世界に、現代心理学の素養を持ったまま転生した彼女は、知識欲のおもむくままに冒険者となったのでした。精神魔法で深層心理を探り、異種族の神話に集合的無意識を見いだし、世界の秘密に心から迫る、彼女はどこへ行き着く
ものか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 08:00:00
102179文字
会話率:29%
どうも死んだらしい。
意識だけで身体を動かす感覚がない。
何も覚えてないどころか、どうやって死んだのか?
自分が何者だったのかなど生きていた頃の記憶一切がない。
時間の感覚もないし死ぬってこういう感じかぁと思ったら
「おめでとうございま
す。貴方様は本採用試験に見事合格されました!」
パチパチと早いリズムの拍手が聞こえてくる……気がする。
――はぁ? 何を言っているんだ? ていうか誰?
目の前には神々しい光を背負った、神話に出てきそうな女神が立っていた。
「さてさて本題ですが、あなたは天の声試験に合格されましたので早速入社説明を始めますね」
「待て待て待て。試験? 入社て何? 意味がわかんないんだけど!?」
なし崩し的に天の声に転職(?)させられて、配属された先は人生ハードモードの女の子!?
天の声としてスキル獲得のアナウンス……だけじゃ退屈じゃね?
俺を雇ったことを後悔させてやるよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 07:00:00
624404文字
会話率:49%
巨人族との戦いで命を落とした少年ソラは、神々の力で巨大騎士エインヘリアル=カナリアへと転生した。
ラグナロクから数百年後の世界に蘇った彼は故郷を守るため、別の世界から来た少女エクスと共に巨人を送り込んでくる帝国との戦いに身を投じていく。
だ
が、戦いの裏には人ならざる存在が暗躍しており……。
【バンダナコミック01コンテスト応募作品】
文字数超過していますが応募フォームの方でも応募しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 06:10:00
166993文字
会話率:41%
丸海人、17歳、年齢=彼女いない歴。
至って平凡な『ぼく』はある日、信じられないような出来事に遭遇した!
――「まことに残念ですが、あなたは死んでしまいました」――
空を漂う少女が言うには、ぼくは既に死んでいるらしい。
それを覆すには
、『神様になって』『原因を排除』しなくちゃならない―――!
うなる神業!飛び交う触手!!
立ちはだかる敵はUFO、UMA、古今東西の都市伝説ども!
チートならぬゴッドパワーで破滅のシナリオをぶっ壊せ!!
――これは異世界転生ではありません。
―――『神様転生』です。
※ ※ ※ 読者のみなさまへ ※ ※ ※
基本日曜更新、各投稿の文字数は少な目です
この小説の主人公には『異世界・チート・ハーレム・VRゲーム・悪役令嬢』は基本、含まれません
この小説は舞台設定、人名等にクトゥルー神話群の固有名詞が登場しますが
世界観は『クトゥルー神話とは異なるものです』
Twitterにて更新報告などを投下してます。
https://twitter.com/afuron9393
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 03:29:37
954241文字
会話率:28%
平凡以下の高校生の俺は木脇 海築
学校に行く途中、トラックに引かれ目が覚めたら
俺は赤ちゃんだった…
普通の人には1つランダムで選ばれる
闘力、魔力、僧力、呪力の中俺は2属性手に入れた!
そんな俺が平凡を卒業するために魔王を倒す神話だ。
最終更新:2025-04-14 00:39:42
3981文字
会話率:7%
この世には天食者(てんじきしゃ)と天食獣(てんじきじゅう)と呼ばれる天の使者のような扱いを受ける存在がいた。
天食者や天食獣は太陽から授けられた祝福の形を神器として顕現させ、あらゆる奇跡を起こす。
故に天食者は尊ばれるが、天から祝福を受ける
者はどのような者でも多少なりクセがあり、倫理観に欠けている者が多い。
厄災の象徴、日喰獣(にっしょくじゅう)と呼ばれる獣は数多の文明を破壊し、自然災害として肩を並べていた。
兄妹でトレジャーハンターを生業とする、陰湿そうなトガと天真爛漫のニエを主軸に、この世界を旅する冒険譚である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 00:21:49
77110文字
会話率:70%
ある夏の日。東京の公園に不思議な少年が現れた。
なぜか長袖長ズボン、コート、マフラーを着込んでいる。
不審に思ったおまわりさんに声をかけられるとこう答えた。
「母は大地(だいち)に。父は天(てん)に。息子の僕はクロノス。きょうだいは1
1人いるんだ」
少年は、遠い昔ろうごくに封じられたギリシアの神、クロノスだった。
ゼウスに『釈放(しゃくほう)してほしいなら、今日から一年のあいだ人間として暮らせ』と言われていたのだ。
クロノスが囚われていた数千年の間に、人間界は大きく変わっていた。
はたしてクロノスは人間として一年生き抜けるのか。
これはギリシアの神々が現代日本で暮らす、ほのぼのコメディ。
作中に登場する人物・お店・ちっさな公園等は架空のものです。歌舞伎町に行ってもゼウスの店はありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 21:29:45
5097文字
会話率:44%
バードテイマー(鳥使い)の天職を持つ俺トリガー・シタガウル。そんな俺に王より無茶な命令が下された。
「不死鳥をテイムせよ」
馬鹿じゃねえのと思ったが最高権力者には逆らえない。俺は不満を隠し、粛々とその命令を受け入れた。
不死鳥は国の創生神話
に登場する聖なる鳥だ。
テイムも何も所在がわからない。しかも不死鳥が鳥なのかも定かじゃない。幻獣とか精霊の可能性もあるんじゃないの?困難が容易に想像できる。俺は考えた末、結論する。
「よし。逃亡しよう!」
そう決意したが、幼馴染の女騎士にすぐに捕まり、連れ戻されてしまう。
俺の明日はどっちだ!?
これは王より無茶な命令を受けた主人公が四苦八苦しながらときに逃げたりサボったり怠けたりしながら、最終的に帳尻を合わせて解決したことにする。そんな話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 20:37:07
90867文字
会話率:49%
異母姉たちの嫌がらせを受け、瘴気がはびこり魔物あふれる不毛の地へと追いやられてしまった、幼い王女アレクシス。まだ七歳の彼女は、そこで名ばかり領主として、不自由な一生を終えるはずだった。
だが到着した領地には、アレクシスの代わりに実質的な統治
をするはずだった前領主マーカスの姿がない。そのうえ領地は壊滅寸前。冬を目前にしているのに、保存食どころか明日食べる食料すらないありさまだった。
滅びを待つしかない領地で、いきなり統治を担わされるアレクシス。幼い彼女には、あまりにも荷が重――――くない! なぜなら、前世でさんざんこの手のゲームをやってきたから!
むしろ楽しい! 難易度高くて最高! 開拓ゲームは難しいから面白い!
この『詰み』状態をどうひっくり返すか、試行錯誤するのたのし~~~~~~!!!
という、前世持ちの素で変わり者王女が、試行錯誤しながら不毛の大地を耕す話。と、ちょっとの神話。と、ほんのちょっと恋。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 20:05:09
477292文字
会話率:17%
天候を操る能力を持つサンダーはエンドと言う記憶喪失の友達がいる。ある日、サンダーはエンドに関する記憶が消え……
エンドの記憶と魔法師に迫る物語
最終更新:2025-04-13 20:03:18
1980文字
会話率:0%
本来3つに分かれているはずの世界は、うまくその機能を果たせずに今や混沌に満ちている。
生者と死者、魔術師と非魔術師の入り交じる、混沌の世界。
その世界を変えるとされるのが神々に祝福を受けた、通称《マリア》。
だけど、《マリア》かもしれない
と噂されるのは小さな男の子だった
そして魔法を操る魔術師全員に秘められた《秘密》は、世界を大きく変える鍵を握っているというが…?
舞台はフランス、パリ。
神話と魔法が織り成す混沌の世界へ、ようこそ。
◆◇◆
※神話をモチーフにした描写やキャラクターが登場しますが、すべて創作でありフィクションです。
※話ごとに視点が冒頭【】内のキャラクターに変わります。
挿絵と共にキャラクターたちの織り成す神話と魔法の世界をお楽しみください。(ご依頼の挿絵は掲載許可を得ています。全て無断転載・AI学習禁止です)
よろしければブックマークや評価、感想等で応援して頂けますと幸いです❁
キャラクター紹介・設定一覧はこちら↓
https://ytteao19.wixsite.com/haru/about-4
※こちらはカクヨムにも掲載しています。
◆◇◆
それでは混沌に満ちた、非日常の世界へ。
楽しんで、いってらっしゃいませ…アーメン。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 18:42:47
126889文字
会話率:25%
平凡な高校生、八剣太陽は、高校最後の夏休みに、謎の少女、エルピスと出会う。
彼女を狙う邪神との戦い、淡い初恋、そして喪失の果てに、太陽は【女神の守護者】となる。
夏休みが終わり、二学期を迎えた太陽は、ノーデンスより【予言】を告げられる。
迫りくる邪神に抗うべく、【予言】に従い、太陽は女神ヒル子と共に、【運命の姫君】を探し始める。
待ち受ける数々の苦難と試練が、太陽の前に立ち塞がる。
『証明せよ、勇者の魂を』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 16:36:24
17907文字
会話率:47%
地方都市に住む平凡な男子高校生、八剣太陽は、高校最後の夏休みを迎えていた。
18才の誕生日の朝、太陽は奇妙な夢を見る。
夢の中で、美しい声の主から、とある少女を助けてほしいと頼まれる。
太陽は、町で見かけた奇妙な光景に導かれるまま夜の
公園に向かうと、別世界の森に迷い込む。
森の中で太陽は、この世のものとは思えぬ雰囲気をもつ謎の少女と邂逅する。
その瞬間から太陽は、二つの【世界】の存亡をかけた、神話の戦いへと身を投じてゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-25 21:20:01
208150文字
会話率:37%
神話として語り継がれる王こそが主人公。終焉をもたらすドラゴンと相討ちとなった。
それこそが、彼の物語の終わりのはずだった。しかし、本人の意図とは外れて、石化封印を施された彼は、600年後の世界にて蘇生される。
母国は滅亡し、帰る国を失った王
は、何を想い、どう生きるのか。
ただし、主人公はメンタルめっちゃ強い、はなまる。
※AIのべりすとを使用折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 15:58:02
210332文字
会話率:30%
神々の計略により、グレイプニルによって縛り上げられた大狼Fenrir。
ラグナロクの日、彼が神話界へと舞い戻るまでを描いた再訳の物語。
「今度は、俺が狩る番だ。」
自らを束縛する戒めを壊すため、彼は自らの複写を、一匹の狼として、異世界へ
産み堕とす。
時は9世紀初頭。降り立ったのは、第2階層、ミッドガルド。
ルーマニアのカルパチア山脈周辺はブルガリア帝国の支配下にあり、地方的な領主たちが自治的な領域を形成していた。
黒海に睨まれたコンスタンツァ寄港有するドブロジャ地方の無名小国ヴェリフラートは、絶えずブルガリア帝国とビザンツ帝国による支配権の争奪に晒された傷跡を残しながらも、交易港として発展を遂げる。
しかしながら、ドニエプル川を通じて黒海方面に進出し、スウェーデンよりビザンツ帝国へと南下する過激なヴァイキング勢力の侵攻により、次第に彼らの略奪に晒されるようになって行った。
出逢ったのは、神様によって、ヴァイキングによる侵略戦争の火種として妻を殺された青年シリキ。
「復讐が、したくは無いか。」
互いに、利用し合えそうじゃないか。
こいつは、嗅ぎ覚えのある臭いをしている。
そう、あいつと同じ臭いだ。
優しかった大狼は、もういない。
底知れぬ人間の憎悪が、神々への報復の手段をより歪んだものへと変えていく。
唯一心を許してしまった裏切りの友には、どんな死が相応しいだろう。
そして、彼が決して神話界で味わうことの無かった、同じ大きさの、普通の狼同士の触れ合い。
群れを率い、番を持つようになること。
その全てが、ずっと、なりたかったもの。
初めから、ありさえすれば、そう悔やんでも、もう遅いのだ。
最後の日、彼が齎し、そして迎える死とは。
最愛の我が狼が、どうか納得の行く最期を迎えられますように。
前作、「Wolfhound ウルフハウンド ―神話に殺された狼のやり直し―」の続編になりますが、単作としてお読みいただけます。
狼や人外が好きで堪らないという方、是非読んでみてください!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 14:11:28
96621文字
会話率:11%
北欧神話に登場する狼、Fenrir(フェンリル)の一生を綴った作品。
彼の生い立ちについては、設定を変えた点を除き割愛しますが、予め知っていただけるならばそれがあらすじであり、そうであると有難いです。
最終更新:2025-01-04 16:25:23
2110351文字
会話率:22%
時は、地上の神々が死した『無神の時代』――。若き王、クリフ・クトゥルー・オールドワンが支配する神話国家ルルイエでは宇宙神アザトースの侵攻により、国民の命が日々刈り取られていく。宇宙神の傀儡である魔物に対抗すべく生み出された、神の聖遺物(レガ
シー)によって異能を得た戦士たち、「半神」が日々、戦いに身をやつしていた。そんな中、記憶を喪った半神アダム・ノーデンス・エルダーゴッドが目覚める。クリフは懐かしそうに、そしてどこか寂し気に彼を「親友」と呼ぶのだった……。
やがて彼らは、過去を変える異能「時の改変」を巡り、自らの願いを叶えようとする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 13:38:55
99940文字
会話率:52%
※※連載中の「半神スカーラメント~闇に沈む王と暁の叛逆者~」の前身となった戯曲です。台詞とト書きで構成された脚本形式となっております。こちらは完結しており、今後のネタバレになる可能性がございます(違う着地を辿る想定ですが、少しはバレてしまう
のでご注意くださいませ)※※
遠い昔……『年代不明』とされる現在の暦から遡ること一万年前、人類は全ての時と記憶を司る異形の神、邪神ヨグ・ソトースを殺した。ヨグ・ソトースは死の間際、魂を二つに分断。一つの魂は肉体を失い、人類の破滅を望む邪神の王となった。もう一つの魂は屍に残り、未だ愛した人の再来を待ち続ける。暦・歴史、全ての記録を絶った無なる世界に唯一残った国、『無名国家』。世界は姿なき邪神たちによって脅かされ、人々は日々、命を刈り取られていく。先王シーフェルの遺志を継いだ若き王クリフは邪神たちを倒すべく、ヨグ・ソトースの屍より摘出した細胞を移植した新人類『半邪神』を生み出し、殲神特殊部隊として邪神の討伐を行わせる。その終わりなき戦いの日々の中、彼らは、過去を変える力『時の改変』の存在に希望を見出す。——そして今、記憶を失った半邪神アダムが長き眠りより目覚めた。クリフは彼に囁く。『我が忠実な友であれ。僕の終わりが来るその時まで……』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-07 01:20:34
41724文字
会話率:53%
主人公の少年セイン(十三歳)は、父の遺した不思議な遺言に従い、旅に出る。
だが、旅は順調に進まなかった。
少年は旅の途中で暴漢に襲われ、重傷を負ってしまう。
しかし、その一部始終を見ていた者がいた……。
最終更新:2025-04-13 12:15:14
142920文字
会話率:32%