目が覚めると異質な部屋に居た。穢れたベッド、窓には鉄格子、出入り口は鉄扉。まるで囚人にでも落ちぶれたかのようだ。
極めつけは、置き去りにされたスマホで、画面には不穏な文字が踊る。
警告
人類は滅びた
新たな支配者が訪れる
とたんに恐ろ
しくなり、この場から逃げようと試みる。
その先にいったい何が待ち受けているかも、分からないままに。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-27 12:46:56
329583文字
会話率:60%
コンテスト応募作品、第一部完結作。
魔物が跋扈し、魔法が飛び交い、剣が振るわれる世界『マキュリア』
常に危険と隣合わせの世界でも死が遠く見えるのは『回復魔法』及び『魔法医』の存在があるからだ。
人と魔物は、死を軽んじながら、そうし
て死ななければ治る事を当たり前としながら、緩やかに戦い合っていた。
先代魔王が先代の勇者パーティーに破れ、今代の魔王イヴカが生まれ、数える事イヴカ歴23年目の事。
魔王もまた人と同様に成長し、力をつけはじめ魔物が活発化しはじめた頃、とうとう今代の勇者が選ばれ魔王討伐に旅立ったという噂が全国へ広がる。
――とはいえ、一般の魔法医はそんな事知った事では無かった。
大人になって尚「お菓子屋になりたかった」と嘆く新人魔法女医『トリス・ケウス』は両親の英才教育に抗えないまま望まぬ魔法医になり、新人魔法医として両親が経営する巨大な魔法病院に勤めていた。
趣味の錬金術で日頃の鬱憤を晴らしながら、ようやく仕事にも慣れてきたかという頃、彼女は医院長である父に呼び出されとある患者の担当医になって欲しいと頼まれる。
通されたのは巨大な魔法医院の中でも奥の奥、魔法に関する疾患を抱えている人を"収容している"といっても過言では無い、牢獄のような暗い鉄格子付きの部屋。
そこで見たのは数日前に勇者への不義を理由に勇者パーティを追放されたと聞いた魔法使い『ギスト・ケイオン』の姿だった。
魔法を一切遮断する鉄格子の向こう巻き起こる爆発の中の向こうで、大魔法使いは笑っていた。
「貧乏くじを引かされっちまった」
そんな事を口走るギスト。
――貧乏くじ。
気づけばトリスもまた、隔離病棟の担当医として、診療室とは名ばかりの自室を与えられ、隔離病棟の中から出られない状態にされていた。
鉄格子越しに、大魔法使いと新人魔法医は、溜め息をつく。
その出会いが、勇者も魔王も魔法をも超越した、運命の出会いだったなんて事も、知らずに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-14 11:33:47
102687文字
会話率:36%
かつて武力によって地位を築いた一族。エリゴル。大国の皇帝まで成り上がったが、度重なる重税に耐えかねた民衆によるヴェルベト革命により地位を失墜。波乱のなかでアレル以外のエリゴル家の人間は処刑された。
革命後、彷徨う彼女は奴隷商人に捕まり右
手の甲に奴隷の焼き印を押されることとなる。以後、己の名前を隠しただのアレルとして奴隷となった。
それから3年後、彼女の元に一人の青年が現れる。奴隷商人どもを薙ぎ払い、鉄格子を素手でこじ開けたその青年は彼女に跪くのだった。
カクヨム、アルファポリスにも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-23 23:14:30
3571文字
会話率:51%
憂鬱な少女は《生》を憎んでいた。くだらない毎日が現実であるということが、これが人間の生であるということが信じられなかった。早く終わってくれと常に願っていた。人にとって時間は負担で、いかにうまく消費できるか誰かに試されているような気がした。人
は時間の奴隷であり、生はその牢獄の冷たい鉄格子だった。今日も少女は生と死の境界線に立つ。夕陽に向かって一歩を踏み出すために、自由の翼を得て、この鳥籠から救われるために――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-10 20:00:00
28810文字
会話率:52%
侯爵令嬢のレジーナは、6歳の時に行われる「守護降ろしの儀」で具現化させた守護精がトカゲとわかると、侯爵家の体裁を保ちたい家族によって領地の屋敷に幽閉されてしまった。
一般庶民ならともかく、伝統あるゼーレンベルク侯爵家にそんな不気味でちっぽ
けな守護精などあってはならない。
以来、彼女は与えられた部屋と鉄格子の窓から見える景色だけが世界の全てだった。
ある日その鉄格子が外れそうなことに気づいた彼女は、未来のない部屋から脱出することを決意する。
しかし世間を知らず、学もない彼女は脱走できても、生き抜く術などなかった。
最初の街すら入れずに途方に暮れる彼女を助けたのは、一人旅をする美青年、ルト。
幻獣クラスのドラゴンを守護精に持つ彼は、無垢で無知なレジーナからすれば知的で優しく、すぐに憧れの対象となった。
男装する彼女は彼の小間使いにしてもらうと旅を共にし、鉄格子から見えた空は無限に広がっていることを知る。
希望に満ちた冒険、美しい世界、醜い現実、命の危機。
彼と過ごした時間はほんの僅かだというのに、彼女に次々と訪れる出来事。
目も開かぬひな鳥だった彼女は、やがて木を知り、森を知る。
ルトとの出会いをきっかけに、成長を始めたのは知識だけではなかった。
自分は何者になりたいのか。
胸を焦がす想いの正体はなんなのか。
子どもと大人の表情の間で揺れる彼女に、やがてルトも心を動かされる。
見た目も心も幼いレジーナと、そんな彼女とほとんど歳の変わらない知性と自信に溢れるルトの、恋と成長の物語。
※こちらの物語はエブリスタにて既に完結・公開されている作品です。
※誤字脱字の訂正をすることがありますが、内容に変更がない場合の報告はしません。
※誤字報告歓迎(ありがとうございます)。ご指摘の通りの場合、そのまま適用させていただきます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-09 12:00:00
118072文字
会話率:45%
都市伝説の一つに、『地下闘技場』というものがある。
そこでは、借金などを理由に拘束・拉致されたモノたちが、文字通り命がけで戦っているという。
勝てば栄光。
負ければ死。
そのどちらであっても、そこに足を踏み入れたものは、二度
と外へは出られないと噂されていた。
たとえ、勝って栄光を手にしたとしても、生死を賭けた殺しあいに、酔って嵌まってしまうから。
※※※
家紋 武範さん主催、「夕焼け企画」参加作品です。
このお話は、暴力や流血が描写されています。
苦手な方は、無理せずブラウザバックしてください。
また、このお話は、創作でフィクションです。
現実の個人・企業・団体などとは関係ありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-01 20:00:00
11713文字
会話率:25%
クラスの隅っこで目をつけられないよう静かに過ごしてきた佐藤 迅は気弱で背の小さな山城 佑と気持ち悪さ全開の山本源六の3人で学校生活を送っていた。
そんな中、山本はクラスのリーダーである織本に屋上に呼び出しを受ける。
屋上で山本と織本が激しい
喧嘩をしヒートアップをしていく中で、山本が屋上についている鉄格子から落ちそうになってしまった。助けようと思い近づいた俺たちは織本の取り巻きを含め、1人の男に1人残らず突き落とされ死亡する。
「あなたたちにはいろんな世界を救ってもらいます!」
謎の空間に転送後、女神と名乗るものににそう告げられた俺たちは、過酷なのか楽なのか何もわからない状態で元の世界に戻るため戦っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-29 22:08:33
57969文字
会話率:49%
俺の通っている高校のすぐ近くには様々な噂が立っている洞窟がある。
いつもは鉄格子がはめられているが、稀に開くときがある。
俺と大津は武本に連れられ、そこを探索することにした。
果たして三人はどこにたどり着くことになるのだろうか。
最終更新:2023-09-20 21:43:57
8015文字
会話率:53%
美麗で細かな模様に造り上げられた黒鉄の鳥籠が天井から吊り下がる。
荘厳な屋敷の家具の一つとして。
檻の中では一羽の小鳥が囀る。
小気味良い旋律を、機械じかけの楽器のように。
小鳥はやがて空へ舞い飛び、その羽根を存分に広げ大きな空へと
飛び立
つことなくその一生を終えた。
広い庭の一画に寂しく埋葬される。
暗く温かい土の中に。
カチ、カチ、カチ。
歯車は廻る。
いつもどおりに。当たり前に。
美しい屋敷の一画で小鳥が鳥籠に囚われていた。
羽ばたいては揺れる鉄製の鳥籠。
天窓から見える蒼穹の光に照らされて
小鳥は息を引き取った。
悲しげな旋律を残して。
カチ、カチ、ガチ。
楽しげな朝の音色。小鳥の囀り。
絵画の中の曲目。
小鳥が揺れ、鳥籠も揺れる。
鉄格子は壊れない。か弱い心が朽ちて錆びてもなお。
ガチ、ガチ、、、、、、がたん。
歯車が軋みを上げ、ついには外れる。
予定調和の理が劣化し、故障し、狂わす。
。。。。
歯車は止まった。
1人の家政婦が鳥籠の小鳥を眺めていた。
小鳥の世話をするのが仕事だった。
いつものように餌を食べさせ、
いつもとは変えて鉄の小窓の鍵を開け放した。
小鳥がひょこりと飛び出る。
小鳥はしばらく辺りを見渡し、
他の鳥たちが歌う森の中へと羽ばたいていった。
それは陽光きらめく穏やかな朝。
家政婦、否、彼女はすっきりとした面持ちで立ち上がり、外を見据えた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-07-29 14:08:35
559文字
会話率:0%
「やっと見つけた、俺の花嫁」
固い鉄格子の中に居る私へ向けて話したのだろうか?
どうせ私はここから逃げられ無いのに、膝を抱え踞る私はチラリと声がした方を見ると、背中に真っ黒な羽を広げた男が立っている。
「……誰…なの?」
目を凝らし
て見れば、漆黒の闇を振り撒いているかのような長い黒髪と吸い込まれそうな黒い瞳に目を奪われる。
男は鉄格子に近付き、そっと撫でるだけで私を閉じ込めていた鉄の棒がサラサラと床に散らばる。夢でも見ているのだろうか?
「私の花嫁」
骨が浮き出る身体をまるで壊れ物のように抱き上げた男はニタリと嗤い、私を外へ連れ出したのだった。
※ゆるい設定です。ちょぃとシリアス。
他サイトにあったのを転記。
全11話完結。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-16 17:00:00
26347文字
会話率:37%
大学4年生で論文作成に勤しむ桐田芽衣は、深夜にゼミの部屋で不思議な体験をする
最終更新:2023-07-03 00:19:51
4602文字
会話率:31%
専門学校を卒業し東京の三流商社に期間契約社員とし就職した主人公は、正社員を目指し日々の仕事をこなしていた。 そんな4年目の正社員登用目前に黒いフレンチブルドッグが原因で正社員の道を閉ざされてしまう。 深夜の自室への帰路で再びその犬を見かける
も何故か意識を失い、目覚めたのは入り口が鉄格子で出来た狭い部屋だった。 それはダンジョンの清掃を担う獣が閉じ込められる場所。 日本で生活していた記憶を持ちながら、体は自分の将来を台無しにしてくれた、闇の黒き毛皮で覆われた小さなフレンチブルドック。 ダンジョン脱出を目指し奮闘した先に勇者への道が見えてくる。 自分を召喚したぽっちゃりエルフと一緒に冒険するお話し。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-22 11:19:16
17048文字
会話率:59%
洗脳勇者召喚に巻き込まれた切田くんは、いささか頼りない3つの『スキル』を抱え、敵中に孤立している。
取り囲むのは、分厚い壁と鉄格子、せせら笑いと冷たい権力。
共にいるのは洗脳済みの『勇者』と、暴走する『聖女』。まともに動けるのは君だけ
だ。
さて、どうする?『賢者』切田くん。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-10 21:27:20
531279文字
会話率:41%
騎士団の第一隊副隊長を務めるノア・コルクと、錬金術室長のリーン・ファイアは、うっかり罠にはまって、職務中にも関わらず王宮でベッドを共にしてしまいました。
牢の鉄格子越しに話し合い、結婚という選択肢を選んだものの、それぞれ口にはしなかった思惑
があって……
愉快な脳筋騎士たちに囲まれて、喧嘩をしたり、事件に巻き込まれながら、二人が夫婦になっていくお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-08 11:32:32
488575文字
会話率:59%
牢獄に閉じこめられようとも、娑婆に解き放たれようとも。
限られた自由を楽しむのか、おおらかな不自由に苦しむのかは、そいつしだい。
最終更新:2022-09-29 07:00:00
297文字
会話率:0%
誰もが欲望の囚人なら。
違うのは、鉄格子の幅の大きさだけか。
すり抜けるも、挟まって身動きがとれなくなるも。
そんなのは、自分しだいだとでも言うのか。
最終更新:2022-06-12 07:00:00
372文字
会話率:100%
どこまでが地上で。
どこからが空なのか。
決めつけるなんて、馬鹿げてる。
太陽どころか、雲にもとどかない。
なにひとつ。とびこえること、かなわないほど、低くたって。
飛びたとうと、大地を蹴りあげたのなら。
そこはもう、空な
んだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-06 12:02:16
550文字
会話率:0%
ダークファンタジー。
高度に発達した機械人形が人間に反乱を起こした世界。
人形が人間の王女をさらって地下牢に閉じ込めたときから物語は動き出す。
人間と人形の境界線。地下牢の鉄格子にも似た黒くて重い境い目。
はたして両者は理解しあうことができ
るのか……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-25 23:55:34
11514文字
会話率:0%
衝突事故を受けた主人公は気が付いたら目の前に鉄格子、何故か薄暗い牢屋の中だった。
どうやら異世界に来てしまった様だが、使えるスキルは擬態という貧弱っぷり。
ツッコミ気質の主人公が生き残る為にあがいていると、牢内で出会った女性に一目惚れして奮
起する。
女性は現実世界では寝たきりだが、再会を願う父親が繋いだ最新ゲームが異世界物だった。
父親は召喚獣になって娘との再会を果たすが、
2020/3/8 1000PV突破、2020/6/3 3000PV突破、2020/8/1 5000PV突破、2020/11/30 10000PV突破 2020/6/8 1000ユニーク達成、皆様ありがとうございます。次は15000PV目指して頑張ります。
新キャラ増加中。ギャンブル狂の女勇者・最弱で社畜のゴブリン。何かと俺と闘いたがる戦闘狂の獣人。俺にかぶりつこうとヨダレを垂らすコボルト。其れら全ての困った状況を楽しんでそうな魔人。
まだまだ波乱は続く。ブログにも掲載中
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-24 19:20:36
160101文字
会話率:21%
見上げた先には鉄格子。
今日も1人で、空を見上げる。
最終更新:2022-05-02 17:08:13
1003文字
会話率:8%
鉄格子、乱れた髪、汚れたドレス、塔に幽閉された私。
「迎えに来ましたよ、お嬢様」
幼馴染はそう言ってニッコリとほほ笑んだ。
☆☆☆☆☆
腹違いの妹に婚約者を奪われ、卒業パーティで冤罪をかけられ、塔に幽閉される……というお決まりのパタ
ーンから始まるお話。
かっこよく成長した幼馴染の男の子が、ヒロインを華麗に救出し、ドロドロに甘やかして溺愛してくれます。
※他のサイトにも投稿してます。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-14 18:26:24
8598文字
会話率:34%
ブラック企業に勤める会社員の私は、終電に乗り遅れまいと駅までの道を駆けていた。
だが運悪く横断歩道で大型トラックに轢かれて異世界転生をしてしまう。
転生したのは弟との政治争いに敗れた極悪皇女(断罪済み)
居住地は高い塔の最上階、窓には脱出防
止の鉄格子が嵌められ少し埃っぽいが居心地は悪くない。
皇族にしては粗末な生活らしいが社畜にしては高待遇すぎる生活に文句はない!
社畜生活に疲れ切っていた私はこの素晴らしいニート生活を全力で謳歌してやると心に誓ったのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-24 23:00:00
59228文字
会話率:24%