侯爵夫人ミレイナ・エルフォードは、階段から転落し――すべての記憶を失った。
目覚めた先にいたのは、冷たい目をした夫ユリウスと、怯える使用人たち。
どうやら彼女は、仲睦まじい婚約者同士を引き裂き、ユリウスを無理やり自分の夫に据えた“悪女”だ
ったらしい。
執着、嫉妬、策略――誰からも嫌われ、恐れられていた過去。
けれど今の彼女には、その記憶も、理由さえも分からない。
罪悪感に苛まれたミレイナは、夫に離婚を申し出る。
すると、ユリウスは静かに、怒りを滲ませて告げた。
「……は? 離婚? 君がそれを言うのか?
俺を地獄に引きずり込んでおいて? ――そんなの、絶対に許さない」
記憶を失った“元・悪女”と、彼女を許せない夫。
歪んだ関係の果てに待つ未来とは――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 22:04:16
76313文字
会話率:20%
「うわぁ……こっちにプレイヤーが来る……嫌だなぁ……喋りたくないなぁ……話しかけられる前に撃っちゃおう……」
古式レイは銃を愛するコミュ障ド陰キャJKである。
レイはコミュ障ゆえにプレイヤーの少ない過疎ゲーを好み、銃の登場する過疎VRM
MO『GunFightOn-line』を楽しんでいた。
とある日、彼女が高難易度ダンジョンを攻略しているとダンジョンに1つのパーティが近づいてきた。プレイヤーと会話したくない彼女はパーティを狙撃銃で殲滅した。
次の日――なぜか14人のプレイヤー集団が彼女の狩り場であるダンジョンへやってきた。
レイは人と接したくない一心でプレイヤー集団を撃ち滅ぼした。そうしたらまた次の日、さらに数を増やした集団がやってきた。レイはその集団もキルするが、次の日また次の日と襲撃者の数は増えていく。
来る集団すべてを殲滅し続けた結果、彼女はプレイヤー達に『アビス・ホーク』と名付けられ、レイドボスとして認識されてしまった。
意図せず目立ってしまったレイは『GunFightOn-line』を引退。次にどのゲームをやるか悩んでいたところ、妹より超人気神ゲー『Infinity Space』を勧められる。総プレイヤー数3500万人という過疎ゲーならぬ過密ゲームに怯えるも、ゲーム性に惹かれて『Infinity Space』を恐る恐るプレイする。
人と上手く会話ができない。多くの人の前だと緊張して動けなくなる。とてつもなく不運。というハンデを背負いつつも、レイドボスにまでなった狙撃技術(プレイヤースキル)で陰キャJKは敵を蹂躙する。神ゲーだろうがお構いなし、『アビス・ホーク』は勝者(ボッチ)になるまで敵を撃つ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 21:01:11
307401文字
会話率:46%
昔苛めていた幼馴染が、勇者になって故郷に帰ってきた。
仕返しされるかもしれないと怯える諦念型モブ村人ヒロイン(やる気根気元気皆無)と、ヤンデレ勇者のラブコメ。
から始まる、集団転生ジェットコースターです。
昔掲載していた一人称を、三人称に書
き直しています。
pixivfanboxに二重投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 18:26:40
123263文字
会話率:23%
それはありふれたクラス召喚だった。異世界の王国に突然クラスごと呼び出された『道立山士幌高校一年一組』20名と先生がひとり。入学式から三日目の出来事だった。彼らは召喚時に『神授職』といういわばジョブを得ていた。そんな学生たちの中、この春に高校
があるこの町に引っ越してきたばかりでまだ友達も少ない主人公、八津広志(やづこうし)は【観察者】という職を得た。どうやら直接戦闘には向いていなさそうで、実に微妙だ。他のクラスメイトたちが強そうな職を持つのに対し、この手の物語に造詣がある八津は追放に怯える。だがこのクラスの連中は違った。八津と一緒で【鮫術師】というこれまた微妙な職を得た綿原凪(わたはらなぎ)は言う。「大丈夫、ウチのクラスは頼りになるわ。長い付き合いだもの、わたしは信じてる」そしてそれは事実だった。これは普通だけどちょっと普通じゃない高校一年生たちが、大人たちの都合に振り回されながらも日本への帰還を目指す、そんな物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 18:11:26
3266945文字
会話率:39%
セレスティア王国の姫君ステラの元に着任した宰相であり護衛騎士のグレンヴェイン。冷徹将校とあだ名される軍人の彼に怯えるステラだが、二人は、様々なきっかけを通して無自覚に惹かれあっていく。
繰り返される甘やかな日常。愛と理性の境界。
冷徹を装う
グレンの胸にあるのは、忠誠か、恋か、それとも──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 13:00:00
60142文字
会話率:29%
『白の巫女』の預言により、将来の禍根となる魔物退治に赴くレンドールと相棒のエラリオ。それらしい獣を退治して回っていたが、ある日雨に降られ、雨宿りの洞窟で雷に怯える少女と出会う。
少女は魔物の特徴だと言われている黒い瞳で、レンドールは職務を全
うしようと剣を向けた。が。相棒のエラリオはその剣を受け止め「別の可能性を信じる」と宣言し、追いすがるレンドールを昏倒させて逃亡した。預言の未来を阻止するため、レンドールは政府の役人の監視の元、彼らを追う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 12:00:00
319331文字
会話率:47%
海上自衛隊の最新鋭イージス護衛艦「みらい」は、若き艦長・橘遼の指揮の下、訓練航海に臨んでいた。しかし突如、艦は謎の光に包まれ、見慣れた相模湾からエメラルドグリーンの幻想的な海が広がる異世界「イステリア」へと転移してしまう。戸惑う遼の前に現れ
たのは、自らを「神」と名乗る老人。彼は、魔獣に支配され、人々が恐怖に怯えるイステリアの海を救ってほしいと告げる。さらに「みらい」は乗組員なしで稼働できるよう魔力機関を搭載され、統合管制AI「ユイ」が遼を補佐することになる。
孤独な戦いを強いられる遼だったが、異世界で初めて遭遇した魔獣を、現代兵器と魔力収束砲の力で撃破する。「みらい」の圧倒的な力は、魔獣に怯えながら細々と生きる沿岸部の集落の人々に、微かな希望の光をもたらす。遼は、集落の女神官レイリアと出会い、彼女の海を取り戻したいという切なる願いに触れる。そして、故郷の海を守るという自衛官としての矜持と、この異世界の人々を救うという新たな使命を胸に刻む。
これは、イージス艦と若き艦長、そして異世界の巫女とAIが織りなす、世界の運命を賭けた戦いの物語である。果たして遼は、この異世界の海を取り戻し、故郷へと帰還できるのか――。彼の、そしてこの世界の戦いは、今始まったばかりだ。
この作品は、「カクヨミ」に投稿した「時空を超えた鋼鉄の守護者」をAIに評価させてその改善点を反映させ、「書籍化用に」再執筆させたものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 11:40:00
13996文字
会話率:49%
王配であるフリードリヒは、あるとき海難事故に遭う。
その事故後、配偶者である女王により罪人の処刑に立ち会うよう命じられ、そこで女王に対する不敬罪という理由で火刑に処せられることになった金髪の女性を目撃し、その刑の過酷さに耐えかねて彼はいつも
のように気を失ってしまう。
しかしその日以降、雨が降りそうな時や雨が降っている時に、処刑されたはずの女性が彼の元に現れるようになった。
彼女が現れる意味がわからず怯えるフリードリヒだが、その背景には、彼が忘れ去っていた愛と哀しみの真実が隠されていた。
それがわかった時、果たして彼はどのような決断を下すのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 11:24:10
19727文字
会話率:12%
国王の弟であるノイグラー公爵の一人娘イデアは、目が覚めるとオンボロな部屋に寝ていた。誘拐されたかと思うとそうでもないし、身体は異様に軽い。そして、強大な魔力を持っているはずなのに、魔法を使うことができなかった。
かたや、貧乏子爵令嬢ス
テラは、イデアの姿で目が覚めた。自分の何倍もある大きな姿はとても重く、そして残虐非道で知られるイデアに怯える使用人達の態度に驚愕する。
入れ替わった2人の、入れ替わったことによるチートな日々が、今、始まったのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 10:41:52
521663文字
会話率:31%
英雄の娘、リーベ。
彼女は父の後を継いで冒険者になることなく、実家の食堂を手伝っていた。
食堂の看板娘として、人々に幸せな一時を提供することに彼女自身、幸せを感じており、なんの疑念も不満も抱いていなかった。
ある日、彼女は街中であるに
も関わらず魔物に襲われてしまう。
居合わせた冒険者の少年と共にこれを退けた彼女だが、それがさらなる事件の呼び水となってしまう。
魔物の脅威に怯える人々の姿に、彼女の心境は変化していく。
「英雄の娘であるわたしなら、みんなの希望になれるんじゃ」
そんな思い付きと共に、彼女の献身が始まるのだった。
====
毎日更新折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 08:20:43
374185文字
会話率:55%
大きな星が落ちてくる。その星に人々は、文明は無力だった。抗う猶予すら与えられず、星は飛来し、住まうこの星の生命を殺さず、頼れる文明のみを奪い去った。その星は「転生星(てんせいぼし)」と名付けられ、曰くこの日を星が生まれ変わった日とし、「転
生元日(てんせいがんじつ)」とされた。
この時より新世界、人々は秩序なき大地に放り出された。転生星の影響か、現在する生物で突然変異を起こした危険生物「異核獣(いかくじゅう)」が出現し、残骸のように残った人類の文明を容易く凌駕する力を見せつけた。人々は恐れ怯える他無く死を届けられ、また自らでそれを求めた。その時代は時代というには短くも、命が終始変生するこの期間は印象深く、「命囂期(めいごうき)」と呼ばれ時代に刻まれた。
そんな絶望の淵で旗を上げたのは、後に「色彩英雄(しきさいえいゆう)」と呼ばれる者たち。彼らは人の領域を超えた異能で淵を晴らし、この星に再び人界を呼び戻した。
この物語はそれから数年後を語る。転生元日から六年ほど経ち、新世界には国と呼ぶには粗末ながら、特定の集団が各々の領域を統治し始め、人々はそこへ保護を求め散らばった。
———この物語の主人公である青年は「贖罪騎士団(しょくざいきしだん)」という秩序維持を掲げる組織治める「贖罪騎士領」で日々を生き、また、贖罪騎士団加入を目指していた———
※この作品は『カクヨム』で「ジンゲン菜」というペンネームにて重複投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 06:20:00
9855文字
会話率:46%
この世界では、心が壊れる前に、命を賭けるーー
2029年4月13日ーー異界の門より突如として悪神・逢魔が襲来。
「逢魔時」と呼ばれる未曽有の大厄災が、日本を襲った。
そして、神仏霊妖が“堕神”となりて人を喰らう呪われた都ーー《千年京》
が生まれる。
逢魔時から、およそ一年。
千年京は依然、異形の脅威に怯える地獄であり、人々は、国家退魔師隊に頼りわずかな平穏を保っていた。
だがそんな中、国家を凌駕する謎の新勢力《暁月》が出現。
暁月を率い、逢魔の打倒を誓う青年ーー華上 亜蓮。
少人数ながらも圧倒的な力を誇る彼らは、未知の秘術ーー《浄化滅却の炎》を奮い、神域内の堕神を次々と祓い始めた。
ーー傷ついたままでいい。その痛みごと、斬り進め。
「現代和風×人間ドラマ×退魔アクション」ーー開幕。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 21:37:16
173660文字
会話率:30%
魔法少女エリュシオンとして数多の敵を倒して来た天狼こりすは、自らの正体を知られてしまったことで親友を戦いに巻き込み、それを悔やんで魔法少女を引退した。 その後、引きこもりになっていたこりすだったが、後遺症に苦しむ親友を治すためにダンジョンへ
潜ることを決意。親友が学園長代理をしているダンジョン学園へと入学する。 そして入学初日、こりすはかつて自らが壊滅させた怪人組織残党に襲われ、再び魔法少女へと変身するハメになってしまう。怪人自体は瞬殺したものの、その復活劇はダンジョン配信によってしっかり世界へ拡散されてしまっていた。 最強魔法少女復活に沸くSNSに怯え、二度と変身しないと心に誓うこりす。だが、エリュシオンに敗北しダンジョンで雌伏の時を過ごす怪人達は、復活した宿敵を倒すべく既に動き出していた。 目立ちたくはないけれど、正義の心は止められない。怪人のリア凸に怯える最強魔法少女は今日もダンジョンで悪を断つ。 ※「カクヨム」にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 13:05:55
393070文字
会話率:42%
ケモミミと尻尾が生えた種族クリテアが暮らすこことよく似た少し違う世界。
そこにあるとある学園に一人の転校生がやって来た。
転校生の名はフウ、白いトラ族の女の子である。
「ウチはキラキラしたものが好き!」
フウは転校初日にとある
クラスメイトに目を付けた。
彼女の名はイナ、一見目立たないキツネ族の女の子であった。
「キミはもっとキラキラになれる!ウチの目に狂いはない!」
声が大きく明るい性格のフウに絡まれてはじめは怯えるイナだったが交流を重ねるうちにフウに惹かれていくようになる。
「ウチは自分がいいと思ったものを信じる。ただそれだけ」
「こんな人と出会うのは初めて……」
陰と陽、対極にある二人は歩みを同じくしてその先に何を見る……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 19:02:00
33567文字
会話率:38%
そう怯えるな。
こんなに小さなお前を取って食ったりはせん。
***
カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093088675942801)でも公開中。
最終更新:2025-07-14 20:37:40
17781文字
会話率:41%
神によって建国された、人間至上主義国家、アウレア神聖帝国。
永きに渡る亜人との戦争で疲弊し、人類の滅亡が差し迫ったその国家で、しがない狩人をしていたクリフは、ある日突然自宅で竜の鱗を持った女性が食糧を荒らしていた。
空き巣犯の殺害を試みたク
リフだったが、取り押さえた際に、相手がまだ子供だったと気付いてしまった。
「殺さないで……」と、涙ながらに怯える少女は記憶喪失であり、まだ誰にも危害を加えていなかった。
結局、子供を殺すことが出来なかったクリフは、あろう事か敵対種族を家で預かってしまう。
しかしそれが原因となって、クリフは少女を殺しに来た村人を殺してしまい、自宅を燃やし、少女を連れて国外逃亡を行う羽目となった。
そんな矢先、アウレアの軍団と鉢合わせてしまい、絶体絶命の状況へと陥ってしまう。
そして、更に追い討ちを掛ける形で、かつての上司であった『勇者』がやって来てしまうのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 12:00:00
586918文字
会話率:36%
紅蓮花が……青くなってる?
麗王朝の後宮、西苑の花苑にて。
朝日に映えるはずの紅い蓮花が、なぜか真っ青に変色していた。
その異変に触れた侍女は、ほどなく泡を吹いて――毒死。
「呪いだ」「妃に恨みを?」
宮中に恐怖と混乱が広がるなか、誰
も気づいていなかった。
花の“色の変化”こそが、犯人が仕掛けた罠であり、事件の核心だということに。
「……ふうん、アントシアニン。酸性か。なるほど」
花を前にしゃがみ込み、青く染まった花弁を指先で撫でる一人の少女。
名前は通称リィエ。
火薬、香料、染料、あらゆる物質の性質に通じた、かつての理館技師。
今は下女の身分で、ただ黙々と洗い場を任されるだけの日々。
だが彼女だけが知っていた。
「花が青くなるのは、魔ではない。科学反応だ」と。
呪いを恐れ、目に見えぬ毒に怯える者たちの中で、
たった一人、“見える者”がいた。
誰も知らない知識で、誰も気づかない真相を暴く――
化学と論理を武器に、静かな宮廷を歩く少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 07:57:31
12202文字
会話率:40%
声を失った少年と、音に怯える少女。
過去に深い傷を負ったふたりが、ひとつの音楽室で出会った。
無口な転校生・**藤堂 柊(とうどう しゅう)**は、中学時代のある出来事をきっかけに声を出せなくなった。
新しい高校で静かに過ごすつもりだった
彼は、放課後の旧音楽室で、耳にイヤホンを差し込んだまま涙を流す少女に出会う。
彼女の名は綾瀬 美空(あやせ みそら)。
天才的なピアノの腕を持ちながら、音に対して極度の不安を抱えている「音嫌いの音楽少女」だった。
声を出せない少年と、音を拒む少女。
ふたりの「欠けた世界」が、音楽と沈黙の中で少しずつ繋がっていく——。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-09 21:02:47
11327文字
会話率:28%
【ヒロイン溺愛のシスコンお兄様(予定)×悪役令嬢(予定)】
小説の悪役令嬢に転生した令嬢グステルは、自分がいずれヒロインを陥れ、失敗し、獄死する運命であることを知っていた。
その運命から逃れるべく、九つの時に家出して平穏に生きていたが。
ある日彼女のもとへ、その運命に引き戻そうとする青年がやってきた。
その青年が、ヒロインを溺愛する彼女の兄、自分の天敵たる男だと知りグステルは怯えるが、彼はなぜかグステルにぜんぜん冷たくない。それどころか彼女のもとへ日参し、大事なはずの妹も蔑ろにしはじめて──。
優しいはずのヒロインにもひがまれて、物語は次第にグステルの思ってもみなかった方向へ。
運命を変えようとした悪役令嬢予定者グステルと、そんな彼女にうっかりシスコンの運命を変えられてしまった次期侯爵の想定外ラブコメ。
アルファポリスさんにも同作品を投稿予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-10 06:15:16
439844文字
会話率:22%
高校に入り、たった二年で四度の失恋を経験した少年 清川棗。
今日も容姿を理由にフラレた彼を慰める幼馴染、武原葵と、武原秀彦の二人との下校中、突然響き渡る鐘の音。
気がつけば真っ白な部屋に立っていた彼らを待ち受けていたのは、異世界の
女神を名乗る女性だった。突然の異世界召喚に興奮する葵、怯える棗、特に動じない秀彦の三人。女神はそんな三人に頼みがあると持ちかける。
女神の提示した頼みとは、魔王に脅かされる世界を救って欲しいという、物語やゲームではありふれたもの。女神の力で危険はないという説明を受けた三人は、葵の推しもあってこの条件を快諾する。
「ヒデは盾役の聖騎士、先輩は……あー、勇者やりたいんですね?わかりました、じゃあ僕は回復役やるよ」
「ふむ、普通ならお止めする所ですが。クラスツリーを見た上での判断ですし、その意志を尊重いたしましょう。それでは棗さん、貴方は今から”聖女”です。サービスで髪の毛だけ聖女っぽく伸ばして差し上げますね。」
「……は?」
説明を読まずそのままの姿で性転換させられた棗。唯でさえ容姿に不安があるのに、そのままの姿で性転換。響き渡る棗の悲鳴をよそに冒険が始まる。
「どうしてこんな事に……」
前作でイラストを乗せた所、お怒りの声がなかったので今回は偶にイラスト載せようと思います。第一話の冒頭でタイトル的な物がありますので、もし不快でしたら感想欄にお書き下さい。あまりに不評でしたら下の方に移動します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 23:18:41
675296文字
会話率:60%
『うちの学校の生徒も殺されて休みになった!!不謹慎かもだけど友達じゃなかったし休みになったからラッキー^^』
『闇バイトで沢山の人を動かして殺した説あると思う』
『もう日本終わりだな。今留学中だけどこっちで暮らせるように頑張ろうかな』
いつからか、見ず知らずの人の情報を受け取ることができるようになった。それを良いという人も悪いという人もいるが今分かることは、先日起きた"ある事件"によって日本中、いやそれよりも多くの人々が恐怖し、混乱しているという事だ。
一週間前の日本全国で、分かっているものでも千件近くもの殺人事件が一晩のうちに起こった。警察は特に共通点について言及をしていないし、まだ誰にも分からないはずだが、SNSや様々なメディアでは同一組織による犯行であるという意見が多数を占めている。特にSNSは個人が自分の意見を好きに発言できる場である故にその傾向が強い。そして現在もこの事件に関する感想、考察などが絶え間なく流れて来る。
『同時多発殺人』
この二週間、常にSNSで圧倒的一位のトレンドとなっているワードである。まだ何も判明していないのにそう決めつけてしまうのは、それが合っていたとしても良くないことだというのは誰にでも分かるはずだ。それでもこのワードが常に発せられているのはそれだけ冷静でない人が多い、つまりこの事件の異質さを物語っている。
「犯人は捕まるのかしら…」
女は自身のスマートフォンでSNSを眺めながら怯えるように呟いた。男から貰った真珠のイヤリングを触りながら折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 15:38:20
33389文字
会話率:52%