ここ最近頭角を現し始めた暴力組織『雨』
国家警察であるインガは、国家警察を辞めたと偽って『雨』に下っ端として加入することになる。
呼吸を識別して、相手の居場所を完全把握するインガと殺意に気付くタイガのバディが闇の世界で暴れ回る!
最終更新:2024-05-18 00:00:00
28343文字
会話率:67%
定年を機に、サウナ満喫生活を行っていた島野守。最上の整いを求めて、呼吸法と自己催眠を用いた、独自のリラックス方法『黄金の整い』で、知らず知らずに神秘の力を体に蓄えていた。そんな中、サウナを満喫していたところ、突如、創造神様に神階に呼び出され
てしまう。『黄金の整い』で得ていた神秘の力は、実は神の気であったことが判明し、神の気を大量に蓄えた身体と、類まれなる想像力を見込まれた守は「神様になってみないか」とスカウトされる。だが、サウナ満喫生活を捨てられないと、悩んでいた守。ならば異世界で自分のサウナを作ってみたらいいと、神様に説得される。守るにとっての夢、マイサウナ、それが手に入るならと、神様になるための修業を開始することに、同意したとたん。無人島に愛犬のノンと共に放り出されることとなった。果たして守は異世界でも整えるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 10:00:00
1070037文字
会話率:36%
その夜、真奈美はベッドに横たわりながら、ただ静かに瞼を閉じていた。窓から差し込む月明かりが、薄いカーテン越しに柔らかく部屋を照らし、静寂の中に彼女の呼吸音だけが響いていた。
突然、何の前触れもなく、彼女の体にじわじわと熱が広がり始めた..
..折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 09:15:40
857文字
会話率:0%
橋本 一郎(はしもと いちろう)はクソデブである。
無呼吸症候群で突然死した彼はギャル女神からチートスキル(痩せれば痩せるほど強くなるスキル)を受け取り、天界が手に負えない事態までに陥った異世界へと降り立つ。
果たして彼は異世界無双が出来
るのか?そもそも厳しい世界で生き抜く事が出来るのか?
※作者の体重推移が物語に激しく関与します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-15 20:21:19
9020文字
会話率:49%
小笠原気功会の師範代の16歳の少女、里山辺夏渚(さとやまべかな)は、オルゴナイト型のオーパーツで異世界へと転移する。武術気功・医術気功の知識と技術を活かして気功会を設立する。
夏渚は、青いもの、綺麗な石、おいしいもの、種まき、文字を読むこと
が好き。
==☆==☆==折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 04:28:38
1498387文字
会話率:68%
酒と精神安定剤と睡眠薬を毎日飲む。
そんな僕の夢。
最終更新:2024-05-13 21:25:55
1052文字
会話率:17%
-心に傷を負った女の子の旅物語-
続く予定です。話の展開に合わせて追記していきます。
誤字脱字多いかもなので、目を瞑っていただくかこっそり教えてくださったら嬉しいです。
最終更新:2024-05-12 10:57:07
1270文字
会話率:5%
成績優秀で頭脳明晰な高校生、青木健次郎。そんな彼にとって最も快感を覚える瞬間は、悪知恵が成功したときである。
ある日、人を見下し大笑いしていた健次郎は、呼吸困難に陥り死亡した。
……かのように思われたが、次の瞬間目にしたのは石造りの
街並みであった。
案内を受けて冒険者ギルドへ足を踏み入れた彼を待っていたのは、賢者召喚の儀を行った貴族であった!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 01:00:00
192521文字
会話率:35%
婚約前提の初顔合わせだというのに、涙をこらえ、物凄い形相で睨みつけてくる公爵令嬢イザベラ。
そこまで不本意なら、断ってくれた方がいいんだけど……思わず失言した伯爵家の三男ギルは、勢いよくビンタされてしまう。
しかも婚約者になるギルには笑顔の
ひとつも見せないくせに、他の男の前では頬を染め、恥ずかしそうに微笑むってどういうこと!?
そしてある日、平民の少女を空き部屋に連行するイザベラを目撃し、助けに飛び込むと――。
そこには、ほつれたギルのシャツに顔を埋め、ご満悦で深呼吸をする公爵令嬢……イザベラの姿があった。
「で? どういう事だか、頭の悪い俺にも分かるように説明してもらいましょうか」
片思いをこじらせた公爵令嬢イザベラが、勘違いを撒き散らし、暴走しながら婚約に向けてひた走るハッピーエンドです。
穏やかに読める、優しい世界を目指します。サクサク楽しく進みますのでお気軽にご覧ください。
***
こちらは【連載版】です!
短編は日間総合1位をいただきました。
読んでくださった方、ありがとうございます!
※短編完結予定だったのですが、イザベラを書くのがとても楽しかった為、連載化しました。第1話は短編と重複箇所が多いですが、所々加筆しておりますので、是非違いを楽しんで頂けますと幸いです。
※ブクマや評価、とても励みになっております!
そして感想も!すごく嬉しいです!大事に拝読し少しづつお返事しますので、お待たせして恐縮ですが、よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 13:09:47
64984文字
会話率:38%
『大嫌いなくせに、なんで俺のシャツに顔を埋めて深呼吸してるんですかぁぁッ?』
婚約前提の初顔合わせだというのに、涙をこらえ、物凄い形相で睨みつけてくる公爵令嬢イザベラ。
そこまで不本意なら、断ってくれた方がいいんだけど……思わず失言した伯
爵家の三男ギルは、勢いよくビンタされてしまう。
しかも婚約者になるギルには笑顔のひとつも見せないくせに、他の男の前では頬を染め、恥ずかしそうに微笑むってどういうこと!?
そしてある日、平民の少女を虐げていたのか、空き部屋にムリヤリ連行するイザベラを目撃し、助けに飛び込むと――。
そこには、ほつれたギルのシャツに顔を埋め、ご満悦で深呼吸をする公爵令嬢……イザベラの姿があった。
片思いをこじらせた悪役令嬢もとい、悪役(顔)令嬢イザベラが、勘違いを撒き散らしながら暴走しつつ、恋を成就させる、ほのぼの系ハッピーエンドです。
サクサク読めますのでお気軽にご覧ください。
※カクヨムにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-06 19:24:19
7526文字
会話率:28%
フルダイブ型VR型ゲームが普及しているこの時代。
ネット環境とVR機器が整っていれば、どこでもログインが可能でフルダイブ型ゲームを楽しめる。
通信制の中学校の教育を受けている、岩崎美咲もそのうちの一人で年齢は13歳。
彼女は生まれつ
き身体が弱く、軽い運動でもすぐに息切れをして呼吸が苦しくなってしまうので車椅子での生活を余儀なくされる。そのため、美咲は通信教育に切り替えた。
外で遊ぶことが出来ないため、投資家兼専業主夫の父親とボードゲーム等で遊ぶことが日課。
両親を心配させまいと常に笑顔でいるようにしているが、病弱な体質な故、思いっきり運動をしたい思いを心の奥底で強く思っている。
だけど両親は、美咲が10歳の誕生日にVR機器をプレゼントする。
仮想空間ならば、実際に身体を動かすわけではないので思いっきり身体を動かせると思ったからだ。だけど、同時に不安もあった。
仮想空間は現実と比較しても区別が難しいほどリアルなため、もし、脳が捉えた情報で現実の身体や精神に悪影響を及ぼす可能性があったからだ。
しかし、そういった現象は起こらずに両親は安心する。また、美咲も本当にやりたいことを仮想空間で実現出来たことによって、初めて心を満たすことが出来た。
それからの美咲は、心を満たすためにゲームをするようになり、徐々に熟練度を上げていき開催されるゲーム大会で優勝をするなど数々の功績を残していき、今話題のゲーマーとして注目を浴びるようになる。
そんな中、美咲は「エレメントフィスト」という格闘ゲームの大会に出場をする。
しかし、この大会に出場をしたことがきっかけで、美咲の人生が大きく変わった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-10 02:52:31
71249文字
会話率:39%
フルダイブ型VR型ゲームが普及しているこの時代。
ネット環境とVR機器が整っていれば、どこでもログインが可能でフルダイブ型ゲームを楽しめる。
通信制の中学校の教育を受けている、岩崎美咲もそのうちの一人で年齢は13歳。
彼女は生まれつ
き身体が弱く、軽い運動でもすぐに息切れをして呼吸が苦しくなってしまうので車椅子での生活を余儀なくされる。そのため、美咲は通信教育に切り替えた。
外で遊ぶことが出来ないため、投資家兼専業主夫の父親とボードゲーム等で遊ぶことが日課。
両親を心配させまいと常に笑顔でいるようにしているが、病弱な体質な故、思いっきり運動をしたい思いを心の奥底で強く思っている。
だけど両親は、美咲が10歳の誕生日にVR機器をプレゼントする。
仮想空間ならば、実際に身体を動かすわけではないので思いっきり身体を動かせると思ったからだ。だけど、同時に不安もあった。
仮想空間は現実と比較しても区別が難しいほどリアルなため、もし、脳が捉えた情報で現実の身体や精神に悪影響を及ぼす可能性があったからだ。
しかし、そういった現象は起こらずに両親は安心する。また、美咲も本当にやりたいことを仮想空間で実現出来たことによって、初めて心を満たすことが出来た。
それからの美咲は、心を満たすためにゲームをするようになり、徐々に熟練度を上げていき開催されるゲーム大会で優勝をするなど数々の功績を残していき、今話題のゲーマーとして注目を浴びるようになる。
そんな中、美咲は「エレメントフィスト」という格闘ゲームの大会に出場をする。
しかし、この大会に出場をしたことがきっかけで、美咲の人生が大きく変わった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-10 02:08:07
12945文字
会話率:49%
赤い瞳が揺れる。
いつになったらこの茶番は終わるのかと。
貴方のために、愛されるために、努力したのに。その結果がこれか、と鼻で笑う。
「元第一王子妃、ローズを処刑する。」
後ろ手を鎖で繋がれピタリと首に刃をあてがわれる。
「っはは、あははは
っ!!」
狂ったように笑う。心の底から笑ったのは何年ぶりだろうか。
青い瞳の獣人が驚いたように目を見開く。
黒の瞳の男は凛としてこちらを見ている。
民衆は殺せ殺せと喚いている。
雑音の中その声は私の耳元ではっきりと聞こえた。
深紅の瞳の悪魔が囁く。
『次はもっと上手くやってね。』と。
深呼吸をし、答える。
「もちろん。だって私は‥」
『悪役』令嬢ですもの。
鮮血が舞う。舞台が赤に染まっていく。
そう、これからが彼女の舞台なのだ。
物語は常にハッピーエンドで終わる。まぁ誰だって物語を読むときくらいは幸せな気持ちになりたいだろう。しかし、そんな物語に必要な役が悪役というものだ。
これがいないと物語はハッピーエンドへと話が進まない。悪役こそが唯一幸せを運ぶ者なのだ。だから、私は決めた。
真実を知り、決意したのだ。
魔力で溢れた世界のこの美しい物語の悪役。
そう。私は完璧な悪役になると。
後に誰かが言う。
「あの子は僕の可愛い愛し子さ。悪役なんてあの子には似合わないけどね、僕は彼女のためならなんだってするよ。」
と深紅の瞳の少年。
「あの人はなんと言うか、手のつけようがございません。」
と死んだ目で言うメイド。
「アイツを怒らせたく、ない。」
と耳を倒してばつが悪そうに言う獣人。
「さすがはローズだ。」
と嬉しそうに語る銀髪の男。
「‥加減を知らない人だ。」
と黒い瞳を細め楽しそうに笑う男。
これは愛されることを知らない、死に戻り『悪役』令嬢が作り上げる物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 20:58:22
45913文字
会話率:41%
菊井芙実乃は、小学四年の弟に呼吸器を止められ、命を落とす。
再び目覚めた芙実乃だったが、そこが元の世界でなく、魔力保持者になったとも知らされ、パートナーを呼ぶよう求められる。なんでもここは、年八千を超す異世界人を召喚する学校とのこと。魔
力保持者の声なら、言葉が通じる同年代の魂に響くのだそうだ。
その芙実乃の呼びかけで捕捉された魂がこの世界に迎えられた。
柿崎景虎だ。芙実乃は彼の美貌と人柄に尊崇の念を抱き、日本一の侍を呼べたと確信する。
しかし二人の身体能力は年度最低。劣等人種と判断し、担任は密かに憂慮していた。景虎が傷を負わない力場を周知させる模範試合に選出されたからだ。学校側はその試合を、トップの生徒による一方的蹂躙と無傷の最下位生徒を見せる、例年行事のつもりで行った。
そこで予想を覆す景虎。死なないはずのステージで対戦相手を殺し、蘇生に来た相手方担任の首をも刎ねてしまう。その光景を控え室で見ていた芙実乃と担任は、景虎を射殺すべく踏み込んだ軍人と対峙する。
絶体絶命かと思われたが、魔法でも異能でもない芙実乃の特性が軍人を止め、担任が景虎に非はないと中継で語ることで、二人は無事学校生活を送りだす。
パートナーの殺害を願うルシエラと親しくなるが、一方でそのパートナーであるクロムエルとも交流を持った二人。試合で彼を殺めかける景虎を見た芙実乃が咄嗟に力場を作り、結果、景虎に黒星をつけてしまう。
不相応な勝利だとクロムエルが返上を訴えると、審議のため景虎が上級生に呼ばれることに。異世界人差別の緩和を夢見る彼らを下し配下とした景虎が、考えていた計画の実現性を検証し皆に告げる。その内容は元の世の狙った時と場所へ魔法を放つこと。
それが叶うなら、芙実乃の死を天災に見せることができる。
弟や両親を世間からの非難に晒さないため、芙実乃は魔法に励む決意をするのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 16:00:00
564719文字
会話率:43%
この物語は他のブログに掲載しているものです。
現在進行中で、完結まではの見通しまでは立っていません。
それを無謀にも手直しし、こちらにアップしようと思います。
始まりは日本を襲った巨大地震でした。
それで亡くなった主人公が異世界に転生し
、赤ん坊に。
赤ん坊は暇だったので、病気知らずの健康な身体を目指し、
前世の呼吸法を活用しました。
丹田で気の精練です。
目指すは「無病息災」。
健康な身体。
そして「千客万来」ならぬ「千吉万来」。
吉兆吉運に恵まれることを願います。
都合の良いことで、はてさて・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 11:30:10
832179文字
会話率:17%
群れを作る生き物
追い詰められる魚
破滅と再生
最終更新:2024-04-25 01:09:54
504文字
会話率:31%
貴女へ
二人の時間よ
さようなら
最終更新:2024-04-22 06:36:12
232文字
会話率:0%
二人の呼吸。優しくなりたくて今宵は静かに星を見ながら。
最終更新:2024-04-18 07:52:01
223文字
会話率:0%
呼吸。地球上に住むすべてのものへ。
最終更新:2023-02-09 15:11:27
290文字
会話率:0%
細胞の突然変異により、呼吸ではなく周囲のマナを吸うことが生命維持に欠かせなくなった少女
魔法の概念もなくマナという物質が科学的に立証もされていない世界では、少女はただ近くにいるだけで周囲に不調を来たす不気味な子として、親も含めて周りから避け
られていた。
しかし、そんな少女も月が明るい夜には、植物の光合成さながらにマナを体内で合成できるのだった。
自身で合成したマナを呼吸するため、月夜だけは普通の女の子でいられるのだが、もちろん誰もそのことは知らない。
本人もわかっていないため、人と会うことはずっと叶わないと思っていた。
そんなある日の夜、偶然にも少女は一人の少年と鉢合わせる。
これは忌み子として呪われた少女と、月に照らされた彼女に一目惚れした少年の、夜にしか会えない物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 14:59:45
18289文字
会話率:24%
それは、当に、光の道。
光は、そのまま、本堂の弥勒菩薩像を、捉える。
光の軌跡を追う様に、カメラの目線は、弥勒菩薩像を、捉える。
弥勒菩薩像は、横顔に日の光を受けて、輝いている。
くすんだ色合い。
木造。
外側の、塗りも装飾も、ほとん
ど、剥げている。
であるにも関わらす、「輝いている」としか言い様の無い佇まい。
光を浴びている横顔は、語り掛ける。
決して、上向くことは無い。
決して、眼を開けることも無い。
こちらを、向くことも無い。
が、確実に、語り掛けて、語り続ける。
会いに来た人々に、参拝に来た人々に。
興味本位で覗く人々に、ただ同行しただけに人々に。
コウタに、タカギに、その他の人々に。
コウタが、頷いている。
いつの間にか、うんうん、頷いている。
話し掛けられたかの様に、うんうん、頷いている。
タカギは、デジビデを注意して覗くが、コウタの他に、誰もいない。
コウタが対しているのは、弥勒菩薩像のみ。
レンズ越しに、弥勒菩薩像を見ていたタカギは、デジビデを下ろす。
レンズ越しでなしに、直で、自分の眼で、弥勒菩薩像を見る。
‥‥‥‥
うんうん。
頷く。
心と頭に、暖かい気体が、流れ込む。
それを動力源に、走馬燈が、廻り出す。
今までの記憶が、廻り出す。
その走馬燈は、『死』とは真逆の、『生』に拠ったもの。
廻っているだけでも、なにか、『うわあ!』とか『パアア!』とかの、好ましい感じがする。
幼き頃の、メリーゴーランドを、思い出す。
山門から、弥勒菩薩像へ、光の道は、伸びる。
伸びて、在り続ける。
その途中に、コウタとタカギは、佇む。
光の線は、みんな諸々一切合財包んで、輝く。
課長と課員、阿吽の呼吸の、喜び共有である。
仲が良くて、ノリがいい。
「はい、キチンと並んで、並んで」
課長の声に合わせて、課員が、動く。
ガヤガヤ喜びながらも、整然と、動く。
一列に、改めて、並ぶ。
列が、整う。
その時、窓から。
窓から、光が、射し込む。
日の光が、鋭く優しく、射し込む。
射し込んだ光は、列の上を、滑る。
課員の頭の上を、滑る。
一人一人の頭で、スキップし、加速を付けて、滑る。
加速を付ける毎に、滑らかさを増し、滑りゆく。
それは、当に、光の道
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 09:44:51
20271文字
会話率:20%
「イチゴンザレス、です」
「いや、それは ‥ 」
‥ 分かる。
なんで、イチゴンザレスが、『現実化して、存在してるか』と云うのが、問題。
イチゴンザレスは、ミカッパと並ぶ、ゆるキャラ案。
有力候補にまで上がったが、最終的にプレゼンに出
したのは、ミカッパ。
イチゴンザレスは、ミカッパに比べて、かわいさが足りなかった。
「なんで、イチゴンザレスが、生きてここにおんねん?」
「分かりません」
「ワシも、分からんねヤ」
ヨシノとイチゴンザレスが、揃って答える。
ミラノ(ミカッパ)のプレゼン資料は、リュースケのノートパソコンで、
イチゴンザレスのプレゼン資料は、ヨシノのノートパソコンで、
各々、独立して作っていた。
‥ ああ ‥ なんや分かったような気がする。
「ヨシノ」
「はい」
「お前の使っていたプレゼン・ソフトは、何や?」
「センパイとおんなじやつ、です」
「いつも使てるプレゼン・ソフト、やないんか?」
「こっちもプレゼンに掛ける可能性あったから、
『センパイのソフトと合わせといた方が、ええかな』と思て、
センパイからもらったソフトで作ってました」
‥ ああ ‥ それでか。
「 ‥ それやな」
「どれです?」
「PP」
「えっ?」
「プレゼン・パスポート」
「センパイから、もらったソフト」
「元凶は、そいつやな」
ヨシノは、小首を傾げる。
「はい?」
「いや、PPが元凶」
「いや、意味が分かりません」
「俺もよう分からんのやけど、
PPに載ったゆるキャラは、現実化するらしい」
「そんなアホな」
ヨシノが笑い飛ばそうとした時、リュースケの胸元が震える。
ガサゴソと、微かに音を立て、動く。
リュースケのYシャツの、第二ボタンが外れる。
ジリジリ、ジリジリ、外れる。
第二ボタンが外れると、一呼吸置く。
一呼吸置いて、そいつは急に、顔を出す。
バッと云う風に、顔を出す。
オレンジ楕円形で、頭に水平に乗せた、緑の五芒星。
確かに、ボタンを外さないと、顔を出せない。
「よっ」
そいつは、ヨシノに挨拶する。
ヨシノとそいつの眼が、合う。
ヨシノはそのまま、眼をズラして、リュースケの眼を捕らえる。
「センパ~イ」
「なんや?」
「これ、何ですか?」
ヨシノは、リュースケの視線を捕らえたまま、黒目だけをピョコンと一回、下方に動かす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-12 10:35:16
25317文字
会話率:43%
一番近い駅は、路上にある。
少女が、GO DOWN
降りて来る。
マンションのベランダ階段へ、踏み出す。
電車は進む。
階段マンションを過ぎ去る。
少女の前を、過ぎ去ってゆく。
電車に乗り込む乗客の列の先頭に、スパニッシュオレンジの
貫頭衣を着て、フォレストグリーンの翼をはためかせる少女がいる。
『見えんの?』
『ほな、あなたに付くわ』
『へっ?』
『悪いことには、ならへんと思う』
「『もっと大きく、おおらかな視点で、ものごとを捉えろ』、と」
俺と甥っ子は、そのクイズラリー制覇を、今日の目的としている
『なんで、お前がおんねん?』
『いや、付き人としては、ハイ』
『じゃあ、クイズ答えんのに、参戦してくれるわけやな』
『もちろん。
まあ、二人よりも、戦力になるっしょ』
「くうきさん、ありがとう」
空気を、手を、握りしめながら言う。
サファイアは、打ち震えるように固まる。
甥っ子は、手を放す。
サファイアは、一呼吸置いてひざまずき、甥っ子を抱きしめる。
甥っ子は再び、ヘンな顔をする。
「おにじちゃん」
「なんや?」
「くうきさんが、こんどは、からだじゅうで、うごいてる」
俺は、サファイアが甥っ子を抱きしめている図を愛でながら言う。
「空気さんが、《ありがとう返し》してくれてるんやろ」
「わざわざごていねいに、そんなことしてくれんでもええのに」
甥っ子は、にこっと笑って言う。
サファイアの抱きしめる力が、ギュと強まったように思う。
「おにじちゃん」
「なんや?」
「くうきさんのうごきが、からだに近くなったような気がする」
「気のせいやろ」
「気のせいかー」
気のせいやないんやけどね。
死ぬんちゃう、俺。
死ぬかも。
死ぬな、これ。
あああ ‥ ま、えっか。
色々あったけど、ま、総じてOK。
みんな、ありがとう。
その位置は、屋上の縁 ‥ 階段状になったベランダ群の際、だった。
視線を下げれば、スウーと地上へと続く階段ベランダが、見てとれる。
「そのお蔭で、俺は《階段天使》になったと。
以後、サファイアは、俺の師匠になると」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-20 10:57:49
25043文字
会話率:28%
「嘘は優れている」と考える私は、呼吸をするように嘘をつく。そんな私の生い立ち。この世の中で本当に信じられるものは一つも存在しないという事に、皆さんも早く気づいた方が良い。
最終更新:2024-04-10 19:16:07
1407文字
会話率:10%
誰もが窒息する世界で、俺だけは呼吸ができる。
ホテルでアルバイトをしていた日永は「クアイカンパニー」にスカウトされる。通称・クアイは息ができないと思い込む幻覚「不透明な窒息」の対処・原因究明をする集団だった。日永は訓練を受けたわけではない
のに、「不透明な窒息」に対する耐性がなぜかあった。日永は重宝と疑いが入り混じった感情を向けられながら、クアイのアルバイトとして活動していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-08 18:08:31
108257文字
会話率:57%
「ふぃぃ、おれがいらっしゃいましたよっと……う!?」
そう呟き、そのバーに入った瞬間、酔いが醒め、後悔が押し寄せてきた。
今夜はすでに酒が入っており、気が大きくなっていた。仕事は順調。数日前から二歳年上の会社の先輩と付き合い始め、十万
円だが宝くじが当選。おれが、少なくとも今週はおれがこの世界の主人公だ、と調子に乗っていたのだ。
だから、おいおいおい良い感じのバーがあるなぁ、と普段なら躊躇するところをドアを開けて入ってしまったのだ。
しかし、そこは別空間。おれが、うっ、と戸惑ったのは気圧の変化のせいじゃない。この雰囲気だ。店の中にいた連中から一斉に鋭い視線を注がれ、おれに呼吸さえも躊躇わせた。
常連客がわいわいやる居酒屋。その空間に入り込むあの感じ。否、それどころではない。場違いも場違い。引き返すべきだ。そう考えた。なのになぜかおれはゆっくりと、一歩一歩前に進んだ。
照明はやや暖色系で薄暗い。床は黒い、大理石だろうか。靴音を立てていいものか悩み、結局静かに歩く。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-07 11:00:00
3825文字
会話率:35%
『三番線、まもなく扉閉まりまーす。駆け込み乗車はおやめくださーい。はーい閉まりまーす』
「はぁはぁはぁ、ふぅ……あ」
その車両に乗り込んだ瞬間。おれは時間が止まったように感じた。針のような視線を突き付けられ、呼吸をすることさえも頭の
中から消え失せた。
そして電車のドアが閉まり、動き出そうとした瞬間。全ての楽器が音を外した最悪の演奏会のような不快な悲鳴が、おれの鼓膜を引っ掻いた。
おれがそのショックと電車の揺れでよろめき、反射的に手を伸ばすと女たちは、まるで保菌者かゾンビと相対したかのように、さらなる悲鳴とそしていやに尖ったヒールを履いた足で、おれに蹴りを放った。まるで足元をゴキブリが駆けまわっているかのように喚きながら足を上げ、倒れたおれに向かって執拗に振り下ろす。おれは堪らず亀のように体を丸め目を閉じた。
「おやめ!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-12 11:00:00
4023文字
会話率:63%
とある中学校。その少年は始業チャイムが鳴る少し前。教室の後ろのドアの前で立ち止まり、深呼吸した。そしてドアを開けると
「お、宮田ぁ! 日本中学生、エベレスト登頂初の成功者おめでとおおおぉぉぉう!」
と、第一声を上げた教師の後ろの黒板
には飾りと、その旨の言葉が書かれていた。
「おめでとーう!」
「すごいよ宮田くん!」
「おめでとなぁ!」
「いやー、みんな、どうもどうも」
称賛と祝辞の嵐の中、肩を背中を叩かれ、へらへらしながら自分の席に向かう宮田少年。
鞄を下ろすとふぅと一息ついた。集まる視線にぶるっと身を震わせ、恍惚な表情。
「いやー、ほんと宮田はすごいなぁ」
「ふふっ、ありがとうございます、先生、いや、ビッグティーチャー」
「おいおい、アメリカかぶれかよ宮田」
「やっぱ、エベレスト登ると違うよなぁ」
「いや、エベレストはネパールあたりでしょ」
「とにかくすごい! 宮田はすごい!」
まるで英雄の帰還に沸く教室。と、ここで「でもぉ……」と教師は腕を組んだ。
宮田少年は胸を張り言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-07 11:00:00
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会話率:92%