公家の血を引く貴族の娘でありながら、妾の子どもだからと本妻にはいじめられ、多額の借金を抱える子爵家に無理やり嫁がされてしまった胡蝶(こちょう)。その上、愛人を囲う夫からは見向きもされず、わずか一年で離縁されてしまう。生家に戻っても「出戻り女
は一族の恥」だとして本邸には入れてもらえず、乳母のいる田舎へ追いやられ、幽閉されることに――「でもこの生活、案外悪くないかも?」監視役の乳母は優しいし、頼もしい乳兄弟も心配してしょっちゅう顔を出してくれるし、何より田舎の空気は新鮮で食材も豊富。お姫様育ちで生活力はないものの、料理大好き、食べること大好きな胡蝶の、美味しい引きこもり生活が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-06 11:06:06
218675文字
会話率:56%
神隠しの山と畏れられる志ノ沙山。ある日の黄昏時に深手を負った狐が迷い込み、全身に負った傷からの出血に耐えきれず意識を手放した。狐が次に意識を取り戻し、目を覚ました場所は、金木犀が咲き乱れる古い屋敷だった。
その屋敷にいたのは、三重という初老
の女性。そして三重を尊重するアズトという存在。
狐の命を助けてくれたらしい、アズト。狐は自らの命を救ったアズトに対して恐怖と深い親愛の情を抱くようになっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-02 20:33:19
74689文字
会話率:47%
田んぼだらけの田舎に住む少年、征司(まさし)は神主の”じいちゃん”が大好きだった。
じいちゃんは数多くの人外の話を征司に聞かせてくれた。
自然に宿る精、山に住まう姫、その恋人である神、妖怪になってしまった人間。
成長するにつれ
、幼い頃に教えてもらった伝承を確かめたいと考えるようになった。
やがて征司をひそかに慕う小紅(こべに)、征司の義兄弟のサスケと共に旅へ出る。
道中で仲間が増えたり、幼い頃の疑問を解決していく度にいつしかなんでも屋として頼られるようになる────。
※この作品はエブリスタ、note、アルファポリス、カクヨムでも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-31 22:53:41
112114文字
会話率:47%
舞台は架空の日本、大正期――。
明治政府により『陰陽寮』が廃止され、職を追われた陰陽師たち。しかし、和洋の文化が混沌とする帝都には、いまなお〝鬼〟や〝怪異〟といった魔物が息を潜めており、帝をはじめ、庶民の平穏を脅かしていた。
度重
なる悪鬼騒動に終止符を打つため、『謎の華族』によって蘇ることとなった『裏陰陽寮』。招集をかけられたのは没落したはずの五家+一家である最強の陰陽師集団だった。
火賀家、水月家、木原家、金近家、土方家……そして、五行全てを操り均衡を保つ星守家。
ヒロインの星守杏子は、強い霊力を持ちつつも時代柄『女陰陽師』として認めらることがなかった不遇の十八歳女子。
力を持て余していた彼女は、謎の華族『ジロー』と名乗る男との運命の出会いによって『裏陰陽寮』へ参入することとなり、次々と秘めていた力を開花させ、その力を周囲に認めさせていく。
曲者揃いの五家との調和をとりながらも、現帝暗殺を目論む首謀者の謎に迫り、ジローと共に暗躍する杏子。
彼女はいつしか『女陰陽師』の地位を確立させ、混沌とした帝都と女性社会を、明るい未来へと変えていく――。
《大正風浪漫×ヒューマンドラマ×運命の恋×和風ファンタジー》
※本作品は史実を参考に、オリジナル要素を多数アレンジしたストーリー構成となっております。作中の組織、団体、固有名詞等は全て創作上の架空のものでありフィクションです。あらかじめご承知おきください。
※また、本作品はコンテスト応募用のため、エピソードの一部(序章部分)のみで一旦完結、公開となっております。続きの執筆は現段階では未定ですので、閲覧の際はその旨、ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-28 00:38:17
26736文字
会話率:54%
とある山奥にある田舎村で、名家のお屋敷に女中として奉公していた十九歳の鈴(すず)は、近隣ダム決壊の水害に巻き込まれ、命を落としかける。
しかし、目を覚ますとそこは神やあやかし達が住まう世界『幽世(かくりよ)』で、神々の間でも頂点に君臨する
といわれる最高位の神『天之御中主神《あめのみなかぬしのかみ》』(通称『天帝』)に、「今日から私の妻とする」と宣言され、躊躇う間もなく夫婦の盃を交わすことになってしまう。
戸惑いながらもかくして始まった幽世花嫁修行生活。
賑やかな神々やあやかしたちに囲まれ、日々、様々なトラブルや困難に見舞われながらも、持ち前の最強女中スキル(&サバイバル知識)を発揮し、自ら道を切り開きながら幽世の民たちとの絆を深める鈴は、やがて最高位の神の妻として、不動の地位を築き上げていく――。
舞台は幻想的な異世界『幽世』。
ヒューマンドラマ×溺愛×ほっこりコメディ。
※本作品は第一幕にて一旦完結とさせて頂いております。
(予約投稿にて完結の第9話まで予約登録済み。毎日21時更新です)
※また、本作品は完全に独立した作品ですが、別連載作品「我が学舎は幽世にありまして」と同じ舞台(ただし別場所)を使用しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-03 16:16:11
28255文字
会話率:58%
愛する主を亡くした姫が煉獄の門を開け、天地を灰と化してから三百年。いま、希望の種が芽生えようとしている。草木を自在に操る樹法師タネと、斬った者を桜の花と散らす天下一の侍は、陸海空、更には時空を股にかけ灰の世界に花を取り戻していく。蔦を操りワ
イヤーアクション、和紙のカイトで滑空し、一太刀斬れば一刀桜散。映えるアクションに胸抉るほど切ない愛と命の大冒険、人間讃歌ファンタジー!
序章 芽ノ村編
第一章 獣ノ山編
第二章 武ノ里編
第三章 沖ノ島編
第四章 機ノ都編
第五章 天ノ島編 and round around
★第1話に表紙イラストあり
※全体構成は完成済みですが、書き貯めは無いため不定期更新です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-23 20:23:51
82917文字
会話率:56%
「七つ国の国宝を揃えし者世界を手中に収めん」
数千年前の遥か昔、神話の時代から伝えられている伝承があった。
が、その伝承に頼らずに人が統べる【花蝶国】によって大陸は統一される。
だが、それも悲しいことに過去の話となってしまう。
7つ
の大国のうちの1つ、人が統べる【炎帝国】が密かに【鬼人国】と手を結び、【花蝶国】に反旗を翻したのだ。
結果主人公の父親である君主【椿姫陽一】は討ち死にし、【花蝶国】は滅びる。
お付きの忍びと、同盟国である【緑の龍のお面を着けた風月国の使者】によって何とか命拾いする陽葵姫。
2年後、【炎帝国】の捕虜となり城内に幽閉されてしまう、ヒロイン【椿姫陽葵】。
花蝶国の跡継ぎである【陽葵姫】が殺されていない理由。
それは国宝である【椿姫日輪の刀】のありかを聞き出すため。
その理由は、野心家である炎帝国の君主が【七宝伝承】を信じている為。
陽葵姫は正直に椿姫日輪の刀を差し出すが、実はこの刀、刃が付いておらず本物ではないと信じて貰えず突き返されてしまう。
監禁状態の為、陽葵姫は静かに機会を待つ。
そんなある日、炎帝国で武術大会が行われることになる。
優勝の褒美は「常識内の願いを何でも叶えてくれる」こと。
優勝すれば領主のお墨付きで国外に出れる! だがしかし、この参加にはある条件があり、陽葵姫はその内容に驚愕する!
なんとお付きの婆やに書かされた大会参加書きには、自身の婚姻許可のサインと印を押してしまっていたのだ!
「優勝しないと馬の骨とも分からない輩と結婚しなくてはならない」逆境をバネにし、俄然やる気が出て来た姫は優勝を目指す事を決意する!
実はこの姫は女性の身でありながら父親譲りの【椿姫日輪剣】を使う【剣豪】であり、炎帝国道場で密かに技を磨き牙を研いでいたのだった!
【ヒロイン陽葵姫が人々と出会い戦い傷つきそして仲間達と成長していく、剣劇と陰陽術が繰りなす和風ファンタジー戦記!】
今、ここに開幕、開幕……。
※この作品はフィクションです。架空の異世界の物語であり、実在の人物や団体などとは関係ありません。
この作品はアルファポリス様等にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-17 22:00:00
50370文字
会話率:34%
山野辺家は山の神に仕える巫女一族だったが、夕子はその能力をきちんと持っていない落ちこぼれ。
巫女だった母が亡きあと、伯父夫婦の家に居候をしていたが、高等学校を卒業するにあたり、家を出ることを考える。しかし『巫女』という時代錯誤なあやしい出自
が邪魔をして、就職がままならない。
どうしたものかと悩む夕子に縁談が舞い込んだ。
山野辺の巫女筋の縁組をしたいらしい。
その相手というのは『祓い屋』という、これまた時代錯誤な仕事を持つ田舎の一族。
もう後がない夕子は一念発起。汽車に乗り、お相手の草薙家へ単身で乗り込むのであった。
※他サイトにも掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-15 20:09:56
8006文字
会話率:33%
水上家は、集落の豊穣を祈願する巫女の家系。龍の末裔である天沢家と共に地域を見守ってきたが、時代が下がるにつれ、その威光は遠ざかりつつあった。
双子で生まれたため、忌み子として隠され育った主人公は、名前がない。
同じ顔をした姉・水上綾子の影
、身代わりとして暮らしている。
虐げられていた彼女は七歳のとき、禊のために訪れた洞窟で銀色の髪を持つお兄さんと出会う。はじめて他人と会話をし、名前をもらった。はじめて『自分』を得た。
しかしそれ以後、お兄さんの姿を見ることはなかった。
それから十年。綾子の許嫁である天沢の息子との祝言が近づく。
姉が嫁げば、自分は存在意義を失ってしまう。
身代わりとして、最後の神事をおこなう前夜。洞窟で禊をする主人公の前に、十年ぶりにお兄さんが現れた。
秘されて生きてきた少女が、頑張って幸せになる、和風の異類婚姻譚です。
※時代設定は、明治大正期あたり。古い慣習が残る地方が舞台。
※他サイトにも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-24 20:14:00
8459文字
会話率:21%
足を悪くした父に替わって、豆腐を売り歩くことになった善吉は、慣れぬ商売に気落ちする日々を送っている。
ある日の帰り道、道の端でうずくまる童に出会った。
家についてきた童だが、母の目には映らないと知る。
豆腐を求める童に、売れ残った豆腐を渡
したことから始まる物語。
※「神さまの奉公人」と同じ町を舞台にしていますが、直接的な描写はありません。単品で読めます。
投稿先:エブリスタ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-02 15:12:28
4734文字
会話率:46%
死んだと思ったら和風ファンタジー系のエロゲーに登場する序盤のザコ悪役に転生するという、WEB小説でどれだけ使い回されたかと言いたくなるような境遇に巻き込まれた主人公。このままでは破滅ルートまっしぐらなので全力で回避し、安定と平穏の未来を手に
入れようとするが、原作に登場する皇女に一目惚れしてしまう。
しかもその皇女は超絶弩級のハーレム物として有名な作品の主人公でも攻略できなかった、非攻略対象。序盤のザコ悪役が結婚するには余りにハードルが高い。
しかし好きになってしまったものは仕方がない。こうなったら超ハーレム主人公以上の良い男になって口説き落として見せると決意する。
これは序盤の器用貧乏なザコ悪役に転生した男が、チート能力持ちのハーレム主人公とか、物語の黒幕とか、とにかく恋路を邪魔する奴らをぶっ飛ばしながら、好きになった相手との結婚を目指す話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-13 16:45:01
376545文字
会話率:37%
七夕物語って偶然出会った二人が仕事を放棄するほど互いに惹かれ合い、堕落したことに対する罰で引き裂いたのに、結局一年に一度だけ会うことを許すことになるお話ですよね。
なんだか腑に落ちない気がしませんか。
むしろ、一年に一度会うことを許すことで
隠された何かがあったのではないでしょうか。
そんな疑問から生まれた、ゆるいラブコメ和風ファンタジーです。
◆出演◆
織姫(機織りの仙女)
天彦(のちに彦星と呼ばれる人)
親友・街の人(理解力のある隣人)
牛(天彦が飼っている老齢の牛。死にます)
西王母(桃園の主。仙女たちの管理人)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 23:25:39
23897文字
会話率:52%
武家屋敷で働く琴平(きんぺい)は、恩人である嫡男の虎之助(とらのすけ)から女中の松枝(まつえ)を連れて出奔すると告げられ、同行を決意する。しかし、その道中、琴平たちは道に迷い、とある隠れ里へと迷い込むこととなる。そこは美しい女たちが暮らす遊
廓だった。それと同時に、里には一本の立派な桜が持ち込まれ、その桜が植えられた日から里は狂い出す。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係がありません。
※歴史要素ありの和風ファンタジーというところで、時代小説と思って書いておりませんので、言葉選び等々現代寄りです。
※ちなみにタイトルは「サクラノキ」です(そのまま……)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-07 17:00:00
100586文字
会話率:32%
※The copyright of this novel is in Isuzu Riku. Please do not reprint without permission.
古風で厳しい祖父のもとで育った西原莉々(さいばらりり)と兄の天
(てん)。高校生の二人はある日、山道の奥のとある封印を解いてしまう。そうして迷い込んだ歪んだ世界で、二人は一匹の狸と出会った。この狸、ただの狸ではなく、八百八の妖狸の総帥、隠神刑部狸(いぬがみぎょうぶだぬき)と呼ばれる大妖であった。ただし、力の源である手下(てか)が一匹もそばにおらず、力の大半を失った状態である。二人は歪んだ世界をもとに戻すため、人に化けたその狸と共に八百八の妖狸を探す旅に出ることとなった。
「莉々殿には私の生涯の伴侶になってもらいたい」
「うちの妹を狸の嫁になんてできるか!」
ただ、時々目的がすり替わる……。
※妖怪などが出て来ますが、伝承通りでなく設定のみを使う場合も多くあります。ご了承下さい。
※サブタイトルの横の「*」は挿絵ありです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-28 17:00:00
219804文字
会話率:39%
逃げ上手の若君と天穂のサクナヒメ。歴史ものと和風ファンタジーという微妙に違う作品に登場する刀の存在とその取扱いの違いについて語ってみたいと思います。
最終更新:2024-08-05 22:29:13
1141文字
会話率:0%
孤独な少女・瑠璃子は鬼の王・朱天の元へ生贄として捧げられた。
だが彼は彼女を食べるのではなく、妻として厚遇する。
それを妬んだ異母妹・綺羅子が美しい巫女・雛を連れて瑠璃子を痛めつけるため現れるが、
朱天によって残酷な罰を受ける。
その出来事
は瑠璃子の心を揺り動かし、これまで見ないふりをしていた役目へと少女を変貌させる。
虐げられてきた少女が強い鬼の王に溺愛される和風ファンタジー恋愛短編です。
*ぬるいグロ要素があります
*ヒーローが容赦なく女性を暴行します
*性描写はありません
*すいませんこういうの好きなんです大丈夫な方のみどうそ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-05 18:50:09
30443文字
会話率:38%
人の地で怪(あやかし)の病や傷を治癒する診療所を開いている黒山猫のヨルの元に、妖が見える少女椿がやってくる。高校生になった椿が恋をしたのは、同じように妖が見えるコンビニ店員の実央(みひろ)だった。
運命的な綾で紡がれる恋のお話。両片思
いのじれじれな展開にヤキモキ。
※家屋が倒壊する場面が描写されています。
※ストレスが多い展開です。
※共感性の高い方はご注意ください。
※コピー、模倣、転載、アイディアの盗用、シーンの抜き取り、プロットへの転用、全て固くお断りします。
※著作権を放棄していません
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-04 22:00:00
99526文字
会話率:49%
夜闇に紛れて現れるばけもの「傀(くぐつ)」は、ひとを傷つけ、いのちを奪う。傀からひとを守る「傀廻し」の類いである早瀬は、ゆえあって旅をしながら傀と戦っていた。ある夜早瀬は、山の中で傀に囲まれた少女を見つける。
ばけものと戦い生きるひとびとの
日々を記す中世和風ファンタジー。
〇2話以下の投稿は12月以降になる予定です。
〇悉傀記(しっかいき)
〇カクヨムにも掲載しています。
〇この話は空想の産物です。実在の人物、団体などとは一切関係がありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-03 23:00:00
4042文字
会話率:0%
叔父からモラハラされている弱々ヒロインがいじわる大好き俺様ヒーローにデロデロに執着されて自立するお話です。
最後は自分で叔父をボコボコにします。
じれじれラブストーリーです。
江戸後期〜明治くらいの和風ファンタジーです。
***
こ
の世界には、干支と言われる十二の貴族がいた。
干支は民から崇められる対象だったが、子一族だけは違った。
主人公すずのある特性が原因となって地位は墜落し、当主が亡くなるのを
皮切りに一家は財政危機に陥っていた。
そこへ手を差し伸べたのは一人の美しい青年、秋都だった。
彼はずっと手に入れたくて仕方がなかったすずを嫁にもらうことを条件に資金援助を申し出る。
しかしすずは思う。
面識もないし、なぜ自分を妻にしようとするのだろう? と。
困惑しつつもすぐにあることに気づくのだった。
(ーー彼は鼠族が騙したことで干支になれなかった猫族である。
つまり、奴隷にでもするつもりで自分を娶るのだ)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-01 00:25:49
2603文字
会話率:23%
妖狐の一種で、香りを糧とする香狐(こうこ)のマホロは、毎年平安京の西に位置するアヤカシ山を訪れることを楽しみにしていた。
そこは、百年前、安倍晴明により京から追い出されたアヤカシが唯一生存を許された山で、人間が立ち入ることは禁忌とされていた
。
しかし、マホロが山に行ってみると人の術で捕らえられた白蛇のアヤカシを発見する。
逃がしてやると、その直後、マホロは何者かのより攻撃を受け、命からがら逃げ出す。
辿り着いたのは魅力的な香りが漂う屋敷の一角で、そこに巫女装束に身を包んだ娘、馨花(けいか)がいた。
香りにまじないを掛けた呪香を作れる呪香師である彼女は、何やら訳ありのようで――?
架空の平安京を舞台にした、もふもふの香狐マホロと訳あり呪香師馨花の和風ミステリファンタジー。
★全8章。毎週土日15時に更新を行い、7月末完結予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 15:00:00
41294文字
会話率:43%
明治ほのぼの妖怪譚、開幕!
時は明治。異国の文化が流れ込み、様々な物が生み出される一方、ひっそりと姿を消していくモノもあった。
闇夜をねぐらとしていた妖怪たちもまたその一つ。
絶滅に瀕する妖怪たちを救うべく、立ち上げられたのが「妖怪保護調査
局」。
小柳志麻は齢13にして、そこの研究員の一人だ。
そんな志麻に局長のヤスがとある相談を持ちかけてー?
これは、消えゆく妖怪とそれを憂う者たちが共に過ごした物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-12 14:14:06
11969文字
会話率:43%
極東の国、日ノ本。魑魅魍魎が跋扈していたその昔から、妖魔を払い、四神の力を司る四家は帝や政府に重用されてきた。それは現代まで続くものの、朱雀の一族である火乃守家の結月は、妖魔を払う加護を持たない無能として、家族から虐げられて育つ。
しか
し神に等しい美しさを持つ謎の少年、悠に出会って結月の人生に変化が起きる。やがて初潮を迎え受胎の加護が判明し、今までの立場は一変。
一気に四家の者たちから求婚され、火乃守家の次期当主との婚約が決まってしまうが、婚約発表の場には初恋の相手である悠も現れ……!?
和風恋愛ファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 21:00:00
23203文字
会話率:41%
天象が読める風神の末裔・夕星は、ある日故郷と許婚を失う。
姿のない近衛・葉隠に助けられ、落ち延びた筑紫洲。
そこで大国を統べるのは、日の神の末裔の巫女・日向大王だった。
大王に仕えることを決め、故郷を守れなかった後悔を埋めるように、風読の力
を発揮していく夕星。
一途に慕う許婚を喪った夕星は、新たに生きるよすがを見つけることができるのか。
決して姿を現さない葉隠との絆は、流転の孤独を埋めてくれるのか。
日本神話、邪馬台国九州説を下地とした和製ファンタジー。
葦原中つ国で、八百万の神々がどのように太陽の女神のもとに束ねられていったか、神話の世界をベースにオリジナルの物語を書いています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 18:50:00
163446文字
会話率:42%
今は昔。竹取の翁というものあらずとも、六位蔵人、藤原成海なるものありけり。この男、時に怠惰で、時にモノグサ、時にめんどくさがり。
いづれの御時っつーか今、女御、更衣あまた候ひ給わず、すぐれて時めき給ふ者もなし。女御なるは二人だけ。主上が
御位にお就きあそばした際に入内した先の関白の娘、承香殿女御と、今関白の娘で、新たに入内した藤壷女御のみ。他はナシ。
承香殿女御は、かつてともに入内した麗景殿女御を呪殺(もしくは毒殺)した。麗景殿女御は帝に寵愛され、子を宿したことで、承香殿女御の悋気に触れ殺された。帝は、承香殿女御の罪を追求できず、かわりに女御を蛇蝎のごとく嫌い、近づくことを厭われていた。
そんな悋気満々、おっそろしい噂つき女御のもとに、才媛として名高い(?)成海の妹、藤原彩子が女房として出仕することになるが――。
「ねえ、兄さま。本当に帝は女御さまのこと、嫌っておいでなのかしら?」
そんな疑問から始まる平安王朝っぽい世界の物語。
滝口武士・源 忠高、頭中将・藤原雅顕、陰陽師・安倍晴継、検非違使・坂上史人。雑色・隼男。そして承香殿女房・藤原彩子。身分もさまざま、立場もさまざま六人衆。
そんな彼らは、帝と女御を守るため、今日もドタバタ京の都を駆け巡り、怠惰な成海を振り回す!!
「もうイヤだぁぁっ!! 勘弁してくれぇぇっ!!」
成海の叫びがこだまする?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 17:00:00
115521文字
会話率:40%
「今日から、この子はお前の妹だ」
背中に大きな翼を持つ鳥人族の少年、ハヤブサ。長く里を離れていた彼の父、鳥人の族長が拾ってきたのは人の子。森でさまよっていたとかで、ボッロボロのガッリガリの幼い女の子。
「人の子が、ボクの妹!?」
「この子の世話は、お前にまかせた」
父親に、無理やり人の子を押し付けられたハヤブサ。
「なんで、ボクがお世話しなくちゃいけないんだ!」
それも、よりにもよって、人の子なんて!
鳥人と人は仲が悪い。森は鳥人のもの。野は人のもの。そう太古の昔に神々が定めたのに。人は自分たちを神の末裔だとか言って、世界を自分たちのものへと作り替えていく。鳥人の森を奪っていく。
そんな、憎くて、大っきらいな人の子の世話。
イヤでイヤでしょうがないのに、人の子はハヤブサにとっても懐いて……?
「……少しだけだからな。ちゃんとお世話しないと、父さんに怒られるからな」
しぶしぶ、人の子の世話をするハヤブサ。
鳥人の兄と人の子の妹。どんだけ嫌っても、ずっと自分を慕って懐いてくる人の子。ハヤブサたちに出会う前、心を砕かれ声を失うような目に遭った人族の少女。
「メドリは、ちょっと翼をなくしただけの女の子だ」
少女に「メドリ」と名付けたハヤブサ。彼と、彼の仲間、そして他の鳥人たちも、メドリを受け入れ始めた。――けれど。
彼女が手にする薄桃色の勾玉。森に突き立てられた剣。彼女を求める人の皇子。
メドリには、なにか秘密があるようで――!?
はるか昔、神々の時代が終わり、人の時代が始まる少し前の世界の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-07 16:00:00
88466文字
会話率:36%
技術発展が目覚ましい現代先進国の地域差は、目に見えて大きな隔たりがある。
都心から新幹線で1時間半強、そこから在来線に乗り換えて約30分、そこから山岳鉄道に乗り換えて更に30分の山岳地帯に位置する、人口が400人にも満たない小さな村。
二
神勇翔はまるで異世界とでも言るかつての故郷を毎夏決まって家族で訪れ、幼馴染の焔室茜音に出迎えられる。
これまでいつも、これからもずっと。
子どもの頃は永遠に感じられた時間も、大人に近付いた今となっては有限であることに気付き、勇翔は幼馴染との関係を一歩前進させようと、旅路の中で決意していた。
いつも通りの夏を、いつもと違う夏へ。
変化を求めた先にあるもの得るべく、勇翔はとにかく腕を伸ばした。
Pixiv様にも投稿させて頂いております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-21 17:19:15
112906文字
会話率:42%