なにかと都合のいい男爵令嬢であるレベッカは、上位貴族子息に絡まれがちな日々を送っていた。事を荒立てないように過ごしていた結果、婚約者がいる彼らを誑かす『泥棒猫令嬢』と呼ばれるように。色々と絶望的で、恋愛結婚は諦めるしかないと思っていたが──
最終更新:2024-06-25 18:10:00
9010文字
会話率:40%
「青春」
それは思春期という精神的に未発達な時期に、感情の赴くままに愚行を犯した馬鹿共が、自らの行いを正当化するために用いる都合のいい言葉であるーー
千葉信呉(ちばしんご)は、ごくごく普通の高校1年生である。ある日、「氷の女帝」こと、ク
ラスメイトの宇郷萌乃(うごうもえの)に放課後、校舎裏に来るよう伝えられ…
青春から最も遠い場所にいる2人が織りなす、ドタバタ青春ストーリー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 17:51:57
21710文字
会話率:39%
「彼が本当に貴方を愛してると思ったの?」
フリージアは、婚約者であるシルフェン家の長男、ヴュート=シルフェンの裏切りを『聖女』である義妹、カルミアに告げられる。
「彼が愛しているのは聖女である私よ。ヴュート様も貴方の『力』も、持っているもの
を全部もらう」とカルミアの策略によって命を落とした。
……はずなのに、何故か二年前に回帰したフリージア。
ソルト公爵家の長女として生まれたフリージアは、父も、義母も、祖母にすら愛されず、カルミアの都合のいいように扱われていた。そんな人生で、唯一の心の拠り所であったヴュートの裏切りを知ったフリージアは……二度目は自分の為だけの人生を歩むことを決める。
……が、いずれ妹と恋に落ちるはずの婚約者がなぜか私との婚約に固執して……。
話はシリアスめのスタートですが、勘違い、誤解、すれ違いの両片思いラブコメです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 22:37:33
188563文字
会話率:42%
引きこもりのプロ航は、自尊心ばかりが大きく、実際には何も行動できない人間である。
そんな航は、幾つも夢をみる。そして、その夢の中では自分の都合のいいようなキャラクターになれる。
ゲームや創作の世界の中で、航はひたすら夢を見続ける。
引きこもりの見る夢の景色は、果たしてどのようなものであるか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 09:00:00
1580文字
会話率:24%
どれだけの恋心を秘めていようとも、主人公に選ばれるヒロインはいつだってひとりだけ。
選ばれたヒロインがめでたしめでたしなハッピーエンドを迎えている裏では、まったくめでたくないバッドエンドを迎えた、選ばれなかった恋愛敗北者(負けヒロイン)たち
がいた。
主人公は選ばれたヒロインと共に舞台を去った。
それから間髪入れず、主人公すぎる双子の弟と、瓜二つの兄の俺が転校してきた。
イッセーという愛称と共に、弟の人間関係をお下がりのように引き継いだが、弟に恋してきた恋愛敗北者はそれを放っておくわけがない。
その中でも男たちの憧れは、俺に弟の面影を求めるのをやめられなかった。その度に弟の真似をして怒らせ、ぞんざいに扱い続けた末に、学校の男子たちから目の敵にされるようになったのだ。
それでも俺は、絶対に彼女たちへ優しさを与えることはない。
なぜなら、その恋心に都合のいい代替品を求めてはいけないと思ったからだ。
面影を求めてしまう感情は、理性で簡単に御せるものではない。
だからこそ、いつかその想いを乗り越えられるまで、俺は厳しさだけを与え続けると決意した。
これは弟に選ばれなかった少女たちと、新たな恋を育む話ではない。
その失恋を、厳しさをもって乗り越えてもらう話だ。
この作品はカクヨムで掲載しており、先行公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-25 18:13:20
155924文字
会話率:54%
最近、身の回りの環境が妙な形で変化するようになった。何かやらかしても、自分に都合のいいようになっていたり、困っていることがひとりでに解決するようになったり、無理難題を押し付けられても、さらっと解決してしまったり。
それと同時に、義妹の様子も
おかしくなった。たまに夜いなくなったり、瞬間移動をするようになったり、音もなく背後に立っていたり。
何かが怪しいと思って問い詰めても「疲れてるんじゃないの?」と一蹴されてしまう。
そんな彼女の、真の姿は……忍者!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-24 02:00:00
48089文字
会話率:57%
私の名前はアンジェリーク・ロラン・アングラード。
ここアングラード王国の王女。‥‥なのだけれど‥‥
国を守る要ともいえる聖女でもある。
だからか、私は国王であるお父様や王太子であるお兄様にも都合のいい道具に様に思われている。
それでも私は今
は亡きお母様が愛したこの母国を見捨てられずにいる。
─私に自由や幸せはきっと訪れないのだろう。
私はお父様やお兄様に嫌われていても、国防の要として国外に出ることは許されないのだから‥‥
※残酷な描写ありや年齢制限は念のためです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-12 19:00:00
21387文字
会話率:46%
「役立たずの女では嫁ぎ先を決めるのも苦労するかと思ったが、こんな都合のいい話があるとはな! 死んだ妻もあの世で祝福しているだろうよ!」
「せいぜい呪われた悪魔公爵、ディモン・バーテックスに可愛がってもらいなさい!」
生家からそこまで言われ
て「呪われた悪魔公爵」と呼ばれる相手に嫁ぐことになったリーシャは、生まれつき珍しい属性の「闇魔力」を使うことが出来た。しかし珍しいだけで役に立たなかったのだが、嫁いだ先のディモン公爵は、誰よりも闇の魔力を操れる者を探していた。リーシャは力を貸してくれと頼まれ、連れていかれた先は――
完結済み。後編は今日~明日に投稿します。 ノベルバにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-02 16:15:51
16837文字
会話率:37%
懸賞金のために魔王を倒した『サンランページ』のリーダー『ゼノ』は、陸にろくな懸賞首がいなくなったので活動拠点を海に移そうとしていた。
その矢先、副リーダーのグレインから突然の追放宣言を受ける。
「え? リーダーは俺なんだけど?」
当然の疑問を抱くゼノは、たびたび問題行動を起こしていたグレインへこの機に逆追放宣言をする。
「警告はしたからな」と謎の言葉を残し消えたグレイン。
ゼノは不安に思いながらも今後のため、提督アルビンへ謁見する。
「なーんか、不穏な空気」
アルビンのおかしな態度、武装した衛兵に囲まれつつある謁見部屋、なぜか食べさせてくれない豪華な料理。
いい加減に我慢の限界が来たゼノは声を荒げたが、そこへとてつもない嫌な予感と共にグレインが余裕たっぷりな顔で海軍の礼服に着替えて立っていた。
「ご機嫌よろしゅう提督。それとゼノ、サンランページを追放してくれた事に礼を言うぞ。これで一々貴様を気にすることなく、俺に従う手下と共に賞金首――早い話が海賊共を捕まえることができる」
囲んでいた衛兵たちが一斉に剣を抜いた。更に「捕らえて明日の朝、絞首刑に処す」との提督直々のお言葉。
逃げるしかない。ゼノは割り切ることにした。
「やっぱり喜んで追放されてやる! それでサンランページがお前の都合のいい物になったなら、また一から俺のパーティーを作り直してやるよ!」
魔王を倒したゼノと、同等に強いグレインによる、ハイエルフやボクッ娘船長を巻き込んだ海が舞台の追いかけっこの始まりだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-22 20:00:00
83620文字
会話率:51%
何を釣るにも、都合のいい時機があります。
それを求めるのなら…
最終更新:2024-02-20 21:00:00
2894文字
会話率:0%
食べ物の恨みは恐ろしい。
それは食べられた側の都合のいい理屈? あるいは…注意?
最終更新:2023-12-17 18:00:00
3052文字
会話率:0%
都合のいいように、自動で働いてもらう。
そのために私たちは、彼らへ向ける目をおろそかにしてしまうかもしれません。
最終更新:2023-11-06 18:00:00
2517文字
会話率:2%
あなたはいつも嘘ばかりついていらっしゃったのですね。
「大きくなったら結婚しよう」と言ってくれたのに。
「一生君だけを愛するよ」と甘声で囁いてくれたのに。
結局、わたしなんてあなたにとって、真に好ましい相手と結ばれるために利用する都合のいい
道具でしかなかったのでしょう。
でも――口約束だからって破っていいとお思いですか?
※この作品は家紋 武範様主催『約束企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-31 19:45:19
6000文字
会話率:28%
悪女というにはまだ少しだけ幼いし、わがままというには可愛すぎる十六歳で家を追い出されたお嬢様。
そんなお嬢様に拾われた女の子から見て、お嬢様はもはや愛されるべき存在なのでした。
ただそれだけのほのぼのした、ご都合主義の短いSS。
誰も
不幸にならない都合のいいお話。
アルファポリス様でも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-21 14:49:23
3127文字
会話率:51%
悪役姫様、未来を変える。
主人公は処刑されたはずだった。しかし、気付けば幼い日まで戻ってきていた。自分を断罪した兄を王太子にさせず、自分に都合のいい弟を王太子にしてしまおうと彼女は考える。果たして彼女の運命は?
アルファポリス様でも投稿
しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-09 07:41:48
2603文字
会話率:61%
顔も身体も平凡。
だけど、「現世の興奮」は、女達にとって極上の獲物だった。
狙われる。
誘われる。
ヤる寸前の凝縮した淫靡。
身体目当てで軽薄に、都合のいい男として使われる爛れた性春。
貞操観念が逆転した世界で女性優位で狙われ誘われる日
々を謳歌する男を描く、オムニバス形式シリーズ作品。
※登場人物は漏れなくクズ
==========
音声作品の台本風作品。
コンセプトは、貞操観念逆転世界を舞台にした、読み手(聴き手)を直接狙った誘惑。
設定説明などを省いたオムニバス形式の作品ですので、どこから読んでも大丈夫です。
同一の主人公として読み手(聴き手)を描いており、ひと繋ぎの物語ではあります。
現段階で本番描写は無く全年齢として執筆していますが、「行為直前またはソフトタッチ」を描いていますのでR-15区分。
フリー台本としてこちらでも公開しております。(pixiv:https://www.pixiv.net/users/36186248)
使用許諾のご相談などごいざいましたら、お気軽にご連絡ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-10 15:58:34
16273文字
会話率:0%
元婚約者に勇者パーティーから追放された不憫な悪役令嬢のアリスが突如現れてさしたる理由もなくアリスを好きになったスパダリと都合のいいユニークスキルの力で成り上がり、何故か落ちぶれた勇者兼元婚約者を始め資本家や持て囃される妹や人気者のクラスメイ
トなど気に食わない人たちにざまぁする話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-08 22:43:31
1551文字
会話率:18%
モンテナス王国の王女、ユーアリティは大国の王太子妃となるために嫁いできた。だけど肝心の王太子はユーアリティを受け入れようとしない。
・「名前を呼ぶな」
・「僕に関わるな」
・「女性と同じ空間にいると言うだけで鳥肌が立つ」
と言いたい放題
言ってくれた王太子は極めつけにこんな爆弾を落としてくれた。
「子種は僕以外から貰ってくれ」
そう言われれば流石のユーアリティだって堪忍袋の緒が切れる。ユーアリティはにっこりと笑って答えた。
「…………分かりました」
───ええ、ええ。よく分かりましたとも!
私とあなた、絶対合わないってことがね!私をなんだと思っているのかしら?都合のいい女?駒?表面上の妻?はっ、笑わせるわ。
───そんなのこっちから願い下げよ!
そう思いながらユーアリティは笑って続けたのだった。
「よろしくお願いします、殿下」
このお話は気の強い元王女ユーアリティと大の女嫌いの王太子ファルシアが婚姻を結び、隣国の婚約破棄問題に大きく巻き込まれる話である。
以前掲載していた猫に花束をを誤削除してしまったため再掲載になります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-06 15:32:18
169418文字
会話率:32%
癒やしの奇跡を持つ聖女セシリアは、教会の奴隷として育てられた。
奇跡の力を己の欲望を満たすために利用しようとする大人によって歪んだ洗脳教育を施され、教会に都合のいい道具として成長してしまったのである。
そんな聖女に近寄るのは自称聖職者の汚
職神官だけではない。
もし綺麗な物語であるならば救いのヒーローとなるべき王子様すら、聖女の力と名誉を利用しようと邪悪な計画を練っている有様。
苦しみも痛みも『それは幸せなことだ』と教え込まれて育った聖女は、そんな地獄を地獄と理解することすらできない。
ただただ聖女らしく、慈悲の笑みと共に傷ついた誰かを休みなく癒やし続ける日々であった。
そんな少女を憐れに思うのは……国家の頂点に君臨する年老いた王ただ一人である……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-05 12:11:15
25740文字
会話率:29%
とある国で自分の婚約者に対して婚約破棄を宣言し、浮気相手を自分の正妃にすると宣言したとある王子。
そんな愚かな王子を相手に冷静に反論を突きつける婚約者の公爵令嬢と、公爵令嬢を助けるべく颯爽と現われる隣国の皇子。
愚かな浮気者が冤罪による断罪
に失敗し、逆に自分が断罪されることとなる――という物語のような顛末最中、一つの事故が起きる。
その結果、その場の貴人達とは何の関係も無い平民達の言葉が舞台に上がることとなるのであった。
平民達の無自覚な世間話により「あれ? よく考えたらこいつら全員おかしくね?」という方向性に舞台は切り替わっていく……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-05 23:35:43
11525文字
会話率:55%
現実世界に絶望した社畜、その名を早瀬香奈。
ある日、子供を助けたが香奈は死んでしまい、なんと異世界転生!
生まれ変わった第2の人生で夢のスローライフを送れるらしい
さらに、剣と魔法のファンタジー世界!
しかし、そんな都合のいい話があるわけも
なく・・・
転生さしてくれた女神いわく
どうやら、この世界はゆるやかに破滅へと向かっているだそうな。
だから、助けて欲しいとのこと
もとより死してる身なので、女神より異世界生活(+最強の能力)を条件に香奈は香奈なりに異世界でがんばろうとする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-14 16:51:44
30821文字
会話率:60%
幼い頃、特別な薬を作れる聖女の魔力に目覚めた私――エリンは、無理やり城に連れていかれて、聖女にしか作れない特別な薬を作らされていた。
国王からは、病気で苦しむ民のために、薬を使ってほしいと言われた。
ほぼ軟禁状態で、様々な薬の勉強を寝な
いでやらされた。家に帰りたい、お母さんに会いたいと言っても、当然聞き入れられなかった。
それから長い時が経ち、十九歳になった私は、聖女の力を持つ人間として、毎日山のような数の薬を作らされている。
休みなんて当然無い。大変でつらい仕事だけど、私の薬でたくさんの人が救われると思うと頑張れたし、誇りに思えた。
それに、国王の一人息子である王子様が私と婚約をしてくれて、一人だけど友人もできた。見守ってくれる人もできたわ。
でも、私はずっと前から既に裏切られていた――婚約者は友人と浮気をし、私が作った薬は民の元にはいかず、彼らの私服を肥やす、都合のいい商品にされていたことを、私は知ってしまう。
ずっと国と民のために尽くしてきたのに、私は利用されていただけだった……こんなことが許されるはずがない。私は急いで多くの人がいる社交場で、彼らの罪を告発した。
しかし、私はまだ知らなかった。そこにいた貴族は、全員が私の薬を購入していたことを。だから、全員が婚約者の味方をした。
それどころか、国家を陥れようとした罪人扱いをされてしまい、婚約破棄を言い渡された。
部屋に戻ってきた私は思った。こんなところにいても、私は利用され続けるだけだろう。そんなの嫌だ。私はこの薬を作る力で、多くの人を助けたい。そして、お母さんのいる故郷に帰りたい――そう思った私は、外に出る決意をする。
唯一の味方であった男性の人の助けもあり、なんとか国を出てることができたが、サバイバル能力なんて皆無なせいで、日に日に弱っていく中、私は野生動物に襲われてしまう。
そこに、薬草を探していた一人の騎士様が通りかかって……?
これは一人の聖女が薬師となり、新しい土地で出会った騎士と多くの問題を解決し、仲を紡ぎながら幸せになるまでの物語。
⭐︎完結まで執筆済み。アルファポリス様にも投稿しております⭐︎折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-09 21:10:26
320892文字
会話率:62%
貧乏子爵令嬢のリネットは、名門侯爵家の嫡男レイクスの婚約者だ。彼女と彼と彼の弟のローリーの三人はいわゆる幼なじみで仲が良かった。
ところが、レイクスは学院に入学してからというもの、王太子の側近候補となったせいでとても忙しくなってしまった
。そのせいで月に一度のお茶会の席でも、彼は難しい専門書ばかりを読み耽り、ほとんど会話をしなくなってしまった。その上うるさいからしゃべるなと言われてしまい、それ以後のお茶会はただの読書会になってしまった。
二年後、彼女が学院へ入学してみると、婚約者がとある男爵令嬢の取り巻きの一人になっていた。
しかも彼女は周りのご令嬢達から、所詮あなたはレイクスの都合のいい女に過ぎないのだから、いい気になるなと色々な虐めに遭う。明るく元気でおしゃべりだった彼女は、やがて無口で暗い性格になってしまう。
両思いだったはずの二人が、悪意ある人々のせいで次第にすれ違ってしまい、リネットは次第にレイクスとの婚約を解消を望むようになる。
しかし王太子の婚約破棄騒動や誘拐事件などに巻き込まれていくうちに、少しずつ隠されていた真実を見つけ出す婚約者同士の話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-09 12:00:00
34127文字
会話率:26%
平安末期、人と妖《あやかし》との間に生まれた混血の少年・冴月《ひづき》。
八百年来、謂われのない恨みや理不尽な扱いに晒され続け、令和の世を無為に生きていた。
そんなある日、過去、自棄になった末に所属していた暴力団組織・溝際《みぞぎわ》
組の末端組員・仙葉《せんば》の訪問を受ける。
彼は、組が開発した新型麻薬を売るのを手伝って欲しいと頼んで来た。
断る冴月に構わず、仙葉はその怪しい薬を置いていってしまう。
その薬からかすかに放たれる妖気に気付き、不審を感じた冴月は、やむを得ず仙葉のあとを追った。
他方、ある特殊能力ゆえに両親に疎まれ、母方の祖父母の下で育った少女・和華《のどか》は、保護者だった祖父母亡きあと、祖父母の残した神社兼自宅以外の遺産をすべて実父に取り上げられ、高校卒業後の進路に悩んでいた。
高校最後の夏休み。そろそろ寮へ戻る支度をしようと思っていたある日、実父がある薬箱を手に来訪。中身を和華の所属する全寮制高校の寮内で売るように指示。
うまくやってくれれば大学への進学費用は出す、と唆されるが、都合のいいときばかりいい顔をする父のやり口が気に入らない。
更に、薬の説明を読んで、明らかな麻薬に類する薬だと判断した和華は、薬そのものから放たれる嫌な空気に、早々に警察へ持ち込む決断をする。
しかし、その道中で突如、一つ目の妖に襲われて……!?
妖気を放つ、謎の薬を介して交錯する、少年と少女の運命は――。
令和に暗躍する妖ミステリ綺譚、開幕。
※この物語はフィクションです。
実在する地名などが登場するかも知れませんが、一切関わりはありません。
※エブリスタにも同時掲載中です。
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97789文字
会話率:48%
苦悩に満ち、伏す。砕けた自我を抱えて、徘徊する。病的な枷が常に纏わり着いている。自由とは無縁だった亡者の記録。何の疑いもなく、自由を享受している羽虫が恨めしい。身勝手、傲慢、挙句の果てに責任転嫁、都合のいい解釈に、履き違えた優しさ、虚言に、
凡人受け売り自意識過剰。容易く肥え、喰らい、同類と育む欺瞞の産物。この視点が首を絞めている元凶なら、無知は罪ではない。無意識に自己を防衛する優れた自我が備わっているだけの話なのだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-25 23:38:56
933文字
会話率:0%