特性「本の虫」を選んで転生し、3度目の人生を歩むことになったキール・ヴァイス。
17歳を迎えた彼は王立大学へ進学。
その書庫「王立大学書庫」で、一冊の不思議な本と出会う。
その本こそ、『真魔術式総覧』。
かつて、大魔導士ロバート・エルダー
・ボウンが記した書であった。
伝説の大魔導士の手による書物を手にしたキールは、現在では失われたボウン独自の魔術式を身に付けていくとともに、
自身の生前の記憶や前々世の自分との邂逅を果たしながら、仲間たちと共に、様々な試練を乗り越えてゆく。
彼の周囲に続々と集まってくる様々な人々との関わり合いを経て、ただの素人魔術師は伝説の大魔導士への道を歩む。
魔法戦あり、恋愛要素?ありの冒険譚です。
※カクヨム様で連載していたものの転載です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 09:00:00
1495795文字
会話率:34%
その日、俺――リオ=グランティスは、魔術師として人生最大の分岐点を迎えていた。
「お前さぁ、魔法って、なんかこう……地味じゃね?」
そう言い放ったのは、俺の師匠、アリステア=フェンブラム。
王都でも五指に入る魔術師なのに、なぜかいつも笑
いながら無茶ばかり言ってくる変人である。
そして、俺は今、その変人の前で困り果てていた。
「師匠……何度も言ってますけど、魔法は繊細な術式構築と精神集中が――」
「いや違うって。お前の魔力さ、繊細に扱ったら逆に不安定になるんだよ」
「だからって剣で魔法を撃てって、無茶すぎません!?」
俺の手には、長剣。
本来なら剣士が使うはずのそれを、師匠は「杖の代わりに使え」と言い張ってきた。
「いいじゃん、剣で魔法撃つとか。浪漫!」
「師匠、それはロマンであって、理論じゃない……」
だけど、アリステア師匠は真剣な顔で言った。
「リオ、お前の魔力は普通じゃない。杖じゃ流しきれない。だから“出力制御”のためにあえて鉄を通せ。剣身が抵抗になって、魔力が安定する」
「……それ、学会で発表したら怒られるやつでは?」
「うん。だから発表してない。お前だけに教える、禁断の奥義だ」
禁断って自分で言ったなこの人。
でも――俺もわかっていた。
普通の魔法の打ち方では、俺の魔力は制御できない。
それでも諦めきれず、俺は魔術師を目指してきた。
「剣を杖に……か」
重みのある剣を両手で構える。
魔術師が扱うにはあまりに武骨で、不格好な代物。
だが、確かに手の中に収まるそれは、杖よりも――何かしっくり来る感触だった。
「いけるかもな……」
そして、次の瞬間――
「《フレイム・ブラスト》!!」
俺は咄嗟に剣を振り下ろした。
ズガァァァァァン!!
周囲の地面が爆発四散した。
魔法が、剣から放たれた――それも、明らかに規格外の火力で。
「う、うそだろ……マジで撃てた……!」
剣の先から吹き出した火柱は、訓練場の模擬岩を余裕で粉砕していた。
それは、確かに“魔法”だった。
「……これ、魔術師として誤解されないですかね?」
俺は――“剣で魔法を撃つ魔術師”としてやっていく。
そしてこの選択が、後に王国中の魔術師や剣士、貴族や王族までも巻き込む大騒動になるとは――このときの俺はまだ、知る由もなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 08:10:00
1351文字
会話率:40%
異世界からの勇者召喚から戻ってきたブラック社畜の進藤トモアキ。実質土日で五年分働いて帰って来た彼は帰ってきても向こう側の技術がまだ利用できるように気づくが、一般人に戻ったからと出来るだけ力を封印した状態でこれから生活しようと試みる。
仕事
は相変わらず忙しいが、向こうの世界で無理やり押し付けられたクエストや魔王を倒せって話のほうがよほどブラックだと考えたところで上司のパワハラすら跳ねのけて乗り切られそうな気がしてきた。
久々のブラック仕事から家に帰るとパーティーメンバーだった聖女フィリスがアパートの玄関口で倒れ込んでいるのが発見されていた。どうやら逆召喚術式の途中で召喚陣の中に飛び込んでトモアキを追いかけてきたとのこと。ここから始まる異世界人と元勇者の生活。
休みの日にアイテムボックスの中を整理し、原則魔法もアイテムボックスも封印して、一般人として生活することをフィリスに伝えているが、アイテムボックスの中に魔王の残滓の残った魔石が紛れ込んでいることを発見する。
仕方なく魔法で浄化を試みるが、なぜか浄化されずそれどころか魔力が凝縮され、魔石から魔王の幼生体が出現することになった。魔王カルメンの幼生体であるカルミナが姿を現す。幼生体であるので力の9割以上の力が制御されているので一般人程度の力しか出せないことと、向こうの世界から離れたことで次に出現するである魔王は今回よりももっと弱くなるであろうことが伝えられる。
今更向こうの世界にこいつを送り返すこともできない。そしてこんなロリを放置して魔法をあちこちで使われたり騒ぎになって顔をお互い知っているトモアキに負担がかかることが目に見えているので、三人で合わせて生活をしていくことになる。
ブラック労働はブラックさを感じなくなったことから、メキメキと仕事ができるようになってきた。上司の無茶ぶりにも率先して先回りをして上司に文句を言われる回数も減った。上司の角田も、ようやく仕事がいっちょ前にできるようになってきたなとかみ合わない意思疎通が出来ているようになった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 08:00:00
64283文字
会話率:50%
沈みかける夕日に向かって、俺は力強く叫んだ。
「今に見てろよ、じいさん! 俺は絶対、最強の魔法使いになってやる!」
「ふぉっふぉ、今の魔術式の大きさじゃ、夢のまた夢じゃな」
「じいさん!? いつの間に……っていうか、折角意気込んでるのに茶
化すなよ!」
「わしは本当のことを言ったまでじゃて」
「うぐぐ……。確かに俺の魔術式は小さいけれど、その分色々工夫してるんだ。魔術式が大きくなったら、じいさんにだって負けないからな!」
「この四年間でほとんど変わらなかったじゃろうに」
「俺の成長期はこれからくるんだよ。その時になったら覚悟しろ!」
俺は捨て台詞を残すと、俺とじいさんが住む小屋へと戻る。
「……さて、ユートもそろそろここを出るときかのう」
背後でじいさんが何か言ったようだけど、俺には聞こえなかった。
※アルファポリス様の方にも掲載しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 00:00:00
366089文字
会話率:61%
ある日突然召喚された主人公。
召喚術式のエラーで遥か天空の上に放り出された?!
おまけに身体がこれあたしのじゃありません!?
名前を失くしたり、降って湧いたトンデモ魔力に振り回されたり、神様にお会いしたり、王子様に睨まれたり。主人公の明日
はどっちだ?!
残酷描写要素は今回こそ保険(直接描写は今の所しない予定……)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 21:00:00
1775471文字
会話率:25%
貴族血統が第一とされる世界。
アストリア帝国の辺境で幼少期を過ごしたライルは、15歳になる歳であり、稼ぎを得るため帝国の任務を受ける。
任務中に精霊術式を覚醒した市民のライルは、貴族社会が蔓延するアルカナ学府に入学することになる。平等が謳わ
れている世で、蔓延る差別を受けながら、ライルは成長し、アルカナで過ごす過程において諦め、反骨心、希望。様々なものを感じていく。
例えば力を得たとき、ライルはどう生きるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 19:00:00
9997文字
会話率:23%
落ちぶれ気味の侯爵家の令嬢デルフィーナは実家と婚約者の王子のやらかしに迷惑していた。いっそ実家と王宮を爆破して更地にできないかと思うくらいにやさぐれていた。
そんなある日、空に赤く魔法陣が浮かび上がった。禁止されているはずの異界から聖女を召
喚する術式が行われたのだ。けれど、術はどうやら失敗したらしく召喚されたのは一人の成人男性、光里(ひかり)だった。聖女じゃないなら要らんと神殿からも引き取りを拒まれた彼を保護する羽目になったデルフィーナ。一方光里は元の世界で危うく殺されかけたらしく、この世界で生きていく決意をする。
けれど光里が順調にこの世界に馴染み始めたころ、大きな危機が近づこうとしていた。
デルフィーナと光里の視点、両方から話が進みます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 18:00:00
103963文字
会話率:30%
立花陽太と呼ばれる十七歳の青年は直情的な男ではないが、千歳緑という、愛していた女性がいた。しかし彼女は突然、不可解な死を遂げてしまう。緑の母から、彼女が生前大切に保有していた「緑花旋律」という書物を手渡された陽太は、その書物を読み解くことで
異世界の存在と、「死すらも克服する彼岸花」の存在を知り、緑の死を覆すために異世界へと転移する。そこは北欧神話に類似した桃源郷のように見え、現実世界の規則や常識が通用しない未知の異界であった。苦労しながらもなんとか異世界の知識と、「術式」と呼ばれる魔法のような技術を会得していく陽太は再び千歳緑を救う決意を固め、世界樹を目指し、旅を進めることとなる。
九つの種族、九つの大陸、四つの衛星が循環する平面世界の異世界で――陽太を中心に綴られるファンタジー異世界転移物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 17:31:05
627318文字
会話率:27%
人類の集合意識が肉質化へ向かい、細胞分裂のように分裂する時期になる事で自然発生する魔術術式が「境界魔術」である。
(お茶目で可愛い二足歩行のリスの姿をしたリス獣人アウィス・ヘルメティスの真面目な戯言です)
最終更新:2025-06-30 13:55:13
2117文字
会話率:43%
霊体外科医とは、体外離脱後、霊体として患者の内面世界に入り込み、心の病に対して、『直接的な施術』を行う職業である。
工藤類照(くどう るいてる)は、その霊体外科医の一人であり、日々、患者たちの施術をこなしていた。
そんなある日、恋人であり
、同じく霊体外科医の室野依織(むろの いおり)が、人格崩壊を起こした男の施術に臨み、その内面世界で、不可解な事件に巻き込まれ、自分の体に戻れなくなってしまう。
恋人の霊体を幽閉する檻。人格崩壊を起こした男。患者の人格改造を行う霊体外科医。裏社会で暗躍する組織。流浪者たちの信仰する神。
それらのピースが合わさった時、衝撃の事実が浮かび上がる。
※この作品は、ノベルアップ+さんと、エブリスタさんでも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-29 10:20:00
150640文字
会話率:20%
新たに見つかった電波帯を使い、これまで不確かな存在だった霊体を視覚化しコンタクトに成功。
この電波帯をEG帯と呼び、霊体を自在に操る者たちをEG使いと呼んだ。
大阪で起こった巨大結界事件後、環境が激変した結界内で争うEG使いたち。
その争いに巻き込まれる主人公安倍まゆらと彼女を取り巻くデンタイや能力者、術師たちの話。
EG使い、ユキオンナ、FF、くれいじーモコの三人が高野山に眠る空海の暗殺術式の一つ、『嘘実哭怨』を狙って行動を開始する。
高野山が防衛に当たるが、ユキオンナの前に惨敗する。
しかしそこには応援として来ていたデンタイと波付、四術宗家からも水属性の上水流家の縁の者が来ていたが、それぞれの思惑が食い違い現場は混乱を招く。
ユキオンナの攻撃は抑えたものの、肝心の空海の『密秘』を修行僧である顕正に盗まれてしまう。
個々に絡み合う個人の思惑が見え隠れする中で、デンタイは『密秘』を奪還できるのか、、、?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 23:00:00
24523文字
会話率:19%
かつて神の末や精霊などに愛された世界は、永い時を経て今や緩やかにその力を失いつつあった。
稀に生まれる先祖返りや、魔法を学術的に分析し術式を組む事で何とか魔術としての形態を保っている。
そんな中、アレンハワードは類まれな魔力と才能を持ってい
たが、彼の一族は呪われていた。
彼は外の世界に呪いの解呪を求め、旅に出る。旅の中で授かった、まだ小さく幼い大切な愛娘を連れて。
基本壊れスペック親子のほのぼのラブラブを、ゆっくり描いていきたいと思ってます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 20:00:00
484280文字
会話率:38%
婚約者からもらった指輪が外れない。
ついでに変な軽い音とファンファーレが聞こえるようになった男爵令嬢。
そこから訪れる出会いと窮地。
彼女は左掌を左頬に当て、左人差指で頬をポンポン叩きながら思考を巡らし打開策を捻り出す。
これは困難に立ち向
かい続ける彼女が世界を救うまでの話。
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サブタイトルに*印がある章:R15に準ずる事でPTSDを抱えている方はその章を読まない方が良いかもしれません。
次の章の前書きに前章のあらすじを記載致します。
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2022年11月8日以降14時位に一章ずつ第一部完了まで投稿致します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 17:02:30
301746文字
会話率:61%
※本作品は各エピソードがプロローグ・チュートリアル・エピローグの3つの物語でできています。本編どこいったよ……
- SideA - チュートリアルに向かうプロローグ
7種の種族が存在する大地"セブンスフォード"。人族
《ヒューマンレイス》を始めとする種族ごとの国、種族ごとの"術式"が存在する世界。そして、そこに現れた新たな種族"希源種《オリジンワン》"という脅威……。
「あなたは私の全てだ……」
これは英雄とは無縁の"嫌われ者"、シーアという少女のお話
- SideB - 終わらないチュートリアル
聞いてほしい。突如現れた幼女、おっと失礼、女性曰く、俺は英雄の生まれ変わりみたいなものだとか。それで"オリジンワン"とかいう正体不明の48匹の化け物を倒せという。
冗談じゃない! よくわからないがそういうのは他所でやってくれ!
「あなたは元の世界では英雄でした。そして、世界のために……いえ、"世界のせい"で死んだ」
これは英雄という立場は謹んで辞退したいと願う俺、こと、三階 十字《さんかいじゅうじ》の物語。正直始まらなくていいぞ本編は……。
- SideC- プロローグに向かうエピローグ
エピローグにしてすべての始まり。これは物語を創り出すための物語。
「それでは……ともに勤しみましょう。我らが創造主様のために」
そう言って彼女は微笑んだ。
※本作は以前カクヨム様にて執筆していたもの(掲載時未完)を修正して公開しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 13:00:00
208743文字
会話率:61%
目が覚めると12才の少女になっていた。
エンジニアだったはずの自分が、なぜ? 疑問に思うも、この少女はスキルを持っていた。
『神託スキル』
エンジニアの自分にとって、神託って言ったら、データベースを指す。
前世の記憶のまま、SQLで、データ
ベースを検索してみたら、なんと、検索出来ちゃった!
驚愕のスキルだったが、READ ONLY つまり、書き込みは出来ず、参照のみ。
それでも、十分凄いのだが、少女はもう一つスキルを持っていた。
VPSスキル。仮想専用サーバがスキルとして使えた。
しかも、開発者ツールまでインストールされていて、スキルの術式の解析、デバッグ、
チューニングまで出来る。
だが、神(運営)と思われる者から、メールが届いていて、転生者の目覚めと共に、
レイドボスの復活が仄めかされ、急いで対応を始めた方がいいという。
ゲームみたいな異世界に転生したエンジニアの青年が、少女になって、DBを検索しながら
VPSを使って、スキルを解析し、困難に立ち向かっていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 12:11:32
571467文字
会話率:43%
Solomonはあなたのダンジョン管理をより快適に、より便利にする全異世界対応のダンジョン管理術式です!
Solomonを利用することで、ダンジョンを管理する際に問題となる、モンスター、通路、照明、トラップ、宝箱や小部屋といった要素を総
合的に管理することができます!
総合ダンジョン管理術式『Solomon』に興味がございましたら、ぜひ弊社のホームページより体験版をダウンロードの上お試しください!
「……って、広告にこんな嘘ばっかり書いて! このクソ術式で快適なダンジョン管理なんて出来る訳ないじゃないですか!!」
「嘘じゃねえよ。可能であることに間違いはない。ただその方法がちょっと複雑で、術式の構築がクソで、色々な所に信じられないくらいの不具合が埋まってるだけだ」
──────
これは、いわゆるダンジョンコアを作ってる側のおなはしです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 03:41:24
917725文字
会話率:35%
大気には魔素が満ち、魔術・魔獣・魔物が普通に存在する世界。
魔素は魔術式を用いて物理現象となる。
魔術式は道具に組み込まれて魔導具となり、魔導具は人々の生活の一部となった。
魔術は特別なものではなく、人々の暮らしは魔術と共にあった
。
大陸エレサ・エメット
およそ二千年の昔、世界は穢され、人の住む地は失われた。
それを憂いた神々が『古の魔導具』を創り出し、生き物を救け、穢れた大地を癒し、世界を再起動させた。
人々は、癒された大地に再び降り立った。
だが、文明は既に崩壊し、文化は失われ、力は野生の生き物に敵わなかった。
それでも、文明が失われた過酷な世界で人々は生き、建物を建て、畑を耕し、少しずつ人の世界を取り戻していった。
やがて幾つもの国が生まれ消え、統合と分裂を繰り返し、安定した幾つかの秩序国家を創り出した。
その一つが、宗教国家、聖マイア正教国。
『古の魔導具』を創り出した神々の一柱である女神マイアを主神として信仰する、この大陸最大の国家である。
マイア正教国の頂点である教皇。
その教皇の鎮座する地、首都アルカディア。
恵まれた地形に恵まれた資源を蓄えたアルカディアは、百万の人々を育み、数十万の信徒を抱え、数万の魔導兵器を所有するまでに大きくなった。
この国は、文明と宗教と武力で他国を圧倒していた。
だが、栄光の路地裏には蠢く澱みが溜まるもの。
多くの人々を内包する大都市には、同時に、多くの『普通』では居られない数万もの澱【おり】を溜め込んでいた。
澱は寄り添い合い、派閥を作り、争って苦みを振り撒き、人々に忌み嫌われていた。
そんな澱の中、争いに終止符を打たんと、ひとりの少女が降り立った。
沈澱物をかき回し、濁りの中から宝石を拾い上げようとする、赤髪の少女ジェシカ。
これは、己の小さな望みを叶えるべく奮闘する、彼女の為の物語。
※この話は『神代の魔導具士』の第四章終了後の物語です。
メインはジェシカ。
元の話の人物も登場しますが、一部を除いて、ほとんどは無関係です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 01:30:00
11744文字
会話率:15%
「あなたを断罪します」
――そう言われたのは、婚約者であり王太子である男の口からだった。
セレナイト=フォン・デメトリア。
王国第三王女にして、冷酷無比と恐れられた“悪役令嬢”。
彼女は“断罪制度”により、罪人として公開裁判にかけられた
。
罪状は、王子との婚約契約違反。
だがその場で、彼女は“構文魔術”をもって契約の矛盾を暴き、制度そのものを「違憲」と言い放つ。
この世界では、法と魔法と宗教が「契約の言葉」で結びついている。
魔導契約とは、言葉で構成された術式であり、嘘をつけば魔法が崩れる。
だが“断罪制度”は、感情と民意によってゆがめられ、法として機能していない。
敗北と追放を受け入れたセレナイトは、辺境へと去る――
だがそれは、始まりだった。
これは一人の悪役令嬢が、“制度そのもの”に裁きを下すまでの物語。
恋愛では救えない。正しさだけでは変えられない。
だからこそ、彼女は――契約と論理で、世界を告発する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 23:18:19
3407文字
会話率:26%
舞台は、魔法が国家資格として管理されている現代の日本。
その中でも魔法関連事件の取り締まりを専門とするのが——
警視庁特別公安部魔法取締一課。
違法魔道具の所持、無許可魔法の使用、事故寸前の術式設置——派手な事件はないが、街には“ちょっ
と面倒な魔法トラブル”が日常的に起きている。
そんな現場に出動するのが、一課所属の若手魔法士・芹沢光一。堅実で真面目な彼は、今日も淡々と、そして静かに問題を解決する。
でも同僚は、真面目に仕事する気ゼロのベテランに、ミスだらけの新人。魔法トラブルより、むしろ職場の空気の方が厄介かもしれない。
魔法取締一課の最前線は、今日も“わりと平和”です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 18:20:00
9590文字
会話率:55%
ミディア・ロストバランは12歳。
魔術師の名門に生まれながら、“魔力の変換効率が最悪”という弱点を抱えている。
だが彼女は諦めなかった。
膨大な魔法式の知識を武器に、成功例がほとんどないとされる『未来視』の術式を完成させる。
そこ
で見た光景は、……──
赤黒く染まる空──魔物を無限に生む“魔瘴”の出現。
そして断頭台で処刑される、自分と二人の少女の姿だった。
「なぜ私たちは殺されるのか?」
「この世界に何が起ころうとしているのか?」
騎士団長の娘・アレクシア、男爵家の令嬢・リリアナ。
立場も違う3人の少女は手を取り合い、やがて国家と信仰を揺るがす“世界の真実”へと迫っていく。
──これは、運命に抗い、未来を書き換えようとする少女たちの物語。
※タグの『GL』は少女たちの『友情以上・恋愛未満』の関係を示唆するものとしてつけました。
キャラクターの性的思考や明確な女性同士のカップリングとは異なりますこと、ご承知おき下さい。
尚、主人公を絡めた男女間での恋愛描写はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 12:00:00
344748文字
会話率:30%