結婚する前の話です。
折しもその日はお盆でした。
彼の実家は昔ながらの日本家屋で、玄関を開けると線香の匂いが私を出迎えました。
玄関を上がって奥の仏間には先祖代々のご位牌が祀られた仏壇が鎮座し、夏野菜と共にお供え物が並べられていました。
線
香の煙が筋のように立ち上る仏壇に手を合わせると、私は彼の部屋がある2階へ向かいました。
まさかこの夜、人生32年目にして初めて心霊体験をするとは想像さえしていませんでした。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-11-12 14:15:51
3279文字
会話率:10%
指先に蝸牛が這う夜
私は隠していた本音を仏壇に伝えようと
鏡の前で百面相どれが本当の私なんだろう
永遠に自分というものを見つけられないまま失踪して
古町で私のドッペルゲンガーが悪戯を
雨の日に逆立ちをすると柱時計は少し時を戻した
家守の棲む
水場には小さな社を置いて
ゆめまぼろし折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-10 20:09:06
2948文字
会話率:0%
路地の影に夕間暮れ
少しの西日が僕らを夕暮れ怪人にするのさ
夕暮れ横丁では豆腐がよく売れる
じゃんけんはグーがよく勝ちやすい
傷口にヨードチンキ
下駄箱の中の上履きの汚れ
幽かな幼さが人をメロウにさせる
グラスの中のカルピスは
遠き過去へ連
れて行ってくれるか
列車の向こうは
夜が隠れてる折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-12 13:07:42
3267文字
会話率:0%
仏壇を磨いては亡くなった人を
影法師の手招きが消える午後六時頃
時計の音がやけに大きく響いて
胸の鼓動がドクドクと早鐘を打つ
賽銭箱に真っ赤な呪い紙を入れたら
逆さ時計がぐるぐる廻りだす
此処は何処でも呪いばかり
日は沈んで夜が来る頃
私は
布団に潜り込んで
怖いものから逃げようとしている
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-26 17:48:24
2639文字
会話率:10%
「お袋の財産がゼロとはどう言うことだ!」
弁護士・忠義政成の法律事務所に、怒号が響く。
「貴方のお母様は全財産を生前現金に変え、ある方に全額寄付をなさったのです。あなたにはびた一文渡したくないとのことでした」
後に残されたのは両親の位
牌の入った小さな仏壇が一つだけ。ちゃんと供養をしてくれるなら渡すと言う弁護士。息子は遺産相続を放棄して、帰ってしまう。
仏壇は家を売った不動産担当の加藤隆が引き取ることになるが、実はこの仏壇、曲者だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-23 14:19:04
1865文字
会話率:24%
その家の仏壇を拝んではいけない──
夏、とある廃墟へ行った大学生たちはそれからというもの怪奇現象に悩まされていた。彼らから相談を受けた岡祐介は、一芝居でっち上げることを思いつき姉の佳苗に連絡を取る。
『俺たちでお祓いをして、あいつらを助
けてやろうよ』
それが何をもたらすのか深く考えることもなく、彼らは『拝みの家』と呼ばれる廃墟で偽の儀式を行うのだった。
──────────
毎日深夜0時に更新します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 00:00:00
50940文字
会話率:53%
世の中に宗教と呼ばれるものは様々あります。
宗派によって教義はさまざまに異なり、人はより自分の心の拠り所に
しやすい宗派を信仰するものです。
日本だと仏教が多いですが、信心深い人になると毎朝お仏壇の前に
座り、お念仏を唱える。
けど毎朝毎朝
やってるとはいえ、それが本当に信心の深さからきてい
るかと言うと、人によっては決してそうではない。
中には家の者に小言を言いながらお念仏を唱えるなんてとんでも
ない人もいるわけでして。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-20 16:32:30
5149文字
会話率:0%
世の中に宗教と呼ばれるものは様々あります。
宗派によって教義はさまざまに異なり、人はより自分の心の拠り所に
しやすい宗派を信仰するものです。
日本だと仏教が多いですが、信心深い人になると毎朝お仏壇の前に
座り、お念仏を唱える。
けど毎朝毎朝
やってるとはいえ、それが本当に信心の深さからきてい
るかと言うと、人によっては決してそうではない。
中には家の者に小言を言いながらお念仏を唱えるなんてとんでも
ない人もいるわけでして。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-20 16:23:32
3804文字
会話率:0%
とあるアパートの一室。ソファに座っていた女は、インターフォンが鳴ると立ち上がり、ゆっくりと玄関に向かう。
「はい、いらっしゃい。わっ、お花? ふふっ、どうしたの?」
「はははっ、理由がないと彼女に花を贈っちゃダメかな? あ、ケーキもあ
るよ」
「ふふふ、ありがと。さ、入って」
「お邪魔します。あ、線香を上げてもいいかな。仏壇とかある?」
「あ、うん、ありがとう。でも大丈夫」
男は彼女の返事に対し、「そうか」と言い、優しく微笑んで、カーペットに座った。
「さてと、それでどう、元気?」
「うん。まあまあかな……あの子を失ったのは、やっぱり、つらいから……」
「そうか……」
「……でも」
「うん?」
「最近は、こう思うようになったの。あの事故は、あなたと出会うきっかけになったって……」
「そうか……」
「ふふっ、あなたったらあの時、救急隊員の人に『関係ない人は乗れません』って言われて『恋人です! 恋人なんです!』って、必死に言ってたよね。まだ付き合うどころか、お互い、名前も知らなかったのに」
「あ、あれはそう言わないと一緒に乗せてもらえないと思って……やっぱり、聴こえてたんだね。意識がないように見えていたけど」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-08-03 11:00:00
2828文字
会話率:97%
一途な鬼の口説き方。「後悔なんて、死んでからすればいい」午前零時。鬼が嗤えば危機迫る。
幽世と現世の境界は、黄泉比良坂にあり。
閻魔庁の支配下組織『黄泉比良坂所』には、御役所勤めの鬼がいる。
霊魂管理部調査課のアスラは、今日も黄泉の入口と現
世を繋ぐ神木仏具店の仏壇から現れた。
「また、貴方ですか」
迷惑そうな老舗仏具店の店主・神木マヤに、鬼が嗤う。
「今日も明日も俺だ」
今宵の目的は、現世で行方不明になった霊魂の緊急捜査。メッセージは遺書。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-22 04:41:03
17418文字
会話率:41%
なお、仏壇の日としても、一部では広く認識されている模様…
最終更新:2024-01-27 20:00:00
294文字
会話率:0%
今年の娘の誕生日には小さい丸いフルーツタルトを買いました。
くだものが苦手だったのに
高校生になってから
大分食べられるようになって
自慢げにイチゴののったケーキを食べていました
本当は
生きていたときのようにホールケーキを買いたいけれど
食べきれないので、小さい丸いフルーツタルトを買いました。
仏壇に一日置いておいたら
少しぬるくて
クリームがだれていました
何を買ってきても
娘が食べてくれないのが苦しいです
自分で食べるしかないのだけれど
喜んでくれそうな物を
買ったり
作ったりするのがやめられません
泣きながら
フルーツタルトを食べながら、
家の中が静かで
私の押し殺した泣き声だけが聞こえました
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-01-11 22:22:47
457文字
会話率:0%
あなたへの誕生日プレゼントは
デミタスカップにしました。
仏壇に供えるのは香りだと言うから
香りの強いエスプレッソを
甘党のあなた好みに甘くしているけれど
小さめのコーヒーカップではなく
ちゃんとしたデミタスカップを買いました。
キーワード:
最終更新:2016-01-07 21:26:02
357文字
会話率:0%
お正月です。
おばあちゃんの家に帰らずあなたのお骨のそばにいます。
なんであなたの骨が仏壇にあるのでしょうか。
去年のあなたの写真は楽しそうに従姉妹を抱いて笑っているのに。
キーワード:
最終更新:2016-01-02 20:21:45
314文字
会話率:50%
時は大正、九條家の一人娘である九条綾子(くじょう あやこ)は父親の仏壇の前で手を合わせていた。
母は小さい頃に亡くなり、父の死により財閥は解体、
自分はこれからどうなるのだろうか……。
そんな不安にかられる彼女のもとに現れた一人の女衒。
その口から聞かされたのは信じられない一言だった。
「お前は借金の方に売られたんだよ」
吉原に売られた綾子は、そこで一人の花魁と出会った。
自分とは違い、吉原で強く活きるその姿に、綾子は次第に惹かれていくが……。
これは、吉原に売られた令嬢"九條綾子"と
花魁"地獄花"がおりなす悲恋物語。
の原案の歌詞です。
これを小説に起こすときには多分R18になると思います!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-01 13:49:23
1043文字
会話率:0%
何故そんなことをされるのですか?
最終更新:2023-06-13 09:18:52
1718文字
会話率:0%
怪談的なの。
つくりばなしだよ
最終更新:2023-03-13 16:12:47
2165文字
会話率:0%
加奈は仏壇の位牌の後ろに、小さな箱を見つけた。
最終更新:2023-01-29 14:55:55
1075文字
会話率:46%
亡き母が伝えてくれた手料理
それが引き合わせた縁になりますが
彼女にとってお節介ではなかったんじゃないでしょうか
(最新作連載・鬼斬り剣士の異世界平定記執筆中です
読んで頂ければ励みになります)
最終更新:2023-01-09 07:01:10
1260文字
会話率:39%
私の家には仏壇があるんです
最終更新:2023-01-01 15:42:14
266文字
会話率:0%
異世界の話です
異世界の平成初期の 日本に酷似した世界
とある、バイク仲間達のツーリングの風景を書いてみました
仏壇カラーのRZ250を降りた
もう28 落ち着くはずだったんだ
VFR30の末期がんの走り
あれが普通と思ってしまったんだ
な
それがどうも 世間では 違うらしい
一話完結の短編 の 連作 です
不定期連載です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-18 12:21:51
4403文字
会話率:59%
異世界転生のはずが、ほぼ昭和に飛ばされた俺
仏壇カラーのRZ250に乗って、峠を走っていたら
ガンマの彼女に出会うけど
何もなかった
最終更新:2022-06-29 12:00:00
4050文字
会話率:8%
マスクはもはや宗教なんて声もありますが、壺や仏壇やヒジャブと違ってマスクは人体に悪影響があって社会に実害を及ぼしています。とくに子供は成長期を潰されています。この喪失期は不可逆、取り戻すことはできません。学力や身体能の低下、健全な情操の毀損
、顔のない社会で子供がどう育つのか。危惧と恐怖しかない。マスクは個人の自由ではもはやない。社会と子供を守るためにマスクは禁止すべきです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-18 03:24:28
549文字
会話率:100%
亡くなった父の遺影からはーー
何処からも睨み付けてくる気がしました。
ワタシは仏壇の当番なんです。
最終更新:2022-08-30 23:16:31
200文字
会話率:0%
父親が亡くなるや否や、とくに悲しくはない。
ただーー、泣きじゃくる姪っ子の姿をみて今日も仏壇に線香をあげます。
最終更新:2022-08-02 23:55:01
200文字
会話率:0%
浄土真宗でキリスト教でした。
ただ、仏壇には炊きたてのごはんを最初に。
最終更新:2022-06-25 00:17:18
200文字
会話率:0%
※キーワード見て無理そうだったら帰ってね。
3時間くらい前からずっとお腹が痛いので、雲の上を散歩することにした。また、今日は手の誕生日であるから、明太子を持参しての散歩となる。
ここまでは普通のエッセイみたいな感じだが、途中からおか
しくなるので注意が必要である。ぜひ頭の中を空っぽにして読んでみて欲しい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-20 08:02:19
4084文字
会話率:32%
父親から「お盆は必ず帰ってこい」と連絡を受け、大学生の「僕」は実家に戻った。7年前に母親は7年前に亡くなっており、父と息子の2人だけの家庭だった。実家の仏壇の前で、「僕」は父親から家族にまつわる奇妙な話を聞く。そして次の日の朝、父親は亡くな
っていた。葬儀も終わって憔悴した「僕」は、父親の話について、バイト先の同じ大学の女の子に相談した……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-18 02:54:19
29670文字
会話率:42%