40年間彼女なし、働いたことなし、親に感謝したことなし、趣味は酒、ギャンブル、底辺大学卒業引きこもりのたけし。彼は今日も引きこもり、ゲーム三昧の毎日を送っていた。そのとき彼の親はどうしようもない屑をこの世界においてはいけないと決意し、家ごと
爆破して死亡。彼の残骸は鳥の餌となり、親以外の記憶の片隅に残らず死亡という死ぬほど哀れな人生であった。そうした哀れな存在は別世界のプレイヤーとなり、勝ったら行き帰り、負けたら地獄というサバイバルに強制参加してします。果たして彼の運命は、折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 19:49:20
4146文字
会話率:51%
言い訳をして、諦めた気になって、それでもいいと言い聞かせ過ごしてきた。
そんな私が、休みの日に珈琲を飲みたくなる。
しかし、入れるものも無い。また、諦め様としたけど、今回は初めてどうしようも無く求めてしまった。我儘になってしまった。
自分
に素直に、目的の為に少しの苦労を。
この考えで、少女、月陽の世界は目まぐるしく回り始めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 12:13:45
127522文字
会話率:29%
その秋の夜。俺は彼女に殺された――。
生まれながらにして宿した殺人衝動に苦悩する少年、夜月琉倭。理性と本能の狭間で揺れる琉倭は愛用の凶器を片手に、夜の街を徘徊する日々を送っていた。連続猟奇殺人事件による刺殺体。自身を戒めるための自傷行為。
衝動を強制的に遮断させるオーバードーズ……。しかし、これらあらゆる手段は問題の先送りでしかなく、積りに積もった衝動の果てにどうしようもなくなった琉倭は、巷を騒がしている連続猟奇殺人鬼の殺害を決意する。
だが、その決意が彼の生活を非日常へと変えさせる。陰と陽。昼と夜。生と死。現世とあの世。何もかも曖昧な境界線に立つ少年が見た非日常の世界とは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 22:26:14
199041文字
会話率:61%
【TOブックスさんより書籍版第4巻発売中ですよー!】
西洋と中華の文化が入り混じる異世界。その片隅で生まれた麒凰(きおう)帝国・菊乃井伯爵家の一人息子、鳳蝶(あげは)は五歳にして終わっていた。太り切った体型に加えて、味方はゼロ。しかも、突然
現れた弟・レグルスには将来、爵位継承権を巡って殺されるらしいのだ……。武器は、突然生えた日本人としての前世の記憶「料理と裁縫」のみ。そんな中、成り行きで弟を育てることになった鳳蝶だったが――「私の弟、超可愛いんですけど?」――気づけば兄バカ全開に!? ひよこな弟のため、知育玩具を手作りしたり、茶碗蒸しを開発したり。前世の特技・家事力を総動員して、荒れた領地もコツコツ改善! 小さな一歩が神々まで巻き込み国まで変えていく、幼き兄弟の領地経営ファンタジー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 06:00:00
2392076文字
会話率:37%
悪役令嬢オリヴィア。それはスマホ向け乙女ゲーム「魔法学園のイケメン王子様」のラスボスにして冥界の神をその身に降臨させ、アンデッドを操って世界を滅ぼそうとした屍(かばね)の女王。そんなオリヴィアに転生したのは生まれついての重い病気でずっと入
院生活を送り、必死に生きたものの天国へと旅立った高校生の少女だった。念願の「健康で丈夫な体」に生まれ変わった彼女だったが、黒目黒髪という自分自身ではどうしようもないことで父親に疎まれ、八歳のときに魔の森の中にある見放された開拓村へと追放されてしまう。だが彼女はへこたれず、領民たちのために闇の神聖魔法を駆使してスケルトンを作り、領地を発展させていく。そんな彼女のスケルトンは産業革命とも称されるようになり、その評判は内外に轟いていく。だが、一方で彼女を追放した実家は徐々にその評判を落とし……?
更新予定:当面の間は 11:00、18:00、20:00 の一日三回となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 18:00:00
354863文字
会話率:65%
中原優人は高校の入学式を終えた後、校内で事故死した。が、それはあの世の手違いで、まだ死ぬ運命ではなかった。一連の話を夢だと思った優人は生き返りの手続きをする女性に閻魔様とは知らずにセクハラしてしまったため「知らない男性から欲情される」と「
敬語で話さなければとんでもない大声になる」罰をうけ、現世に戻される。その二つの罰のせいで、クラスメートの女子早川旭に恋人のふりをすることを約束させられてしまうが、その背景には予想もしなかった重い過去があった。
すでに起こってしまった悲劇はどうしようもない。しかし、人には過去を変える力はないが未来を変える力はある。
自分だけでは乗り越えられない悲しみも、誰かが手を貸してくれれば乗り越えられるかも知れない。
手を差し伸べられたときに、その手を握る勇気を持とう。明るい明日を迎えるために。
他の投稿サイトにも投稿しております作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 19:30:00
141436文字
会話率:40%
中学三年生の高野美咲は父の不倫とそれを苦に自殺を計った母に悩み精神的に荒れて、通っていた中学校で友人との喧嘩による騒ぎを起こし、受験まで後三カ月に迫った一月に隣町に住む伯母の家に引き取られ転校した。
その中学で美咲は篠原太陽という、同じク
ラスの少し不思議な男子と出会う。彼は誰かがいる所では美咲に話しかけて来なかったが何かと助けてくれ、美咲は好意以上の思いを抱いた。が、彼には好きな子がいると彼自身の口から聞き、思いを告げられないでいた。
自分ではどうしようもない家庭の不和に傷ついた多感な少女に起こるファンタジー。
他の投稿サイトにも投稿しております作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-11 12:00:00
79668文字
会話率:32%
深い霧の中、事故に遭った宮部郁が、江間、福地、佐野、菊田、寺下と共に辿り着いた先は、化け物のうろつく異界の森――祖父の故郷だった。
言葉も文明も環境も何もかもが異なるこの場所で、保護という名目のもと、彼ら‟稀人”の争奪戦を始める異世界人
を前に、どこで、誰と、どう生き延びる?
【ケース1:宮部の場合】
Q1.稀人だと――明かす? 隠す? どうやって?
A1.隠す。言葉が使えることを利用して、勘違いするよう仕向ける。
Q2.友達と協調――する? しない?
A2.人を化け物の生贄にして自分たちは逃げるという間柄を、そもそも友達と言わない。
Q3.向こうの知識を利用――する? しない?
A3.利用する。ただし、向こうの知識ではないと見せかける。
Q4.何になる――王様? 神様?
A4.一般人。王様も神様も面倒くさい。
Q5.こっちの‟幼馴染”を――頼る? 頼らない?
A5.頼らない。顔を見たらぶん殴るとわかっている権力者には近づかない。
Q6.向こうに――帰る? 帰らない? 誰と?
A6.帰る。どうしようもなく馬鹿なお人好しと、以前の稀人に育てられた子と。
――騙す相手は、自分を含めたすべて。
※舞台の性質上、残酷/グロ描写があります。※直接的・具体的な描写ではありませんが、登場人物たち置かれた環境や関係性の表現のため、性描写があります。※「カクヨム」様でも投稿中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 17:14:08
872626文字
会話率:44%
主人公ちゃんは現実世界で割と愚かな死に方をしてしまった!
本人は覚えてないが神様の笑いのツボをクリティカルヒットして転生させて貰ったのだ!
神様に願ったことは2つ
実家がそれなりに裕福な自営業、楽したい
美人に生まれたい、後できれば可愛い妹
欲しい!
大笑いしてた神様も自分勝手な願いをされてちょっとイラっとしたので、転生した後にデスゲームに巻き込まれるように運命をちょちょいのちょい
フルダイブゲームでデスゲームを生き抜き、リハビリして改めて始まる物語がいま始まる?
※主人公は重度のシスコンです
※主人公は命がけで戦った結果、殺気やらを感知します
※主人公は本当にどうしようもない治療の施しようのないシスコンです
※たまーに掲示板回があります、やってみたくなったので
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 12:00:00
217753文字
会話率:62%
その日、主人公は偶然にも鮮やかな動画広告に巡り合った。
そして目がはなせなくなるほどの蒼穹が視界に広がり、聴き惚れるたおやかな女声が耳を撫でるその動画が示すゲームに、どうしようもなく魅せられてしまう。
[想像と深淵とともに歩む、あなた
だけの生きゆく物語]をキャッチフレーズにした、一つの技術の到達点として完全五感体験型をうたう、没入ゲーム【シードリアテイル】。
ありふれた剣と魔法の幻想世界に、五感体験と自由度の高さを刺激のように加えたそのゲームは、主人公の好奇心を強く刺激した。
趣味全開で金髪緑瞳のエルフ美青年としての姿を作成し、ロストシードと名乗りゲームの大地に降り立った彼は、好奇心のおもむくままマイペースなプレイヤーとしてゲームを楽しく遊んでいく。
ノンプレイヤーキャラクターたちとは、本物の人のように豊かな交流を。
精霊たちとは、つついたりつつかれたりと、たわむれながらの交友を。
研究めいた魔法の習得には、予想と驚きと高揚感をともなって。
隠された要素さえ、時には運、時には閃きで見つけていくロストシードは、自身が思っているよりも無自覚に様々な所で先駆者や変わり者となっていく。
これはそんな好奇心旺盛でマイペースなエルフのゲーム体験を綴る、軌跡の遊楽記。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-11 21:00:00
1134666文字
会話率:30%
中学生に進学したポコちゃんは、
何故かいつも…どこかズレてる。
その歪みがなんなのかも気づかないまま、
少しづつ…時は進む。
そして……知らない内にポコちゃんは、
どうしようもならないくらいに、
歪んでゆく……
最終更新:2025-07-10 22:33:23
5207文字
会話率:18%
目が覚めたら異世界でした。そうです、よくある“トラック転生”ってやつです。
でも……何一つ歓迎ムードじゃなかった。
「貴様のスキルは……危険すぎる」
“心の声が勝手に伝わる”というふざけたスキル《オートモノローグ》を理由に、俺は転生3分
で牢屋にぶち込まれた。魔法理論は意味不明、常識もズレまくり、食事は謎汁。元の世界に帰る方法? ないらしい。
そんな俺を助けてくれたのは、金髪碧眼でやたらと厳しい少女・アリシア。
でも彼女もまた、この世界では「異端」とされる能力を隠して生きていた。
「あなたの声を、私はちゃんと“読める”の」
誰にも聞いてもらえなかった声を、初めて受け止めてくれた彼女。
俺たちは、逃亡者として共に旅に出ることになる。
暴かれていく世界の秘密。
「物語は“神語”によって決まっている」という不条理なルール。
その中で、俺たちは“物語の外”にいる存在――「アンテイル」に目をつけられてしまう。
逃げるか、戦うか。
選ばれる側じゃない俺に、進む方向なんてあるのか?
これは、“転生したら地獄でした”な俺と、
“世界を書き換える少女”の、
どうしようもなく不器用で、
それでも確かに繋がった、
ひとつの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-10 19:10:00
62932文字
会話率:58%
『指定日より宮廷へと向かい、暫しの間は宮廷医として他の宮廷医と共に後宮及び宮廷で医者として従事すること』
珍しく自身宛てに届いた手紙を開くと、そんなことが書かれていた。
『薬術の魔女』は軍医として働いていたはずだが、突如、王命によって宮
廷医として宮廷に従事するよう言われてしまう。
宮廷医として働く日々で、薬術の魔女はどうしようもない宮廷の薬管理に頭を抱えてしまうのだった――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 15:45:10
102154文字
会話率:56%
【あらすじ】夏のホラー2025 人魚
とあるお屋敷、その庭の池にて。
昼の湿っぽい暑さが残る夜。
主人公が酔い覚ましに池の水に触れる。
そこには誰もいないはずが、水面を揺らす音がした。
よく見ると池の鯉が尾ひれを跳ね上げ、こちらに向かって
きている。
主人公と鯉が向かい合う。
池を泳ぐ鯉に見えた、それは人魚に姿を変える。
驚く主人公だったが、人魚の手を取りしばし見つめあう。
その時感じた、甘美な誘惑に抗えなくなる。
思わず人魚を、自身に引き寄せ、口づけをしてしまう。
ここで初めて主人公は、自身の渇きを自覚する。
自分自身の気持ちを止めらなくなってしまい、快楽に身を任せてしまう。
気絶していた主人公、妹の声に応えて目を覚ます。
既に人魚の姿は無く、全身びしょ濡れになっていた。
妹と共に屋敷へ戻る。
翌日の夕暮れ時、主人公が池のほとりに立っている。
何故そこに立っているのかは本人にもわからない。
ただ、あの人魚ともう一度会いたい、その思いだけで足がこの池に向いた。
鏡のように凪いでいた水面が跳ね上がり、人魚が姿を現す。
主人公に近づき微笑むが、次の瞬間に牙を剥き襲われる。
その時、全てを確信し行動に移す。
時折、どうしようもなく湧いてくる飢え、渇きの感情を満たしたい。
昨日、人魚はそれを満たしてくれた。
思わず主人公は、逆に人魚に喰らいつき、血を飲み干してしまう。
しばらく後、屋敷に大きな鯉を抱えた主人公が戻る。
妹が出迎える。
「あら、兄《あに》さま。何を捕まえてきたの?」
妹が無邪気に問いかける。
「これは人魚だよ。今夜のメインディッシュ」
ニヤリ、と主人公がする。
「そう。それは楽しみね」
ウフフ、と妹が同意した。
その日の夕飯。
煮付けにされた人魚が食卓に並ぶ。
主人公が口にすると、しっかりした歯応えが。
感触を確かめ、ゆっくりと口から出す。
それは人の指の骨だった。
それを見た主人公は何かに納得したように骨を見て、皿に置いた。
おしまい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 01:06:48
3268文字
会話率:17%
あなたはオートセーブ&ロードってどう思いますか?
きっとらくでしょうね? でもそれが現実で起きたら? いつセーブされるのかわからない状況に立たされたら?
どうしようもない状況でセーブされたら
この物語は、主人公が大切な人を失った。
この世界
の主人公じゃなかった。
その後の異世界復讐譚。いや英雄譚を描いた作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-07 06:38:54
10558文字
会話率:42%
雨の中を歩きながら、どうしようもない不安に襲われる。窓が開いているかもしれない。(ジャンルは迷った上でエッセイにさせてもらっています。事実を元にしたフィクションを書こうと思っていたのに、読み返したら多少の脚色程度でした。)
最終更新:2025-07-07 05:10:00
1543文字
会話率:30%
「────あたしは、あたしを好きなアキが大好きなの」
高校入学前に失恋した「彼女」はいつも、まるでボクのことなんて見透かしてしまったかのようにそう言って微笑んだ。その言葉に、声に、自分はきっと彼女しか好きになれないのだと思いこんでいた─
───そうであって欲しいと、心の何処かで願っていた。
過去の失恋がトラウマとなり人と深く関わることを恐れる少女・塩瀬晶は、星花女子学園で自分に自信が持てない少女・川蝉弥斗と出逢い、様々な人の協力を経て友人関係を築いてゆく。人と関わることを怖がりながらも穏やかで誠実な弥斗と関わってゆく中で、晶は彼女に対する自分の感情が友情とは異なるものであることを知ってしまい────
***
柔い花の香りと、熱い夏の風の香りが鼻腔を擽った。目の前に呆然と立っている彼女は酷く悲しそうな顔をしていて、その表情に結局最後まで君を困らせることしか出来なかったな、なんて考えて自嘲する。それでもこうでもしなければ君をますます傷つけるだけなんだ、なんて頭の中で呟いた自分の声が、やけに言い訳めいて聞こえた。
どうして、と夏の風に紛れて彼女の細く澄んだ声が聞こえた。この関係の始まりはボクだったのに終わらせるのもボクなのかなんて、どうしようもないそんなつまらないことを考えてしまう。
ボクは「さっき言ったとおりだよ」なんて呟いて彼女に向かって笑いかける。彼女の目に映る自分が酷い人間であるようにと願いながら、何度も何度も練習してやっと上手に言えるようになったその言葉をゆっくりと舌先にのせて「川蝉さん」と名前を呼んでから、出来るだけ彼女に冷たく聞こえるように呟いた。
「────今まで、本当にありがとう」
***
主催:楠富つかさ様、星花女子プロジェクト
協力:星花女子学園、星花女子学園写真部、園芸部、空の宮市
キャラクター原案:桜ノ夜月(塩瀬晶)、今際ヨモ様(川蝉 弥斗様考案)
星花女子プロジェクト概要:架空都市S県空の宮市に建つ、中高一貫型私立女子高等学校「私立星花女子学園」を舞台とする世界観共有日常系学園百合小説企画の第7期参加作品。現在は10期まで開催中
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
※不定期土曜更新(時々日曜更新)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-07 00:40:50
248234文字
会話率:30%
S県空の宮市中部に位置する中高一貫私立星花女子学園に通う学園の王子様・佐伯光は、自分の住む海谷市で偶然出逢った真っ直ぐで屈託のない新入生・沢村光に、あるアクシデントを通して星花女子学園で再会する。偶然にも同じ名前を持つ彼女たちは、最初はぎこ
ちないながらも時間をともに過ごすなかで少しずつお互いのことを知り、次第に仲良くなってゆく。しかし学園の王子様・佐伯光には、人には言えないある[秘密]があって────
***
波の音が聞こえていた。自分の隣で手を繋いでいる、まだあどけなさの残る彼女を横目で見れば、どこまでも真っ直ぐな澄んだ瞳が夜の海を見つめていて。悪いことを知らないその綺麗な澄んだ瞳がどうしようもなく羨ましくて、そして少しだけ憎かった。
繋がれたままの彼女の手を強く引けば、隣に立つ彼女が戸惑ったようにこちらを見て、不安げに僕を見上げていた。いくら大人びて見えても、やっぱりそんなところは子供だなんて頭の片隅で考えてつい笑ってしまえば、彼女は「なんだよ」と言ってその頬を不満げに膨らませた。
「……ねぇ、」「ん?」
あどけなさの残るその膨れた丸い頬に出来るだけ優しく触れれば、彼女は酷くくすぐったそうに目を細めて「なんだよ」と再度甘えるように笑った。母親に向けるようなその表情に優しく笑い返すと、その小さな耳もとで囁く。出来るだけ優しく聞こえるようにと願いながら。
「────僕と一緒に×××くれる?」
僕の言葉を聞けば、彼女はその柔らかな表情を一変させて驚愕したように目を見開く。「え」と言う甘く掠れた声とともにその澄んだ大きな瞳が僕を見つめるのをどこか心地よく思いながら、四つも年下の彼女に甘えるようにその華奢な肩に腕をまわせば、彼女はぴくりと肩を跳ねさせてから困ったように目を伏せた。
波の音がやけに大きく聞こえていた。それに耳を澄ませながら「光?」と優しく聞き返して彼女の返答を待てば、彼女にしては珍しくやけに頼りなげな声で呟いた。
「オ、オレは────」
***
主催:楠富つかさ様
出版:星花女子学園
掲載:星花女子プロジェクト第10期(12月号)
協力:星花女子学園、星花女子学園生徒・教職員の皆様、海谷市、空の宮市、海谷市漁業組合、佐伯光の御家族の皆様、沢村光様の御家族の皆様
キャラクター原案:藤田大腸様(沢村光様考案)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 23:32:40
10291文字
会話率:29%
ある日、僕は夢を見る。それは見知らぬ少女に喉を切り裂かれるという非日常的なもので、しかしそれは迫りくる未来でもあった。そうと気付いた時にはすでに遅く、その未来は現実のものとなっており——。
そんな僕を救ってくれたのは、魔術師退治の専門家を名
乗る学校の先輩だった。そこから、訳もわからず魔術の世界へと足を踏み入れることとなる。
始まりはつまらない夢だった。けれど歩き出せばもう止まれない。魔術に縁などなかったのだから、魔術の基礎など知らない、そもそも魔力を操れない、もちろん魔術など使えない。自分の意思で制御できない魔眼だけを頼りに、流される状況を前にして進んでいく。
これは現代に生きる魔術師達の、どうしようもなく残酷で荒唐無稽で、愚かに壊し合う物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 22:11:53
874777文字
会話率:43%
自分のことが大嫌いでどうしようもなく嘘つきな私の物語。
自己肯定感と承認欲求。
この2つをテーマに自分の経験をもとにして書いています。(嘘も含まれます。)
のんびり投稿していくので、ぜひ読んでいってくれると嬉しいなぁ!
最終更新:2025-07-06 17:38:39
7175文字
会話率:14%
剣と魔法の世界、イクスで異世界から勇者を召喚する儀式を行った国があった。
しかし、本来一人の勇者を召喚する筈が勇者は二人もおり、ついでに8人もの異世界人を巻き込んでいた。
そして、その内の一人である主人公ユウは勇者と対をなす存在、『闇魔法の
使い手』だった。
更に、即座に下された処刑宣告から何とか命を繋げることが出来た彼は他に召喚された者達と比べ、チート能力を所持しておらず、魔法の才能も皆無なことが判明する。
そんなどうしようもない理由から信頼は0。戦闘向きの能力は有していたものの、勇者と比べれば凡人の域を出ないという絶望的な状況からありとあらゆる努力を重ね、強くなっていく彼がどう生き足掻くのか……
これは時には気合いで、時には騙して、時には罠に嵌めて、時には正面から相手に打ち勝つ彼の物語。
※テンプレと作者が好きな作品のネタが大量に投入されています。苦手な方はご注意を。
※タグに俺tueeeとありますが勝てないと判断すれば即座に逃げ出しますし、基本的に手段を選ばないのでそういうのが苦手な方もご注意ください。
※処女作ということもあり、誤字脱字、矛盾が生じる可能性がありますが温かい目で見守るか、そっと、優しく指摘してくれると有難いです。
※ストックが半分を切り次第、定期更新となります。(現在、毎週土曜の19時~21時に更新予定となっております)
※12月7日 あらすじを大幅に変更しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 00:00:00
2412377文字
会話率:37%
特に理由はないが取り敢えず何でも面倒で生きることすら億劫になった少年が自殺をしたら、異世界に転生し、延々と転生を繰り返すという誰からしても最悪な能力を授かってしまったお話。
色々な人生を歩むにつれ、軽々と自殺したことを後悔するが、何度転生し
ても地球には戻れない。
そんなどうしようもない現実に絶望する彼だったが、魔物に家族や友人を殺される人生が殆どというエンドレスに嫌気が差し、冒険者を志す。
しかし、転生を繰り返すくらいしかチートを持っておらず、冒険者業も上手くいかない人生ばかり。
たまに上手くいくけど……と考えながら転生したある人生で彼は気付く。己の転生能力の変化に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-04 22:00:00
10817文字
会話率:12%
妻を病で亡くし
娘を事故で失い
どうしようもない人生に見切りをつけ自殺した男
彼は異世界で魔剣と呼ばれる存在に生まれ変わり
死を齎された少女と契約を果たす
そして彼は抗う
少女と共にその意思が尽きるまで
必然に塗り替えられた運
命に折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 01:52:58
1140451文字
会話率:41%