憂鬱な日常の中で暮らす高校一年生の少女。稲村岬。幼い頃に両親を亡くし、ルーツを知らずに育った。そんな普通の暮らしから一転、高校一年生の最終日に十二支と黒子の一族、外れ者たちと出会い、獣の謎へと迫っていく冒険が始まることになる。
最終更新:2025-06-17 09:10:00
13915文字
会話率:50%
白夜に包まれた北の港町、オスロ国立音楽ホールでは、第十二回『4分33秒世界音楽コンクール』が静かに開催された。唯一の演目はジョン・ケージの《4′33″》。
各国から選ばれた奏者たちは、音を奏でぬという一点で極限まで鍛えられた存在である
。彼らは沈黙そのものを演奏とし、舞台に立つ。ただそこに在るという行為のなかに、美学と覚悟を宿して。
張り詰めた静寂のなか、パンフレットの紙音さえ儀式の一部と化す。
無音は“不在”ではなく、“意志”によって選ばれた音の形であった。
演奏者が交代するごとに異なる沈黙が重ねられていく。
観客は、音のない交響曲を心で聴く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 00:08:14
3845文字
会話率:9%
乱暴で粗暴で金遣いが荒くて、いい所は王家に連なる血筋だけ。そんな男の婚約者だったのは、蝶よ花よととても大切に育てられた異母姉である。何故そんな男の婚約者になったのかというと、ありふれた話で、超がつく資産家でもあるその家に、うちの両親が借金
の申し込みをしたからだ。
余談だが男の両親は普通のまともな感性の人達で、子供がどうしてこうなったと言いたくなるくらいである。
さてそんなまともな両親が隠居した後、男の悪評はどんどん上昇し、姉はこんな男と結婚したくない! と病弱を言い訳にして私と婚約者を交換してしまった。いやあんた病弱設定貫けよ。
そんな諸事情で、ある意味覚悟もして嫁に行った私を待っていたのは、割れ鍋に綴じ蓋、本気の喧嘩が出来る荒くれ男だったのだ!!
え? はい。私の方は、十二歳まで荒くれ盗賊団の所で下働きをさせられていた訳あり妾腹令嬢ですが?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 20:51:56
11043文字
会話率:36%
世界の果てに在るという「門」。
そこへ辿り着けるのは一つの問いに答えを見出した者だけだという。
若き巡礼者ミラエルは「人とは何か」という問いを胸に、十二の地を巡る旅へと歩み出す。
人と出会い言葉に触れ、世界を見つめるその旅路が、やがて一つの
“答え”を形づくっていく。
──その答えは、きっと誰の中にも眠っている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 13:01:07
3222文字
会話率:23%
髷ー!好きだ―ッッ!
大学の落語研究会に所属する雨水は、月代を剃り髷を結う風貌で古典落語に心血を注ぐ、呉服屋の跡取り息子。そこへ入部した新入生・十二は、落語に詳しくはなかったが、雨水の語りと背中に強く惹かれていく。慰問先や合宿を通して、高
座に立つことの意味や、人を笑わせることの重みを学びながら、十二は静かに恋を知る。
【ミステリアス美人攻め】山田雨水(やまだうすい)
経済学部所属。実家は老舗呉服屋。月代を剃り髷を結う古風な装いを貫く大学落語研究会の部長。
物静かでいつも穏やか。どこかミステリアス。落語と伝統文化への情熱は人一倍。語りの品格と間に定評がある。
【素直感受性豊か受け】小鳥遊十二(たかなしとうじ)
総合人間学部・認知情報学専攻。入学当初は落語に興味がなかったが、落研で出会った雨水の高座に心を奪われ入部。繊細で感受性が強く、人の気持ちに敏感な共感型。表現力と観察力に優れ、聴衆の反応に寄り添う語りが持ち味。雨水との関係を通じて「声で心を届けること」の意味を学んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 12:10:00
11926文字
会話率:42%
七十二歳の男性が主人公の心理小説。妻を亡くして十五年、平穏な老後を送っていた彼の心を突然揺さぶったのは、図書館で出会った六十四歳の既婚女性への恋心だった。
雨の日曜日、管理施設からの電話で一日の計画が狂わされた主人公は、午後に曽野綾子の『老
いの才覚』を読み返しながら、自らの感情と向き合う。彼女は知的で上品な女性だが、夫がいる身。週に二度会うまでになった二人の関係に、主人公は深い愛情と同時に激しい罪悪感を抱いている。
物語は主人公の内面の独白として展開し、『老いの才覚』の各章を引用しながら、老いと愛、道徳と欲望の間で揺れ動く心境が丁寧に描かれる。亡き妻への想いと現在の恋心の違い、既婚女性を愛することの罪深さ、そして七十二歳で経験する人生最後の激しい恋への戸惑いが、繊細な筆致で表現されている。
この禁じられた想いを決して口にすることができない主人公の苦悩は、やがて日本の超高齢社会への提言へと昇華される。誰かを愛することは生きることそのものであり、高齢者にとって愛する心を失わないことこそが、生きがいを見つける鍵だという普遍的なメッセージで物語は締めくくられる。老いてなお燃える恋心を通して、人生の尊厳と愛の本質を問いかける、現代的で深い人間ドラマである。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-15 21:35:57
4104文字
会話率:3%
初夏の夕暮れ、主人公は駅前の和食店で、高橋夫妻と久しぶりに再会する。高橋からPCの相談を受けつつ、互いの近況を語り合うが、店の温かい雰囲気と三人の長い友情が、主人公の心をほぐしていく。特に直美さんのパート先でのエピソードが印象的だった。七十
二歳の田中さんは、人との交流が生きがいだと語り、二十三歳の山田さんも周りの温かさに心を開くようになる。年齢も立場も超えた人とのつながりの尊さに、主人公もまた癒され、勇気を得る。亡き妻を思い出しながらも、変わらない信頼関係に感謝し、長い友情の重みを改めて感じる。別れ際、主人公は心の奥に温かい灯を宿し、また一人の生活へ戻るが、孤独ではなく穏やかな安らぎを感じていた。
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最終更新:2025-06-11 00:29:23
3683文字
会話率:47%
七十二年前の災害で未知の地下迷宮に閉じ込められた村人の最後の生き残り、アル・オルセンは再興を願い隠れ住んだ小国の王家の血を引く十五歳。
過去の探索では迷宮上層への出口を発見できず、三世代にわたる迷宮攻略の末にアルは迷宮最下層を単独で攻略
し、遂に一族の悲願となる迷宮王となった。
迷宮を操る新たな力と共に迷宮の知識が押し寄せる中で、アルは恐ろしい事実を知る。
村人が総力を挙げて最下層の攻略に明け暮れていた六年前に、迷宮は地上の街へと入口を開いていた。今では冒険者が地上から、迷宮攻略を始めている。
迷宮育ちのアルは地上への脱出を図るが、人間の住む街へ出るのはある意味凶悪な魔物と闘うよりも困難なミッションである。
迷宮から出たい迷宮王の、新たな闘いが始まる。
この作品は、「カクヨム」にも掲載されています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 08:00:00
307797文字
会話率:42%
デモ版です。
反応が悪かったらいろいろと変えたりとかします。
どんな作品が読みたいのかを感想とかでくれるとかなり嬉しいです。
【十二話で終わります】
最終更新:2025-06-14 22:41:46
36667文字
会話率:66%
王都から遠く離れた田舎に暮らす十二人兄妹の五女、ラフィーナ。家は貧しく、手っ取り早く稼ぐために、魔導士になろうと気軽に考えたのがいけなかった。
魔法の才能はあるのに、実技が全くダメな落ちこぼれ魔法学園の生徒と、番を逃がさない最強竜人王子のお
話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 22:10:00
6803文字
会話率:33%
ある日、現実世界で電車に轢かれそうになった達観有輝(たつみ あるき)は、どこかの部屋で目を覚ますのだった。
そこに一人の女性(少女と言ってもいいぐらいの)がいて、死にそうになったので、この場所に移したという。移した理由は、ここで有輝が死
ぬと、ある異世界が完全に崩壊するというシュミレーションの結果が出たからだ。
有輝はこの時は何を言っているのか理解できなかったが、一人の女性イルアーナ=レイスリによって現実世界に戻さず、異世界へと連れて行くことを強制させられるのだ。イルアーナを異世界行きの道連れにしようとするが失敗するが、イルアーナの上司による辞令で、有輝とイルアーナは異世界フォングラ(この世界において、「幸せの世界」)に転移させられるのだった。
そこから、有輝とイルアーナのファングラを崩壊から救う旅が始まるのだった。
だけど、二人は知らなかった。このファングラの世界の救済のための関数シュミレーションで、変数にはもう一つの存在があった。それは、有輝の気になっている現実世界の少女三勢成璃(みせ なるり)が異世界ファングラで有輝と再会することであった。そのタイミングが重要なのだ。
どうして、成璃と有輝の会うタイミングが重要なのか、どうしてファングラは滅びようとしているのか。その謎を知る時、異世界救済のための行動が起こるのだ。
勇者、英雄? そんなものは周りが決めた存在にすぎない。ただ、抗い、掴むことに必死にもがいただけだ。
さあ、このシュミレーションはそのまま運命の掌のように成功するのか。
今、ここに異世界救済物語が始まる。
2022年12月1日から同様の作品がカクヨムでも投稿されます。
小説家なろうで、『水晶』を投稿中。こちらの方もよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 07:10:00
480367文字
会話率:11%
日本の有史以来陰に隠されてきた隠れ里「夢先の杜」。一般人にひた隠しにされていたのは、古来夢先神社には神が下りて、周囲に神の力といわれるスキルを持った神子が誕生するから。
その神社の氏子としてずっと神子を輩出していた「夢先の杜十二家」に、昭和
から平成に変わる頃、全く新しいスキルを持ち、色白な神子とは全く色味の違った「黒髪黒目の神子」が生まれた。子どもの名前は門馬玄弥。
十二家の長老会に異端児と受け入れられなかった彼は、それでも周囲の理解ある人々と関わり、成長していく。彼が選ぶ道はどこへ向かうのか。
初めの「在野の神子」の成長記。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 06:10:00
67252文字
会話率:47%
人の幸せを喜べない主人公テレウァンは、アルマリス国の全権を握る王子。彼は滅びゆく世界を救うべく不思議な王宝を起動するが、それは全国、百万人もの人間を、まとめて別の世界へ転生させる装置だった。
こうして現世界、東大阪市に住む十二歳の少年、眞
人に転生したテレウァンだが、百万人による一斉の大転生の為、日本の都市機能は崩壊し、未曾有の事態に陥る。
だが、そんな事は彼は気にしない。
だって、人の幸せを喜べないのだから。
かつて他者を支配していた王子は、この世界で新たな生き方を問われる。
彼はこの世界で人の幸せを喜べる人となるのか、あるいは、人の幸せを喜ぶ事そのものは、彼にとって本当に必要な感情なのか。
そんな彼自身すら知らない繊細な心理の在り方を、愚直なまでに問い続け、暴く。
これは異世界から転生した王子による、他者啓発本である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-12 22:53:39
34876文字
会話率:52%
突如発生した時間遡行に巻き込まれ、神住まう古代ギリシャへ飛ばされてしまった女子高生“司(ツカサ)”
時間遡行に巻き込まれ絶望する彼女の前に現れたのは火と鍛治を司るオリュンポス十二神が一柱“ヘファイストス”
未知の世界で生きる覚悟を決めた司
にヘファイストスは力の一端を譲り渡し姿を消す。
これは三千年の時を超えて尚残る名無しの英雄。その神話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-12 19:01:20
2746文字
会話率:22%
―――――どこかの片隅で、様々な恋をする話。
早くくっつかねぇかなとか何でこいつらくっつかなかったんだとかを大量生産する予定。かなりやきもきするやつを書きたい。よろしくお願いします。
※以前の作品のリメイク版です
※第一話掲載日時のの
六月十二日は恋人の日だそうです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-12 00:00:00
2179文字
会話率:32%
仕事へ向かう通勤列車の事故であっさりと死んだ俺、斎藤樹。享年三十二歳。
まあ、死んでしまったものは仕方がない。
そう思いつつ、真っ暗い空間を魂のままフラフラ漂っていると、世界の管理官を名乗る神族が現れた。
そこで説明されたことに
よると、なんだか俺は、元々異世界の魂だったらしい。
どうやら地球の人口が多くなりすぎて、不足する魂を他の異世界から吸い取っていたらしい。
そう言われても魂のことなぞ、一市民の俺が知る訳ないが、どうやら俺は転生の待機列からも転がり落ちたそうで、元々の魂の世界の輪廻へ戻され、そこで転生することになるらしい。
そんな説明を受け、さあ、じゃあ元の世界の輪廻へ移行する、となった時、また俺は管理官の手から転がり落ちてしまった。
そうして落ちたのは、異世界の中心、神獣やら幻獣やらドラゴンやら、最強種が集まる深い森の中で。
何故か神獣フェニックスに子供を投げ渡された。
え?育てろって?どうやって?っていうか、親の貴方がいるのに、何故俺が?
魂の状態で落ちたはずなのに、姿は前世の時のまま。そして教えられたステータスはとんでもないもので。
これから俺は、どうなるんだろうか?
* 最初は毎日更新しますが、その後の更新は不定期になる予定です *
* R15は保険ですが、戦闘というか流血表現がありますのでご注意下さい
(主人公による戦闘はありません。ほのぼの日常です) *
見切り発車で連載開始しましたので、生暖かい目に見守ってくれるとうれしいです。
どうぞよろしくお願いします<(_ _)>
アルファポリスさん、カクヨムさんにも投稿しています。
*感想、誤字脱字機能は、終盤になったら解放を検討していますが、とりあえず久しぶりのなろうさんへの投稿なので最初は受付なしでいきます。申し訳ありませんがよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-11 20:20:04
402565文字
会話率:39%
東の王都、西の隣国、南の港町へつながる三つの門と、地下に隠された九つの迷宮への入口。古代の魔術師が作り上げた「未知なる世界」をその地下に抱くラディケンヴィルスは、十二の門を持つ街と呼ばれている。
宝を、強さを求め、凶悪な魔法生物が潜む迷宮
の中へ。
「探索者」たちは富と栄誉を求めてこの街に集い、ある者はすべてを手に入れ、ある者はすべてを失って去って行くという。
※不定期・エピソード毎に更新※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-11 12:30:00
2081840文字
会話率:39%
仲良しで高校も同じな修と来光夏とシェリーの三人。
ある日起こった修の事故により、彼らの運命は変わってしまう。
修は、数ヶ月間眠ってしまう。献身的に見舞いをするシェリーのときでなく、数回しか行かない来光夏の時に彼は目を覚ました。
来光
夏は、修に嘘を付いてシェリーのイジメと発展する。
シェリーは、自分を守るために日本を旅立つ。
あれから十二年が経った時に、一冊の絵本が世界中に大ヒットした。
その絵本をきっかけに、父親になった修の運命がまた変わっていく。
この物語は、過去と現在をいきかいながら、二人の女性が懸命に悪と向き合っていく。
近年問題になってるイジメによる犯罪の行き着く先に、誰が笑うのだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-10 14:29:36
27644文字
会話率:40%
・CRUMBLING〈クルムブリング〉 ぼろぼろな
・SKY〈スカイ〉 空
二十二世紀。
今より少し未来、周波数調整員として働いている尾鳥は、新年が明けたばかりの武蔵関公園で一人の少女と出会い、物語が動き出す。
饗庭小夜と尾鳥の日常を
描く『都市の幽霊』編
不死の帯域に棲む杵原真綸香『機械仕掛けの幻想』編
尾鳥の初恋相手である瀬川忍『告白/酷薄』編
※夜を舞台にしているため少々の性的描写も含まれますが、あくまでも文学表現に収まるように抑えたつもりです。
毎週日曜更新。
これを読んで月曜日に備えてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 22:30:24
82304文字
会話率:40%
極東の小国
小藩の下級武士 清知久義は
楽に暮らしたいという願いと裏腹に
不運が重なり 遠く離れた異国の地に流れ着いた
これからどうする?
最終更新:2025-06-08 01:42:02
70213文字
会話率:27%
時は平安時代。
言わずと知れた『源氏物語』の主人公、光は元服を控えた十二歳のある日、夢でひとりの男の人生を描いた物語を見る。
たくさんの女性と恋に落ちるも、満たされない男はやがて老い、ひとりぼっちになってしまう。
これは一体誰なんだろうと
男の顔を見た光はぎょっとした。
なんと男は光自身だったのだ!
汗びっしょりになって目を覚ますと、その日は奇しくも正妻となる葵の上との婚姻の前日だった。
光は夢の男を反面教師に、葵一人を大切にしようと決める。全ては平穏な人生を送るためにーーー。
夢の中では、ついぞ光と打ち解けることのなかった葵と、何とか仲良くなろうと奮闘する日々の始まりである。
一方、葵も夢で光の人生を見ていてーーー?
夢で得た知識を総動員して葵以外の人とのフラグを叩き折る光と、夢と違いすぎる夫の姿に戸惑う葵。
光は無事に、夢で見た未来、『源氏物語』を変えることができるのか?
お互いが同じ夢を見ているとは知らない二人の、すれ違い、両片想いな結婚生活のお話。
たまーにシリアスですが、ほとんどコメディです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 20:47:57
79944文字
会話率:22%