そこは「この現実世界」に似ているが、2001年のある出来事を契機に歴史が大きく分かれた、様々な「異能力者」が存在し、科学技術と超常の力が併存する平行世界の地球。
ある理由で大量生産されている、遺伝子・ホルモンその他の調整により人工的に生み出
された「科学的・魔法的に検査した限りでは、ほぼ異能力を持たない」人造人間達。
皮肉にも彼等は「純血種(ピュア・ブラッド・ヒューマン)」と呼ばれていた。人権の有無さえ曖昧な者達にも関わらず。
その1人として生まれた少年は、異能力とさえ言えない些細な異能力を持っていたせいで「不良品」として、あるテロ組織に名前さえ無い少年兵として売られてしまう。
果して、少年は歴史的な大天災により廃墟の町と化した東京で生き延びる事が出来るのか?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「GALLERIA」「ノベルアップ+」「note」に同じモノを投稿しています。(「GALLERIA」「note」は掲載が後になります)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-12 09:50:20
4252文字
会話率:29%
純潔を疑われて、第一殿下であるフィラン・クラルヴァインに婚約破棄をされたリラ・リズウェル伯爵令嬢。ある日フィラン殿下がリラに後宮入りを命じてきた。
後宮入りを断った翌日、リラが目覚めると、そばにはフィラン殿下の死体が横たわっていた。フィ
ラン殿下殺人事件が起きてしまい、リラは殺人の容疑をかけられて、捕らえられてしまう。
塔に閉じ込められたリラは、処刑されそうになっていた。そんな時に、第二殿下のブラッドがリラに手を差し伸べた。
「大丈夫だ……すぐに出してあげるよ」そう言って、ブラッド殿下が紹介したのは、フェアラート次期公爵のジェイド様。ブラッド殿下の提案で、ジェイド様と婚約を結び、フェアラート公爵邸へと行ったリラ。
ただ匿われるだけかと思えば、ジェイド様はリラが好きだったと言って、溺愛しようとするが……。
※アルファポリス様にも投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 05:50:00
71675文字
会話率:58%
元の世界で命を落とした野生児、兵士、無職が魔獣とヒトが争う世界でおなかを満たす。倫理を捨てなければならない時もあるけど、魔獣を討伐したり、料理を作ったり、それぞれが持つ苦悩に葛藤したり。そんな中、かつて世界に魔獣が拡がるきっかけとなった島
の調査へ向かうことに…
※タグにもある通りカニバリズム要素が含まれていますので苦手な方は注意!!
物語の進行速度は遅いけど楽しんでいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-08 22:36:13
4631文字
会話率:61%
これは、『異世界転移』ではなく、『異世界蘇生』の物語である。
些細なことから死体となって階層世界レムシータに放り出されたぼっち少年、『門真 勇』。
転移も事故なら、たどり着いた先もまさに事故。
何しろ、そこは歴戦の勇者が最後にたど
り着くラストダンジョン『黒竜王の墳墓迷宮』の最奥。
しかも目の前には巨大な黒竜(ラスボス)が鎮座している。
しかして黒竜は穏やかに語る。「アンデッドとするはずが勢い余って蘇生してしまったらしい」と。
……いずれ、〝血の災厄〟と呼ばれ恐れられる『ユウ・カドマ』の伝説は、こんな冗談のような出来事から始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-05 19:07:22
241853文字
会話率:35%
2020年、未知のウイルスが世界中に猛威を振るい、地球人口は億を切った。
その49年後、政治や経済などあらゆる面で世界に絶大な影響を及ぼす都市となった東京に暮らす少年──嶋内悠真の元に、ウイルスを世界中に撒き散らした張本人だと名乗る不老不
死の少女──クレア=ブラッドフォルランスと出会う。
時が経ち、悠真とクレアの元に〝異能力〟を持つ謎の集団が現れて──
悠真はその手に宿った最悪の異能力の謎を求め、そしてクレアが人類を滅ぼそうとした理由を知るため、不平等な現実と対峙する、異能力ローファンタジー!
最高順位
2020 7/12 ローファンタジー日間ランキング70位!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-02 21:13:33
939034文字
会話率:40%
これはある共通点を持つ少女と少年の物語。この世界には光る血を持つライトブラッドという種族が存在していた。人間の父とライトブラッドの母を持つ混血の少女ロネはディルオーネという男に父を殺され、のちに母親までもを失う。怒りに燃えたロネは復讐の旅に
出る。そこである少年に出会う。※カクヨムにも掲載しております
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-25 00:11:53
147062文字
会話率:30%
テンペスト・ウェトウィッシュは侯爵家のご令嬢。16歳という貴族の中での適齢期を迎えるが、全く結婚する気は起きない。何と言っても彼女は前世の記憶持ち。前世で16歳と言えばまだまだ遊びたいお年頃だった。
「せっかく生まれかわれたんだから人生
楽しまなきゃ!」
彼女が転生したこの異世界の何を気に入ったかって、魔法の存在だ。しかも彼女はラッキーなことに、魔法に関して天性の才能の持ち主として生まれた。
「私、魔法使いなりたい!」
という前世の願いが転生して叶ってしまった彼女は、新たな夢を見出した。
「私、冒険者になる!」
魔獣を狩って素材を剥がしてそれを売ったり、武器や装備を身に着け、依頼を受けてお姫様の護衛をしたり、兎にも角にもばっさばっさと敵を倒すのだ!
アンラッキーなことに、彼女の家族はその夢を歓迎しなかった。貴族の令嬢として彼女に求められるのは、旦那様に尽くす、大人しく美しい淑女だった。
ある日騙されて連れていかれたのはまさかの自分の結婚式。テンペストの夫となるのは、ウェンデル・ブラッド公爵。血も涙もない冷血な男だと貴族社会で噂になっている男だ。
(はあああ!?)
なりたくもなかった花嫁姿の自分に見向きもしない夫に思わずイラっとしたテンペストは、すぐに人生の計画を練り直した。
幸運なことに、ブラッド領には有名な地下ダンジョンが存在した。冒険者の街としても有名なのだ。そこでテンペストは今こそ冒険者になろう! と、決意する。
「冒険者として名を上げて、大恥かかせたらぁ!!!」
ブラッド公爵家の嫁が冒険者なんて知られたら、あの冷血夫がどんな顔をするか楽しみだと、テンペストはルンルンで今日もダンジョンへ。それに冒険者として生活できるようになれば離婚だ! となったって問題ない。
「自活さえできれば公爵家がなんぼのもんじゃい!」
だが、順調に冒険者を続けていたテンペストには予想外のことが。
「なんて美しい人なんだ!」
変装した自分の夫が、冒険者テンペストを妻とは気づかず惚れてしまったのだ。
「……アホかな?」
夫の浮気判定に迷いながらも、今日もテンペストは人生を楽しみます!
そんなポジティブ自信家生意気ヒロインとポジティブ勘違いナルシストな旦那様のラブコメファンタジー!?
※この作品は他サイトでも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-23 22:23:20
227106文字
会話率:43%
【19世紀イギリスをベースにした、戦う鈍感ヒロイン×純情不憫ヒーローのスチームパンク風ファンタジーラブコメです】
変わり者の男爵家令嬢であるイザベラ・クレイブンには、絶対に人に知られてはいけないある秘密があった。
それは、亡き母親から魔女の
血を引き継ぎ、人知れず魔物退治に勤しむ『ハンター』としての裏の顔を持っていること。
侍女のエミリーを秘密の共有者として、闇に潜む人ならざる者たちを狩り、両親の命を奪った仇を探していた。
そんな中、イザベラに縁談が持ち上がる。
相手は美丈夫と評判の若き伯爵、ルーファス・ブラッドワースだった。
仮面夫婦として当たり障りない関係を望んだイザベラだったが、ルーファスもまた重大な秘密を抱えていることを知り、思わぬ形で協力関係を結ぶことになる。
復讐と使命のための魔物退治のかたわら、イザベラは次第にルーファスに惹かれていくが――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-16 21:52:26
113896文字
会話率:31%
人間や動物などの現実種、吸血鬼や魔獣などの幻想種――大きく分けて、二つの生命が息づく世界。
共州国第一の都市、不夜城・紐騙(ニューテイル)に孤児院出身である三人の東国人の少年少女がいた。
少年の名は四條綴、現実種でありながら魔術を
扱う魔術師。綴の双子の妹で幽霊の四條紡。そして彼らの義姉・片平雪乃。
彼らは探す。五年前、孤児院を壊滅させた『吸血鬼』を――自らの復讐のために。
幻想と銃弾が飛び交う、ダークファンタジーアクション!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-16 12:00:00
155059文字
会話率:43%
フェリアーネ・リッケル公爵令嬢には、とても美しい婚約者ブラッド・クルス伯爵令息がいた。彼はとてもフェリアーネに優しく花束をプレゼントしてくれたり、フェリアーネはとても彼を愛していたのだが、ふと思い出した、前世?それとも巻き戻り?彼を愛するが
為、彼を毒殺して、そして自分は処刑されたのだ。あああっ。彼の事を愛しているわ。でも、今度こそ、わたくしは後悔しない生き方をします。
私は償いきれない罪を犯した花屋の娘です。フェリアーネ様、お許し下さい。
があまりにも暗いお話だったので、巻き戻り話にしてみました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-13 21:57:22
4605文字
会話率:26%
シェリーヌは花屋の娘だ。玉の輿を願うちょっとした美人だ。
そんなシェリーヌは貴族のブラッドと知り合いになり、デートをし、身体の関係を結んでしまう。そこへ、彼の婚約者が乗り込んで来て、ブラッドは態度を変えて、シェリーヌに冷たい態度を取る。騙さ
れたそう思ったのだが、子が出来てしまい、もう一度、ブラッドに期待をするが、またもや冷たい態度。彼の婚約者フェリアーネには憎まれてしまい……だが、後にフェリアーネがいかにブラッドの事を愛しているか知ったシェリーヌは心から謝罪をするのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-07 14:09:47
6496文字
会話率:32%
ミレーヌ・マリディ公爵令嬢には、ブラッド・クリス伯爵令息という婚約者がいる。だが、彼は色々な女性にモテまくり、甘い言葉を言う男だ。
ミレーヌはイラついていた。
だから、彼女は決意したのだ。
彼がいるから自分はこんなに苦しんだと……
だか
ら、彼を地獄に突き落とす事にした。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-22 21:09:03
3161文字
会話率:23%
マリア・グレイスは聖女として、人々に奇跡をもたらす役割を果たしていた。しかし、彼女の能力は初級レベルに留まり、領民たちから不満の声が上がる。当主ダミアン・ブラッド伯爵は、マリアを低レベルな聖女として教区から追放宣言。
彼は新たな聖女ルーシ
アを後任に据えた。ルーシアは聖女学院を首席で卒業。伝説の大聖女の子孫。大治癒の奇跡を使うことができるという、非の打ち所のない天才だった。
追放が決定し、領民たちは新しい聖女に夢中。マリアを惜しむ者は誰もいない。
けど、マリアはこれで心置きなく、自分の好きなことをして生きていけると前向きになり旅立つのだが……彼女を待つ運命の出会いとは?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-12 20:03:18
18668文字
会話率:33%
ボーフォール侯爵家には、壁の中に住まう乙女がいる――
ラスガーナ王国の社交界では、そんな噂が流れている。
この国の有力貴族であるボーフォール家は、侯爵家でありながら三大公爵家に勝るとも劣らない影響力を持つ家柄。
その名家の一人娘・ウェンデ
ィは、家族に愛され可愛がられている、いわゆる『箱入り娘』。デビュタント以来、その姿を社交界に現したことがほとんどないので、謎に包まれているご令嬢だ。それゆえ『箱入り』よりもガードが固い『壁入り娘』と噂されていた。
そんなウェンディの周りを固めるのは父と三人の兄たち。
第一の壁――父・アーサーは数多くの武勲を立てた伝説の総騎士団長。「剣聖」の称号を持ち、未だ国内最高の騎士と名高い。
第二の壁――長男・ブラッドリーは父の後を継ぎ、ボーフォール侯爵となっている。王立学院を過去最高の成績で卒業した秀才でもある。現在は国防省大臣。
第三の壁――次男・セシルはシャンベルタン侯爵家の婿養子で、近衛騎士団副団長。
第四の壁――三男・ドミニクは未だ独身だが国一番の商会を営んでおり、いずれ父が叙爵されていたラングル伯爵を受け継ぐ予定。
彼らは異母妹であるウェンディを溺愛し、外の脅威から守ってきた。
しかし兄たちの知らない間にウェンディの婚約が決まってしまった。相手は三大公爵家、スティルトン家の次男・ロードリック。国内の独身貴族令嬢の憧れの的だ。
兄たちは自分の眼鏡に適わない男には妹を渡せないと、ロードリックに試練を課すが――
ウェンディを巡る兄と婚約者の対立&共闘&溺愛のお話。
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ふんわり設定の世界観です。
R15は念のため。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-07 14:24:22
40799文字
会話率:40%
パトリスは魔法大家に生まれた元貴族令嬢だったが、魔法を使うことができないため、実家から勘当されてしまう。今は魔法の師である美貌の魔法使い、アンブローズ・オルブライトの屋敷でハウスメイドとして働いている。
路頭に迷うしかなかったパトリスを、ア
ンブローズは「パトリスが自分のやりたいことを見つけるまで」という期限付きで、使用人として雇ったのだ。
ある日、アンブローズが客人として、パトリスの兄弟子で片想いの相手でもある魔法騎士の青年、ブラッドを連れ帰る。
再会したブラッドは視力を失っていたため、パトリスがメイドをしていることに気づいていない。そこでパトリスは、ブラッドが目の見えない生活に慣れるまで、彼のもとで働きたいと申し出る。そこで、アンブローズはパトリスのために嘘をつき、ブラッドのもとに送り出した。
初恋に別れを告げようとするヒロインと、実はヒロインのことが好きだけど身分差のせいで諦めていた心優しいヒーローと、そんな二人を影から支える師匠のお話です。
※タイトルにガッツリ男の人の名前が入っていますが、主人公は女性です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 23:44:52
75609文字
会話率:33%
響いた本にまた出会いましたので(*^^*)
最終更新:2024-06-26 12:53:37
2057文字
会話率:0%
「俺が君の借金を全て肩代わりしよう。……その代わり……君の大切なモノを頂くよ。」
平凡だけど、少しズレてる女子大生ヤナセさんと、謎の同級生スバラ君のお話。
最終更新:2024-06-23 05:07:35
11167文字
会話率:38%
革命が起きた国から逃亡するお姫様アリシアと、雇い主の依頼で彼女を誘拐しようとする傭兵のブラッド。ブラッドの口から語られるこの国の闇と、彼の真の狙いとは?
最終更新:2024-06-22 18:00:00
5051文字
会話率:34%
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能――—―生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは終ぞ殺される。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限り
を彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一緒を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-20 22:25:38
111668文字
会話率:47%
血の薔薇様と恐れられ、乙女ゲー主人公をいじめて主人公に倒される中ボスキャラーーロザリア・ブラッドレインに私は転生していた。
私には約束された破滅フラグがあり、そのせいなのか次々と死が襲いかかってくる。
解決したと思っても、また次の死が迫る。
でも私には乙女ゲーの知識がある!
ゲーム世界となんか微妙違って役に立たないことも多いけれど……
私は諦めないし、負けない。だって、それが私だから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-17 12:10:00
90189文字
会話率:47%
異星からのスペースデブリ群が太平洋に墜落して二十年。かつて東京メトロと呼ばれた地下トンネル網は水没し、巨大化したブラッドワームの巣窟となった。
荒廃した東京の地下を、金属牙を持つミミズの怪物が高速で泳ぎ回り、夜になると生き餌を求めて地上
に這い出す。
討伐は、超常感覚を持つ少女たちと、彼女たちを支える各々の戦闘ユニットに託された。
“セブンス・センサーズ”
X染色体の突然変異によって網膜に第四の錐体細胞を持つなど鋭敏に発達した五感に加え、ミサイルに使われる加速度計とジャイロセンサーなみに発達した三半規管が、絶対空間把握という第六感をもたらす。
そして、短期記憶の欠如と正確無比な体内時計が感覚情報を統合し、位相感応と差分解析に基づく予知能力かと見紛う“第七感”を生んだ。
だが、能力の代償は大きい。
感覚情報の洪水と、“忘れられない”苦しみが少女たちを蝕む。その特殊能力や生存方法が発見される以前は、乳児のうちに衰弱死する運命にあった。
セブンス・センサーズと診断された胎児は、生後すぐに隔離され、その後の人生のほとんどを、一切の感覚を遮断する人造羊水で満たされたアイソレーション・タンクの中で過ごす。
彼女たちはタンクの中の暗闇を浮遊しながら、その脳はインターネットに接続され夢を見る。ネットワークの中に構築されたセブンス・センサーズが創り上げた共同幻想(メタバース)だ。
少女たちはエルフのアバターに転移し、静謐な森の中の村で、従順なドワーフたちにかしずかれ、満ち足りた共同生活を送る。
平和なファンタジー世界の仮りそめの日常が、現実世界でのブラッドワームとの苛酷な戦闘の記憶を癒やし、正気を保たせるのだった。
だが、“ファンタジア”を不穏な影が覆い、セブンス・センサーズたちが次々と夢(ダイブ)から醒めなくなる事態が発生した。
かつて半蔵門線と呼ばれた地下トンネルを活動エリアとする“七菜子”ユニットの戦闘員である“私”は、現実世界に戻れなくなった七菜子をブラッドワームとの闘いに復帰させるため、ドワーフのアバターに転移し、ファンタジアに潜入した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-13 19:36:25
29179文字
会話率:25%
崩壊世界ミズガルズ。その西方に位置する商業都市マルタを目指す、黒衣の戦士ノヒン。足元には黒いふわふわの毛並みの子犬がまとわりつき、鬱陶しそうに邪険に扱っている。
商業都市マルタは一年程前まで治安が最悪であったが、突如として消え去った東方に
ある聖王都ソールから逃れてきた者が領主となってから、今だかつてないほどに治安が安定している。
新領主は屋敷を大きく改築し、敷地内に孤児院を併設。周辺の孤児達を屋敷の孤児院で世話し、奴隷解放にも尽力している人格者だ。解放した奴隷も使用人として屋敷で雇い、とても信頼されている。
だが、面白くないのが犯罪者達だ。新領主が来るまでは、奪い、犯し、殺すのが自由だった。犯罪者達は夜毎密かに酒場に集まり、よからぬ事を続けていた。
今日も酒場にて、一人の少女が捕らわれの身となり、涙を流して震えている。
黒衣の戦士ノヒンは、知ってか知らずか酒場を目指す。
──神話時代の宿因を背負いし戦士
──呪われし、全てを失いし復讐者
輝かしい騎士団時代の思い出を胸に、ノヒンは呪われた力によって、己の敵を殲滅する。いつか愛する者と語り合ったハッピーエンドを目指して。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-09 19:23:22
638798文字
会話率:61%