この世界には忘却魔法という特殊な魔術を使える魔術師が存在している。
忘却魔法は相手の記憶の一部または全部を失わせることのできる高度な魔法だ。
そして抜き出された記憶を管理する、記憶管理ギルドと呼ばれるギルドがある。
記憶管理ギルドを管理す
る『忘却魔法の管理人』の一人であるロイは、自分の意志を貫くため、魔術師に戻ることを拒否しながら、管理人として仕事をこなす日々を送っている。
記憶を失ったことで新しい人生を歩む者、失くした記憶を探す者、時にはその能力を悪用する者もいる……。
記憶管理ギルドを訪ねてくる者は、大抵何らかの事情を抱えているし、その性質上、事件に巻き込まれることも多い。
そのためロイもいつの間にか、客の事情に巻き込まれるようになるのだった。
■R15は保険です。
■更新は不定期です。基本的には毎週土曜日00:00を目標にしております。
■コメントとか使い方がわからないので設定できてないです。ごめんなさい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 00:00:00
629421文字
会話率:27%
あるところに、一人の王子様と、一人のお姫様が住んでいました。
二人ともとてもかわいらしく、周囲にも大変かわいがられて育てられていました。
ある日、お姫様は幼馴染みに言いました。
「私はあなただけのお姫様になりたいの」
そんなお姫様の願いを叶
えようと、幼馴染みの男の子は懸命に努力を始めました。
そしてお姫様も、彼に相応しくなりたいと自分を磨き始めたのです。
ところが、事態はあらぬ方向に進み始めてしまいます。
何を目指しているのか、どこに向かっているのか分からなくなってしまうのです。
■R15は保険です。
■更新は不定期です(目標はカレンダーの奇数日・12時更新)。
■コメントとか使い方がわからないので設定できてないです。特に返事ができないのでごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 12:00:00
2652086文字
会話率:32%
この街で必要なのは人望よりも建築力?
貧乏暮らしの家の赤ん坊に転生した僕。
なんで死んでしまったかは分からない。
でも、転生する前、ひきこもりで大人にまで育って、好きでプラモデルとか作っていたような気がする。
そんなかすかな記憶しかない僕
が新しい人生をやり直す機会を得た。
そんな僕が手先の器用さだけを武器に、この街を暮らしやすく変貌させるために奮闘する。
■R15は保険です。
■更新は不定期です。基本的には毎週金曜日00:00を目標にしております。
■コメントとか使い方がわからないので設定できてないです。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 00:00:00
687396文字
会話率:25%
「陛下。あなたはもうすぐ死にます……(ごめんなさい、だけど私を殺さないでください)」
「そうか。ではお前、俺の妃になれ」
「…………へ?」
美貌の皇帝、冷骸陛下と呼ばれる恐ろしい男の死期を『見て』しまった後宮妃が、彼を死なせないために奮闘
して溺愛されるまでのお話。
★※!全7話でさっくり完結のハッピーエンドです※!★
(完結話は7月26日朝6時に投稿)
※この小説は、ゼロサムさまの『中華後宮物語アンソロジー』に収録されているコミックの、未公開だった原作小説を掲載したものとなります。咲宮いろは先生に素敵なコミックにしていただきました!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 23:00:00
14193文字
会話率:41%
げえっ! 三国志の世界に転生してしまった!?
うむむ、ただのおっさんに天下統一なんて無理無理、無理寄りの無理ッ。
安全な場所で暮らしとこっ。
やめて。孔明先生、孔明先生ってもちあげないでッ!?
隔週土曜更新。
総合評価1万5千ポイントを突
破しました。ありがとうございます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 21:24:05
594197文字
会話率:28%
神社に宿るのは、願いと涙と、ちょっぴりの奇跡。
願い札に込められた想いを、ふたりの稲荷狐がそっと叶えてゆく。
少年の「会いたい」、少女の「ありがとう」、老婦人の「ごめんなさい」。
ときに笑い、ときに泣き、ときに心が温まる。
これは、
ちいさな神社で紡がれる、三十三の願いと奇跡のものがたり──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 21:00:00
21811文字
会話率:41%
「ごめんなさい」「ありがとう」……それが最後に聞こえた声。
そうしてクロガネは、記憶を失くした状態で目を覚ました。
知らない、世界。
知らない、景色。
そしてクロガネの知らない、けれど、クロガネを知っている女性、ヤタガラスとの邂逅。
ヤ
タガラスから語られる願い。
そして、“過去の自分”からの手紙。
クロガネの“二度目”の人生は──静かに動きだす。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 20:10:00
14666文字
会話率:29%
※初作品、妄想のままに書いてます。※
※サイトの仕組みもよく分からない中で書いてます。ごめんなさい。※
悲痛な叫びが頭の中に夜風のように届いてくる。
痛い、痛いよ。死にたくない。怖い。どうして。助けて。なんで。なんで【僕らが
】!
それは小さな囁きでありながら、彼の中では嵐のように反響していた。
どれだけ救いたかっただろう。
どれだけ願いに応えたかっただろう。
けれど、現実は変わらなかった。
何百、何千、何万の祈りが届いても、
そのほとんどが“救われなかった”。
涙も枯れ果てた頃、彼は悟った。
「もう充分だ。もう、充分……聴いた」
「理不尽に奪うのなら、いっそのこと…。」
無数の願いが、彼の肉体に刻まれていく。
皮膚に浮かぶのは、意味のわからない断片的な叫びと、消えた命の記録。
言語を超えた“痛み”が、彼を貫いていく。
「祈りが世界を変えるなんて──嘘だ。」
彼の身体が黒く染まりはじめる。
それはただの力の暴走ではない。
意志による終焉、祈りの否定。
──そして彼は、静かに決意した。
**“世界そのものが、救われなくていい”**と。
「聞こえるのは、助けを求める声ばかりだった。
でも──誰も“僕”を助けてはくれなかった。」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-25 19:56:57
7457文字
会話率:40%
桃香。すでに年を取ったおばあちゃんである。これまで一緒に過ごしてくれていた優香、恵理子、千里はすでに他界した。
たった一人残される桃香。その手には六人の写真。
置いて行かれてしまった。一人になってしまった。わかっていたことだが、覚悟し
ていたことだが、寂しい。
この四人はずっと心にとげが刺さったまま生きてきた。
二十四歳目前に病気で亡くなった真央。真央を探すと遺書を残し、自ら命を絶ったセンセ。
真央ちゃんは満足して逝けたのだろうか。
センセは真央ちゃんに会えたのだろうか。
私達では力になれなかったのだろうか。
優香さんと恵理子さん、千里さんはあの世に行って、二人に会えたのだろうか。
二人にそのことを聞けているのだろうか。
五人は一緒にいるのだろうか。
私も行きたい、五人の下へ。
また六人で過ごしたい。たった一年にも満たなかったあの楽しかったころのように。
写真を握り締める桃香は願う。「会いたい」と。
神様の親切か意地悪か、三組に分かれて転生を果たした優香と恵理子、千里と桃香、そして貴博(センセ)と真央。
会いたい! 一緒に生きたい! だから、探しに行こう! きっとみんないるから!
六人のそれぞれの旅が今始まる。
千里は意気込む。
「センセに会ったらまず、ぶん殴ってやるんだから!」
「え?(桃香)」
わんもより
好き好き人生第三弾スタートします。
第二弾の六人が、第一弾の世界に飛び込みます。飛びこまされます、かな?
なので、第一弾、第二弾ともに読んでいただけたら、より楽しんでいただけると思います。登場人物がかぶっていますし(苦笑)。
ベースが第一弾の世界なので、ほのぼのとして、時にトラブルにあって、仲間が増えて。そんなお話です。
わんもが自分の好きなことを好きなように書いておりますので、読みづらかったらごめんなさい。
それでは、
「千里、頑張るんだよ(わんも)」
「お前がそう書けや(千里)」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 19:20:00
977252文字
会話率:59%
彼女いない歴=年齢の冴えないおっさん、黒崎武(36)。
彼はマッチングアプリを始めてみるも、まったくうまくいかない日々が続いていた。
「一生マッチングできないのかな……」
そんな風に諦めていたとき、モデル顔負けの清楚系美人――水島麗華と
マッチングする。
彼女とやり取りを交わしていき、ついに武はデートまでこぎつけた。
しかしデートの場で、事件発生。
「ごめんなさい! 私、あなたのことをずっと騙していたんです!」
麗華はとある理由で武をずっと騙していた。
誠心誠意の謝罪をしてくる麗華に対し、武は感謝の気持ちを伝える。
騙されていたとしても、武はやり取りを楽しんでいた。その気持ちは本物だ。
だから怒るのではなく、感謝を伝えた。
そのことがきっかけで、麗華は武に興味を持つようになる。
そしてその興味は、時間とともにもっと別のものへと変化していく。
さらには麗華だけでなく他の女性たちも、好意を持って武に近づくように。
しかし彼女いない歴=年齢の冴えないおっさんは、彼女たちの気持ちに気付いていないのだった――。
※カクヨム様でも掲載しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 19:12:00
46162文字
会話率:26%
毎週(時々隔週)金曜日の19:00更新予定
……のつもりだったけど中の人が受験生なので更新頻度がだだ下がりですごめんなさい
物語は、男と少女が出会うところから始まる
大罪人である男は少女に食料を求め
少女はそれに応える
不思議な出会い
をきっかけに
男と少女の運命は大きく変わる
さてはて、2人に訪れる明日は
晴れか、雨か、笑顔か、泣き顔か
はたまた――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 19:00:00
495508文字
会話率:44%
あれ? 元の世界に戻ってきた?
転生者だったのが、転移者に?
でも帰ってきても、俺、死んでんじゃないの?
魔法が使えるなら、日本でも楽して稼げるかも。
ほどほどで、ゆる~く生きていければいいかぁ。
10年住んでも熊本弁は聞き取れないこと多
しです。作中間違っていたらごめんなさいです。
※この物語は、フィクションです。実在の人物、団体などとは関係ありません。
また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 18:10:00
93381文字
会話率:46%
〜転生なし、スキルなし、魔法なし、勇者も魔王もいない異世界ファンタジー〜
危険なモンスターが生態系の頂点に君臨。
蔓延る詐欺、盗賊、犯罪組織。
人の命は軽く殺伐とした世界。
冒険者がモンスターを狩り、騎士団が犯罪を取り締まる。
人々は商
売で金を稼ぎ、たくましく生きていく。
そんな厳しい世界の中で、現状の生活に満足している田舎住まいのおっさん冒険者がいた。
三十三歳のCランク冒険者マルディン・ルトレーゼ。
実は『糸使い』の異名を持つ凄腕の騎士隊長だったマルディンだが、祖国に新王政が樹立したことで国外追放を言い渡された。
マルディンの国外追放は国家の損失とまで言われたが、あっさりと受け入れ国を出る。
流れ着いた異国の田舎町で、正体を隠し冒険者として生活開始。
若い冒険者たちが夢見て都会へ出る中、出世に興味がないマルディンは田舎の港町で日々のんびりと楽しく生きる。
無理難題?だったらやらないごめんなさい。
『頑張らない、無理しない、のんびり生きる』をモットーに、独身おっさん冒険者の気ままなスローライフ!
※カクヨムでも連載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 18:10:00
465074文字
会話率:53%
日々の生活に疲れ果てた若干カスな小学校教師が突然事故で死亡。
転生手続きを経て、生まれ変わった場所はローランド王国の辺境の街。剣と魔法を中心に発展しつつある異世界だった。
働きたくない一心で金貸し向きの魔法を手に入れた主人公。
「夢はのん
びり利子生活」
だが、そんなものは当然許される筈はなく、楽をしようと思えば思う程、ありがちなトラブルに巻き込まれることも。
そんな中、今まで無縁と思っていた家族の愛情や友情に恵まれる日々。
そして努力、新しい人生設計。
これは、優秀な家系に生まれた凡人が成長することをテーマとした物語。
「成り上がり」「無双」そして「のんびり利子生活」その日が来るまで。
タイトル詐欺とよく言われます。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 16:45:40
6071654文字
会話率:57%
アカシック・テンプレート氏の【『なろうのテンプレ展開が大っ嫌い!』な人に、心から伝えたいこと】に触発されて書きました。
https://ncode.syosetu.com/n6682fn/
例によって泥酔してます。
ごめんなさい。
最終更新:2020-08-17 23:16:01
1946文字
会話率:2%
小指の長さくらいしかなかった小さなトカゲの「チビ」が、ある日、巨大な竜に大変身。鋭い爪のある前脚にガッチリと捕獲され、私を相棒にすると言い、鋭い牙だらけの口の中に半身を咥えられるようにして、ぎゃぁー!食われるー!助けてくれー!と思ったら、ベ
ロンベロンに舐められ、涎だらけにされた。
ところで竜ってティラノサウルスみたいな姿なんだね?
ん? ちょっと待て? 待って?
ティラノサウルスってなんじゃらほい?
私「ねぇ、チビ、私の中に私の知らない記憶があるけど、これなんだろう?」
チビ「なんだってー?」
私「きょうりゅうって言うらしい」
チビ「ちょーっ?調べる調べる調べる!」
私「ところでお風呂入りたい。涎だらけ~」
こうして始まったチビと私の生活。
平和が一番。平穏が一番。
同僚以上恋人未満な彼氏にどう接するのが正しいのか日々迷子。
掃除をしろと言ってくるスライムに困ってます。しつけ方を教えて下さい(切実)。
:::::
こんな一人と一匹の日々の物語(になるはずです)。
諸々きちんと設定しないまま、書き綴り始め。
これぞ見切り発進。
完結できるか全く不明。見守ってくださる読者様を募集中。
*「R15」または「残酷な描写」にあたる描写に該当するか、該当しないか判断に迷う場面があり、保険で付けました。
*異世界転生モノ、異世界転移モノとして書いておりませんが、運営等より指摘があったら、改めることを考えます。
*更新不定期。感想すべてにご返答はできないと思います。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 16:44:22
549037文字
会話率:34%
駅でユーレイに驚いて階段から落ちて死んだ。
気づいたら、知らない場所で知らない少女に憑依していた。
傍には、私を殺したユーレイ。
とりあえず、新しい人生を頑張って生きなければ。
あれ? ユーレイは見えるだけだったのに触れる。
もしかして霊
力レベルが上がった?
2025年4月21日より新作始めました、よろしくお願いいたします。
更新予定日:月曜日、水曜日、金曜日
用事で更新できない日があります。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 15:38:45
128655文字
会話率:56%
【ライトノベル】
2019年11月10日~ 1巻発売中! 重版決定!ありがとうございます。
2020年04月10日~ 2巻発売中! 重版決定!ありがとうございます。
2020年10月10日~ 3巻発売中! 重版決定!ありがとうございます。
【コミカライズ】
2020年07月15日~ 1巻発売中 重版決定!
神様からもらったスキルが最弱のテイマー。
命の危機から村を捨てて、旅をすることにしました!
旅をしていたらテイムできる魔物を発見!
それは突いたら死んでしまうほど弱いスライム、弱小スライムだけ。
旅の途中にはいろいろなモノが落ちている。
全て拾って行くと何だかすごいことになってしまった。
人生の逆転を目指して安住の地を探します!
更新予定日:日曜日、火曜日、木曜日
更新できない日もあると思います。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 15:49:17
3318173文字
会話率:40%
【ライトノベル】
2020年01月10日~ 1巻発売中 重版決定!
2020年07月10日~ 2巻発売中!
2020年11月10日~ 3巻発売中!
【コミカライズ】
2020年09月15日~ 1巻発売中 重版2回目決定!
勇者召喚に巻き込
まれた主人公は召喚失敗で何処かの異世界へ。
異世界?魔法?よくわからないが。
色々な仲間が増えているけど喋れる相手がいないって‥小さい仲間も作ったけど、あれ?最強?
主人公は戦いません、森でほのぼのと生活しています。
たまに起こる問題には全力で仲間を守ります!
2020年10月より第3章スタートしました。
更新予定日:月曜日、水曜日、金曜日
更新できない日もあると思います。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-08 16:54:39
1733243文字
会話率:27%
ここは、地獄だ。
夢でも妄想でもない、現実の地獄。
そして、鈴音の目から、わずかに“光”が消えかけたそのとき――
心の奥で、何かが、静かに燃えはじめていた。
(殺してやる⋯⋯)
声にならぬ声で、鈴音は誓った。
(全部、ぶっ壊してや
る。私をこんな目に遭わせたやつ、全員⋯⋯)
それは復讐ではなかった。生存本能でもなかった。
ただの――黒い願い。汚れた世界に、染まった少女の初めての“誓い”。
この夜が終わる時、地獄はまだ始まったばかりだった。
初っ端から胸糞展開、暴力的表現が満載ですので苦手な方はご注意を。
主人公が暗殺者となり努力あり!恋愛あり!涙あり?のストーリーとなっています!
恋愛要素は薄いです⋯ごめんなさい⋯折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 12:49:57
12477文字
会話率:28%
剣士ライン=キルトは、冒険者として名を馳せることを夢見て、血と汗と剣を捧げてきた。
幼い頃から剣を握り、パーティの中堅として名が通るようになったこの頃、ライン=キルトはようやく手応えを感じ始めていた。
……その矢先だった。
「悪い
けど、ここで終わりにしましょう、ライン。あなたには……未来がないもの」
恋人であり、仲間でもあった魔術師アイリスが、そう言い放った時、何を言われているのか理解できなかった。
「……どういう意味だ、それは」
アイリスは視線を逸らし、パーティのリーダーであるグレイが代わって口を開く。
「すまない、ライン。お前の剣の腕が信用できないわけじゃない。だが……今回、新たに加わることになった“彼”が条件を出してきたんだ」
「“彼”?」
聞き返すまでもない。今、貴族の道楽で冒険者を気取っている、あの男――リオネル=ダンバリー伯爵家の令息だ。
小手先の魔法と派手な装備を振りかざし、貧乏くさい冒険者の中でやたらと目立っていた。金とコネで危険な任務を避け、戦果だけを誇る男。
その男が言ったというのだ。「アイリスを専属魔導士にする。だが、あの“しがない剣士”とは縁を切ることが条件だ」と。
「私……選んだの。ごめんなさい、ライン」
目を伏せるアイリスの言葉に、ラインの胸は張り裂けそうになった。
何も言えず、何も聞こえず――店の扉を開け、ふらふらと外へ出た。
気がつけば、ギルドの前に立っていた。
まだ陽が高い。依頼掲示板の前に人だかりができている。
ラインは、呼吸を整えて掲示板に目をやった。これまで何度も挑んできたように――ひとりででも、やってやる。
「すみませんねえ、ラインさん。最近、伯爵家からの圧力がありまして……あなたに依頼を渡すのは、ちょっと……」
この街の冒険者ギルドでの依頼は受けられなくなっていた。
夕刻。人通りの少ない裏道。
貴族に歯向かえば、全てを失う。それが“この街”――貴族が支配する街の現実。
だが、だからこそ、ラインの中に燃え盛るものがあった。
「見ていろ、アイリス……ダンバリー……」
その時、ラインの中で何かが生まれた!それは、剣聖になる決意!
この時、剣聖ラインへの道が誕生した。
このまま終わってたまるか。
ここからラインの復讐劇が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 08:20:00
218055文字
会話率:35%
この屋敷は、わたしの居場所じゃない。
薄明かりの差し込む天窓の下、トリノは古びた石床に敷かれた毛布の中で、静かに目を覚ました。肌寒さに身をすくめながら、昨日と変わらぬ粗末な日常が始まる。
かつては伯爵家の令嬢として、それなりに贅沢に暮
らしていたはずだった。だけど、実の母が亡くなり、父が再婚してから、すべてが変わった。
「おい、灰かぶり。いつまで寝てんのよ、あんたは召使いのつもり?」
「ごめんなさい、すぐに……」
「ふーん、また寝癖ついてる。魔獣みたいな髪。鏡って知ってる?」
「……すみません」
トリノはペコリと頭を下げる。反論なんて、とうにあきらめた。
この世界は、魔法と剣が支配する王国《エルデラン》の北方領。名門リドグレイ伯爵家の屋敷には、魔道具や召使い、そして“偽りの家族”がそろっている。
彼女――トリノ・リドグレイは、この家の“戸籍上は三女”。けれど実態は、召使い以下の扱いだった。
「キッチン、昨日の灰がそのままだったわよ? ご主人様の食事を用意する手も、まるで泥人形ね」
「今朝の朝食、あなたの分はなし。ねえ、ミレイア? “灰かぶり令嬢”には、灰でも食べさせればいいのよ」
「賛成♪ ちょうど暖炉の掃除があるし、役立ててあげる」
三人がくすくすと笑うなか、トリノはただ小さくうなずいた。
夜。屋敷が静まり、誰もいない納戸で、トリノはひとり、こっそり木箱を開いた。中には小さな布包み。亡き母の形見――古びた銀のペンダントが眠っていた。
それだけが、彼女の“世界でただ一つの宝物”。
「……お母さま。わたし、がんばってるよ。ちゃんと、ひとりでも……」
声が震える。けれど、涙は流さなかった。
屋敷の誰にも必要とされない“灰かぶり令嬢”。
だけど、彼女の心だけは、まだ折れていない。
いつか、この冷たい塔を抜け出して、空の広い場所へ行くんだ。
そう、小さく、けれど確かに誓った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 07:30:00
96526文字
会話率:33%
魔法学院最後の一幕
ネーデラ王国魔法学院の広場には、卒業生たちの笑顔が溢れていた。その中央で、ひとつだけ異様な空気が漂っていた。
「これ以上、婚約関係を続けるつもりはない。悪いが、今日で終わりだ」
その言葉に、会場の空気が凍りついた。
「なに言ってるの?」
ロッテ伯爵令嬢。理知的な眼鏡越しに目を見開いていた。彼女の横に立つのは、かつての婚約者ハーグ。式典の途中、突然の婚約破棄宣言だった。
「俺様、もうアインと付き合ってる。あいつの方が魅力的さ」
そう言って彼が肩を抱いたのは、ピンクの髪を軽やかに揺らした少女。アイン。男爵家の令嬢。にやりと笑って言う。
「だってぇ、ロッテってお堅いん。男の人、楽しませなきゃ♡」
「一年後に、結婚って」
「気が変わったんだよ。俺様のせいにすんな」
「やめて」
振り返り、駆け出した。銀髪が宙に舞い、ドレスの裾が風を切る。群衆の視線を引き裂くように、ロッテは会場から飛び出して。
誰かに思い切りぶつかった。
「あっ、だ、大丈夫ですか?」
低く、どこか気の弱そうな声。ぶつかった相手は、金髪に分厚い眼鏡をかけたマルセルだった。物静かで目立たない、けれど学院でも知る人ぞ知る天才魔術師。実は隣国の伯爵家の三男だ。
「ご、ごめんなさい。いま、わたしっ」
「足をひねったみたいですね。すぐに医務室に」
「ダメ、式場に戻るなんていやなの」
「わかった。外に出ましょう。ボクが支えますから」
学院の門を抜けると、夕暮れが街を金色に染めていた。ロッテの歩幅に合わせて、マルセルはゆっくりと歩いた。街角に立つ、木造の看板。その文字がマルセルの視界に飛び込んだ。
魔酒とハーブの宿酒場
マルセルが小さく喉を鳴らした。無意識に、口元がゆるむ。彼の頬がわずかに赤くなる。
「飲みたいの?」
ロッテがふと、尋ねた。マルセルは慌てて視線を逸らした。
「い、いえっ、そんなことは!た、ただ、ちょっと看板が……気になっただけで!」
「ふふ。いいよ、わたし、おごってあげる」
「えっ?」
「わたしも今日はボロボロになって飲みたい気分なの。だから、付き合ってよ。先に酔いつぶれたら許さないから」
「は、はい!」
チリン、と澄んだ鈴の音が鳴った。夕暮れと、木の香りと、ほんのりと漂うハーブ酒の香りが、彼らを迎え入れた。
不思議な二人の、忘れられない夜が始まろうとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 07:40:00
84538文字
会話率:44%
王太子✕主人公(杖)。
飼い主とペットの溺愛生活みたいな感じです。ときどき弟王子。
(弟視点は切ないです。王太子視点はシリアス気味。ごめんなさい)
恋愛ジャンルか迷ったけど、主人公が人じゃないため、ギリギリ恋愛じゃないのかな?で、異世界フ
ァンタジーに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 07:21:28
19395文字
会話率:22%
平家の三男
三郎、後の宗盛に転生?してしまった元大学生が、前世?の知識を活かして自分と一族を生き延びさせようとする奮闘の物語。超ロングスパンで進みます。
歴史風ですがよくあるファンタジーです。設定の細かい所は許して下さい。知識が足りません
。会話も現代語訳済です。古典文書けません。
いくら調べても知らないことだらけで…。
違ってると薄々わかってる所もそのままにしてあることも。ごめんなさい。試験には役に立ちません。
多分…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 00:00:00
213892文字
会話率:26%
運悪く事故死してしまった高嶋浩輔(タカシマ コウスケ)20歳、男性。彼が次に目覚めるとマーガレットという名の少女の姿になっていた!彼は一緒にいた冒険者たちと共に迷宮都市と呼ばれる街に着き、そこで様々な出会いをする。かわいいもの好きな魔法使い
、ウサミミ兄妹、鍛冶屋のドワーフ少女…etc。そして、迷宮都市の主たるダンジョンマスターと出会った彼に告げられた言葉は……「君の体には、君とその体の元々の持ち主である少女の魂が入ってるよ。」「……え?」女の子の体で無茶する気は元から無かったが、そういうことなら尚更傷なぞつけられねぇ!早いとこ持ち主に戻す方法見つけないと…!あと、いつ体を返しても良いように交友関係作っておいて、お金もある程度貯めとかないと……!というわけでそれらを叶えられる場所、迷宮都市の冒険者ギルドで働くことになった浩輔。彼はマーガレットに体を返す方法を見つけることが出来るのか!?そしてマーガレットに安定した生活が出来る環境を整えられるのか!?
※小説を書いて投稿するのは初めてです。なのでいろいろミスがあったりするかもですが、温かい目で見ていただけると嬉しいです。必ずハッピーエンドにします。バッドエンドがお好みの方は他の方の小説をお読みくださいごめんなさい。異世界ほのぼの日常生活ものにする予定です!
☆追記・1
ガールズラブのタグは、保険です。
主人公は男性、ヒロインは女性です。それっぽい描写が入るため入れております。
ご期待させてしまった方には申し訳ございません。
☆追記・2
分かる人には分かる…というネタが多いです。
もちろん知らなくてもお楽しみいただけるようになっているはずですが、その点もご了承の上でお読みいただけますようお願い申し上げます。
☆追記・3
1話につき大体3000文字〜9000文字ほど、後の方の話ほど長くなっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 22:00:00
2658249文字
会話率:49%
オタクの高校生、山口功(やまぐち こう)はラノベに憧れ異世界転生を目指していた。
彼はあろうことかクラスごと異世界転生させるも、邪悪な考えを持ったために彼はクラスメイトとは別の世界で転生させられることとなる。その世界はエルフもかわいい獣っ
子も、偉そうな王様もいない理想とはかけ離れた世界だった。(います。ごめんなさい)
しかもイケメンに転生していないし最強でもない!
この姿はまるで!!
よく以前書いた設定や内容を忘れるので矛盾や食い違いが発生しますが気づいたときにつじつまを合わせるために一部書き換えなどを行います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 20:29:11
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会話率:47%