詩人を自称するフリーターのモコは、黙考県で活動している111人組の地中アイドルグループ「ChiiChii」の認知度最下位メンバー・咲美の熱狂的ファソで、自他ともに認める咲美トップヲタ。そんなモコに対して咲美も好意を抱いているのだが、押しが強すぎるモコと不器用な咲美の間では上手く会話が成立せず、結果として塩対応だと勘違いされている状態が続いていた。
ある時、モコの愛と情熱がついに暴走し、咲美に宛てた一方的な「詩」を綴るようになった。
咲美はモコからそのことを伝えられ、少しひいてしまうが、自分のことを応援してくれていることに変わりはないとし、とりま笑顔で応対した。
この反応を完全に良いものと捉えたモコはさらに暴走し、ついには
「あなた達が国技館でライブしてくれたら、私は「詩」となる」
という難解な言葉を残し、陽の沈まない方向へ去って行った。
(モコは武道館のことをあまりよく知らない。)
武道館でのライブがグループの目標であることも関係し、より反応に困る咲美。
妄信に囚われたモコ。
2人の想いはこのおかしな出来事を機に、交錯し始める―――
―――ような気もしなくはない、けどどうなんだ実際。
※黙考詩集第34弾折りたたむ>>続きをよむ