ある日、クリサンセマム家の長女アリエッタの世話係として、レオナという侍女がやって来た。
礼儀作法、貴族令嬢としての所作など。
厳しく、だが優しくアリエッタを教育するレオナには、誰にも言えない秘密があった。
『アリエッタ・クリサンセマムを
、稀代の悪役令嬢として育て上げること』
アンデシュダリア国王の密命により、元・暗部の構成員であるレオナは、アリエッタを聖女の宿敵として育成するという使命を与えられていた。
高貴であるが故に高慢、誰よりも完璧な悪役令嬢として聖女の前に立ちはだかり、最後には民衆の前で正当な断罪をするために。
この国では代々、ある一定の周期に従って悪役令嬢を用意し、悪の限りを尽くさせてきた。
そして最後には神の名の下に公開処刑することで、民衆からの支持率を操ってきた忌まわしき因習。
その名も「悪役令嬢断罪計画」――。
今回選ばれたアリエッタも例外なく、レオナの手により悪役令嬢として育てられ、聖女の敵として憎まれ役となり断罪される運命にあった――はずだった。
「あたちはアリエッタ、よろちくねレオナ」
『はああん、なんですかこのくそほど愛くるしい天使様はあああ!?』※レオナの心の声。
アリエッタお嬢様はこの私が幸せにしてみせますわ!
例え世界を敵に回したとしても!
アリエッタの可愛さに、完全に本来の目的を喪失させた侍女レオナによる、アリエッタを幸せにする計画が勝手に始動される。
その名も「悪役令嬢救済計画」――。
大切なアリエッタが幸せに暮らしていけるよう、自ら進んで手を汚し、全ての罪を背負う覚悟を決めたレオナ。
全てを騙し、欺き、国家転覆を目論んだ首謀者としてレオナ一人が断罪されるように――。
しかしレオナは知らなかった。
アリエッタもまた、レオナのことを大切な家族として一緒に幸せになりたいと願っていたことを……。
過保護で脳内が可愛いアリエッタだけで埋め尽くされている盲目的愛執が強すぎる完璧最強侍女レオナによる、一方通行な暴走溺愛ファンタジー。
ちなみにハッピーエンドです。
よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 07:16:55
20582文字
会話率:28%
「祇園精舎の鐘の声、ぺたんこの響きあり――」
営業マンとして働いていた俺は、ぺたんこな少女をかばって交通事故死。
気がつけば、そこは平安時代。なぜか神の誤解で“平家の時代”に転生してしまっていた。
特典は“ぺったんこセンサー”。ただそれ
だけ。
現代知識は役に立たず、スマホもない、Wi-Fiも飛んでない。
それでも俺は、生きる。
宮中で出会った高貴な姫、伊勢の木工娘、そして若き日の平清盛。
戦と政と恋と変態の狭間で、俺のぺたんこ信仰が火を吹く──!?
※歴史に詳しくなくても楽しめます。シリアスあり、ギャグありの転生×平安物語!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 06:00:00
42618文字
会話率:46%
突然ですが、みなさま、犬は好きですか?
もちろん、ただの犬ではありません。なんと「大いなる魔力」を宿した、偉大な犬です。なぜ、犬にそんな高貴な力を持たせたのかな? おっと、そうです、神々にすら操れない凄い力をあわせ持つ、驚異な犬だからで
す。
すごいですよね? 飼ってみたいですよね? え? そんな怖そうなの、いらない? ですよね。
実は俺……、思い出したくもない恐ろしい現実から目覚めたらさ、突然見知らぬ世界でさ、フィーという変わった名前の子から、この「お犬様」を何とかできれば、と哀願されてしまいました。
そして今日も、このお犬様の魔力を頼りに、新人さんが実践的な魔力を身に着けるために、俺のもとへ訪れます。毎日、ここ掘れ、ワンワンです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 02:00:00
1286606文字
会話率:68%
異空間ゲートによって日本と繋がった異世界の国『フレスルージュ王国』
良好な関係を築く事に成功した両国政府は、互いに交換留学生を派遣する事を決定した。
記念すべき最初の留学生に選ばれたのは・・・私?
あ、あの・・・私、コミュ障なんですけど・・
・えっ、大和撫子?!
ちょっ・・・まっ
これは、王立学園に降臨した高貴なる東洋の姫、大和撫子の物語__折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:00:00
136158文字
会話率:38%
森、雪原、山。
それぞれの土地と周辺国に敬われ、恐れられる魔女様方の有能な魔獣、従魔三人組は、そろってモフモフもふもふ。
呪いに悩む獣人王国の姫君のために、魔女様方の名代として、魔羊ネエネエ、魔熊ガウガウ、魔鳥ピイピイ。なかよしモフモフ三人
組、頑張りますですねえ!
人族に対する悪意を持たぬ良識ある王族さんたち。消えぬ呪いに対抗するネエネエたちが、獣人王国の隠れた悪も断ち切りますですねえ!そして、モフモフ三人組に手出しをするものは、世界最強(恐)の魔女様がおしおきですねえ……?
【第一章あらすじ】偉大なる三人の魔女様にお仕えする従魔三人へ、獣人王国国王からの直々の依頼が届きます。宛名は魔女様方にですが、実はそれは、従魔たちへの依頼。なぜなら、獣人王国の姫君が人族に対してのみ発症する呪いに罹患したためでした。魔女様方はその多大なる魔力から人族でありながらかなりの年数を生きる方々です。然しながら、人族ではあられため、呪いを癒すのは従魔たるモフモフたち!森の魔女様にお仕えする魔羊ネエネエ、大切な友人である魔熊ガウガウ、魔鳥ピイピイと合流するため、モフモフと旅立ちます(ですねえ)!
【第二章あらすじ】無事に合流できたモフモフ三人組。様々な権限を持つ資格者、魔法法律家の顔も持つ魔法店店主の店内の宿でなかよくモフモフ。獣人王国の魔石が流出し、魔法店に現れた転売目的の人物を店主とともに成敗したり、それを探る高貴な竜の少女を助けたり、転売目的か?と思われた人物は実は被害者だったり。
色々ありながら、三人組は準備をしたり魔女様にご報告をしたりと元気に獣人王国へ。魔女様の飛行用箒はなんと、飛竜さんよりもはやいのです。
獣人王国の皆さんは、ごく一部に人族に対してよろしくないことをするものもいましたが、多くがあたたかく、そして敬意をもってモフモフ三人組に接してくれています。三人組もこの国が大好きになりました。
呪いの症状に苦しみながらも、健気に真の竜の姿を示す姫君。三人組も、任務のためという以上の強い気持ちで、改めて結束を深めるのでした。
本作はカクヨム様連載中作品『魔羊ネエネエと獣人さんの国』とコンテスト応募用に編集しましたものを合わせました作品となります。(ネオページ様にも連載中です)
本編と編集版は、カクヨム様にて連載中、掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 20:56:01
41343文字
会話率:37%
王妃が死んだ……。
その日、既に冷たくなった王妃アルテーシアを見つけたのは彼女に食事を届けに来た侍女だった。その侍女が上げた悲鳴で王宮内は忽ち喧騒に包まれる。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなっ
てから既に2、3日が経過しているだろうとの事でした」
餓死だと……。この王宮でか……?
余りの衝撃に言葉も出ない国王ジュリアスに、宰相アルドベリクは更なる追い討ちを掛けた。
「亡くなった王妃様は陛下のお子をその身に宿しておられました」
子の父でありながら、彼はその事実を全く知らされてはいなかった。
国で一番恵まれた場所であるはずの王宮で、女性として国で一番の高貴な身分であるはずの王妃が餓死した……。
然も彼女は大国ジルハイムからジュリアスの元に嫁いで来た彼の従兄妹だった。
彼女は何故この様な悲劇的な最期を迎えなければならなかったのか……?
その真相を知ったジュリアスは愕然とする。全ては彼の過ち故の悲劇だった。だが、それに気付いた時はもう遅かった。軈てロマーナはジルハイムにより追い詰められていく。
これは王妃の死を発端とする彼女の死に関わった人々の群像劇。
✴︎✴︎アルファポリス様に投稿したものを増筆、改稿した作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 20:39:02
45833文字
会話率:23%
舞台は辺境の静かな町にある、古びた錬金工房。そこには、両親の遺した工房の再興を目指す兄妹が暮らしていた。
貧しい中でも、兄は探索へ、妹は錬金に勤しみ、工房の再建は順調に見えた。とりわけ妹は、静かで控えめな性格ながらも、驚異的な集中力と直感
的な調合技術を発揮し、やがて街の人々から“沈黙の錬金術師”と呼ばれるようになる。
全てがうまくいっている――そう思えた矢先、とある「高貴な方からの依頼」が舞い込み、運命の歯車が静かに軋み始める。
***
5万字くらい書き溜めがあるので、日次で更新していきます。カクヨムとの同時更新ですが、予約投稿があるので
元々アトリエみたいなゲームを作ろうとしていたんですが、絵が描けなくてシナリオだけ抜き出して小説化してみました。背景が上手くて、自分の物語を好きになってくれる酔狂な人がいたら、一緒にゲームを作りたいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 19:50:00
62037文字
会話率:35%
あらすじ
――その執事は、完璧にして美しき存在。
だが、彼が仕えるのは、魔に抗う“声”の血を継ぐ、高貴なる侯爵令嬢だった。
舞踏会、陰謀、政略の渦巻く宮廷で、誰もが心を奪われる彼の「美」は、決して無害なものではない。
その美貌に隠された秘
密が、ひとりの少女を、ひとりの弟を、そして侯爵家の運命さえも狂わせていく。
愛とは何か。忠誠とは、自由とは――
これは、決して交わることを許されぬ血が、禁忌に触れながらも惹かれ合う、宮廷幻想譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 18:50:26
72539文字
会話率:21%
高貴な公爵令嬢、婚約破棄と冤罪で国外追放――
でも、彼女には“秘密”がある。
前世が猫だったせいで、人に戻っても猫の言葉がわかる。
森の片隅でひっそり開いたカフェで、今日も猫たちとモフモフおしゃべり。
そんな彼女のもとに、隣国から傷つ
いた王子が倒れてきて――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 18:00:00
47450文字
会話率:31%
小野篁とその異母妹との悲恋の果てに、母の命と引き換えにこの世に生まれた比奈姫(後の小野小町)は、帝の後宮に入って高貴な男性の愛を受けると言う、自らの若き日の夢を、未だに追っている祖母と、12歳まで都から外れた、侘しい山科の里で過ごした後、
父方の従姉・小野吉子(小野町)の入内に従って、宮中へ入ることになった。
母娘三代にわたる夢が叶う!とはしゃぐ祖母を尻目に、比奈姫はまだ見ぬ都での新しい生活に、数多の夢を抱いていた。
そんな娘に父の篁は、亡き妻が願っていた、自分の選んだ道で、自分の幸せを掴むことを願っていたが、その後体験した数々の出来事に、小町は愛とは何か?を考えるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:41:32
1127文字
会話率:38%
「純血」の魔女。
それが、この水族館の主・オクトパスが求める血。
それを、私の友達、紫塔さんが持っていたなんて……。
魔女を狙う教会との戦いで、私たちは故郷の街を出て、「魔女の聖域」と呼ばれる地を目指して船旅を始めた。
でも出航数時間後に
嵐に遭遇。操舵系も壊れてしまって終わりを覚悟した。
だけれど目を覚ますと見知らぬ水族館にいたのだ。そこの主が言う。
「こんなところで純血の魔女と出会えるなんてね!」
そして続けた。
「近づくな一般人! 高貴な魔女の血が汚れる!」
私たちの敵は教会だけじゃない、歪んだ魔女とも戦わなくちゃいけないなんて……。
「紫塔さん」第二部、始まります。
※2025年8月半ば完結予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:00:00
135835文字
会話率:61%
いつも通り仕事が終わり、幼馴染の高翔宇と帰宅した楊秀英。翔宇からの告白を受けていた時、突然激しい頭痛におそわれる。目が覚めると、昔の時代の高貴な令嬢となっていた。元の世界の自分は死んだのだと悟ったが、名前と前の世界の知識以外の記憶はなかった
。丞相の末娘、王玲莉として生きることを決意するが、秀英が転生した玲莉にはある秘密が隠されていた。秀英は三人の皇子と出会い、その出会いが秀英の運命を変える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 10:00:00
51492文字
会話率:36%
「君に仕事を頼みたい。次の定期発表会で、俺の衣装を仕立ててくれない?」
王都の端っこ、とある仕立て屋で住み込みアルバイトをしながら仕立て屋を目指す萌稀(もえぎ)は舞台芸術オタク。
ある日、師匠に連れられて「王立魔法学術院」の芸術クラス
による定期発表に訪れた。その発表の最後、色素の薄い金髪の少年が、手回しオルガンを奏でながら歌った歌にかつてないほどの衝撃を受ける。
その後、師匠の伝手により楽屋で出会った三人の学生に誘われ、舞台衣装を作らせてもらうことに。
舞台芸術をこよなく愛し、舞台衣装もこよなく愛するワケあり主人公が、とんでもない表現力で歌を聴かせる高貴な三人組に出会い、時に魔法に苦しめられたり、時に師匠に扱かれながら衣装を仕立てるために頑張るお話。
(しばらくはコメディ強めでお送りします)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 07:00:00
625218文字
会話率:48%
宝石好きの転生先は中華後宮の女官でした――。
宝石商人の娘、馬玉蘭(ま・ぎょくらん)は、前世日本で暮らしていた記憶を持っていた。
転生先の珠国(しゅこく)は、まだ翡翠が本格的に登場していない時代の中国に酷似していた。
前世の記憶と生まれの
経験から、豊富な宝石知識を持つ玉蘭。
珠国には生まれてきた子供に「守り石」という石のお守りを贈る風習があった。
高貴なものは高価な石を。
下々のものでも拾ってきたようななんらかの石を。
誰もが己の守り石を持つ社会。
一度入ったらなかなか出られない後宮には、玉官という守り石を取り扱う役職があった。
持てる知識を活かすため、後宮に玉官として出仕した玉蘭。
玉蘭の護衛兼補佐に任じられた宦官・姫白英(き・はくえい)とともに、玉蘭は次々と巻き起こる宝石にまつわる騒動や謎に、玉官として立ち向かっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 19:04:47
8296文字
会話率:30%
私が脱毛症を体験して知った事。
最終更新:2025-07-22 14:52:32
995文字
会話率:4%
人が其の城の主となった時、其の彫像は既に其処に在った。
キーワード:
最終更新:2025-07-16 13:13:02
313文字
会話率:0%
天才の煌めきを見た瞬間。
最終更新:2025-07-15 10:13:02
205文字
会話率:29%
気づけば異世界。 しかも、なぜか「高貴な悪役」に転生していた俺。
魔王でも勇者でもない。 でも城はある。部下もいる。 そして、世界は俺に期待しているらしい。
問題は──俺が何も分かってないことだ。 魔法?知らん。 政治?無理。 戦略?寝
てた。
ソファでゴロゴロしていた元・引きこもりが、 なぜか世界の運命を握ることに!?
陰謀、反乱、婚約破棄(予定)、そして謎の勇者。 全部俺に向かってくる。
でも俺は、ただの一般人(だった)。 この世界、どうやって生き延びればいいんだ……!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 09:12:40
1579文字
会話率:0%
明の時代の後宮の片隅に暮らす李 杏花(リ・シンファ)は、祖父から香と薬草の知識を密かに学んでいた。
その為、病や怪我に苦しむ人を見過ごすことができず、ある日人攫いにさらわれてしまい、下女として働くことになる。
ある日、上位の妃が突如倒れ、
侍医たちが手を出せず混乱する中、シンファはこっそりと症状を観察し、薬の調合と処置のメモを残す。それが高貴妃の命を救ったことをきっかけに、後宮内で“誰か”が密かに人を救っていたと噂が広まりはじめる。
嘘と闇が満ちる後宮で、今日もまた一人、名もなき少女が誰にも気づかれぬまま、命と向き合っていた──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 10:52:44
10767文字
会話率:31%
後宮の片隅で、名もなき下女として働く少女・シンファ。
かつて街で香と薬草を扱う祖父のもとで育ち、密かに西洋医学の知識を学んでいた。
人攫いにより後宮に売られた彼女は、病や毒、女たちの嫉妬が渦巻く後宮の中で、ただ静かに生き延びようとしていた。
だがある日、高貴妃が倒れ、侍医たちが手をこまねく中、彼女の知識が奇跡を起こす。
その瞬間から、誰かにとっては"不要な存在"だった少女は、"後宮の影の医師"として、知らず知らず宮廷の闇に近づいていく――。
香と薬の香りに導かれた小さな推理が、皇帝の命運を左右する。
「命を救うのは、地位でも血筋でもない。観察と知識だわ」
陰謀渦巻く宮廷で、彼女だけが知る「医学」という武器が光を放つ。
後宮×医術×香×推理――
これは、命を救いながら真実を暴いてゆく、一人の少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 08:34:34
8617文字
会話率:40%
この世界は神々の観察キッド。
四つの世界は扉で分かたれ、それぞれの文化、生態系でその生を全うしていた。
魔界、六国の一つ。雷国の黒極の地。
魔人と人間の混血にして絶大な力を持つ王族の末、
ロード・フォン・ディオスもまた、その生の一つ。
そ
んな高貴な少年は、自国の城の宝物庫を吹き飛ばし、荒し、目に付く財宝を懐に入れてゆく。
そして隠すように置かれた、質素な小さい箱。
奥にあったにもかかわらず、汚れもなく、埃も被っていない。
見た目とは裏腹に頑丈な作り。それに結界がいくつも張られている。
「これか……」
両手で箱を掴み、手に魔力を流す。
中のモノが壊れないよう、慎重に結界を破壊していく。
そして、ついに結界は破れ、お目当てのモノとご対面。
それは小指に入るか否か程の、小さな銀色の指輪。
この城で一番高価で、何にも代えがたい特別なモノ。
指輪を手にしたロードは笑みを浮かべる。
「一体、何を考えておられるのですか! ロード様っ!
厳しいでしょうが、今ならまだ、処罰だけで済むはずです!
さぁ! 王の元へ謝罪に参りましょう!」
騒ぎを聞きつけて、続々と兵士が集まる。
「悪いな。もうこんなクソみたいな生活は、うんざりなんだ、よっ!」
雷撃を放ち、城壁を破壊。
ロードは素早く宝物庫を後にする。
途中、強力な相手に抑えられたが、一瞬の隙を衝いて逃げる事ができた。
「俺は……この魔界とおさらばする……。
そして……必ず、なんとしてでもっ! ……探し、出す!」
少年は、固い決意を胸に、暗い森を駆ける。
それが、長く。険しい。世界を巡る、物語の始まり。
――――――――――――――――――――――――――――――――
この作品はロード・フォンディオスと並木朔桜。二人のW主人公。
そして、一人称と三人称の混じり物です。
戦闘描写などは、より緊迫感を出すため一人称
登場人物、会話が多い場合は三人称で進めています。
そして描写の些細な事、ほとんどが伏線。
のちのち、必ず本筋に繋がるように創られています。
二人の主人公はとある目的のため、協力関係に。
そして、突如現れた影の陰謀を阻止すべく、
四つの世界を救う旅に出る異世界冒険譚です。
現在、30万文字突破!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 09:00:09
855454文字
会話率:35%
「姫がさらわれたぁああ!!」
王の絶叫が城中に響き渡り、全国の勇者ギルドに緊急通達が飛んだ。
魔王級のダンジョンにさらわれた高貴なるお姫様――その報せに、数多の勇者が立ち上がる。
「姫を救えば名声と結婚が約束されている!」
「俺の嫁運命
来たこれ!」
だが、彼らはまだ知らない。
その“さらわれた姫”が――自らの意思でダンジョンに引きこもり、罠を作り、モンスターを調教し、
「はあ……また来たよ、結婚目当てのバカどもが」
とげんなりしながら勇者どもを次々と撃退しているということを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 09:00:00
8505文字
会話率:41%
クラリネットを奏でる少女、星影摘美音は、ある日突然異世界へと迷い込む。
そこは音楽が魔法となり、人の心を揺さぶる不思議な世界だった。
高貴な青年ルシアン・セイリスとの出会いは、摘美音の世界を鮮やかに彩る。
だが、禁じられた旋律に秘められた
運命が二人を静かに、そして確かに蝕み始める。
やがて訪れる選択と葛藤。
彼らの奏でる音楽は、果たしてどんな未来へと導くのか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 12:40:00
10841文字
会話率:28%