平々凡々な男はクソ女神からゴブリンを駆除しろと異世界に送られた。だが、奮闘虚しく一年もしないで死んでしまい、これまでの報酬をもらってさらなる異世界に転生させられてしまった。そこはアラビアンでナイト的な場所。新たな異世界で彼はどう生きるか。そ
れは彼にもわからない……。※注意。ほのぼの系ではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 20:30:00
107163文字
会話率:54%
砂の都・ファリダーンには、満月の夜だけ香を焚く古い下宿がある。かつて栄えた隊商の街角、砂と星が交わるその静かな一角に、未亡人リヤーナはひっそりと暮らしていた。
彼女の夫は十年前、王都の戦争に志願して出て行ったまま、帰ってこなかった。だがリ
ヤーナは信じていた。炎の神に祈り、影の精霊に捧げ物をし、月夜には彼の帰還を夢見て、扉を開けたまま眠る癖がついていた。
ある日、彼女の下宿に一人の若き書記官がやってきた。名はカイム。瞳は砂漠の夜のように深く、声には絹のような柔らかさがあった。リヤーナより十も年下だったが、彼の気遣いや優しい視線に、リヤーナの心は少しずつほどけていった。
それでも、彼女は認めなかった。夫への誓いを破ることはできなかった。いや、破るのが怖かった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 20:00:00
4756文字
会話率:35%
―三人の皇子と、二人の女、そして1人の”娘々”
中原の大国「樊(ハン)」の都”華河”へ向かう隊商を野盗が襲った。
賊に拐かされた商家の娘・コウと、腕自慢の娘・メイは樊軍に救出されたことをキッカケに、樊の丞相・趙玄の三人の息子と出会う。
冷徹な長男、粗野な次男、夢想家の末男
三人と二人が交わるとき、一匹の猫が物欲しそうに彼らを見つめる。
「この手に、”至上の愛”を―」
架空の王朝を舞台に、愛と憎しみが交錯する幻想中華ロマンス。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 18:00:00
27829文字
会話率:40%
『剣魔術』の使い手であるアルディスは、討伐、護衛、調査など、報酬次第で様々な依頼を請け負う傭兵のひとり。
ある調査依頼の帰り道、野盗に襲われた隊商の生き残りである双子の少女たちを保護することになるが、この世界で双子は『忌み子』として厭われる
存在であった。
なぜか彼を主と仰ぐ正体不明の女がそこへ加わり四人での生活がはじまったのと時を同じくして、双子を匿っていることが領主に知れてしまう。追い立てられたアルディスたちは魔物や危険な獣が跋扈する森の中へと居を構え、活動の場を王都へ移すことにした。
王国を悩ませる三大強魔を討伐し、都市国家の防衛戦を経てアルディスは着実に名声を得ていく。やがてかつての相棒であった黄金色の獣と再会したアルディスは王国と帝国の戦争へと参加し、そこで一騎当千の活躍をしたことから『千剣の魔術師』のふたつ名で呼ばれることになる。
戦いの後、とある事情から公爵令嬢へ剣術指南をすることになったアルディス。教え子でもある公爵令嬢が襲撃された意趣返しとして相手の組織を壊滅させたその時、原因不明の現象によりアルディスは自分がもともと居た世界へと飛ばされてしまう。同様にその世界へ飛ばされていた公爵令嬢とその護衛、さらに相棒の獣と共に何とか帰還することに成功したアルディスは、襲撃の黒幕である侯爵への返礼とばかりに彼が実質的な開催者となっている武技大会へ出場して見事優勝する。
面目をつぶされた侯爵は教会の妄信的な神父をそそのかし、アルディスを邪教徒として認定させ、さらに討伐隊を率いて襲いかかってきた。討伐隊を返り討ちにしたアルディスだったが、教会による情報操作の結果、居場所を失い王都を去らざるを得ない状況に追い込まれてしまう。
世界中で女神として崇められる『仇敵』とそれに踊らされる世界へ静かな怒りを抱きながらもアルディスは自らの剣で道を切り開く。
これは『千剣の魔術師』と呼ばれた、そんな『剣士』の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 12:02:29
1731387文字
会話率:33%
氷の女神症候群《スカジシンドローム》――空気中に含まれる毒を吸うことで罹患する氷の病。症状は下がり続ける体温と寒気、それから外気の寒さへの耐性。患者の体温は日に日に下がり続けるが、たとえ普通の人間が生きられない体温を下回っても死ぬことはない
。
氷の女神症候群の患者が命を落とすのは、病の進行と共に体温が零度まで下がった時。完全に熱を失った肉体はみるみる凍りつき、最期の吐息と共に透明な氷へと変わる。
主人公のイヒカは隊商《キャラバン》で働きながら各地を回っていた。彼が所属するのは氷の女神症候群の治療薬と、その材料を扱う数少ない隊商。
治療薬はその希少性ゆえに高額となり、それを運ぶ隊商は頻繁に襲われる。
しかし隊商が止まることはない。自分達がやめれば同じ病で助かる者がいなくなる――かつて氷の病に侵された者としての責任と、過去への懺悔。
イヒカを始めとする氷に呪われた者達の、出会いと別れの物語。
■□第一章は毎日1話更新□■
※1章15万字前後、全6章予定。
※カクヨムにて公開している以下短編の長編版です。(内容的には本作の第一章終盤になります)
『白銀テイルフィリア』
https://kakuyomu.jp/works/16817330647686642456
※主人公達が正論っぽいことを言いますが、読み返した時に「どの口で言ってるの?」となる内容を目指してます。
※主要キャラが全員生き残ることは保証しておりません。苦手な方はお気を付けください。
※誤字脱字・日本語間違いの指摘はありがたいですが、それ以外に関してはこちらからお願いしない限り不要です。
©2023- 新菜いに折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 09:12:46
1001883文字
会話率:55%
霊山のふもと、たった一人で生きてきた|白《ハク》。
そんな辺境に、不似合いな隊商が現れた。彼らは本当にただの商人なのか?
不思議に思う|白《ハク》の前に現れたのは。
最終更新:2025-01-25 23:12:16
306898文字
会話率:6%
遊牧で暮らしを立てる者が多い草原地帯で、町を作って生活しているデラフ族。他部族の不穏な噂が聞こえてくる中、町にやってきた隊商は、山向こうで拾ったという一人の少年を連れていた。
天真爛漫な族長の娘と、外から来た不遇な少年の交流譚。中世風な世
界が舞台の物語です。[個人サイトとカクヨムにも掲載]折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-23 08:30:00
9998文字
会話率:52%
貧民街で育った少女・夏翡〈シァ・フェイ〉は、異国と通商する商人たちの道中の警護によって生計を立てていた。あるとき馴染みの商人・康永叔〈カン・ヨンシュ〉の率いる隊商について大国ラズワルドを訪れると、怪しげな老人との出会いをきっかけに魔神の宿る
神燈〈シェンドン〉を手にする――。
*この作品は「カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/1177354054894158834)」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-27 12:09:43
31725文字
会話率:58%
俺の役職はエリアマネージャー。職場の上司に無茶振りされて、クビを言い渡された直後に北海道から沖縄への転勤を命じられたはずが、妙な薬を飲まされたわけでもないのに、目が覚めたら異世界に転移してしまっていた!
別に正体を隠すつもりもなければ、危
険が及ぶわけでもないのに、この世界の少女・ルルーエルに名前を聞かれた俺は、とっさにエリア(マネージャー)と名乗り、隊商宿を営む彼女の家に転がり込んだ。
世界が変わっても性根は同じ、有給無しの勤労者。睡眠はいつも不足!(※過重労働)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-26 19:19:00
13828文字
会話率:50%
幼い頃に攫われて家族と生き別れになっていたクレスは、両親の消息を掴んだ。自分が生きていることを伝えたくて門戸を叩いた彼は、そこで冷たい視線に合うことになる。父、母、そして――いることすら知らなかった、ふたりの妹。戸惑うクレスに、リンはもう少
し一緒にいてやると言った。
全4章。
「雑事屋・旅の隊商」シリーズ第二弾。説明を加えているので【今作だけでもお読みいただけます】が、興味をお持ちいただける場合は第一弾「雑事屋、ことはじめ」からご覧いただければ幸いです。
雑事屋、ことはじめ(書籍化作品に加筆訂正)
https://ncode.syosetu.com/n7551fj/
カクヨムにも掲載。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-19 15:14:09
114347文字
会話率:51%
荒くれ者にこき使われていた少年クレスは、その連中が捕縛されたことをきっかけに真っ当な暮らしを手に入れた。だが、その平穏はいつまでも続くものではなかった。
財布をなくしたことをきっかけに知り合ったその相手は、やがて彼を異なる道へと連れ出す存在
になる。
これは、ボーイミーツガールに見えない関係の物語。
アーレイド物語・旅の隊商、その1。
毎日22時更新予定。全4章で完結。
「アーレイド物語・失せ物探しの鏡」としてジグザグノベルズより出版された作品を改訂してアップロード。
以下、同時掲載中。
カクヨム:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888638519
NOVEL DAYS:
https://novel.daysneo.com/works/f8f8457d584ef1635dbd47af1ec5c255.html折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-02 22:00:00
148088文字
会話率:51%
孤児のスーリはマクラムという組紐細工を作り、隊商の行き交うオアシス村の外れで細々と暮らしていた。
スーリのマクラムは民芸品屋を営むゾヤおばさんの店で売られていたが、やがてそれをラクダのたてがみに結んでおくと、砂漠をゆく道中で危険な目に合わな
いと評判になる。
だがマクラムの作者はスーリではなくゾヤおばさんの娘のサミラだとされて、みすぼらしいスーリは作品を買い叩かれる日々が続いていた。
そんなある日、スーリの小屋に血塗れの男が現れて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-21 11:14:26
11406文字
会話率:54%
中世のファンタジーを舞台とした剣闘士や武芸者の円形闘技場(コロシアム)叙事詩。
英雄や勇者が生まれては消えていく世界の物語。
観衆が狂喜乱舞する名も無き闘士(アートレーター)達の戦い!
異世界転生とも異なる魔法・武技が炸裂し、亜人・魔獣が躍
動する幻想(ファンタジー)。
イスカンダル西大陸の東端にあるアルゴニア王国のミタポリス円形闘技場に、テムジン東大陸から渡って来た1人の男が立ち寄る。
隊商の用心棒だった男は“コチ”と名乗った。
コチは、ただの用心棒では無く、仙術を使う方士であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-11 08:50:19
1083文字
会話率:0%
ヴァスラトゥーム王国の王都から離れたズィール領。五年前に代替わりした領主は、領民に重税を課し、更には国境を接する隣国のルグレ領と秘密裏に結託し、謀反を企んでいるという。女王直属の部隊長であるスタンを中心に、領主に対する内乱は協力者を増やし、
大きくなって行く。
主人公は、人里離れた森の中で魔法を学びながら暮らしていた、特殊な生い立ちの少女ルドミラと、領主への反抗の意志を持ち、領主に与する隊商などを襲って生計を立てていた山賊の長マウロ。戦を軸に、それぞれの気持ちの変化や恋を描きます。また、タイムスリップの要素を含みます。
遥か昔に某ラノベの賞に応募して、二次選考で落選した作品です。内乱の理由がひどかったんで(笑)それに関わる部分を修正して、こちらに公開させて頂きます。
pixivに投稿時点での内乱理由のまま、細部の修正だけかけた状態の同作品を2016年から全文掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-19 18:23:17
89421文字
会話率:30%
旅の途中、加わった仲間は鼠色の肌に銀の髪をもつ「青肌」一族の青年楽士だった。
「青肌のあるところ、災いの矢が降るという」隊商の護りの要である少女剣士、フィズ・スは青年の加入に真っ向から反対するが──?
似非シルクロード世界を舞台とした、あ
る数日の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-15 21:22:11
16976文字
会話率:34%
高校生「天城 勇悟」に突如降りかかった異様な大地震――。
巻き込まれた彼は意識を失い、気が付いた時には不可思議な洞窟で倒れていた。
外に出ても見知った街の姿はなく困惑する勇悟は、偶然遭遇した隊商の姿を見て、自分の住んでいた世界とは異なる世
界に来てしまったのだと認識する。
言葉の通じない隊商の面々に怪しまれ、捕縛されてしまう勇悟だったが、そこで「積み荷」として連れられていた一人の女性と出会う。
※序章ネタバレ回避の為、あらすじの残り半分は今後の投稿に合わせて更新します。
※現状更新頻度は未定です。(出来るだけ早くするように心がけます)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-14 05:04:46
106110文字
会話率:41%
クエトのシャーラ姫の婚礼隊商は、断食月を旅していた。
隣国の横暴に屈する形で、シャーラ姫は許嫁の青年との間を裂かれ、隣国へ嫁ぐことになったのだった。
輿入れのために仕立てられた隊商の責任者は、姫君の許婚であった青年サーリム・ハールーンだった
…。
二人が互いの気持ちを言わぬまま、迎えた最後の夜。
姫君は隊商の夜営地から姿を消してしまう。
サーリムは必死に姫君を探し、砂漠の古井戸でその姿を見つけた。
『ねえ、見て。星が降ってくるみたい!』
古井戸のそばで、シャーラ姫が子供のように、天を見上げていた。
『この井戸に降ってくるみたいでしょう。』
『貴方は「星の降る井戸」をご存知?
私ね、この井戸に願いを言いましたの。』
姫君は、サーリム・ハールーンに身を寄せたが、彼は受け止めることをせず、姫君を天幕に連れ帰るのだった。
サーリム・ハールーンは、一人で砂漠を歩いていた。
そして、「星の降る井戸」が彼の前に現われた。
『おの願いは何だ?』天の問いにサーリム・ハールーンは、『姫様の願いこそお聞き届け下さい。』と答えていた。
天は、姫君の願いを届ける『星』を要求し、彼は自分の目を差し出した。
そして、かなえられたのは、姫君の願い…。
翌朝、サーリム・ハールーンは姫君一行を隣国の迎えに預けると自らは砂漠を後にしたのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-14 00:21:04
11574文字
会話率:38%
砂漠の大商人ラジドは、隊商を率いて旅をしていた。
ラジドは旅の途中、サーリムと名乗る青年と黒狼のアイシャに出会う。
サーリムは食料を分けてほしいといい、その代わり、ラジド達に水を呼ぶとという。
ラジドは半信半疑でその提案を受け入れる。すると
、サーリム青年は砂漠に大きな水場を出現させたのだった。
その日、ラジドはサーリム達に食事を振る舞い、くつろいだ夜を過ごした。
サーリムは、神様に願いを届けてくれる「星の降る井戸」を探しているという。ラジドにもその場所を尋ねるが、ラジドも知らないとしか答えられなかった。
落胆顔のサーリムにラジドは昔話として、ある姫君と若者の悲恋を語り始めた。
政治の思惑で、他国へ嫁がされる姫君を許嫁であった若者が送り届ける。
その旅の途中、姫君が逃げ出してしまう。皆は姫君と若者が駆け落ちしてくれることまで願ったが、
二人は砂漠で『星の降る井戸』を見つけ、互いの立場で生きることを決め、互いの幸せを井戸に祈るのだった。
祈りは天に届けられ、天は真摯な若者の願いを聞き、若者に願いを届ける星を要求し、若者は自分の右目を差し出すのだった。
彼らの願いが成就したのかは、わからないとラジドは物語を終える。
サーリムは消沈するも、旅を続けるという。
ラジドは、サーリム達に自分の屋敷を尋ねるよういい、身に着けていた頭巾を与える。
その時、サーリムはラジドが隻眼であることに気付くのだった。
ラジドは、サーリム達を見送り、再び旅を続けるのだった。
※初稿は「コスモス文学 No.143」(1995年)に掲載されました折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-12 21:00:00
11174文字
会話率:46%
自分の倍の年齢の男と結婚させられそうになったのを機に、イサナは家を出た。
思えば実家では兄ばかり優遇され、割を食うばかりだった。行きたい学校にも行かせてもらえないし、趣味だって満足にさせてもらえない。結婚が嫌と言うよりも、なにもかもが嫌に
なっていた。
食べていくために、以前から好きだった魔術を商いはじめたところ、大当たり。ついには自分の店を持つまでになった。
ところが開店直後、街の周辺では隊商の消失事件が連続して起こる。
流通の拠点として経済を保っていた街の空気は一気に悪くなる。
その上に、なぜかイサナが消失事件の犯人ではないかと噂が流れた。
そんな中、イサナの前に魔術師が現れて事件解決の協力を求めてくる―――
劣等感を抱えながらもたくましく自分で生きていこうとする、ちょっと職人気質な女の子の話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-17 23:00:00
96011文字
会話率:47%
我々はなぜ求めるのか。
我々の求める心はいずこより出で来たか。
〈パゴダ〉より出された問いに答えを返すべく、とある学士は旅をする。
西国を出て、砂の海を渡り、巨石の荒野を行く彼が探すのは、〈真理〉であった。
そんな彼は荒野にて、東から来た
〈ウマ〉の隊商と出会う。
個人サイトからの転載です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-20 01:36:52
16639文字
会話率:63%
商人たちが安全に旅をするために組む【隊商】の物語。
貧しい出の男が商人を目指し、夢を掴み取るために旅に出る。
最終更新:2021-11-22 16:54:59
24982文字
会話率:23%
輪廻屋……人間やそれに近い生き物の死体を別な生き物に輪廻させる商売。高額な報酬さえ払えば当人そのものへ生き返るのも可能。
転生先でそんな商売を思いついたリジッタ、『生前』は中倉利津子。彼女は本来、十七歳の女子高校生で薄い本を作ったり死
にまつわる真面目な学術書を読むのが趣味だった。利津子は両親を早くに失い、兄の孝とつつましやかに生きてきたはずだった。
ある日、利津子が目を覚ますと目の前に悪魔がたっていた。驚く間もなく悪魔から伝えられた事実、それは、質素な生活に耐えられなくなった孝が悪魔と契約して利津子を毒殺したという。
悪魔のもたらした選択肢から、利津子は敢えてチートなしの異世界転生を決断した。
彼女は滅亡した公爵家の最後の令嬢、リジッタとして身分を世にはばかりつつさる隊商の責任者を引き継ぐことになる。
目的は、稼いだ金品を悪魔に捧げて元の世界に復活すること。
平凡な商売では中々らちが開かないと踏んだリジッタは、死者を様々な生き物にさせる『輪廻』を請け負う仕事を思いついた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-01 08:26:53
106004文字
会話率:59%
観察者でもあった彼ら、超生命体達は、彼
らの観察対象である一個の下等生物の意識世
界を全開させた。
隊商が黄金都市を訪れようとしていた。長
い砂漠の道のりで、さしものサイボーグ=一フ
クダも疲弊しているようだった。その上に乗
っている
人々はそれ以上のようだ。
目の前に吹き荒れる砂嵐を通して、かろう
じて、彫刻が施された金色の城壁が見えてき
ている。目ざす都市一ラグーン市なのだ。
このあたりの砂漠地帯のオアシス。このミ
ューダ砂漠の富と財宝を集めている都市なの
だ。
黄金の壁の一部が外側へ開き、ねずみに似
た形のヴィーグルが出現した。
隊商を迎えるためだろうか。砂漠を越え、
ようやくこのラグーン市へ辿り着いた人々は
手を振った。
が。それに応えたのはヴィーグルの目玉の部
分から発射された機関銃のスタッカート音だ
った。
。
機銃弾は人々の体を貫き、さらにはサイボ
ーグ=ラクダの体をパラパラに吹き飛ばした。
静寂が訪れた。しはらくしてヴィーグルの
(。チから一人の男が出てきた。ヴ4Iグル
の後部へ七りを着けた格納車の中へ総ての残
滓をヴィーグタのマニュピュレーターを使い、
格納車にほおり込み、都市の中へ引きずり込
んでいく。何回もこの作業をくり返し、後に
何も残らなかった。最後には壁がヴィーグル
を呑み込み、‘何もおこらなかったのごとく、
砂が動いていた。
この一部始終を私は上空500mから消音へリ
コプターでモニターカメラを通じ、観察して
いた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-02 20:11:04
27911文字
会話率:20%