ユリウス少年は、初めての旅で、彼が生まれたという街を訪れた。
亡き母親が彼を産み落とした街。そして、彼女が命を落とした街。
育ての親エミールに聞かされた母親の面影を追って、ユリウスはひとりで街を訪れた。
そこで出会った、寂しげな女に自分の母
親の姿を重ねてしまうが…
彼がいるべき場所を示したのは… 彼をいちばん大事に思う女性だった…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-24 11:00:00
5218文字
会話率:56%
港町の遊郭で暮らすエミールは、まだ子供で稼ぐことができない。生きていくためにエミールは、店主や女たちの使い走りで日々を暮らしていた。そんなとき、店で一番の遊女シウリーにエミールは緑の瞳が縁で優しくしてもらえるようになった。
シウリーはエミー
ルに自分の故郷の物語を語り、エミールは「星の降る井戸」の話を知ることになる。
遊女シウリーは、十字軍ゆかりの赤毛の軍人に買われ、しばらく彼の物となるが、赤毛の男は程なく帰国してしまう。シウリーは彼の子供を宿していたが、稼げなくなった彼女を店主はぞんざいに扱い、彼女は出産と引き換えに命を落としてしまう。
エミールは、たまたま知り合いになったサラセン人ハールーンの船にシウリーの赤子を抱いて逃げ込んでしまったのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-23 11:00:00
19066文字
会話率:52%
アラブの商人のユリウス・ハールーン・ラジドは、商船での移動の途中、地中海のサイプラス島に寄港した。
養父の知人であるコルベルト当主に挨拶するためであったが、当主ジュリアスをかばって怪我をしてしまう。
そのせいで、サイプラスに逗留するが、コル
ベルト家の幼女誘拐にユリウスの幼馴染ファルが巻き込まれてしまう。
二人を救うため、ユリウスは敵の中に乗り込んでゆく…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-22 12:00:00
9964文字
会話率:1%