ふと気付いた時には、いつもの天井。
子どもたちを起こすシスターの声、五歳の身体。
それはいつも突然で、十七歳で戻ることもあれば、七歳で戻ることもある。
眠って起きたら戻っていることもあれば、ご飯を食べている時に戻ることや、水浴び
の途中で戻ることもあった。
共通しているのは、必ず五歳の時に戻ることと……絶対に十八歳になれないこと。
つまり大人になれない。私は永遠に子どものままなのだ。
「……人生に、飽きた」
五歳の幼女が急に死んだ目でそう呟いたのを見て、シスターは何を思っただろうか。
自死しても五歳に戻ってしまうことを知って絶望した私は、ある事故をキッカケに、新しい事実に気付く。
「魔力が、増えている……?」
五歳に戻る度に体力も筋力も人間関係もリセットされるのに、どうやら魔力だけは蓄積されていたらしい。
え、世界最高レベルの魔力量?
え、私が侯爵家の養女に?
え、魔塔の後継者になってほしいって?
大人になれないんだから、無理だが?
そうは思うけれど、これまでにない選択肢は悪くない。
よし、暫くは魔法でも習ってみますか。
それはそれとして。
……もう!
一体誰なの!? 何度も人生をやり直してるのは!
私を巻き込むのはやめてもらえませんかね?
※カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-16 21:00:00
73596文字
会話率:30%
アウローラ=ヴァン=エヴァーフレイムはかつて『人魔大戦』を終結に導いた伝説の英雄『聖王』に仕える騎士であり、凄腕の魔術士だった。
しかし終戦から十年後、アウローラは主君を護れなかった罪悪感から、アルカディア聖王国の都市・ラルクスで無
気力な日々を送っていた。
生きる目的も、展望もない怠惰な日常。
そんなある日、若き女領主・セリアより奇妙な依頼を持ちかけられる。
「――お前に、ある少年を護ってもらいたいんだ」
依頼を渋々引き受けたアウローラは、やがて少年を取り巻く環境が巻き起こす事態に否応なく巻き込まれていく。
その少年がまさか、最愛の主君の生まれ変わりとも知らずに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-16 17:20:07
2899文字
会話率:5%
時は2070年、高度に発達した科学文明。その日常に調和して溶け込む、人と、人ではない者たち。幻想と日常の境界は薄れて消えた、そんな未来。
「これからあなたは高校生3年間、彼女たちと自給自足の同棲をしてもらいます」「嘘だと言ってよ!」
ドラゴンの少年のユーリは、高校生にこれからなろうという中学3年生の3月のある日、幼馴染の吸血鬼令嬢、アンジェリカとの婚約を急に告げられる。
だがアンジェリカを含めた吸血鬼三姉妹、実はとんでもない問題児で――!?
「ユーリの物はわたくしの物、ユーリもわたくしの物ですわ!」
始まる4人による3年間2000万円生活(食費、光熱費、家賃、学費込み)。始まる高校生活。吸血鬼三姉妹が起こす騒動に、ユーリは次々巻き込まれていく。騒動の中、出会っていく少女たちもこれまた問題児だらけ!?
なくなる胃薬。『小魔王』『悪役令嬢』『放蕩騎士』に囲まれた『苦労執事』は今日も死んだ目で空を飛ぶ!
「僕の平和な日常の行く先って、どっちなんだろうな」
近未来ハーレムラブコメファンタジーの、はじまり。
「――胃が取れそう……」
(残酷な描写、ボーイズラブ、ガールズラブタグは念のためつけていますが、要素は薄めの予定です)
(この小説はカクヨムにも投稿しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-16 09:00:00
602006文字
会話率:49%
ブラックギルド所属のサラリーマン、田中誠。
彼は探索者として世界でもトップクラスの実力を持ちながらも、田中はギルドに安月給でこき使われ、死んだ目で毎日を過ごしていた。
そんなある日、田中は会社への記録用の映像を間違って全国配信してしまう
。
田中の常識外れの力を見た視聴者たちは熱狂し、その配信には最終的に1億もの人が集まる。
一躍時の人となる田中。
彼の所属するギルドの社長はそのことにキレて彼に怒鳴り散らし、過剰なノルマを課そうとする。
それを聞いた田中は吹っ切れ、「じゃあ辞めます」とギルドを去る。
無職となった田中は、フリーのダンジョン配信者として活躍し、どんどん有名になっていく。
一方田中を追放したギルドは、彼がいなくなったことでどんどん落ちぶれていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 12:28:55
343360文字
会話率:33%
赤い瞳が揺れる。
いつになったらこの茶番は終わるのかと。
貴方のために、愛されるために、努力したのに。その結果がこれか、と鼻で笑う。
「元第一王子妃、ローズを処刑する。」
後ろ手を鎖で繋がれピタリと首に刃をあてがわれる。
「っはは、あははは
っ!!」
狂ったように笑う。心の底から笑ったのは何年ぶりだろうか。
青い瞳の獣人が驚いたように目を見開く。
黒の瞳の男は凛としてこちらを見ている。
民衆は殺せ殺せと喚いている。
雑音の中その声は私の耳元ではっきりと聞こえた。
深紅の瞳の悪魔が囁く。
『次はもっと上手くやってね。』と。
深呼吸をし、答える。
「もちろん。だって私は‥」
『悪役』令嬢ですもの。
鮮血が舞う。舞台が赤に染まっていく。
そう、これからが彼女の舞台なのだ。
物語は常にハッピーエンドで終わる。まぁ誰だって物語を読むときくらいは幸せな気持ちになりたいだろう。しかし、そんな物語に必要な役が悪役というものだ。
これがいないと物語はハッピーエンドへと話が進まない。悪役こそが唯一幸せを運ぶ者なのだ。だから、私は決めた。
真実を知り、決意したのだ。
魔力で溢れた世界のこの美しい物語の悪役。
そう。私は完璧な悪役になると。
後に誰かが言う。
「あの子は僕の可愛い愛し子さ。悪役なんてあの子には似合わないけどね、僕は彼女のためならなんだってするよ。」
と深紅の瞳の少年。
「あの人はなんと言うか、手のつけようがございません。」
と死んだ目で言うメイド。
「アイツを怒らせたく、ない。」
と耳を倒してばつが悪そうに言う獣人。
「さすがはローズだ。」
と嬉しそうに語る銀髪の男。
「‥加減を知らない人だ。」
と黒い瞳を細め楽しそうに笑う男。
これは愛されることを知らない、死に戻り『悪役』令嬢が作り上げる物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 20:58:22
45913文字
会話率:41%
朝起きてから眠るまで。全く同じサイクルで生きている。遂には休日の予定さえ浮かばなくなった。
別に今の暮らしに不満がある訳ではないけれど、満たされているけれど、今この瞬間、死んだとしても、後悔はないんだよね。
注意事項1
起承転結はありませ
ん。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
悔いがないのはいい事だと思うんですよ。
生の執着も薄くなりますが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-11 18:10:11
913文字
会話率:39%
くるりと変わった勤務地。
初めて降り立った世界で挨拶回りをした後のこと、お別れの時を思い出した。
基本的に営業さんって、人間を嫌いにならないんだよね。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事
項2
営業さんのデスク見て思ったんですよ。
何時も書類に埋もれていたけれど、接する時に温さを感じるのは、基本的に人間が好きなのだと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 18:00:08
814文字
会話率:48%
向かい合わせのシート前。死んだ目をした少女がいた。
努力して才能を手に入れる優等生。
でも、それに疲れ果ててしまったらしい。
常に死に場所を求めている。
そんな彼女が今だけは生に渋々縋っている。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐
欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
ドロっとした執着があるので、
ほんのりヤンデレです。
愛は……あるのか……( ˙-˙ )折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-23 18:28:14
988文字
会話率:48%
幼馴染で婚約者であるユーリウス第二王子から婚約破棄を言い渡される公爵令嬢のセレーナ。
セレーナはこの世界がかつて自分が日本で読んでいたラブロマンス小説『僕とわたしにはキミしかない』の世界だと知っていて物語を変えるべく生きてきた。
何故ならセ
レーナはヒロインの邪魔をする悪役令嬢でその結末は悪役侯爵に嫁がされて監禁されて……という悲惨なものだったからだ。
転生しても自分の運命は変えられなかったと絶望するセレーナだが、物語は意外な展開へと進むのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 02:00:16
9866文字
会話率:37%
レジのアルバイトはきつい。変な人が来たり理不尽なクレームが来たり・・・それでも、それなりに金が入るのだから辞めるわけにはいかないだろう。死んだ目でレジをしていた主人公は突如客としてきた女性客に声をかけられる。「お仕事終わったらあそこで待って
るので来てください!」
レジ打ちに現れたその女性客は主人公の人生を潤わせる最高の彼女になる!が、問題が一つ・・・彼女との年齢差約5歳!若干そこに悩みながらも束縛気質のある最高の彼女との日常を謳歌しろ!
一部作者自身のリアル体験を含みつつ織りなされる二人の日常はきっと皆さんの心を温めるでしょう!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-30 09:00:00
23444文字
会話率:69%
【完結保証! 200話30万字!】
史上最低の無能職業――――自宅警備員――――
生まれて以来このゴミ職業となったせいで、主人公マノワールの能力は著しく弱体化しており。
レベルアップすらほとんど見込めない。
誰もが蔑視する最低最
悪の職業のはずだった。
マノワールは20年も土木作業員だが、ほとんどスキルがない万年見下されている40歳のオッサンだ。
うだつの上がらない職業自宅警備員で、おまけに訳あって無戸籍者の主人公。
他に道もなく、土木作業員として生きていたが。
そこでも良スキル強職業の同僚にバカにされ、親方にはパワハラされる毎日。
同年代には子どもどころか孫すらいる者もいて、それを死んだ目で見る底辺生活を送っていた。
しかし土木作業をして20年。
ついに土魔法を獲得。
試しに自宅となる小屋を作ったら、その中でステータスが超絶アップ!
魔物の群れを自宅の中から楽々討伐して、滅茶苦茶レベルアップ!?
可愛い女の子たちに次々モテモテに!
「根暗の仕事できないオッサンなんて、いらねぇんだよ!」
そんな幸運もつかの間、同僚に嵌められ失職の憂き目に。
だが主人公の仕事は、わかる人にはわかっていた。
主人公の抜けた穴は大きく、業務をこなせない元職場は倒産する。
しかし主人公はもう40歳。
冒険者としてお金を貯めて、夢のスローライフを送ろうとするが。
持ち前の不運から次々と事件に巻き込まれ、行く所全てで追放されてばかり?
成果を横取りされたり、陰謀に巻き込まれたり、ゆったり幸せなセカンドライフは遠のくばかり。
そして落ちこぼれとして自身を捨てた実家、そして王位継承問題にまで関わっていき?
一方で主人公の能力を認めず不幸に追いやった奴らだが、彼がいなくなったことで不幸に見舞われ一様に破滅していき……
貴族たちや魔物との戦いにまで巻き込まれる自宅警備員とは。
自宅を駆使して数多の強敵とバトルを繰り広げる、冴えないオッサンとは。
そしてお姫さまやエルフ、魔王とまで奇妙な恋愛関係にまでなっていく!?
これは虐げられていた自宅警備員が、追放されたことにより。
自身を認めてくれる仲間たちを得るまでの、真の絆の物語。
無能と蔑まれた男の大逆転が今、始まる――――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-17 19:15:58
370538文字
会話率:34%
人生に疲れた。仕事くそ、人間関係くそ、彼氏に振られて、大事な愛犬は寿命を迎えて亡くなった。
それでも生きていかねばならぬし、金も稼がねばならぬ。
すり減る精神をなんとか省エネにして死んだ目で帰る午後23時。
コンビニで夜ごはんを買って帰る道
で、ふと声がして――
「疲れてるなら、異世界行ってみない?」
――そこにはでっかくなった愛犬(フェンリルらしい)がいました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-07 10:52:35
9847文字
会話率:30%
霊が見える能力を持つ高校生御影奏(みえいかなで)は今日も今日とて、その能力に悩まされていた。朝起きればゼロ距離で顔を近づける幽霊、立ち話感覚で生前の死の体験を朝から聞かされるなど、プライバシーやメンタルヘルスに深く支障をきたすレベルの日常
を過ごしていた。
そんなある日、御影は学校に到着すると、床から謎の白い光が現れ、別の空間へと連れ去られてしまう。
そしてそこには、全身グレーのスウェット姿の女神、死んだ目をした天使達、あひあひとよだれを垂らしながら壊れたおもちゃのように発狂する教師とクラスメイト。
そんな彼等を尻目に、スウェット女神は異世界に行って魔王を倒して欲しいと懇願する。
はたして彼は元の世界に帰ることが出来るのか、そして無事魔王を打ち倒し、平穏な生活を送ることが出来るのか、これは、一人の霊能力者が四苦八苦しながらも異世界でさらに苦労することになる、完全ギャグのアクションコメディーである。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-05 13:00:00
148206文字
会話率:51%
獅子の髪を持つといわれる侯爵子息であるグレイは、死んだ目をして遠くを見つめていた。金髪の女性陣から、嫌というほどに金髪についての誉め言葉を浴びせられて、仕事ができないと嘆いていた。一方、見事な銀髪をもつ氷の令嬢と呼ばれるエイラは、帝国の英
雄と呼ばれる氷の魔法使いのおじと一緒に、パーティー会場へと入場するのを今か今かと待っていた。
6人視点で紡ぐ、4つの恋の話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-04 18:00:00
27320文字
会話率:12%
橋本 千明は全てにおいて無気力で、ほぼ空気のような存在だった。
高校生活においても何事も適当に過ごし、常に死んだ目をしていた。
そう、彼は全てを諦めていた。
人生の全てをかけて夢中になっていた事をとある事情で強制的に奪われた彼は絶望し、全て
において興味が一切なくなってしまったのだ。
その日からただ惰性に生きていた彼の前に、転校生がやってくる。
名は桜庭 奏。
グラビアもこなすプロゲーマーとして一躍有名人で輝いている彼女は、千明の過去を知っていた。
その事を告げた奏と敵意むき出しで衝突する千明。
だがこのファーストコンタクトこそ、絶望から這い上がろうとするきっかけとなるのだった。
恋愛要素より、かなり現実的な話が多い内容となっています。
カクヨムでも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-22 10:14:08
85146文字
会話率:32%
僕は埋葬屋という仕事をしている。
死体愛好者だからこそできる仕事で、僕にとってはこの仕事だけが生きがいだ。
そんな僕の心を塗り潰す女性が現れた。
死体よりも死んだ目に、彫刻よりも冷たい目。その陶器のように白い肌の下には血肉ではなく、金属が駆
動しているのではないだろうか。
彼女のことが気になる。
そんな僕に波乱を呼び込む電話がかかってきた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-22 02:42:54
15531文字
会話率:29%
その日、シンシア・カルヴァスタ伯爵令嬢は不運が重なっていた。
まず、魔法学校の卒業式課題であるミニドラゴンのチチが檻から逃げ出した。こんなことは初めてだった。
次に、チチが檻から遥か遠いはずの本校舎のほうまで逃げてしまったのだ。多くの守衛や
魔術師たちの輪を潜り抜けて。
そして、たまたまその日のその時間、聖女の最後の駒を決める儀式が本校舎の中庭で行われていた。
そしてシンシアの頭に、聖玉が当たった。
そこからシンシアは、元平民である現聖女ミミを崇め奉る聖女軍団の一人として、完全にアウェイな状況の中、聖なる儀式のために身を投じることとなる。
ミミにタメ口を許しながら、虎視眈々と王座を狙う金髪第四王子。
ミミを崇拝するように慕う冴えない赤毛そばかす侯爵家三男坊。
ミミとこの儀式に忠誠を誓う口の悪い黒髪平民男。
ミミの恋人のように振る舞う気怠げな長髪辺境伯嫡男。
そして腹の読めない案内係。
シンシアの唯一の味方は王宮から動かないため何の役にも立たない。
皆がミミを優先するこの状態を、シンシアは死んだ目で乗り越える。
時に自分の発言が、彼らの心を動かしているとは知らないまま。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-01 00:00:00
20205文字
会話率:31%
恋人に振られた上に意に添わぬ結婚を押しつけられたジョエルはそれ以外にも色んなことが積み重なった結果、布団から出られなくなってしまった。
そんな彼の元に、やってきた花嫁はてきぱきと仕事をするしっかり者。ただし、その目は死んでいた。
辛い
過去を乗り越え幸せになる二人と、復讐の話。(ざまぁという感じではありません)
※直接的な描写はありませんが、酷い目にあった人がちらほらいます。
※非常にぼんやりとした中世風異世界です。なんとなく流して読んでいただけると助かります。
※一応男主人公ですが、視点が何回か変わります。
※恋愛色は薄めかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-26 19:00:00
20777文字
会話率:24%
ゲームの舞台である異世界に転移した私は、なんだかんだあって現在、息子の婚約者の実家で暮らしている。辺境伯の王都本邸という、ゴリゴリの高位貴族の館だ。どうしてこうなった、とリアルに呟く彼女は、ゲームですら対人交流を拒み、『鎖国モード』を貫く人
見知りだった。そんな彼女が、社交家一家に放り込まれて、死んだ目で流されるがまま暮らし始めて半年。息子の嫁(予定)に誘われた茶会に向かおうとする彼女に、ワーカホリック気味で一度騎士団の帯同神官として前線に行くと数か月は音沙汰のない息子から、珍しくも連絡が来ていた。頼んでいた『おつかい』が終わったらしい。―――じゃあ、そろそろかな。ああでも神様――― ゲーム内で国家元首をしていた元女王は、許されることならば何事もなく一日が終わりますように、と凡庸な願いを神に祈った。
前作の短編『ゲーム世界にて「息子さんを下さい」とイケメンに頭を下げられた件。』の後日譚です。前作を読んだ方が設定が分かりやすかもしれません。
前書きは婚約者視点、本編は主人公視点、後書きはお兄様視点です。
恋愛タグに印をつけましたが限りなく無糖に近い微糖です。最後の最後に少しだけコーヒーシロップ程度に添えました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-05 17:16:33
4934文字
会話率:18%
ある日さんざんやりこんだゲームを起動した所、突如意識がブラックアウト。
気が付けば異世界──しかもやりこんだゲームの世界へ立っていた。ただし町人Aとして。
特に使命も何も与えられず、チートスキルもない。そんな状態でどうしようかと悩んだ結
果、町人A──バルトラは、主人公たちを苦しませる負けイベントや不幸イベントをぶっ潰す事を思いつく。
そのために死んだ目でレベリングを行い、主人公たちと合流してさまざまなイベントを叩き潰していくバルトラ。そのかいもあり、主人公やヒロインは理不尽な不幸に巻き込まれる事なく旅を続けていく。
だが、ある日想定外の事が発生してしまい、その状況を目にしたバルトラはこう思う。
どうしてこうなった、と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-04 02:05:15
6885文字
会話率:23%
放課後、同級生と昇降口でだべっていた。「好きな子は誰?」「心を失った戦闘用アンドロイドかな」と今期のアニメについてオタク談義をしているところを委員長に聞かれた。「帰宅部はそろそろ帰る時間よ」「へーい」と、いつものやりとりをした次の週、何やら
教室の空気がおかしい。世話好きの委員長が誰かと話すこともなく、死んだ目をしてぼーっとしているそうだ。誰かが話しかけても「心は失った」「私はただの殺戮兵器よ」と繰り返すだけだった。俺のせいか?俺のせいにしてももっと別のアプローチはなかったのか? ポンコツ委員長と俺の恋愛戦争が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-28 20:18:04
3791文字
会話率:40%
死にたい──。故郷が大規模火災でなくなった、孤児であるユリティア・シルフィードは聖女として国を支える立場にいる。
生きる希望を見いだせずに、無意味に生きているユリティア。ある時、聖地巡りの旅をすることになったユリティアは旅の途中で襲われる。
そこに現れたのは懐かしい、あの人で───
始めはとてつもなく聖女が鬱です。暗いのが苦手な方は読むのを控えることをおすすめします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-07 12:00:00
7794文字
会話率:12%