痛みすらない一瞬の死だった。再び殺される10分前に戻ったレティは、デスループ八度目にして両手で顔を覆って叫んだ。「戻すならもっと前に戻してよ!!!」と。レティは平凡な薬師である。しかしある晩、見知らぬ男が突然家に押し入ってきて殺されてしまう
。そこからレティのデスループが始まった。タイムリミットは10分しかない。どうにか生き延びようとするものの、やがてレティは目を背けていた事実に向き合わざるを得なくなる。街で噂を聞いたのだ。幼馴染で恋人で、今や世界を救った勇者となったルーファスが、王女様と結婚するのだという噂を。……いったいだれが自分を殺そうとしているのか? ルーファスなのか、それとも……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 10:42:38
11464文字
会話率:29%
皆様ご機嫌よう、ヘレンです。自他共に認める木端貴族の、地味令嬢です。
先日、父を夜会でボコボコ(武器は言葉)にしたら、美麗宰相様に求婚されました。
意味が分からないって? 大丈夫です、私も分かりません。
「私と婚約してください」「え
、ごめんなさい無理です(即答)」これはちょっぴりしたたかなヒロインが、我が道を行きつつも、周囲に振り回されたり、振り回したりするお話。※『凡庸王子の逆襲』よりほんの少しだけ後の話 ※『凡庸王子〜』を読まなくても分かるようにしたつもりですが、読むと諸々の裏事情が分かります。
完結保証折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-30 22:00:00
178604文字
会話率:47%
幼い頃から霊と交流ができるララは、社交界で『呪われた令嬢』と呼ばれ、忌み嫌われている。
自分の体質のせいで両親に迷惑をかけたくない。その一心で婚約者からのひどい仕打ちに耐えてきたのだが、ある日、一方的に婚約破棄されてしまう。
これからは
自分の気持ちを大切にしよう。決意を新たに魔道具作りに励もうとした時、一つの依頼が舞い込んだ。
「――死んだ俺の最後の願いを、叶えてほしい」
依頼主はグラント公爵家の嫡男、テオドール。以前から面識のある仕事人間だが……現れた彼は、どう見ても半透明だった。
「仕事がしたい」
「正気ですか?」
いじわるなテオドールによって依頼を断れない状況に追い込まれたララは、彼が神の元に帰るまでの六十日間、願いを叶えることになる。
まずはテオドールの職場、王立犯罪捜査局にて、彼の存在を信じてもらわねばならない。
ララは半透明なテオドールに、こっそり提案を持ちかけた。
「グラント卿。――私の体、使ってみませんか?」
これは【一途に愛した霊体令息×役に立ちたい霊感令嬢】が、互いを幸せにするために奔走し、二人だけのハッピーエンドを見つけ出す、六十日間の物語。
◇設定はオリジナル要素があり、ふんわりしております
◇R15設定は念のためです
◇他サイトにも掲載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-23 07:03:06
217776文字
会話率:51%
伯爵令嬢リゼットは「前世持ち」で今回の人生は四回目。過去の人生ではいつも、20歳の誕生日に魔物に食い殺されてきた。
今世こそ長生きしたいと思ったリゼットは、魔物が絶対に出ないという聖域(畑と森しかないド田舎)で暮らすことに。
「ずっと貴
女を探していたんです。リゼット様にもう一度会うために、今日まで生きてきました」
そんなある日、リゼットは過去に救った貴族令息ラルフと再会する。聖域の加護が弱り始めたことで、死にかけた彼女を救ったのもまた、ラルフだった。
「どうか、僕を利用してください」
なんと彼はこの国の勇者であり、過去に魔王を倒した英雄だという。ラルフの側にいれば死なずに済むかもしれない。そう思ったリゼットは、彼の提案を受け入れる。
「命に代えても必ず、僕がリゼット様を守ります」
「その女、魔物だろ」
「……多分これが、ラストチャンスよ」
ラルフの重すぎる愛情に戸惑いながらも、繰り返される自身の死の真相に近づいていくリゼット。
果たして、今世こそ長生き出来るのか? とにかく死にたくないヒロインと、とにかく愛が重いヒーローのラブコメディです。
※他サイト様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-12 13:23:48
81076文字
会話率:52%
――釣り合わない婚約者に婚約の解消をお願いしたら……まさかの回答が返ってきました!?
セロー王国に住まう子爵令嬢シュゼットは身分的に釣り合わない婚約者との婚約解消を目論んでいた。
シュゼットの婚約者は名門侯爵家の嫡男で、社交界では「冷血貴
公子」などと密に呼ばれているアルベール・クールナンという青年。表情がほぼ無であり、口数も少ない。さらにはぶっきらぼうであり、シュゼットのことを睨みつけるように見つめてくる。
――婚約を取り付けてくれた両親には悪いが、互いの幸せのためだ。
そう思い、シュゼットはアルベールとの茶会の日、彼に婚約の解消を申し出たのだけれど――何故か、アルベールはシュゼットに縋り「捨てないで」と言ってくる。
「いや、普通に考えて捨てられるのは私ですよね……?」
愛が重すぎる故に不器用な侯爵令息と、とある事情から自分に自信がない平凡(?)子爵令嬢の婚約解消を巡ったラブコメ。
※以前投稿していたもののリニューアル版です。
※エブリスタ、ベリーズカフェ、魔法のiらんどに旧バージョンを置いております。
※本編40話+閑話7話の合計47話構成です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-16 19:00:00
105395文字
会話率:60%
わたくしのお仕えするシェリルローズ様は、たいそう運の悪いお方でした。
王宮の裏で木登りをなさっていて足を滑らせて転落、聖女の力に目覚めたうえ、王太子ウィリアム殿下に見初められて。
こう申してはなんですが……ウィリアム殿下は、狙った獲物は絶対
に逃がさないご気質をお持ちでした。
一方のお嬢様のお気持ちはいかがであったかと申しませば、
「ホゲェェッ!! 絶対にいやぁ!!!」
だそうでございます。
これはそんなお二人のお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-09 12:09:07
9061文字
会話率:26%