侯爵令嬢テレーゼは、婚約者であるアルフレッド王子が婚約破棄を計画していることを知った。貴族からの求心力を失いつつある王家を支えるための政略結婚であったにもかかわらず、である。そのような不埒な王子を排するため国王の庶子であるエドワード・バイロ
ン伯爵と協力し、婚約破棄が言い渡される会場で“婚約破棄を言い渡された令嬢”という状態からの巻き返しを図る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 19:14:33
11007文字
会話率:38%
あなたのことはもう忘れることにします。
探さないでください。
そう置き手紙を残して妻セリーヌは姿を消した。
政略結婚で結ばれた公爵令嬢セリーヌと、公爵であるパトリック。
しかし婚姻の初夜で語られたのは「私は君を愛することができない」
という夫パトリックの言葉。
それでも、いつかは穏やかな夫婦になれるとそう信じてきたのに。
よりにもよって妹マリアンネとの浮気現場を目撃してしまったセリーヌは。
泣き崩れ寝て転生前の記憶を夢に見た拍子に自分が生前日本人であったという意識が蘇り。
もう何もかも捨てて家出をする決意をするのです。
全てを捨てて家を出て、まったり自由に生きようと頑張るセリーヌ。
そんな彼女が新しい恋を見つけて幸せになるまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 18:19:38
120327文字
会話率:22%
あなたのことはもう忘れることにします。
探さないでください。
そう置き手紙を残して妻セリーヌは姿を消した。
政略結婚で結ばれた公爵令嬢セリーヌと、公爵であるパトリック。
しかし婚姻の初夜で語られたのは「私は君を愛することができない」
という夫パトリックの言葉。
それでも、いつかは穏やかな夫婦になれるとそう信じてきたのに。
よりにもよって妹マリアンネとの浮気現場を目撃してしまったセリーヌは。
泣き崩れ寝て転生前の記憶を夢に見た拍子に自分が生前日本人であったという意識が蘇ったセリーヌ。
もう何もかも捨てて家出をする決意をするのです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-23 12:32:43
6982文字
会話率:7%
「君はまだ幼い、私は君を大事にしたいのだ」
あなたがそうおっしゃったから。
わたくしは今までお飾りの妻でがまんしてきたのに。
あなたがそうおっしゃったから。
好きでもない商会のお仕事を頑張ってこなしてきたのに。
全部全部、嘘だっ
たというの?
そしたらわたくしはこれからどうすればいいっていうの?
子供の頃から将来の伴侶として約束された二人。
貴族らしく、外あたりが良く温厚に見えるように育ったラインハルト。
貞淑な令嬢、夫を支えるべき存在になるようにと育てられたアリーシア。
二人は両家に祝福され結婚したはず、だった。
しかし。
結婚したのはラインハルトが18になった歳、アリーシアはまだ14歳だった。
だから、彼のその言葉を疑いもせず信じたアリーシア。
それがまさか、三年後にこんなことになるなんて。
三年間白い結婚を継続した夫婦は子を残す意思が無いものと認められ、政略的な両家のしがらみや契約を破棄し離縁できる。
それがこの国の貴族の婚姻の決まりだった。
元は親同士の契約に逆らって離縁しやり直すための決まり事。
もちろん、そんな肉体的繋がりなど無くても婚姻を継続する夫婦は存在する。
いや、貴族であれば政略結婚が当たり前、愛はなくても結婚生活は続いていく。
貴族の結婚なんて所詮そんなもの。
家同士のつながりさえあれば問題ないのであれば、そこに愛なんてものがなくってもしょうがないのかも、知れない。
けれど。
まさかそんなラインハルトから離婚を言い出されるとは思ってもいなかったアリーシア。
自分は傾いた家を立て直すまでのかりそめの妻だったのか。
家業が上手くいくようになったらもう用無しなのか。
だまされていたのかと傷心のまま実家に戻る彼女を待っていたのは、まさかのラインハルトと妹マリアーナの婚約披露。
悲しみのまま心が虚になったまま領地に逃げ引き篭もるアリーシアだったが……
夫と妹に、いや、家族全てから裏切られたお飾り妻のアリーシア。
彼女が心の平穏を取り戻し幸せになるまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-24 06:05:52
81043文字
会話率:29%
「ユリシーズ公爵家令息ラングイットとシベルク伯爵令嬢フェルーナの結婚を王命とする」突然言い渡された王命は、非常に仲の悪い頭脳派のユリシーズ公爵家と肉体派シベルク伯爵家との政略結婚だと思っていた。聖女候補となるリリアンヌへの恋心があるであろう
ラングイットへと嫁ぐことになったフェルーナだが···この結婚。実は複雑な訳ありだったのだ···。
結婚の意図が日を追うごとに明かされていくが、それと同時に彼の様子もなんだがおかしい?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-25 18:48:37
156696文字
会話率:41%
公爵令嬢のリディアは、政略結婚のために王太子と婚約させられていたが、ある日突然婚約を破棄されてしまう。しかし、それはリディアにとって喜ばしいことだった。実は、リディアには森の奥深くに秘密の別荘があり、そこで自由な生活を送ることが夢だったのだ
。
リディアが別荘で悠々自適な日々を過ごしていたある日、彼女は庭で負傷した男性を発見する。その男性は、隣国の第二王子、ジェラルドであった。兄である第一王子の陰謀から逃れてきたジェラルドを匿うことにしたリディアは、次第に彼に惹かれていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-22 18:44:13
5929文字
会話率:16%
政略結婚の為、王国の北側の端っこ、ど田舎のクレーナッツ領にやって来た望まれない花嫁シャンティと領主レオンのお話。逆境にも負けない、令嬢らしくないシャンティは、だんだんとレオンとの仲を縮めていくのだけれども。実はシャンティには秘密があったりし
てーー? 精神的に強い女の子が友達を作って恋をして、夢を叶えるお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 17:30:00
119053文字
会話率:45%
村で一番の歴史を誇るオルム伯爵家には、ふたりの美しい姉妹がいた。
活発で物怖じしない性格の姉フローラは、古臭いしきたりに縛られるのがいやでしょっちゅう家出ばかりしている。
控えめだが聡明な性格の妹フリージアは、毎日図書館に入り浸り。いつか
は父の仕事を覚えて跡を継ぎたいと考えている。
そんなある日、いつものように訪れた街の図書館で、フリージアは不思議な魅力を持つ美しい紳士と出会って……。
**
公式企画「小説家になろう Thanks20th」(テーマ:勇気)参加作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 18:00:00
34301文字
会話率:37%
2014年に開催された「OPP2」企画に参加していたときの作品です。
プロットの原案はBUTAPENN様。企画の詳細はページ下部のリンクからどうぞ。
【あらすじ】
中世ヨーロッパによく似た、とある国。
ホリー・ターコイズは、ある荘園の領主
リース・タンジー子爵の邸宅に住む、ただひとりのメイドである。
ある夜、ホリーが領主の部屋に行くと、いつもはあまり飲まないはずの彼が、珍しく酒をあおっていた。
聞けば、悩みの種は、近隣の荘園の領主から勧められた、令嬢との見合い話。
しかもその相手は、リースが幼少から想い続けていた幼馴染ノエル・タンザナイト嬢だった。
しかしリースは、政略結婚への反発と男としてのプライドから、ノエルに対して素直になることができない。
そしてノエルもまた、そんな彼に心を開けずにいた。
ふたりが互いに寄せている想いを知るホリーは、ふたりのために奮闘しようとするが……
※自サイトより転載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-02 19:08:49
21111文字
会話率:34%
【TSモノにつき要注意】 いかがわしい変態チートを詰め込み、遊ぶ気満々で異世界に一泊二日の慰安旅行にやってきたオッサンは、手違いで片田舎の貧乏伯爵令嬢(幼女)に転生していた。男の機能を失った帰れない彼は人知れず領地に引き籠る算段をたてる。そ
のためには自分の代わりに働いてくれる優秀な婿殿との政略結婚が必要だった。 一方、事故で幼女に転生させてしまった彼を連れ戻すために、政府コンサルの女は寝たきり男に転生していた……。陰謀そっちのけ、脳筋による好き勝手猛将ファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 15:49:19
147232文字
会話率:45%
氷の令嬢、黒髪のルナリアと、銀の髪の美貌の公爵ソレイユは王命での政略結婚を控えた婚約者同士。
結婚を嫌がるルナリアが家出するところから始まる、ふたりの政略結婚の行方を、ソフトにえっちなエピソードちりばめ、R18まではいかないライン攻めてみま
す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 00:00:00
54926文字
会話率:20%
とある兄には妹がいた。「これ面白いから」妹にせっつかれプレイした乙女ゲーム。気付けば彼はその世界のフレア王国、第一王子であるジェイク・フレン・リリックに転生。
彼には一つの野望があった。それは、ゲーム内で悪徳令嬢と蔑まれていたルーナ・セルヴ
ィンと結婚すること。そのためにも神子補正から己の身を守らなければならない。その成果やいかにーーー?!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-10 18:30:00
7028文字
会話率:46%
伯爵家の長女として生まれたアリアンヌは妹マーガレットが生まれたことで育児放棄され、
伯父の公爵家の屋敷で暮らしていた。
一緒に育った公爵令息リオネルと婚約の約束をしたが、父親にむりやり伯爵家に連れて帰られてしまう。
しかも第二王子との婚約が
決まったという。
貴族令嬢として政略結婚を受け入れようと覚悟を決めるが、
伯爵家にはアリアンヌの居場所はなく、婚約者の第二王子にもなぜか嫌われている。
学園の二年目、婚約者や妹に虐げられながらも耐えていたが、
ある日呼び出されて婚約破棄と伯爵家の籍から外されたことが告げられる。
修道院に向かう前にリオ兄様にお別れするために公爵家を訪ねると……
2/28「ハズレ姫は意外と愛されている?」(あさの碧先生)フロースコミックにてコミカライズ開始。
3/15 「ハズレ姫は意外と愛されている?〈下〉 ~前世は孤独な魔女でしたが、二度目の人生はちょっと周りが過保護なようです~ 」電撃の新文芸より発売。上巻は発売中です。
レジーナブックス「うたた寝している間に運命が変わりました。」発売中です。
どうぞよろしくお願いいたします。
アルファポリス、カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 06:00:00
156314文字
会話率:31%
エレオノールはラミアン伯爵家の令嬢。
婚約者の第一王子から婚約破棄をつきつけられるが、「承りました」とあっさりと受け入れる。
この婚約におけるメリットが誰のためか気づいた時には既に遅い。
婚約破棄が成立したエレオノールは、新たな婿探しに乗り
出す。
「政略結婚をどうするかは本人次第ですわ」
政略結婚を淡々と受け入れるメンタル強め令嬢の話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-03 23:03:06
5234文字
会話率:52%
辺境伯令嬢『リラ・バーナード』の夢は、幼なじみの王子『ルーカス・オースティン』の護衛騎士になること。
ある日、ルーカスはリラを庇って『呪われてしまった』
王子の呪いを解く方法を探し、政敵からルーカスを守り王にするために、リラは彼と『政略結婚
』をする。
「運命は、自分で引き寄せるもの。殿下と一緒に、世界を変えてみせます!」
騎士になりたいリラと、リラを王妃にしたいルーカスの恋物語です。
ひとときでも楽しんでいただけますように。
※カクヨムで完結済みの中編小説(5万文字)です。
ネタバレ等はご遠慮くださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-01 19:12:43
53868文字
会話率:51%
幼い頃に婚約した殿下が、私の初恋である。
しかし、殿下は殿下で『初恋の女の子』に夢中。婚約直後に高熱を出したせいで記憶があやふやではあるが、出会った女の子が忘れられないと語る。
『初恋の女の子』と比べて貶してくる殿下に、私の初恋はしぼ
み、ついに『初恋の女の子』が隣国の王女だと突き止めた殿下は「婚約破棄」を突き付けた。もう私の初恋は終わったので、受け入れた。
そんな私の元に駆け付けた学園のクラスメイト、辺境伯令息が婚約を申し込む。
「僕は苦しみからも、君を連れ去るよ」
その後、無事、隣国の王女と婚約が成立して、祝いのパーティーの隅っこでお酒をたしなんでいた私は、ついうっかり「殿下が話している『初恋の女の子』は、かなり美化されているけれど、私のことよ」と友人達に口にしてしまった。
「元々、政略結婚は建前で、婚約も彼の気持ちが先走ってちょっと強引に結ばれたもの。そのあと高熱が出てすっかり忘れてしまったのよね」
嘘をついてまで嫁ぐ隣国の王女への怒り。それに騙されている初恋の王子への情けなさ。うっぷんを晴らすために酔いの勢いで明かしてしまったのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-30 07:07:41
18381文字
会話率:30%
事実ではない噂に惑わされた新国王と、二年だけの白い結婚が決まってしまい、王妃を務めた令嬢。
離縁を署名する神殿にて、別れられた瞬間。
「やったぁー!!!」
儚げな美しき元王妃は、喜びを爆発させて、両手を上げてクルクルと回った。
元夫となった国王と、嘲笑いに来た貴族達は唖然。
耐え忍んできた元王妃は、全てはただの噂だと、ネタバラシをした。
迎えに来たのは、隣国の魔法使い様。小さなダイアモンドが散りばめられた紺色のバラの花束を差し出して、彼は傅く。
(アルファポリスにも投稿)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-03 18:08:25
12886文字
会話率:33%
妾の娘である私は家では酷い扱いを受けていた。
殴られたら蹴られたり、無視をされたり。
でもそんな日々にも終わりが来た。
第一王子の婚約者になったのだ。これからは王妃として幸せな生活を!と、思った矢先に婚約破棄をされた。
そしたら今度は、冷酷
非道な公爵と有名なノア様の婚約者になってしまった。噂を信じて辛い生活を覚悟してたけど、あれ?意外と優しい?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-20 08:15:56
7866文字
会話率:21%
「運命の番だなんて羨ましい!」
男女の他にアルファ、ベータ、オメガという3種類の第二性があるオメガバースの世界。
アルファの令嬢ベルティーナは、皇太子から「運命の番に出会った」と、婚約解消を告げられてしまう。
そして、それを歯軋りして羨まし
がった。
腹立たしいが、これで自由に恋愛出来るなら良しとしようとベルティーナは現実を受け入れたものの、悲報は続く。
皇太子との婚約解消を申し訳なく思った皇帝が、別国の王テオバルトとベルティーナの縁談をまとめてしまったのだ。
美形だが筋肉質で強面のテオバルトは、いかにもアルファといった雰囲気だ。全く好みではなくテンションを下げるベルティーナだったが、初夜に部屋に訪れたテオバルトから、なぜかオメガの香りがして……。
※オメガバースの世界観です
※直接的な表現はありませんが、「女攻め」に分類されるかと思います折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-19 23:00:00
22910文字
会話率:29%
政略結婚の末、ミラは夫から「死んでくれ」と言われた。
だったら死んでやろうじゃないか。
さようなら、今更焦られてももう遅いですよ。
最終更新:2024-03-17 06:16:50
6143文字
会話率:41%
「僕が君を愛することはない」
「あ、はい。わかりました」
夫である国王殿下から政略結婚を迫られたシルビアは、あっさりと了承する。
シルビアの態度に夫からの嫌がらせは加速し、ついには「悪の王妃」として無実の断罪を告げられてしまう。
そんなとき
、騎士団長であるルディがシルビアを窮地から救い出した。
幼馴染である二人は、息ぴったりの国外逃亡劇を繰り広げる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-20 06:43:02
10466文字
会話率:41%
主人公セレナは、二度目の人生を送る侯爵令嬢である。
貧乏辺境伯爵との政略結婚を命じられるも、夫であるラウルから「君を愛することはない」と伝えられる。
そんなある日、夫が養子を迎え入れる。
一度目の人生では、夫と意見が合わず子育てには全く関与
しない人生を送っていた。
しかし、やがて領地で起きた暴動に巻き込まれ、夫が致命的な重傷を負ってしまう。
死の淵を彷徨う夫は、セレナに「愛している」と告げた。
夫の真意も養子の行方も分からないまま、セレナも暴動に巻き込まれ暗殺されてしまう。
夫に愛してると言わせたくない。セレナは決意を胸に、やり直しの世界を歩む。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-02 22:11:29
19529文字
会話率:40%
《あらすじ》
専属の侍女に階段から突き落とされてから、カールがかったセミロングヘアの青っぽい黒髪に青から紫のグラデーションの綺麗な瞳の少女【リピア=スターダスト】は前世の記憶を思い出した。
あれから5年。
10歳になったリピアは、【ユー
ティエ王国】の第一王子【ガルム】と政略結婚することになる。
それに起因するかのようにリピアに組み込まれた因果の歯車が動き出す……、動き出してしまった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-10 19:48:36
1102文字
会話率:35%
ルーズベリー王国の公爵令嬢、ミルドレッド・シンフォローサ・ラピスリアの元に、隣国、レイザスラルクの悪虐王子として名高いヴァレンス・テオバルト・レイザスに政略結婚の申し出が…
「願わくは…僕の妻になって欲しい」
実は一途なヴァレンス、寂し
がり屋なミルドレッドの政略結婚。
一緒にいるうちに惹かれあって…
もう恋愛結婚でよくないですか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-06 09:07:41
42705文字
会話率:41%
この匂いは……まさか。
カリーナ・ブランシェット伯爵令嬢は王立魔法学園に通う普通の学生だった……ただ一つ、犬並みに鼻が利くことを除けば。
ある日の午後、廊下ですれ違った時、彼女は婚約者から二つの香水の匂いを嗅ぎ取った。
「一つは
今話題の恋人との時間につけると良いといわれる男性向け香水。もう一つはあのリリーさんがよくつけている香水」
それは婚約者が平民出身の特待生と浮気していることの証拠だった。
「婚約破棄の手続きってどうすればいいの?」
しかし恋や愛などない政略結婚相手ということで、色恋に興味がなく平和主義な彼女は普通に白紙にしようとしていた。
そんなことを相談された婚約者の弟、アーサーはある提案をする。
「こちらの証拠集めや断罪を手伝ってくれれば、我が家のパティシエのスイーツを献上しよう」
どうせ家名が落ちるなら廃嫡に追い込もうとカリーナに協力を仰ぐことにしたのだった。
恋より食い気のカリーナは言いくるめられてしまい、二人は証拠集めをすることになる。
「俺は姉だと思ったことはない」
無事に婚約破棄をした後……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-05 07:14:25
5677文字
会話率:58%
「君は書類上の妻でいてくれればいい」
「分かりました。旦那様」
伯爵令嬢ルイナ・ハーキュリーは、何も期待されていなかった。
容姿は悪くないけれど、何をやらせても他の姉妹に劣り、突出した才能もない。
両親はいつも私の結婚相手を探すのに困っ
ていた。
だから受け入れた。
アーリー・ハルベルト侯爵との政略結婚――そしてお飾り妻として暮らすことも。
しかし――
「大好きな魔法を好きなだけ勉強できるなんて最高の生活ね!」
ルイナはその現状に大変満足していた。
ルイナには昔から魔法の才能があったが、魔法なんて『平民が扱う野蛮な術』として触れることを許されていなかった。
しかしお飾り妻になり、別荘で隔離生活を送っている今。
周りの目を一切気にする必要がなく、メイドたちが周りの世話を何でもしてくれる。
そんな最高のお飾り生活を満喫していた。
しかしある日、大怪我を負って倒れていた男を魔法で助けてから不穏な空気が漂い始める。
どうやらその男は王子だったらしく、私のことを妻に娶りたいなどと言い出して――
※アルファポリスで連載していた作品を短編としてまとめたものになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-01 18:15:08
43222文字
会話率:25%