書籍化決定しました。マッグガーデン・ノベルズ様で10月10日に発売予定です!
※リゼル王子番外編開始しました
無実の罪によって絞首刑をうけたローズマリーは悪役令嬢として歴史に名を残していた。
転生し、前世の記憶を思い出したマリーは前世で
の経験から、今度は平穏に生きていくことを望む。
しかしマリーの望みとは裏腹に、マリーは王宮へと舞い戻る。
「さあ姉様。貴女を殺した奴等をどうやって懲らしめたいですか?」
生前可愛がっていた弟はすっかり変わり果て、姉の代わりに復讐を果たそうとしていた。
「我が主。貴女の望みを教えてください」
前世で忠誠を誓っていた騎士が、今世でも忠誠を誓ってくる。
かつて自分を殺した相手に、仕返しなんて考えていないのに。
周りがそれを許してくれないんですけど……
本編完結済み
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-10 08:32:07
298888文字
会話率:27%
ある日突然訪れた、国の筆頭貴族エヴァンス公爵家の使者が提示したのは、信じられない額の謝礼。
「貴女に、我が主の専属メイドになっていただきたいのです。」
実家の孤児院存続のためこの提案を受け入れた16歳のルチルだったが、その主とはエヴァンス
公爵家の1人息子、見た目は天使・中身は悪魔の史上最強ワガママ坊ちゃん(レベル11)だった。
大いに振り回されながらも、根性と経験値で少しずつ坊ちゃんとの距離を縮めるルチルは、あることを知る。
坊ちゃんが一人ぼっちだと言うこと。
そして、坊ちゃん自身の能力が故に、ある意味では国王よりも重要とされる存在であること。
幾多の事件を乗り越えて、固い絆で結ばれた2人。
絶対的な右腕を得た坊ちゃんは、運命を受け入れ前に進んでいくーー。
明るく前向きな主人公と、超絶美少年のワガママ独占欲坊ちゃんによる主従ファンタジーです。
基本的に重くない話しなのでサックリ読んでいただけると思います。
連載が進んで坊ちゃんが大きくなったらラブ的な展開もあるかもです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-13 09:00:00
105539文字
会話率:27%
四つの国に囲まれた内陸国、ヘルベチカ。
そこには、昔から「竜」という国を守る神様がいる。
この神様を世話する「竜の世話係」なる職業は、選ばれし乙女のみが就くことの出来る名誉あるお仕事。
田舎娘のヴィティは、ある日、そんな「竜の世話係
」になってほしい、ととある竜騎士からお願いされるのだが、実はこの「竜神様」、雇った世話係をことごとく辞めさせることに定評のある、やばい神様で……!?
まじめで聡明、可愛いけれど塩対応もすれば毒も吐く!? 肝っ玉娘と、横暴で冷酷無慈悲だけどちょっとポンコツな!? 竜神様が織りなす、異種族主従ラブコメです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-10 21:00:00
266653文字
会話率:47%
第五王女ヴェロニカ姫は、転生者であり『光の使い手』と幼いころから特出した才能を持っていたため、隣国から狙われることが多く何度も攫われることが多かった。しかしそのたびに護衛騎士、ルーファスが姫を連れ戻す。それ故、いつしか『攫われ姫』と呼ばれ
るようになった。
ヴェロニカは八年間、ずっと傍で守り続けていたルーファスに惹かれ恋をしており、そして彼もまたヴェロニカに対して主従関係を超える想いがあったのだが、ヴェロニカが社交界デビューした当日、事態は一変する。
偶然にも「ヴェロニカ姫との結婚など絶対にありえません」というルーファスの言葉を聞いてしまう。その直後、彼女の理想である亜麻色の髪、エメラルドの瞳の女性ジュリアとダンスを踊るところを見て、ヴェロニカは失恋したのだと知る。自分の恋に終止符を打つため、国王陛下に頼み、ルーファスを自分の護衛から外す。
それから一か月後、魔法学院の入学も決まり新しい生活も始まったのだが──当のルーファスは「再びヴェロニカの護衛騎士に戻りたい」、「傍に居たい」と毎日姿を見せる。そんなルーファスの本心が理解できずヴェロニカの心はかき乱されてしまう。
学院生活をする中で、仲良くなったナンシーが図書館にノートを落としていってしまう。そこでノートに書かれた文字が日本語だと気づき、ヴェロニカはここが乙女ゲーム『忘れ時の黎明期~恋の花結び~』の設定に近い世界で、自分がヒロインの活躍の引き立て役だと知ってしまう。
しかし現段階でシナリオ展開と既に異なる状態が起こっており、その要因となったのはルーファスの存在で、彼もまた物語のモブキャラでしかなかった。
お互いに両片思いなのだが、ルーファスはヴェロニカへの気持ちを『愛』と認められず、彼の後ろ暗い過去とヴェロニカの斜め上の推測によって大いにすれ違う二人。そんな二人を見て第二王子ギルバートはある事を提案するのだが──そこでまた事件は起こる。
※ノベルアップにも投稿
※R15は保険です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-28 19:19:28
94695文字
会話率:41%
あらすじ
混沌とした性産業で栄える夜の街、ノースハーツ。終身奴隷のレーナは、娼館で強かに働きながらも先の見えない人生を送っていた。そんな彼女はある日、女色趣味のあるノースハーツの女領主(歳下)に買い取られることになる。
権謀術数渦巻く
貴族社会で身一つで成り上がる、ちょっぴりダークな百合。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-17 14:01:46
123328文字
会話率:47%
俺がかつて生まれ育った国にはエルフの奴隷制度が存在していた。
それはそれはひどい扱いであった。
だから俺はそんな常識を変えたくて・・・。
回復薬の開発によって見たこともないような額のお金を手にした青年フィセルはひょんなことからエルフを買う
ことになるが、彼女たちと接していくうちにやっぱりこの国のこの制度はおかしいと思い彼を慕う6人のエルフたちと革命を起こすことを決意する。
だが計画の最中に過労で倒れてベッドから動けなくなった彼は自分の手で世界を変えることを諦め、自身に未完成ながらもたどり着いた転生魔法をかけることによって6人のエルフが変えた世界を見ることを決意し息を引き取った。
次に彼が目を覚ましたのは彼の死から200年後の世界であり、その世界の中心にいたのは紛れもなく昔フィセルに仕えていた6人のエルフたちであった。
200年経った今でも彼らはフィセルの事を慕っており、一部のエルフは主従関係ではなくなったことからより積極的になっているようで・・・。
生まれ変わったことにより魔法の才能も剣技の才能も何も持たないフィセルとかたや世界の中心となってしまったエルフたちとの身分や種族を超えたスローライフがここから始まる。
この話は同タイトルの改訂版になります。
内容が全く違うものになっておりますのでよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-14 21:00:00
253022文字
会話率:43%
俺がかつて生まれ育った国にはエルフの奴隷制度が存在していた。
それはそれはひどい扱いであった。
その惨状を知った俺は何かを変えたくてー。
回復薬の開発によって見たこともないような額のお金を手にした青年フィセルもひょんなことからエルフを買う
ことになるが、彼女たちと接していくうちにやっぱりこの国のこの制度はおかしいと思い彼を慕う男女合わせて6人のエルフたちと革命を起こすことを決意する。
だが計画の最中に過労で倒れてベッドから動けなくなった彼は自分の手で世界を変えることを諦め、自身に未完成ながらもたどり着いた転生魔法をかけることによって6人のエルフが変えた世界を見ることを決意し息を引き取った。
次に彼が目を覚ましたのは彼の死から200年後の世界であり、その世界の中心にいたのは紛れもなく昔フィセルに仕えていた6人のエルフたちであった。
200年経った今でも彼らはフィセルの事を慕っており、一部のエルフは主従関係ではなくなったことからより積極的になっているようで・・・。
生まれ変わったことにより魔法の才能も剣技の才能も何も持たないフィセルとかたや世界の中心となってしまったエルフたちとの身分や種族を超えたスローライフがここから始まる。
※タイトル回収は15話からです。そこまでは出会い編となります。
第一話だけでも目を通していいただけると幸いです。
評価や感想、ブクマは作者の原動力となります。
是非ともよろしくお願いします。
カクヨム様には同タイトルで大きく内容を変えて投稿しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-26 17:18:56
131504文字
会話率:44%
少しまじめな話をします。相手の言葉が自分にとって最高の報酬となる、そんな話を。
※とはいえエロ単語もちりばめられているため苦手な人にはお勧めしません※
最終更新:2021-10-05 11:09:44
9388文字
会話率:14%
新宿の片隅にある、看板のないタピオカ屋。
そこでは美少女の店長と、人ならぬ少年がとある職業への「つなぎ役」をしている──。
ふたりの間にあるのは、おぞましく切ない本性と、それを受け止め続ける契約。
「看板のないタピオカ屋」シリーズ第2作
目です。
これのみでもお読みいただけますが、第1作目「花は夜ほどよく香る」もよろしければどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-09 13:22:16
10354文字
会話率:53%
新宿の片隅にある、看板のないタピオカ屋。
そこでは美少女の店長と、人ならぬ少年がとある職業への「つなぎ役」をしている──。
ふたりの間にあるのは、おぞましく切ない本性と、それを受け止め続ける契約。
最終更新:2021-07-25 16:37:42
5708文字
会話率:56%
【この小説はミッドナイトノベルズに掲載されている本小説の閑話集になります。本編はR18版でお楽しみください。】主人公の佐渡修人は物心がついて間もない頃に読んだ父親の日蔵書であるSMエロ漫画の影響でサディスティックなプレイをしてみたい欲求を抱
えて生きていた。そんな高校一年生の冬の日、修人は帰り道に寄った公衆男子トイレの中で同級生の少女・間園愛衣と出会う。修人に問い詰められた間園愛衣は、自身がそこにいる理由を男子トイレで排尿することで興奮を得るからだという。修人は愛衣の変態的性欲をサディスティックなテクニックを駆使して快楽へと導くことに成功する。そして一期一会の出会いだと思っていた修人だったが、なんと愛衣から奴隷兼彼女にしてほしいとの申し出を受けてそれを了承することに。そして愛衣の調教は主に学園生活の中で行われていくことになるのだが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-29 00:13:13
26620文字
会話率:52%
翼人と人間が共生する世界。
翼人の王族に父を殺されて人間の村を飛び出した少年──シャノンはある日、ようやく翼人の王国フリージアの第一王子──ルーファスの元にたどり着く。
「この国の第一王子。
お前さえ……お前ら王族さえいなければ!」
強い覚悟を持って王子に復讐を迫るシャノンだったが、その機会を伺う為に従者として仕える中で知っていくのはルーファスの意外な素顔ばかりで……。
「おやめください!!!これ以上貴方を知れば……俺は貴方を殺せなくなってしまう」
父が死んで以来、復讐しか心に無かった少年が、初めて人の温かさを知る。
これは復讐の物語──いや、愛の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-20 22:51:57
3221文字
会話率:34%
※2021年2月25日 電子書籍レーベル、アマゾナイトノベルズ様より改稿、改題して電子書籍化されます! 詳しくはTwitter、活動報告より。
改題タイトル「転生した救国女王は、すべての悲劇の破壊者となる」
女性向け恋愛シュミレーション
ゲーム「七騎士と虹色姫」
大切な貴方と世界を救う、運命を掛けたADV
――と名打った乙女ゲームに酷似した世界に転生したと気付いたのは、次期女王候補に決まり、同じく次期七騎士の団長に内定しているノヴァーリス・センティッドと出会った時だった。
セシリアは、全ルートで国を救う為に命を落とした救国女王であった。そして七騎士の一人であったノヴァーリスは、セシリアが消えた世界に絶望し、後を追って自刃してしまう。
そう、「七騎士と虹色姫」なんてタイトルのくせに、彼は攻略対象ではないのだ。
しかも、六人を攻略した後に開く真相ルートでも同じ結末を辿る。
前世でも「タイトル詐欺は良くない!」と憤慨していたセシリアが、転生した記憶と、前世から引き継がれたらしい7回程世界を救った脳筋ゴリラステータスを元に、無自覚チートを繰り広げながら、推しを救う為に世界を救い、自身の恋心に気付く物語。
――自己満足? 上等だわ! 私は私の我儘で、貴方を救う!
※R-15、残酷な描写タグは保険です。
※ちょっとタイトル変更しました。
※同名で章ごとにまとめたものをpixivにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-20 18:52:17
183367文字
会話率:36%
「主人様」と呼ばれる存在の帰りを待つ、一人の「男」。
帰ってくるまでの間、家事をこなしていくがどこか様子が変で....。
奇妙な主従関係を描いた近未来ミステリー。
※この作品はnoteにも掲載しています。
最終更新:2021-09-17 07:00:00
3806文字
会話率:35%
「攫いに来ました、愛しいお嬢様」「もう、遅かったじゃないの」
長年お仕えしてきたお嬢様が、遠い異国に嫁がれることになった。最後にお嬢様から頂いた簪に結ばれた文を見て、私はお屋敷を抜け出す。向かうのは、最愛の彼女のもと。
――もしも、貴女
が私と同じ想いを抱いているのなら――…………
【ふんわり1000文字メリバ百合短編】
この作品は、カクヨム、魔法のiらんど、エブリスタにも掲載しています。執筆日:2021年7月11日折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-14 22:00:00
1043文字
会話率:26%
侍女のあたし、メイはご主人さまであるアルフェさまの魔法のミスを帳消しにするために自分の身を投げ出した。死を覚悟したあたしに戻ってきたのは「滅亡の魔女」を呼ばれて殺された過去と魔女の魔力。でも、あれれ、あたしの知ってる魔女の死と実際の死は違
うみたい?
――そこは、古代語魔法と精霊魔法の2つの魔法がある世界。そして古代語魔法が精霊魔法よりも下に扱われている世界。古代語魔法の母とも呼ばれる魔女の転生であるメイは魔女であることを隠す決心をするが……。
転生+友情魔法学園物語。恋愛やら百合っぽい主従関係もありますが、基本的にはほんわかほんのりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-24 20:23:38
77126文字
会話率:51%
武藏(むさし)進七郎(しんしちろう)、15歳、男子高校生。
性格は至って真面目、礼儀正しく熱血漢。しかし少々常識が分からない所アリ。
そんな彼は高校の入学を目前にした4月1日、”武藏ボーン流格闘術道場”の経営難による借金苦によって父親に売ら
れてしまう。しかも主人に尽くす従者として。
しかし、圧倒的クソ親父の尻拭いをするのも息子の務めだと進七郎は思い、新たな主人に身を尽くして仕えることを決意する。
そうして主人と出会った進七郎だったが、何と主人は自分と同い年の少女。さらには、その少女は自分が幼い頃に毎日のように遊んでいた唯一の友達──円佳(まるか)であった。
円佳には友情を超えた感情、恋心を抱いていた進七郎。しかし今は主人と従者の関係、告白など出来るはずがなかった。
それでも、進七郎は貫く。
たとえ告白が出来なくとも、大好きな円佳を守る。己の全てを尽くして。
考え方、運の悪さ、円佳への想い、そして戦闘力。
全てが”常識外れ”の進七郎は、果たして円佳を守り抜き、己の想いを伝えることは出来るのか──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-22 20:00:00
111750文字
会話率:50%
ゆめ
7人の魔女
組織
勢力争い
エゼポマスター エゼポじじ
エゼポ男 エゼポジジイ
SFM
SFM ナカジマ
サイドファングマスター
SFM
五行
主従関係
主従
主従契約
最終更新:2021-08-15 18:06:36
4904文字
会話率:0%
九州大学文藝部の三題噺執筆会にて書かれた作品です。
お題:「春」「時間」「家の中の主従関係」
最終更新:2021-08-14 17:18:03
892文字
会話率:0%
九州大学文藝部の三題噺執筆会にて書かれた作品です。
お題:「春」「時間」「家の中の主従関係」
最終更新:2021-08-14 17:16:25
1055文字
会話率:44%
九州大学文藝部の三題噺執筆会にて書かれた作品です。
お題:「春」「時間」「家の中の主従関係」
最終更新:2021-08-14 17:14:26
1332文字
会話率:38%
相木純太は森の奥にある大木のもとへ足を運ぶのが日課だ。そこで待つのは、大木の神様である「シノノメ」。人を象った姿はなく、男とも女ともとれる声と依代である一本の古木のみで存在する神様。
友であり、子どものごっこ遊びのような主従関係でもある
彼らは、互いが互いを大事に思い、共に過ごす日々がいつまでも続くことを望む。
友情でおさめるには大きく深い望み。言うなれば、それは「永遠」だ。
しかし、「想い」は同じであれど、――人間と神の違いがそこにはある。
※この作品は「エブリスタ」にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-11 10:00:00
18397文字
会話率:50%
三題噺です。
お題は「輝く主従関係」「北」「妖精」
ジャンルは指定なしです。(神話のような話なので苦手な人はスルー推奨です)
最終更新:2021-07-14 18:36:18
1089文字
会話率:0%
それは運命だったかもしれない。
陰謀と策略、家族愛と友情、魔法と剣、約束と明日、失われた絆。
それでも己が決めた道筋ゆえにぶつかり合う意志と意志。
少年の残酷な、それでいて純粋な願いがすべて変える。
最終更新:2021-07-06 12:20:50
2305文字
会話率:44%
貧富の格差が拡大し、財を持たぬ者の人権は失われた。「ゲーム」と呼ばれた貧民同士のバトルロワイヤルは富豪の間でたちまち人気を博し、プレイヤーに配当を賭けることで莫大な金が動くようになる。「ゲーム」への参加は貧民への義務となり、富裕層の間では
自身の家でプレイヤーを飼うことが嗜みとされた。
そんな中、国際的大手の柳ケ瀬エレクトロニクス株式会社を所有する柳ケ瀬家に生まれた陽人は、その才のなさから両親から見捨てられ、兄からは虐待を受けるほどに嫌われていた。屋敷から出ることを許されず、唯一の趣味であった読書を兄の目に隠れて細々と行い、最低限の貴族としての暮らしを送らされ続けた彼にとある転機が訪れる。
貴族の嗜みの一つである「ゲーム」のプレイヤーを養育する授業が始まったのだ。
その授業で連れてこられたプレイヤーは白髪、紅色の瞳を持ったただの少女であった。講師が指導と称して少女に加える体罰は度を越しており、今まで人の気持ちに無頓着であった陽人の心すらも揺らすほどであった。しかも、その少女の体は、程に柳ケ瀬家の改造を施され、死ねない体となっていた。そのあまりにも残酷な行いに人生で初めて怒りを覚えた陽人は、少女を守ると誓い、講師の指導と兄の言葉を裏切り少女をかばうこととなる。その軽率な行動は兄の逆鱗に触れることとなり、遂に陽人は貴族として生きる権利を失うこととなる。
兄の策略により、陽人はローレンツ家に、「ゲーム」のプレイヤーとして送り込まれることとなる。その家の一人娘のルイーズ=レティシア=ローレンツは陽人に良く接してくれたものの、「ゲーム」のフィールドで味わう死の恐怖から逃れることは叶わなかった。
ローレンツ家に仕えてから数年後。ようやく「ゲーム」での立ち振る舞いや、フィールドの情報を覚え始めたとき。とあるバトルマッチのことだった。不注意により敵のスナイパーに狙撃され、死ぬ寸前。狙撃手の顔が少しだけ見えた。見覚えのある白髪、そして決して世界でも多いとは言えない赤い瞳。柳ケ瀬屋敷での日々がフラッシュバックした瞬間だった。
かつては守ると誓った少女が、今は敵として僕の目の前に立っている。
その少女は僕の正体に気が付くと、酷く悲しそうな顔をしながら、涙を流すのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-27 22:29:13
81524文字
会話率:47%