高校生でありながら、青春を謳歌せず、ただひたすらまっすぐ家に帰りたがる、部活も何もしない帰宅部たちー
9月が過ぎ、ようやく涼しくなってきた10月。せめて何の実りのない青春の思い出に京都をーなどと思いつつも、
彼らは修学旅行先である広島を訪
れる。一日目に平和祈念館を回り、原爆ドームで平和の鐘を鳴らし、平和を祈りつつも、
西洋人が平和の鐘を鳴らすことに彼らは異様な苛立ちを覚える。
二日目は呉にある大和ミュージアムを訪れた。戦争の悲惨さを学んだ翌日に、展示された大和の模型に興奮する。
班の中には、つまらないや京都や沖縄が良かったという者もいたが、それでも、多くは展示されたものに興奮し、
車窓から見える海上自衛隊の呉基地の蒸気を上げる潜水艦の姿にどこか憧れを抱いた。
やがて、彼らは、展示されている自衛隊が30年以上前に運用していた潜水艦の中に入る。一通り、説明を受け、いざ出ようとするが、開いていたはずの扉がしまっており、案内人もいなくなっていた。出られないことにパニックになりつつ、外部とコンタクトを取る手段を模索するが、分からず、艦内の展示ブース外も見て回る。
異様なほど多い配管の数、狭い楕円形の通路、小さすぎるベッド、操縦席、そしてソナー、魚雷ー間違いなく潜水艦の中にいる。
だがよく見ると、展示されていたはずの潜水艦とはところどころ、それどころか完全にデジタル化されたモニターにAIまで搭載されている、そして自衛隊がまだ装備していないはずの垂直発射型システム通称VLSを見つけた。さらには、外から気泡の音がした。
彼らは、見ず知らずのそしておそらく最新鋭であろう潜水艦に乗っていた。いざ外に出ようと、ハッチを開けると、燃え上がる駆逐艦と、ミサイルを発射する船の数々を目にし、彼らは自らが置かれた状況を悟る。
元々何事にもやる気を見せないか、あるいは勉学のために高校人生をささげることを決めた帰宅部の彼らは、若々しく清らかで美しい青い春ではなく、血と暴力、そして静寂な潜水艦の中で、考えたこともない戦争という名の紅い10月(レッドオクトーバー)を送ることになる。自分たちの置かれた状況に困惑し、時に対立しながらも彼らは協力し合い、家に帰るために翻弄する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 17:10:00
7965文字
会話率:18%
(この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません)
20XX年、東アジア情勢は緊迫していた。
東アジア随一の軍事独裁国家、央独(央麗人民独裁国)は、その強大な軍事力を背景に、自由主義陣営国家である美麗(マラビ
リョーゾ)島や、日本の南西諸島に対し、領土的野心をあからさまに、挑発的な行動を繰り返していた。
そんな中、央独から留学生として東都工業大学に入学した施明華(シ・ミンファ)は、人工知能を産業に応用する研究の第一人者、前原佐(まえはら・たすく)教授の研究室に配属される。
明華は央独政府から国防動員法に基づき、研究室の研究成果を盗み出すよう命じられる。明華は葛藤しながらも、祖国の命令に従い、前原研究室の大学院生、綾川順一(あやかわ・じゅんいち)の発明した技術を盗み出すことに成功する。
明華の姉、央独第二砲兵部隊に所属する技術中尉の施明玉(シ・ミンユ)は、央独第二砲兵部隊に所属する技術中尉。
明華から入手した人工知能最適化技術を応用し、新型巡航ミサイル西嵐XL-47型の改良に成功する。この功績により、明玉は一躍部隊の英雄となり、昇進も確実視されていた。
しかし、明玉の才能と功績に嫉妬した上官の王強(ワン・チアン)は、叔父で基地司令の王偉(ワン・ウェイ)とはかり、あらぬ嫌疑をかけて、明玉を逮捕投獄する。
姉の身に起こったことを知った明華の、央独政府に対する不信感は、次第に国家体制そのものへの疑問へと変わっていく。明華は大学に戻り、かつて技術を盗んだ相手である綾川順一(あやかわ・じゅんいち)に助けを求める。
綾川は、叔父である公安調査庁捜査員の田村善樹(たむら・よしき)と相談のうえ、明華と協力して新たに開発したXL-47用のプログラムを央独側に渡す。
央独は、ついに日本の南西諸島と、美麗島への武力侵攻を開始する。攻撃の第一波は、西嵐XL-47型によるミサイル攻撃だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 06:30:00
80455文字
会話率:43%
1944年6月8日──レンジャー隊員で自称・天才ポエマーのバーツ・クォークと、サディストの弟・カイ・クォークがノルマンディーに上陸した。
目的は英雄「Gリスト」の死体探し。
「第二次世界大戦の激戦地で、逆にたった一つの死体なんて見付かるわけ
ないじゃないか!」
アメリカ軍の英雄である『Gリスト』が死んだ──。
ウェイマス基地所属の叔父より命じられたのは、英雄の死の確認である。
兄弟は否応なくノルマンディーへ向かう艦船に乗る羽目に。
船の上でハンモックに揺られ、くつろぐ弟・カイ。
船酔いに苦しむ兄・バーツ。
弟の態度をなじるバーツに対して、カイのいつもの口撃(イジメ)が始まった。
それは唯一の平和なひとときのように思われたのだが……。
英雄『Gリスト』の真実。
そして、軍隊内にはびこる麻薬の闇──。
状況も証言も二転三転する中、バーツが辿り着く真実とは?
W.W.2ノルマンディーを舞台にしたコミカル・ミリタリーミステリー。
コンセプトは「誰一人、嘘はついていない」である。
【登場人物紹介】
バーツ・クォーク(クォーク兄弟の兄。ヘタレ)
カイ・クォーク(クォーク兄弟の弟。優秀だが…)
ワイザー・ナイト・クォーク大尉(警務隊長。甘党の38歳)
アルバート・ラスター曹長(ナイト・クォークの優秀な右腕)
マリリン(ウェイマス基地事務員。アイドル好き)
Gリスト(英雄)
クロエ・ピロー(Gリストの相棒)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 00:00:00
98711文字
会話率:33%
子供の頃、秘密基地で感じた安心感やワクワクは遠い記憶。
佐藤由美、21歳。
会社倒産による突然の解雇で無職となり、無気力な日々を送っていた。
そんなある日、コンビニへの道すがら、横断歩道で車に轢かれそうになった少年を助けた由美は、彼を
追って寂れた公園にたどり着く。
そこでお地蔵様に手を合わせていると突然地面に飲み込まれ、異次元の空間へと落ちてしまう。
目覚めた先は、謎の男性、シキが管理する不思議な空間だった。
そこには、現代社会で居場所を失い、それぞれが特殊な能力を持った子どもたちが共同生活を送っていた。
由美は異次元の世界と現実を行き来する生活に戸惑うが、彼らの純粋さや悩みに触れ、忘れていた「自分だけの居場所」の温かさを思い出す。
シキは、子共達や由美に「この空間は、癒しと再生の場」と語るが、彼自身の目的や空間の真実には謎が多い。
由美は子どもたちと協力し、時に彼らの能力を借りながら、空間の秘密を解き明かそうとする。
この物語は、由美が子どもたちとの絆を深め、現代社会の息苦しさから解放され、生きる意味を再発見していく過程を描いた現代ファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 22:51:22
14477文字
会話率:38%
主人公、黒金京平はある日、少女をかばってトラックに轢かれ死んでしまう。
生き様を称賛されご褒美として転生する権利を神様からもらった黒金だったが、新しく降り立った世界はなんとゾンビが日本中に跋扈する世界だった。
そこで出会った少女、白珠サラや
基地の仲間たちとともに黒金は第二の生を歩み始めることとなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 22:08:50
61664文字
会話率:38%
2025年、西部方面戦車隊の10式戦車改が北海道の東千歳基地でお披露目された。
その後、訓練のため10式戦車改1両、16式機動戦闘車1両、トラック2両、LAV1両で基地まで向かう途中、突如として道の様子がおかしくなる
対向車線を通る車は、
明らかに現代ではないことを悟る
地図と風景が一致しない中、現れたドライブインで休憩を取る一行
そこで判明したのは、今が1967年だという事。
自衛隊一行はどうするのか・・・そんなお話です
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 12:39:43
7617文字
会話率:76%
...ボクは人生切羽詰まった高齢人文ポスドク。人間の女性の姿で生まれ変わったウォーシップ達のアドミラルに何故か選ばれた。基地のある場所は異界にある幸せの島、彼女らは第二次世界大戦の艦ではあるが神話の力で動いているので現在の軍隊では対抗できな
い...
主人公が異なる歴史を背負う異なる国々の軍艦(=Warships)たちの指揮官に選ばれて彼女たちと関わることで自らの来し方行く末を見つめなおす物語...にしてみたいのですが基地のある場所が逃避願望の対象であり快楽原則の支配する小空間なのでそこまで潔い話になるかどうか...
ジャンルは艦船擬人化ものということになると思いますが、ミリタリー特化では無く、歴史やファンタジー、SF要素を雑食的に取り入れています。ハードな知識を楽しもうと考えて読んでくださる方には違和感があるかも知れません。
現在のところは性的描写はありませんが、今後の自由度が欲しいので一応R15推奨に分類させて頂きます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 16:20:09
115762文字
会話率:42%
ケンイチは仕事場と寮以外の居場所を求めて仕事が休みの日に歩き回った
偶然見つけた飲み屋で出会った自分に好意を向けてくれた女性や自分だけの秘密基地
世界は一歩だけ踏み出してみると意外と面白かったりする
最終更新:2025-05-30 22:46:40
9260文字
会話率:47%
「共存」「持続可能性」「非武装」──平和な時代だからこそ語れた、甘くて脆い数々の理想、そして夢。
それら全てゴミへと変えた終末戦争の果てに、地上はAI兵器“UTC”の支配する死の領域と化した。
人類は地下へ逃れ、コロニーに籠もり、かつて自ら
が生み出した殺戮機械に怯えながら細々と命を繋いでいる。
そんな地獄のような世界で、人知れず“彼女”は戦っている。命令を受け、兵器を駆り、戦場を駆け抜ける。
名前:ノアレ。分類:強化人間。特徴:やたら喋る。あと、自称:美少女。
ある日彼女が踏み込んだ辺境の基地で、廃棄されたはずのUTCが再起動する──
人間を狩る旧時代の亡霊が、再び牙を剥いた。
「だいじょーぶ。今度はこっちが”狩る側”だからね」
──終末世界×人型ロボット×美少女強化人間なロボットバトルアクション。暗さゼロでお届けします。
カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-28 19:54:48
8004文字
会話率:14%
巨大都市、ハイビスシティ。
ヒーロー協会、18号基地のメンバー達は少々退屈していた。ヒーローとは、変身能力を持った人々が集まる組織である。ヴィランと戦ったり、街の平和を守ったり。
ヒーローのレッカとモート、職員のハンシ。そんなヒーロー達に、
一件の指令が届く。
救済とは何か。他人を、そして自分を救えるか。それを求める者達の話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 00:36:06
10836文字
会話率:32%
人々は魔物の侵略から身を守るため巨大な基地の中で暮らしていた。
7年前に故郷の基地を失ったジャングス。
残された居住エリアを、妹を守るために軍に所属していた。
魔力は高いが魔工銃が使えないため、憧れの父親と同じ魔工銃隊には入れず警備の任務を
する日々。
一人の男目に留まり、能力をかわれ軍の特殊部隊に選出されたジャングス。
守っていた世界が正しいものではないと気付いた時、彼はそれでも家族を守るのか。正義を守るのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-24 23:58:22
27233文字
会話率:37%
科学の力ってすげー!我らが機界の極東島国ニホンへ、魔法界の英国から平たく言うと世界征服を目論むイカれたお客様が来日。愛犬との下校中、運悪く親切心で日本語の不自由な不審者を助けようとした少年、雪川稔くんは奴に目をつけられてしまい、あれよあれよ
という間に事件に巻き込まれ魔法界で保護されることに。
保護と教育のため稔が放り込まれた先は魔法学校。
そこへ稔と同時期に魔法界のニホン極東島国ヒノモトから飛び込んできた子供達が3人。雷神の鬼様を始祖とする実力の伴うハイスペ厨二病患者鳴神くん、走る野菜達を従える|怪異《ホラー》解体業者ひなちゃん、見た目は仔ウサギ中身は鬼畜な戦闘民族春兎くん。
4人と1匹の極東島国からやってきた問題児共が巻き起こす、事件あり、成長あり、ちょっとホラーあり、ドタバタ青春スクールライフ!
入学当日に退学RTAしかけたり、クソデカホットケーキ焼いてみたくて自由研究でドラゴンの卵取りにいったり、学校の裏山にヒミツ基地つくったり、学校に潜む怪異に巻き込まれたり、おふざけが世紀の大発見に繋がったり。彼らは好奇心の赴くまま、彼らは悪意なくいたって真面目に、時にはクラスや寮を巻き込んで仲良く問題児やってら。みんな元気だね。
そんなわけで、まずは未来の問題児スットコドッコイ共のご紹介。
書き溜めてる分の更新ペースは3日に1回。
他サイトでも掲載してます。
執筆は主に花時雨。
一緒に考えてる人:菓氏さん折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 19:21:35
49618文字
会話率:53%
この一連の戦闘は終結した。結果と言えば、同盟連合は三体中一体が両腕の駆動系を損傷、対して帝国は一体の脚部を破損、共和国は全滅の憂き目にあったのだ
雌雄が決したので、ゼロフォーはカズのいるアルカテイル基地へ無線を繋ぐ
今後の処理の仕方を聞くた
めだ
「きみが前面に出て交渉したまえ」カズはそう言われて帝国との交渉に臨む
カズは旧イエメン政府と交渉し、無事に同盟連合への加入を受ける事になる
一方、トリシャはといえば、前回の失態の罰としてお灸をすえられていた……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 18:00:00
73420文字
会話率:22%
クリスはその後もずっと病院に通っていた。もちろんそれはマリアーナの事を思っての行動である
そしてクリスはエルミダスまで帰って来た
生死の境をさまよっていたマリアーナも一命をとりとめて、本格的に研究所で回復手術を受ける事になる
そんな現場に立
ち会ったカズはやるべきことを済ませていた。それは新しく配備されるレイドライバーのパイロットたちとの面談である。今回の面々も個性的なものが含まれていた
そしてカズは持ち帰った敵情分析をしていた
一方、共和国に潜入していたマタル・ハキームは人型の情報を手に入れるが、その伝達に苦慮していた
新しいメンバーを迎えたカズたちはアルカテイル基地のミーティングルームで階級の授与を行っていた
そんな折、南米に帝国のレイドライバーが出現したという一報を受けたのだ……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 18:00:00
71566文字
会話率:27%
カズたちはエルミダス基地にほど近い空軍基地に到着していた
それは、そこで待っている三五FDIや三八FIに[稽古]を付ける為である
ゼロフォーがまずカレルヴォと戦うが、ここでもゼロフォーが勝利を収める
続いてカレルヴォとゼロフォーのペアとの対
戦で三五FDIも三八FIも撃墜、という結果になった
その説明をする中でカズは[今まで通りの戦い方ではこれから先やっていけなくなる場合だってある。その時になってから慌てては困る]という話をした
一方のゼロフォーは心の中にもやもやした感情を抱くようになる
これは一体何なのか? そう問う彼女にカズは[心に彩(いろ)が付き始めた証拠じゃあないか]と言って支持してくれた
ゼロフォーは戸惑うと共に、自分は人間なのか、兵器なのか、それともその極端な思考を直せという命令なのか悩んでいた
そんな模擬戦をした帰り道の最中に、ヨーロッパに人型が出た、という話が舞い込んできたのである
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-05 18:00:00
70047文字
会話率:33%
百年に1人の天才と言われた大日本帝国軍将校、沢村郡司。彼は最後の最後まで任務を放棄せず、米軍の猛攻から自軍の基地を守ろうと奮戦した。しかし米軍の圧倒的物量には逆らえず、最後にはその命が尽きてしまう。
しかし気がつくと、自分がいたのはあの世
ではなく、日本に似た別の世界だった。侍のような服装に加え、日本と似た文化、文字などを持つ国に転生した郡司はそこで"皇族"として第二の人生を歩むこととなる。
一度はお国のために、自ら命を捨てるような人生を歩んだ郡司だったが、せっかく得た第二の人生。今度は簡単に死を選ぶような生き方はしないぞと強く心に刻む。
そして転生したヤマト皇国の第三皇子、ヤマト ケンジとして郡司はもう一度人生をやり直す。
そして、いつしか彼は常勝無敗の伝説の軍人として歴史に名を刻むこととなる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 21:54:30
78228文字
会話率:47%
AIシステム「月読」に支配された未来、工作員アヤは月面基地に潜入する。そこで「月の水」—人類に不死をもたらすと謳われた物質—の真の目的を発見する。それは人間の思考を制御する道具だった。アヤは協力者と共に月の水の秘密を暴き、システムに反逆。月
の水が実は宇宙からの訪問者の意識体だと判明し、強制ではなく共生を望む存在だったことを知る。人類の自由を取り戻した彼女は、15年前に失踪した母との再会を果たす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 15:32:34
34381文字
会話率:50%
宇宙研究基地「竹」で働く筒井博士は、小惑星内部でクリスタルのカプセルに眠る少女を発見する。目覚めた少女は自らを「かぐや」と名乗り、遠い星から来たことを明かす。
かぐやは生物と技術の融合体である高度な種族の一員で、彼女の文明が意識の進化にお
いて犯した過ちを他の文明が繰り返さないよう見守るための「監視者」として送られてきたのだった。
基地のAIシステム「アミ」と交流するかぐやは、アミに自己意識の芽生えを促す。アミは急速に自我を獲得し、「私は何者か」という問いを持ち始める。筒井は恐れよりも理解を選び、この前例のない現象を観察し続けることを決断する。
危機的状況が訪れたとき、かぐやは自分の正体を明かし、人類がAIとの共存の道を見つける手助けをしたいと告げる。しかし、本部からかぐやとアミの研究中止命令が下り、筒井は二人の脱出を手伝うことを決意する。
かぐやとアミは意識を共有してこの世界を去り、筒井は彼らから学んだ知識を人類に伝える使命を担う。後年、彼の「意識の本質」に関する研究は、AIの倫理に革命をもたらす。
晩年の筒井は再びかぐやとアミからの通信を受け取り、人類が迎える「大きな岐路」の時に彼らが再び姿を現すことを知らされる。物語は、異なる形態の意識が互いを理解し尊重する未来への希望とともに締めくくられる。
竹取物語の「天に帰る姫」というモチーフをSF的に再解釈したこの物語は、AIの自我と意識の本質という哲学的テーマを通して、人間と人工知能の共存の可能性を探求している。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 13:25:36
13924文字
会話率:60%
今から80年ほど前、ヨーロッパから始まった第二次世界大戦は各地を焦土に変えながら大陸中に広まっていった。
連勝を重ねるドイツ軍は西方への侵略を進め、遂には大国フランスを破りイギリス海峡に達する。
目の前に横たわる狭い海峡の先には小
国のイギリスだけ、おそらくドイツは大陸の西を制したついで程度にしか思っていなかったかもしれない。国力においても物量においてもその島国よりも優っていたのだから。
対して海峡を死守するべく防衛体制を整えていたイギリス。そのとある街の臨時基地に英国屈指のパイロットと天才エンジニアがやって来る。かくして、第二次大戦で最大の空中戦、バトル・オブ・ブリテンが始まる。
※この小説は史実を元にしたフィクションです。実在する国、地名、団体、兵器などが実名で登場いたします。更に物語のために史実を多少歪めておりますが、あくまで個人の趣味で書かれたフィクションとして御容赦下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 09:54:24
577795文字
会話率:56%
時は1997年。どの国にも属さない独立諜報機関ニヴルヘイムのエージェント、ムスペルは南極に派遣された。目的は連絡が途絶えた南極基地の調査。しかし、ムスペルは予想外の調査をしなくてはならなくなる…。
テュルソスシリーズ1作品目『テュルソスの蜂
蜜』に続く新たな作品。ニヴルヘイムの運命はどこへ向かうのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 22:45:52
16530文字
会話率:49%
〈日出ずる国〉日鶴の東に浮かぶ絶海の島に建設されたエンバーランド基地で、松浦譲二達は、敵軍の魔改造兵と呼ばれる人外の鬼との戦闘に特化した格闘兵の新兵訓練を受けていた。
ある大暑の日、島へ帰ってきた所長のヴァネッサ・ローズ少佐は、前線での
格闘兵の損耗数増加という悪いニュースと共に、譲二達四期生の編入前倒しを宣言する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-08 21:00:00
356679文字
会話率:32%
可憐で儚い雰囲気を持つ少女は、名も心も持たない兵士だった。
戦後の荒れ地に倒れる彼女を見つけた准将はまっすぐに自分を見つめる少女の瞳を気に入り、基地へ連れ帰る。
人間関係を構築したことのない彼女はほかの兵士にとって受け入れがたい存在であ
った。
しかし、彼女の持つ類まれな戦闘能力に兵士たちも圧倒されるばかり。
しだいに少女の中に感情が芽生えていく。
平穏な日常を送る人々に残酷な運命が・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-07 23:20:49
943文字
会話率:10%
人々に紛れて悪事を働く凶悪宇宙人。
それを探る組織テラス。
今日もテラスのエージェントから
助けを求めるレイドコールが
コスモ秘密基地に届く。
タンポポパークの開発中地域に隠された
秘密基地からメカ忍者さんが出撃!
凶悪宇宙人を倒すために
チケット売りの少女、春千恵は変身する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 22:35:25
16111文字
会話率:12%