戦国時代、一色龍興という武将がいた。後世には斉藤龍興の名で知られている。
戦国三悪人の一人にして織田信長の岳父として知られる斎藤道三の孫であり、弟と父が病死したことで期せずして美濃50万石を継ぐことになった。
しかし彼の最も有名な逸話は
、「酒色に溺れる龍興を諫めるために竹中半兵衛がたった17人で難攻不落の稲葉山城を乗っ取った」というものである。
そしてその3年後、織田信長は稲葉山城を攻略し龍興は美濃から追われることになった。
ここまでが彼について広く知られる"風説"である。
だが実は、彼は美濃を去った後も戦いを続けていたのだ。
一向一揆の拠点伊勢長島を巡る長島合戦
信長の不在時に将軍足利義昭を襲撃した本国時の変
浅井の裏切りにより信長が窮地に立った金ヶ崎の退き口
信長が摂津で三好・本願寺と戦っている間に浅井・朝倉が京を目指して攻め上がった志賀の陣
浅井・朝倉と織田・徳川が激突した姉川の戦い
彼はこれらの名だたる戦いに信長の敵として参戦し続けた。……負けたけど。
そして武田信玄が上洛の兵を挙げた。誰もが信長の敗北を信じ、あの足利義昭さえもが挙兵した。だが突然信玄は死に、武田軍は撤退してしまった。
それを知った時、龍興は信長の持つ天運を確信した。そして信長に抗うしかないかった自分の生まれを呪った。
――大名など馬鹿らしい。そのような立場に縛られず、曾祖父のように一介の武士として生きたかった。
そして彼は刀根坂の地で奮戦の末に討ち死にした。
……はずであった。
気付けば彼は若返り、父の葬式に参列していた。桶狭間の戦いの翌年、清洲同盟の前年である。
つまり翌年から織田は後顧の憂い無く攻め寄せてくるのだ。このままではまた同じ事になってしまう。
――信長には勝てない。ならば……
こうして龍興は、(10年ちょっとだけの)未来知識を使って新たな歴史を紡ぎ出すのだった。
「弾正殿、なにとぞ教えを賜りたい」
龍興は朝倉氏滅亡時に死んだので、松永弾正が三度も謀反を起こした上に自害(爆死)することを知らない
「荒木殿、謀反など止められよ」
龍興は朝倉氏滅亡時に死んだので、荒木村重が謀反した挙げ句に説得に来た黒田官兵衛を石牢に閉じ込めることを(以下略
「さすが光秀、見事な腕じゃ!」
龍興は(以下略折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 12:00:00
117221文字
会話率:50%
発明王アルフレッド・ノーベルを巡るとある新聞記者の話です。
最終更新:2024-09-23 19:33:43
6148文字
会話率:30%
デトフロ2、正式タイトル『デットライクラブフロントラインII〜戦場の死神達と恋に堕ちたら〜』は乙女ゲームだ。歴史に残る大人気乙女ゲーの次回作にして屈指のクソゲー。
伯爵令嬢ファステリアが前世の記憶を思い出し、ここがデトフロ2の世界だと気が
ついた時には、もう手遅れだった。悪役令嬢であったファステリアはヒロインの手で婚約破棄されて、もう後戻りできないところまで来ていた。
ひとりではどうすることもできなくなったファステリアは断罪のために何とかして他の悪役令嬢と連絡をとったのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-20 07:43:20
10723文字
会話率:46%
ここはカーナガル、【神漂流する地】と名付けられし唯一の大地よりなる世界。
不可抗力の事故で天涯孤独の吸血鬼となった少女ヘリテと、ヘリテに使える若き執事クゥエルは、南の果ての魔都ガンガルゴナを目指して旅をする。死神を奉ずる不死殺しの神官戦
士に追われながら、『ガンガルゴナでは吸血鬼も人として生きられる』という風説を心の支えとして――。
未だ終わらざる神代の世界で、人の定義と祈りの意味を問う物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-11 00:29:35
234256文字
会話率:29%
源義経が、壇ノ浦の戦いで、平家側の水手・梶取(水夫、船頭のこと)を射殺したという、昭和に生まれた風説がある。
史料としての根拠がゼロの話なので虚構なのだけど、あまりに有名なうえ、研究者や作家の本でもあったことのように言い切っていること
があるので、史実だと信じられることも多い。
今回は、あえて「それをやったらどうなるか」「ほんとにその作戦は有効なのか」をゆるっと考察します。
※note、カクヨムにも同内容の投稿をしております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-16 10:16:12
2443文字
会話率:0%
『風説』『怪異』『噂話』『フォークロア』『迷信』『都市伝説』『口伝』
呼び方は様々なれど、共通することは超常の出来事であるということ
それらの事態を金銭で解決する者等がいた
『風説探偵』、或いは『風説課』
これは『風説探偵』太刀洗流
禍と依頼人であり助手となる古賀命日子の話
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-13 05:14:14
22709文字
会話率:59%
この世界には『異世界から力ある存在を招集し、使役すること叶わば、その者は世界を手中に収めることさえ可能となるかも知れない』何時の昔の頃よりか、そんな風説が貴人たちの耳に広まっており、その話を鵜呑みに信奉する為政者や権力者が多かった。
ケネルコフ王国の国王は、配下の宮廷魔術士長に、異世界より力ある存在を招集すことを命じる。これに従った宮廷魔術士長イカーリアは、儀式を成功させるが、喚び出したのは自分よりも高位階で制御不可能な大達人魔術士だった。
大達人魔術士は、当然招集者側の意に沿うことはなく、己の気の向くままに異世界を見物し堪能すると誓言する。そして、その魔術士は、この世界の宮廷魔術見習い魔術士の少女を一人弟子にとり、育成を愉しむことにした。
ジャンルはファンタジーなのかホラーなのか、どっちなのか? その辺が不明。でも異世界は出ます。
誤字脱字報告は有り難い。
どの程度が残酷描写になるのか不明なので、念の為に一応残酷描写アリの設定。
異世界の情景を考える時、外人の考える間違った日本感を参考にします。
短編連作の形で1エピソードが全部完成時点で投稿。恐らく更新は遅い。そして不定期。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-05 00:56:48
106609文字
会話率:23%
日本では古来、黒猫は幸福の象徴とされた。
それが迷信と風説の流布により印象が悪化。
絶対数が減少したため、個体数が安定的に回復するまで国が一元的に管理する。
以上、黒猫保護条令序文より抜粋。
邪拳使いと疎まれた一人の少年の戦いが、今、始
まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-27 19:31:12
143600文字
会話率:33%
ワタシの名前は『梔』
怪談収集家にして、しがない噺家見習いにございます。
今宵この場で語られますは、ワタシの集めた取って置きの噂噺。
風の噂に聞いたことのある奇怪な噺、怪異に成り得ぬ都市伝説。
風説百物語、どうかお楽しみください・・
・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-29 21:44:24
556文字
会話率:7%
全ては、天明八年六月二十四日に始まった。
壇ノ浦に生じた、大きな渦から〔あのお方〕が現世に復活した。
〔魔導維新〕
人間も、魔人も、妖鬼も、その日の出来事をそう呼ぶ。
魔によって、維を新たに導く――。
〔あのお方〕の力によって生まれた、
この世ならざる妖鬼が、九州・中国・四国と次々に侵攻。
その圧倒的な力を前に、幕府軍は敗退を繰り返し、その命運は風前の灯であった。
〔あのお方〕に支配された地域は、魔人と呼ばれる〔かつて生きていた者〕によって統治され、人間は奴隷であり、家畜であり、財産であり、食料と化していた。
しかし、人間も諦めたわけではなかった。
身分を越えて激しく抵抗を見せる者。幕府支配地域へ脱出する者。そして、魔人や妖鬼を専門に退治する〔狩り師〕も誕生した。
魔導維新は、多くの人の運命を、この国の未来も一変させた。
小幡徳之進。
印南藩家老の御曹司も、魔導維新によって狩り師となる道を歩む事になる。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・地名とは一切関係ありません。
※この物語は、「風説百魔草紙」と題した筑前筑後オリジナル作品企画の作品群です。舞台は江戸時代ですが、オリジナル解釈の江戸時代ですので、史実とは違う部分も多数ございますので、どうぞご注意ください。また、作中には実際の地名が登場しますが、実在のものとは違いますので、併せてご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-14 23:03:34
8012文字
会話率:45%
妖しき鬼よ、滅び候え~異形の妖鬼VS元公家の陰陽バトル!
闇が闇であり、夜が夜であり、そこに魔が潜んでいた時代。
公儀陰陽方奉行・櫛橋月京奏世は、櫛橋流陰陽道を駆使し人を喰らう妖鬼を追っていた。
いずれ、最愛の妻を喰らった鬼に出会えると信
じて。
巷説江戸演義と対を為す、幻想伝奇ホラーアクションの新シリーズ「風説百魔草紙」の櫛橋月京篇!
<カクヨム・アルファポリスにも掲載中>折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-18 00:04:02
41798文字
会話率:51%
平山清記は、夜須藩御手先役という刺客である。その清記がとある公卿を暗殺し、その逃亡中に雨に降られ祠で雨宿りをするのだが――。
「天暗の星」の後日談ともなる、伝奇時代小説。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・地名とは一切関係
ありません。
※この物語は、「風説百魔草紙」と題した伝奇時代小説企画の作品群です。舞台は江戸時代ですが、オリジナル解釈の江戸時代ですので、史実とは違う部分も多数ございますので、どうぞご注意ください。また、作中には実際の地名が登場しますが、実在のものとは違いますので、併せてご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-03 02:10:49
2276文字
会話率:24%