決して結ばれない男女の悲しき愛の物語。
高2の夏休み。ついに計画を実行する時が来た。
両親の離婚で疎遠となっていた父さんに会いに父の故郷の集落へ。
許可を得て一人で向かう予定がなぜかサマー部の仲間がついて来て……
集落では祭りの準備で大忙し
。そんな中ある事件が勃発。
【チュウシンコウ】の謎を求め集落を駆け回る。
そしてついに悲しき真実が明らかに。
運命に翻弄される二人に果してミライはあるのか?
五年前の夏に必ず迎えに行くと約束したところまでは覚えているのだが……
それが誰でどこでなぜそうなったかまったく分からない。
彼女の声が聞こえる。彼女も俺の声が聞こえている。
だからお喋りだって当然。近くに感じられた。
でもそれだけでいいのか? 彼女の匂いを嗅ぎたいし触りたいし抱きしめてもみたい。
キスだってしたいし…… でもそんなミライがあるのか? 俺には不安で堪らない。
愛も夢も希望も捨ててただひたすらミライを求める。
それが叶わなければ俺は…… 俺たちは決断するだろう。あの伝説のように。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:58:22
151455文字
会話率:22%
高校生の頃、ローマ皇帝の名前が覚えづらくてイライラしました。それが「ローマ人の物語」のファンになったとたん一気に覚えちゃったのです。人間って真面目な内容だけだと忘れやすいけど、くだらない知識って覚えているんですよね。豆知識を教えてくれた塩野
七生先生すげえ。 自分が得たローマ皇帝の感想を、なろう読者向けにラノベ風味付けに調理しました。偉人を身近に感じて下さい♪
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 20:42:45
2323文字
会話率:0%
気づいたら異世界転生をしていたルッツ。過去の記憶はところどころ抜け落ちているらしいが、化学の知識だけは鮮明に覚えている。科学の知識を用いて生活していこうと思っていた矢先、ルッツに様々な災難が降り注ぐ!果たしてルッツは幸せな生活を送ることがで
きるのか!?
初投稿なので、拙い文章ですが温かく見守っていただけると幸いです。
(投稿は不定期更新です。)
※この作品では殺人や自殺などの残酷な描写が含まれているので苦手な方は
注意してください。
※性転換を行う描写も含まれるため苦手な方は注意をしてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 19:10:06
42193文字
会話率:27%
ぼくは、あるベンチに誰かが“いたような気がする”ことを、今もはっきりと覚えている。けれどそれが昨日だったのか、三年前の冬だったのか、そもそも“誰か”など存在していたのか、それすら曖昧なのだ。ベンチに残された空気のざらつき、影のかたち、風に舞
うスカーフの残像。それらだけが、確かにぼくの記憶の内側にへばりついている。
いたのか、いなかったのか。それを判別しようとするたびに、言葉が崩れる。風が吹くたびに、“いた気配”だけがふっと立ち上がっては消える。世界はまるで、在と不在の境界を弄ぶようにして、ぼくを弄んでいる。
そしてある日、ぼくは音のない声に出会う。それは、駅前のベンチで風に揺れる気配として現れ、ぼくの背後から「在るものすべては、他のものによって在る」と告げた。その声には実体がなく、音もなかったが、確かに“聴いた”という感触だけが残った。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-23 19:04:01
21092文字
会話率:39%
ソドムの少年から平安武士、さらに日本兵から二十一世紀の男子高校生へ。
一つ一つの人生は短かった。
しかし幸か不幸か、今まで自分がどんな人生を歩んできたのかは覚えている。
だからこそ、今度こそは長生きして、添い遂げるべき人と添い遂げたい
。
そんな想いを胸に、青年は四度目の命にして今までの三回とは別の世界に転生した。
世界が違えば、少しは生き延び易いかもしれない。
そんな勘違いをしてしまった早死にの男が、今度こそ何者かになる物語。
本作品は、「アルファポリス」にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 18:00:00
337723文字
会話率:46%
たまに、人に話してもめちゃくちゃ面白い、ストーリー性のある夢を見ます。
ホントに、そんなの数年に一度くらいなんですけどね。
で、そういうときのヤツはいつもはじめから終わりまで驚くほど克明に覚えているので、長年 書き留めてきたヤツの中か
ら、ちょっとサスペンスな悪夢を二篇まとめてみました。(カクヨムから再掲)
①《背中を食い破る翼》(読了目安6~11分)
→『妹なんかいなくなればいいのに!』 そう願ってしまった代償は……?
②《私のお肉は、美味しく食べて貰えただろうか……?》(読了目安4~7分)(表題作)
→閉鎖された楽園で暮らしはじめた私の、逃れられない運命……。
【コメント】おそらく年単位ですが、新しく面白いのを視ると更新されいきます……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:45:53
10052文字
会話率:24%
たまに、人に話してもめちゃくちゃ面白い、ストーリー性のある夢を見ます。
そういうときは克明に記憶して覚えているのですが、今回のもやはりあまりに記憶に残っているのでここに記録しておきます。
迷子の伴侶を捜しに我が家を訪ねにきた、夫カナリヤの
はなしです。
作中のうたは、リアルにも存在する曲なので良かったらきいてみてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 19:17:02
4749文字
会話率:38%
覚えているのは死んだことだけ。
そして気付けば異世界。そして極寒、猛吹雪の大陸に突き刺さる魔剣になってました。
氷を操れる莫大な魔力を持った氷の魔剣に転生した俺だったが、浮遊して自由に動く事もできる。
しかもスキルに自己強化・進化・ス
キル吸収などもあると分かれば、やるのは一つ! 魔物狩りだ!!
えっ? 氷系の魔物を眷属にできる? なら可哀想だから良いや! 別のエリアに行くぞ!
遠征しては魔物を倒してスキルを吸収! けど元の場所には帰っても持ち主はいない。
誰か持ち主になってくれる人はいませんか! 魔力もスキルも凄い氷の魔剣ですよ!
えっ? 魔法大国の貴族? 貴族同士の貴族王を決める戦い? 力が欲しい?――まぁ良いけど、じゃあ抜く?
これは魔剣に転生した男と、下級貴族である女貴族の成長成り上がり物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:13:14
36385文字
会話率:33%
砂漠の盗賊、青い瞳のラズールは、月の夜に銀髪、銀の瞳の記憶のない女性を砂漠で拾う。
そこは、別次元の遺物が落ちてくるゲート。
彼女の腰には、王(スルタン)の所有印である花押(トゥーラ)があった。
唯一覚えている単語である伝説の都『イラム』に
行きたいと言う彼女に、皮肉をこめてシャーラザットと名付け、不審を抱きそっけなくするラズール。けれど往年の敵、残虐で知られる盗賊ジャファルも彼女を狙い、庇っているうちに、少しずつ惹かれていく。
シャーラザットは、伝説の都のスルタンの妃なのか?
ラズールの過去やシャーラの秘密が明かされていくミステリー、そしてイラムへの冒険譚!
*女性ヒロイン溺愛ですが、途中までその展開はありません。
*途中にシリアス・切ない展開があります。
*性行為・残虐行為はありませんが、ヒロインが多少辛い目にあいます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:36:15
164108文字
会話率:37%
俺の名前は三月(ミツキ)。祖父は偉大な人というイメージがある。ダイナマックスを世に広めて好きなことだけができる世界に変えたのが俺の祖父だ。多忙であったせいか、俺たち家族とはあまり話すこと無く今は寝たきりとなっている。覚えていることと言えばよ
く「好きなことをしてくれたらいい。本当にそれがしたいのかい?」言っていた。俺にと言うか世界中に言ってたのかな。だけど、世界を通して俺や俺の親にも言っていたように思う。そんな事考えていたら、俺の頭上には満天の星空と目の前には銀白の龍が眠っていた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-22 18:55:31
1475文字
会話率:40%
わたし、ハノン=ルーセル(22)は術式を基に魔法で薬を
精製する魔法薬剤師。
地方都市ハイレンで西方騎士団の専属薬剤師として勤めている。
そんなわたしには命よりも大切な一人息子のルシアン(3)がいた。
そしてわたしはシングルマザーだ。
ルシ
アンの父親はたった一夜の思い出にと抱かれた相手、
フェリックス=ワイズ(23)。
彼は何を隠そうわたしの命の恩人だった。侯爵家の次男であり、
栄誉ある近衛騎士でもある彼には2人の婚約者候補がいた。
わたし?わたしはもちろん全くの無関係な部外者。
そんなわたしがなぜ彼の子を密かに生んだのか……それは絶対に
知られてはいけないわたしだけの秘密なのだ。
向こうはわたしの事なんて知らないし、あの夜の事だって覚えているのかもわからない。だからこのまま息子と二人、
穏やかに暮らしていけると思ったのに……!?
いつもながらの完全ご都合主義、
完全ノーリアリティーのお話です。
性描写はありませんがそれを匂わすワードは出てきます。
苦手な方はご注意ください。
アルファポリスさんの方でも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 16:00:00
294438文字
会話率:39%
覚えている夢がことごとくホラーなので、夢日記ならぬ夢を小説にしてみた短編集。
第一話のみ最新のもの。二話目からは2015年頃からハーメルンというサイトで載せているものを順に載せていくので文章もそれ相応に未熟な頃のやつになります。
夢を覚
えていること自体が稀なので、元々あった話十一話分以降の更新は不定期です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 21:53:09
14823文字
会話率:11%
月曜 & 木曜 20時頃更新
直近は 21年3月1日 20時!!
次回は 21年3月15日 20時!!
最新話「 183:【DeSCIGLIO】これからどうする? 」掲載へ
滅亡と再興を繰り返した果て、文明レベルが中世まで退化していた
この世界。
名を知る者、覚えている者はもはや誰もいない「この地」が物語の舞台。
ある日、寂れた農村が黒ずくめの男たちに放火された。おまけに人喰い狼の襲撃も重なり、村は平穏な日常から一転、地獄絵図と化した。村に住む少年「タヌ」は逃げ遅れたことで、人喰い狼に追い詰められてしまう。
そのとき、偶然通り掛かった美女「DYRA」に助けられ、タヌは九死に一生を得る。
DYRAは「RAAZ」なる人物を捜して歩いていた。それは、この文明の世界に存在する、「錬金協会」なる互助団体の頂点に君臨する男。不死身の錬金術師と畏怖される存在だ。
それにしても、DYRAは一体何者なのか。
帰る場所を失ったタヌだが、兼ねてから両親が行方不明だった。
今回の件をきっかけに、DYRAと共に旅に出る。
タヌは両親を、DYRAは自分自身を捜すため。
それにしても、ふたりが旅する先で出会う人間は、自分勝手で、一癖も二癖もある人ばかり。錬金協会の会員、宿屋で出会った洋服屋……皆ただならぬ存在感を放っている。
それだけではない。
道中で立ち寄る場所、出会う人々、謎と疑惑と隠しごとだらけの旅路。
ふたりを取り巻く世界は、彼らに何を見せるのか。
DYRAとRAAZの正体は。
そして、「この地」はなぜ、かくのごとく退化したままなのか。
DYRAと、少年タヌの旅からそんな世界を描く、ファンタジー風味なゴシックSF作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 20:00:00
1384819文字
会話率:49%
平凡な大学生の吉良紡は今をときめくスーパーアイドル・東雲律の大ファン。およそ8年前のデビュー日、音楽番組で歌う律の姿を見て、テレビに釘付けになった日を今でも鮮明に覚えている。
歌うことが唯一の特技である紡は、同級生に勝手にオーディション番
組に応募されてしまう。断ることが苦手な紡は渋々その番組に出演することに……。
緊張に押し潰されそうになりながら歌い切った紡の目に映ったのは、彼にとって神さまのような存在ともいえる律だった。インタビューで夢について聞かれた紡が「律と一緒に歌ってみたい」と答えるのを聞いて、番組に退屈していた律は興味を持つ。
そして、収録を終えた紡が廊下を歩いていると、誰かが突然手を引いて――…。
孤独なスーパーアイドルと、彼を神さまと崇める平凡な大学生。そんなふたりのラブストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 19:40:43
121230文字
会話率:34%
アステルタ王国の現国王、シン・メルトは
突然消えてしまったレイ・フォルテという
幼い頃の親友でもあり、アステルタの国王でもあった男を探している。
彼を慕っていた民も、まるで元から存在していなかったかのように
レイのことを『知らない』と言う
。
しかし、シンだけは彼の存在を覚えている。
だが、幾度も繰り返される過去の夢の中で
シンの記憶は何度もリセットされる。
彼の名前も、どこで出会ったのかも覚えていない状態で再会する。
シンの中ではレイへの想いが強く残っており、記憶がリセットされても再会する度にどこか懐かしさを感じてしまう。
なぜレイはいなくなったのか
レイを慕っていた民たちは、どうしてレイの存在を忘れてしまったのか
全てがまやかしで、本当はレイは夢の中でしか存在しないのか
シンが本当のレイを見つけるまでの物語
ファンタジー×ミステリー×ブロマンス折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 10:34:09
13389文字
会話率:36%
夜に見る夢って、ぜんぜんつじつまが合わなくて、なんでこんなの見たんだろう?というものが多くないですか?
私の場合もそんなのが多いのと、はっきりと覚えていることが多いというのが特徴です。(夢は目が醒める直前に脳が勝手に作り出しているともいい
ますけどね)
そして、もしかしたら、私の執筆活動にこの夢が深く関わっているのでは?と……。
なんだかよく分からないものや恐怖で飛び起きたもの。
今でも覚えている夢を記録として書いておこうと思いました。
ご興味の有無はとりあえず、更新は夢を覚えている時もしくは、過去の夢を思い出しながら書いた時となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 07:00:00
8485文字
会話率:3%
人間嫌いのビーストテイマー、ジュモ・オレンジバックは旅の途中、ぽよぽよと跳ねる謎の物体を捕まえる。それは、世にも奇妙な喋って動くおっぱいだった。
おっぱいは記憶喪失らしく、覚えているのは「どこかへ行かなければならない気がする」ということだけ
らしい。
そうしてジュモは、おっぱいに「ゼリル」と名付けると、共に旅を始める。
それは、世界の命運を揺るがすコンビ誕生の瞬間だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 19:00:00
122846文字
会話率:58%
侯爵令嬢カトリーヌ・カドレッドの人生は、十の時にやや脱線した。
原因は、幼馴染の伯爵令嬢リリア。曰く「前世を覚えている」「この世界はオトメゲーの世界」「自分はヒロイン、カトちゃんは悪役令嬢」。
そして、カトリーヌが破滅するのがわかっていなが
ら「ギャクハーエンドを目指す」とのこと。
この話をきっかけに、複雑な家庭環境に疲弊していたカトリーヌはなにもかもがどうでもよくなり、どことなく気力に欠ける地味で物憂げな無愛想令嬢へと育っていった。学園に入学したのちも、おばかなリリアを叱り飛ばしながら、父のばら撒く実のない見合い話の尻拭いをしながら、いつでも物憂げ無愛想。
鬱々とした日々の中で、唯一の癒やしは友人ソキウスとの交流だけ。
今日もカトリーヌは池畔で憂鬱げに踊る。たったひとりの観客のために。
悪役令嬢から無愛想地味令嬢に自ら転落した少女が、たった一枚の布をきっかけに、少しずつ前を向いていく物語。
※主人公は転生者ではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 18:00:00
607364文字
会話率:37%
ある事件で命を落としたはずの男は運悪く普通の人間として転生した。
前世の頃の仲間達が大人になり、時代とのギャップを感じながらも過ごしていく。
しかし世界は“龍化の呪い”と言うドラゴンのオーラを纏い暴走する事件が発生していた。
その事件を追い
ながらなぜ自分が前世の記憶を覚えているのか調べるのだった。
過去の罪に目を背けながら。
※毎週土日の17時にアップします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 17:00:00
597772文字
会話率:44%
全ては配信から始まった。
娯楽の少ない世界に突如として配信という文化が芽生えて世界は狂いだした。
誰もが争うように配信を始め、それに呼応するように魔物やゲートが増えていった。
そして最後には増えた魔物によって世界は滅んでしまった。
イー
スラは配信者で冒険者で最後まで魔物に立ち向かった最後の一人だった。
最愛の人が命を捧げて生み出してくれたチャンスがイースラを回帰へといざなった。
まだまだ配信のことをみんな理解していない子供時代に戻ってきた。
配信をうまく使えば強くなれる。
回帰前の知識も、学んできたことも覚えている。
もう世界を、大切な人を失わない。
全てを利用して強くなってやる。
配信を利用して今度こそ世界を救ってみせる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 10:00:00
133254文字
会話率:38%
― 君の名前を、遺書の中だけに閉じ込めたくない ―
「もし世界が君を忘れても、私は君を覚えている。 運命が君の名前を間違えたのなら、私が書き直す」
結城美月(ゆうき みづき)は、全国でも屈指の名門高校に通っている。誰もが認める「完璧な優
等生」だった。成績優秀で、冷静沈着、規律を守り、決して間違えない。
彼女はずっと信じていた。努力さえすれば、きっと成功できる。未来は自分の手で掴めるものだと。そして、勉強こそが、自分の価値を証明する唯一の手段だと。
しかしある日、美月は学校の備品室で、長い間忘れられていた一通の遺書を見つける。その差出人の名前は――二年前に起きた、いまでは誰の口にも上らなくなった校内自殺事件の少女のものだった。
遺書を読み終えたその瞬間、美月は時を超えてしまう。気がつけば三年前――中学三年生の自分として、ある「消える運命にある少女」と出会っていた。
その少女の名前は、南條千雪(なんじょう ちゆき)。
口数が少なく、成績は常に最下位。教師からは見放され、クラスでは浮き、家庭でも息を潜めて生きている存在。
教育という制度の中では、彼女は「努力が足りない人間」として扱われていた。
だが美月はすぐに気づく。千雪のその成績の裏には、誰にも気づかれなかった読字障害(ディスレクシア)という事実が隠されていたことを。
点数だけが価値を測るこの世界で、千雪の努力は、ただ見えづらかっただけ。そして、誰にも「見よう」とされなかっただけだった。
その一年間、美月は彼女の運命を変えることを決意する。あの遺書を止めるためだけじゃない。彼女自身に伝えたかったのだ――
「——君の努力、私はちゃんと見てるよ」
「君の名前を、世界にもう一度、やさしく呼んでもらえるようにする」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 23:32:15
34150文字
会話率:21%