ぼっち。
少女、エルフリアは森で独り……つまりは、ぼっちであった。
親はなく、兄弟も居ない。
友も居なければ、語り合う相手も居ない。
少女は悲しいまでにぼっちであった。
しかし、そんな少女にある転機が訪れる。
それは……
空が晴れて
いたとか。
風が心地よかったとか。
湖が綺麗だったとか。
まぁ色々と理由はあるのだが、少女は森を出る決意をしたのだ、
どこかにいる、お友達を求めて。
少女は森から旅立つ。
大いなる勇気と、輝く様な希望を胸に。
「や、やや、やっぱり……やめようかなぁ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 17:10:00
156567文字
会話率:59%
※縦書きでの読書をおすすめします。
死にたいわけじゃない。けれど、生きたいとも思えなかった。
病とは、名前を与えられて、はじめてその輪郭が見えてくるものだと、わたしは悟った。
それなら、この気持ちにも、きっと名前があるのだろう――
けれど、それが何なのか、誰にも話せないまま、大人になってしまった。
窓辺に置いたモンステラの葉が、朝の光に濡れていた。雫が一滴、葉の先から、音もなく落ちた。
ただ、それが綺麗だったから――それだけの理由で、わたしは今日も生きている。
ーーーーーーー
希死念慮を抱えながらも、それを静かに受け入れ、淡々と生きてきた「梢」は、ある日、荒れた海岸を彷徨う中で、危うい行動をとっていたところを、思わぬ誤解を招き、青年「歩」に声をかけられる。歩は初対面の彼女を案じ、安全な場所へと連れて帰る。数日間、歩の家に身を寄せることになった梢は、これまで誰にも語れなかった死生観や孤独について、少しずつ言葉にしていく。彼女の中には、他者との関係や生きる意味をめぐる、深い問いが息づいていた。
一方の歩は、人懐っこく、誰とでも自然に接することができる青年だった。けれど、ただ一人、弟との関係だけはうまく築けず、そのことに心の奥で悩みを抱えていた。そんな彼もまた、梢との出会いを通して、言葉にできなかった思いと静かに向き合い始める。
物語は、梢と歩の出会いを起点に、それぞれが抱える孤独や痛み、そして他者と触れ合うなかでのささやかな変化を描いていく。静かに交差していくふたつの心は、互いの不安や哀しみを少しずつ癒しながら、やがて新しい明日への輪郭を描き始める。語りかけるような一言が、誰かの心にそっと残り続けるように。この物語が、そんなささやかな願いとともに綴られていくことを願って。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-24 00:18:05
69008文字
会話率:29%
月が綺麗だったから――
それだけの理由で、ひとは夜に溺れることがある。
最終更新:2025-05-04 14:15:14
1854文字
会話率:55%
アルビノとして生まれたことにより、暗い過去を持ちながら生きてきた少女、廻神 咲姫。彼女が17歳になる年の春、月明かりの中で神楽を舞う咲姫の前に、有力財閥の家系に生まれ、同じく暗い過去を持った少年、高原 祈が現れる。
自分が周りと違う容姿であ
ることで、周りから蔑まれてきた咲姫。自分を愛されることのなかった女神、石長毘売に見立てる咲姫に、祈はこう言って歩み寄る。
「僕には、君は石長毘売じゃなくて、木花之佐久夜毘売として映った…って言えるんじゃないかな。」
その言葉を受けて、咲姫は祈の過去を知ること、そしてそれに共に向き合いたいと願う。
『綺麗だった』…ふと聞くと告白のような言葉にも取れる、そんな、祈の思いやり溢れる言葉に報いるために。
有力者の息子である男の子、祈。
彼に美しい女神と称された女の子、咲姫。
これは、そんな純粋な二人の、甘く一途な恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-01 23:00:50
12751文字
会話率:37%
寒い冬を抜けた先は春だった。
この時期、私は密かな楽しみがあった。
家に帰るまでの夜桜を独り占めすることだった。
梅雨はいつ終わるのだろう。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
幻
想奇譚よりのプロットタイプです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 21:54:31
800文字
会話率:24%
数年前は綺麗だったのに、今は全然。女捨ててる。
そんな話題を耳にする度に思うのだ。
以前と同じようにずっと綺麗で居られる人なんて、ほぼほぼいない。勿論貴方も。
だからそんな事言う前に、内面を磨いたらいかが?
何時もそう思ってしまう。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
沢山のハラスメントが出てきますが、それでも外見に関する事は何時までも消えませんよね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-17 17:58:57
723文字
会話率:34%
ほら、あれ見える? そう、窓の外。え? 虫じゃないよ、その奥だってば。見えるでしょ? ほら、あれだよ、あれ。え、よく見えない? まあ、さすがに遠いよね。じゃあ、これ使ってみてよ。どう? ほおー……痛っ! 違うって! 胸を見たかったわけじゃ
ないってば! それで、見えたでしょ? うん、あれ、まあまあ綺麗でしょ。昔はもっと綺麗だったんだけどねえ。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-03-11 11:00:00
813文字
会話率:15%
清々しい朝。お日様の光、こんなに温かかったんだ、青空ってこんなに綺麗だったんだって思える。
今日はとっても気分がいい。きっといい一日になる。ううん、絶対。だから、あたし、ファイト! 今日もお仕事、がんばるぞ――
「あの、ヒロイン気分の
ところ申し訳ないんですけど、ちょっといいですか?」
「え、あ、はい」
「私、死神なんですけど」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-10 11:00:00
2546文字
会話率:84%
ある日、ひとりぼっちの孤児の美しい白猫の子猫、りんはつなという名前のぶさいくだけど、とても優しいくたびれて、太っちょなお母さんみたいな猫と出会った。
あの、なにをみているんですか?
空だよ。真っ青で、とても綺麗だったから。
最終更新:2025-02-18 15:42:14
6726文字
会話率:5%
ドイツの静かな土地で生まれた双子の弟、リヒトとルドルフ。ふたりは互いがいなければ成り立たないほど仲の良い兄弟だった。
ある日の晩、目覚めてしまったリヒトは、いつも隣りで眠っているルドルフがいないことに気付く。心配して邸の中を探すリヒト
は、灯りの漏れた部屋に気付き、中を覗く。そこにいたのは、女物のドレスを着ていた弟・ルドルフの姿だった。
リヒトは弟の思いもよらない趣味を知ってしまい、戸惑う。そんなリヒトに自分のありのままの姿を受け入れてほしいというルドルフ。だがリヒトは拒絶する。
朝食の席で、いつもリヒトの隣に座るルドルフの姿が見えないと騒ぎになる。リヒトは嫌な予感がしていた。
焦りを肌に覚えながら、ルドルフを探すリヒトであったが、中庭のみどりの池の中で、浮かんでいるひとつの影を見つける。
それは、弟のルドルフが手首を切って自殺している遺体であった。着ている衣服は美しいドレスだった。
リヒトは池の中に体を浸け、ルドルフを抱きしめる。そして弟に謝る。君は西洋のどんな女の子よりも綺麗だったのにーー、と。
だが、どれほど後悔しても、許しの言葉を述べても、弟は帰ってこない。
月日はめぐり、リヒトは十八歳の大学生になっていた。
二年次から彼の通うエリカ大学に入学してきた日本人の西園寺輝。朗らかで人好きのする輝に、リヒトは嫌悪感を覚える。一方、輝は美しいリヒトに不思議な魅力を感じつつも、どう接すれば良いのか、彼のことがわからなくなっていた。
友人のクルトに誘われ、ふたりで学校終わりに映画を見に行く輝。
そこで目にしたのは、男性同士がキスをするBL映画だった。
クルトもそういった内容の映画だとは思っていなかったので、ふたりで戸惑ってしまう。
別の日に、クルトに昼食に誘われた輝は、映画のことを改めて聞かれる。クルトは男に惚れる気持ちも、まぁわからんでもない、とリヒトのことを話題に出す。リヒトについて男女問わずだらしがないという黒い噂をクルトから聞かされる輝であったが、輝は気にはしなかった。
このままリヒトとの関係にも進展が見えないと思っていた矢先、ある雨の日に小教室に忘れ物をした輝は、取りに戻ると、あかりもつけない教室にひとり残っていたリヒトとふたりになってしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 09:17:23
72637文字
会話率:31%
精霊──彼らは取り憑いた人間に魔法をもたらす
ラルスには精霊が憑いていなかった。兄──ローレをラルスが嫉妬から殺すまでは……。
その事を悔やみ、苦しみ、自責し、苛む。それでも、自分に伝染り憑いた精霊がもたらす魔法は兄のように綺麗だった
。
そして、ラルスは兄の、ローレ、という名前で、兄──ローレとして生きていこうとする。もちろん、彼がこれから入学する、テルカトーレ魔法学院では、ローレ、と彼は名乗るだろう。
*‘カクヨム’様にも投稿しております
投稿頻度は不定期です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-24 21:12:22
2647文字
会話率:13%
空ってこんなに綺麗だったんだ。
最終更新:2025-01-08 18:54:41
672文字
会話率:0%
ぐちゃぐちゃになりながら、嘆いた世界は、愚かで綺麗だった。
最終更新:2022-03-30 19:42:30
551文字
会話率:0%
「月が綺麗ですね」
彼に背を向け、夜空に輝く満月を見上げながら、私は言った。
「え」
後ろから、彼の驚いた様子の声は聞こえてきた…
これは、少女の遠回しな、異世界では伝わるはずもない「愛してる」で始まる物語。
ゆる〜い短編です。
最終更新:2024-12-14 22:30:00
18381文字
会話率:51%
記憶をなくして地球に不時着した宇宙人、律
他人と馴染めないことに悩む女子高生、薫
生きがいを感じられない社会人、健史
居場所をなくしたホームレス、江東
カフェ『おいてけぼり』を通じて
それぞれの蚊帳の外から見える世界が
少しずつ変
わっていく。
そんななか、日本でのオリンピック開会式中に
突然、モンスターたちが空から降ってきた。
※テーマは孤独と居場所。SF作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 08:04:36
30342文字
会話率:40%
「えー、今日は転校生を紹介する。さあ、自己紹介して」
「は、はい、田中実といいます。よろしくお願いします」
「「「よろしくー!」」」
ホッ、よかった。
みんなイイ人っぽくて。
初めての転校で内心凄く不安だったけど、これならやっていけ
そうだ。
「田中の席は窓際の一番後ろの席だ」
「あ、は……い!?」
その時だった。
僕の目は、僕の席の隣に座っている、一人の女の子に釘付けになった。
その子がまるで絵画に描かれている女神みたいに綺麗だったのもあるが、それ以上に僕を驚かせたのは、その子が鋭い二本の角が生えた兜を被り、背中には真っ赤なマントを羽織っていることだ。
どこの覇王様ですか!?!?!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-20 21:07:39
5001文字
会話率:36%
「その日俺は色と音を失った」
愛する人を失った、高校2年男子の物語。彼が思いだす彼女の日々は⋯
「あんなに綺麗だったのにな」
大切な人を失ったとき、貴方は何を思い出しますか?
最終更新:2024-07-05 17:03:34
648文字
会話率:70%
20歳、無職のまま迎えた月が残酷なほど綺麗だった。
キーワード:
最終更新:2024-07-03 23:56:34
716文字
会話率:0%
切って、絞めて、殴って、蹴って、燃やして、落として、潰して、殺した。この世界は汚くて、僕はただ掃除をしているだけ。たくさん汚い物を消した。それなのに、僕の心の汚れは落ちなかった。
「うぅ...。」
ある日、空から天使が落ちてきた。汚い世
界で、その天使だけは綺麗だった。この天使を汚してはいけない。この天使は、僕が護らないといけないんだ。この天使がこの世界で生きる為には...。
汚いゴミは邪魔だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-29 00:00:00
38658文字
会話率:67%
とても月が綺麗だったので。
キーワード:
最終更新:2023-11-28 08:24:48
273文字
会話率:0%
おとといみた十三夜の月が、あまりに綺麗だったので。
キーワード:
最終更新:2022-10-09 22:30:58
348文字
会話率:0%
「そんな木の根元で、何をしてますの?」
僕には好きな子がいた。身分違いで、高嶺の花で、平民の僕とは住む世界が違う侯爵令嬢様。クルクルと癖のある金髪と、雲一つ無い秋空を思わせる瞳が綺麗だった。
彼女は誰にでも厳しかった。
『遅刻です
よ!休み時間もまともに守れないの!?』
『身分を理由に虐げるなんて、貴方それでもここの学生ですの!?恥を知りなさい!』
『才能を言い訳にして勉強をサボる位なら、平民に堕して肉体労働に精を出すことね』
服装が乱れていれば厳しく正し、言動の乱れを許さず、貴族としての正しい振る舞いと能力を強要する人だった。
「土だって学園の所有物よ。花を植えたいなら、そっちの花壇か、寮の自室でやりなさいな」
厳しい物言いと、反論を許さない上級貴族令嬢の正論に、誰もが嫌悪感を抱いてきた。
でも、僕はその子の真っ直ぐさが好きだった。
正しいことを正しいと言って、間違いを直そうと躍起になる。そんな彼女の虜だった。
「弔っているんです」
関心を持ってもらえたことが嬉しくて、賢くもないのに、つい遠回しな言葉を選んでしまう。
「何を?」
こうやって少しでも、会話を続けていたいから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-11 12:56:45
16284文字
会話率:60%
今日という日をこの先に何度も思い出す事だろう、ピントが合った世界はそう思わせるほど綺麗だった
最終更新:2023-07-02 11:15:51
295文字
会話率:0%
とある旧校舎の古びた教室で、私は彼女と出会った。 彼女は不可解で、奇妙で、怪奇だったけれど、美しくて、優雅で、綺麗だった。 それが始まり。私と、彼女と、彼女たちの、終わりの始まり。
最終更新:2023-05-09 17:54:36
73914文字
会話率:28%